JP2015089739A - 車両用システム - Google Patents
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Abstract
【課題】衝突後に確実に車両を減速させることができる車両用システムを提供することを目的とする。
【解決手段】車両用システム1は、側方物体検出手段3と、衝突検出手段4と、衝突検出手段4によって車両2の前方向からの衝突が検出された場合に車両2に搭載されるブレーキを制御し当該ブレーキによる制動力を発生させる制動力発生手段6と、衝突検出手段4によって車両2の前方向からの衝突が検出された場合にブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できるか否かを判定する回避判定手段5と、回避判定手段5によってブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、車両2を制御し、当該車両2の側面を、側方物体検出手段3によって検出された側方物体に接触させて、当該車両2と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両2の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦減速度発生手段7とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】車両用システム1は、側方物体検出手段3と、衝突検出手段4と、衝突検出手段4によって車両2の前方向からの衝突が検出された場合に車両2に搭載されるブレーキを制御し当該ブレーキによる制動力を発生させる制動力発生手段6と、衝突検出手段4によって車両2の前方向からの衝突が検出された場合にブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できるか否かを判定する回避判定手段5と、回避判定手段5によってブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、車両2を制御し、当該車両2の側面を、側方物体検出手段3によって検出された側方物体に接触させて、当該車両2と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両2の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦減速度発生手段7とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用システムに関する。
従来の車両用システムとして、例えば、特許文献1には、自車両が障害物に衝突するまでの衝突時間が所定値以下となったときに衝突警報装置を作動させると共にブレーキを作動させ、その後、自車両が1次衝突を起こし、エアバッグが作動した場合には当該ブレーキ作動状態を所定時間又は停車するまで保持する衝突被害軽減装置が開示されている。これにより、この衝突被害軽減装置は、車両の前方向からの2次衝突による被害を抑制すると共に後続車両による追突を抑制することができる。
ところで、上述の特許文献1に記載の衝突被害軽減装置は、例えば、1次衝突後、高車速である場合、障害物が自車両近傍にある場合、あるいは、衝突によってブレーキ機能が失陥してしまったような場合等、車両の前方向からの2次衝突までにより確実に自車両を減速させることが望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、衝突後に確実に車両を減速させることができる車両用システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用システムは、車両が当該車両の外部の物体に衝突したことを検出する衝突検出手段と、前記衝突検出手段によって前記車両の前方向からの衝突が検出された場合に前記車両に搭載されるブレーキを制御し当該ブレーキによる制動力を発生させる制動力発生手段と、前記衝突検出手段によって前記車両の前方向からの衝突が検出された場合に前記ブレーキにより今後の前記車両の前方向からの衝突を回避できるか否かを判定する回避判定手段と、前記車両の側方に存在する側方物体を検出する側方物体検出手段と、前記回避判定手段によって前記ブレーキにより今後の前記車両の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、前記車両を制御し、当該車両の側面を、前記側方物体検出手段によって検出された前記側方物体に接触させて、当該車両と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦減速度発生手段とを備えることを特徴とする。
また、上記車両用システムでは、前記車両の横方向加速度が閾値を超えた場合に、前記車両に搭載されるサイドカーテンエアバッグを制御し当該サイドカーテンエアバッグを展開させるエアバッグ展開手段を備え、前記閾値は、前記側面摩擦減速度発生手段によって前記車両と前記側方物体との間に前記摩擦力を発生させる場合に、当該摩擦力を発生させる前に、当該摩擦力を発生させない場合と比較して、相対的に小さな値に変更されるものとすることができる。
本発明に係る車両用システムは、車両の衝突後にブレーキにより今後の車両の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、車両の側面を当該車両の側方物体に接触させて、当該車両と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両の進行方向に対する減速度を発生させることで、衝突後に確実に車両を減速させることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る車両用システムを表す概略構成図である。図2は、実施形態1に係る車両用システムにおける制御フローの一例を表すフローチャートである。
図1は、実施形態1に係る車両用システムを表す概略構成図である。図2は、実施形態1に係る車両用システムにおける制御フローの一例を表すフローチャートである。
図1に示す本実施形態に係る車両用システム1は、車両2に搭載され、典型的には、当該車両2おいて1次衝突が起こった際に当該1次衝突後の車両2の前方向からの2次衝突にそなえて車両2の運動エネルギーを低減し乗員を安全に導くための衝突被害軽減装置である。ここで、車両2の前方向からの2次衝突とは、典型的には、車両2の1次衝突の後、車両2の前方向から、再度、車両2の外部の物体に衝突する現象をいい、後述するように車両2の側面を側方物体に接触させて当該車両2を減速させる側面摩擦を含まない概念である。そして、本実施形態の車両用システム1は、車両2の運動エネルギーを低減する手段として、車両2が搭載するブレーキ(制動装置)に加えて、車両2の側面摩擦を用いることで、衝突後に確実に車両2を減速させるものである。また、本実施形態の車両用システム1は、車両2の側面摩擦を用いて当該車両2の運動エネルギーを低減する際に、車両2の側面の窓の開閉をセンシングし、開状態であれば閉状態とすることで、例えば、窓が開いている状態で車両2の側面摩擦を用いることで摩擦による火花や摩擦の際に生じる破片等が車内に入り込むことを防止している。本実施形態の車両用システム1は、図1に示す構成要素を車両2に搭載することで実現させる。
具体的には、本実施形態の車両用システム1は、図1に示すように、側方物体検出手段としての対象物検知センサ3と、衝突検出手段としての衝突センサ4と、DSSECU5と、ECBECU6と、EPSECU7と、窓ECU8とを備える。
対象物検知センサ3は、車両2の側方に存在する側方物体を検出するものである。ここで、車両2の側方とは、車両2が直進する際の走行方向(前後方向)に直交する車幅方向(左右方向)の両側である。対象物検知センサ3は、例えば、周辺監視CCDカメラ(撮像装置)及びその画像認識装置、ミリ波レーダ、赤外線などを用いたレーダ、レーザ光を用いたレーザレーダ、UWB(Ultra Wide Band)レーダ等の近距離用レーダ、可聴域の音波又は超音波を用いたソナー等のいずれかを用いることができる。ここでは、対象物検知センサ3は、車両周辺監視用のセンサであり、車両2の側方に存在する側方物体を含む車両2の周囲の物体を検出することで、白線検出や物標検出を行う。対象物検知センサ3は、白線検出として、車両2が走行する走行路に設けられた白線を検出する。また、対象物検知センサ3は、物標検出として、例えば、車両2の周囲の歩行者、他車両、電柱、障害物、ガードレール、壁面等の立体物体を検出する。対象物検知センサ3が検出する側方物体は、これら車両2の周囲の立体物体のうち車両2の側方に存在する物体である。また、対象物検知センサ3は、車両2の周囲の物体を検出すると共に、当該検出した物体と車両2との相対関係を示す相対物理量を検出することができる。対象物検知センサ3は、例えば、上記相対物理量として、車両2と物体との相対位置(座標系)、相対速度(m/s)、相対距離(m)、TTC(Time−To−Collision:接触余裕時間)(s)等のうちの少なくとも1つを検出する。ここで、TTC(以下、「相対時間」という場合がある。)とは、車両2が物体に至るまでの時間に相当し、車両2と物体との相対距離を相対速度に応じて変換した時間に相当する。対象物検知センサ3は、DSSECU5に電気的に接続されており、白線検出に基づいた白線情報や物標検出に基づいた物標情報(相対物理量等を含む)を当該DSSECU5に出力する。
衝突センサ4は、衝突検出として、車両2が当該車両2の外部の物体に衝突したことを検出するものである。衝突センサ4は、例えば、車両2の前部に取り付けられたサテライトセンサ、車両2の車体に取り付けられたGセンサ、あるいは、これらの組み合わせ等を用いることができる。この衝突センサ4は、車両2の衝突を検出した際には、当該衝突の強さ(衝突の厳しさ)を検出することができる。ここで、衝突の強さとは、典型的には、衝突の厳しさを表す種々の物理量を用いることができ、当該衝突の強さが相対的に大きいほど衝突時の衝撃が相対的に大きいことを表す。衝突センサ4は、衝突の強さを表すパラメータとして、例えば、車両2の前後方向加速度(前後G)、横方向加速度(横G)等を検出することができる。衝突センサ4は、DSSECU5に電気的に接続されており、衝突検出に基づいた衝突情報(前後G、横G等を含む)を当該DSSECU5に出力する。
DSSECU5、ECBECU6、EPSECU7、及び、窓ECU8は、車両2の各部の駆動を制御するものであり、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。DSSECU5は、上述のように対象物検知センサ3、衝突センサ4等の種々のセンサ、検出器類が電気的に接続され、検出結果に対応した電気信号が入力される。DSSECU5、ECBECU6、EPSECU7、及び、窓ECU8は、相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行うことができる。
DSSECU5は、車両2の各部を制御しDSS(Driver Support System)機能を実現するECU(Electronic Control Unit)である。DSSECU5は、DSS機能として、例えば、対象物検知センサ3からの物標情報に基づいて、車両2と当該車両2の周辺の物体との接触の予測を行い、これに応じて運転者に対して警告したりブレーキ(制動装置)を制御したりするプリクラッシュセーフティ(Pre−Crash Safety)制御を実行することができる。また、DSSECU5は、DSS機能として、例えば、対象物検知センサ3からの白線情報に基づいて、車両2が車線から逸脱しないようにステア(操舵装置)等を制御するLKA(Lane Keeping Assist)制御を実行することができる。
ECBECU6は、車両2に搭載されるブレーキを制御するECUである。ECBECU6は、例えば、DSSECU5からの指示にしたがってブレーキを制御する。ここで、当該ブレーキは、典型的には、電子制御式ブレーキ装置(Electronically Controlled Brake)であるが、車両2の車輪に制動力を発生させるものであればよく、例えば、パーキングブレーキやエンジンブレーキによって車両2の車輪に制動力を発生させる装置を含んでもよい。
EPSECU7は、車両2に搭載されるステアを制御するECUである。EPSECU7は、例えば、DSSECU5からの指示にしたがってステアを制御する。ここで、当該ステアは、車両2の操舵輪を自動で操舵可能であるものであり、車両2の操舵力を電動機等の動力により補助するいわゆる電動パワーステアリング装置(Electronic Power Steering)等を含んで構成される。
窓ECU8は、車両2に搭載される窓の開閉状態をセンシングし当該窓の開閉を制御するECUである。窓ECU8は、例えば、DSSECU5からの指示にしたがって窓の開閉を制御する。
そして、本実施形態のECBECU6は、衝突センサ4によって車両2の前方向からの衝突が検出された場合に車両2に搭載されるブレーキを制御し当該ブレーキによる制動力を発生させる制動力発生手段して機能する。つまりこの場合、ECBECU6は、車両2の1次衝突後に、車両2の運動エネルギーを低減する手段として、車両2が搭載するブレーキを適用し、当該ブレーキが発生させる制動力によって車両2の進行方向に対する減速度を発生させるブレーキ制御を実行する。
より詳細には、DSSECU5は、衝突センサ4からの衝突情報に含まれる前後G、横G等に基づいて車両2の衝突判定を行い、車両2が1次衝突したと判定した場合に、上記ブレーキ制御における目標G(目標減速度)を演算する。DSSECU5は、例えば、対象物検知センサ3からの物標情報に含まれる相対物理量等に基づいて、減速度の上限値等を演算し、これに基づいて目標の減速度である目標Gを演算する。そして、DSSECU5は、演算した目標GをECBECU6に出力する。ECBECU6は、DSSECU5から入力された目標Gに基づいて車両2が搭載するブレーキを制御してブレーキ制御を実行し、車両2に対して、当該目標Gに応じた減速度を発生させる。
そしてさらに、本実施形態のDSSECU5は、衝突センサ4によって車両2の前方向からの衝突が検出された場合に車両2の上記ブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突(例えば、2次衝突)を回避できるか否かを判定する回避判定手段としても機能する。DSSECU5は、例えば、ECBECU6や他のECUからの信号、車両2の各部に設けられたセンサ(車速センサ等)からの信号に基づいて、ブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できるか否かを判定する。DSSECU5は、例えば、車両2のブレーキが失陥し制動力を発生させることができない場合、運転席のエアバッグが展開し前方視認性が悪化することで運転者が操作をしにくくなった場合、1次衝突後にブレーキをかけても減速が間に合わないほど高車速で運動エネルギーが高い場合等に、1次衝突後に車両2の上記ブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないおそれがあると判定することができる。
そして、本実施形態のEPSECU7は、DSSECU5によって、ブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、車両2を制御し、当該車両2の側面を、対象物検知センサ3によって検出された側方物体に接触させて、当該車両2と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両2の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦減速度発生手段として機能する。つまりこの場合、EPSECU7は、車両2の1次衝突後に、車両2の運動エネルギーを低減する手段として、車両2の側面による側面摩擦を適用し、当該車両2と側方物体との間に発生する摩擦力によって車両2の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦制御を実行する。
より詳細には、DSSECU5は、対象物検知センサ3からの物標情報に含まれる相対物理量等に基づいて車両2の上記ブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できるか否かの回避判定を行い、ブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないと判定した場合に、上記側面摩擦制御における目標ステアトルクを演算する。この場合、DSSECU5は、例えば、対象物検知センサ3からの物標情報に含まれる相対物理量等に基づいて、車両2の側方に側面摩擦が可能な側方物体が存在するか否かを判定する。そして、DSSECU5は、当該側方物体が存在すると判定した場合に、上記相対物理量等に基づいて、車両2が側方物体に安全に側面を接触させるために必要な目標の操舵トルクである目標ステアトルクを演算する。そして、DSSECU5は、演算した目標ステアトルクをEPSECU7に出力する。EPSECU7は、DSSECU5から入力された目標ステアトルクに基づいて車両2が搭載するステアを制御して側面摩擦制御を実行し、車両2の側面を側方物体に接触させて、車両2に減速度を発生させる。ここで、車両2の側方に存在する側面摩擦が可能な側方物体としては、例えば、表面に凹凸の少ない側壁、ガードレール等があげられる。なお、DSSECU5は、車両2の側方に側面摩擦が可能な側方物体が存在しないと判定した場合には、側面摩擦制御を実行しないようにすればよい。
また、本実施形態の窓ECU8は、EPSECU7によって車両2と側方物体との間に摩擦力を発生させる場合に、当該摩擦力を発生させる前に、車両2の側面の窓を閉状態とする窓開閉手段として機能する。本実施形態のDSSECU5は、EPSECU7に側面摩擦制御を実行させる場合、窓ECU8に対して車両2の側面の窓を閉状態とするための閉指示を窓ECU8に出力する。窓ECU8は、DSSECU5から閉指示が入力されると、当該閉指示に基づいて側面摩擦制御の前に車両2の側面の窓を閉状態に制御する側面窓閉鎖制御を実行する。窓ECU8は、側面窓閉鎖制御では、少なくとも車両2において側方物体と摩擦させる側の側面の窓を閉状態にすればよいが、車両2の全ての窓を閉状態とすることがより好ましい。この場合、車両用システム1は、側面摩擦制御の前に車両2の全ての窓を閉状態とすることで、側面摩擦制御の前に車両2の車体剛性を相対的に高くしておくことができる。
次に、図2のフローチャートを参照して車両用システム1における制御フローの一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される(以下の実施形態でも同様である。)。
まず、DSSECU5は、衝突センサ4からの衝突情報に含まれる前後G、横G等に基づいて車両2の前方向からの1次衝突を検出したか否かを判定する(ステップST1)。なお、DSSECU5は、例えば、エアバッグが展開されたか否か、PCS(Pre−Crash Safety)制御が作動したか否か等に基づいて車両2の1次衝突を検出することもできる。DSSECU5は、車両2の前方向からの1次衝突を検出していないと判定した場合(ステップST1:No)、本制御フローを終了する。
DSSECU5は、車両2の前方向からの1次衝突を検出したと判定した場合(ステップST1:Yes)、対象物検知センサ3からの物標情報に含まれる相対物理量等に基づいて、車両2の前方向からの2次衝突を予測する(ステップST2)。DSSECU5は、例えば、移動予測した自車位置と対象物検知センサ3からの物標情報とに基づいて車両2の前方向からの2次衝突を予測することができる。
次に、ECBECU6は、車両2に搭載されるブレーキを制御し、当該ブレーキが発生させる制動力によって車両2の進行方向に対する減速度を発生させるブレーキ制御を実行し、ブレーキによる減速を行う(ステップST3)。
次に、DSSECU5は、側面摩擦による減速が必要であるか否かを判定する(ステップST4)。DSSECU5は、例えば、ステップST2にて車両2の前方向からの2次衝突が予測され、かつ、上述したように車両2のブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないおそれがあると判定した場合、側面摩擦による減速が必要であると判定する。一方、DSSECU5は、例えば、ステップST2にて車両2の前方向からの2次衝突が予測されない場合、あるいは、上述したように車両2のブレーキにより今後の衝突を回避できると判定した場合、側面摩擦による減速が不要であると判定する。DSSECU5は、側面摩擦による減速が不要であると判定した場合(ステップST4:No)、本制御フローを終了する。
EPSECU7は、DSSECU5によって、側面摩擦による減速が必要であると判定された場合(ステップST4:Yes)、車両2に搭載されるステアを制御し、側面摩擦制御を実行する。すなわち、EPSECU7は、当該車両2の側面を、対象物検知センサ3によって検出された側方物体に接触させて、当該車両2と当該側方物体との間に発生する摩擦力によって車両2の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦制御を実行し、側面摩擦による減速を行う(ステップST5)。なお、EPSECU7は、DSSECU5によって、車両2の側方に側面摩擦が可能な側方物体が存在しないと判定された場合には、側面摩擦制御を実行せずに本制御フローを終了すればよい。
次に、DSSECU5は、車両2の窓が開いているか否かを判定する(ステップST6)。DSSECU5は、車両2の窓が開いていないと判定した場合(ステップST6:No)、本制御フローを終了する。
窓ECU8は、DSSECU5によって、車両2の窓が開いていると判定された場合(ステップST6:Yes)、車両2の窓を自動で閉める側面窓閉鎖制御を実行し(ステップST7)、本制御フローを終了する。
上記のように構成される車両用システム1は、車両2の衝突後にブレーキにより今後の車両2の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、車両2の側面を当該車両2の側方物体に接触させて、当該車両2と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両2の進行方向に対する減速度を発生させることで、衝突後に確実に車両2を安全な速度まで減速させることができる。すなわち、車両用システム1は、例えば、1次衝突後にブレーキ制御を実行しても当該ブレーキ制御では車両2の前方向からの2次衝突を回避できないと予測できるような場合に、当該ブレーキ制御に加えて側面摩擦制御を実行する。これにより、車両用システム1は、当該車両2おいて1次衝突が起こった際に当該1次衝突後の車両2の前方向からの2次衝突にそなえて車両2の運動エネルギーを低減し乗員を安全に導くことができる。
このとき、本実施形態の車両用システム1は、車両2の側面摩擦を用いて当該車両2の運動エネルギーを低減する前に、側面窓閉鎖制御によって車両2の窓を閉状態とすることで、例えば、車両2の側面摩擦による火花や摩擦の際に生じる破片等が車両2の車内に入り込むことを防止することができる。
[実施形態2]
図3は、実施形態2に係る車両用システムを表す概略構成図である。図4は、実施形態2に係る車両用システムにおける制御フローの一例を表すフローチャートである。実施形態2に係る車両用システムは、エアバッグ展開手段を備える点で実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図3は、実施形態2に係る車両用システムを表す概略構成図である。図4は、実施形態2に係る車両用システムにおける制御フローの一例を表すフローチャートである。実施形態2に係る車両用システムは、エアバッグ展開手段を備える点で実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図3に示す本実施形態に係る車両用システム201は、窓ECU8にかえてエアバッグECU208を備える。
エアバッグECU208は、車両2に搭載されるエアバッグを制御するECUである。エアバッグECU208は、例えば、DSSECU5からの指示にしたがってエアバッグの作動を制御する。ここで、本実施形態のエアバッグは、少なくとも車両2の車内の側方、例えば、ドアパネル近傍に設けられ、乗員に対する車両側方からの衝撃を軽減するサイドカーテンエアバッグを含んで構成される。
そして、本実施形態のエアバッグECU208は、車両2の横方向加速度(横G)が閾値を超えた場合に、車両2に搭載されるサイドカーテンエアバッグを制御し当該サイドカーテンエアバッグを展開させるエアバッグ展開手段として機能する。
より詳細には、DSSECU5は、衝突センサ4からの衝突情報に含まれる横Gが予め設定される閾値(サイドカーテンエアバッグ点火閾値)を超えた場合に、エアバッグECU208に対してサイドカーテンエアバッグを展開させるための展開指示を出力する。エアバッグECU208は、DSSECU5から展開指示が入力されると、当該展開指示に基づいて車両2のサイドカーテンエアバッグを展開させるエアバッグ展開制御を実行する。
そして、本実施形態では、横Gに対して設定される上記閾値は、EPSECU7によって車両2と側方物体との間に摩擦力を発生させる場合に、当該摩擦力を発生させる前に、当該摩擦力を発生させない場合と比較して、相対的に小さな値に変更される。ここでは、DSSECU5は、側面摩擦制御を実行させる場合、当該側面摩擦制御の前に、横Gに対して設定される上記閾値を、当該側面摩擦制御を実行しない場合と比較して、相対的に小さな値に変更する。これにより、DSSECU5は、車両2に生じる横Gが相対的に小さい状態であっても、当該横Gが変更後の閾値を超え易くすることができ、この結果、エアバッグECU208によってエアバッグ展開制御を実行させ易くすることができる。
次に、図4のフローチャートを参照して車両用システム201における制御フローの一例を説明する。なおここでも、図2での説明と重複する説明についてはできるだけ省略する。
DSSECU5は、ステップST4にて、側面摩擦による減速が必要であると判定された場合(ステップST4:Yes)、横Gに対して設定される閾値Thを、側面摩擦制御を実行しない場合と比較して、相対的に小さな値に下げる(ステップST204a)。
そして、DSSECU5は、ステップST5の処理の後、衝突センサ4からの衝突情報に基づいて、側面摩擦制御に起因した側面衝突による横Gが、ステップST204aの処理で設定した閾値Thを超えたか否かを判定する(ステップST206)。DSSECU5は、側面衝突による横Gが閾値Th以下であると判定した場合(ステップST206:No)、本制御フローを終了する。
エアバッグECU208は、DSSECU5によって、側面衝突による横Gが閾値Thを超えたと判定された場合(ステップST206:Yes)、サイドカーテンエアバッグを展開させるエアバッグ展開制御を実行し(ステップST207)、本制御フローを終了する。
上記のように構成される車両用システム201は、車両2の側面摩擦を用いて当該車両2の運動エネルギーを低減する際にサイドカーテンエアバッグの点火閾値を変更し当該サイドカーテンエアバッグが展開し易いようにすることで、車両2の側面摩擦を用いる際に生じる可能性がある横方向加速度に対してより適正に対応することができる。
なお、DSSECU5は、側面摩擦制御を実行させる場合に、横Gに対して設定される閾値を低下させる際には、車両2と側方物体との相対速度や、車両2が側方物体に接触する際の相対接触角度等に応じて当該閾値の下げ幅を調整するようにしてもよい。DSSECU5は、例えば、車両2と側方物体との相対速度が相対的に高くなるほど、側面摩擦の際に生じる検出横Gが相対的に大きくなる傾向にあるので、閾値の下げ幅を相対的に小さくする。また、DSSECU5は、例えば、車両2が側方物体に接触する際の相対接触角度が相対的に大きくなるほど、側面摩擦の際に生じる検出横Gが相対的に大きくなる傾向にあるので、閾値の下げ幅を相対的に小さくする。これにより、車両用システム201は、車両2に搭載されるサイドカーテンエアバッグの展開タイミングのバラツキを低減することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る車両用システムは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る車両用システムは、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1、201 車両用システム
2 車両
3 対象物検知センサ(側方物体検出手段)
4 衝突センサ(衝突検出手段)
5 DSSECU(回避判定手段)
6 ECBECU(制動力発生手段)
7 EPSECU(側面摩擦減速度発生手段)
208 エアバッグECU(エアバッグ展開手段)
2 車両
3 対象物検知センサ(側方物体検出手段)
4 衝突センサ(衝突検出手段)
5 DSSECU(回避判定手段)
6 ECBECU(制動力発生手段)
7 EPSECU(側面摩擦減速度発生手段)
208 エアバッグECU(エアバッグ展開手段)
Claims (2)
- 車両が当該車両の外部の物体に衝突したことを検出する衝突検出手段と、
前記衝突検出手段によって前記車両の前方向からの衝突が検出された場合に前記車両に搭載されるブレーキを制御し当該ブレーキによる制動力を発生させる制動力発生手段と、
前記衝突検出手段によって前記車両の前方向からの衝突が検出された場合に前記ブレーキにより今後の前記車両の前方向からの衝突を回避できるか否かを判定する回避判定手段と、
前記車両の側方に存在する側方物体を検出する側方物体検出手段と、
前記回避判定手段によって前記ブレーキにより今後の前記車両の前方向からの衝突を回避できないと判定された場合に、前記車両を制御し、当該車両の側面を、前記側方物体検出手段によって検出された前記側方物体に接触させて、当該車両と当該側方物体との間に発生する摩擦力により当該車両の進行方向に対する減速度を発生させる側面摩擦減速度発生手段とを備えることを特徴とする、
車両用システム。 - 前記車両の横方向加速度が閾値を超えた場合に、前記車両に搭載されるサイドカーテンエアバッグを制御し当該サイドカーテンエアバッグを展開させるエアバッグ展開手段を備え、
前記閾値は、前記側面摩擦減速度発生手段によって前記車両と前記側方物体との間に前記摩擦力を発生させる場合に、当該摩擦力を発生させる前に、当該摩擦力を発生させない場合と比較して、相対的に小さな値に変更される、
請求項1に記載の車両用システム。
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ID=53193470
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013230439A Pending JP2015089739A (ja) | 2013-11-06 | 2013-11-06 | 車両用システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015089739A (ja) |
-
2013
- 2013-11-06 JP JP2013230439A patent/JP2015089739A/ja active Pending
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