JP6226172B2 - 吊り天井構造 - Google Patents

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Description

本発明は、吊り天井の構造に関する。
従来、例えば学校、病院、生産施設、体育館、プール、空港ターミナルビル、オフィスビル、劇場、シネコン等の建物の天井として、吊り天井が多用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。そして、吊り天井(吊り天井構造)Aは、例えば図3に示すように、水平の一方向T1に所定の間隔をあけて並設される複数の野縁1と、野縁1に直交し、水平の他方向T2に所定の間隔をあけて並設され、複数の野縁1に一体に接続して設けられる複数の野縁受け2と、下端を野縁受け2に接続し、上端を上階の床材等の上部構造3(建物躯体)に固着して配設される複数の吊りボルト(吊り部材)4と、野縁1の下面にビス留めなどによって一体に取り付けられ、下階の天井面(天井部5)を形成する天井パネル(天井材)6とを備えて構成されている。
また、例えば図4に示すように、クリーンルームのようにファンフィルターユニット等の大重量の設備機器を天井部5に設置する必要がある吊り天井(吊り天井構造)Aには、水平の一方向T1に所定の間隔をあけて並設され、一方向T1に直交する他方向T2に延びる複数のTバー(断面逆T型の支持部材)8と、上端を上部構造に固着し、下端側をTバー8に接続して配設された複数の吊りボルト(吊り部材)4と、Tバー8などからなる天井下地7にビス留めして一体に取り付けられて天井面(天井部5)を形成する天井パネル(天井材)6とを備えて構成したものもある。
一方、このように野縁1及び野縁受け2、Tバー8の天井下地7と天井パネル6を吊りボルト4で吊り下げ支持してなる吊り天井Aは、その構造上、地震時に作用する水平力によって横揺れしやすい。そして、地震時に横揺れして、天井部5の端部5aが壁や柱、梁などの建物構成部材(建物躯体)9に衝突し、天井パネル6に破損が生じたり、脱落が生じるおそれがあった。
このため、従来、上部構造3などに上端側を接続し、下端側を吊りボルト4や、野縁1、野縁受け2、Tバー8などの天井下地7に接続して補強ブレース10を設け、天井下地7及び天井パネル6からなる天井部5の地震時の横揺れを抑えるようにしている(図4参照)。
しかしながら、補強ブレース10による耐震補強、耐震改修を行う際には、天井裏空間Hに作業員が入って取付作業を行うことが必要になる。このため、天井裏空間Hに配設された配線、配管、エアコン等の付帯設備などによって、補強できる範囲に制限が生じ、十分に対応できないケースがある。また、天井下地7などにJIS材ではない低強度の一般材が使用され、補強後の性能が不安定で十分な改修精度を確保できないケースや、点付け溶接部などがあることで対応できないケースもある。
これに対し、本願の出願人は、例えば図5に示すように、天井部5の下方に且つ天井部5に沿って横方向に、例えば溝形鋼などの断面略逆U字状で略棒状の引張材11を配設し、この引張材11の両端部をそれぞれ建物躯体3、9に接続し、中間部を天井部5の下方から天井材6及び/又は天井下地7にタッピングビス等の接続固定手段で接続固定してなる吊り天井構造Bを発明し、この発明について既に特許出願(特願2013−016019)を行っている。
また、この吊り天井構造Bでは、天井部5と建物の上部構造3の間の天井裏空間Hの天井部5の外周端部5a側、すなわち、天井裏空間Hの壁、柱、梁等の建物構成部材(建物躯体)9側に、上端を上部構造3に接続して、束材15が上下方向T3に延設(垂設)されている。さらに、この束材15が天井部5の外周端部5aに沿う方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、これら複数の束材15の下端に横方向T1、T2に延びる連結材16が接続されている。これにより、連結材16を介して複数の束材15が一体に連結されている。そして、引張材11が、一端部及び他端部を束材15及び連結材16からなる支持体18の連結材16に接続し、連結材16を介して束材15、ひいては支持体18を介して建物躯体3、9に接続して設けられている。
このように溝形鋼などの断面略逆U字状で略棒状の引張材(補強用グリッド部材)11を天井部5の下方に且つ天井部5に沿って配設してなる吊り天井構造B(グリッドサポート工法)は、地震時に、引張材11によって天井部5を建物躯体3、9と一体に挙動させることができ、天井部5の揺れを抑制することが可能になる。
また、引張材11の中間部をビスなどの接続固定手段を用い、天井部5の下方から天井材6及び/又は天井下地7に固定するようにしたことで、引張材11の設置時に天井裏空間H内での作業をほとんど不要にすることが可能で、施工性を大幅に向上させることができる。
これにより、既設の吊り天井構造Aに引張材11を取り付けて耐震性能の向上を図る耐震改修を行う場合であっても、天井裏空間H内での危険作業が不要で、天井裏空間H内に設けられている付帯設備、建物躯体3とのクリアランスの関係で施工できない範囲が生じるという不都合を解消することができ、必要工期の短縮、コストの低減を図ることが可能になる。
また、耐震改修後もエアコン、照明などの天井部付帯設備のメンテナンスを容易に行なうことができる。さらに、天井下地7の野縁1、野縁受け2、Tバー8などにJIS材と一般材のどちらが使用されていても、また、新設、既設の吊り天井構造であっても、さらに天井材6がいかなる材質であっても対応可能で、確実に耐震性能の向上を図ることが可能になる。
特開2008−121371号公報 特開2005−350950号公報
上記のように、引張材(補剛材、補強用グリッド部材)11を天井面に格子状に設置した吊り天井構造Bでは、天井裏空間Hの天井部5の外周端部5a側に設けた束材15及び連結材16からなる支持体18に端部を接続し、中間部を天井部5に接続して引張材11を配設するようにしている。
一方で、引張材11の端部を壁、柱、梁等の建物構成部材(建物躯体)9に接続するための支持体18の束材15及び連結材16を天井裏空間Hの天井部5の外周端部5a側に設けて構成した吊り天井構造Bでは、例えば、天井ふところ(天井裏空間Hの高さ寸法)が大きいと、束材15及び連結材16を設置する際に天井裏空間H内での大規模な改修が必要になってしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、引張材の端部を接続するための支持体を天井裏空間内に配設することができないような場合であっても、確実に引張材を設置して耐震性能を向上させることを可能にする吊り天井構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の吊り天井構造は、吊り部材を介して建物躯体の上部構造に吊り下げ支持される天井下地に、天井面を形成する天井材を取り付けてなる吊り天井構造において、前記天井材の下方に且つ前記天井面に沿って横方向に延設されるとともに、前記天井材の下方から前記天井材及び/又は前記天井下地に接続固定して配設される略棒状の引張材と、前記天井材よりも下方に位置する建物躯体に支持させつつ前記天井面に沿って横方向に延設され、前記引張材の端部を接続して前記引張材に作用するスラスト力を負担する補強構造体とを備えて構成されていることを特徴とする。
また、本発明の吊り天井構造においては、前記補強構造体がラチス梁構造で構成されていることが望ましい。
さらに、本発明の吊り天井構造においては、建物躯体に下端を接続して立設された支持柱を備え、前記支持柱の上端を前記補強構造体に接続し、前記補強構造体が前記支持柱を介して前記建物躯体に接続されていることがより望ましい。
また、本発明の吊り天井構造においては、建物躯体に下端を接続し、前記天井材を貫通して上端を建物躯体の上部構造に接続して立設された支持柱を備え、前記支持柱の中間部を前記補強構造体に接続し、前記補強構造体が前記支持柱を介して前記建物躯体に接続されていてもよい。
本発明の吊り天井構造においては、まず、略棒状に形成された引張材を天井材の下方から天井材及び/又は天井下地に接続固定することにより、地震時に確実に且つ効果的に吊り天井構造の横揺れを抑えることができる。
さらに、例えばラチス梁構造、鋼板、FRP板などの補強構造体を天井材よりも下方に位置する建物躯体に支持させつつ天井面に沿って横方向に延設し、この補強構造体に引張材の端部を接続することにより、天井部に外力が作用し、引張材が水平力を負担するとともにこの引張材に生じるスラスト力を補強構造体に伝達して受けることが可能になる。これにより、地震時に、より確実に且つ効果的に吊り天井構造の横揺れを抑えることが可能になる。
よって、本発明の吊り天井構造によれば、天井下地と天井材からなる天井部の端部が壁や柱、梁などの建物躯体に衝突し、天井材に破損が生じたり、脱落が生じることを防止できる。すなわち、信頼性の高い吊り天井構造を実現することが可能になり、また、信頼性の高い吊り天井構造の耐震改修を行うことが可能になる。
また、本発明の吊り天井構造においては、引張材の端部を接続する補強構造体が天井材よりも下方の壁や床などの建物躯体に接続して支持されていることにより、従来のように天井裏空間内で支持体を設置するような天井裏空間内での設置作業を完全に不要にすることができる。
これにより、建物躯体の上部構造に上端を接続し、天井裏空間に設けた束材と連結材からなる支持体を備えて構成した従来の吊り天井構造と異なり、天井ふところ(天井裏空間の高さ寸法)が大きい場合であっても、天井裏空間内での大規模な改修を不要にして耐震性能の向上を図ることができる。
さらに、支持柱を用いて補強構造体を支持することにより、天井裏空間内での設置作業を完全に不要にすることができ、補強構造体の設置作業を容易に行うことが可能になる。また、補強構造体を支持柱を介して建物躯体に接続することで、確実に吊り天井構造に作用する外力を建物躯体に伝達し、効果的に吊り天井構造の横揺れを抑えることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る吊り天井構造を示す斜視図である。 図1のX1−X1線矢視図であり、本発明の一実施形態に係る吊り天井構造を示す室内側からの平面視図である。 従来の吊り天井構造を示す斜視図である。 従来の吊り天井構造を示す斜視図である。 従来の吊り天井構造を示す斜視図である。
以下、を参照し、本発明の一実施形態に係る吊り天井構造について説明する。ここで、本実施形態は、例えば学校、病院、生産施設、体育館、プール、空港ターミナルビル、オフィスビル、劇場、シネコン等の建物の天井として用いられる吊り天井の構造、及び既設の吊り天井構造の耐震改修方法に関するものである。
本実施形態の吊り天井(吊り天井構造)Cは、図1に示すように、野縁1と野縁受け2と吊り部材(吊りボルト)4と天井材6とを備えて構成されている。
野縁1は、例えば断面コ字状に形成された溝形鋼であり、水平に延設され、且つ水平の一方向の横方向T1に所定の間隔をあけ、平行に複数配設されている。
野縁受け2は、例えば断面コ字状に形成された溝形鋼であり、水平に延設され、且つ水平の他方向の横方向T2に所定の間隔をあけ、平行に複数配設されている。また、このとき、野縁受け2は、野縁1と交差するように配設されるとともに、複数の野縁1上に載置した状態で配設される。そして、各野縁受け2は、野縁1と交差する部分で、野縁接続用金具(クリップ)を使用することにより野縁1に接続されている。
吊り部材4は、円柱棒状に形成されるとともに外周面に雄ネジの螺刻を有する吊りボルトであり、上端を上階の床材等の上部構造3(建物躯体)に固着、または鋼製の根太等に緊結して垂下され、下端側を、吊り部材接続用金具(ハンガー)を用いることにより野縁受け2に接続して複数配設されている。また、複数の吊り部材4は、所定の間隔をあけて分散配置されている。
天井材(天井パネル)6は、2枚のボードを貼り付けて一体に積層形成したものであり、例えば天井付帯設備等の重量と併せて、1mあたり20kg程度の重量で形成されている。そして、この天井材6は、複数の野縁1の下面にビス留めなどして設置されている。なお、天井材6は、1枚および3枚以上のボードで構成されていてもよい。
そして、この吊り天井Cでは、吊り部材4を介して建物の上部構造3に、野縁1と野縁受け2と天井材6とが吊り下げ支持されている。また、野縁1と野縁受け2によって天井下地7が形成され、この天井下地7と天井下地7に取り付けた天井材6によって天井部5、この天井部5によって下階の天井面が形成されている。
また、本実施形態の吊り天井Cにおいては、図1及び図2に示すように、天井部5の下方に、且つ天井部5の下面(天井面)に沿って水平に、略棒状の引張材(補強用グリッド部材)11が配設されている。さらに、この引張材11は、例えばアルミ押出形鋼、スチール部材などで形成した溝形鋼であり、一対の側壁部と一対の側壁部の上端同士を繋ぐ連設部とを備えて断面略コ字状(断面略逆U字状)に形成されている。
また、引張材11は、その両端部の間の中間部を天井部5の下方からタッピングビスなどの接続固定手段で天井材6(天井部5)及び天井下地7(野縁1)に固定して設けられている。そして、本実施形態では、このような引張材11が天井部5の下方で例えば900〜2400mmピッチの格子状(グリッド状)に配設されている。
さらに、本実施形態の吊り天井Cにおいては、上記のように配設した引張材11の端部を接続し、引張材11に作用するスラスト力を負担するための補強構造体12を備えて構成されている。
本実施形態の補強構造体12は、天井材6よりも下方に位置する壁や梁、柱などの建物躯体に支持させつつ天井面に沿って横方向の一方向T1と他方向T2に延設され、天井部5と上下方向T3に重なって格子状に配設されている。また、一方向T1と他方向T2にそれぞれ隣り合う補強構造体12の間隔を隣り合う引張材11の間隔よりも大きくし、複数の補強構造体12が配設されている。
さらに、本実施形態では、補強構造体12がラチス梁構造で形成され、確実に引張材11から伝達されるスラスト力を負担できる剛性、耐力を備えて形成されている。なお、補強構造体12は、引張材11から伝達されるスラスト力を負担できる剛性、耐力を備えて形成されていればラチス梁構造で形成することに限定する必要はなく、例えば鋼板やFRP板などの板状で帯状の部材であってもよい。
また、補強構造体12は、天井材6よりも下方に位置する壁や柱などの建物躯体に例えば端部を接続して支持させ、天井面に沿って横方向T1、T2に延設されている。
そして、本実施形態の吊り天井Cにおいては、天井部5の下方に配設された引張材11が、端部を天井部5の下方に設けられた補強構造体12を介して建物躯体に接続し、中間部を天井材6や野縁1に接続して配設されているため、地震時に、この引張材11によって天井部5が建物躯体3、9と一体に挙動し、天井部5の揺れが抑制される。
また、このとき、引張材11に作用するスラスト力を補強構造体12で受け、このスラスト力に補強構造体12が抗することで、より確実に引張材11によって天井部5が建物躯体と一体に挙動し、天井部5の揺れが抑制される。
ここで、例えば図1及び図2に示すように、補強構造体12の延設方向の長さ(スパン長)が大きい場合など、床等の建物躯体に下端を接続して支持柱13を立設するとともに支持柱13の上端を補強構造体12にブラケット14等を介して接続し、支持柱13によって補強構造体12を建物躯体に接続して支持するようにしてもよい。このとき、支持柱13は、天井部5の外周端部5aに沿って配設された補強構造体12の端部同士を接続した接続部や、天井部5の内側部分で複数の補強構造体12が十字状やT字状に交差(直交)するように互いの端部同士を接続した接続部に上端を接続して設けられていることが好ましい。
この場合には、天井裏空間H内での作業を行うことなく、支持柱13を設置して補強構造体12を支持することができる。そして、このように支持柱12を補強構造体12に接続して支持すると、地震時に、支持柱13を通じて吊り天井構造Cに作用する外力が建物躯体に伝達される。これとともに、支持柱13が引張材11のスラスト力を負担する。さらに、支持柱13によって補強構造12のたわみ、天井部5のたわみが抑止(防止)される。
また、床等の建物躯体に下端を接続し、天井材6を貫通して上端を建物躯体の上部構造3に接続して支持柱13を立設し、この支持柱13の中間部を補強構造体12にブラケット14等を介して接続し、支持柱13によって補強構造体12を建物躯体に接続して支持するようにしてもよい。
この場合には、支持柱13の下端及び上端の両端が建物躯体に接続されているため、支持柱13によってさらに大きな外力を負担できる。このため、より効果的に、支持柱13が引張材11のスラスト力を負担し、また、支持柱13によって補強構造12のたわみ、天井部5のたわみが抑止される。
したがって、本実施形態の吊り天井構造(吊り天井)Cにおいては、まず、略棒状に形成された引張材11を天井材6の下方から天井材6及び/又は天井下地7に接続固定することにより、地震時に確実に且つ効果的に吊り天井構造Cの横揺れを抑えることができる。
さらに、例えばラチス梁構造、鋼板、FRP板などの補強構造体12を天井材6よりも下方に位置する建物躯体に支持させつつ天井面に沿って横方向T1、T2に延設し、この補強構造体12に引張材11の端部を接続することにより、天井部5に外力が作用し、引張材11が水平力を負担するとともにこの引張材11に生じるスラスト力を補強構造体12に伝達して受けることが可能になる。これにより、地震時に、より確実に且つ効果的に吊り天井構造Cの横揺れを抑えることが可能になる。
よって、本実施形態の吊り天井構造Cによれば、天井下地7と天井材6からなる天井部5の端部が壁や柱、梁などの建物躯体9に衝突し、天井材6に破損が生じたり、脱落が生じることを防止できる。すなわち、信頼性の高い吊り天井構造Cを実現することが可能になり、また、信頼性の高い吊り天井構造Cの耐震改修を行うことが可能になる。
また、本実施形態の吊り天井構造Cにおいては、引張材11の端部を接続する補強構造体12が天井材6よりも下方の壁や床などの建物躯体に接続して支持されていることにより、従来のように天井裏空間H内で支持体(束材15、連結材16)を設置するような天井裏空間H内での設置作業を完全に不要にすることができる。
これにより、建物躯体の上部構造3に上端を接続し、天井裏空間Hに設けた束材15と連結材16からなる支持体18を備えて構成した従来の吊り天井構造Bと異なり、天井ふところ(天井裏空間Hの高さ寸法)が大きい場合であっても、天井裏空間H内での大規模な改修を不要にして耐震性能の向上を図ることができる。
さらに、支持柱13を用いて補強構造体12を支持することにより、天井裏空間H内での設置作業を完全に不要にすることもでき、補強構造体12の設置作業を容易に行うことが可能になる。また、支持柱13を用いて補強構造体12を支持することにより、支持柱13を通じて確実に吊り天井構造Cに作用する外力を建物躯体に伝達するとともに、支持柱13によって引張材11のスラスト力を負担できる。さらに、支持柱13によって補強構造12のたわみ、天井部5のたわみを抑止(防止)できる。これにより、より効果的に吊り天井構造Cの横揺れを抑えることが可能になる。
さらに、床などの建物躯体に下端を接続し、天井材6を貫通して上端を建物躯体の上部構造3に接続して支持柱13を立設し、この支持柱13の中間部に補強構造体12を接続すると、支持柱13によってさらに大きな外力を負担することができる。このため、より効果的に、支持柱13によって引張材11のスラスト力を負担でき、また、補強構造12のたわみ、天井部5のたわみを抑止(防止)できる。これにより、さらに効果的に吊り天井構造Cの横揺れを抑えることが可能になる。
以上、本発明に係る吊り天井構造の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、天井下地7が野縁1と野縁受け2を備えて構成されているものとしたが、本発明に係る天井下地は、必ずしも本実施形態のように限定しなくてもよく、例えば、吊りボルト(吊り部材)4に吊り下げ支持されて水平の一方向T1に所定の間隔をあけて並設されるとともに一方向T1に直交する他方向T2に延びる複数のTバー(断面逆T型の支持部材)を備えて構成した天井下地7であってもよい。すなわち、本発明は、特に天井下地の構成を限定する必要はない。
また、例えば天井裏空間H内での作業が比較的容易に行える場合など、適宜吊り天井構造の条件や必要性に応じ、上端を建物躯体の上部構造3に接続した従来の吊りボルト4などを、天井材6を貫通させてその下端を補強構造体12に接続し、補強構造体12を天井裏空間H側の建物躯体に接続して支持するように構成してもよい。このように構成した場合には、特にスパンが大きい場合など、補強構造体12のたわみを効果的に防止することが可能になる。
1 野縁
2 野縁受け
3 上部構造(建物躯体)
4 吊り部材(吊りボルト)
5 天井部
5a 端部
6 天井材(天井パネル)
7 天井下地
8 Tバー
9 建物構成部材(建物躯体)
10 補強ブレース
11 引張材
12 補強構造体
13 支持柱
14 ブラケット
15 束材
16 連結材
18 支持体
A 従来の吊り天井構造
B 従来の吊り天井構造
C 吊り天井構造
H 天井裏空間
T1 横方向(一方向)
T2 横方向(他方向)
T3 上下方向

Claims (4)

  1. 吊り部材を介して建物躯体の上部構造に吊り下げ支持される天井下地に、天井面を形成する天井材を取り付けてなる吊り天井構造において、
    前記天井材の下方に且つ前記天井面に沿って横方向に延設されるとともに、前記天井材の下方から前記天井材及び/又は前記天井下地に接続固定して配設される略棒状の引張材と、
    前記天井材よりも下方に位置する建物躯体に支持させつつ前記天井面に沿って横方向に延設され、前記引張材の端部を接続して前記引張材に作用するスラスト力を負担する補強構造体とを備えて構成されていることを特徴とする吊り天井構造。
  2. 請求項1記載の吊り天井構造において、
    前記補強構造体がラチス梁構造で構成されていることを特徴とする吊り天井構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の吊り天井構造において、
    建物躯体に下端を接続して立設された支持柱を備え、
    前記支持柱の上端を前記補強構造体に接続し、前記補強構造体が前記支持柱を介して前記建物躯体に接続されていることを特徴とする吊り天井構造。
  4. 請求項1または請求項2に記載の吊り天井構造において、
    建物躯体に下端を接続し、前記天井材を貫通して上端を建物躯体の上部構造に接続して立設された支持柱を備え、
    前記支持柱の中間部を前記補強構造体に接続し、前記補強構造体が前記支持柱を介して前記建物躯体に接続されていることを特徴とする吊り天井構造。
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