JP2015087154A - トルク測定装置付回転伝達装置 - Google Patents

トルク測定装置付回転伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トーションバー15aのばね部65aに関して、繰り返しのトルク伝達による疲労破壊を防止する為に必要な耐久性の確保と、トルク測定の精度や分解能を高める為に必要な単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを、高レベルで両立させる。【解決手段】前記ばね部65aの軸方向中間部を構成する円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doを、0.5≰di/do≰0.8の範囲に収める。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車用自動変速機に組み込んで、回転軸によりトルクを伝達すると共に、この回転軸が伝達するトルクを測定する為に利用する、トルク測定装置付回転伝達装置の改良に関する。
自動車用自動変速機を構成する回転軸の回転速度と、この回転軸により伝達しているトルクとを測定し、その測定結果を当該変速機の変速制御又はエンジンの出力制御を行う為の情報として利用する事が、従来から行われている。一方、前記トルクを測定する為に利用可能な装置として従来から、トルクを伝達している回転軸の弾性的な捩れ変形量を1対のセンサの出力信号の位相差に変換し、この位相差に基づいて前記トルクを測定する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この様な従来構造に就いて、図3を参照しつつ、以下に簡単に説明する。
この図3に示した従来構造の第1例の場合、対象となる回転軸1の軸方向2箇所位置に、1対のエンコーダ2、2を外嵌固定している。被検出部である、これら両エンコーダ2、2の外周面の磁気特性は、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化している。又、これら両外周面の磁気特性が円周方向に関して変化するピッチは、これら両外周面同士で互いに等しくなっている。又、これら両外周面に、1対のセンサ3、3の検出部を対向させた状態で、これら両センサ3、3を、図示しないハウジングに支持している。これら両センサ3、3は、それぞれ自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、その出力信号を変化させるものである。
上述の様な前記両センサ3、3の出力信号は、前記回転軸1と共に前記両エンコーダ2、2が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。この変化の周波数(及び周期)は、前記回転軸1の回転速度に見合った値をとる。この為、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記回転軸1によりトルクを伝達する事に伴って、この回転軸1が弾性的に捩れ変形すると、前記両エンコーダ2、2が回転方向に相対変位する。この結果、前記両センサ3、3の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。又、この位相差比は、前記トルク(前記回転軸1の弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。この為、この位相差比に基づいて、前記トルクを求められる。
ところが、上述した様な従来構造の第1例を、自動車用自動変速機に組み込んで使用する場合には、測定対象となる回転軸1の捩れ剛性が高い為、この回転軸1の弾性的な捩れ変形量を十分に確保する事が難しく、トルク測定の分解能が低くなると言う問題がある。又、軸方向に離隔して設置した2個のセンサ3、3を使用する為、これら両センサ3、3から引き出された2本のハーネス4、4の配設が難しくなると言う問題がある。又、ハウジングには、前記両センサ3、3毎の支持固定部を、高精度な相対位置関係で設ける必要がある為、前記ハウジングの加工が難しくなると言う問題がある。
一方、前記特許文献1には、図4に示す様に、回転軸1の軸方向2箇所位置に固定した1対のエンコーダ2a、2aの被検出部を、軸方向中央部に向け延出させると共に、この軸方向中央部に配置した1個のセンサユニット5を構成する1対のセンサの検出部を、前記両エンコーダ2a、2aの被検出部に対向させる構造が記載されている。但し、この従来構造の第2例の場合も、自動車用自動変速機に組み込んで使用する場合には、対象となる回転軸1の捩れ剛性が高い為、この回転軸1の弾性的な捩れ変形量を十分に確保する事が難しい。従って、上述した従来構造の第2例によっても、トルク測定の分解能が低くなると言った問題を解消できない。
又、特許文献2には、それぞれの外周面にエンコーダを固定した1対の回転軸を、同一直線上に配置すると共に、これら両回転軸の端部を、これら両回転軸よりも弾性的に捩れ変形し易いトーションバーの両端部に連結した構造が記載されている。この特許文献2に記載された従来構造の第3例の場合には、トルクの伝達時に生じる前記トーションバーの弾性的な捩れ変形に基づいて、前記両エンコーダの回転方向の相対変位量を多くできる。この為、その分だけ、トルク測定の分解能を向上させる事ができる。但し、この様な従来構造の第3例を、自動車用自動変速機のカウンタ軸に適用する場合には、トルク測定の分解能を十分に向上させる事が難しい。即ち、このカウンタ軸の軸方向2箇所位置には、入力歯車と出力歯車とが固定されており、このカウンタ軸のうちで、トルクの伝達時に弾性的に捩れ変形する部分は、前記両歯車同士の間部分のみとなる。この為、この様なカウンタ軸に、上述の様な従来構造の第3例を適用する場合には、前記トーションバーを、前記両歯車同士の間に設置する必要がある。従って、このトーションバーの軸方向寸法は、前記両歯車同士の軸方向間隔以下となる。ところが、前記カウンタ軸の場合には、これら両歯車同士の軸方向間隔が狭い為、前記トーションバーの軸方向寸法を十分に長くできない。従って、トルクの伝達時に生じる、前記トーションバーの弾性的な捩れ変形量を十分に確保できない。この結果、トルク測定の分解能を十分に向上させる事が難しい。
[未公開の先発明に係る構造の第1例]
図5〜14は、上述の様な事情に鑑みて先に考えた、トルク測定装置付回転伝達装置の第1例(特願2013−132497、特願2013−183072)を示している。この先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置は、前輪駆動車、又は、前輪駆動車と同様の原動機及び変速機配置を採用する四輪駆動車等、所謂横置きエンジン(トランスバースエンジン)を搭載した自動車用の自動変速機のカウンタ軸及びカウンタギヤ部分に組み込んで使用する。この様な先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置の第1例は、図示しないハウジング(ミッションケース)と、カウンタ軸として機能する回転軸ユニット6と、それぞれがカウンタギヤとして機能する、第一歯車である入力歯車7及び第二歯車である出力歯車8と、連結軸9と、第一エンコーダ10と、第二エンコーダ11と、1個のセンサユニット12とを備える。尚、図11は、図10の簡略図である為、一部の部品及び部位の図示や符号の記入を省略している。
前記回転軸ユニット6は、中空状の第一回転軸である入力軸13と、中空状の第二回転軸である出力軸14と、中空状のトーションバー15とを備える。このうちの入力軸13及び出力軸14は、それぞれ炭素鋼の如き合金鋼により円筒状に造られたもので、互いに同心に配置されると共に、互いの一端部同士を相対回転可能に組み合わされている。尚、本明細書及び特許請求の範囲中、これら入力軸13(第一回転軸)及び出力軸14(第二回転軸)のそれぞれに関して、一端部とは、互いに近い側の端部を言い、他端部とは、互いに遠い側の端部を言う。
図示の構造の場合には、前記入力軸13と前記出力軸14との一端部同士を相対回転可能に組み合わせる為に、この入力軸13の一端部に入力側組み合わせ用筒部16を設けると共に、前記出力軸14の一端部に、この入力側組み合わせ用筒部16よりも大径の、出力側組み合わせ用筒部17を設けている。そして、この出力側組み合わせ用筒部17の内径側に、前記入力側組み合わせ用筒部16を挿入している。又、この状態で、これら両組み合わせ用筒部16、17の互いに対向する円筒状の周面同士の間に、ラジアルニードル軸受18を設置している。これと共に、前記入力側組み合わせ用筒部16の外周面の基端部に設けた段差面19と、この段差面19と対向する前記出力側組み合わせ用筒部17の先端面20との間に、スラスト滑り軸受である、円輪状のスラストワッシャ21を挟持している。そして、この様な構成を採用する事により、前記入力軸13と前記出力軸14との一端部同士を、相対回転可能に、且つ、軸方向に関して互いに近づき合う方向の変位を阻止した状態で組み合わせている。
又、前記スラストワッシャ21は、図13の(A)に詳示する様に、円輪状の本体部分の円周方向等間隔の複数箇所に、径方向に長いスリット22、22を、前記本体部分の内周縁に開口する状態で形成している。これと共に、この本体部分の外周縁に、この外周縁から軸方向に直角に折れ曲がった補強用円筒部23を、全周に亙り設けている。この様なスラストワッシャ21の補強用円筒部23は、この補強用円筒部23の先端縁を前記入力軸13の他端側に向けた状態で、前記入力側組み合わせ用筒部16の基端部に、径方向に関する大きながたつきなく外嵌されている。これと共に、前記スラストワッシャ21の本体部分の径方向中間部は、前記段差面19と前記先端面20との間に挟持されている。又、この状態で、前記各スリット22、22は、前記段差面19と前記先端面20との間部分を径方向両側から挟む位置に存在する1対の空間である、前記ラジアルニードル軸受18を設置した環状空間と、前記出力側組合せ用筒部17の外径側に存在する空間とを連通している。即ち、この様な連通状態を実現する為に、前記各スリット22、22の内接円の直径(前記本体部分の内径)を前記先端面20の内周縁の直径よりも小さくすると共に、前記各スリット22、22の外接円の直径を、前記先端面20の外周縁の直径よりも大きくしている。
又、前記トーションバー15は、十分なばね性を有する鋼材により、中空状である円管状に造られたもので、前記入力軸13及び出力軸14の内径側に、これら入力軸13及び出力軸14と同心に配置されている。又、この状態で、前記トーションバー15は、一端部(図9〜11の右端部)を前記入力軸13に、他端部(図9〜11の左端部)を前記出力軸14に、それぞれ相対回転不能に連結されている。この様な連結状態を実現する為に、図示の構造の場合には、前記トーションバー15の外径寸法を、中間部に比べて両端部で少しだけ大きくすると共に、これら両端部の外周面を、それぞれ前記入力軸13の内周面の他端寄り部分と、前記出力軸14の内周面の他端寄り部分とに、相対回転不能に係合させている。具体的には、これら両係合部を、それぞれインボリュートスプライン係合部24a、24b(雄、雌両インボリュートスプライン部同士を周方向のがたつきなく係合させて成る係合部)としている。つまり、前記トーションバー15の一端部外周面に設けた第一雄インボリュートスプライン部50を、前記入力軸13の他半部内周面に設けた第一雌インボリュートスプライン部51に、周方向のがたつきなく係合させる事で、前記インボリュートスプライン係合部24aを構成している。これと共に、前記トーションバー15の他端部外周面に設けた第二雄インボリュートスプライン部52を、前記出力軸14の他端部内周面に設けた第二雌インボリュートスプライン部53に、周方向のがたつきなく係合させる事で、前記インボリュートスプライン係合部24bを構成している。尚、これら両係合部として、キー係合部等の、他の回転防止構造を持った係合部を採用する事もできる。又、この状態で、前記入力軸13及び出力軸14の内周面に係止した1対の止め輪25a、25bにより、前記トーションバー15を軸方向両側から挟持する事で、このトーションバー15の、前記入力軸13及び前記出力軸14に対する軸方向変位を阻止している。
又、図示の構造の場合、前記トーションバー15の軸方向中間部のうち、前記両インボリュートスプライン係合部24a、24b同士の間に挟まれた部分を、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する、ばね部65としている。そして、このばね部65の軸方向寸法Lを、次述する入力歯車7と出力歯車8との軸方向間隔Wよりも大きく(L>Wに)している。尚、図示の例では、LをWの4倍強の大きさ(L>4W)としている。
又、前記入力歯車7は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車であり、前記入力軸13の中間部に外嵌固定されている。これら入力歯車7の内周面と入力軸13の外周面との嵌合部は、同心性を確保する為の円筒面嵌合部26a(外径側、内径側両円筒面同士を圧入嵌合させて成る嵌合部)と、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部24cとを、軸方向に隣接配置する事により構成されている。又、前記入力軸13に対する前記入力歯車7の軸方向の位置決めは、この入力軸13の外周面の中間部一端寄り部分に形成した段差面27に、前記入力歯車7の片側面(図5、6、9、10の左側面)の内周寄り部分を当接させる事により図っている。又、この入力歯車7の片側面の内周寄り部分には、パーキングロック用歯車28が一体に形成されている。パーキングロック時には、このパーキングロック用歯車28の外周面の円周方向一部分に、図示しないロック部材の先端部を係合させる事で、前記回転軸ユニット6の回転を不能とする。又、前記出力歯車8は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車であり、前記出力軸14の外周面の中間部一端寄り部分に、この出力軸14と一体に形成(固定)されている。図示の構造の場合、前記回転軸ユニット6の正回転時(自動車が前進している状態での回転時)に、前記入力歯車7から前記入力軸13に入力されたトルクは、前記トーションバー15を介して前記出力軸14に伝達され、前記出力歯車8から出力される。この際に、前記トーションバー15のばね部65は、前記トルクの大きさに見合った量だけ、弾性的に捩れ変形する。
又、前記回転軸ユニット6は、互いの接触角を逆向きに配置された1対の円すいころ軸受29a、29bにより、前記ハウジングに対して回転自在に支持されている。図示の構造の場合には、これら両円すいころ軸受29a、29bを前記回転軸ユニット6に組み付ける為に、一方の円すいころ軸受29aを構成する内輪30aを、前記入力軸13の他端寄り部分に外嵌している。これと共に、この内輪30aの大径側端面と、前記入力歯車7の他側面との間で、間座31を挟持している。そして、この状態で、前記入力軸13の外周面の他端部に螺合し更に締め付けたナット32aにより、前記内輪30aの小径側端面を押圧する事で、前記入力軸13に対して前記内輪30a及び前記入力歯車7を結合固定している。又、前記他方の円すいころ軸受29bを構成する内輪30bを、前記出力軸14の他端寄り部分に外嵌すると共に、この内輪30bの大径側端面を、前記出力軸14の外周面の他端寄り部分に形成した段差面33に当接させている。そして、この状態で、前記出力軸14の外周面の他端部に螺合し更に締め付けたナット32bにより、前記内輪30bの小径側端面を押圧する事で、前記出力軸14に前記内輪30bを支持固定している。
又、図示の構造の場合、それぞれがはすば歯車である、前記入力歯車7と前記出力歯車8との歯の傾斜方向を、これら両歯車7、8の正回転時(前記回転軸ユニット6の正回転時)に、これら両歯車7、8に作用するアキシアル方向のギヤ反力が互いに向き合う(互いに押し付け合う)方向となる様に規制している。これにより、前記両歯車7、8の正回転時に、これら両歯車7、8に作用するアキシアル方向のギヤ反力の少なくとも一部を相殺できる様にしている。これにより、前記両歯車7、8の正回転時に、前記両円すいころ軸受29a、29bに負荷されるアキシアル荷重を抑えて、その分だけ、これら両軸受29a、29bの摩擦損失(動トルク)を抑えられる様にしている。
又、前記連結軸9は、前記トーションバー15の内径側に、このトーションバー15と同心に配置されている。これと共に、前記連結軸9は、一端部(図10、11の右端部)を前記入力軸13に相対回転不能に連結された状態で、他端部(図10、11の左端部)を前記トーションバー15及び前記出力軸14の他端開口から突出させている。図示の構造の場合には、この様に前記連結軸9の一端部を前記入力軸13に相対回転不能に連結する為に、この連結軸9の一端部を前記トーションバー15の一端開口から突出させると共に、この突出した部分の外周面に、外向フランジ状の鍔部34を形成している。そして、この鍔部34の外周面と、前記入力軸13の他端部内周面とを、相対回転不能に係合させている。具体的には、この係合部を、インボリュートスプライン係合部24dとしている。尚、この係合部として、キー係合部等の、他の回転防止構造を持った係合部を採用する事もできる。又、この状態で、前記入力軸13の内周面に係止した、前記止め輪25aと別の止め輪25cとにより、前記鍔部34を軸方向両側から挟持する事で、前記連結軸9の軸方向変位を阻止している。尚、前記トーションバー15の一端部と、前記連結軸9の一端部とに存在する、前記両インボリュートスプライン係合部24a、24dは、それぞれの雌インボリュートスプライン部として、前記第一雌インボリュートスプライン部51を共用している。
又、前記第一エンコーダ10は、前記連結軸9の他端部に、この連結軸9と同心に外嵌固定されている。言い換えれば、この第一エンコーダ10は、この連結軸9を介して、前記入力軸13に支持固定されている。この為、この第一エンコーダ10は、この入力軸13と共に(同期して)回転可能である。又、前記第二エンコーダ11は、前記出力軸14の他端部に、この出力軸14と同心に外嵌固定されている。従って、この第二エンコーダ11は、この出力軸14と共に(同期して)回転可能である。
又、前記第一、第二両エンコーダ10、11は、それぞれ前記連結軸9の他端部又は前記出力軸14の他端部に外嵌固定された、磁性金属製で円環状の芯金35(36)と、この芯金35(36)の外周部に存在する円筒部の外周面に固定された、円筒状の永久磁石37(38)とから成る。そして、前記第一エンコーダ10を構成する永久磁石37の外周面を、第一被検出部39とし、又、前記第二エンコーダ11を構成する永久磁石38の外周面を、第二被検出部40としている。これら第一、第二両被検出部39、40は、互いの直径が等しく、互いに同心に、且つ、軸方向に隣り合う状態で近接(例えば軸方向に10mm以内、好ましくは5mm以内の間隔をあけて)配置されている。又、前記両被検出部39、40には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されている。これら両被検出部39、40の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。
尚、図示の構造の場合、前記第一エンコーダ10を構成する芯金35の内周面と、前記連結軸9の他端部外周面との嵌合部は、同心性を確保する為の円筒面嵌合部26bと、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部24eとを、軸方向に隣接配置する事により構成されている。又、前記芯金35は、前記連結軸9の他端部外周面に係止した止め輪25dにより、この連結軸9に対する抜け止めを図られている。又、前記第二エンコーダ11を構成する芯金36は、前記出力軸14の他端部に締り嵌めで外嵌固定されている。
又、前記センサユニット12は、合成樹脂製のホルダ41と、このホルダ41の先端部に包埋された、第一、第二両センサ42a、42bとを備える。これら両センサ42a、42bの検出部には、それぞれホール素子、ホールIC、MR素子、GMR素子等の磁気検出素子が組み込まれている。この様なセンサユニット12は、前記第一センサ42aの検出部を前記第一被検出部39に、前記第二センサ42bの検出部を前記第二被検出部40に、それぞれ近接対向させた状態で、前記ハウジングに支持されている。
又、図示の構造の場合、前記連結軸9の径方向中心部に、この連結軸9の一端面にのみ開口する油導入路43を設けている。そして、この油導入路43の端部開口を通じて、この油導入路43内に導入した潤滑油を、前記両円すいころ軸受29a、29bの内部に供給する様にしている。この為に、前記連結軸9と前記トーションバー15と前記入力軸13及び出力軸14との両端寄り部分に、それぞれ油路44a、44bを設けている。そして、これら両油路44a、44bにより、前記油導入路43の両端寄り部分と、前記両円すいころ軸受29a、29bの内輪30a、30bの小径側端部の内径側に存在する微小な環状空間45a、45bとを連通している。更に、前記両ナット32a、32bの先端面の円周方向1乃至複数箇所に、それぞれ径方向に亙る油溝46a、46bを形成している。これにより、前記油導入路43の端部開口からこの油導入路43内に導入した潤滑油を、前記両油路44a、44bと前記両環状空間45a、45bと前記各油溝46a、46bとを通じて、前記両円すいころ軸受29a、29bの内部に供給する様にしている。
更に、図示の構造の場合には、前記両油路44a、44bに送り込んだ潤滑油の一部を、これら両油路44a、44bの中間部から前記両インボリュートスプライン係合部24a、24bに存在する隙間を通じて、前記トーションバー15のばね部65の外周面と、前記入力軸13及び出力軸14の中間部内周面との間に存在する、円筒状空間47内に送り込む様にしている。そして、この円筒状空間47内に送り込んだ潤滑油を、前記入力側組み合わせ用筒部16の先端面48と、前記出力側組み合わせ用筒部17の内周面の基端部に存在する段差面49との間に存在する隙間を通じて、前記ラジアルニードル軸受18の設置部と、前記スラストワッシャ21の挟持部とに供給し、これら設置部及び挟持部を潤滑する様にしている。この際に、この挟持部に到達した潤滑油は、この挟持部の潤滑に供されつつ、前記スラストワッシャ21に設けた複数のスリット22、22を通じて、この挟持部を円滑に通過する。この結果、前記ラジアルニードル軸受18の設置部及び前記スラストワッシャ21の挟持部への潤滑油の給排が効率良く行われ、これら設置部及び挟持部の潤滑状態が良好になる。
尚、この先発明に係る構造の第1例を実施する場合には、図13の(A)に示した様なスラストワッシャ21に代えて、同図の(B)に示す様な、外周部の補強用円筒部を省略したスラストワッシャ21aや、同図の(C)に示す様な、外周部の補強用円筒部と複数のスリットとを省略した、単なる円輪状のスラストワッシャ21bを使用する事もできる。但し、上述した設置部及び挟持部の潤滑状態を良好にする観点からは、(A)(B)に示したスリット22、22付のスラストワッシャ21、21aを使用するのが好ましい。更に、外周部(特に前記各スリット22、22の基端部周辺)の強度を確保する観点からは、(A)に示した補強用円筒部23付のスラストワッシャ21を使用するのが好ましい。
又、図示の構造の場合、前記両油路44a、44bに送り込んだ潤滑油は、これら両油路44a、44bの中間部から、前記トーションバー15の内周面と前記連結軸9の外周面との間に存在する微小隙間(径方向厚さが0.2mm程度となる円筒状の隙間)内にも送り込まれる。特に、図示の構造の場合には、この様な微小隙間内への潤滑油の送り込みが円滑に行われる様にする為、前記連結軸9の外周面のうち、軸方向に関して前記両油路44a、44bと整合する部分に、全周に亙る凹溝54a、54bを設けている。運転時に、前記微小隙間に充満した潤滑油は、前記連結軸9の微小振動を減衰させる、フィルムダンパとしての機能を発揮する。
上述の様に構成する先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置の第1例の場合、前記センサユニット12を構成する第一、第二両センサ42a、42bの出力信号は、前記回転軸ユニット6(前記入力軸13及び出力軸14)と共に前記第一、第二両エンコーダ10、11が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記回転軸ユニット6の回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記回転軸ユニット6により、前記入力歯車7と前記出力歯車8との間でトルクを伝達する際には、前記トーションバー15のばね部65が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記両歯車7、8同士(前記両軸13、14同士、前記両エンコーダ10、11同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に両エンコーダ10、11同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ42a、42bの出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを求められる。
特に、この先発明に係る構造の第1例の場合には、前記トーションバー15を前記入力軸13及び出力軸14の内径側に配置すると共に、このトーションバー15のばね部65の軸方向寸法Lを、前記両歯車7、8同士の軸方向間隔Wよりも大きく(L>Wに)している。従って、トルクの伝達時に生じる、前記ばね部65の弾性的な捩れ変形量を十分に確保できる。この結果、前記回転軸ユニット6を一体の回転軸とした構造と異なり、前記両歯車7、8同士の軸方向間隔Wの広狭に拘らず、前記トルクの伝達時に生じる、これら両歯車7、8同士の回転方向の相対変位量を十分に大きくできる。従って、トルク測定の分解能を十分に高める事ができる。又、この先発明に係る構造の第1例の場合には、設計の段階で、トーションバー15の材質や、前記ばね部65の軸方向寸法、外径寸法、径方向の肉厚等を調節する事により、このばね部65の捩れ剛性を容易に調節できる。この為、前記回転軸ユニット6を一体の回転軸とした構造に比べて、前記トルクと前記回転方向の相対変位量との関係(ゲイン)を、所望の値に設計し易くできる。
又、この先発明に係る構造の第1例の場合には、使用するセンサユニット12が1個で済む為、このセンサユニット12から引き出される図示しないハーネスの本数を1本にできて、このハーネスの配設を容易に行える。又、前記ハウジングに設ける前記センサユニット12の支持固定部も1箇所で済む為、このハウジングの加工を容易にできる。
図15は、上述した先発明に係る構造の第1例の変形例を示している。上述した先発明に係る構造の第1例の場合が、第一、第二両エンコーダ10、11及びセンサユニット12を、出力軸14の他端部周辺に集中して配置していたのに対し、本変形例の場合には、これら第一、第二両エンコーダ10、11及びセンサユニット12を、入力軸13の他端部周辺に集中して配置している。この為に、本変形例の場合、トーションバー15の内径側に配置した連結軸9の一端部(図15の左端部)外周面を、出力軸14の他端部内周面に、インボリュートスプライン係合、キー係合等により、相対回転不能に連結している。これと共に、図示しない止め輪等を使用して、前記出力軸14に対する、前記連結軸9の軸方向変位を阻止している。そして、この状態で、この連結軸9の他端部(図15の右端部)を、前記入力軸13の他端開口から突出させている。そして、この連結軸9の他端部に前記第一エンコーダ10を外嵌固定すると共に、前記入力軸13の他端部に前記第二エンコーダ11を外嵌固定している。更に、これら第一、第二両エンコーダ10、11の被検出部に、前記センサユニット12を構成する1対のセンサの検出部を対向させた状態で、このセンサユニット12を図示しないハウジングに支持している。
尚、図15は、図11と同様の簡略図である為、一部の部品及び部位の図示や符号の記入を省略しているが、その他の構成及び作用は、上述した先発明に係る構造の第1例の場合と同様である。
尚、上述した先発明に係る構造の第1例(及びその変形例)の場合には、前記入力軸13と前記入力歯車7とから成る第一回転体である入力側回転体55と、前記出力軸14と前記出力歯車8とから成る第二回転体である出力側回転体56との間でのトルク伝達を、このトルクの大小の如何に関わらず常に、前記トーションバー15のみを介して行う構成を採用している。この為、このトーションバー15のばね部65には、前記入力側、出力側両回転体55、56同士の間で伝達されるトルクが最大になった場合でも、塑性変形が生じない程度の捩れ剛性を持たせておく必要がある。
一方、上述した先発明に係る構造の第1例(及びその変形例)の場合には、前記トーションバー15のばね部65の捩れ剛性を低くする程、即ち、このばね部65の弾性的な捩れ変形量を多くする程、トルク測定の分解能を高くする事ができる。但し、上述した様に、先発明に係る構造の第1例(及びその変形例)の場合には、最大トルクの伝達時に前記ばね部65が塑性変形しない程度までしか、このばね部65の剛性を低くできない(トルク測定の分解能を高くできない)。
[未公開の先発明に係る構造の第2例]
図16〜19は、上述の様な事情に鑑みて先に考えた、先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置の第2例(特願2013−183072)を示している。尚、この先発明に係る構造の第2例の特徴は、前述の図5〜14に示した先発明に係る構造の第1例に対して、トルク測定の分解能をより向上させる為の構造を付加した点にある。その他の部分の構造及び作用は、一部を除き、前述した先発明に係る構造の第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、先発明に係る構造の第2例の特徴部分、並びに、前述した先発明に係る構造の第1例と異なる部分を中心に説明する。
先ず、前記先発明に係る構造の第2例の場合には、回転軸ユニット6aを構成する入力軸13と出力軸14aとの一端部同士の組み合わせ部に設置されているラジアル軸受及びスラスト軸受が、前述した先発明に係る構造の第1例の場合と異なる。即ち、前記先発明に係る構造の第2例の場合には、前記ラジアル軸受を、ラジアル滑り軸受である円筒状のスリーブベアリング57とすると共に、前記スラスト軸受を、スラスト滑り軸受である円輪状のスラストワッシャ21cとしている。このうちのスラストワッシャ21cは、入力側組み合わせ用筒部16の基端部に径方向の大きながたつきなく外嵌される事で、径方向の位置決めを図られている。これと共に、前記スラストワッシャ21cは、段差面19に植設されたピン58を、自身の一部に設けられた係合孔59に係合させる事で、円周方向の位置決めを図られている。又、この先発明に係る構造の第2例の場合には、前記入力側組み合わせ用筒部16の基端部に径方向に貫通した油路60を形成している。そして、この油路60を通じて、円筒状空間47から、前記スリーブベアリング57を設置した空間と前記スラストワッシャ21cを設置した空間との間部分に、潤滑油を供給できる様にしている。これにより、これら両空間内に於ける潤滑性を向上させている。尚、先発明に係る各構造に関して、前記入力軸13と前記出力軸14(14a)との一端部同士の組み合せ部に設置するラジアル軸受及びスラスト軸受は、それぞれ滑り軸受と転がり軸受とのうちの何れを選択しても良い。
又、前記先発明に係る構造の第2例の場合、入力歯車7aに対して一体に形成されたパーキングロック用歯車28の内径側部分に、第一ストッパ部である、円周方向に関する凹凸形状(内歯歯車状)の入力側ストッパ部(雌側ストッパ部)61を設けている。この入力側ストッパ部61は、それぞれが前記パーキングロック用歯車28の一端面(図16、18の左端面)と内周面とに開口する複数の凹部62、62を、円周方向に関して等間隔に設けて成る。又、前記出力軸14aの一端部(図16、18の右端部)の外径側部分に、第二ストッパ部である、円周方向に関する凹凸形状(歯車状)の出力側ストッパ部(雄側ストッパ部)63を設けている。この出力側ストッパ部63は、それぞれが前記出力軸14aの一端面の外径側部分から軸方向に突出する複数(前記凹部62、62と同数)の凸部64、64を、円周方向に関して等間隔に設けて成る。
そして、前記入力側ストッパ部61と前記出力側ストッパ部63とを、所定角度範囲内での相対回転のみを可能に凹凸係合させている。この所定角度範囲は、トーションバー15が捩れ変形していない中立状態を基準として、正逆両方向に所定角度ずつの範囲である。即ち、前記入力側ストッパ部61を構成する各凹部62、62の円周方向幅を、前記出力側ストッパ部63を構成する各凸部64、64の円周方向幅よりも大きくし、且つ、中立状態でのこれら各凹部62、62とこれら各凸部64、64との円周方向に関する位相を互いに一致させた状態で、これら各凹部62、62の内側にこれら各凸部64、64を挿入している。つまり、これら各凹部62、62の内側にこれら各凸部64、64を、それぞれ円周方向両側に隙間を有する状態で緩く係合させている。これにより、前記入力側ストッパ部61と前記出力側ストッパ部63との相対回転が、前記所定角度範囲の正回転側又は逆回転側の上限値に達した場合に、前記各凹部62、62と前記各凸部64、64とがトルク伝達可能に係合する(これら各凹部62、62とこれら凸部64、64との円周方向側面同士が当接する)様にしている。又、これによって、前記入力歯車7aと前記入力軸13とから成る入力側回転体55aと、前記出力軸14aと出力歯車8とから成る出力側回転体56aとの相対回転を、前記所定角度範囲内に規制している。この所定角度範囲は、前記トーションバー15の軸方向中間部に設けたばね部65の捩れ変形が塑性変形に至らない範囲としている。
上述の様に構成する先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置の第2例の場合、前記入力側、出力側両回転体55a、56a同士の間で伝達されるトルクが比較的小さく、前記トーションバー15のばね部65の捩れ変形量(捩れ角)が比較的小さい状態、即ち、この捩れ変形量がこのばね部65の弾性範囲内で所定量(前記所定角度範囲の正回転側又は逆回転側の上限値に相当する量)に達しない状態では、前記各凹部62、62と前記各凸部64、64とがトルク伝達可能に係合しない(これら各凹部62、62とこれら凸部64、64との円周方向側面同士が当接しない)。従って、この状態では、前記入力側、出力側両回転体55a、56a同士の間でのトルク伝達が、前記トーションバー15のみを介して行われる事となる。
一方、前記トルクが大きくなり、前記ばね部65の捩れ変形量が、このばね部65の弾性範囲内で前記所定量に達すると、前記各凹部62、62と前記各凸部64、64とがトルク伝達可能に係合する(これら各凹部62、62とこれら各凸部64、64との円周方向側面同士が当接する)。この状態では、前記入力側、出力側両回転体55a、56a同士の間でのトルク伝達が、前記トーションバー15を介して行われるだけでなく、前記各凹部62、62と前記各凸部64、64との係合部を介しても行われる様になる。又、この様に各凹部62、62と各凸部64、64とがトルク伝達可能に係合した状態では、それ以上、前記ばね部65の捩れ変形量が大きくなる事を阻止される。この為、大きいトルクを伝達する場合でも、このばね部65が塑性変形する事を防止できる。
即ち、この先発明に係る構造の第2例の場合には、前記入力側、出力側両ストッパ部61、63同士の係合に基づいて、前記入力側、出力側両回転体55a、56a同士の相対回転可能範囲を、前記ばね部65に塑性変形が生じない範囲としている為、このばね部65の捩れ剛性を、所望とするトルク測定の分解能に合わせた大きさに設定できる。従って、例えば、前記入力側、出力側両回転体55a、56a同士の間で伝達される最大トルクを、前記トーションバー15のみを介して伝達する場合に、前記ばね部65に塑性変形が生じない最低限度の捩れ剛性よりも、更に小さい捩れ剛性を、このばね部65に設定する事ができる。そして、この様な設定を行う事により、前記入力側、出力側両ストッパ部61、63同士がトルク伝達可能に係合するまでの間の(少なくとも低トルク領域での)トルク測定の分解能を、前述した先発明に係る構造の第1例の場合よりも高くする事ができる。
尚、図示は省略するが、上述した先発明に係る構造の第2例の場合も、前述した先発明に係る構造の第1例の場合と同様、その変形例として、第一、第二両エンコーダ10、11及びセンサユニット12を、入力軸13の他端部周辺に集中して配置する構成(図15に示した様な構成)を採用する事ができる。
又、先発明を実施する場合には、上述した先発明に係る構造の第1〜2例(及びこれらの変形例)に於ける、第一、第二両エンコーダの被検出部と、センサユニットを構成する1対のセンサの検出部との対向方向を、径方向から軸方向に変更した構成を採用する事もできる。この様な変形例を実施する場合には、第一、第二両エンコーダの被検出部を、互いの径寸法が異なる1対の円輪状の被検出部とすると共に、これら両被検出部を、軸方向に関して同方向に向けた状態で、互いに同心に(径方向に重畳させて)配置する。そして、これら両被検出部にセンサユニットを構成する1対のセンサの検出部を軸方向に対向させる。
ところで、上述した様な先発明に係る各構造の場合、前記トーションバー15のばね部65に関しては、繰り返しのトルク伝達によっても疲労破壊(破断)しない事が重要であり、又、トルク測定の精度や分解能を十分に確保する為に、単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量を十分に確保できる事も重要である。
尚、本発明に関連する他の先行技術文献として特許文献3がある。この特許文献3には、大きな応力負荷に対応可能な高疲労強度を有するトーションバー及びその製造方法が記載されている。
特開平1−254826号公報 実公平2−17311号公報 特開2010−185478号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、トルク測定の分解能を高くできるトルク測定装置付回転伝達装置の構造に於いて、トーションバーに関し、少なくとも繰り返しのトルク伝達による疲労破壊を防止する為に必要な耐久性を確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は何れも、ハウジングと、回転軸ユニットと、第一歯車と、第二歯車と、連結軸と、第一エンコーダと、第二エンコーダと、1個のセンサユニットとを備える。
このうちの回転軸ユニットは、それぞれが中空状の第一、第二両回転軸と、中空状のトーションバーとを備える。このうちの第一、第二両回転軸は、互いに同心に配置されると共に、互いの一端部同士を相対回転可能に組み合わされた状態で、前記ハウジングに対して回転自在に支持されている。又、前記トーションバーは、前記第一、第二両回転軸の内径側に、これら第一、第二両回転軸と同心に配置されると共に、一端部をこの第一回転軸に、他端部をこの第二回転軸に、それぞれ相対回転不能に連結されている。
又、前記第一歯車は、前記第一回転軸の外周面の軸方向中間部に固定されている。
又、前記第二歯車は、前記第二回転軸の外周面の軸方向中間部に固定されている。
又、前記トーションバーの軸方向中間部のうち、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する部分(このトーションバーのうち、前記第一、第二両回転軸に対し相対回転不能に連結した両端部同士の間に挟まれた部分)である、ばね部の軸方向寸法が、前記第一、第二両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくなっている。
又、前記連結軸は、前記トーションバーの内径側に、このトーションバーと同心に配置されると共に、一端部を前記第一、第二両回転軸のうちの何れか一方の回転軸に対して相対回転不能に連結された状態で、他端部を前記トーションバーの端部から軸方向に突出させている。
又、前記第一エンコーダは、前記連結軸の他端部に対して固定された状態で、この連結軸と同心で円環状の第一被検出部を有すると共に、この第一被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させている。
又、前記第二エンコーダは、前記他方の回転軸の他端側部分に対して固定された状態で、この他方の回転軸と同心で円環状の第二被検出部を有すると共に、この第二被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させている。
又、前記第一、第二両被検出部は、互いに近接配置(例えば10mm以内、より好ましくは5mm以内の間隔をあけて配置)されている。
又、前記センサユニットは、その一部を前記第一、第二両被検出部に対向させた状態で、前記ハウジングに対して支持されており、且つ、これら第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。この様なセンサユニットとしては、例えば、前記第一被検出部に対向させた第一センサと、前記第二被検出部に対向させた第二センサとを備え、これら第一、第二両センサが、それぞれ前記第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の磁気特性の変化に対応して出力信号を変化させる構成を有するものを採用できる。
特に、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前記トーションバーのばね部は、軸方向両端縁部分を除いた軸方向中間部に、これら軸方向両端縁部分よりも径方向の肉厚が小さく、且つ、内周面と外周面とを互いに同心の単一円筒面とした、円管部を備えている。そして、この円管部の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doを、0.5≦di/do≦0.8の範囲に収めている。
これに対し、請求項2に記載したトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前記トーションバーのばね部は、軸方向両端縁部分を除いた軸方向中間部に、これら軸方向両端縁部分よりも径方向の肉厚が小さく、且つ、内周面と外周面とを互いに同心の単一円筒面とした、円管部を備えている。そして、この円管部の外周面の十点平均粗さRzを、Rz≦22μmの範囲に収めている。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記第一回転軸と前記第一歯車とから成る第一回転体の一部に設けられた第一ストッパ部と、前記第二回転軸と前記第二歯車とから成る第二回転体の一部に設けられた第二ストッパ部とを備えた構成とする。そして、これら第一ストッパ部と第二ストッパ部とを、前記トーションバーのばね部の捩れ変形量(捩れ角)がこのばね部の弾性範囲内で所定量に達した場合にのみ、トルク伝達可能に係合する様にする。
上述の様に構成する本発明のトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前述した先発明に係る各構造の場合と同様に、トルク測定の分解能を高くする事できる。即ち、トーションバーのばね部の軸方向寸法を、第一、第二両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくしている為、この軸方向間隔の広狭に拘らず、トルクの伝達時に生じる、前記第一、第二両歯車同士の回転方向の相対変位に基づく前記ばね部の捩れ変形量を大きくできる。従って、トルク測定の分解能を高くする事ができる。又、第一、第二両エンコーダを構成する第一、第二両被検出部を近接配置して、これら第一、第二両被検出部に対向させるセンサユニットを1個にしている為、このセンサユニットから引き出されるハーネスの本数を1本とする事ができ、このハーネスの配設を容易に行える。又、ハウジングに対するこのセンサユニットの支持固定部が1箇所で済む為、このハウジングの加工を容易にできる。
又、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置によれば、トーションバーのばね部に関して、繰り返しのトルク伝達による疲労破壊を防止する為に必要な耐久性の確保と、トルク測定の精度や分解能を高める為に必要な単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを、高レベルで両立させる事ができる。
又、請求項2に記載したトルク測定装置付回転伝達装置によれば、トーションバーのばね部に関して、繰り返しのトルク伝達による疲労破壊を防止する為に必要な耐久性を十分に確保できる。
更に、請求項3に記載した発明の場合には、前述した先発明に係る構造の第2例(及びその変形例)の場合と同様、トルク測定の分解能を所望の大きさに設定できると共に、第一、第二両歯車同士の間で伝達されるトルクの大小の如何に拘らず、トーションバーが塑性変形する事を防止できる。
本発明の実施の形態の1例を構成するトーションバーの断面図。 本発明の効果を確認する為に行った試験で使用した装置の略断面図。 従来構造の第1例を示す略側面図。 同第2例を、一部を切断して示す略側面図。 先発明に係る構造の第1例を、ハウジング及びセンサユニットを省略して示す斜視図。 同じく、ハウジングを省略して示す側面図。 センサユニットを省略して、図6の左方から見た図。 図6の右方から見た図。 先発明に係る構造の第1例を、ハウジング及びセンサユニットを省略して示す分解斜視図。 図7のa−a断面図。 図10の簡略図。 図10のb部拡大図。 先発明に係る構造に適用可能なスラストワッシャの3例を示す斜視図。 図10の左端部拡大図。 先発明に係る構造の第1例の変形例を示す、図11と同様の簡略図。 先発明に係る構造の第2例を、ハウジング及びセンサユニットを省略し、更に入力側ストッパ部と出力側ストッパ部とを係合させる前の状態で示す斜視図。 図16のc部拡大図。 先発明に係る構造の第2例を、ハウジングを省略して示す断面図。 図18のd部拡大図。
図1は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の特徴は、トーションバー15aのばね部65aに関して、繰り返しのトルク伝達による疲労破壊を防止する為に必要な耐久性の確保と、トルク測定の精度や分解能を高める為に必要な単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量(捩れ角)の確保とを、高レベルで両立させる為に、このトーションバー15aの構成を工夫した点にある。このトーションバー15aを含んで構成されるトルク測定装置付回転伝達装置の基本構造及び作用に就いては、前述の図5〜14に示した先発明に係る構造の第1例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、前記トーションバー15aのばね部65aは、軸方向両端縁部分を除いた軸方向中間部に、これら軸方向両端縁部分よりも径方向の肉厚が小さく、且つ、内周面と外周面とを互いに同心の単一円筒面とした、円管部66を備えている。即ち、本例の場合、前記トーションバー15aの中心孔の内周面は、前記ばね部65aの内周面となる軸方向中間部を含めて、全長に亙り、単一円筒面になっている。一方、前記ばね部65aのうち、前記円管部66の外周面は、前記中心孔の内周面と同心の単一円筒面になっている。従って、この円管部66の径方向の肉厚は、全体的に均一になっている。これに対して、前記ばね部65aの軸方向両端縁部分の外周面は、このばね部65aの軸方向両端側に向かう程直径寸法が大きくなる方向に傾斜した、1対の傾斜面部67、67になっている。そして、前記円管部66の外周面と、前記トーションバー15aの外周面の軸方向両端部の1対の雄インボリュートスプライン部50、52とが、それぞれ前記両傾斜面部67、67を介して連続した状態に設けられている。従って、この様な両傾斜面部67、67が設けられた、前記ばね部65aの軸方向両端縁部分は、前記円管部66よりも、径方向の肉厚が大きくなっている。言い換えれば、前記ばね部65aの径方向の肉厚は、前記円管部66で最小になっている。尚、この円管部66の軸方向寸法sは、入力歯車7と出力歯車8との軸方向間隔W(図10参照)よりも大きい(s>W)。
上述の様に前記ばね部65aの径方向の肉厚は、前記円管部66で最小になっている為、このばね部65aの単位長さ当たりの捩れ剛性も、この円管部66で最小になっている。従って、トルク伝達時に前記ばね部65aで生じる単位長さ当たりの弾性的な捩れ変形量は、前記円管部66で最大となる。しかも、前記ばね部65aは、軸方向両端縁部分を除く大部分が、この円管部66になっている。この為、トルク伝達時にこのばね部65aで生じる弾性的な捩れ変形量は、その殆どが、この円管部66で生じたものとなる。従って、前記ばね部65aに関して耐久性の確保と単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを高レベルで両立させる為の工夫は、特に、前記円管部66の構成に着目して行う必要がある。この様な事情に鑑みて、本例の場合には、この円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doを調節する事により、この比di/doを、0.5≦di/do≦0.8の範囲に収めている。これと共に、前記円管部66の外周面に表面粗さを改善する為の研磨加工を施す事により、この円管部66の外周面の十点平均粗さRzを、Rz≦22μmの範囲に収めている。更には、前記トーションバー15aの表面のうち、少なくとも前記ばね部65aの外周面の硬さを450Hv(好ましくは500Hv以上)としている。
尚、各種機械装置に組み込んで使用される一般的なトーションバーの材料としては、通常、ばね鋼鋼材(JIS G 4801)が用いられる。このばね鋼鋼材には、シリコンマンガン鋼鋼材(SUP6、SUP7)、マンガンクロム鋼鋼材(SUP9、SUP9A)、クロムバナジウム鋼鋼材(SUP10)、マンガンクロムボロン鋼鋼材(SUP11A)、シリコンクロム鋼鋼材(SUP12)、クロムモリブデン鋼鋼材(SUP13)があり、これらの機械的性質は、降伏応力(0.2%耐力):1000〜1100MPa、硬さ:350Hv〜450Hvとなっている。
一方、本例のトルク測定装置付回転伝達装置を構成するトーションバー15aのばね部65aに関して、耐久性の確保と単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを高レベルで両立させる為には、このトーションバー15aの材料として、降伏応力σyと疲労強度σwとが高い材料を用いるのが効果的であり、具体的には、降伏応力σyが1100MPa以上(好ましくは1200MPa以上)で、疲労強度σwが500MPa以上(好ましくは600MPa以上)の材料を用いるのが効果的である。又、これら降伏応力σy及び疲労強度σwと硬さとの間には相関関係がある為、硬さは硬い方が好ましい。具体的には、本例の様に、前記トーションバー15aの表面のうち、少なくとも前記ばね部65aの外周面の硬さを、450Hv(上述した一般的なトーションバーの材料として使用されるばね鋼鋼材の硬さの上限値)以上(好ましくは500Hv以上)とするのが効果的である。但し、当該硬さを高くし過ぎると、材料が脆化し、衝撃強度が過度に低下する。この為、この様な不都合を防止すべく、当該硬さは、850Hv以下(好ましくは800Hv以下)とする。
前記トーションバー15aの表面のうち、少なくとも前記ばね部65aの外周面の硬さを450Hv以上とする為に、例えば前記トーションバー15aを構成する金属材料として、一般的にトーションバーの材料として用いられるばね鋼鋼材(JIS G 4801、炭素濃度0.45〜0.65%)よりも炭素濃度が高いものを使用する。即ち、前記トーションバー15aを構成する金属材料の炭素濃度を、0.65%以上(好ましくは0.7%以上)とする。これにより、前記トーションバー15aを構成する金属材料に焼き入れ・焼き戻し処理を施して、マルテンサイトを生成させた場合に、硬さを向上できる。但し、当該炭素濃度を高くし過ぎると、巨大な炭化物が生成され、加工性が過度に悪化したり、靱性が過度に低下したりする。この為、この様な不都合を防止すべく、当該炭素濃度は、1.5%以下(好ましくは1.25%以下、より好ましくは1.2%以下)とする。具体的には、前記トーションバー15aを構成する金属材料として、高炭素クロム軸受鋼(炭素濃度:0.9〜1.1%)又は炭素工具鋼(炭素濃度:0.6〜1.5%)を使用し、800〜860℃で焼入れを行った後、150〜500℃で焼戻しを行う。
或いは、前記トーションバー15aを、このトーションバー15aを構成する金属材料に、一般的にトーションバーの材料として用いられるばね鋼鋼材の焼き戻し温度(450〜570℃)よりも低い温度(450℃以下、好ましくは400℃)で焼き戻し処理を施す事で造る。具体的には、前記トーションバー15aを、ばね鋼鋼材に、800〜880℃で焼き入れ処理を施した後、150〜450℃で焼き戻し処理を施す事で造る。
或いは、前記トーションバー15aの表面に、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施しても良い。即ち、前述した特許文献3には、トーションバーを構成する金属材料に高周波焼き入れ処理を施す方法が記載されているが、本例の様に、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施す事で、このトーションバー15aの表面に多くの炭化物や窒化物を析出させる事ができる。具体的には、このトーションバー15aを、機械構造炭素鋼(JIS G 4052)或いは機械構造用合金{JIS G 4053(ニッケル・クロム鋼、ニッケル・クロム・モリブデン鋼、クロム鋼、クロム・モリブデン鋼、又はマンガン鋼若しくはマンガンクロム鋼)}に、700℃〜900℃のプロパン、メタン、ブタン等の浸炭性ガス雰囲気中で浸炭処理を施すか、或いは、浸炭性ガス+アンモニアガス雰囲気中で浸炭窒化処理を施した後、150℃〜500℃で焼き戻し処理を施す事で造る。これにより、前記トーションバー15aの両端部外周面に設けた、出力軸13又は出力軸14(14a)(例えば図10、18参照)との連結部(スプライン部50、52又はキー部)の耐摩耗性を十分に確保できる。
或いは、前記トーションバー15aの外周面にショットピーニング加工を施しても良い。具体的には、このトーションバー15aを、ばね鋼鋼材に、830℃〜870℃で焼き入れ処理を施した後、460℃〜570℃で焼き戻し処理を行い、更に必要に応じて研磨加工を施した後、ショットピーニング加工を施す。このショットピーニング加工には、鋼、ガラス、セラミックス等の材料製で直径が0.1〜1mm程度の投射球を用いる。この様なショットピーニング加工を施す事で、前記トーションバー15aの硬さが向上するだけでなく、圧縮残留応力を発生させて疲労強度を向上できる。圧縮残留応力は、前記トーションバー15aの表層部で、200MPa以上とする事が望ましい。尚、上述の様なショットピーニング加工は、前記トーションバー15aの外周面に加え、内周面に施す事もできる。
上述の様な構成を有する本例のトルク測定装置付回転伝達装置の場合、前記円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doと、この円管部66の外周面の十点平均粗さRzとを、それぞれ前述した様な範囲(0.5≦di/do≦0.8、Rz≦22μm)に収めている為、前記円管部66を主要部とする、前記ばね部65aに関して、耐久性の確保と単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを高レベルで両立させる事ができる。
即ち、本例の場合には、前記円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doを0.8以下(di/do≦0.8)としている為、この円管部66の外周面に作用する最大剪断応力を低く抑えられる。これと共に、この円管部66の外周面の十点平均粗さRzを22μm以下(Rz≦22μm)としている為、この外周面に前記最大剪断応力が繰り返し負荷された場合でも、この外周面に疲労破壊の起点となる亀裂を生じにくくできる。従って、前記ばね部65aの耐久性を十分に確保できる。
又、本例の場合には、前記比di/doを0.5以上(0.5≦di/do)としている為、前記円管部66の径方向の肉厚(捩れ剛性)が過大になる事を防止して、前記ばね部65aに関する単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量を十分に確保できる。
更に、本例の場合には、前記トーションバー15aの表面のうち、少なくとも前記ばね部65aの外周面の硬さを450Hv(好ましくは500Hv以上)としている。この為、前記トーションバー15aのばね部65aの耐久性を、より確保し易くできる。
尚、上述した実施の形態では、前述の図5〜14に示した先発明の構造の第1例に対して本発明を適用した例を示したが、本発明は、これに限らず、この先発明の構造の第1例の変形例(例えば図15)や、前述の図16〜19に示した先発明に係る構造の第2例(又はその変形例)に適用する事もできる。尚、本発明を、この先発明に係る構造の第2例(又はその変形例)に適用する場合、前記円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doを、必ずしも上述した範囲(0.5≦di/do≦0.8)に収める必要はない。即ち、この比di/doを0.8より大きく(0.8<di/doと)すれば、(低トルク領域での)トルク測定の分解能をより高くできる。
上述した様に、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を構成するトーションバー15aのばね部65aに関しては、繰り返しのトルク伝達による疲労破壊を防止する為に必要な耐久性の確保と、トルク測定の精度や分解能を高める為に必要な単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを、高レベルで両立させる事が重要である。
前記トーションバー15aを構成するばね部65aの主要部である円管部66(外径寸法do、内径寸法di、軸方向寸法s、横弾性係数G)にトルクTが加わる場合に、この円管部66に作用する最大剪断応力τmaxは、次の(1)式で表される。尚、この最大剪断応力τmaxは、前記円管部66の外周面に作用する。
Figure 2015087154
同じく、前記円管部66の捩れ角φは、次の(2)式で表される。
Figure 2015087154
先ず、(1)式の関係から分かる様に、外径寸法doに対して、内径寸法diを小さくすると、その分、最大剪断応力τmaxが小さくなる為、前記円管部66に疲労破壊が生じにくくなる。従って、この円管部66を主要部とする前記ばね部65aの耐久性は、外径寸法doに対して、内径寸法diを小さくする程向上する。
一方、(2)式の関係から分かる様に、外径寸法doに対して、内径寸法diを大きくすると、その分、捩れ角φが大きくなる。即ち、前記円管部66の弾性的な捩れ変形量が大きくなる。従って、前記円管部66を主要部とする前記ばね部65aの単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量は、外径寸法doに対して、内径寸法diを大きくする程大きくなる。
以上の事から、前記ばね部65aに関して耐久性の確保と単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量の確保とを高レベルで両立させる為には、前記円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doを、所定範囲に収める必要がある事が分かる。
以下、本発明の効果を確認する為に行った試験に就いて説明する。
本試験では、前記円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doが、前記ばね部65aの耐久性と単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量{トルク測定の精度(分解能)}とに及ぼす影響に就いて調べた。
この為に、試験用の試料として、前記比di/doが互いに異なる複数のトーションバー15aを用意し、これら各試料に就いて、ばね部65aにトルクを負荷する試験を行った。この試験を行う為に具体的には、図2に略示する様な試験装置を使用した。即ち、試料となるトーションバー15aのうち、ばね部65aから外れた一端部(図2の左端部)と、当該トーションバー15aの中心孔に挿通した連結軸9の一端部(図2の左端部)とを、不動の第一固定具68に内嵌固定すると共に、当該トーションバー15aのうち、前記ばね部65aから外れた他端部(図2の右端部)に、回動可能な第二固定具69を外嵌固定した。又、前記連結軸9の他端部(図2の右端部)に第一エンコーダ10を外嵌固定すると共に、前記第二固定具69に第二エンコーダ11を外嵌固定した。更に、これら第一、第二両エンコーダ10、11の被検出部に、センサユニット12を構成する1対のセンサの検出部を対向させた状態で、このセンサユニット12を、図示しない不動の支持具に支持固定した。そして、この状態で、図示しない油圧装置により、前記第二固定具69を回動させる事に基づいて、当該トーションバー15aのばね部65aにトルクを負荷した。
その他の試験条件は、以下の通りである。
<トーションバー15aに就いて>
材質 : SUP9A(マンガンクロム鋼)
円管部66の外径寸法do : 30mm
円管部66の内径寸法di : 各試料で異なる
円管部66の軸方向寸法s : 80mm
円管部66の外周面の十点平均粗さRz : 60μm程度
<耐久性の評価試験に就いて>
上述した試験装置を使用して、試料となるトーションバー15aのばね部65aに、500〜2000Nmの範囲から選択される一定のトルクTを、周波数20Hzで繰り返し負荷する。そして、負荷総数1.0×107回でも円管部66に疲労破壊が生じない限界のトルクTである、疲労限トルクTwの大きさを調べた。
<トルク測定の精度(分解能)の評価試験に就いて>
上述した試験装置を使用して、試料となるトーションバー15aのばね部65aに、500NmのトルクTを繰り返し負荷する。そして、この際に前記両センサの出力信号同士の位相差比に基づいて求められるトルク測定値のばらつき幅を求め、更にこのばらつき幅を負荷トルクT(500Nm)で割った値を、トルクの測定誤差として求めた。
上述した各評価試験の結果(疲労限トルクTw、トルクの測定誤差)を、それぞれ下記の表1に示す。
Figure 2015087154
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を自動車の変速機に組み込んで使用する場合、前記トーションバー15aのばね部65aには、1000Nm以下のトルクTが繰り返し負荷されても疲労破壊を起こさない事、即ち、1000Nmよりも大きい疲労限トルクTwを有している事が要求される。従って、表1の試験結果から明らかな様に、当該要求に応えて、前記ばね部65aの耐久性を十分に確保する為には、前記比di/doを0.8以下(di/do≦0.8)とする必要がある。
一方、トルク測定の精度(分解能)に関しては、表1の試験結果から明らかな様に、前記比di/doが0.5以上(0.5≦di/do)になると、トルクの測定誤差が急激に小さく(6%以下に)なる。従って、トルク測定の精度(分解能)を十分に確保する為には、前記比di/doを0.5以上(0.5≦di/do)とすれば良い。
つまり、上述した各評価試験の結果から、前記トーションバー15aのばね部65aに関して、耐久性の確保と単位トルク当たりの弾性的な捩れ変形量{トルク測定の精度(分解能)}の確保とを高レベルで両立させる為には、前記比di/doを0.5≦di/do≦0.8の範囲に収めれば良い事が分かった。
ところで、前述した様に、前記トーションバー15aのばね部65aにトルクが負荷される場合、前記最大剪断応力τmax{前記(1)式}は、前記円管部66の外周面に作用する。この為、この円管部66が疲労により破断する場合には、先ず、外周面に亀裂が発生し、この亀裂が内部に進展して破断に至る。この場合、この外周面の表面粗さが大きいと、この外周面に存在する微細な凹凸が応力集中源となり、前記亀裂が発生し易くなる為、その分、疲労強度が低くなる。
そこで、本発明者は、前記円管部66の外周面の表面粗さが疲労強度に及ぼす影響を調べる為に、追加の評価試験を行った。即ち、先の評価試験(表1にその結果を示した評価試験)では、試料となる複数のトーションバー15aとして、各種機械装置に組み込んで使用される一般的なトーションバーと同様、何れも、ばね部65aに熱処理を施したままのもの(円管部66の外周面の十点平均粗さRzが60μm程度のもの)を使用した。これに対して、当該追加の評価試験では、試験用の試料として、円管部66の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doが何れも0.6であり、且つ、この円管部66の外周面の十点平均粗さRzが互いに異なる、複数のトーションバー15aを用意した。尚、この十点平均粗さRzは、ばね部65aに熱処理を施した後、円管部66の外周面に研磨加工を施す事によって調整した。そして、これら各試料に就いて、先の評価試験と同様の条件で、円管部66の疲労限トルクTwの大きさを調べた。この追加の評価試験の結果(疲労限トルクTw)を、下記の表2に示す。
Figure 2015087154
この表2の試験結果から明らかな様に、前記十点平均粗さRzが22μm以下(Rz≦22μm)になると、疲労限トルクTwが十分に大きく且つ一定の大きさ(1600Nm)となる。この事から、前記円管部66の外周面の十点平均粗さRzを22μm以下(Rz≦22μm)にすれば、この円管部66の外周面に存在する微細な凹凸が応力集中源となる事を防止でき、前記ばね部65aの耐久性を十分に確保する上で有利になる事が分かった。
本発明を組み込んで使用する変速機の形式は、カウンタ軸及びカウンタギヤを持つ構成であれば、特に限定されず、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、オートマチックトランスミッション(AT)、無段変速機(CVT)、マニュアルトランスミッション(MT)等の各種形式を採用できる。又、測定した回転速度及びトルクは、変速制御やエンジンの出力制御以外の車両制御を行う為に利用しても良い。又、前記変速機の上流側に置かれる原動機は、必ずしもガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である必要はなく、例えばハイブリッド車や電気自動車に用いられる電動モータであっても良い。
更に、本発明を実施する場合に、トルクを測定する事は必須であるが、回転速度を測定する事は必須ではない。回転速度が必要であっても、別途簡易な構造により測定する事もできる。
1 回転軸
2、2a エンコーダ
3 センサ
4 ハーネス
5 センサユニット
6、6a 回転軸ユニット
7、7a 入力歯車
8 出力歯車
9 連結軸
10 第一エンコーダ
11 第二エンコーダ
12 センサユニット
13 入力軸
14、14a 出力軸
15、15a トーションバー
16 入力側組み合わせ用筒部
17 出力側組み合わせ用筒部
18 ラジアルニードル軸受
19 段差面
20 先端面
21、21a〜21c スラストワッシャ
22 スリット
23 補強用円筒部
24a〜24e インボリュートスプライン係合部
25a〜25d 止め輪
26a、26b 円筒面嵌合部
27 段差面
28 パーキングロック用歯車
29a、29b 円すいころ軸受
30a、30b 内輪
31 間座
32a、32b ナット
33 段差面
34 鍔部
35 芯金
36 芯金
37 永久磁石
38 永久磁石
39 第一被検出部
40 第二被検出部
41 ホルダ
42a、42b (第一、第二)センサ
43 油導入路
44a、44b 油路
45a、45b 環状空間
46a、46b 油溝
47 円筒状空間
48 先端面
49 段差面
50 第一雄インボリュートスプライン部
51 第一雌インボリュートスプライン部
52 第二雄インボリュートスプライン部
53 第二雌インボリュートスプライン部
54a、54b 凹溝
55、55a 入力側回転体
56、56a 出力側回転体
57 スリーブベアリング
58 ピン
59 係合孔
60 油路
61 入力側ストッパ部
62 凹部
63 出力側ストッパ部
64 凸部
65、65a ばね部
66 円管部
67 傾斜面部
68 第一固定具
69 第二固定具

Claims (3)

  1. ハウジングと、回転軸ユニットと、第一歯車と、第二歯車と、連結軸と、第一エンコーダと、第二エンコーダと、1個のセンサユニットとを備え、
    このうちの回転軸ユニットは、それぞれが中空状の第一、第二両回転軸と、中空状のトーションバーとを備えたもので、このうちの第一、第二両回転軸は、互いに同心に配置されると共に、互いの一端部同士を相対回転可能に組み合わされた状態で、前記ハウジングに対して回転自在に支持されており、前記トーションバーは、前記第一、第二両回転軸の内径側に、これら第一、第二両回転軸と同心に配置されると共に、一端部をこの第一回転軸に、他端部をこの第二回転軸に、それぞれ相対回転不能に連結されており、
    前記第一歯車は、前記第一回転軸の外周面の軸方向中間部に固定されており、
    前記第二歯車は、前記第二回転軸の外周面の軸方向中間部に固定されており、
    前記トーションバーの軸方向中間部のうち、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する部分である、ばね部の軸方向寸法が、前記第一、第二両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくなっており、
    前記連結軸は、前記トーションバーの内径側に、このトーションバーと同心に配置されると共に、一端部を前記第一、第二両回転軸のうちの何れか一方の回転軸に対して相対回転不能に連結された状態で、他端部を前記トーションバーの端部から軸方向に突出させており、
    前記第一エンコーダは、前記連結軸の他端部に対して固定された状態で、この連結軸と同心で円環状の第一被検出部を有すると共に、この第一被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させており、
    前記第二エンコーダは、前記他方の回転軸の他端側部分に対して固定された状態で、この他方の回転軸と同心で円環状の第二被検出部を有すると共に、この第二被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させており、
    前記第一、第二両被検出部は、互いに近接配置されており、
    前記センサユニットは、その一部を前記第一、第二両被検出部に対向させた状態で、前記ハウジングに対して支持されており、且つ、前記第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させるものである
    トルク測定装置付回転伝達装置であって、
    前記トーションバーのばね部は、軸方向両端縁部分を除いた軸方向中間部に、これら軸方向両端縁部分よりも径方向の肉厚が小さく、且つ、内周面と外周面とを互いに同心の単一円筒面とした、円管部を備えており、この円管部の内径寸法diと外径寸法doとの比di/doが、0.5≦di/do≦0.8の範囲に収まっている事を特徴とするトルク測定装置付回転伝達装置。
  2. ハウジングと、回転軸ユニットと、第一歯車と、第二歯車と、連結軸と、第一エンコーダと、第二エンコーダと、1個のセンサユニットとを備え、
    このうちの回転軸ユニットは、それぞれが中空状の第一、第二両回転軸と、中空状のトーションバーとを備えたもので、このうちの第一、第二両回転軸は、互いに同心に配置されると共に、互いの一端部同士を相対回転可能に組み合わされた状態で、前記ハウジングに対して回転自在に支持されており、前記トーションバーは、前記第一、第二両回転軸の内径側に、これら第一、第二両回転軸と同心に配置されると共に、一端部をこの第一回転軸に、他端部をこの第二回転軸に、それぞれ相対回転不能に連結されており、
    前記第一歯車は、前記第一回転軸の外周面の軸方向中間部に固定されており、
    前記第二歯車は、前記第二回転軸の外周面の軸方向中間部に固定されており、
    前記トーションバーの軸方向中間部のうち、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する部分である、ばね部の軸方向寸法が、前記第一、第二両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくなっており、
    前記連結軸は、前記トーションバーの内径側に、このトーションバーと同心に配置されると共に、一端部を前記第一、第二両回転軸のうちの何れか一方の回転軸に対して相対回転不能に連結された状態で、他端部を前記トーションバーの端部から軸方向に突出させており、
    前記第一エンコーダは、前記連結軸の他端部に対して固定された状態で、この連結軸と同心で円環状の第一被検出部を有すると共に、この第一被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させており、
    前記第二エンコーダは、前記他方の回転軸の他端側部分に対して固定された状態で、この他方の回転軸と同心で円環状の第二被検出部を有すると共に、この第二被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させており、
    前記第一、第二両被検出部は、互いに近接配置されており、
    前記センサユニットは、その一部を前記第一、第二両被検出部に対向させた状態で、前記ハウジングに対して支持されており、且つ、前記第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させるものである
    トルク測定装置付回転伝達装置であって、
    前記トーションバーのばね部は、軸方向両端縁部分を除いた軸方向中間部に、これら軸方向両端縁部分よりも径方向の肉厚が小さく、且つ、内周面と外周面とを互いに同心の単一円筒面とした、円管部を備えており、この円管部の十点平均粗さRzが、Rz≦22μmの範囲に収まっている事を特徴とするトルク測定装置付回転伝達装置。
  3. 前記第一回転軸と前記第一歯車とから成る第一回転体の一部に設けられた第一ストッパ部と、前記第二回転軸と前記第二歯車とから成る第二回転体の一部に設けられた第二ストッパ部とを備えており、これら第一ストッパ部と第二ストッパ部とが、前記トーションバーのばね部の捩れ変形量がこのばね部の弾性範囲内で所定量に達した場合にのみ、トルク伝達可能に係合する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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