JP2015068490A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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伸夫 中林
俊平 更科
Shunpei Sarashina
俊平 更科
康司 塩入
Yasushi Shioiri
康司 塩入
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Takahito Ito
考人 伊藤
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Abstract

【課題】冷却必要部にオイルを供給するために出力ギヤの上方の空間に配置される第1オイルタンクを備え、ギヤが掻き揚げたオイルによって冷却必要部を冷却する車両用駆動装置において、オイルを掻き揚げるギヤの駆動損失を低減させ、かつ車両後退時にも冷却必要部にオイルを供給することにある。【解決手段】第1オイルタンク(32)の車両前方側には、第1オイルタンク(32)よりも下方かつ出力ギヤ(17)の軸心(17C)よりも車両前方側へ延びて、第1オイルタンク(32)から溢れたオイルを受け入れる第2オイルタンク(37)を配置する。車両後退時に出力ギヤ(17)が上方へ掻き揚げるオイルを第1オイルタンク(32)に導くガイド壁(38)は、第2オイルタンク(37)の後側部に設けられている。【選択図】図1

Description

この発明は、車両用駆動装置に係り、特にハイブリッド車等の車両における冷却必要部を冷却する車両用駆動装置において、電動オイルポンプ等の専用のオイル供給手段を用いず、また、車両後退時にもギヤで掻き揚げられるオイルを冷却必要部に供給する車両用駆動装置に関する。
車両としてのハイブリッド車においては、冷却必要部としての電動機が車両駆動力発生時に発熱することから、絶縁皮膜を耐熱温度以下に保つために、電動機の冷却が必要なものである。このため、駆動装置では、ギヤで掻き揚げられるオイルを電動機へ供給するオイル供給装置を設けている。
このような駆動装置のオイル供給装置としては、以下のような先行技術文献がある。
特開2010−203493号公報
特許文献1に係る車両の動力伝達装置は、遊星歯車装置を内蔵した装置ケース内にオイルタンクを設け、このオイルタンクには、ギヤの正回転時に掻き揚げられるオイルを受け入れる第1導入部と、ギヤの逆回転時に掻き揚げられるオイルを受け入れる第2導入部とを設け、オイルをオイルタンクから遊星歯車装置に供給する構造である。具体的には、第2導入部は、オイルタンクの側面に開口する横孔であり、ギヤで掻き揚げるオイルを、横孔の上側に配置した第2オイルガイドで斜め下方に反射させ、横孔の下側に配置した第2オイルガイド側によって捕捉し、第2導入部に導いている。
ところで、上記の特許文献1では、オイルタンク以外にオイルガイド等の第2導入部の
専用のオイル供給手段が必要になる。また、オイルガイドで跳ね返したオイルをオイルタンクの横孔に導くため、オイルが飛散してオイルタンクへの導入効率が悪くなる。更に、駆動装置内の油面が高くなり、ギヤの駆動損失が大きくなるという不都合があった。
そこで、この発明は、ギヤが掻き揚げたオイルによって冷却必要部を冷却する車両用駆動装置において、専用のオイル供給手段を用いず、また、オイルを掻き揚げるギヤの駆動損失を低減させ、かつ車両後退時にも冷却必要部にオイルを供給することができる車両用駆動装置を提供することを目的とする。
この発明は、下部にオイル貯留部が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に配置された出力ギヤと、前記出力ギヤの車両後方側で下部が前記オイル貯留部内のオイルに浸漬されるように配置されるとともに前記出力ギヤから中間ギヤを介して駆動力が伝達されるファイナルギヤと、前記出力ギヤの上方の空間に配置されて冷却必要部にオイルを供給するための第1オイルタンクと、車両前進時に前記ファイナルギヤが掻き揚げるオイルをオイル導入口から取り入れて前記第1オイルタンクに導くオイルガータとを備える車両用駆動装置において、前記第1オイルタンクの車両前方側には、前記第1オイルタンクよりも下方かつ前記出力ギヤの軸心よりも車両前方側へ延びて、前記第1オイルタンクから溢れたオイルを受け入れる第2オイルタンクを配置し、車両後退時に前記出力ギヤが上方へ掻き揚げるオイルを前記第1オイルタンクに導くガイド壁を前記第2オイルタンクの後側部に設けたことを特徴とする。
この発明は、ギヤが掻き揚げたオイルによって冷却必要部を冷却する車両用駆動装置において、専用のオイル供給手段を用いず、また、オイルを掻き揚げるギヤの駆動損失を低減させ、かつ車両後退時にも冷却必要部にオイルを供給することができる。
図1は駆動装置の右側面図である。(実施例) 図2はプレート(側壁の他方)を取り外した第2オイルタンクの内部構造を示す駆動装置の右側面図である。(実施例) 図3は車両前進時のオイルの流れを示す駆動装置の右側面図である。(実施例) 図4は車両後進時のオイルの流れを示す駆動装置の右側面図である。(実施例) 図5は車両前進時のオイルの流れを示す第2オイルタンク付近の拡大図である。(実施例) 図6は車両後進時のオイルの流れを示す第2オイルタンク付近の拡大図である。(実施例) 図7は図5のVII−VII線による拡大断面図である。(実施例) 図8は駆動装置及びオイル供給装置の斜視図である。(実施例) 図9は車両のスケルトン図である。(実施例)
この発明は、ギヤが掻き揚げたオイルによって冷却必要部を冷却する車両用駆動装置において、専用のオイル供給手段を用いず、また、オイルを掻き揚げるギヤの駆動損失を低減させ、かつ車両後退時にも冷却必要部にオイルを供給する目的を、車両の前後進でギヤが掻き揚げたオイルを受け入れる2つのオイルタンクを設けて実現するものである。
図1〜図9は、この発明の実施例を示すものである。
図9に示すように、ハイブリッド車等からなる車両1には、駆動源としてのエンジン(ENG)2と、このエンジン2に連結する駆動装置3とが搭載される。この駆動装置3には、車軸4を介して左右の車輪5・5が連結している。
駆動装置3は、下部にオイル貯留部6が形成されたハウジング7を備えるとともに、このハウジング7内で、車両幅方向(車両左右方向)に向けて配置されてエンジン2により回転する入力軸8と、この入力軸8上に配置された動力伝達機構(遊星歯車機構:変速ギヤ)9と、この動力伝達機構9に連結する差動機構10とを備える。
動力伝達機構9は、エンジン2側に配置された第1遊星歯車機構(PG1)11と、この第1遊星歯車機構11に連結してエンジン2から離れた側に配置された第2遊星歯車機構(PG2)12とを備える。
また、駆動装置3は、入力軸8の軸方向(車両左右方向)で動力伝達機構8の左右両側に配置される第1電動機(第1モータジェネレータ:MG1)13と第2電動機(第2モータジェネレータ:MG2)14とを備える。これら第1電動機13及び第2電動機14は、車両駆動力発生時に発熱し、絶縁皮膜を耐熱温度以下に保つために、冷却が必要な冷却必要部である。
入力軸8には、ハウジング7との間にワンウェイクラッチ15が取り付けられているとともに、エンジン2と反対側の端部位でオイルポンプ(O/P)16が取り付けられている。
また、ハウジング7内には、動力伝達機構9の第1遊星歯車機構11に連結した出力ギヤ17が配置されている。この出力ギヤ17には、中間軸18の一端に設けられた第1中間ギヤ19が噛み合っている。また、中間軸18の他端には、第2中間ギヤ20が設けられている。この第2中間ギヤ20には、差動機構10のファイナルギヤ21が噛み合っている。第2中間ギヤ20とファイナルギヤ21とは、減速機構22を構成する。従って、ファイナルギヤ21には、出力ギヤ17から中間軸18の第1中間ギヤ19及び第2中間ギヤ20を介して駆動力が伝達される。
この実施例では、図1、図2に示すように、車軸4と入力軸8と中間軸18との配置関係にあっては、側面視において、入力軸8が中間軸18・車軸4よりも車両前方に位置し、中間軸18が入力軸8よりも車両後方で且つ斜め上方に位置し、車軸4が入力軸8よりも車両後方で且つ斜め下方に位置し、且つ、中間軸18と車軸4とが車両上下方向で重なるように位置している。
ハウジング7のオイル貯留部6内には、図1に示すように、車両停止時において油面M1の潤滑用のオイルが滞留している。この場合、ファイナルギヤ21は、出力ギヤ17の車両後方側で、下部がオイル貯留部6内のオイルに浸漬されるように配置される。従って、ファイナルギヤ21が回転すると、ハウジング7のオイル貯留部6内のオイルがファイナルギヤ21によって掻き揚げられる。なお、ハウジング7のオイル貯留部6内のオイルの油面は、車両前進時及び車両後進時に、ファイナルギヤ21がオイルを掻き揚げることにより、油面M1から油面M2まで低下する。
図8に示すように、駆動装置3には、ファイナルギヤ21によって掻き揚げられたオイルを冷却必要部である第1電動機13及び第2電動機14へ供給し、第1電動機13及び第2電動機14を冷却させるオイル供給装置23が設けられる。
オイル供給装置23は、動力伝達機構9の上方に配置され且つハウジング7の外周壁7Aに沿って付設されるオイルガータ24を備える。
このオイルガータ24は、ガータ底部25と、このガータ底部25に対して第1電動機13側に配置されるガータ一側部26と、ガータ底部25に対して第2電動機14側に配置されるガータ他側部27とで構成される。また、このオイルガータ24は、断面U字形状に形成され、側面視において、車両上下方向でファイナルギヤ21に近接するオイル導入口28を有する立上部29と、動力伝達機構9の上方で車両前後方向に延びて閉端部30を有する水平部31とを形成している。
オイルガータ24の水平部31は、車両前進時にファイナルギヤ21で掻き揚げられてオイル導入口28から取り入れたオイルを貯留する第1オイルタンク32を備える。この第1オイルタンク32は、冷却必要部である第1電動機13及び第2電動機14にオイルを供給するために、出力ギヤ17の上方の空間に配置されている。
オイルガータ24には、図8に示すように、第1オイルタンク31から第1電動機13の上方へ延び且つ第1電動機13にオイルを供給する一対の第1オイル供給部(第1ガイドパイプ)33A・33Bが備えられる。この一対の第1オイル供給部33A・33Bは、軸方向が入力軸8と同じく車両幅方向に向いている。
また、オイルガータ24には、第1オイルタンク32から第2電動機14の上方へ延び且つ第2電動機14にオイルを供給する一対の第2オイル供給部(第2ガイドパイプ)34A・34Bが備えられる。この一対の第2オイル供給部34A・34Bは、軸方向が入力軸8と同じく車両幅方向に向いている。
オイルガータ24は、ファイナルギヤ21側(オイルの上流側)の端部の第1固定ボルト35と、動力伝達機構9の上方側(オイルの下流側)の端部の第2固定ボルト36とによって、ハウジング7に固定されている。
また、図1、図2、図5に示すように、第1オイルタンク32の車両前方側には、この第1オイルタンク32よりも下方でかつ出力ギヤ17の軸心17C(入力軸8の軸心と一致する箇所)よりも車両前方側へ延びて第1オイルタンク32から溢れ出たオイルを受け入れる第2オイルタンク37が配置される。
この第2オイルタンク37の後側部には、図2、図5に示すように、車両後退時にファイナルギヤ21と出力ギヤ17とが上方へ掻き揚げるオイルを第1オイルタンク32に導くガイド壁38が設けられる。
このガイド壁38は、図2、図5に示すように、車両上下方向に延びるとともに第1オイルタンク32の車両前端部よりも車両前方側に配置される第1ガイド壁39と、第1オイルタンク32の車両前端部と面一に下方へ延びて、かつ第1ガイド壁39との間にオイル導入通路40を形成する第2ガイド壁41とを備える。
オイル導入通路40は、図7に示すように、第2オイルタンク37よりも車両幅方向で幅広に形成され、車両上下方向に開口している。具体的には、オイル導入通路40は、車両幅方向の両端部に第1ガイド壁39と第2ガイド壁41との間を相互に連絡する一対の側壁、つまり、側壁の一方として、ハウジング7と一体的のハウジング側壁42と、側壁の他方として、ハウジング7に締結されるプレート43とによって閉断面に形成されている。従って、オイル導入通路40は、オイルが散乱しないようにスムーズにオイルを案内するオイルガイド室としての機能を有する。
プレート43は、ハウジング7の外周壁7Aの内周面から第1ガイド壁39及び第2ガイド壁41の先端部に接して、上側の第1取付ボルト44と下側の第2取付ボルト45とにより、ハウジング7の第1ボス部46と第2ボス部47とに固定されている。
第2オイルタンク37は、図7に示すように、ハウジング7の外周壁7Aと、第1ガイド壁39の先端部と、外周壁7Aから延びて第1ガイド壁39に連設する他のハウジング側壁48と、プレート43の一部とによって閉空間に形成される。
また、ハウジング7には、図6に示すように、オイル導入通路40の上方で、かつオイル導入通路40の軸心(車両上下方向)に沿って、下方からのオイルを上方に案内する段差部49が形成されている。
更に、図5に示すように、ハウジング7の外周壁7Aと第1ガイド壁39の下端部との間には、タンク底壁50が配置される。このタンク底壁50の最低部位には、第2オイルタンク37内のオイルを徐々に流出させるドレン孔51が形成される。このドレン孔51は、上方から第2オイルタンク37内に導かれたオイルを所定量だけ貯留可能なように、所定の開口面積(小径)で形成され、第2オイルタンク37内に貯まったオイルを徐々に滴下させる。
次に、この実施例に係る作用を説明する。
図3、図5に示すように、車両前進時には、ファイナルギヤ21によって掻き揚げられたオイルは、オイルガータ24により第1オイルタンク32まで導かれてこの第1オイルタンク32に貯留され、そして、一対の第1オイル供給部(第1ガイドパイプ)33A・33B、一対の第2オイル供給部34A・34Bにより、オイルを第1電動機13及び第2電動機14へ滴下して、第1電動機13及び第2電動機14の冷却を行う。
なお、この実施例においては、高速運転時には、ファイナルギヤ21が掻き揚げるオイル量が多い時に、第1オイルタンク32から溢れたオイルを第2オイルタンク37に一時的に貯留し、ハウジング7の下部のオイル貯留部6内に溜まるオイルの油面を油面M2まで下げて、オイルを掻き揚げるギヤであるファイナルギヤ21の回転による撹拌抵抗を低減させる構造である。
このような構造の場合に、車両後退時には、ファイナルギヤ21と出力ギヤ17とが逆回転し、オイルの掻き揚げられる方向が変わるために、第1オイルタンク32にオイルを貯留できず、第1電動機13及び第2電動機14ヘ冷却用のオイルを供給することができない。そのため、電動オイルポンプ等の専用のオイル供給手段が必要となる。
そこで、この実施例では、専用のオイル供給手段を用いずに、車両後退時に第1電動機13及び第2電動機14を冷却する供給可能な構造とした。
一方、車両後退時には、図4、図6に示すように、ファイナルギヤ21と出力ギヤ17とが逆転し、オイルの掻き揚げられる方向が変わり、そして、ファイナルギヤ21と出力ギヤ17とを介して、第2オイルタンク37の周辺へオイルが掻き揚げられる。そして、このオイルは、第2オイルタンク37の一部がオイルガイド室として利用されていることにより、第1オイルタンク32へ導かれて貯留される。
この場合、ガイド壁38によりオイル導入路40の周囲を取り囲んでオイルを第1オイルタンク32へ導入するため、オイルが飛散せず、オイルの導入効率が高くなる。また、第1オイルタンク32の上部からオイルを導入するため、周囲に流出することなく、導入したオイルの略全てを、第1オイルタンク32へ貯留させることが可能である。更に、ハウジング7の下部のオイル貯留部6内に溜まる油面は、油面M2まで下がることから、ファイナルギヤ21の回転による攪乱抵抗を低減させることができる。
これにより、別途に専用のオイル供給手段や新たな部品を追加することなく、ファイナルギヤ21と出力ギヤ17とを介して掻き揚げられたオイルを、第1オイルタンク32へ導入して貯留する。そして、一対の第1オイル供給部(第1ガイドパイプ)33A・33B及び一対の第2オイル供給部34A・34Bにより、第1電動機13及び第2電動機14ヘ冷却用のオイルを滴下して、第1電動機13及び第2電動機14を冷却することができる。
以上、この発明の実施例について説明してきたが、上述の実施例の構成を請求項毎に当てはめて説明する。
先ず、請求項1に係る発明では、第1オイルタンク32の車両前方側には、第1オイルタンク32よりも下方かつ出力ギヤ17の軸心17Cより車両前方側へ延びて、第1オイルタンク32から溢れたオイルを受け入れる第2オイルタンク37を配置する。車両後退時に出力ギヤ17が上方へ掻き揚げるオイルを第1オイルタンク32に導くガイド壁38は、第2オイルタンク37の後側部に設けられる。
これにより、車両前進時には、図3、図5に示すように、ファイナルギヤ21の回転速度の上昇に伴ないファイナルギヤ21が掻き揚げるオイル量が増加し、第1オイルタンク32から外部ヘオイルが溢れる。この際、第1オイルタンク32から外部へ溢れたオイルを第2オイルタンク37に受け入れ、この第2オイルタンク37内に所定量のオイルを一時的に滞留させることで、図3に示すように、オイル貯留部6に貯留されるオイルの油面を油面M2まで低くさせることができる。このため、オイルを掻き揚げるギヤであるファイナルギヤ21がオイル貯留部6内のオイルを攪拌することによる駆動損失を、低減することができる。
一方、車両後退時には、図4、図6に示すように、ファイナルギヤ21及び出力ギヤ17が車両前進時とは反対方向に回転し、出力ギヤ17の車両前方側の部分がオイルを上方へ掻き揚げるようになる。この際、出力ギヤ17が掻き揚げるオイルを、第2オイルタンク37に設けたガイド壁38及び段差部49を介して第1オイルタンク32内へ導くことができる。このため、車両後退時にも、第1オイルタンク32にオイルを供給することができ、第1オイルタンク32から冷却必要部である第1電動機13及び第2電動機14にオイルを供給することができる。
よって、この実施例では、オイルを掻き揚げるギヤであるファイナルギヤ21の駆動損失を低減させ、かつ車両後退時にも第1電動機13及び第2電動機14にオイルを供給することができる。
請求項2に係る発明では、ガイド壁38は、車両上下方向に延びるとともに第1オイルタンク32の車両前端部よりも車両前方側に配置される第1ガイド壁39と、第1オイルタンク32の車両前端部と面一に下方へ延びてかつ第1ガイド壁39との間にオイル導入通路40を形成する第2ガイド壁41とを備える。
これにより、第1ガイド壁39と第2ガイド壁41との間に形成したオイル導入通路40によって出力ギヤ17が掻き揚げたオイルを、より確実に第1オイルタンク32ヘ導くことができる。
また、図6に示すように、第2ガイド壁41及び段差部49に沿って流れるオイルを、第1オイルタンク32の前端側の外周壁7Aに沿って第1オイルタンク32内へ流入させ、第1オイルタンク32ヘのオイル供給量を増加させることができる。
請求項3に係る発明では、オイル導入通路40は、第2オイルタンク37よりも車両幅方向で幅広に形成されている。
このように、オイル導入通路40の幅を広げたため、出力ギヤ17の掻き揚げるオイルをよりオイル導入通路40へ導入し易い構造とし、第1オイルタンク32に導入されるオイル量を増加させることができる。
請求項4に係る発明では、オイル導入通路40は、車両幅方向の両端部に第1ガイド壁39と第2ガイド壁41との間を相互に連絡する一対の側壁であるハウジング側壁42と、プレート43と、を備えた閉断面に形成される。また、一対の側壁の一方のハウジング側壁42をハウジング7と一体的に形成し、一対の側壁の他方をハウジング7に締結されるプレート43によって形成した。
これにより、オイル導入通路40を閉断面にすることで、出力ギヤ17が掻き揚げるオイルをより確実に第1オイルタンク32に導くことができる。
また、オイル導入通路40における一対の側壁の一方のハウジング側壁42をハウジング7と一体に形成し、一対の側壁の他方をハウジング7に締結されるプレート43によって形成したので、ハウジング7の構造を簡素化しつつ、オイル導入通路40を閉断面に形成することができる。
この発明に係る駆動装置を、各種車両に適用可能である。
1 車両
2 エンジン
3 駆動装置
6 オイル貯留部
7 ハウジング
7A ハウジングの外周壁
8 入力軸
9 動力伝達機構
10 差動機構
11 第1遊星歯車機構
12 第2遊星歯車機構
13 第1電動機
14 第2電動機
17 出力ギヤ
17C 出力ギヤの軸心(入力軸の軸心)
18 中間軸
19 第1中間ギヤ
20 第2中間ギヤ
21 ファイナルギヤ
23 オイル供給装置
24 オイルガータ
25 ガータ底部
26 ガータ一側部
27 ガータ他側部
28 オイル導入口
32 第1オイルタンク
33A・33B 第1オイル供給部
34A・34B 第2オイル供給部
37 第2オイルタンク
38 ガイド壁
39 第1ガイド壁
40 オイル導入通路
41 第2ガイド壁
42 ハウジング側壁(側壁の一方)
43 プレート(側壁の他方)
50 タンク底壁
51 ドレン孔

Claims (4)

  1. 下部にオイル貯留部が形成されたハウジングと、前記ハウジング内に配置された出力ギヤと、前記出力ギヤの車両後方側で下部が前記オイル貯留部内のオイルに浸漬されるように配置されるとともに前記出力ギヤから中間ギヤを介して駆動力が伝達されるファイナルギヤと、前記出力ギヤの上方の空間に配置されて冷却必要部にオイルを供給するための第1オイルタンクと、車両前進時に前記ファイナルギヤが掻き揚げるオイルをオイル導入口から取り入れて前記第1オイルタンクに導くオイルガータとを備える車両用駆動装置において、前記第1オイルタンクの車両前方側には、前記第1オイルタンクよりも下方かつ前記出力ギヤの軸心よりも車両前方側へ延びて、前記第1オイルタンクから溢れたオイルを受け入れる第2オイルタンクを配置し、車両後退時に前記出力ギヤが上方へ掻き揚げるオイルを前記第1オイルタンクに導くガイド壁を前記第2オイルタンクの後側部に設けたことを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 前記ガイド壁は、車両上下方向に延びるとともに前記第1オイルタンクの車両前端部よりも車両前方側に配置される第1ガイド壁と、前記第1オイルタンクの車両前端部と面一に下方へ延びてかつ前記第1ガイド壁との間にオイル導入通路を形成する第2ガイド壁とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記オイル導入通路は、前記第2オイルタンクよりも車両幅方向で幅広に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記オイル導入通路は、車両幅方向の両端部に前記第1ガイド壁と前記第2ガイド壁との間を相互に連絡する一対の側壁を備えた閉断面に形成され、前記一対の側壁の一方を前記ハウジングと一体的に形成し、前記一対の側壁の他方を前記ハウジングに締結されるプレートによって形成したことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用駆動装置。
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