JP2015036771A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像領域選択加熱定着方式において、記録媒体にシワが発生することを防止する。【解決手段】定着ニップ部Nを形成する定着ローラ22および加圧ローラ21と、用紙Pの搬送方向と直交する長手方向に複数分割された加熱領域をそれぞれ加熱する発熱体を有し、定着ローラ22を加熱する加熱部材23と、を備え、定着ニップ部Nに搬送される用紙Pの未定着画像が、画像領域と非画像領域とを有する時に、非画像領域に対応する温度T2が画像領域に対応する温度T1よりも低くなるように発熱体への供給電力が制御される定着装置20において、非画像領域に対応する発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体については、温度T1と温度T2との差よりも小さい値をΔTとして、温度T1−ΔTとなるように供給電力を制御するとともに、両面印刷時における第1面の印刷時と、片面印刷時では、ΔTを変化させる。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。さらに詳述すると、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に装着される定着装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ、またはそれらの複合機等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録媒体(用紙、記録紙、シート、記録材ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録媒体上のトナー画像を定着する過程により成立している。
定着装置としては、様々な方式のものが提案されており、例えば、所定の温度に維持された定着ローラ(定着部材)と、定着ローラに圧接する加圧ローラ(加圧部材)とを備え、加圧ローラと定着ローラとの圧接によって形成された定着ニップ部(ニップ部)により、未定着トナー像を担持した記録媒体を挟持搬送しつつ加熱し、定着させるローラ定着方式が知られている。
例えば、ハロゲンヒータや誘導加熱のコイルなどの加熱源により加熱される定着ローラと加圧ローラでニップ部を形成し、トナー像を担持した記録媒体をニップ部に通すことで、熱と圧力によりトナー像を溶融させて定着させる熱ローラ方式が知られており、安全性や高速機への対応性等の観点から広く用いられている。
また、加圧ローラ(加圧部材)に対向配置される定着ローラと、定着ローラと加熱ローラとの間に張架される無端状の定着ベルト(定着部材)とを備え、加圧ローラと定着ベルトとの圧接によって形成されたニップ部にて、定着ベルトを介して加熱ローラの熱を記録媒体に与えることで、未定着トナー像を記録媒体に加圧し、定着させるベルト定着方式が知られている。
ローラ定着方式の定着装置では、記録媒体が定着ニップを通過する際に、ローラの長手方向の中央側に記録媒体が寄ってシワが発生する場合があるため、定着ローラの形状を鼓形状とする、つまり、長手方向の中央部のローラ径を小さく、端部のローラ径を大きくすることが知られている(特許文献1,2参照)。
ところで、ローラ定着方式の定着装置では、定着ローラの芯金が金属製であり熱容量が大きいため、所定の定着温度に達するまでの時間がかかってしまう。このため、非使用時でも定着ローラをある程度の温度に維持しておく必要があり、この待機時余熱により、消費エネルギーが多いという課題がある。
一方、省エネルギーを実現する定着装置として、フィルム方式の定着装置が知られており、また、画像情報を基に画像領域のみを選択的に加熱する技術(以下、画像領域選択加熱という)が提案されている。
例えば、特許文献3には、薄肉円筒状の耐熱性フィルムに接触する板状加熱体と、加圧ローラにより、フィルムと記録材を密着させるように挟み込み、熱エネルギーを記録材に与える加熱装置が開示されている。フィルムが約100μm程度と薄く、実質的に立ち上げ時間は熱容量の小さい板状加熱体の温度を上昇させるだけで済むため、立ち上がり時間を短縮でき、予熱電力を削減できる。また、記録材上に形成された画像にあわせて加熱体の制御温度、加熱域を変化させ、非画像領域(画像形成領域における画像が存在しない部分)のへのエネルギー供給を削減することで、省エネルギーを可能とする構成が開示されている。
また、特許文献4には、サーマルヘッドの発熱体の素子ごとの温度を測定して適正な熱を供給することで、周囲温度の影響も考慮しつつ、紙面上のトナー部分にのみ熱を加える画像領域選択加熱を行うトナー定着方式が開示されている。
また、特許文献5には、ローラを外部から加熱する外部加熱ローラ方式での画像領域選択加熱を行う定着装置が開示されている。ローラを外部から加熱して定着ローラ表層近傍に蓄熱した熱でトナー溶融を行うことで、定着ローラ全体を加熱する内部加熱方式に比べて立ち上がり時間が短く、エネルギーロスが少ないという利点がある。
しかしながら、従来の画像領域選択加熱では、定着部材の長手方向で急峻な温度差(長手方向の温度偏差)が生じるため、定着部材や対向する加圧部材の熱膨張差による変形が生じ、記録媒体にシワが発生しやすくなることで、搬送異常や、画像品質の低下が生じるという問題があった。
例えば、画像領域選択加熱では、定着部材の長手方向における中央部の温度が端部よりも高くなるように制御することがあり、この状態においては、中央部は端部よりも熱膨張が大きくなる。特に、ローラ定着方式では、上記のように、シワ防止のために定着ローラを鼓形状としているものが多く、鼓形状の定着ローラを用いる場合に、中央部の温度が端部よりも高くなった場合、熱膨張によって鼓がなくなる、つまり、中央部のローラ径が端部と同じか端部より大きくなってしまうことがある。この場合、鼓によるシワ防止効果がなくなり、シワ発生率が上がってしまう。
この記録媒体のシワの発生は、中央部の温度が端部より高くなるように加熱される場合に限らず、定着部材の長手方向の温度偏差が生じる他の場合(片側加熱など)でも同様に生じ得る問題である。また、定着ローラが鼓形状の場合に限られず、円筒形状の定着ローラにおいても同様に生じる問題である。また、ローラ定着方式の定着装置に限られず、ベルトやフィルム方式の定着装置においても同様に生じる問題である。また、加熱方式も外部加熱ローラ方式に限られず生じる問題である。
上記特許文献5には、画像領域選択加熱において、定着設定温度よりも低い第二の設定温度を設定する構成が開示されているが、定着ローラ長手方向の温度偏差によって生じる記録媒体のシワを抑制することはできない。
また、両面印刷が設定されている場合は、記録媒体の第1面が定着ニップ部通紙した後、第2面が通紙されることとなるが、記録媒体のシワは、第1面の通紙時よりも第2面の通紙時のほうが特にシワが発生しやすいという問題がある。
そこで本発明は、画像領域選択加熱定着方式において、記録媒体にシワが発生することを防止することができる定着装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、未定着画像に接触して回転する定着部材と、該定着部材との間で定着ニップ部を形成する加圧部材と、記録媒体の搬送方向と直交する長手方向に複数分割された加熱領域をそれぞれ加熱する発熱体を有し、前記定着部材を加熱する加熱部材と、を備え、前記定着ニップ部に搬送される記録媒体の未定着画像が、画像領域と非画像領域とを有する時に、非画像領域に対応する温度T2が画像領域に対応する温度T1よりも低くなるように発熱体への供給電力が制御される定着装置において、非画像領域に対応する発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体については、温度T1と温度T2との差よりも小さい値をΔTとして、温度T1−ΔTとなるように供給電力を制御するとともに、両面印刷時における第1面の印刷時と、片面印刷時では、ΔTを変化させるものである。
本発明によれば、画像領域選択加熱定着方式において、記録媒体にシワが発生することを防止することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る定着装置の一実施形態の構成を示す側面断面図である。 定着装置の加熱手段およびその加熱領域を示す説明図である。 (a)搬送方向の先端側から画像領域、非画像領域、画像領域が順に存在する画像形成パターンを有する用紙の模式図、(b)搬送方向の先端側に画像領域が存在する画像形成パターンを有する用紙の模式図である。 (a)各ヒータの加熱領域と、定着ローラの長手方向に、画像領域、非画像領域が存在する画像形成パターンを有する用紙と、を示す模式図、(b)画像領域と非画像領域とが幅方向と搬送方向に亘って混在している場合の用紙を示す模式図である。 通常の画像領域選択加熱方式により、図5(a)に示す画像形成パターンの用紙Pを加熱した場合の各ヒータの制御温度を示すグラフである。 本実施形態に係る定着装置による画像領域選択加熱制御により、図5(a)に示す画像形成パターンの用紙Pを加熱した場合の各ヒータの制御温度を示すグラフ(1)である。 本実施形態に係る定着装置による画像領域選択加熱制御により、図5(a)に示す画像形成パターンの用紙Pを加熱した場合の各ヒータの制御温度を示すグラフ(2)である。 片面印刷時のΔTの設定値テーブルの一例である。 両面印刷時の第1面のΔTの設定値テーブルの一例である。 両面印刷時の第2面のΔTの設定値テーブルの一例である。
以下、本発明に係る構成を図1から図11に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(画像形成装置)
[構成]
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるタンデム型カラー複写機の全体構成を説明する概略構成図である。図1を参照して、この画像形成装置の内部構成の概要及び動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタにより構成されている。画像形成装置1は、本体内部の上方にボトル収容部101を有しており、このボトル収容部101には、4つのトナーボトル102Y,102M,102C,102Kが着脱自在に設置されており、これらのトナーボトル102Y,102M,102C,102Kには、対応する各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーがそれぞれ収容されている。
ボトル収容部101の下方には、中間転写ユニット85が配設されている。中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84および中間転写クリーニング部80を有している。また、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78に対向し各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y,4M,4C,4Kを有している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77および図示しない除電部が配設されている。
感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、円筒状に形成され、図示しない駆動源により回転駆動される。感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面部には感光層が設けられており、露光装置から出射された破線で示す光ビームが感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面にスポット照射されることにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面には原稿読取部が読み取った画像情報あるいは端末からネットワークを介して取得した画像情報に応じた静電潜像が書き込まれる。
帯電部75は、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面を一様に帯電するようになっており、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kに対して接触により帯電する接触方式のものが採用されている。
現像部76は、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kにトナーの供給を行い、供給されたトナーが感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面に書き込まれた静電潜像に付着することにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の静電潜像がトナー像として顕像化させるものであり、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kに対し接触せずにトナーを付着させる非接触方式のものが採用されている。
クリーニング部77は、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面に付着している残留トナーを除去するようになっており、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの外周面にブラシを接触させるブラシ接触方式のものが採用されている。
中間転写ベルト78は、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83およびテンションローラ84によって張架・支持されるとともに、2次転写バックアップローラ82の回転駆動によって図1に示す矢印方向に無端移動される。
中間転写ベルト78は、樹脂フィルム、または、ゴムを基体として形成された無端状ベルトにより構成されており、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に形成されたトナー像が転写されるようになっている。また、この中間転写ベルト78に転写されたトナー像が、記録媒体Pに未定着画像として転写される。
各感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、帯電工程、露光工程、現像工程、1次転写工程、クリーニング工程を含む作像プロセスが実行されるようになっており、各感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に各色の画像が形成されるようになっている。
1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。また、1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kには、トナーの極性とは逆の極性となる転写バイアスが印加されるようになっている。
[作像プロセス]
次に作像プロセスについて説明する。まず、帯電工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kは、不図示の駆動モータによって図1における時計回りに回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が一様に帯電される。
そして、露光工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が、露光部3から発せられたレーザ光の照射位置に達し、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される。
次に、現像工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が、現像部76との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される。
次に、1次転写工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面が、中間転写ベルト78および第1転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される。このとき、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上には、未転写トナーが僅かに残存する。
次に、クリーニング工程において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される。
そして、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の残留電位が除去される。これにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kにおける作像プロセスが終了する。
上記の現像工程を経て各感光体ドラム上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト78上に重ねて転写される。これにより、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
[転写プロセス]
次に、転写プロセスについて説明する。中間転写ベルト78は、図1の矢印方向に走行することにより、各1次転写バイアスローラ79Y,79M,79C,79Kの1次転写ニップを順次通過する。これにより、感光体ドラム5Y,5M,5C,5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
そして、中間転写ベルト78は、各色のトナー像が重ねて転写された状態で2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。これにより、中間転写ベルト78における転写プロセスが終了する。
[画像形成プロセス]
次に、画像形成プロセスについて説明する。記録媒体Pは、画像形成装置1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98等を経由して2次転写ニップの位置に搬送される。給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ22及び加圧ローラ21による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。次いで、記録媒体Pから未定着トナーを除去する未定着トナークリーニング装置60に搬送される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。これにより、画像形成プロセスが完了する。
また、記録媒体Pの両面に画像を記録すべく記録媒体Pを反転させ、再度、レジストローラ対98、2次転写ニップに向けて搬送して搬送するシート反転装置90を備えている。
[制御部]
画像形成装置1は、図示しない本体制御部および操作入力部を備えている。本体制御部は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータにより構成されており、予めROMに記憶されたプログラムを、CPUによって実行するようになっている。
また、本体制御部は、操作入力部および画像形成装置1に設けられた各種センサ類やモータ等と接続されている。本体制御部は、各種センサから入力される検出信号に基づいて、上述した感光体ドラム5Y,5M,5C,5Kを駆動する駆動モータや、加圧ローラ21を回転駆動するための駆動機構などの各モータ類を制御するとともに、定着装置20の加熱手段に対する通電制御を実行するようになっている。
操作入力部は、画像形成装置1の本体に設けられ、テンキーやプリントスタートキーなどの各種キーおよび各種表示器を有しており、各種キーを介して入力された入力信号を本体制御部に出力するようになっている。
[未定着トナークリーニング装置]
上記定着装置20は、後述するように画像領域選択加熱制御がなされるが、画像領域選択加熱方式の定着装置では、画像領域外のトナー落ちなどの異常画像は十分に定着されない場合がある。このため、未定着トナーを未定着トナークリーニング装置60によって紙上から除去するようにしている。
未定着トナークリーニング装置60はブラシローラ61と対向ローラ62で構成され、ブラシローラ61によって、記録媒体P上の未定着トナーが物理的にかきとられる構成となっている。なお、未定着トナークリーニング装置60の方式は、当該方式に限られるものではなく、ローラに静電バイアスをかけることによる静電クリーニング方式、エアーふきつけによる未定着トナー除去方式、トナーと帯電しやすい静電ブラシによる除去方式等の他の方式によるものであっても良い。
(定着装置)
次に、画像形成装置1に設置される定着装置20について説明する。本実施形態に係る定着装置は、未定着画像に接触して回転する定着部材(定着ローラ22)と、該定着部材との間で定着ニップ部(定着ニップ部N)を形成する加圧部材(加圧ローラ21)と、 記録媒体(用紙P)の搬送方向と直交する長手方向に複数分割された加熱領域をそれぞれ加熱する発熱体(ヒータ23a〜23g)を有し、定着部材を加熱する加熱部材(サーマルヒータ23)と、を備え、定着ニップ部に搬送される記録媒体の未定着画像が、画像領域と非画像領域とを有する時に、非画像領域に対応する温度T2が画像領域に対応する温度T1よりも低くなるように発熱体への供給電力が制御される定着装置(定着装置20)において、非画像領域に対応する発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体については、温度T1と温度T2との差よりも小さい値をΔTとして、温度T1−ΔTとなるように供給電力を制御するとともに、両面印刷時における第1面の印刷時と、片面印刷時では、ΔTを変化させるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
図2は、本実施形態に係る定着装置の側面断面図、図3は、定着装置の加熱手段およびその加熱領域を示す説明図である。
定着装置20は外部加熱方式であり、定着部材としての定着ローラ22と、この定着ローラ22との間で定着ニップ部Nを形成する加圧部材としての加圧ローラ21と、加熱手段としてのサーマルヒータ(以下、単にヒータともいう)23を有している。また、ヒータ23は、該ヒータ23に電力を供給する電源24に接続されている。
ヒータ23は、図3に示すように定着ローラ22の長手方向である用紙Pの幅方向に配置された複数(本実施形態では7つ)のヒータ(各発熱体)23a〜23gを備えている。各ヒータ23a〜23gは、それぞれ図中の点線で示す領域(加熱領域)を加熱する。各ヒータ23a〜23gは、独立して加熱制御が可能であって、定着ローラ22の長手方向の温度分布を制御可能としている。
また、定着ローラ22の定着ニップ部Nの下流側であって、ヒータ23の上流側に定着ローラ22の表面温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ25と、ヒータ23の温度を検知する加熱部材温度検知手段としてのサーミスタ26と、ヒータ23に電力を供給する電源24と、サーミスタ25,26の検知情報に基づいて電源24を制御する加熱制御手段27を有している。
加熱制御手段27は、本体制御部の一部または別途構成され、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータにより構成されており、予めROMに記憶されたプログラムを、CPUによって実行するようになっている。
定着ローラ22は、外径が40mmで厚みが1mmのアルミニウム製の芯金22aと、この芯金22aの表面に被覆された断熱層22bを有している。断熱層22bはシリコンゴムで形成されており厚みは3mmである。なお、断熱層22bは、その断熱機能をより高めるために、熱の逃げが少ない発泡シリコンゴムで形成してもよい。
定着ローラ22の断熱層22bの上にはニッケルからなる熱伝導層22cが形成されている。熱伝導層22cの材料としては、ニッケルに限らず、熱伝導性が少なくとも断熱層22bより高い、ステンレスなどの鉄系合金、アルミニウムや銅などの金属系、グラファイトシート等の材料を用いることができる。
定着ローラ22に熱伝導層22cを形成することで、ヒータ23の発熱むらによる定着ローラ22の表面温度の局部的な温度むらが低減される。
また、熱伝導層22cの機能によって、ヒータ23が加熱する領域よりもやや広い領域の温度が上昇させることができる、若干の画像とのずれを補償することができるという利点もある。これにより、ヒータ23を構成する各ヒータの大きさや間隔等の設定の自由度が広がる。
また、定着ローラ22の耐久性を高め、離型性を確保するために、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが5〜30μmの離型層22dを形成することも好ましい。
加圧ローラ21は、外径が40mmで厚みが2mmの鉄製の芯金21aと、この芯金30aの表面に被覆された弾性層21bを有している。
弾性層21bはシリコンゴムで形成されており厚みは5mmである。弾性層21bの表面には、離型性を高めるために厚みが40μm程度のフッ素樹脂層を形成するのが好ましい。
なお、加圧ローラ21は図示しない付勢手段により定着ローラ22に圧接されている。また、ヒータ23は図示しない付勢手段により定着ローラ22の表面に押し当てられている。
本実施形態では、加熱手段としてヒータ23を定着ローラ22の表面に接触させて加熱する構成としたが、加熱手段は、これに限られるものではない。例えば、加熱手段をコイルとインバータで構成し、電磁誘導加熱方式(IH方式)による非接触加熱方式としてもよい。このIH方式では、長手方向に加熱用のコイルを多数配置する構成でも、もしくは、磁束をキャンセルする部材を多数配置することで、長手方向の加熱領域や加熱量を制御する構成とすることができる。
(画像領域選択加熱)
次いで、本実施形態に係る定着装置20の画像領域選択加熱制御について説明する。定着装置20は、画像情報に応じて各ヒータ23a〜23gを制御することにより、省エネルギー化を実現することが可能となっている。
図4(a)は、搬送方向の先端側から画像領域a、非画像領域b、画像領域a´が順に存在する画像形成パターンを有する用紙Pの模式図、図4(b)は、搬送方向の先端側に画像領域aが存在する画像形成パターンを有する用紙Pの模式図である。
図4(a)に示すような画像が形成される用紙Pが定着装置20に通紙される場合、画像領域aと画像領域a´では定着が必要であるが、非画像領域bでは定着対象のトナーが存在しないので定着の必要はないこととなる。また、図4(b)に示すような画像が形成される用紙Pでは、先端側の画像領域aで定着がなされればよいと言える。
例えば、本体制御部から、図4(a)の画像形成パターンの画像情報が加熱制御手段27へ入力されると、加熱制御手段27は、非画像領域bに対応する定着ローラ22の部位の温度が、画像領域aおよび画像領域a´に対応する定着ローラ22の部位の温度よりも低くなるように定着ローラ22を制御する。なお、画像領域または非画像領域に対応する位置とは、定着ローラ22が密着する位置をいう。また、加熱制御手段27による定着ローラ22の温度制御は、各ヒータ23a〜23gへの供給電力を制御することで実現される。
画像領域aおよび画像領域a´に対応する定着ローラ22の部位は、ベタ画像が定着するのに十分な定着温度(以下、定着温度T1という、例えば、140℃である)になるよう加熱される。一方、非画像領域bに対応する定着ローラ22の部位は、定着温度T1よりも低い所定の温度T2に設定される。温度T2は、低くするほど省電力効果が高いといえるが、低くしすぎてしまうと、次の画像領域(図4(a)の場合、画像領域a´)での定着温度T1への立ち上がり応答性が悪くなり、時間がかかるため、温度T2は80℃以上とするのが好ましい。本実施形態では、定着温度T1=140℃、温度T2=100℃とした。
すなわち、画像領域aに対応する部位ではヒータ23の全域に定着温度が得られる電力を供給し、非画像領域bに対応する部位では供給電力を低減する。この際、ヒータ23への供給電力は、図4中の斜線部Wで示すように、画像領域が定着ニップ部Nに入るよりも上流側の部分を予備的に加熱するように投入されており、この予備加熱領域Wは主にヒータ23の周方向の発熱長さや、ヒータ23自身にも昇温時間が必要となることから必要となる領域である。なお、予備加熱領域Wについても省エネの観点からはできるだけ小さいことが好ましい。
図5(a)は、各ヒータ23a〜23gの加熱領域と、搬送方向と垂直な定着ローラ22の長手方向(用紙幅方向)に、画像領域c、非画像領域dが存在する画像形成パターンを有する用紙Pと、を示す模式図である。
図5(a)に示す例ではヒータ23b,23c,23dに対応する位置が画像領域cとなっており、ヒータ23e,23fに対応する位置が非画像領域dとなっている。このような画像形成パターンの場合、従来の画像領域選択加熱方式(以下、通常の画像領域選択加熱方式ともいう)では、以下に詳細を説明するように、長手方向に加熱温度差が生じるため、定着ローラ22の鼓形状が熱膨張差によってくずれて、シワが発生するおそれがあった。
なお、図5(b)に示すように、画像領域と非画像領域とが用紙Pの幅方向と搬送方向に亘って混在している場合は、図中の符号bの範囲と符号dの範囲とが重なり合った箇所を非画像領域、その他の領域を画像領域として、後述の制御を行えばよい。
図6は、通常の画像領域選択加熱方式により、図5(a)に示す画像形成パターンの用紙Pを加熱した場合の各ヒータ23の制御温度(目標温度ともいう)を示すグラフである。なお、同一の画像形成パターンの用紙Pが連続して給紙される場合を示している。
図6において、時間幅Pは、用紙Pが定着ニップ部Nを通過するタイミング(用紙通過中)に相当し、P´は紙間に相当する。Pの間は、ヒータ23b,23c,23dは画像領域cに対応する位置であるため、定着に必要な目標温度である定着温度T1まで加熱される。
これに対し、P´の間は紙間であり画像はないため、ヒータ23b,23c,23dは非画像領域に対応する温度である温度T2を目標温度として制御する。温度T2は定着温度T1より低い温度に設定されており、これにより、消費電力を抑えることができる。
一方、ヒータ23e,23fは非画像領域dに対応する位置であり、この部分はトナーを定着させる必要がない。このため、用紙通過中P、紙間P´を問わずに、非画像領域に対応する目標温度T2になるよう制御する。なお、ヒータ23a,23gに対応する位置は用紙Pの紙幅外であるため、加熱制御はされない。
図6に示すように、通常の画像領域選択加熱方式では、画像領域に対応するヒータ23dは定着温度T1で制御されるが、非画像領域に対応するヒータ23eは目標温度T2で制御されることとなる。しかしながら、隣接する2つのヒータ23d,23eにこのような温度差が設定されてしまうことによって、定着ローラ22の長手方向で急峻な温度差が生じ、定着ローラ22の熱膨張差による変形が生じ、定着ローラ22の鼓形状が維持できず、記録媒体にシワが発生しやすくなってしまっていた。
そこで、本実施形態に係る定着装置20は、非画像領域に対応する発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体については、定着温度T1と温度T2との差よりも小さい値をΔT(加熱目標温度差)として、温度T1−ΔTとなるように供給電力を制御するものである。
図7は、本実施形態に係る定着装置による画像領域選択加熱制御により、図5(a)に示す画像形成パターンの用紙Pを加熱した場合の各ヒータ23の制御温度を示すグラフである。
図7の例では、画像領域cに相当する加熱領域を加熱するヒータ23b,23c,23dについては、図6の例と同様に、用紙通過中Pは定着温度T1、紙間P´では温度T2で制御する。また、ヒータ23a,23gについては、通紙範囲外であるので、通常の画像領域選択加熱方式と同様に、加熱制御されない。
そして、非画像領域dに相当する加熱領域を加熱するヒータのうち、最も画像領域c側のヒータ23eについては、用紙通過中Pは、定着温度T1から加熱目標温度差ΔTを引いた温度T1−ΔT、紙間P´では目標温度T2で制御する。
ここで、加熱目標温度差ΔTは定着温度T1と温度T2の差よりも小さな任意の値である。ΔTの値としては、大きいほど消費電力削減効果が高いが、その分、境界部での温度差が大きくなり、加熱目標温度差ΔTが定着温度T1と温度T2の差に近くなるほど、通常の画像領域選択加熱方式に近づくことになり、記録媒体にシワが発生しやすくなる。このため、加熱目標温度差ΔTは定着温度T1と温度T2の差よりも十分に小さな値とすることが好ましい。
このように、画像領域と非画像領域に相当する位置で隣接するヒータの目標温度の差を、定着温度T1と温度T2の差よりも小さな値ΔTとすることで、定着ローラ22の鼓形状が崩れるのを抑え、シワ発生を抑制している。
また、境界部のヒータ23eから、さらに非画像領域側にあるヒータについても、段階的に隣接するヒータとの温度差をΔTとすることが好ましい。すなわち、非画像領域に対応する発熱体では、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体から順に画像領域側に隣接する発熱体との温度差がΔTとなるように供給電力を制御するものである。図5(a)の場合、ヒータ23fについてヒータ23eと温度差をΔTとするものである。
しかしながら、ΔTの値が十分に大きい場合(この場合、(T1−T2)/2<ΔTである場合)は、ヒータ23fの温度がT2以下となってしまう。T2以下とすることは、上記の立ち上がり応答性の観点から好ましくない。そこで、ヒータ23fについては、ヒータ23eの目標温度T1−ΔTよりもさらにΔTだけ低い温度、つまりT1−2・ΔTと、目標温度T2のどちらか高い温度で制御することが好ましい。
図7の例では、T1−2・ΔT<T2であるため、ヒータ23fは目標温度T2で制御するものである。
一方、図8は、本実施形態に係る定着装置による画像領域選択加熱制御により、図5(a)に示す画像形成パターンの用紙Pを加熱した場合の各ヒータ23の制御温度を示すグラフであって、ΔTを小さい値に設定した場合の例を示す。図8の例では、T1−2・ΔT>T2であるため、ヒータ23fは、T1−2・ΔTを目標温度として制御される。
上記のように、ΔTを小さくすると消費電力削減効果は小さくなるが、シワ抑制効果は大きくなるため、ΔTは、各種の条件に応じて最適な値を設定するものであればよい。例えば、薄紙の場合には、シワが発生しやすいため、図8のようにΔTを小さく設定するのが好ましく、厚紙の場合は、シワが発生しにくいため、ΔTを大きく設定し、消費電力削減を優先するのが好ましい。
なお、本実施形態では、非画像領域に対応するヒータの数は2つの例について説明したが、3以上の場合も同様に制御される。すなわち、制御温度が温度T2以上であるかどうか判断し、T1−n・ΔT>T2の場合は、温度T1−n・ΔTとなるように(nは画像領域側に隣接する発熱体を1とした場合の非画像領域における順番)、T1−n・ΔT<T2の場合は、温度T2となるように、供給電力を制御するものである。
ところで、上述のように、両面印刷が設定されている場合は、定着装置20を用紙Pの第1面が通紙した後、第2面が通紙されることとなるが、シワは、特に、長手方向に加熱ムラのある用紙(例えば、図5(a)のような画像形成パターンを有する用紙)が、再度、定着装置20を通過する場合にもっとも発生しやすいことを知見した。すなわち、両面印刷時の第1面の通紙時よりも第2面の通紙時のほうが、シワが発生しやすいものである。
そこで、本実施形態に係る定着装置は、さらに、両面印刷時における第1面の印刷時と、片面印刷時では、ΔTを変化させるものである。また、両面印刷時における第1面の印刷時と、両面印刷時における第2面の印刷時では、ΔTを変化させるものである。ここで、両面印刷時における第2面の印刷時と片面印刷時では、ΔTは同じであっても異なる値としても良い。
例えば、両面印刷時の第1面の通紙時において、片面印刷時よりもΔTを小さく設定し、長手方向の加熱ムラをなくしておくと、両面印刷時の第2面でのシワ発生を抑制することができる。この場合において、第1面ではΔT=0、つまり第1面では画像領域選択加熱制御を実施せず、第2面のみで画像領域選択加熱をするようにしてもよい。
以上説明した本実施形態に係る定着装置によれば、画像領域選択加熱定着方式において、画像領域に対する定着温度T1と非画像領域に対する温度T2を設定可能な画像領域選択加熱方式において、隣同士に配置されたヒータの目標温度差が、定着温度T1と温度T2の差よりも小さくなるように発熱体への供給電力を制御し、隣接するヒータの目標温度差を一定値以下になるよう制御することで、定着部材の長手方向で急峻な温度差が生じることをなくすことができる。
したがって、定着部材や対向する加圧部材の熱膨張差による変形が生じることをなくし、記録媒体のシワ発生を防止することができる。特に、定着部材として鼓形状を有する定着ローラを備える構成では、定着ローラの鼓形状が維持できずにシワが発生するのを防止することができる。
また、記録媒体のシワは、加熱状態(吸湿状態)が長手方向にムラのある状態でより顕著となるため、両面印刷時には、第1面を加熱した場合に第2面でシワが出やすくなってしまう。そこで、これを防止するために、両面印刷時の第一面のΔTを小さくすることで、均一加熱方式に近い制御とし、第2面でのシワ発生を防止することができるものである。
また、加熱目標温度差ΔTは、記録媒体の紙厚に応じて変化させることが好ましい。すなわち、一般的に薄紙ほどシワが問題になりやすく、厚紙ほどシワになりにくい(厚紙の場合、定着ローラの鼓形状がくずれていても、シワが発生しない)ため、紙厚が薄いほどΔTの値を小さく、紙圧が厚いほどΔTの値を大きく設定することが好ましい。また、シワが発生しないような一定以上の厚紙(例えば、106gsm以上)の記録媒体を用いる場合では、上述の制御は実施せず、通常の画像領域選択加熱方式と同様の制御をするようにしても良い。
これにより、さらにシワの抑制を効果的にすることができるとともに、消費電力の低減を図ることができる。
また、加熱目標温度差ΔTは、記録媒体の紙種に応じて変化させることが好ましい。すなわち、OHPシートやコート紙などでは、シートにコシがあるためシワができにくい。このため、OHPシートやコート紙などの場合は、普通紙よりもΔTを大きく設定することが好ましい。一方、封筒などシワが発生しやすい用紙では、普通紙よりもΔTを小さく設定することが好ましい。
これにより、さらにシワの抑制を効果的にすることができるとともに、消費電力の低減を図ることができる。
以上説明した加熱目標温度差ΔTは、片面印刷時、両面印刷時の第1面、第2面について、予めシワが発生しなくなる値を実験により求めておくことが好ましい。また、各紙種、紙厚、その組み合わせ等に応じて、値を求めておくことがより好ましい。
なお、ΔTの設定は、加熱制御手段27のメモリに設置値テーブルとして記憶しておくものであればよい。図9は、片面印刷時のΔTの設定値テーブルの一例、図10は、両面印刷時の第1面のΔTの設定値テーブルの一例、図11は、両面印刷時の第2面のΔTの設定値テーブルの一例、である。
印刷時には、操作パネルなどの入力手段から両面印刷、紙厚、紙種等が指定され、これに対応するΔTの値を読み出して、発熱体への電力供給が制御される。
なお、上記のようにしわが発生しない一定以上の厚紙を用いる場合などは、非画像領域の端部のヒータについては、ΔT=T1−T2と設定することで、通常の画像領域加熱制御と同じ制御とすることができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、上記実施形態では、ローラ定着方式の定着装置を例に説明したが、定着装置の定着方式は、特に限られるものではなく、ベルト方式やフィルム方式の定着装置であっても良い。また、加圧部材がベルト方式の定着装置等、他の定着装置にも適用することができる。また、加熱手段は、定着部材の長手方向で分割される領域を独立して加熱制御が可能な構成であればよく、上記の例に限られるものではない。
1 画像形成装置
3 露光部
4Y,4M,4C,4K 作像部
5Y,5M,5C,5K 感光体ドラム
12 給紙部
20 定着装置
21 加圧ローラ
21a 芯金
21b 弾性層
22 定着ローラ
22a 芯金
22b 断熱層
22c 熱伝導層
22d 離型層
23 サーマルヒータ(加熱手段)
23a〜23g ヒータ(発熱体)
24 電源
25 サーミスタ
26 サーミスタ
27 加熱制御手段
60 未定着トナークリーニング装置
61 ブラシローラ
62 対向ローラ
75 帯電部
76 現像部
77 クリーニング部
78 中間転写ベルト
79Y,79M,79C,79K 1次転写バイアスローラ
80 中間転写クリーニング部
82 2次転写バックアップローラ
83 クリーニングバックアップローラ
84 テンションローラ
85 中間転写ユニット
89 2次転写ローラ
90 シート反転装置
97 給紙ローラ
98 レジストローラ対
99 排紙ローラ対
100 スタック部
101 ボトル収容部
102Y,102M,102C,102K トナーボトル
P 記録媒体(用紙)
特開平09−244448号公報 特開平09−50202号公報 特開平06−95540号公報 特開2005−181946号公報 特開2001−343860号公報

Claims (7)

  1. 未定着画像に接触して回転する定着部材と、
    該定着部材との間で定着ニップ部を形成する加圧部材と、
    記録媒体の搬送方向と直交する長手方向に複数分割された加熱領域をそれぞれ加熱する発熱体を有し、前記定着部材を加熱する加熱部材と、を備え、
    前記定着ニップ部に搬送される記録媒体の未定着画像が、画像領域と非画像領域とを有する時に、非画像領域に対応する温度T2が画像領域に対応する温度T1よりも低くなるように発熱体への供給電力が制御される定着装置において、
    非画像領域に対応する発熱体のうち、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体については、温度T1と温度T2との差よりも小さい値をΔTとして、温度T1−ΔTとなるように供給電力を制御するとともに、
    両面印刷時における第1面の印刷時と、片面印刷時では、ΔTを変化させることを特徴とする定着装置。
  2. 両面印刷時における第1面の印刷時と、両面印刷時における第2面の印刷時では、ΔTを変化させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 両面印刷時における第1面の印刷時では、ΔTを0とすることを特徴とすることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 非画像領域に対応する発熱体では、画像領域に対応する発熱体と隣接する発熱体から順に画像領域側に隣接する発熱体との温度差がΔTとなるように供給電力を制御するとともに、制御温度が温度T2以上であるかどうか判断し、
    T1−n・ΔT>T2の場合は、温度T1−n・ΔTとなるように(nは画像領域側に隣接する発熱体を1とした場合の非画像領域における順番)、
    T1−n・ΔT<T2の場合は、温度T2となるように、供給電力を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  5. 記録媒体の紙厚によってΔTを変化させることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の定着装置。
  6. 記録媒体の紙種によってΔTを変化させることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の定着装置。
  7. 請求項1から6までのいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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