JP2015066943A - ディザパタン作成方法、ディザパタンおよび画像処理装置 - Google Patents

ディザパタン作成方法、ディザパタンおよび画像処理装置 Download PDF

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Abstract


【課題】低階調領域においては、単色であっても混色であっても、分散性に優れたドット配列が得られるようなディザパタンの作成方法を提供する。
【解決手段】閾値1〜Sの低階調領域においては、シアンのドットパタン423とマゼンタのドットパタン424の夫々において高い分散性が得られ、且つこれらを合成した合成パタン425においても、重複画素が存在しないような分散性に優れたドットパタンを生成する。その後、これら生成されたドットパタンを元に、シアン用のディザパタン421およびマゼンタ用ディザパタン422の閾値設定を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、多階調の画像を2階調で表現するための擬似中間調処理に関する。特に、ディザ法によって量子化処理を実行する際に使用するディザパタンの作成方法に関する。
多階調の画像をドットの記録(1)および非記録(0)の2階調で表現する擬似中間調処理では、多値の濃度データを2値に変換するための量子化処理が要される。代表的な量子化処理法としては、誤差拡散法やディザ法が挙げられるが、特にディザ法は処理の負担が少なく高速に実現できるという点から、スピードが必要とされる高速プリンタやデータ数が多い多色プリンタなどで有用されている。
記録媒体におけるドットの配列はこのような量子化処理によって決まるが、特にハイライト部からの低階調部では、視覚的に粒状感を抑えるために高い分散性が求められる。よって、誤差拡散法においてもディザ法においても、低階調部でドットの分散性が高くなるような様々な手法が提案されている。しかしながら、このように分散性の高い量子化処理が採用されても、カラー画像を記録する場合のように複数の色のドットを紙面上で重ね合わせると粒状感が悪化してしまうことがある。例えば、各色について全く同じ量子化処理を採用すると、全色が同じ位置にドットを記録することになり、粒状感が増大する。また、それぞれの色について独立かつ無相関に量子化処理を行った場合には、個々の色については分散性に優れていても、重ね合わせた結果としてドットの疎密が生じ、分散性が損なわれてしまう場合がある。
このような課題に対し、例えば特許文献1には、複数色のドット配列を合成した結果の分散性が最も高くなるようなディザパタンの作成方法が開示されている。特許文献1に記載のディザパタンを用いることにより、カラー画像の低階調部においても、ビーディング(ドット同士の凝集)を回避しつつ、高い分散性を有する粒状感の抑えられた画質を出力することが出来る。
特許第4574470号公報
しかしながら、上記特許文献1では、複数色のドット配列を合成した結果の分散性を重視して各色のディザパタンを設定しているため、単色で記録した場合には、単色のみを考慮して作成した従来のディザパタンに比べて、分散性が低減される場合があった。すなわち従来においては、高い分散性を実現するディザパタンを、単色の場合と混色の場合で、両立させることが困難な状況であった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とするところは、単色であっても混色であっても、分散性に優れたドット配列が得られるようなディザパタンの作成方法を提供することである。
そのために本発明は、1〜MAXの閾値が配置される第1ディザパタンと第2ディザパタンを含む複数のディザパタンを作成するディザパタン作成方法であって、所定のディザパタン領域に、ブルーノイズ特性を有するように2×S×N個(S、Nは1≦S<MAX、1≦Nを満足する整数)のドットを配置して初期ドットパタンを生成する初期ドットパタン生成工程と、前記初期ドットパタンに配置された2×S×N個のドットを、第1ドットパタンおよび第2ドットパタンの夫々でブルーノイズ特性を有するように、前記第1ドットパタンおよび前記第2ドットパタンに分配する分配工程と、前記初期ドットパタンおよび前記第1ドットパタンにおいて、ドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第1ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第1ディザパタンを作成する工程と、前記初期ドットパタンおよび前記第2ドットパタンにおいて、ドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第2ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第2ディザパタンを作成する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ドットの粒状感が問題となり易い低階調領域において、単色と混色の両方において、分散性に優れたドット配置が得られるようになる。
本実施形態に適用可能なフルライン型のインクジェット記録装置の上面図である。 プリンタエンジンの内部構成を示すブロック図である。 本発明の画像処理を説明するための要部ブロック図である。 (a)および(b)は、ディザパタンと量子化の結果を説明する模式図である。 シアン用とマゼンタ用のディザパタン作成方法を説明するフローチャートである。 初期ドットパタンの生成工程を説明するためのフローチャートである。 (a)及び(b)は、第2の実施形態でドット分布推定手段が参照するテーブルを示す図である。 (a)および(b)は、ランダムドットパタンと初期ドットパタンの比較図である。 初期ドットパタンを分配する工程を説明するためのフローチャートである。 閾値の設定工程を説明するためのフローチャートである。 中高階調領域の閾値の設定工程を詳しく説明するためのフローチャートである。 (a)および(b)は、記録位置ずれを説明するための模式図である。 変形例における中高階調領域の閾値設定工程を説明するフローチャートである。 ヒストグラムの取得方法を説明するための図である。 第1分割パタンと第2分割パタンに記録画素が設定される様子を示す図である。 変形例において、ヒストグラムの偏りを低減する効果を示す図である。 低階調領域の閾値設定工程を大まかに説明するフローチャートである。 第2ドットパタンを生成する工程を説明するためのフローチャートである。 (a)および(b)は、第1、第2ドットパタンの配置状態を示す図である。 第2の実施形態の閾値設定工程を説明するためのフローチャートである。 第3の実施形態の閾値設定工程を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に適用可能なフルライン型のインクジェット記録装置(画像形成装置)における記録部の上面図である。インクジェット記録装置100には、フレーム上に記録ヘッド101〜104が図のように固定的に配備されている。記録ヘッド101〜104はそれぞれ、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインク(記録材)を吐出する記録素子が、図のX方向に記録媒体106の幅Wに相当する分だけ、一定のピッチで複数配列している。記録媒体106は、不図示のモータを駆動源とする搬送ローラ105の回転に伴って、Y方向に一定の速度で搬送される。この搬送の過程において、個々の記録素子から記録データに従ってインクが吐出されることにより、記録媒体106に所定の画像が記録される。
図2は本実施形態に係るプリンタエンジンの内部構成を示すブロック図である。メイン基板E0014上には、画像形成装置のエンジン部となるASIC E1102が備えられ、ASIC E1102は、ROM E1004に格納されたプログラムを、制御バスE1014を介して読み出し、これに従って装置全体の制御を行う。このとき、DRAM E3007は、記録用のデータバッファ、ASIC E1102またはホストI/F信号 E1028の受信データバッファ等として使用されたり、各種制御動作に必要なワーク領域としても使用されたりする。
例えば、ASIC E1102は、各種センサやマルチセンサとの間でセンサ信号E0104や、マルチセンサ信号E4003の送受信を行う。装置外装のパネルに備えられた電源キー、リジュームキーなどからの出力であるパネル信号E0107を検出する。更に、ホストI/F E0017からのデータ入力状態に応じて、各種論理演算や条件判断等を行い、各構成要素を制御し、インクジェット記録装置の駆動制御を司っている。
ドライバ・リセット回路E1103は、エンジン部ASIC E1102からのモータ制御信号E1106に従って、各種モータを駆動する。具体的には、LFモータ駆動信号E1035を生成し、搬送ローラ105を回転するためのLFモータE0002を駆動する。更に、APモータ駆動信号E4001を生成し、記録ヘッドの吸引回復を行うためのAPモータE3005を駆動する。さらにPRモータ駆動信号E4002を生成し、PRモータE3006を駆動する。本実施形態のドライバ・リセット回路E1103は電源回路を有しており、メイン基板E0014や装置の外装に設置されたフロントパネルなどに必要な電源を供給する。さらには電源電圧の低下を検出して、リセット信号E1015の発生および初期化を行う。
電源制御回路E1010は、ASIC E1102からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。
ホストI/F E0017は、ASIC E1102からのホストI/F信号E1028を、外部に接続されるホストI/FケーブルE1029に伝達し、またこのケーブルE1029からの信号をASIC E1102に伝達する。
必要な電力は電源ユニットE0015から供給され、供給された電力はメイン基板E0014内外の各部へ、必要に応じて電圧変換された上で供給される。ASIC E1102は、電源ユニット制御信号E4000を介して電源ユニットE0015と接続され、記録装置本体の低消費電力モード等を制御する。
記録動作を行う際、ASIC E1102は、タイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッド6004とのインターフェースをとり吐出動作を制御する。ヘッド制御信号E1021は、不図示のヘッド駆動電圧変調回路およびヘッドコネクタを経て記録ヘッド101〜104に供給される。一方、記録ヘッド101〜104からの各種情報についても、ASIC E1102に伝達される。このうち記録ヘッド101〜104の温度情報については、メイン基板E0014上のヘッド温度検出回路E3002で信号増幅された後、ASIC E1102に入力され、各種制御判断に用いられる。
図3は本実施形態において、ASIC E1102が実行する画像処理を説明するための要部ブロック図である。ホストI/Fケーブル E1029を介して受信された入力画像データは多値(8ビット256階調)のRGBデータであり、インク分解処理301によって、記録装置が使用するインクに対応した多値(8ビット256階調)の画像データCMYKに変換される。
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックそれぞれに用意された階調補正処理302−1〜302−4は、多値(8ビット256階調)の階調データCMYKを同じく多値(8ビット256階調)の階調データC´M´Y´K´に変換する。一般に、記録媒体に記録されるドットの数と、その数のドットによって記録媒体で実現される光学濃度は線形関係にはない。よって、階調補正処理302−1〜302−4は、この関係を線形にすべく多値の色信号データCMYKを一次変換することにより、記録媒体に記録されるドットの数を調整する。具体的には、夫々のインク色に対応して用意された1次元ルックアップテーブルを参照することにより、CMYKがC´M´Y´K´に変換される。
階調補正後の画像データC´M´Y´K´には、それぞれに対応するディザ処理303−1〜303−4が施され、2値の画像データC″M″Y″K″が生成される。本実施形態では、量子化処理としてディザ法が採用され、画素ごとの閾値が予め定められているディザパタンが、ディザ処理303−1〜303−4に保持されている。各画素の画像データC´M´Y´K´は、ディザパタン内の対応する閾値と比較され、記録「1」または非記録「0」に変換される。ディザ処理303−1〜303−4は、それぞれ異なるディザパタンを保持している。量子化後の2値データC″M″Y″K″は、各色のプリントバッファ304−1〜304−4に一時格納され、対応する記録ヘッド101〜104によって記録される。
図4(a)および(b)は、本実施形態で使用するディザパタンと量子化の特徴を従来と比較して説明するための模式図である。ここでは簡単のため、6画素×6画素の領域を有するディザパタンを用いて、シアンデータC´とマゼンタデータM´を量子化する例を示している。図4(a)は、従来の一般的なディザパタンを用いた場合の量子化処理を示す図である。シアンデータC´はディザパタン411に従って量子化され、マゼンタデータM´はディザパタン412に従って量子化される。いずれのパタンにおいても個々の四角は1つの画素を示し、中に記載されている数字は当該画素に宛てがわれた閾値を示している。そして、それぞれの画素に対応する多値データC´、M´の値が閾値以上の場合はその画素の量子化値C″、M″は「1」(ドットの記録)となり、閾値よりも小さい場合はその画素の量子化値C″、M″は「0」(ドットの非記録)となる。
図では、全ての画素に対して一様に多値データ「8」が入力された例を示している。シアン量子化結果413においても、マゼンタ量子化結果414においても、ディザパタン411、412で閾値が「8」以下である画素のみが記録画素として斜線で示されている。この際、紙面においては、シアン量子化結果413とマゼンタ量子化結果414が重ね合わされることにより、合成パタン415が得られる。合成パタン415において、斜線で示した画素はシアンまたはマゼンタのどちらか一方のドットが記録される画素、チェックで示した画素はシアンおよびマゼンタの両方のドットが重複して記録される画素をそれぞれ示している。
ディザパタン411および412のような従来の一般的なディサパタンは、夫々の色におけるドットの分散性を重視して作成されたものとなっている。よって、シアン量子化結果413、マゼンタ量子化結果414のそれぞれについての分散性は高いが、これらの重ね合わせた合成パタン415では、分散性について考慮されていないため、単色に比べて分散性は低減し、所々に重複画素も出現している。このような重複画素には、シアンとマゼンタの両方が重複してブルードットが形成されるが、このブルードットは白紙部分との明度差が大きく、粒状感の悪化をもたらす。
一方、図4(b)は、本実施形態のディザパタンを用いた場合の量子化処理を示す図である。シアンデータC´はディザパタン421に従って量子化され、シアン量子化結果423が得られる。また、マゼンタデータM´はディザパタン422に従って量子化され、マゼンタ量子化結果424が得られる。ここでも、全ての画素に対して一様に多値データ「8」が入力された場合を示しており、ディザパタン421、422で閾値が「8」以下である画素のみが記録画素として斜線で示されている。シアン量子化結果423とマゼンタ量子化結果424が重ね合わされることにより、CMドット配置パタン425が得られる。
本実施形態において、ディザパタン421および422は、シアンとマゼンタを合成して記録した場合のドットの分散性を重視して作成されている。よって、シアンの量子化結果423とマゼンタの量子化結果424を重ね合わせた合成パタン425は、従来例における合成パタン425に比べて分散性が高く、重複画素の出現もない。
なお、図4(a)および(b)では、説明を簡単にするため6画素×6画素のディザパタンを例に説明したが、実際には更に大きなサイズのディザパタンが用いられる。ディザパタンのサイズを大きくすると、ドット配列の周期も大きくなり、ドット配置の自由度も上がる。そして、本実施形態のように分散性を重視するためには、256画素×256画素、512画素×512画素程度、もしくはそれ以上のサイズでブルーノイズ特性を有するように作成されたディザパタンが実用的と言える。このようなブルーノイズ特性を持たせたディザパタンでは、誤差拡散法で量子化した場合と同等の分散性を実現することが出来る。
このように、本実施形態では特許文献1と同様、複数色の合成において分散性が考慮されたディザパタンが用意され、複数色の混色画像においても粒状感が目立たないように配慮されている。但し、特許文献1の量子化処理では、粒状感を低減しようとする対象が、複数色の量子化結果の合成であるため、単色それぞれの量子化結果の分散性については、従来よりも劣化する場合があった。これに対し、本実施形態では、単色であっても混色であっても、好適な分散性が得られるようなディザパタンを用意する。以下、本実施形態で使用するディザパタンの作成方法を説明する。
図5は、本実施形態で使用するシアン用とマゼンタ用のディザパタン作成方法を説明するためのフローチャートである。本実施形態において、階調補正処理302−1および302−2から出力される多値データC´、M´は256階調を有し、各画素に入力されるデータは0〜255のいずれかである。そして、ディザパタン内の各画素に設定される閾値は1〜255のいずれかであり、入力データの値が設定された閾値以上である画素についてその走査でドットが記録される。本実施形態では、ディザパタンのサイズを64画素×64画素とし、閾値1〜255の個々の値を設定する。その際、わかりやすさのためにディザパタン内で閾値1〜254に16画素ずつ設定し、閾値255を32画素設定するものとする。この時、254階調と255階調で階調性が大きく変わることが考えられるが、上述した図3の302−1〜4にある階調補正処理で解消する事ができる。
図5を参照するに、本実施形態では、上記閾値1〜255を2段階に分けて設定する。ステップS1は低階調領域の閾値設定工程であり、64画素×64画素のディザパタン内に低レベル閾値(1〜S)を設定する。低レベルの閾値1〜Sが設定される画素は、低階調のデータでもドットが記録されるような画素である。本実施形態では、特に低階調領域における粒状感を低減するために、以下の2つの条件を満たすような位置関係にある画素に、1〜Sの閾値を設定する。
(条件1)シアンのドット配置の分散性およびマゼンタのドット配置の分散性のそれぞれが、なるべく高い状態となる。
(条件2)シアンのドット配置とマゼンタのドット配置を合成したドット配置において、なるべく高い分散性が得られる。
条件1および2を満たした具体的な閾値の設定方法については後述する。
続くステップS2は、中高階調領域の閾値設定工程であり、中高階調の閾値(S+1〜255)を設定する。中高階調領域の閾値S+1〜MAX(255)が設定される画素は、中階調以上のデータでドットが記録される画素である。入力画像データがS+1〜255の間の階調値を有する場合には、その階調値以下の閾値が設定された画素にドットが記録される。
ステップS2で設定する中高階調領域では、重複ドットの存在が粒状感に与える影響は、ステップS1で設定する低階調濃度領域に比べて十分に小さい。その一方で、このような階調領域では記録ヘッド間の記録位置ずれに伴う濃度(色相)変化が問題となりやすい。この場合、シアンのドット配置とマゼンタのドット配置を合成したドット配置においては、多少の重複ドットが存在している方が好ましいことが分かっている。そのため、本実施形態のステップS2では、互いのドットが重複する箇所も許容しながら、夫々の色におけるドットの分散性をなるべく高く保つように作成する。
図6は、ステップS1における工程を大まかに説明するためのフローチャートである。本処理では、まず、ステップS01の初期ドットパタン生成工程にて、64画素×64画素のディザパタン領域に、シアンのドットとマゼンタのドットを同数(16×S個)ずつ、生成する。すなわち(16×2×S)個のドットを、分散性の高い状態で配置した初期ドットパタンを生成する。ここで生成される初期ドットパタンは、ステップS02でシアン用のドットパタンとマゼンタ用のドットパタンに分配されることを前提とした、シアンドットとマゼンタドットの合成ドットパタンである。この際、Sの値は、1以上の整数であれば特に限定されるものではなく、64×64画素領域に、S×16個のシアンドットとS×16個のマゼンタドットを合成したS×32個のドットが分散性の高い状態で配置できる程度の値に設定されている。以下、このようなSの値を本明細書では、低階調領域の最大ドット数とし、本例では最大ドット数S=12である場合について説明する。この際、ステップS01で配置されるドットの数は、16×2×12=384個となる。
図7は、図6のステップS01における初期ドットパタンの生成工程を説明するためのフローチャートである。まずステップS11において、16×2×S=384個のドットを64画素×64画素内にランダムに設定する。
続くステップS12では、パタン内の各画素について周囲のドットの密度を算出する。そして、ドット密度が最も“密”と判断された画素のドットを削除し(ステップS13)、ドット密度が最も“疎”と判断された画素にドットを追加する(ステップS14)。ドットの密度を算出方法としては、例えば3×3のガウスフィルタを用いて各画素のガウスフィルタ値をドットの密度としても良いが、ドットの粗密の目安とすることの出来るパラメータであれば、ローパスフィルタ(LPF)などを用いることも出来る。
ステップS15では、ステップS13においてドットを削除した位置とステップS14でドットを追加した位置とが同位置であるか否かを判断する。両画素位置が一致しないと判断した場合は、まだドットの分散状態が不十分であると判断し、ステップS12に戻りステップS12〜S15を繰り返す。一方、両画素が同位置であると判断した場合は初期ドットパタンが完成されたと判断し、本処理を終了する。
図8(a)および(b)は、ステップS11でランダムに生成されたドットパタンと図7の処理によって完成された初期ドットパタンを比較する図である。図8(b)で示す初期ドットパタンは、同図(a)に示すドットパタンに比べて、ドットが十分に分散していることが分かる。一般に、ランダムに生成された図8(a)のようなドット配置がホワイトノイズ特性を有しているのに対し、図8(b)のようなドット配置はブルーノイズ特性を備えていると言える。本実施形態では、ガウスフィルタやローパスフィルタを用いることにより、ブルーノイズ特性を有する分散性に優れたドット配置を得ることが出来ているる。
図6のフローチャートに戻る。ステップS02では、ステップS01で作成した初期ドットパタンを、シアン用のドットパタンとマゼンタ用のドットパタンに分配する。シアンとマゼンタの合成ドットパタンとしては、既に図8(b)のように分散性に優れたパタンが得られている。本実施形態では、シアン用ドットパタンとマゼンタ用ドットパタンのそれぞれについてもなるべく高い分散性が得られるように、初期ドットパタンをシアン用のドットパタンとマゼンタ用のドットパタンに分配する。
図9は、図6のステップS02における初期ドットパタンをシアン用ドットパタンとマゼンタ用ドットパタンに分配する工程を説明するためのフローチャートである。ここでは、シアン用ドットパタンを第1分割パタン、マゼンタ用ドットパタンを第2分割パタンとする。本処理が開始すると、まずステップS21において、処理対象ドットパタンを第1分割パタンに、参照用ドットパタンを初期ドットパタンに設定する。
ステップS22では、処理対象ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。また、ステップS23では、参照用ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。ドットの密度を算出方法としては、初期ドットパタンを作成した際に用いたガウスフィルタを用いても良いし、ローパスフィルタ(LPF)などしても良い。
ステップS24では、ステップS22およびステップ23で求めた、処理対象ドットパタンにおける各画素のドット密度と参照用ドットパタンにおける各画素のドット密度から、全画素について評価値を算出する。ここで、座標(x、y)における参照用ドットパタンのドットの密度をR(x、y)、処理対象ドットパタンのドット密度をO(x、y)、評価値をV1(x、y)とすると、V1(x、y)は、例えば以下の式で表すことが出来る。
V1(x、y)=α1×R(x、y)−α2×O(x、y)
ここで、α1およびα2は正の値を有する係数である。この式によれば、評価値V1(x、y)の値が大きいほど、参照用ドットパタンにおけるドット密度が高く処理対象ドットパタンにおけるドット密度が低いことになる。
ステップS25では、全画素領域(x、y)のうち、評価値V1(x、y)が最大値を有する画素(x、y)を抽出し、参照用ドットパタンにおいて当該画素に配置されているドットを削除する。更にステップS26では、処理対象ドットパタン内の当該画素に、ドットを追加する。
ステップS27では、現時点において参照用ドットパタンにドットが残っているか否かを判断する。残っていると判断した場合はステップ28に進み、処理対象ドットパタンの入れ替えを行う。具体的には現時点での処理対象ドットパタンが第1分割パタンである場合は、処理対象ドットパタンを第2分割パタンに設定する。また、現時点での処理対象ドットパタンが第2分割パタンである場合は、処理対象ドットパタンを第1分割パタンに設定する。その後、次のドットの分配のためにステップS22に戻る。
以上説明したステップS22〜ステップS28までの処理を、ステップS27において参照用ドットパタンのドットが存在しないと判断されるまで繰り返した後、本処理を終了する。
このような工程によれば、参照用ドットパタンにおいて最も密な位置にあるドットから、第1分割パタンと第2分割パタンに対し交互に、且つ夫々のパタンにおいて最も疎な位置にドットが順番に分配される。
なお、以上ではシアン用ドットパタンを第1分割パタン、マゼンタ用ドットパタンを第2の分割パタンとし、シアン用の第1分割パタンから順番にドットを交互に割り振るように説明したが、無論これに限定されない。マゼンタ用ドットパタンを第1分割パタン、シアン用ドットパタンを第2の分割パタンとし、マゼンタ用パタンから順番にドットを割り振るようにしても良い。また、ステップS28における処理対象ドットパタンの入れ替えは、必ずしも1ドットおきに行わなくても良い。第1分割パタンに1番目〜N番目のドットを割り振った後に、処理対象ドットパタンの入れ替えを行い、その後第2分割パタンにN+1番目〜2N番目のドットを割り振るようにしても良い。この際、本実施形態のように、64画素×64画素の画素領域に1〜255の閾値を16画素ずつ設定するようなディザパタンの場合には、N=16としても良い。
また、上記説明では、初期ドットパタンにおける全ドットを、シアンとマゼンタに1:1で分配したが、最も分散性を重視したい色調が1:1(ブルー)ではない場合には、そのような色調を実現するドットの比率に、初期ドットパタンのドットを分配しても良い。具体的には、例えばブルーよりも、よりシアンに近い色相において最もドットの分散性を高めたい場合には、初期ドットパタンにおける全ドットをシアンに2ドット分配した後、マゼンタに1ドット分配するなど、分配の数に偏りを持たせても良い。
再び図6のフローチャートに戻る。ステップS03では、ステップS02において第1分割パタンおよび第2分割パタンに配置されたドットの位置に、1〜Sの閾値を設定する。
図10は、図6のステップS03で実行する閾値の設定工程を説明するためのフローチャートである。本処理において、第1ディザパタンはシアン用のディザパタン、第2ディザパタンはマゼンタ用のディザパタンとする。本処理が開始すると、まずステップS31において、処理対象ドットパタンを第1分割パタンに、参照用ドットパタンを初期ドットパタンに、処理対象ディザパタンを第1ディザパタンに設定する。更に、変数閾値TをS(低階調領域の最大ドット数)に設定する。この際、第1分割パタンはステップS02によってドットが配置された第1分割パタン、初期ドットパタンはステップS01によって分散性の高い状態でドットが配置された状態の初期ドットパタンとする。
ステップS32では、処理対象ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。また、ステップS33では、参照用ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。ドットの密度を算出方法としては、初期ドットパタンを作成した際に用いたガウスフィルタを用いても良いし、ローパスフィルタ(LPF)などしても良い。
ステップS34では、ステップS32およびS33で求めた、処理対象ドットパタンにおける各画素のドット密度と参照用ドットパタンにおける各画素のドット密度から、全画素について評価値を算出する。ここで、座標(x、y)における参照用ドットパタンのドットの密度をR(x、y)、処理対象ドットパタンのドット密度をO(x、y)、評価値をV2(x、y)とすると、V2(x、y)は、例えば以下の式で表すことが出来る。
V2(x、y)=β1×R(x、y)+β2×O(x、y)
ここで、β1およびβ2は正の値を有する係数である。この式によれば、評価値V2(x、y)の値が大きいほど、参照用ドットパタンにおけるドット密度も処理対象ドットパタンにおけるドット密度も共に高いことになる。
ステップS35では、全画素領域(x、y)のうち、評価値V2(x、y)が大きい順に16個の画素(x、y)を抽出し、参照用ドットパタンおよび処理対象ドットパタンにおいて当該画素に配置されている16個のドットを削除する。更にステップS36では、処理対象ディザパタンにおいて当該16個の画素に対応づけた画素に、閾値Tを設定する(第1の閾値設定工程)。
ステップS37では、現時点の処理対象ドットパタンが第1分割パタンであるか否かを判断する。処理対象ドットパタンが第1分割パタンである場合はステップS40に進み、処理対象ドットパタンの入れ替えを行った後、第2ディザパタンの閾値設定のためにステップS32に戻り第2の閾値設定工程を実行する。
一方、ステップ37で、処理対象ドットパタンが第1分割パタンではない即ち第2分割パタンである場合は、ステップS38において、閾値Tが1(最小値)であるか否かを判定する。閾値Tが1でない場合には、まだ設定すべき閾値が残っていると判断し、ステップS39で閾値をデクリメントし、ステップS40に進む。そして、以上説明したステップS32〜ステップS40までの処理を、ステップS38において閾値Tが1(最小値)であると判断されるまで繰り返した後、本処理を終了する。
以上説明したように本実施形態によれば、分散性の高い初期ドットパタンや分割ドットパタンの中でも、ドット密度の高い位置には高い値の閾値が設定されるように、最大値Sから最小値1まで順番に閾値を設定していく。
なお、ステップS34で評価値V2の算出に用いる係数β1およびβについては、その値のバランスによって、低階調領域に置けるシアンドットおよびマゼンタドットの分散性が変化する。例えば、β1<β2とした場合は、処理対象ドットパタンすなわち単色のドットパタンのドット密度が参照用ドットパタンすなわち混色のドットパタンのドット密度よりも重視されるので、混色よりも単色の分散性が重視されたディザパタンが得られることになる。反対に、β1>β2とした場合は、処理対象ドットパタンすなわち単色のドットパタンのドット密度よりも参照用ドットパタンすなわち混色のドットパタンのドット密度が重視されるので、単色よりも混色の分散性が重視されたディザパタンが得られることになる。従って、係数β1およびβ2の値は単色記録時および混色記録時における粒状感の目立ち具合に応じて適切に調整されることが望まれる。特にドットパワーが強いインク色を使用する場合は、単色記録時における粒状感の方が混色記録時よりも視覚的に確認され易い場合もある。このような場合には、単色ドットパタンのドット密度に積算する係数β2を混色ドットパタンのドット密度に積算する係数β1よりも大きく設定することが好ましいと言える。
なお、以上ではシアン用ディザパタンを第1ディザパタン、マゼンタ用ディザパタンを第2ディザパタンとし、シアン用の第1ディザパタンから順番に同じ値の閾値を16画素ずつ交互に割り振るように説明したが、無論これに限定されない。マゼンタ用ディザパタンを第1ディザパタン、シアン用ディザパタンを第2ディザパタンとし、マゼンタ用ディザパタンから順番にドットを割り振るようにしても良い。また、等しい閾値を16画素に同時に割り当てず、ステップS32〜S37の処理を16回繰り返した後に、閾値Tの変更(デクリメント)を行うようにしても良い。
以上、図7、9および10で説明したフローチャートにより、図6に示したステップS01〜S03の全ての工程は終了し、図5のステップS1(低階調領域のディザパタンの作成)は完了する。
次に、図5におけるステップS2における中高階調領域の閾値(S+1〜255)の設定工程について説明する。
図11は、ステップS2における中高階調領域の閾値(S+1以上)の設定工程を詳しく説明するためのフローチャートである。本処理は、ステップS02が完了した時点の第1分割パタンおよび第2分割パタンを基準に、中高階調領域の閾値を設定する。本処理が開始されると、まずステップS911において、変数閾値TをS+1に設定する。
ステップS912では、第1分割パタンを参照しドットが配置されていない画素の中でドット密度が最も低い16画素を選択する。そして、第1分割パタンにおいては当該16画素の位置にドットを追加し、第1ディザパタンにおいては当該16画素に対応する16画素に閾値Tを設定する(第3の閾値設定工程)。また、ステップS913では、第2分割パタンを参照し、ドットが配置されていない画素の中でドット密度が最も低い16画素を選択する。そして、第2分割パタンにおいては当該16画素の位置にドットを追加し、第2ディザパタンにおいては当該16画素に対応する16画素に閾値Tを設定する(第4の閾値設定工程)。
ステップS914では、閾値TがT=MAX(=255)であるか否かを判断し、T<MAXである場合は、また設定すべき閾値が残っているので、ステップS915で閾値Tをインクリメントした後、ステップS912に戻る。一方、ステップS914でT=MAXである場合は、全ての閾値の設定が完了したとみなし本処理を終了する。
以上で、図5で説明した処理すなわち低階調領域および中高階調領域における閾値の設定が全て完了し、本実施形態で使用するシアン用のディザパタンとマゼンタ用のディザパタンが完成する。
以上説明した本実施形態のディザパタン生成方法によれば、ドットの粒状感が問題となり易い低階調領域においては、シアン単色、マゼンタ単色、およびシアンとマゼンタの2次色の全てにおいて、分散性に優れたドット配置が得られるようになっている。より詳しくは、互いの閾値が同じ画素に設定されることが完全に回避されるとともに、全てのドットが互いに一定以上の距離をおいて配置されるように閾値が設定されている。その結果、記録時にシアンとマゼンタの間で多少の記録位置ずれが発生しても、分離するべきドットが重複したり重複するべきドットが分離したりすることもなく、これに伴う色相変位が引き起こされ難くなる。
一方、ドットの粒状感とともに記録位置ずれに伴う色相変位が問題視される中高階調領域においては、シアン単色とマゼンタ単色については、分散性を重視しながらも、互いの閾値が同じ画素に設定されることを禁止しない状態で閾値を設定している。その結果、記録時にシアンとマゼンタの間で多少の記録位置ずれが発生しても、重複ドットの数を所定範囲に抑えることが出来、これに伴う色相変位を抑制することが出来る。
(第1の実施形態の変形)
本変形例では、特に中階調領域で問題とされる記録位置ずれに伴う色相変位を、上述した第1の実施形態よりも更に積極的に抑えることを目的とした、中階調領域の閾値設定方法について説明する。即ち、本変形例で説明する閾値設定方法は、図5のステップS2に相当する。
図12(a)および(b)は、フルライン型の記録装置における記録位置ずれを説明するための模式図である。フルライン型の記録装置においては、図12(a)のように記録媒体106(破線)が記録ヘッド101〜104に対し斜行して給紙および搬送される場合がある。図では正常な搬送方向に対しθだけ傾いて搬送されている状態を示している。この場合、4つの記録ヘッド101〜104のそれぞれが記録媒体に記録する位置は、X方向にずれてしまう。図の場合で言えば、ブラックの記録ヘッド101が記録媒体に記録する位置に対し、シアンの記録ヘッド102が記録する位置は図のX方向にdcだけ、イエローの記録ヘッド104が記録する位置は更に大きなdyだけずれる。
また図12(b)は、記録媒体106の搬送状態を説明するための断面図である。ここでは、記録媒体106が3組の搬送ローラ対105に挟持されながら図の矢印方向に搬送されている状態を示している。通常、記録媒体106の下方に配置されているローラが駆動ローラであり、上方に配置されているローラが駆動ローラの回転に追従して回転する従動ローラであるが、これら3組のローラ対は全てが正確な円筒になっているとは限らない。そのため、各駆動ローラが1回転することに伴う記録媒体106の搬送距離は安定せず、各色の記録ヘッド101〜104による記録位置も、Y方向にずれてしまう場合がある。
このように、各記録ヘッドの記録位置がX方向あるいはY方向にずれた場合、個々の記録ヘッドが記録するドット群においては、互いの重なり状態が変化することになる。例えば、画像データ上は等しい位置に重複して記録されるはずの2色のドットが分離して記録されてしまったり、分離されて記録されるはずの2色のドットが重複して記録されてしまったりする。既に説明したように、本実施形態の低階調領域については、各色のドットが単色でも混色でも十分に分散して配置されるようにディザパタンが生成されているので、記録位置ずれに伴う重複ドットの分離や単独ドット同士の重複は引き起こされ難い。しかし、中高階調領域においては、分散性を高く保つようにドットを配置しても、既に記録すべきドットの数が多いので、どうしてもドット同士の距離が短く、上記記録位置ずれによってドットの重複を回避することは出来なくなる。そして、重複記録されるはずの異色ドットが分離して記録されても分離記録されるはずの異色ドットが重複して記録されても、単独ドットの集合で表現される色相と重複ドットの集合で表現される色相は異なるので、目的の色相からずれた色が表現されてしまう。例えば、シアンドット群とマゼンタドット群でブルーを表現する場合、シアンドットとマゼンタドットを全く重複させないで記録したブルー画像と、シアンドットとマゼンタドットを重複して記録したブルー画像とでは、色相の違いが視覚的に確認されるのである。
このため、このような中階調領域については、記録位置ずれによって分離するべきドットが重複した場合であっても、これと同程度の数の重複ドットが分離するように、予め重複ドットがある程度用意されるような量子化処理が、既に提案されている。分離するべきドットが重複してしまう箇所の数と重複すべきドットが分離してしまう箇所の数を所定範囲内に抑えることが出来れば、領域内の単独ドットと重複ドットの割合はさほど変動せず、色相の変位を抑えることが出来る。よって、本変形例においては、中高階調領域については、このような重複ドットを予め用意できるようなディザパタンを作成する。
図13は、本変形例において図5のステップS2で実行する中高階調領域の閾値(S+1〜255)の設定工程を詳しく説明するためのフローチャートである。本処理が開始されると、まずステップS91において、処理対象ドットパタンを第1分割パタンに、参照用ドットパタンを第2分割パタンに、処理対象ディザパタンを第1ディザパタンに設定する。更に、変数閾値TをT=S+1に設定する。ここで、第1分割パタンおよび第2分割パタンは、それぞれ図6のステップS02が終了した時点の第1分割パタンおよび第2分割パタンを示している。
続くステップS92では、処理対象ドットパタンにおいて、参照用ドットパタンに対するヒストグラムを取得する。以下、ヒストグラムについて具体的に説明する。
図14は、ヒストグラムの取得方法を説明するための図である。例えば、表1は、参照用ドットパタンにおいて、処理対象ドットパタンの注目記録画素の上下左右に隣接する画素および注目記録画素と同一位置の画素に、記録画素が存在する数をカウントした状態を示している。図の場合、注目記録画素に対し左側に隣接する画素のみが、参照用ドットパタンにおいても記録画素となっている。よって、表1の「左」の欄のみが1になっている。もし、右方向に隣接する画素にも参照用ディザパタンの記録画素が存在すれば、表の「右」の欄も1となり、注目記録画素と同位置に参照用ディザパタンの記録画素が存在すれば、「同」の欄も1となる。そして、本変形例では、このようなカウントを処理対象ディザパタンの全画素について行い、上下左右および同について夫々加算したものを、そのドットパタンのヒストグラムとしている。
図13のステップS93では、処理対象ドットパタンの中でまだドットが配置されていない画素の中から、ステップS92で得られたヒストグラムの分布をなるべく均等にするような画素を1つ選択し、当該画素にドットを配置する。更に、処理対象ディザパタンの当該画素位置に閾値Tを設定する。例えば、表1で説明したヒストグラムを採用する時、「上」、「下」、「左」および「同」の欄が揃って2であり、「右」の欄が1であった場合を考える。この際、右に隣接する画素に参照用ディザパタンの記録画素が存在するような画素が、処理対象ドットパタンで次にドットを配置する画素、すなわち処理対象ディザパタンで閾値Tを設定する画素となる。なお、ヒストグラムの分布がなるべく均等になる位置に優先的に記録画素が設定されればよく、必ずしもカウント値が一番少ない欄のカウント値を上げる必要はない。
ステップS94では、現状の処理対象ドットパタンが第1分割パタンであるか否かを判断する。第1分割パタンである場合はステップS97に進み、現時点の処理対象ドットパタンおよび処理対象ディザパタンを現時点の参照用ドットパタンと参照用ディザパタンと交換し、ステップS92に戻る。一方、ステップS94において、現状の処理対象ドットパタンが第1分割パタンではない、すなわち処理対象ドットパタンが第2分割パタンである場合には、ステップS95に進みステップS93で設定した閾値TがT=MAX(255)であるか否かを判断する。T<MAXの場合は、まだ設定すべき閾値が残っているので、ステップS96にて閾値Tをインクリメントした後、ステップS97に進み、処理対象ドットパタンおよび処理対象ディザパタンの入れ替えを行う。
そして、以上説明したステップS92〜ステップS97までの処理を、ステップS95において閾値TがMAX(255)であると判断されるまで繰り返した後、本処理を終了する。
図15は、図13のフローチャートの下、第1分割パタンと第2分割パタンに対し、記録画素(閾値設定画素)が交互に設定されて行く様子を示す図である。図において、白抜きの四角が、新たにドットが配置される画素すなわち新たに閾値Tが設定される画素を示している。2つのディザパタンにおいて、閾値TがN、N+1、N+2と進むに連れ、上下左右の隣接位置になるべく偏りがないように、記録画素が1つずつ設定されているようになっている。
ところで、図13のステップS92において取得するヒストグラムは、図14の表1のような、参照用ドットパタンのカウント範囲が上下左右および同位置に限定されるものではない。例えば図14の表2は、処理対象ドットパタンの注目記録画素の上下に隣接する2画素領域および注目記録画素と同一位置の画素に、記録画素が存在する数をカウントする場合を示している。更に表3は、処理対象ドットパタンの注目記録画素に対し、周囲8画素に隣接する画素領域および注目記録画素と同一位置の画素に、記録画素が存在する数をカウントする場合を示している。いずれの場合においも、各画素についてカウントした結果を処理対象ディザパタンの全画素について加算し、ヒストグラム化すれば良い。
このようなヒストグラムは、記録位置ずれが起こり易い方向や量に応じて適宜調整することが好ましい。例えば、表1の例は、記録位置ずれが上下左右のいずれの方向にも均等に起こりやすい場合に有用である。何故なら、記録位置ずれがどちらの方向に起こっても、重複ドットの分離と隣接ドットの重複の数を同程度にすることが出来るからである。一方、記録位置ずれが主に搬送方向(上下方向)に起こりやすい場合には、表2のように上下方向に連続して隣接する2画素をカウントするヒストグラムが有用である。また、記録位置ずれが、斜め方向も含めた全方向に起こりやすい場合は、表3のように記録画素を中心とした3×3画素領域についてカウントしたりすることも出来る。更に、ずれ方向やずれ量の傾向に応じて、個々のカウント値に所定の重み付けを行い、重み付け処理後の各カウント数がなるべく均等になるような画素に閾値Tを設定してもよい。いずれにせよ、記録装置が有する記録位置ずれの方向や量に応じて、適切な領域のヒストグラムを用意すればよい。更に、以上のような記録位置ずれは、記録媒体の種類や記録モードなどに応じても異なる場合もある。よって、夫々のモードに応じたヒストグラムを用意し、これに従って複数のディザパタンを生成し予め記録装置に記憶させておけば、どのような記録モードでも最適なディザパタンで量子化処理を行うことが可能となる。
図16は、64×64画素領域において、表1のヒストグラムを用いて2つの分割パタンの記録画素を設定した場合と、無相関に設定した場合とでヒストグラムの偏りを比較した図である。横軸は、64×64画素領域内における記録画素数を示し縦軸はヒストグラムにおけるカウント数の最大値と最小値の差を示している。最大値と最小値の差が大きいほどヒストグラムの偏りが大きいことを意味する。
2つのディザパタンを無相関に作成した場合、最大値と最小値の差分は図の破線の様に全画素数の約10%程度になる。そして、この程度の差分生じると、インク色によっては視覚的に粒状感が確認できる場合がある。これに対し、本実施形態のようにヒストグラムの偏りをなるべく少なくするように2つのディザパタンを作った場合、最大値と最小値の差は、図の実線で示すように全画素数の10%未満に抑えることが出来る。よって、どのインクについても、視覚的に確認できない程度に粒状感を抑えることが出来る。
以上説明したように、本変形例によれば、中高階調領域において記録画素とその周辺に配置されるドットを予め管理しておくことにより、記録位置ずれが発生した場合でも、新たに重複するドットと分離するドットの割合を一定範囲内に抑えることが可能となる。その結果、記録位置ずれに伴う色相変動を上記第1の実施形態よりも更に積極的に抑制することが可能となる。
ところで、本変形例においては、中高階調領域の全ての閾値(S+1〜255)を、図13に示したヒストグラムを用いて設定する内容で説明した。しかし、実際に記録位置ずれに伴う色相ずれの弊害が確認され易いのは中階調領域であり、高階調領域では殆ど目立たないことが多い。よって、高階調領域については特にヒストグラムを用いること無く、第1の実施例で説明した図11のフローチャートに従って閾値の設定を行っても良い。この場合、図5に示した閾値の設定工程は、低階調領域、中階調領域、高階調領域の3工程を用意すればよい。そして、低階調領域の閾値(1〜S)を図6に従って設定した後、中階調領域の閾値(S+1〜H)を図13に従って設定し、更に高階調領域の閾値(H+1〜255)を図11に従って設定すれば良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態においても、図5に従って、低階調領域(1〜S)の閾値を設定した後に、中高階調領域(S+1〜255)の閾値を設定するものとする。この際、第1の実施形態では、2つのディザパタンの合成となる初期ドットパタンを最初に生成し、その後これを2つのドットパタンに分割した。これに対し、本実施形態では、初期ドットパタンとして第1色目のドットパタンを作成した後、当該ドットパタンを参照しながら、第2色目のドットパタンを作成する。
図17は、本実施形態において、低階調領域(1〜S)の閾値設定工程(図5のステップS1)を大まかに説明するためのフローチャートである。本処理では、まず、ステップS201の第1ドットパタン生成工程にて、64画素×64画素の領域に、シアン用の第1ドットパタンを生成する。次にステップS202の第2ドットパタン生成工程にて、ステップS201で作成した第1ドットパタンを参照しながら、マゼンタ用の第2ドットパタンを生成する。更に、ステップS203では、生成した第1ドットパタンと第2ドットパタンに基づいて、シアン用の第1ディザパタンとマゼンタ用の第2ディザパタンを作成する。以上で本処理が終了する。
ステップS201における第1ドットパタンの生成方法は、第1の実施形態で図7のフローチャートを用いて説明した初期ドットパタンの生成方法と同様であるので説明は割愛する。但し、第1の実施形態では初期ドットパタンにシアンとマゼンタ分の16×2×Sのドットを配置したが、本実施形態ではシアン単色用の第1ドットパタンとして16×S個のドットを配置する。
図18は、ステップS202において第2ドットパタンを生成する工程を説明するためのフローチャートである。本処理が開始すると、まずステップS211において、処理対象ドットパタンを第2ドットパタンに、参照用ドットパタンをステップS201で作成した第1ドットパタンに設定する。また、処理対象ドットパタンにおける最大ドット数Nを設定する。ここでは、第1ドットパタンと同様にN=Sとする。
ステップS212では、処理対象ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。また、ステップS213では、参照用ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。ドットの密度を算出方法としては、先述した実施形態と同様、初期ドットパタンを作成した際に用いたガウスフィルタを用いても良いし、ローパスフィルタ(LPF)などしても良い。
ステップS214では、ステップS212およびS213で求めた処理対象ドットパタンにおける各画素のドット密度とステップS213で求めた参照用ドットパタンにおける各画素のドット密度から、全画素について評価値を算出する。ここで、座標(x、y)における参照用ドットパタンのドットの密度をR(x、y)、処理対象ドットパタンのドット密度をO(x、y)、評価値をV3(x、y)とすると、V3(x、y)は、例えば以下の式で表すことが出来る。
V3(x、y)=−γ1×R(x、y)−γ2×O(x、y)
ここで、γ1およびγは正の値を有する係数である。この式によれば、評価値V3(x、y)の値が大きいほど、参照用ドットパタンにおけるドット密度も処理対象ドットパタンにおけるドット密度も低いことになる。
ステップS215では、全画素領域(x、y)のうち、評価値V3(x、y)が最大値を有する画素(x、y)を抽出し、処理対象ドットパタンにおける当該画素にドットを配置する。
ステップS216では、現時点において処理対象ドットパタンにN個のドットが配置されたか否かを判断する。処理対象ドットパタンに配置されたドットがN個に達していないと判断した場合は、次のドットの配置のためにステップS212に戻る。一方、処理対象ドットパタンに配置されたドットがN個に達したと判断された場合、本処理を終了する。
図19(a)および(b)は、図17においてステップS202が終了した時点で生成されたシアン用の第1ドットパタンとマゼンタ用の第2ドットパタンのドット配置の様子を示した図である。図19(a)を参照するに、本実施形態によれば、まずステップS201において、分散性の高い状態で第1ドットパタンが生成される。そして、ステップS202では、上記条件式を満足するように、即ち第1ドットパタンに対しても且つ自身のドットパタンにおいてもなるべく高い分散性が得られるように、第2ドットパタンが生成される。よって、図19(b)を参照するに、これら2つのドットパタンを重ねあわせた結果得られる合成ドットパタンにおいても、分散性の高いドット配置が得られる。
なお、本実施形態においても第1の実施形態と同様、最も分散性を重視したい色調が1:1(ブルー)ではない場合には、そのような色調を実現するドットの比率に、初期ドットパタンのドットを分配しても良い。本実施形態の場合、例えばブルーよりもシアンに近い色相でドットの分散性を重視したい場合には、16×1.5×S個のドットを分散性の高い状態で配置した第1ドットパタンを生成した後に、N=0.5×Sとして第2ドットパタンを生成したりすればよい。
再度、図17のフローチャートに戻る。ステップS201およびS202で、第1ドットパタンと第2ドットパタンが完成するとステップS203に進み、第1ドットパタンおよび第2ドットパタンにおけるドット位置のそれぞれに、1〜Sの閾値を設定する。
図20は、図17のステップS303で実行する閾値の設定工程を説明するためのフローチャートである。本処理において、第1ディザパタンはシアン用のディザパタン、第2ディザパタンはマゼンタ用のディザパタンとする。本処理が開始すると、まずステップS221において、第1ドットパタンと第2ドットパタンを合成した合成ドットパタンを生成する。
更に、ステップS222において、処理対象ドットパタンを第1ドットパタンに、参照用ドットパタンを合成ドットパタンに、処理対象ディザパタンを第1ディザパタンに設定する。更に、変数閾値TをS(低階調領域の最大ドット数)に設定する。
ステップS223では、処理対象ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。また、ステップS224では、参照用ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。ドットの密度を算出方法としては、ガウスフィルタを用いても良いし、ローパスフィルタ(LPF)などしても良い。
ステップS225では、ステップS223およびS224で求めた、参照用ドットパタンにおける各画素のドット密度と処理対象ドットパタンにおける各画素のドット密度から、全画素について評価値を算出する。ここで、座標(x、y)における参照用ドットパタンのドットの密度をR(x、y)、処理対象ドットパタンのドット密度をO(x、y)、評価値をV4(x、y)とすると、V4(x、y)は、例えば以下の式で表すことが出来る。
V4(x、y)=δ1×R(x、y)+δ2×O(x、y)
ここで、δ1およびδ2は正の値を有する係数である。この式によれば、評価値V4(x、y)の値が大きいほど、参照用ドットパタンにおけるドット密度も処理対象ドットパタンにおけるドット密度も共に高いことになる。
ステップS226では、全画素領域(x、y)のうち、評価値V4(x、y)が大きい順に16個の画素(x、y)を抽出し、処理対象ドットパタンおよび参照用ドットパタンにおいて当該画素に配置されている16個のドットを削除する。更に、ステップS227では、処理対象ディザパタン内の当該16個の画素に、閾値Tを設定する。
ステップS228では、現時点の処理対象ドットパタンが第1ドットパタンであるか否かを判断する。処理対象ドットパタンが第1ドットパタンである場合はステップS2312に進み、処理対象ドットパタンおよび参照用ディザパタンの入れ替えを行った後、第2ディザパタンの閾値設定のためにステップS223に戻る。
一方、ステップ228で、処理対象ドットパタンが第1ドットパタンではない即ち第2ドットパタンであると判断した場合は、ステップS229において、閾値Tが1(最小値)であるか否かを判定する。閾値Tが1でない場合には、まだ設定すべき閾値が残っていると判断し、ステップS230で閾値Tをデクリメントし、ステップS231に進む。そして、以上説明したステップS223〜ステップS231までの処理を、ステップS229において閾値Tが1(最小値)であると判断されるまで繰り返した後、本処理を終了する。
以上説明したように本実施形態によれば、分散性の高い合成ドットパタンや第1、第2夫々のドットパタンの中でも、ドット密度の高い位置には高い値の閾値が設定されるように、最大値Sから最小値1まで順番に閾値を設定していく。
なお、ステップS225で評価値V4の算出に用いる係数δ1およびδ2については、第1の実施形態と同様に、その値のバランスによって、低階調領域に置けるシアンドットおよびマゼンタドットの分散性が変化する。よって、これら値は単色記録時および混色記録時における粒状感の目立ち具合に応じて適切に調整されることが望まれる。特にドットパワーが強いインク色を使用する場合は、単色記録時における粒状感の方が混色記録時よりも視覚的に確認され易い場合もある。このような場合には、単色ドットパタンのドット密度に積算する係数δ2を混色ドットパタンのドット密度に積算する係数δ1よりも大きく設定することが好ましいと言える。
また、以上ではシアン用ディザパタンを第1ディザパタン、マゼンタ用ディザパタンを第2ディザパタンとし、シアン用の第1ディザパタンから順番に同じ値の閾値を16画素ずつ交互に割り振るように説明したが、無論これに限定されない。マゼンタ用ディザパタンを第1ディザパタン、シアン用ディザパタンを第2ディザパタンとし、マゼンタ用ディザパタンから順番に閾値を設定するようにしても良い。また、第1の実施形態と同様、等しい閾値を16画素に同時に割り当てず、ステップS223〜S228の処理を16回繰り返した後に、閾値Tの変更(デクリメント)を行うようにしても良い。
以上、図7、18および20で説明したフローチャートにより、図17に示したステップS201〜S203の全ての工程は終了し、図5のステップS1(低階調領域のディザパタンの作成)は完了する。なお、図5のステップS2については、第1の実施形態やその変形例と同等の処理で対応可能であるので説明は割愛する。
なお、以上では、図17のステップS202で第2ドットパタンを生成する際、第1ドットパタンと第2ドットパタンのドット密度を取得しながら、最も疎な位置に第2ドットパタン用のドットを配置するようにした。しかし、例えば第1ドットパタンにおいて十分な分散性が得られているのであれば、当該ドットパタンを一定の方向に数画素分の距離だけスライドすることにより第2ドットパタンを生成することも出来る。いずれにしても、分散性の高い状態で作成された第1ドットパタンを基準として第2のドット配置パタンが生成されれば、本実施形態の効果を得ることは出来る。
以上説明した本実施形態のディザパタン生成方法によれば、ドットの粒状感が問題となり易い低階調領域においては、シアン単色、マゼンタ単色、およびシアンとマゼンタの2次色の全てにおいて、分散性に優れたドット配置が得られるようになっている。より詳しくは、互いの閾値が同じ画素に設定されることが完全に回避されるとともに、全てのドットが互いに一定以上の距離をおいて配置されるように閾値が設定されている。その結果、記録時にシアンとマゼンタの間で多少の記録位置ずれが発生しても、分離するべきドットが重複したり重複するべきドットが分離したりすることがなく、これに伴う色相変位が引き起こされ難くなる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態においても、図5に従って、低階調領域(1〜S)の閾値を設定した後に、中高階調領域(S+1〜255)の閾値を設定する。ドットパタンの生成方法は、第1の実施形態の方法を採用しても良いし、第2の実施形態の方法を採用しても良い。本実施形態では、生成されたドットパタンに基づいて閾値を設定する際、参照用ドットパタンとして、合成ドットパタンや初期ドットパタンのようなシアンドットとマゼンタドットを合成したドットパタンではなく、互いのドットパタンを用いて閾値を設定する。
図21は、本実施形態における閾値の設定工程を説明するためのフローチャートである。第1の実施形態に従って第1および第2ドットパタンを生成した場合、本処理は図6のステップS03に相当する。第2の実施形態に従って第1および第2ドットパタンを生成した場合、本処理は図17のステップS203に相当する。なお、本処理においても、第1ディザパタンはシアン用のディザパタン、第2ディザパタンはマゼンタ用のディザパタンとする。
本処理が開始すると、まずステップS241において、処理対象ドットパタンを第1ドットパタンに、参照用ドットパタンを第2ドットパタンに、処理対象ディザパタンを第1ディザパタンに設定する。更に、変数閾値TをS(低階調領域の最大ドット数)に設定する。
ステップS242では、処理対象ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。また、ステップS243では、参照用ドットパタン内の全画素についてドットの密度を算出する。ドットの密度を算出方法としては、ガウスフィルタを用いても良いし、ローパスフィルタ(LPF)などしても良い。
ステップS244では、ステップS242およびS243で求めた、参照用ドットパタンと処理対象ドットパタンにおける各画素のドット密度から、全画素について評価値を算出する。ここで、座標(x、y)における参照用ドットパタンのドットの密度をR(x、y)、処理対象ドットパタンのドット密度をO(x、y)、評価値をV5(x、y)とすると、V5(x、y)は、例えば以下の式で表すことが出来る。
V5(x、y)=ε1×R(x、y)+ε2×O(x、y)
ここで、ε1およびε2は正の値を有する係数である。この式によれば、評価値V5(x、y)の値が大きいほど、参照用ドットパタンにおけるドット密度も処理対象ドットパタンにおけるドット密度も共に高いことになる。
ステップS245では、全画素領域(x、y)のうち、評価値V5(x、y)が大きい順に16個の画素(x、y)を抽出する。そして、処理対象ドットパタンにおいて当該画素に配置されている16個のドットを削除し、処理対象ディザパタン内の当該16個の画素に、閾値Tを設定する。
ステップS246では、現時点の処理対象ドットパタンが第1ドットパタンであるか否かを判断する。処理対象ドットパタンが第1ドットパタンである場合はステップS249に進み、処理対象ドットパタンおよび参照用ディザパタンの入れ替えを行った後、第2ディザパタンの閾値設定のためにステップS242に戻る。
一方、ステップS246で、処理対象ドットパタンが第1ドットパタンではない即ち第2ドットパタンであると判断した場合は、ステップS247において、閾値Tが1(最小値)であるか否かを判定する。閾値Tが1でない場合には、まだ設定すべき閾値が残っていると判断し、ステップS248で閾値Tをデクリメントし、ステップS249に進む。そして、以上説明したステップS242〜ステップS249までの処理を、ステップS247において閾値Tが1(最小値)であると判断されるまで繰り返した後、本処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、分散性の高い第1、第2夫々のドットパタンの中でも、ドット密度の高い位置には高い値の閾値が設定されるように、最大値Sから最小値1まで順番に閾値を設定していく。なお、ステップS244で評価値V5の算出に用いる係数ε1およびε2については、上記実施形態と同様に、適切に調整することが好ましい。
また、以上ではシアン用ディザパタンを第1ディザパタン、マゼンタ用ディザパタンを第2ディザパタンとし、シアン用の第1ディザパタンから順番に同じ値の閾値を16画素ずつ交互に割り振るように説明したが、無論これに限定されない。マゼンタ用ディザパタンを第1ディザパタン、シアン用ディザパタンを第2ディザパタンとし、マゼンタ用ディザパタンから順番に閾値を設定するようにしても良い。また、第1の実施形態と同様、等しい閾値を16画素に同時に割り当てず、ステップS242〜S246の処理を16回繰り返した後に、閾値Tの変更(デクリメント)を行うようにしても良い。
本実施形態においても、図5のステップS2については、第1の実施形態やその変形例と同等の処理で対応可能であるので説明は割愛する。
なお、以上説明した実施形態では、シアンとマゼンタのディザパタンを例に説明してきたが、無論このような組み合わせに限定されるものではない。第1の実施形態で説明した粒状感の目立ち方や、変形例で説明した色相ずれの目立ち方は、インクの組み合わせによって変わることがあるので、最も弊害が目立ち易いインク色の組み合わせで作成することが効果的である。特に、再度図12を参照するに、記録媒体106が斜行搬送された場合の記録位置ずれは、4つの記録ヘッドのうち最も距離をおいた2つの記録ヘッド101と104の間で大きくなることが想定される。よって、インク色の組み合わせのみならず、このような状況も加味した上で、作成するディザパタンの組み合わせを設定すれば良い。
この際、互いに関連付けて生成するディザパタンの数は、2パタンに限定されるものではない。3色以上の混色画像について粒状感を低減するためのディザパタンを作成することも出来る。例えば、3つのディザパタンを生成する場合、上述した方法で第1ドットパタンおよび第2ドットパタンを生成した後、これらを合成したドットパタンを参照用ディザパタンとし、第2の実施形態のように、これを基準に第3のドットパタンを生成しても良い。閾値を設定する場合は、例えばステップS40、S231、S249において、第1ディザパタン→第2ディザパタン→第3ディザパタン→第1ディザパタン・・・のようにシーケンシャルに処理対象ディザパタンが設定されるようにすれば良い。
更に、以上では、異なるインク色に対し異なるディザパタンを用意する場合について説明してきたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、同じインク色を吐出する記録ヘッドが複数用意されている場合においても、粒状感や記録位置ずれに伴う濃度変動の問題は存在する。そしてこれら複数の記録ヘッドに対し、上述したような特徴的な方法で作成した複数の異なるディザパタンを宛がうことによっても、本発明は効果的に機能する。
更に、以上説明した実施形態では、図1を用いてフルライン型の記録装置を例に説明してきたが、無論本発明はこのような形態に限定されるものではない。複数の記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に対して移動させながらインクを吐出する記録走査と、当該記録走査とは交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを交互に行うことにより画像を記録するシリアル型の記録装置であっても、本発明は有効である。
更に、上記実施形態では図2で示したプリンタエンジンにおいて本発明の特徴的な画像処理を実行する形態で説明したが、本発明の特徴的な画像処理は記録装置ではなく記録装置に接続されたホスト装置などで実行されても良い。この場合、ホスト装置で量子化した結果の2値データが記録装置転送され、ホスト装置が本発明の画像処理装置となる。この際、上述したような一連の処理が実行されるシステムであれば、当該処理がハードウエアで行われても、ソフトウェアで行われても本発明の範疇である。
本発明は、上述した画像処理の機能を実現するためのコンピュータ可読プログラムを構成するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現される。この場合、ホスト装置や画像形成装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が上記プログラムコードを読出し実行することによって上述した画像処理が実現されることになる。このように、上述した画像処理をコンピュータに実行させるための、コンピュータにより読み取り可能なプログラム、あるいは、そのプログラムを記憶した記憶媒体も本発明に含まれる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
100 インクジェット記録装置
101〜104 記録ヘッド
303−1〜4 ディザ処理
421 ディザパタン
422 ディザパタン
423 量子化結果
424 量子化結果
425 合成パタン

Claims (11)

  1. 1〜MAXの閾値が配置される第1ディザパタンと第2ディザパタンを含む複数のディザパタンを作成するディザパタン作成方法であって、
    所定のディザパタン領域に、ブルーノイズ特性を有するように2×S×N個(S、Nは1≦S<MAX、1≦Nを満足する整数)のドットを配置して初期ドットパタンを生成する初期ドットパタン生成工程と、
    前記初期ドットパタンに配置された2×S×N個のドットを、第1ドットパタンおよび第2ドットパタンの夫々でブルーノイズ特性を有するように、前記第1ドットパタンおよび前記第2ドットパタンに分配する分配工程と、
    前記初期ドットパタンおよび前記第1ドットパタンにおいて、ドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第1ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第1ディザパタンを作成する工程と、
    前記初期ドットパタンおよび前記第2ドットパタンにおいて、ドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第2ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第2ディザパタンを作成する工程と
    を有することを特徴とするディザパタン作成方法。
  2. 1〜MAXの閾値が配置される第1ディザパタンと第2ディザパタンを含む複数のディザパタンを作成するディザパタン作成方法であって、
    所定のディザパタン領域に、ブルーノイズ特性を有するようにS×N個(S、Nは1≦S<MAX、1≦Nを満足する整数)のドットを配置して第1ドットパタンを生成する第1ドットパタン生成工程と、
    前記第1ドットパタンと第2ドットパタンを合成したドットパタンおよび前記第2ドットパタンの夫々でブルーノイズ特性を有するように、前記第2ドットパタンを生成する第2ドットパタン生成工程と、
    前記第1ドットパタンおよび前記第2ドットパタンを合成した合成ドットパタンを生成する工程と、
    前記合成ドットパタンおよび前記第1ドットパタンにおいてドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第1ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第1ディザパタンの閾値を設定する第1の閾値設定工程と、
    前記合成ドットパタンおよび前記第2ドットパタンにおいて、ドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第2ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第2ディザパタンの閾値を設定する第2の閾値設定工程と、
    を有することを特徴とするディザパタン作成方法。
  3. 1〜MAXの閾値が配置される第1ディザパタンと第2ディザパタンを含む複数のディザパタンを作成するディザパタン作成方法であって、
    所定のディザパタン領域に、ブルーノイズ特性を有するようにS×N個(S、Nは1≦S<MAX、1≦Nを満足する整数)のドットを配置して第1ドットパタンを生成する第1ドットパタン生成工程と、
    前記所定のディザパタン領域にブルーノイズ特性を有するように、且つ前記第1ドットパタンとの合成においてブルーノイズ特性を有するように、S×N個(S、Nは1≦S<MAX、1≦Nを満足する整数)のドットを配置して第2ドットパタンを生成する第2ドットパタン生成工程と、
    前記第1ドットパタンおよび前記第2ドットパタンにおいてドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第1ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第1ディザパタンの閾値を設定する第1の閾値設定工程と、
    前記第1ドットパタンおよび前記第2ドットパタンにおいて、ドット密度の高い位置にはより高い値の閾値が設定されるように、前記第2ドットパタンに対応づけた画素に1〜Sの閾値を設定することにより、第2ディザパタンの閾値を設定する第2の閾値設定工程と、
    を有することを特徴とするディザパタン作成方法。
  4. 前記第1ドットパタンに対し、ドット密度の低い位置により低い値の閾値が設定されるように、前記第1の閾値設定工程で1〜Sの閾値が設定された前記第1ディザパタンに対し、前記前記第1ドットパタンに対応づけた画素にS+1以上の閾値を設定する第3の閾値設定工程と、
    前記第2ドットパタンに対し、ドット密度の低い位置により低い値の閾値が設定されるように、前記第2の閾値設定工程で1〜Sの閾値が設定された前記第1ディザパタンに対し、前記前記第2ドットパタンに対応づけた画素にS+1以上の閾値を設定する第4の閾値設定工程と
    を更に有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のディザパタン生成方法。
  5. 前記第1ドットパタンの領域において、前記第1ドットパタンの各ドットに対し前記第2ドットパタン内の隣接するドットの数が、隣接する方向においてほぼ均等になるように、前記第1の閾値設定工程で1〜Sの閾値が設定された前記第1ディザパタンに対し、前記前記第1ドットパタンに対応づけた画素にS+1以上の閾値を設定する第3の閾値設定工程と、
    前記第2ドットパタンの領域において、前記第2ドットパタンの各ドットに対し前記第1ドットパタン内の隣接するドットの数が、隣接する方向においてほぼ均等になるように、前記第1の閾値設定工程で1〜Sの閾値が設定された前記第2ディザパタンに対し、前記前記第2ドットパタンに対応づけた画素にS+1以上の閾値を設定する第3の閾値設定工程と、
    を更に有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のディザパタン生成方法。
  6. 前記第1ディザパタンと前記第2ディザパタンは異なる色の記録材に使用されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のディザパタン生成方法。
  7. 前記第1ディザパタンと前記第2ディザパタンは等しい色の記録材に使用されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のディザパタン生成方法。
  8. 前記初期ドットパタン生成工程および前記分配工程は、ガウスフィルタまたはローパスフィルタを用いてブルーノイズ特性を有するドットパタンを生成することを特徴とする請求項1に記載のディザパタン作成方法。
  9. 前記第1ドットパタン生成工程および前記第2ドットパタン生成は、ガウスフィルタまたはローパスフィルタを用いてブルーノイズ特性を有するドットパタンを生成することを特徴とする請求項2または3に記載のディザパタン作成方法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のディザパタン生成方法に従って作成されたディザパタン。
  11. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のディザパタン生成方法に従って作成されたディザパタンを使用して量子化処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
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