JP2015030988A - 吊り天井構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐震性能を備えて地震時に天井材(天井パネル)の破損や脱落が生じることを防止しつつ、小片等の脱落も確実に防止することを可能にした吊り天井構造を提供する。【解決手段】吊り部材4を介して建物躯体の上部構造3に吊り下げ支持される天井下地7に、天井面を形成する天井材6を取り付けてなる吊り天井構造Cにおいて、天井材6の下方に且つ天井面に沿って横方向に所定の間隔をあけて配設されるとともに、天井材6の下方から天井材6及び/又は天井下地7に接続固定手段で接続固定して配設される略棒状の引張材11と、引張材11で支持しつつ隣り合う引張材11の間の天井面を被覆するように配設された脱落防止部材26とを備えて構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、吊り天井の構造に関する。
従来、例えば学校、病院、生産施設、体育館、プール、空港ターミナルビル、オフィスビル、劇場、シネコン等の建物の天井として、吊り天井が多用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。そして、吊り天井(吊り天井構造)Aには、例えば図4に示すように、水平の一方向T1に所定の間隔をあけて並設される複数の野縁1と、野縁1に直交し、水平の他方向T2に所定の間隔をあけて並設され、複数の野縁1に一体に接続して設けられる複数の野縁受け2と、下端を野縁受け2に接続し、上端を上階の床材等の上部構造(建物躯体)3に固着して配設される複数の吊りボルト(吊り部材)4と、野縁1と野縁受け2からなる格子状の天井下地7(野縁1の下面)にビス留めして一体に取り付けられ、天井面(天井部5)を形成する石膏ボードなどの天井パネル(天井材)6とを備えて構成したものがある。
また、例えば図5に示すように、クリーンルームのようにファンフィルターユニット等の大重量の設備機器を天井部5に設置する必要がある吊り天井(吊り天井構造)Aには、水平の一方向T1に所定の間隔をあけて並設され、一方向T1に直交する他方向T2に延びる複数のTバー(断面逆T型の支持部材)8と、上端を上部構造に固着し、下端側をTバー8に接続して配設された複数の吊りボルト(吊り部材)4と、Tバー8などからなる天井下地7にビス留めして一体に取り付けられて天井面(天井部5)を形成する天井パネル(天井材)6とを備えて構成したものもある。
ここで、このように野縁1及び野縁受け2や、Tバー8等の天井下地7と天井パネル6を吊りボルト4で吊り下げ支持してなる吊り天井Aは、その構造上、地震時に作用する水平力によって横揺れしやすい。そして、地震時に横揺れして、天井部5の端部5aが壁や柱、梁などの建物構成部材(建物躯体)9に衝突し、天井パネル6に破損が生じたり、脱落が生じるおそれがあった。
このため、従来、上部構造3などに上端側を接続し、下端側を吊りボルト4や、野縁1、野縁受け2、Tバー8などの天井下地7に接続して補強ブレース10を設け、天井下地7及び天井パネル6からなる天井部5の地震時の横揺れを抑えるようにしている(図5参照)。
一方、補強ブレース10による耐震補強、耐震改修を行う際には、天井裏空間Hに作業員が入って取付作業を行うことが必要になる。このため、天井裏空間Hに配設された配線、配管、エアコン等の付帯設備などによって、補強できる範囲に制限が生じ、十分に対応できないケースがある。また、天井下地7などにJIS材ではない低強度の一般材が使用され、補強後の性能が不安定で十分な改修精度を確保できないケースや、点付け溶接部などがあることで対応できないケースもある。
これに対し、本願の出願人は、例えば図6に示すように、天井部5の下方に且つ天井部5に沿って横方向に、例えば溝形鋼などの断面略逆U字状で略棒状の引張材11を配設し、この引張材11の両端部をそれぞれ建物躯体3、9に接続し、中間部を天井部5の下方から天井材6及び/又は天井下地7にタッピングビス等の接続固定手段で接続固定してなる吊り天井構造Bを発明し、この発明について既に特許出願(特願2013−016019)を行っている。
このように溝形鋼などの略棒状の引張材(補強用グリッド部材)11を天井部5の下方に且つ天井部5に沿って配設してなる吊り天井構造B(グリッドサポート工法)においては、地震時に、引張材11によって天井部5を建物躯体3、9と一体に挙動させることができ、天井部5の揺れを抑制することが可能になる。
また、引張材11の中間部をビスなどの接続固定手段を用い、天井部5の下方から天井材6及び/又は天井下地7に固定するようにしたことで、引張材11の設置時に天井裏空間H内での作業をほとんど不要にすることが可能で、施工性を大幅に向上させることができる。
これにより、既設の吊り天井構造Aに引張材11を取り付けて耐震性能の向上を図る耐震改修を行う場合であっても、天井裏空間H内での危険作業が不要で、天井裏空間H内に設けられている付帯設備、建物躯体3とのクリアランスの関係で施工できない範囲が生じるという不都合を解消することができ、必要工期の短縮、コストの低減を図ることが可能になる。
また、耐震改修後もエアコン、照明などの天井部付帯設備のメンテナンスを容易に行なうことができる。さらに、天井下地7の野縁1、野縁受け2、Tバー8などにJIS材と一般材のどちらが使用されていても、また、新設、既設の吊り天井構造であっても、さらに天井材6がいかなる材質であっても対応可能で、確実に耐震性能の向上を図ることが可能になる。
特開2008−121371号公報 特開2005−350950号公報
ここで、溝形鋼等を引張材(補強用グリッド部材)として天井面に格子状に設置した吊り天井構造では、例えば隣り合う引張材の間隔(ピッチ)を900〜2400mm程度にしており、これにより、地震時に天井部の横揺れを防止するとともに、天井パネルの落下を防止できるようにしている。
しかしながら、このような引張材を設置して耐震性能を向上させた吊り天井構造は、天井材がある程度の大きさをもって連続していることを前提としており、例えば直貼岩綿吸音板等の小さな天井材を多数設置して天井面を形成した場合、このような小さな天井材を地震時に格子状の引張材で保持できずに脱落が生じるおそれがある。さらに、天井材の大小にかかわらず、地震時に天井材に破損が生じた際に、小片が脱落するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑み、優れた耐震性能を備えて地震時に天井材(天井パネル)の破損や脱落が生じることを防止しつつ、小片等の脱落をも確実に防止することを可能にした吊り天井構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の吊り天井構造は、吊り部材を介して建物躯体の上部構造に吊り下げ支持される天井下地に、天井面を形成する天井材を取り付けてなる吊り天井構造において、前記天井材の下方に且つ前記天井面に沿って横方向に所定の間隔をあけて配設されるとともに、前記天井材の下方から前記天井材及び/又は前記天井下地に接続固定手段で接続固定して配設される略棒状の引張材と、前記引張材で支持しつつ隣り合う引張材の間の前記天井面を被覆するように配設された脱落防止部材とを備えて構成されていることを特徴とする。
また、本発明の吊り天井構造においては、前記引張材と前記天井材の間に挟持されて前記脱落防止部材が支持されていることが望ましい。
さらに、本発明の吊り天井構造においては、前記脱落防止部材が、網目状あるいは格子状の部材であることがより望ましい。
本発明の吊り天井構造においては、まず、天井下地と天井材からなる天井部に引張材を設置することにより、地震時に作用する水平力を引張材で受け、天井部の横揺れを抑止することが可能になる。
また、引張材の中間部をビスなどの接続固定手段を用い、天井部の下方から天井材及び/又は天井下地に固定するようにしているため、引張材の設置時に天井裏空間内での作業が不要(ほぼ不要)にすることができ、施工性を大幅に向上させることが可能になる。
これにより、既設の吊り天井構造に引張材を取り付けて耐震性能の向上を図る耐震改修を行う場合であっても、天井裏空間内での危険作業が不要で、天井裏空間内に設けられている付帯設備、建物躯体とのクリアランスの関係で施工できない範囲が生じるという不都合を解消することができ、必要工期の短縮、コストの低減を図ることが可能になる。
また、耐震改修後もエアコン、照明などの天井部付帯設備のメンテナンスを容易に行なうことができる。さらに、天井下地の野縁、野縁受け、TバーなどにJIS材と一般材のどちらが使用されていても、新設、既設の吊り天井構造であっても、天井材がいかなる材質であっても対応可能で、耐震性能の向上を図ることが可能になる。
さらに、本発明の吊り天井構造においては、このように天井部に引張材を設置するとともに、引張材で支持しつつ隣り合う引張材の間の天井面を被覆するように脱落防止部材を設置することにより、例えば直貼岩綿吸音板等の小さな天井材を多数設置して天井面を形成し、このような小さな天井材が隣り合う引張材の間に配設されて地震時に脱落した場合であっても、脱落防止部材でこれを受け止めることができる。また、天井材の大小にかかわらず、地震時に天井材に破損が生じた際に、この小片を脱落防止部材で受け止めることができる。
これにより、隣り合う引張材の間に脱落防止部材を設けることで、地震に伴い天井下に部材や小片などが脱落することを確実に防止できる。
また、本発明の吊り天井構造においては、引張材と天井材の間に挟持して脱落防止部材を支持するようにすると、引張材を天井部に設置するとともに天井材の間に挟持させるようにして脱落防止部材を設置することができる。これにより、脱落防止部材を追加して構成した場合であっても、効率的にその設置作業を行うことができ、施工性の低下を招くことなく脱落防止部材を設置することが可能になる。
さらに、本発明の吊り天井構造においては、脱落防止部材が、例えばネットやワイヤメッシュ、FRPグリッド等の網目状あるいは格子状の部材であることにより、網目、格子目の大きさを適宜設定し、所望の大きさの小片等の脱落を防止することができる。また、網目、格子目を通じて天井面を露出させることができ、デザインの自由度を高めることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る吊り天井構造を示す天井面側から見た分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る吊り天井構造を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る吊り天井構造の引張材を示す斜視図である。 従来の吊り天井構造を示す天井面側から見た斜視図である。 従来の吊り天井構造を示す天井裏側から見た斜視図である。 天井部に引張材を設置してなる吊り天井構造を示す天井面側から見た斜視図である。
以下、図1から図3(図4から図6)を参照し、本発明の一実施形態に係る吊り天井構造について説明する。ここで、本実施形態は、例えば学校、病院、生産施設、体育館、プール、空港ターミナルビル、オフィスビル、劇場、シネコン等の建物の天井として用いられる吊り天井の構造及び既設の吊り天井構造の耐震改修方法に関するものである。
本実施形態の吊り天井(吊り天井構造)Cは、図1及び図2に示すように、野縁1と野縁受け2と吊り部材(吊りボルト)4と天井材6とを備えて構成されている。
野縁1は、例えば断面コ字状に形成された溝形鋼であり、水平に延設され、且つ水平の一方向の横方向T1に所定の間隔をあけ、平行に複数配設されている。
野縁受け2は、例えば断面コ字状に形成された溝形鋼であり、水平に延設され、且つ水平の他方向の横方向T2に所定の間隔をあけ、平行に複数配設されている。また、このとき、野縁受け2は、野縁1と交差するように配設されるとともに、複数の野縁1上に載置した状態で配設される。そして、各野縁受け2は、野縁1と交差する部分で、野縁接続用金具(クリップ)12を使用することにより野縁1に接続されている。
吊り部材4は、円柱棒状に形成されるとともに外周面に雄ネジの螺刻を有する吊りボルトであり、上端を上階の床材等の上部構造3(建物躯体)に固着、または鋼製の根太等に緊結して垂下され、下端側を、吊り部材接続用金具(ハンガー)13を用いることにより野縁受け2に接続して複数配設されている。また、複数の吊り部材4は、所定の間隔をあけて分散配置されている。
天井材(天井パネル)6は、2枚のボードを貼り付けて一体に積層形成したものであり、例えば天井付帯設備等の重量と併せて、1mあたり20kg程度の重量で形成されている。そして、この天井材6は、複数の野縁1の下面にビス留めなどして設置されている。なお、天井材6は、1枚および3枚以上のボードで構成されていてもよい。
そして、この吊り天井Cでは、吊り部材4を介して建物の上部構造3に、野縁1と野縁受け2と天井材6とが吊り下げ支持されている。また、野縁1と野縁受け2によって天井下地7が形成され、この天井下地7と天井下地7に取り付けた天井材6によって天井部5、この天井部5によって下階の天井面がそれぞれ形成されている。
一方、本実施形態の吊り天井Cにおいては、図1に示すように、天井部5と建物の上部構造3の間の天井裏空間Hの天井部5の外周端部5a側、すなわち、天井裏空間Hの壁、柱、梁等の建物構成部材(建物躯体)9側に、上端を上部構造3に接続して、束材15が上下方向T3に延設(垂設)されている。また、この束材15は、天井部5の外周端部5aに沿う方向に所定の間隔をあけて複数設けられている。そして、これら複数の束材15の下端に横方向T1、T2に延びる連結材16が接続され、この連結材16を介して複数の束材15が一体に連結されている。なお、本実施形態では、これら束材15や連結材16として、例えばH形鋼、I形鋼、溝形鋼などの形鋼や角鋼管などの管材が使用されている。
また、本実施形態の吊り天井Cにおいては、図1及び図2に示すように、天井部5の下方に、且つ天井部5の下面(天井面)に沿って水平に、断面略逆U字状で略棒状の引張材(補強用グリッド部材)11(11a、11b)が配設されている。さらに、この引張材11は、例えばアルミ押出形鋼、スチール部材などであり、一端部及び他端部を連結材16に接続し、連結材16を介して束材15に接続して設けられている。
すなわち、本実施形態の引張材11は、束材15や連結材16の支持体を介して建物躯体3、9に接続されている。さらに、引張材11は、その中間部を天井部5の下方からタッピングビスなどの接続固定手段17で天井材6(天井部5)及び野縁1に固定して設けられている。そして、本実施形態では、このような引張材11が天井部5の下方で例えば900〜2400mmピッチの格子状に配設されている。なお、引張材11は、一端部及び/又は他端部を、取付具を用いて壁や柱、梁などの建物構成部材9に接続するようにしてもよい(建物躯体に直接的に接続するようにしてもよい)。
また、本実施形態の吊り天井Cでは、図3に示すように、各引張材11(11a、11b)が、帯状の平板状に形成され、板面を上下方向T3に向けて配設される固定板部21と、帯状の平板状に形成され、板面を横方向T1、T2に向け、固定板部21の延設方向に沿って配設されるとともに、その上端を固定板部21の下面に繋げて一体に形成された桁板部22とを備えて構成されている。また、この引張材11は、2つの桁板部22を備え、これら桁板部22が固定板部21の幅方向中央を境に幅方向両側にそれぞれ所定の間隔をあけて並設されて、断面略逆U字状で略棒状に形成されている。
さらに、天井部5の下方に格子状に配設した際に、横方向の一方向T1に配設される一方の引張材11aは、上端から下方に凹む上側切欠部23を備え、所定位置の固定板部21を部分的に除去した状態で形成されている。また、一方向T1に直交する他方向T2に配設される他方の引張材11bは、下端から上方に凹む下側切欠部24を備え、所定位置の2つの桁板部22を部分的に除去した状態で形成されている。
このように形成した一方の引張材11aと他方の引張材11bは、これら一方の引張材11aと他方の引張材11bの交差部25で、上側切欠部23に他方の引張材11bを、下側切欠部24に一方の引張材11aをそれぞれ嵌め合わせるようにして格子状に配設されている。また、このとき、各引張材11は、天井部5の下方からビスなどの接続固定手段17で固定板部21を天井材6に、あるいは天井材6及び野縁1に固定して配設されている。
そして、上記構成からなる本実施形態の吊り天井Cにおいては、天井部5の下方に配設された引張材11が、一端部及び他端部を束材15(取付具)を介して建物躯体の上部構造3や建物構成部材9に接続し、中間部を天井材6や野縁1に接続して配設されているため、地震時に、この引張材11によって天井部5が建物躯体3、9と一体に挙動し、天井部5の揺れが抑制される。
また、このとき、一方の引張材11aと他方の引張材11bの交差部25で、上側切欠部23に他方の引張材11bを、下側切欠部24に一方の引張材11aをそれぞれ嵌め合わせ、一方の引張材11aと他方の引張材11bを交差部25で組み付けて配設するようにしているため、地震時に各引張材11で確実に引張力が伝達され、天井部5の揺れが抑制される。
一方、本実施形態の吊り天井Cにおいては、図1及び図2に示すように、格子状に配設された引張材11と天井面(天井材6、天井部5)の間に、天井面の略全面を覆うようにして脱落防止部材26が介設されている。
具体的に、本実施形態において、この脱落防止部材26は、例えばネット、メッシュ、FRPグリッド等の網目状、格子状に形成されたものであり、引張材11を天井部5に取り付ける際に、引張材11と天井部5の間に挟持させるようにし、引張材11で支持されて配設されている。
これにより、一方向T1、他方向T2に隣り合う引張材11(11a、11b)の間の天井部5、すなわち、一方向T1と他方向T2にそれぞれ延びる引張材11(11a、11b)で囲まれた方形枠内の天井部5(天井面)が、脱落防止部材26によって覆われる。
なお、脱落防止部材26は、必ずしも引張材11と天井部5の間に挟持させて引張材11に支持されていなくてもよく、隣り合う引張材11の間の天井部5を覆うことが可能であれば、例えば直接引張材11に固着して支持されていてもよい。
また、脱落防止部材26は、必ずしも網目状、格子状に形成されていなくてもよい。例えば、膜状、シート状に形成されていても、繊維シートなどを樹脂で天井部5に貼設して形成されていてもよい。
そして、本実施形態の吊り天井Cにおいては、上記のように、天井部5に引張材11を設置するとともに、引張材11で支持しつつ隣り合う引張材11の間の天井面を被覆するように脱落防止部材26を設置することにより、例えば直貼岩綿吸音板等の小さな天井材6を多数設置して天井面を形成し、このような小さな天井材6が地震時に脱落するような場合であっても、脱落防止部材26でこれが受け止められる。また、地震時に天井材6などに破損が生じた際、この小片が脱落防止部材26で受け止められる。
このため、引張材11を設けることに加え、隣り合う引張材11の間に脱落防止部材26を設けることで、天井下に部材や小片などが脱落することがない。
したがって、本実施形態の吊り天井構造(吊り天井)Cにおいては、まず、天井下地7と天井材6からなる天井部5に引張材11を設置することにより、地震時に作用する水平力を引張材11で受け、天井部5の横揺れを抑止することが可能になる。
また、引張材11の中間部をビスなどの接続固定手段17を用い、天井部5の下方から天井材6及び/又は天井下地7に固定するようにしているため、引張材11の設置時に天井裏空間H内での作業が不要になり、施工性を大幅に向上させることが可能になる。
これにより、既設の吊り天井構造Aに引張材11を取り付けて耐震性能の向上を図る耐震改修を行う場合であっても、天井裏空間H内での危険作業が不要で、天井裏空間H内に設けられている付帯設備、建物躯体3とのクリアランスの関係で施工できない範囲が生じるという不都合を解消することができ、必要工期の短縮、コストの低減を図ることが可能になる。
また、耐震改修後もエアコン、照明などの天井部付帯設備のメンテナンスを容易に行なうことができる。さらに、天井下地7の野縁1、野縁受け2にJIS材と一般材のどちらが使用されていても、新設、既設の吊り天井構造であっても、天井材6がいかなる材質であっても対応可能で、耐震性能の向上を図ることが可能になる。
また、本実施形態の吊り天井構造Cにおいては、このように天井部5に引張材11を設置するとともに、引張材11で支持しつつ隣り合う引張材11の間の天井面を被覆するように脱落防止部材26を設置することにより、例えば直貼岩綿吸音板等の小さな天井材6を多数設置して天井面を形成し、このような小さな天井材6が隣り合う引張材11の間に配設されて地震時に脱落した場合であっても、脱落防止部材26でこれを受け止めることができる。また、天井材6の大小にかかわらず、地震時に天井材6に破損が生じた際に、この小片を脱落防止部材26で受け止めることができる。
これにより、隣り合う引張材11の間に脱落防止部材26を設けることで、地震に伴い天井下に部材や小片などが脱落することを確実に防止できる。
さらに、本実施形態の吊り天井構造Cにおいては、引張材11と天井材6の間に挟持して脱落防止部材26を支持するようにすると、引張材11を天井部5に設置するとともに天井材6の間に挟持させるようにして脱落防止部材26を設置することができる。これにより、脱落防止部材26を追加して構成した場合であっても、効率的にその設置作業を行うことが可能になる。すなわち、施工性の低下を招くことなく、脱落防止部材26を設置することが可能になる。
また、脱落防止部材26が、例えばネットやワイヤメッシュ、FRPグリッド等の網目状あるいは格子状の部材であることにより、網目、格子目の大きさを適宜設定し、所望の大きさの小片等の脱落を防止することができる。また、天井面を露出させることができ、デザインの自由度を高めることが可能になる。
以上、本発明に係る吊り天井構造の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、引張材11が帯状で平板状の固定板部21と固定板部21の下面に一体形成した桁板部22とを備えて略棒状に形成され、このように形成した一方の引張材11aと他方の引張材11bを格子状に配設して吊り天井構造Cが構成されているものとした。
これに対し、鋼板、炭素繊維シートなどの板状部材(棒状部材)など、他の略棒状の引張材11を用いて吊り天井構造Cを構成するようにしてもよい。また、棒状(板状)の引張材11と帯状(テープ状)の引張材11を組み合わせるなどして吊り天井構造Cを構成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、天井下地7が野縁1と野縁受け2を備えて構成されているものとしたが、本発明に係る天井下地は、必ずしも本実施形態のように限定しなくてもよく、例えば、吊りボルト(吊り部材)4に吊り下げ支持されて水平の一方向T1に所定の間隔をあけて並設されるとともに一方向T1に直交する他方向T2に延びる複数のTバー(断面逆T型の支持部材)8を備えて構成した天井下地7であってもよい。すなわち、本発明は、特に天井下地の構成を限定する必要はない。
1 野縁
2 野縁受け
3 上部構造(建物躯体)
4 吊り部材(吊りボルト)
5 天井部
5a 端部
6 天井材(天井パネル)
7 天井下地
8 Tバー
9 建物構成部材(建物躯体)
10 補強ブレース
11 引張材
11a 一方の引張材
11b 他方の引張材
12 野縁接続用金具(クリップ)
13 吊り部材接続用金具(ハンガー)
15 束材
16 連結材
17 接続固定手段
21 固定板部
22 桁板部
23 上側切欠部
24 下側切欠部
25 交差部
A 従来の吊り天井構造
B 従来の吊り天井構造
C 吊り天井構造
H 天井裏空間
T1 横方向(一方向)
T2 横方向(他方向)
T3 上下方向

Claims (3)

  1. 吊り部材を介して建物躯体の上部構造に吊り下げ支持される天井下地に、天井面を形成する天井材を取り付けてなる吊り天井構造において、
    前記天井材の下方に且つ前記天井面に沿って横方向に所定の間隔をあけて配設されるとともに、前記天井材の下方から前記天井材及び/又は前記天井下地に接続固定手段で接続固定して配設される略棒状の引張材と、
    前記引張材で支持しつつ隣り合う引張材の間の前記天井面を被覆するように配設された脱落防止部材とを備えて構成されていることを特徴とする吊り天井構造。
  2. 請求項1記載の吊り天井構造において、
    前記引張材と前記天井材の間に挟持されて前記脱落防止部材が支持されていることを特徴とする吊り天井構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の吊り天井構造において、
    前記脱落防止部材が、網目状あるいは格子状の部材であることを特徴とする吊り天井構造。
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