JP2015068028A - ソーラーパネル等の面状物品用支持架台及びその杭部材と支持位置調整部材 - Google Patents
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Abstract
Description
この発明では、この土台の形態に特徴があり、即ち、土台の上面の上面全部又は一部を所定角で傾斜させ、この傾斜面に支持材を取り付けて太陽電池パネルを傾斜状態に支持するものである。
ここで利用されている土台は、その手前側に位置する土台と、その後方に位置する土台とが異なる高さに施工・設置され、これら異なる高さの土台の上面に取付金具を固定して太陽電池パネルを傾斜状に設置し固定できるものであって、その取付金具の構成に特徴がある。
この発明においても、土台部であるコンクリート基礎を等間隔で地面上に敷設し、これらコンクリート基礎上にベース桟を固定してベース桟を等間隔に並設し、各ベース桟の後端部アームを鉛直方向に立設して、各ベース桟の先端部と各後端部アームの上端部に縦桟を斜めに掛け渡し、これらの縦桟に太陽電池モジュールを設置するものである。
これら従来の技術の何れのものも、その架台の基礎としてコンクリート製土台を使用するものであった。
しかしながら、本願発明においては、従来のようなコンクリート製の土台を用いずに、面状物品を支持固定できる架台を提供することをその第一の課題としている。
このために、本願発明においては、コンクリート製土台を使用せずに、発想の転換を行って杭部材を利用するのであるが、そのための杭部材の構成を創案すること、そして、複数の杭部材の上端部で架台を支持することとなるのであるが、その際の支持固定位置の調整をもできる部材を設けることもその課題となるのである。
尚、縦桟というのは、太陽光に直面するように適宜傾斜角度をもってソーラーパネルが設置された際に、この傾斜面の傾斜方向に沿う方向に配される桟を意味するものであり、横桟とういうのは、前記縦桟と直交する方向に配設される桟を意味する。
また、これら縦桟又は横桟に載置固定されるソーラーパネルは、平面的に配設されるものであってもよい。
尚、ここで使用した「防腐食部材」及び「防腐食塗料」というのは、「防錆部材」及び「防錆塗料」をも含む意味である。
本願発明においては、設置面に適宜数の、即ち、支持フレームの下端部を支持し固定する支持固定部を支持できる通常は少なくとも4本の杭部材を設置面に打ち込むことにより基礎土台部を形成することが可能となるのである。
従って、その設置面の基礎工事が不要となり、架台設置の簡略化、簡素化及び容易化に極めて大きな貢献となる。他方、逆に架台を設置面から除去する際にも原状復帰も容易となる。
或いは、設置面の状態に応じて、縦桟等の傾斜面も必ずしも南向きでなく、それ以外の向きに設置することもできる。
更には、設置面が平地でない傾斜地又は荒地であっても適宜所望の傾斜角度で、又は平らに設置することもできるのである。
これにより、その設置面に応じて最適な発電効率を発揮できる状態で各種の傾斜状態、平面状態又は所望の向きに容易に変更して設置することができることとなるのである。
即ち、杭部材の上端部には杭頭キャップ部材を設け、この杭頭キャップ部材の上面部から上方に延長する螺子棒又は螺子軸によって前記支持固定部が螺着され、固定されるのである。
即ち、杭部材が管体から成り、その下端先端部には掘削刃が設けられ、杭頭キャップ部材が有底筒体状のものからなり、その有底部を上方に配して、前記杭部材の上端部に連結させ、杭部材及び杭頭キャップ部材の直径方向に貫通孔を設けて螺子等の固定手段によって螺着固定し、有底部の上面略中央部に螺子棒又は螺子軸を上方に向かって配設して架台の支持固定部と容易に螺着固定することができることとなる。
即ち、杭頭キャップ部材が横断面略コ字形状のものからなり、その両脚部が前記杭部材の上端部を跨ぐように配設され、これら両脚部と杭部材の上端部の略水平方向に貫通孔を設けて螺子等の固定手段によって螺着固定し、杭頭キャップ部材の上面部の略中央部から上方に延長するように螺子棒又は螺子軸を設けたものであり、その効果は上記第3の発明と同様である。
本発明においては、杭部材の上端部で架台の支持固定部が支持されるため、設置面に打ち込んだ杭部材の上端部において、その支持点が杭部材の中心からずれることも想定されるために、この支持位置を調整することができるように当該支持位置調整部材を設けたものである。
これにより杭部材の内部に雨水等が侵入することがなくなり、その耐久性に寄与することとなる。
この支持枠体は、少なくとも4本の杭部材の4辺の全体に渡って掛け渡すことも、或いは対向する2辺にのみ掛け渡すことも自由である。
図1は、本発明のソーラーパネル等の面状物品用支持架台(以下単に「支持架台」という。)に係る第一の実施形態を図示しており、その(A)が斜視図、その(B)が正面図、その(C)が側面図、その(D)が杭部材の補強枠体の部分を示した説明図である。
この実施形態では、4枚のソーラーパネルSを縦方向に支持した例を図示している。
支持枠体12は、トラス形状に配設されて、それぞれの縦桟10を支持し、これらの図では明瞭には現れていないが、杭部材15の上端部には杭頭キャップ部材16が冠着されている。
この実施形態では、縦桟10及び支持枠体12として横断面略L字形状の型鋼を利用して、その軽量化を図っている。
また、支持固定部14も横断面略L字形状の型鋼を利用している。
また、縦桟10、10でなく、ソーラーパネルSを載置して支持する桟としては、縦桟10と直交する方向に一対の横桟を利用することもできる。
更に、この実施形態においては、前後左右で4本のそれぞれの杭部材15を相互に連結する補強枠体25が設置面Gから所定高さの水平方向に4本設けられており、支持枠体12同士も、筋交い方向の補強アームを適宜設けることも自由である。
本発明に係る杭部材15は、金属製管体を使用し、その下端先端部には掘削刃15hが設けられており、その上端部には杭頭キャップ部材16が連結されている。
この杭頭キャップ部材16の下方の筒体部16tは、杭部材15の上端部に被さるように冠着され、この筒体部16tの略水平方向の直径方向には杭部材15と共に貫通孔が形成されてボルト17・ナット18により相互に固定される。
止水部材が設けられた杭頭キャップ部材16の下方内周面にはOリングも配設している。止水効果及び防水効果を向上させるためである。
更に、螺子棒16sは、杭頭キャップ部材16の上面部16uに螺着されたものであっても、溶接着されたものであってもよく、螺子棒16s又は螺子軸が上方に延長していればよいものである。
後に説明するが、この螺子棒16sに前記支持架台の支持固定部が複数のナット等により螺着固定されるのである。
そして、これら筒体部16tと杭部材15は螺子20、20によってその直径方向に螺着され固定される。
尚、上記実施形態に係る杭部材15の設置面G(図1参照)の地際部には、図示はしていないが防腐食部材を設けているが、図5及び図6に図示する実施形態において詳説する。
この杭頭キャップ部材16は、上記図2に図示したものと同じであり、図2(C)と同様の断面を示している。
そして、支持固定部14の他方の側面である起立部14kの部分で、支持架台の支持枠体の端部を螺着することができるのである。
尚、図中符号19は、シール座金を示し、16rはOリングを示している。
この実施形態に係る杭頭キャップ部材26は、上記の有底筒体状のものでなく、横断面略コ字形状の金具から成る。
杭部材15は、上記実施形態のものと同様に鋼管を使用し、その上端部には止水用のキャップ15cが設けられている。
従って、杭頭キャップ部材26の上面部26uと杭部材15の上端部(キャップ15c)との間隔をボルト26bの頭部の高さ距離と同一又はそれよりも大きく形成している。
即ち、杭頭キャップ部材の上面部略中央に立設する螺子棒又は螺子軸というのは、実質的には同一のものである。
この実施形態では、その正面図(A)から解る通り、支持架台が横方向に2つ列設された状態を示しているが、これは3列以上であってよく、自由に設計変更できる。
この図6に図示した杭部材15の上端部に固定した杭頭キャップ部材26の構成は、図5に示したものである。
また、この実施形態においては、杭部材15の設置面Gの地際部の上下所定範囲に防腐食用及び防錆用の防腐食部材30を巻回している。
同様に、この設置面Gの地際部の上下所定範囲、例えば上下約30cm程度の範囲内に防腐食塗料又は防錆塗料を塗布して実施することも可能である。
尚、この防腐食塗料としては、ウレタンエラストマー被覆材等を使用することができる。
支持架台を設置する際に、この防腐食部材30を杭部材15の適宜位置に接着材を用いて接着し、支持架台を構築することができるのである。
ここに図示した支持位置調整部材40は、高さの短い円柱形状(円盤形状)をした金具から成り、その上面部41と下面部43に、それぞれ溝条部42、44が直径方向の全体に且つ平面視略直交する方向に設けられたものである。
つまり、この溝条部42、44内にボルト頭部又はナットを側面方向から適合させると、その頭部は軸方向には抜け落ちない構造を採用している。
即ち、杭頭キャップ部材16の上面部16uから上方に延長する螺子棒16sとして、六角ボルトを使用する。つまり、このボルトの螺子軸の先端部を杭頭キャップ部材16の上面部16uの略中央部に螺着する。そして、ボルト頭部を前記支持位置調整部材40の下面部43に設けた溝条部44に適合させる。即ち、この溝条部44内部で、前記六角ボルトの頭部がスライドできるのである。
この螺子軸40sに支持架台の支持固定部を複数のナット等により螺着固定することができるのである。
このように、本発明に係る支持位置調整部材においては、少なくともその上面と下面に平面視略直交する方向に溝条部が形成されていればよく、その外形形状は自由に設計することができる。
この支持位置調整部材50は、基本的には、上記実施形態に係る支持位置調整部材40とほぼ同様であるが、その軽量化を図るために、その上面部及び下面部の不必要な部分を除去した形態を有するものである。
この図に示した支持位置調整部材50の上面部51と下面部53を反転させると、溝条部54の方向は、上面部51の溝条部52と略直交方向に配置されているが、その形態は全く同一のものである。
その際に、下面部53の溝条部54内及び上面部51の溝条部52内でのボルト頭部をスライドさせてその位置決めを適宜行うことにより、架台の支持固定部の支持位置の微調整を適宜行うことができることとなるのである。
縦桟及び支持枠体のサイズ、形態等は自由に設計変更できる。
縦桟は基本アングル材を使用しているが、これを断面コ字形状の型材を使用することもでき、縦桟の下端側縁部を上方に折曲して樋部を形成することもできる。
当然のこととして、縦桟上に載置するソーラーパネルは、上記実施形態のように4枚でなく、それ以上の枚数のものを載置できるように設計変更することもでき、一対の縦桟の単位支持架台を横方向に複数並列して設置することもできる。
支持枠体の下端部を固定する支持固定部も上記実施形態では断面略L字形状の金具を用いたが、この金具の形態も自由に設計変更することができる。
縦桟及び支持枠体の間に掛け渡す補強材や補強アームも自由に配設して固定することができる。
上記実施形態と同様にして、縦桟の代わりに、この縦桟と直交する方向の一対の横桟を用いて本発明に係る支持架台を構成することもできる。
その上端部で上方に延長するに螺子棒又は螺子軸を直接杭部材の上端部に設けることもできる。つまり、杭頭キャップ部材を別体にして設けずに実施することもできる。
即ち、この杭頭キャップ部材の本体部の形態は、筒体形状や横断面略コ字形状以外の形態をも採用することができる。
筒体形状のものであっても、その一部の長手方向に切込が形成されているものであってもよい。
要するに、杭頭キャップ部材と杭部材との締着又は締結は、自由に設計変更することができる。
12 支持枠体
14 支持固定部
15 杭部材
15h 掘削刃
16、26 杭頭キャップ部材
16u、26u 上面部
16t 筒体部
16s、26s 螺子棒(螺子軸)
17 ボルト
18 ナット
19 シール座金
20 螺子
25 補強枠体
30 防腐食部材
40、50 支持位置調整部材
41、51 上面部
42、44、52、54 溝条部
43、53 下面部
G 設置面
N1,N2,N3 ナット
S ソーラーパネル
Claims (13)
- ソーラーパネル等の面状物品を設置する支持架台であって、かかる架台は、面状物品を載置し固定する少なくとも一対の縦桟(10, 10)又は横桟と、これら縦桟(10, 10)又は横桟を支持する複数の支持枠体(12)と、これらの支持枠体(12)の下端部を支持し固定する複数の支持固定部(14)とを備え、
これらの支持固定部(14)のそれぞれが、設置面に打ち込まれた杭部材(15)の上端部で支持されることを特徴とするソーラーパネル等の面状物品用支持架台。 - 前記杭部材(15)の上端部には杭頭キャップ部材(16, 26)が設けられ、この杭頭キャップ部材(16, 26)の上面部(16u, 26u)から上方に延長する螺子棒(16s)又は螺子軸(26s)によって前記支持固定部(14)が螺着され、固定されることを特徴とする請求項1に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記杭部材(15)が管体から成り、その下端先端部には掘削刃(15h)を設け、
前記杭頭キャップ部材(16)が有底筒体状のものからなり、その有底部を上方に配して、前記杭部材(15)の上端部に連結させ、杭部材(15)及び杭頭キャップ部材(16)の直径方向に貫通孔を設けて螺子等の固定手段によって螺着固定し、有底部の上面略中央部に螺子棒(16s)又は螺子軸を上方に向かって配設したことを特徴とする請求項2に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。 - 前記杭頭キャップ部材(26)が横断面略コ字形状のものからなり、その両脚部(26k, 26k)が前記杭部材(15)の上端部を跨ぐように配設され、これら両脚部(26k, 26k)と杭部材(15)の上端部の略水平方向に貫通孔を設けて螺子等の固定手段によって螺着固定し、杭頭キャップ部材(26)の上面部(26u)の略中央部から上方に延長するように螺子棒又は螺子軸(26s)を設けたことを特徴とする請求項2に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記杭頭キャップ部材(26)の上面部(26u)と前記杭部材(15)の上端部との間に間隔を設け、この間隔をボルト頭部の高さと略同一又はそれよりも大きくすることにより、杭頭キャップ部材(26)の上面部(26u)の下面からボルトを挿通して前記上面部(26u)から上方に向かって螺子軸(26s)が延長するように配設したことを特徴とする請求項4に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記杭頭キャップ部材(16, 26)と支持固定部(14)との間に支持固定部(14)の支持位置を変更し調整できる支持位置調整部材(40, 50)を更に設け、
この支持位置調整部材(40, 50)には、その上面部(41, 51)と下面部(43, 53)のそれぞれの直径方向全体に溝条部(42, 44, 52, 54)を設け、これらの溝条部(42, 44, 52, 54)を平面視略直交するように設け、
この支持位置調整部材(40, 50)の下面部(43, 53)の溝条部(44, 54)内には、杭頭キャップ部材(16, 26)の上面部(16u, 26u)から延長する螺子棒(16s, 26s)に螺合したナットを又は杭頭キャップ部材(16)の上面部(16u)に螺合させたボルトの頭部を適合させることができ、支持位置調整部材(40, 50)の上面部(41, 51)の溝条部(42, 52)内にはボルトの頭部を適合させ、螺子軸を上方に延長させて支持固定部(14)を螺着し固定することができることを特徴とする請求項2乃至5に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。 - 前記杭部材(15)の上端部と杭頭キャップ部材(16, 26)との間に止水部材を配設し、及び/又は、これら両者を螺着固定するための貫通孔の部位に止水部材を配設したことを特徴とする請求項2乃至6の何れか1項に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記杭部材(15)において、設置面の地際部の上下の所定範囲を被覆する防腐食部材(30)を巻回し、又は前記所定範囲に防腐食塗料を塗布したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記防腐食部材(30)が合成樹脂製の筒状部材からなり、その長手方向の全体に切れ目を設けて前記杭部材(15)に着脱自在と成し、架台の設置に際して接着材により接着固定されることを特徴とする請求項8に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記支持枠体(12)が横断面略L字形状の型材を使用し、これらの支持枠体(12)の下端部を支持し固定する支持固定部(14)も横断面略L字形状の型材を使用していることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 前記複数の杭部材(15)を略水平方向に相互に連結する補強枠体(25)を更に設けたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台。
- 請求項2乃至5の何れか1項、又は請求項7乃至9の何れか1項に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台に使用された杭部材(15)であって、
かかる杭部材(15)の上端部には杭頭キャップ部材(16, 26)が設けられ、この杭頭キャップ部材(16, 26)の上面部(16u, 26u)から上方に延長する螺子棒(16s)又は螺子軸(26s)が設けられていることを特徴とする杭部材。 - 請求項6に記載のソーラーパネル等の面状物品用支持架台に使用された支持位置調整部材。
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