JP2015028230A - 不織布製吸音材 - Google Patents

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【課題】吸音性と嵩高性が高く、コストも安い吸音材を提供する。【解決手段】本発明の不織布製吸音材は、長繊維で構成され、前記長繊維は相対的に繊度の太い繊維と相対的に繊度の細い繊維を含み、前記太い繊維の繊度分布中心は、前記細い繊維の繊度分布中心の2倍以上ある。細い繊維は表面積が大きいので高い吸音性を有し、太い繊維は骨格となりへたりを防止して嵩高で保形性の高いシートが形成でき、太い繊維と細い繊維の交点が接着したり絡み合ったりすることで強度、嵩高さ及び高い吸音性を発揮できる。【選択図】図1

Description

本発明は、不織布製吸音材に関する。さらに詳しくは、長繊維で構成される不織布製吸音材に関する。
吸音材(防音材ともいう)は建築材料、乗り物材料、音響材料など様々な分野で使用されている。従来からポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維などを用いた吸音材は知られている。例えば特許文献1には脂肪族ポリエステルと、芳香族ポリエステルと、ポリプロピレン繊維からなる防音材が提案されている。特許文献2には密度0.013〜0.05g/cm3 のメルトブローン極細繊維不織布を用いた防音シート材料が提案されている。特許文献3にはメルトブローの極細繊維と開繊された短繊維を複合した不織ウェブが提案されている。
特表2012−522147号公報 特開昭53−41577公報 特表2006−506551号公報
前記特許文献1〜3で提案されている従来品は、メルトブローン法により紡糸して作られた極細繊維と捲縮を有するステープル繊維からなる繊維質ウェブである。一般的に吸音材用不織布は、所定のサイズにカットして使用するが、生産性を高める為に2枚以上を重ねて一度で抜き加工してカットする。しかし、特許文献1〜3に記載の吸音材はカット部分が圧着してしまうので、1枚ずつ抜き加工しなければならない問題があった。また、吸音性に問題があり、コストも高く、これらの改善が求められていた。
本発明は、前記従来の問題を解決するため、吸音性が高く、重ねてカットした際にカット部分が圧着してしまうことがなく、コストも安い吸音材を提供する。
本発明の不織布製吸音材は、長繊維で構成される不織布製吸音材であって、前記長繊維は相対的に繊度の太い繊維と相対的に繊度の細い繊維を含み、前記太い繊維の繊度分布中心は、前記細い繊維の繊度分布中心の2倍以上あることを特徴とする。
本発明は、長繊維で構成され、前記長繊維は相対的に繊度の太い繊維と相対的に繊度の細い繊維を含み、前記太い繊維の繊度分布中心は、前記細い繊維の繊度分布中心の2倍以上あることにより、吸音性が高く、重ねてカットした際にカット部分が圧着してしまうことがなく、コストも安い吸音材を提供できる。すなわち、細い繊維は表面積が大きいので高い吸音性を有し、太い繊維は骨格となりへたりを防止して嵩高で保形性の高いシートが形成でき、太い繊維と細い繊維の交点が接着したり絡み合ったりすることで強度、嵩高さ及び高い吸音性を発揮できる。
図1は本発明の一実施例で得られた長繊維不織布の走査型電子顕微鏡(SEM日立走査型顕微鏡S−2600N,倍率3000倍)の写真である。 図2Aは本発明の一実施例で得られた長繊維不織布の模式的断面図、図2Bは本発明の別の実施例の長繊維不織布の模式的断面図である。 図3Aは本発明の一実施例で使用する紡糸機の模式的説明図、図3B−Dは同紡糸機の紡糸口金の部分の模式的説明図である。 図4は本発明の実施例1と比較例1の垂直入射吸音率グラフである。 図5は本発明の実施例2と比較例2の垂直入射吸音率グラフである。 図6は本発明の実施例3〜5と比較例3の垂直入射吸音率グラフである。 図7は本発明の実施例1の抜き加工前の側面写真である。 図8は本発明の実施例1の抜き加工後の側面写真である。 図9は比較例1の抜き加工前の側面写真である。 図10は比較例1の抜き加工後の側面写真である。
本発明は、長繊維で構成される不織布である。長繊維不織布はメルトブロー法で製造できる。メルトブロー法による長繊維不織布の製造コストは安い。メルトブロー法にエレクトロスピンニング法を併用してもよい。長繊維は相対的に繊度の太い繊維と相対的に繊度の細い繊維を含み、太い繊維の繊度分布中心は、細い繊維の繊度分布中心の2倍以上であり、より好ましくは4倍以上である。メルトブロー法及び/又はエレクトロスピンニング法で製造される繊維は、繊度は不均一であるが繊度分布中心で3.0μm以下が好ましく、より好ましくは1.0μm以下である。繊度分布中心は、走査型電子顕微鏡(SEM)による倍率3000倍の写真により観察し、測定数50個の計測による中心値である。相対的に繊度の太い繊維の緯度分布中心と相対的に繊度の細い繊維の繊度分布中心の差を大きくすることにより、高い吸音性と嵩高性を有し、重ねてカットした際にカット部分が圧着してしまうことが、コストも安い吸音材となる。
太い繊維及び細い繊維はいずれも非分割繊維であるのが好ましい。すなわち、メルトブロー法及び/又はエレクトロスピンニング法で製造される繊維の状態であり、分割処理などをしない繊維である。分割処理するとコストが高くなる問題がある。
太い繊維と細い繊維は融点が異なり、太い繊維は相対的に融点が高いことが好ましい。不織布内で太い繊維は骨格となりへたりを防止して嵩高で保形性の高いシートを形成するためである。
不織布を構成する繊維の材料は熱可塑性であれば特に制限はなく、一般的な樹脂が用いられる。例えば、ポリエステルまたはその共重合体もしくはこれらの混合物などの熱可塑性樹脂、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET) 、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTMT)、またイソフタル酸やフタル酸等の重合物、ポリアミドまたはその共重合体もしくはこれらの混合物であってもよく、またポリオレフィンまたはその共重合体もしくはこれらの混合物であってもよい。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、α−オレフィン、エチレンなどをランダム共重合したポリプロピレンなどであってもよい。またポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂、オレフィン類の樹脂を混合した樹脂からなってもよい。特に相対的に繊度の細い繊維の材料は、細い繊維が紡糸し易いポリプロピレンが好ましく、ポリマーの性質を損なわない範囲で他の成分が共重合されていてもよい。耐熱性や難燃性を高めるためにポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイドやポリアマイド、熱可塑性ポリイミドなど各種の重合体であってもよい。繊維形成性があれば2種以上の熱可塑性樹脂を混合したものであってもよい。
太い繊維は熱可塑性であれば特に制限はなく、一般的な樹脂が用いられる。例えば、ポリオレフィンまたはその共重合体もしくはこれらの混合物であってもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、α − オレフィン、エチレンなどをランダム共重合したポリプロピレンなどであってもよい。またポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂、オレフィン類の樹脂を混合した樹脂からなってもよい。耐熱性や難燃性を高めるためにポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイドやポリアマイド、熱可塑性ポリイミドなど各種の重合体であってもよい。繊維形成性があれば2種以上の熱可塑性樹脂を混合したものであってもよい。太く合成の高い繊維が紡糸し易いポリエステルまたはその共重合体もしくはこれらの混合物などの熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTMT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等がある。また、イソフタル酸やフタル酸等の重合物、ポリアミドまたはその共重合体もしくはこれらの混合物が好ましく、ポリマーの性質を損なわない範囲で他の成分が共重合されていてもよい。この中でもPET、PBTが好ましい。
不織布の少なくとも一表面には、毛羽立ち防止層が積層されているのが好ましい。このようにすると表面繊維の毛羽立ちや引っかかりを防ぐことができ、取扱い性が良好となる。毛羽立ち防止層は、織物、編み物、スパンボンド不織布、毛焼き層、樹脂層などいかなる層であっても良い。不織布と毛羽立ち防止層との一体化は、厚さ方向の溶融孔、熱ラミネート加工、接着材による加工、水流交絡等がある。スパンボンド不織布を採用する場合は、厚さ方向の溶融孔で一体化するのが好ましい。スパンボンド不織布の単位面積当たりの重量(目付)は5〜100g/m2が好ましく、さらに好ましくは10〜50g/m2である。また、厚さ方向の溶融孔は高周波ローラを用いたピンソニック加工により形成できる。
本発明の長繊維不織布の目付は10〜10000g/m2が好ましく、さらに好ましくは100〜1000g/m2である。見掛け密度は0.005〜0.30g/cm3が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.10g/cm3である。
次に長繊維不織布の製造方法について説明する。本発明の長繊維不織布は、融点の異なる少なくとも2種類のポリマーを紡糸口金から溶融押し出しし、圧力流体によって前記押し出された繊維を吹き飛ばし、前記吹き飛ばされた繊維をシート状に形成することにより得られる。圧力流体によって押し出された繊維を吹き飛ばしてシート状に形成する方法をメルトブロー法という。シート形成箇所又は紡糸口金の近傍には電極を配置し、紡糸口金との間に電圧をかけてもよい。電圧をかける方法はエレクトロスピニング法という。電圧をかけると紡糸口金から押し出された溶融ポリマーは帯電し対応する電極方向に紡糸される。このとき圧空によって高速に紡糸することで本発明の長繊維が得られる。
溶融紡糸は、融点が異なり互いに相溶しない少なくとも2種類のポリマーを同一の紡糸口金から溶融押し出してもよい。これにより融点の高いポリマーは太い繊維となり、融点の低いポリマーは細い繊維となる。融点の異なる少なくとも2種類のポリマーをそれぞれ別の紡糸口金から溶融押し出しても良い。これにより同様に融点の高いポリマーは太い繊維となり、融点の低いポリマーは細い繊維となるが、押し出し量を制御できるので、細い繊維と太い繊維の割合をコントロールできる。細い繊維と太い繊維の割合は質量比で90〜20:10〜80が好ましく、80〜30:20〜70がさらに好ましく、70〜50:30〜50がいっそう好ましい。
次に図面を用いて説明する。図2Aは本発明の一実施例で得られた長繊維不織布15の模式的断面図である。この長繊維不織布15は、繊度の太い繊維と細い繊維を含む長繊維層12と、少なくとも一面のスパンボンド不織布層13と高周波ローラを用いたピンソニック加工により厚さ方向の溶融孔14を有する。図2Bは別の実施例の長繊維不織布17の模式的断面図である。この長繊維不織布17は、繊度の太い繊維と細い繊維を含む長繊維層12の少なくとも一表面を毛焼き加工したもので、16は毛焼き層である。スパンボンド不織布層13又は毛焼き層16を設けると、表面繊維の毛羽立ちや引っかかりを防ぐことができ、取扱い性が良好となる。
図3Aは本発明の一実施例で使用する紡糸機11の模式的説明図、図3B-Dは同紡糸機の紡糸口金の部分の模式的説明図である。基台1の上に溶融押し出し機2が据え付けられており、ホッパー3からポリマーチップを矢印4の方向に供給する。押し出し機2で溶融押し出しされたポリマーはダイノーズ(紡糸口金)5から押し出され、ダイノーズ(紡糸口金)5の近傍に形成されているガスロット6からの放射状に放出した圧空によって前方に吹き飛ばされ、次に空気抵抗によりカルマン渦状に繊維が絡み合って繊維束を形成し、繊維集合体8になる。図3Aにおける矢印7はルーツブロアからの圧空供給方向を示す。前方に吹き飛ばされた繊維集合体8は巻き取りローラ9上でシート状になり巻き取られる。10は巻き取られた長繊維不織布である。巻き取りローラ9の代わりに金属ネットを配置しても良い。ダイノーズ(紡糸口金)5と巻き取りローラ9又は金属ネットには10〜100kV程度の電圧をかけてもよい。圧空供給方向は、ポリマーの性状によって、ダイノズルの前方だけではなく、直行、斜め前方45度など紡糸に最適な角度を設定する。一例として図3B-Dに示すように、ガスロット6a,6b,6c,6dは1個もしくは複数個配置してもよい。
以下、実施例を用いてさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<測定方法>
1.厚さ
尾崎製作所製大型スナップゲージK−7型、測定子直径100mm、加重2.5g/cm2で10点測定し、その表示範囲とした。
2.吸音試験
ブリュエル・ケアー社製Type 4206Tを用いて、JIS A1405-2に規定されている垂直入射吸音率を測定した。JIS A1405-2に規定されている垂直入射吸音率は、垂直に入射する平面波について入射音響パワーに対して試験体表面に入る(戻ってこない)音響パワーの比のことと定義されている。
(実施例1、比較例1)
ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、商品名“ノバテック”,PP)とポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、商品名“ノバデイュラン”,PBT)のそれぞれのチップをブレンド(重量比でPP:PBT=70:30 )し、図3に示す溶融紡糸装置のホッパー4から供給し、溶融押し出し機2から溶融押し出しし紡糸した。紡糸温度は320℃、ポリマーのダイノーズ(紡糸口金)5からの押し出し量は5g/分、0.5Mpaの圧搾空気を直径1mmの細孔からダイノーズに噴射し、巻き取りロール9で長繊維不織布10を巻き取った。得られた不織布の太い繊維(PBT)の繊度分布中心は4.3μmであり、細い繊維(PP)の繊度分布中心は0.9μmであった。
得られた長繊維不織布を平らにし、この不織布の表裏両面に目付15g/m2、厚さ0.11mmのスパンボンド不織布を積層し、高周波ローラを用いたピンソニック加工により厚さ方向の溶融孔で前記長繊維不織布スパンボンド不織布を一体化した。厚さ方向の溶融孔のピッチ間隔は25mmとした。得られた長繊維不織布の目付は190g/m2、厚さは10mmであった。
図1は実施例1で得られた長繊維不織布の走査型電子顕微鏡(SEM日立走査型顕微鏡S−2600N,倍率3000倍)の写真である。右側上部、下部でL字状に伸びる繊維が太い繊維(PBT)であり、周囲の繊維は細い繊維(PP)である。図2Aは得られた長繊維不織布15の模式的断面図である。
実施例1で得られた長繊維不織布と比較例1品(市販の3M社製、商品名“シンサレート”,TAI-2047, 目付は200g/m2、厚さ10mm)を用いて、吸音試験をした。図4に実施例1品と比較例1品の垂直入射吸音率グラフを示す。実施例1品は比較例1品に比べて垂直入射吸音率が高く、実施例1品の優位性は認められた。
(実施例2、比較例2)
長繊維不織布の目付を150g/m2、厚さを7mmとした以外は、実施例1と同様に実験した。この実施例2品と、比較例2品(市販の3M社製、商品名“シンサレート”,TAI-1547, 目付は150g/m2、厚さ7mm)を用いて、吸音試験をした。図5に実施例2品と比較例2品の垂直入射吸音率グラフを示す。実施例2品は比較例2品に比べてわずかに垂直入射吸音率が高かった。
(実施例3〜5、比較例3)
ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、商品名“ノバテック”,PP)とポリエチレンテレフタレート(東洋紡株式会社製、商品名“バイオペレットEMC307”,PET)のそれぞれのチップをブレンド(重量比でPP:PET=70:30)し、図3に示す溶融紡糸装置のホッパー4から供給し、溶融押し出し機2から溶融押し出しし紡糸した。紡糸温度は320℃、ポリマーのダイノーズ(紡糸口金)5からの押し出し量は5g/分、0.5Mpaの圧搾空気を直径1mmの細孔からダイノーズに噴射し、巻き取りローラ9で長繊維不織布10を巻き取って実施例3とした。得られた長繊維不織布の太い繊維の繊度分布中心は4.3μmであり、細い繊維の繊度分布中心は0.9μmであった。得られた長繊維不織布の目付は320g/m2、厚さは11〜12mmであった。
表1に示す以外は実施例3と同様に実施例4〜5の長繊維不織布を作成した。但し、表1に示すPET(低粘度)は、ポリマーチップを100℃、60分間オルトクロロフェノールに溶解した希薄溶液を、35℃でウベローデ粘度計を用いて測定した固有粘度が0.58であり、PET(高粘度)は前記固有粘度が0.70のポリマーを示す。
実施例3のポリプロピレンチップのみを用いて実施例3と同様に長繊維不織布を作成し、比較例3とした。比較例3、実施例3〜5の長繊維不織布を平らにし、この不織布の表裏両面に目付20g/m2、厚さ0.18mmのポリプロピレンスパンボンド不織布を積層し、高周波ローラを用いたピンソニック加工により厚さ方向の溶融孔で前記長繊維不織布スパンボンド不織布を一体化した。厚さ方向の溶融孔のピッチ間隔は25mmとした。比較例3、実施例3〜5の嵩高性、垂直入射吸音率を比較した。サンプル作成条件と嵩高性の結果を表1に、垂直入射吸音率を図6に示す。
表1及び図6から次のことがわかる。
(1)細い繊維のみの比較例3と比較して、太細繊維が混合されている実施例3〜5では、嵩高で保形性の高いシートが得られた。これは、骨格となる太い繊維があるので長繊維不織布の厚さが厚く嵩高になったためである。
(2) 実施例3〜5は、ピンソニック加工時の高周波ローラによる厚さのへたりも少なく、高い嵩高性を有している。
(3)一方、細い繊維と太い繊維の割合では、太い繊維が多いほど厚く、ピンソニック加工に時の高周波ローラによる厚さのへたりも少なく、高い嵩高性を有している。
(4)比較例3、実施例3の細い繊維の繊度分布中心は0.9μmであり、垂直入射吸音率はほとんど差が無い。しかし、比較例3は細い繊維のみで形成されており、嵩高性で保形性実施例3よりも劣っていた。一方、実施例3には太細繊維が混合されており、ピンソニック加工時の高周波ローラによる厚さのへたりも少なく、嵩高で高い保形性も兼ね備えた優れた吸音材であった。
(5)実施例4の細い繊維の繊度分布中心は2.1μm、実施例5の細い繊維の繊度分布中心は2.3μmで比較例3の細い繊維の繊度分布中心は0.9μmよりも細い繊維の繊度分布中心が太くわずかに吸音率が低い。しかし、実施例4〜5には太細繊維が混合されており、ピンソニック加工時の高周波ローラによる厚さのへたりが少なかった。実施例4〜5は比較例3と比較して、高い垂直入射吸音率と嵩高で高い保形性も兼ね備えた優れた吸音材であった。
(抜き加工によるカット面圧着)
実施例1と比較例1の長繊維不織布を3枚重ねて、カット刃(トムソン刃)で打ち抜き加工した。図7は本発明の実施例1の打ち抜き加工前の側面写真、図8は本発明の実施例1の打ち抜き加工後の側面写真、図9は比較例1の打ち抜き加工前の側面写真、図10は比較例1の打ち抜き加工後の側面写真である。実施例1品は打ち抜き加工後も3枚に分かれており(図8)、3枚の同時加工ができた。これに対して比較例1品はカット部分が圧着してしまい3枚が一体化し(図10)、1枚ずつの打ち抜き加工が必要であった。このことは、本発明の実施例1品は打ち抜き加工性も優れており、打ち抜き加工品を製造する場合の製造コストを安くできる利点がある。
1 基台
2 溶融押し出し機
3 ホッパー
4 ポリマーチップ供給方向
5 紡糸口金
6,6a〜6d ガスロット
7 圧空供給方向
8 繊維集合体
9 巻き取りロール
10 巻き取られた長繊維不織布
11 紡糸機
12 長繊維層
13 スパンボンド不織布層
14 溶融孔
15,17 長繊維不織布
16 毛焼き層

Claims (5)

  1. 長繊維で構成される不織布製吸音材であって、
    前記長繊維は相対的に繊度の太い繊維と相対的に繊度の細い繊維を含み、
    前記太い繊維の繊度分布中心は、前記細い繊維の繊度分布中心の2倍以上あることを特徴とする不織布製吸音材。
  2. 前記細い繊維はポリプロピレンであり、前記太い繊維はポリエステルである請求項1記載の不織布製吸音材。
  3. 前記不織布の少なくとも一表面には、毛羽立ち防止層が積層されている請求項1又は2に記載の不織布吸音材。
  4. 前記不織布は、主面の少なくとも一面にスパンボンド不織布が積層され、厚さ方向の溶融孔で一体化されている請求項1〜3のいずれかに記載の不織布製吸音材。
  5. 前記不織布は、主面の少なくとも一面は毛焼きされている請求項1〜4のいずれかに記載の不織布製吸音材。
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