JP2015025672A - 蒸気乾燥器 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる蒸気乾燥器を提供する。【解決手段】蒸気乾燥器バンク25A,25B,25Cに備えられた多孔板29A,29B,29Cは、原子炉1の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分A1の開口率と原子炉1の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A2,A4,A6の開口率が、中央部と外周部との間の中間部からの蒸気が流入する部分A3,A5の開口率より小さくなるように構成されている。これにより、蒸気乾燥器バンク25A,25B,25Cは、中央部からの蒸気が流入する部分の圧損係数と外周部からの蒸気が流入する部分の圧損係数が、中間部からの蒸気が流入する部分の圧損係数より大きくなるように構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、沸騰水型原子炉の蒸気乾燥器に関する。
沸騰水型原子力発電プラントでは、沸騰水型原子炉の炉心で水(冷却材)を加熱して蒸気を生成し、この蒸気を蒸気タービンへ供給して蒸気タービンを駆動し、この蒸気タービンによって発電機を駆動するようになっている。原子炉の炉心では、蒸気と水の気液二相流が発生する。そのため、原子炉は、炉心で発生した気液二相流を蒸気と水に分離する気水分離器と、この気水分離器で分離された蒸気に含まれる水滴を除去する蒸気乾燥器とを備えている(気液分離システム)。これにより、原子炉から蒸気タービンへ供給する蒸気の湿分を一定値(例えば0.1%)以下に抑えるようになっている。その結果、蒸気タービンの翼部分でのエロージョンやコロージョンの発生を防ぎ、蒸気タービンの健全性を維持することができる。
気水分離器は、複数の気水分離器エレメントで構成されている。各気水分離器エレメントは、鉛直方向に延在するスタンドパイプと、このスタンドパイプの上端に接続されたディフューザと、このディフューザの上端に接続されて鉛直方向に延在する第1段の内筒と、ディフューザ(又は第1段の内筒)の内部に固定されたスワラーと、第1段の内筒の外周側に配置された第1段の外筒と、この第1段の外筒の上端に設けられて第1段の内筒の上端との間にギャップを形成する第1段のピックオフリングとを備えている。また、第1段のピックオフリングの上側に設けられて鉛直方向に延在する第2段の内筒と、この第2段の内筒の外周側に配置された第2段の外筒と、この第2段の外筒の上端に設けられて第2段の内筒の上端との間にギャップを形成する第2段のピックオフリングとを備えている。さらに、第2段のピックオフリングの上側に設けられて鉛直方向に延在する第3段の内筒と、この第3段の内筒の外周側に配置された第3段の外筒と、この第3段の外筒の上端に設けられて第3段の内筒の上端との間にギャップを形成する第3段のピックオフリングとを備えている。
そして、炉心で発生した気液二相流は、上部プレナムを経由して各気水分離器エレメントのスタンドパイプに流入する。その後、スワラーで旋回力が付与されると、密度差による遠心力の違いにより、水が径方向外側に押し出されて、蒸気から分離される。このようにして分離された水は、各段の内筒とピックオフリングの間に形成されたギャップを経由して、各段の内筒と外筒の間に形成された流路に流出し、その後、原子炉圧力容器とシュラウドの間のダウンカンマに排出されるようになっている。一方、分離された蒸気は、第3段のピックオフリングから流出し、その後、蒸気乾燥器に供給されるようになっている。
蒸気乾燥器は、複数の蒸気乾燥器バンク(蒸気乾燥器エレメント)で構成されている(例えば特許文献1参照)。各蒸気乾燥器バンクは、複数のジグザグ流路(蒸気流路)を形成する複数の波板と、各ジグザグ流路に沿って複数のドレンポケットを形成する複数の捕集板と、これら波板及び捕集板の下側に設けられたドレンといと、このドレンといに接続されたドレンダクトと、複数のジグザグ流路の入口側に設けられた多孔板と、蒸気の流れの向きを変えて多孔板に案内するフードとを備えている。
そして、気水分離器で分離された蒸気は、各蒸気乾燥器バンクのフードに流入する。そして、フードによって流れの向きが上方向から水平方向寄りに変えられた後、多孔板を介しジグザグ流路に流入する。そして、密度差による慣性力の違いにより、蒸気に含まれる水滴が波板に衝突して、蒸気から水滴が分離される。このようにして分離された水滴は、ドレンポケット及びドレンといで集められ、ドレンダクトを介し排出されるようになっている。
特開2004−205302号公報
ところで、近年、原子炉の熱出力(炉心出力)を向上させて、電気出力を向上させることが検討されている。しかし、従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用しつつ、原子炉の熱出力を向上させた場合には、原子炉から蒸気タービンへ供給する蒸気の湿分増加が懸念される。その詳細を、図面を参照しつつ説明する。
図16及び図17は、原子炉の熱出力を向上させた場合の、気水分離器の入口側の気液二相流の流量分布及びクオリティ分布をそれぞれ表す図である。これら図16及び図17の横軸は、原子炉の半径方向における各気水分離器エレメントの位置をとっており、「0」が原子炉圧力容器の中心位置を示し、「1」が原子炉圧力容器の内壁位置を意味している。図16の縦軸は、各気水分離器エレメントに流入する気液二相流の質量流量をとり、図17の縦軸は、各気水分離器エレメントに流入する気液二相流のクオリティ(詳細には、気液二相流中の蒸気の重量比)をとっている。図18は、各気水分離器エレメントの分離性能として、各気水分離器エレメントに流入する気液二相流のクオリティとキャリーオーバー(詳細には、気水分離器エレメントで分離された蒸気中の水滴の重量比)の関係を表す図である。図19は、従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用しつつ、原子炉の熱出力を向上させた場合の、蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速分布及び湿分分布を表す図である。この図19の横軸は、原子炉の半径方向位置をとっており、前述した図16及び図17の横軸と同様、「0」が原子炉圧力容器の中心位置を示し、「1」が原子炉圧力容器の内壁位置を意味している。図20は、従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用しつつ、原子炉の熱出力を向上させた場合の、原子炉の各半径方向位置における蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速及び湿分を座標として示すとともに、蒸気乾燥器の制限曲線を示す図である。この図20の横軸は、蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速をとり、縦軸は、蒸気乾燥器の入口側の蒸気の湿分をとっている。
原子炉の熱出力を向上させない場合は、炉心で発生した気液二相流の流量分布の偏差が比較的小さく、気水分離器の入口側における気液二相流の流量分布の偏差も比較的小さい。そのため、気水分離器の出口側における蒸気の流量分布の偏差が比較的小さくなり、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の流速分布の偏差も比較的小さくなる。
一方、原子炉の熱出力を向上させた場合は、炉心の出口側における気液二相流の流量分布の偏差が比較的大きくなる。そして、従来構造の気水分離器を採用すれば(すなわち、原子炉の半径方向位置にかかわらず構造が同じである複数の気水分離器エレメントを採用すれば)、図16で示すように、気水分離器の入口側における気液二相流の流量分布の偏差も比較的大きくなる。そのため、気水分離器の出口側における蒸気の流量分布の偏差が比較的大きくなり、図19中実線で示すように、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の流速分布の偏差も比較的大きくなる。詳細には、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の流速は、原子炉の径方向中心位置で最大値V1となり、原子炉の径方向外側に向かうに従って減少し、最小値V2となる。
また、原子炉の熱出力を向上させない場合は、炉心で発生した気液二相流のクオリティ分布の偏差が比較的小さく、気水分離器の入口側における気液二相流のクオリティ分布の偏差も比較的小さい。そのため、気水分離器の出口側における蒸気の湿分分布の偏差が比較的小さくなり、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の湿分分布の偏差も比較的小さくなる。
一方、原子炉の熱出力を向上させた場合は、炉心で発生した気液二相流のクオリティ分布の偏差が比較的大きくなる。そして、従来構造の気水分離器を採用すれば(すなわち、原子炉の半径方向位置にかかわらず構造が同じである複数の気水分離器エレメントを採用すれば)、図17で示すように、気水分離器の入口側における気液二相流のクオリティ分布の偏差も比較的大きくなる。ここで、図18で示すように、気水分離器エレメントに流入する気液二相流のクオリティが所定値Xより小さくなると(すなわち、気水分離器エレメントに流入する蒸気流量が小さくなると)、スワラーで付与される旋回力が小さくなって分離性能が低下するため、キャリーオーバーが急激に大きくなる。そして、図17で示すように、原子炉の径方向内側では、気水分離器エレメントに流入する気液二相流のクオリティが所定値Xより小さいから、図19中一点鎖線で示すように、気水分離器エレメントから流出する蒸気の湿分がほぼ最小値H1となる。一方、図17で示すように、原子炉の径方向外側では、気水分離器エレメントに流入する気液二相流のクオリティが所定値Xより大きくなるから、図19中一点鎖線で示すように、気水分離器エレメントから流出する蒸気の湿分が著しく増加し、最大値H2まで増加する。
ここで、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の特性(流速、湿分)で設定された蒸気乾燥器の制限曲線(図20中実線)が知られている。蒸気乾燥器の入口側における蒸気の特性が制限曲線より内側(図20中左側)の領域にある場合は、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分を一定値(例えば0.1%)以下に抑えることが可能である。一方、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の特性が制限曲線より外側(図20中右側)の領域にある場合は、分離された液滴が再飛散して、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分が増大する。
原子炉の熱力を向上させない場合は、上述したように蒸気乾燥器の入口側における蒸気の流速分布の偏差が小さくかつ蒸気の湿分分布の偏差も小さいので、原子炉のいずれの半径方向位置においても、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の特性が制限曲線より内側の領域となる。
一方、原子炉の熱出力を向上させた場合は、上述したように蒸気乾燥器の入口側における蒸気の流速分布の偏差が大きくかつ蒸気の湿分分布の偏差も大きいので、原子炉の半径方向位置によっては、蒸気乾燥器の入口側における蒸気の特性が制限曲線より外側の領域となる。詳しく説明すると、原子炉の径方向断面の中央部(原子炉の半径方向位置0〜Raの領域)では、蒸気乾燥器に流入する蒸気の湿分がHa程度と小さいものの、蒸気の流速がVa以上と大きくなる。そのため、蒸気乾燥器の制限曲線より外側の領域となる。また、原子炉の径方向断面の外周部(原子炉の半径方向位置Rb〜1の領域)では、蒸気乾燥器に流入する蒸気の流速がVb以下と小さいものの、蒸気の湿分がHb以上と大きくなる。そのため、蒸気乾燥器の制限曲線より外側の領域となる。したがって、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分増加が懸念される。
本発明は、上記事柄に鑑みてなされたものであり、その目的は、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる蒸気乾燥器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、原子炉の径方向断面における中央部、外周部、及びそれらの中間部からの蒸気が流入する複数の蒸気乾燥器バンクを備えた蒸気乾燥器において、前記複数の蒸気乾燥器バンクは、前記中央部からの蒸気が流入する部分の圧損係数と前記外周部からの蒸気が流入する部分の圧損係数が、前記中間部からの蒸気が流入する部分の圧損係数より大きくなるように構成される。
これにより、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部では、蒸気乾燥器に流入する蒸気の流速を抑えることができる。したがって、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部における蒸気乾燥器の入口側の蒸気の特性を、制限曲線で規定される領域にシフトすることができる。その結果、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる。
本発明によれば、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる。
本発明の第1の実施形態における沸騰水型原子炉の構造を表す鉛直方向断面図である。 本発明の第1の実施形態における気水分離器エレメントの構造を表す鉛直方向断面図である。 本発明の第1の実施形態における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図である。 本発明の第1の実施形態における第1の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第1の実施形態における第2の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第1の実施形態における第3の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第1の実施形態において、原子炉の熱出力を向上させた場合の、原子炉の各半径方向位置における蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速及び湿分を座標で示すとともに、蒸気乾燥器の制限曲線を示す図である。 本発明の第2の実施形態における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図である。 本発明の第2の実施形態における第1の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第2の実施形態における第2の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第2の実施形態における第3の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第3の実施形態における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図である。 本発明の第3の実施形態における第1の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の第3の実施形態における第2の蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。 本発明の一変形例における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図である。 原子炉の熱出力を向上させた場合の、気水分離器の入口側の気液二相流の質量流量の分布を表す図である。 原子炉の熱出力を増加させた場合の、気水分離器の入口側の気液二相流のクオリティの分布を表す図である。 各気水分離器エレメントに流入する気液二相流のクオリティとキャリーオーバーの関係を表す図である。 従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用しつつ、原子炉の熱出力を向上させた場合の、蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速分布及び湿分分布を表す図である。 従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用しつつ、原子炉の熱出力を向上させた場合の、原子炉の各半径方向位置における蒸気乾燥器入口側の蒸気の流速及び湿分を座標として示すとともに、蒸気乾燥器の制限曲線を示す図である。
本発明の第1の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における沸騰水型原子炉の構造を表す鉛直方向断面図である。図2は、本実施形態における気水分離器エレメントの構造を表す鉛直方向断面図である。図3は、本実施形態における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図(径方向断面図)である。図4〜図6は、本実施形態における蒸気乾燥器バンク(蒸気乾燥器エレメント)の構造を表す部分透視斜視図である。
沸騰水型原子炉は、原子炉圧力容器1と、圧力容器1内に設けられて炉心2を格納するシュラウド3と、シュラウド3の上側に設けられて上部プレナム4を形成する上部シュラウド5及びシュラウドヘッド6と、シュラウドヘッド6の上側に設けられた気水分離器7と、気水分離器7の外周側に設けられたスカート9と、気水分離器7の上側に設けられた隔離板10と、隔離板10の上側に設けられた蒸気乾燥器11と、圧力容器1とシュラウド3の間のダウンカマ12に設けられた複数のインターナルポンプ13とを備えている。
そして、インターナルポンプ13の駆動により、ダウンカマ12内の水が下部プレナム14を経由して炉心2に供給される。炉心2では、核***により発生した熱で水が沸騰し、蒸気と水の二相流状態となる。この気液二相流が上部プレナム4を経由して気水分離器7に供給され、気水分離器7で蒸気と水に分離される。気水分離器7で分離された蒸気は、蒸気乾燥器11に供給され、蒸気乾燥器11で蒸気に含まれる水滴が除去される。蒸気乾燥器11で水滴が除去された蒸気は、主蒸気ノズル15及び主蒸気配管(図示せず)を介し蒸気タービン(図示せず)へ供給される。これにより、蒸気タービンが駆動し、この蒸気タービンによって発電機(図示せず)が駆動する。そして、蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水になり、この水が給水配管(図示せず)及び給水ノズル16を介しダウンカマ12に供給されるようになっている。なお、気水分離器7及び蒸気乾燥器11で分離された水は、ダウンカマ12に排出されて、給水ノズル16から供給された水と合流するようになっている。
気水分離器7は、複数の気水分離器エレメント17で構成されている。各気水分離器エレメント17は、シュラウドヘッド6の上側に設けられて鉛直方向に延在するスタンドパイプ18と、このスタンドパイプ18の上端に接続されたディフューザ19と、このディフューザ19の上端に接続されて鉛直方向に延在する第1段の内筒20Aと、ディフューザ19の内部(但し、第1段内筒20Aの内部でもよい。)に固定されたスワラー21と、第1段の内筒20Aの外周側に配置された第1段の外筒22Aと、この第1段の外筒22Aの上端に設けられて第1段の内筒20Aの上端との間にギャップを形成する第1段のピックオフリング23Aとを備えている。また、第1段のピックオフリング23Aの上側に設けられて鉛直方向に延在する第2段の内筒20Bと、この第2段の内筒20Bの外周側に配置された第2段の外筒22Bと、この第2段の外筒22Bの上端に設けられて第2段の内筒20Bの上端との間にギャップを形成する第2段のピックオフリング23Bとを備えている。さらに、第2段のピックオフリング23Bの上側に設けられて鉛直方向に延在する第3段の内筒20Cと、この第3段の内筒20Cの外周側に配置された第3段の外筒22Cと、この第3段の外筒22Cの上端に設けられて第3段の内筒20Cの上端との間にギャップを形成する第3段ピックオフリング23Cとを備えている。
そして、炉心2で発生した気液二相流は、上部プレナム4を経由して各気水分離器エレメント17のスタンドパイプ18に流入する。その後、スワラー21で旋回力が付与されると、密度差による遠心力の違いにより、水が径方向外側に押し出されて、蒸気から分離される。このようにして分離された水は、各段の内筒とピックオフリングの間に形成されたギャップを経由して、各段の内筒と外筒の間に形成された流路24A,24B,24Cに流出し、その後、ダウンカンマ12に排出されるようになっている。一方、分離された蒸気は、第3段のピックオフリング23Cから流出して、蒸気乾燥器11に供給されるようになっている。
蒸気乾燥器11は、複数の蒸気乾燥器バンク25A,25B,25Cで構成されている。蒸気乾燥器バンク25Aは、複数のジグザグ流路(蒸気流路)を形成する複数の波板26と、各ジグザグ流路に沿って複数のドレンポケット(図示せず)を形成する複数の捕集板(図示せず)と、これら波板26及び捕集板の下側に設けられたドレンとい27と、このドレンとい27に接続されたドレンダクト28と、複数のジグザグ流路の入口側に設けられた多孔板29Aと、蒸気の流れの向きを変えて多孔板29Aに案内するフード30とを備えている。
蒸気乾燥器バンク25Bは、全体の大きさや後述する多孔板25Bの構造が異なるものの、蒸気乾燥器バンク25Aと同様の構造である。また、蒸気乾燥器バンク25Cは、全体の大きさや後述する多孔板25Cの構造が異なるものの、蒸気乾燥器バンク25Aと同様の構造である。
そして、気水分離器7で分離された蒸気は、蒸気乾燥器バンク25A,25B,25Cのフード30に流入する。その後、フード30によって流れの向きが上方向から水平方向寄りに変えられ、多孔板を介しジグザグ流路に流入する。そして、密度差による慣性力の違いにより、蒸気に含まれる水滴が波板26に衝突して、蒸気から水滴が分離される。このようにして分離された水滴は、ドレンポケット及びドレンとい27で集められ、ドレンダクト28を介し排出されるようになっている。
ここで、本実施形態の大きな特徴として、蒸気乾燥器バンク25A,25B,25Cは、原子炉の径方向断面の中央部(半径Ra以下の領域。図3並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数と、原子炉の径方向断面の外周部(半径Rb以上の領域。図3並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数が、原子炉の径方向断面の中間部(半径Ra〜Rbの領域。図3並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数より大きくなるように構成されている。
詳しく説明すると、蒸気乾燥器バンク25Aの多孔板29Aは、図3及び図4で示すように、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分A1の開口率と、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A2の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A3の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Bの多孔板29Bは、図3及び図5で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A4の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A5の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Cの多孔板29Cは、図3及び図6で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A6しかなく、開口率が一定である。なお、多孔板29Aの部分A2の開口率、多孔板29Bの部分A4の開口率、並びに多孔板29Cの開口率は、同じである。また、多孔板29Aの部分A3の開口率及び多孔板29Bの部分A5の開口率は、同じである。
次に、本実施形態の作用効果を、図7並びに上述の図19及び図20を用いて説明する。図7は、本実施形態において、原子炉の熱出力を向上させた場合の、原子炉の各半径方向位置における蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速及び湿分を座標として示すとともに、蒸気乾燥器の制限曲線を示す図である。但し、図7において、白抜四角で示す座標は、従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用した場合の代表値(図20で示したもの)である。
従来構造の気水分離器及び蒸気乾燥器を採用しつつ、原子炉の熱出力(炉心出力)を向上させた場合、原子炉の半径方向位置によっては、蒸気乾燥器の入口側の蒸気の特性(流速、湿分)が制限曲線より外側の領域となる(図20参照)。詳しく説明すると、図19で示すように、原子炉の径方向断面の中央部では、蒸気乾燥器に流入する蒸気の湿分がHa程度と小さいものの、蒸気の流速がVa以上と大きくなる。そのため、図20で示すように、蒸気乾燥器の制限曲線より外側の領域となる。また、図19で示すように、原子炉の径方向断面の外周部では、蒸気乾燥器に流入する蒸気の流速がVb以下と小さいものの、蒸気の湿分がHb以上と大きくなる。そのため、図20で示すように、蒸気乾燥器の制限曲線より外側の領域となる。したがって、蒸気乾燥器の出口側における蒸気の湿分増加が懸念される。
そこで、本実施形態では、蒸気乾燥器バンク25A,25B,25Cに備えられた多孔板29A,29B,29Cは、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分A1の圧損係数と、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A2,A4,A6の圧損係数が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A3,A5の圧損係数より大きくなるように構成されている。これにより、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部では、蒸気乾燥器11に流入する蒸気の流速を抑えることができる。具体的には、原子炉圧力容器の径方向中心における蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速がV3(但し、V3<V1)となり、原子炉圧力容器の内壁近傍における蒸気乾燥器の入口側の蒸気の流速がV4(但し、V4<V2)となる。したがって、図7で示すように、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部における蒸気乾燥器11の入口側の蒸気の特性を、制限曲線の内側領域にシフトすることができる。その結果、蒸気乾燥器11の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる。
本発明の第2の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において、上記第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図8は、本実施形態における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図である。図9〜図11は、本実施形態における蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。
本実施形態では、蒸気乾燥器11は、複数の蒸気乾燥器バンク25D,25E,25Fで構成されている。蒸気乾燥器バンク25Dは、複数のジグザグ流路(蒸気流路)を形成する複数の波板26と、各ジグザグ流路に沿って複数のドレンポケット(図示せず)を形成する複数の捕集板(図示せず)と、これら波板26及び捕集板の下側に設けられたドレンとい27と、このドレンとい27に接続されたドレンダクト28と、複数のジグザグ流路の入口側に設けられた多孔板29(図中では、上記第1の実施形態の多孔板29Cと同様のものを示す)と、蒸気の流れの向きを変えて多孔板29に案内するフード30と、このフード30の入口側に設けられたバッフル板31Aとを備えている。
蒸気乾燥器バンク25Eは、全体の大きさや後述するバッフル板31Bの構造が異なるものの、蒸気乾燥器バンク25Dと同様の構造である。また、蒸気乾燥器バンク25Fは、全体の大きさや後述するバッフル板31Cの構造が異なるものの、蒸気乾燥器バンク25Dと同様の構造である。
そして、本実施形態の大きな特徴として、蒸気乾燥器バンク25D,25E,25Fは、原子炉の径方向断面の中央部(半径Ra以下の領域。図8並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数と、原子炉の径方向断面の外周部(半径Rb以上の領域。図8並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数が、原子炉の径方向断面の中間部(半径Ra〜Rbの領域。図8並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数より大きくなるように構成されている。
詳しく説明すると、蒸気乾燥器バンク25Dのバッフル板31Aは、図8及び図9で示すように、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分B1の開口率と、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B2の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分B3の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Eのバッフル板31Bは、図8及び図10で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B4の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分B5の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Fのバッフル板31Cは、図8及び図11で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B6しかなく、開口率が一定である。なお、バッフル板31Aの部分B2の開口率、バッフル板31Bの部分B4の開口率、並びにバッフル板31Cの開口率は、同じである。また、バッフル板31Aの部分B3の開口率及びバッフル板31Bの部分B5の開口率は、同じである。
以上のように構成された本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部では、蒸気乾燥器11に流入する蒸気の流速を抑えることができる。したがって、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部における蒸気乾燥器11の入口側の蒸気の特性を、制限曲線の内側領域にシフトすることができる。その結果、蒸気乾燥器11の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる。
本発明の第3の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態において、上記第1及び2の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図12は、本実施形態における蒸気乾燥器の構造を表す原子炉の水平方向断面図である。図13及び図14は、本実施形態における蒸気乾燥器バンクの構造を表す部分透視斜視図である。
本実施形態では、蒸気乾燥器11は、複数の蒸気乾燥器バンク25G,25H,25Iで構成されている。蒸気乾燥器バンク25Gは、複数のジグザグ流路(蒸気流路)を形成する複数の波板26と、各ジグザグ流路に沿って複数のドレンポケット(図示せず)を形成する複数の捕集板(図示せず)と、これら波板26及び捕集板の下側に設けられたドレンとい27と、このドレンとい27に接続されたドレンダクト28と、複数のジグザグ流路の入口側に設けられた多孔板29Aと、蒸気の流れの向きを変えて多孔板29Aに案内するフード30と、このフード30の入口側に設けられたバッフル板31Aとを備えている。
蒸気乾燥器バンク25Hは、全体の大きさや多孔板29B及びバッフル板31Bの構造が異なるものの、蒸気乾燥器バンク25Gと同様の構造である。また、蒸気乾燥器バンク25Iは、全体の大きさや多孔板29C及びバッフル板31Cの構造が異なるものの、蒸気乾燥器バンク25Gと同様の構造である。なお、この蒸気乾燥器バンク25Iは、上記第2の実施形態の蒸気乾燥器バンク25Fと構造が同じであるため、図示を省略している。
そして、本実施形態の大きな特徴として、蒸気乾燥器バンク25G,25H,25Iは、原子炉の径方向断面の中央部(半径Ra以下の領域。図12並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数と、原子炉の径方向断面の外周部(半径Rb以上の領域。図12並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数が、原子炉の径方向断面の中間部(半径Ra〜Rbの領域。図12並びに上述の図19及び図20参照)からの蒸気が流入する部分の圧損係数より大きくなるように構成されている。
詳しく説明すると、蒸気乾燥器バンク25Gの多孔板29Aは、図12及び図13で示すように、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分A1の開口率と、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A2の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A3の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Hの多孔板29Bは、図12及び図14で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A4の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A5の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Iの多孔板29Cは、図12で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A6しかなく、開口率が一定である。なお、多孔板29Aの部分A2の開口率、多孔板29Bの部分A4の開口率、並びに多孔板29Cの開口率は、同じである。また、多孔板29Aの部分A3の開口率及び多孔板29Bの部分A5の開口率は、同じである。
また、蒸気乾燥器バンク25Gのバッフル板31Aは、図12及び図13で示すように、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分B1の開口率と、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B2の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分B3の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Hのバッフル板31Cは、図12及び図14で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B4の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分B5の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Iのバッフル板31Cは、図12で示すように、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B6しかなく、開口率が一定である。なお、バッフル板31Aの部分B2の開口率、バッフル板31Bの部分B4の開口率、並びにバッフル板31Cの開口率は、同じである。また、バッフル板31Aの部分B3の開口率及びバッフル板31Bの部分B5の開口率は、同じである。
以上のように構成された本実施形態においても、上記第1及び第2の実施形態と同様、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部では、蒸気乾燥器11に流入する蒸気の流速を抑えることができる。したがって、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部における蒸気乾燥器11の入口側の蒸気の特性を、制限曲線の内側領域にシフトすることができる。その結果、蒸気乾燥器11の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、特に説明しなかったが、多孔板は、上下方向に開口率の分布を持たせてもよい。すなわち、下部の開口率を小さく、上部の開口率を大きくすることで、上下方向における蒸気の流速の偏差を抑えるようにしてもよい。
また、上記第1〜第3の実施形態においては、原子炉の径方向断面の中央部若しくは外周部からの蒸気が流入する部分であるか、又は原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分であるかに応じて、多孔板の開口率及びバッフル板の開口率のうちのいずれかを異ならせる場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えばジグザグ流路(言い換えれば、左右交互に屈曲した流路)の流路断面、流路長さ、屈曲角度、及び屈曲数のうちのいずれかを異ならせてもよい。このような変形例においても、上記同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、全ての蒸気乾燥器バンクが一方向に配列された場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば図15で示すように、蒸気乾燥器バンク25J,25Kが一方向に配列され、蒸気乾燥器25Lが他の方向(周方向)に配列されてもよい。このような場合も、原子炉の径方向断面の中央部若しくは外周部からの蒸気が流入する部分であるか、又は中央部と外周部の間の中間部からの蒸気が流入する部分であるかに応じて、多孔板の開口率、バッフル板の開口率、ジグザグ流路の流路断面、流路長さ、屈曲角度、及び屈曲数のうちのいずれかを異ならせればよい。
具体的に説明すると、図15で示す変形例では、蒸気乾燥器バンク25Jの多孔板は、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分A7の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A8の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Kの多孔板は、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分A9しかなく、開口率が一定である。蒸気乾燥器バンク25Lの多孔板は、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分A10しかなく、開口率が一定である。なお、蒸気乾燥器バンク25Jの多孔板の部分A8の開口率及び蒸気乾燥器バンク25Kの多孔板の開口率は、同じである。
また、蒸気乾燥器バンク25Jのバッフル板は、原子炉の径方向断面の中央部からの蒸気が流入する部分B7の開口率が、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分B8の開口率より小さくなっている。蒸気乾燥器バンク25Kのバッフル板は、原子炉の径方向断面の中間部からの蒸気が流入する部分B9しかなく、開口率が一定である。蒸気乾燥器バンク25Lのバッフル板は、原子炉の径方向断面の外周部からの蒸気が流入する部分B10しかなく、開口率が一定である。なお、蒸気乾燥器バンク25Jのバッフル板の部分B8の開口率及び蒸気乾燥器バンク25Kのバッフル板の開口率は、同じである。
以上のように構成された変形例においても、上記実施形態と同様、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部では、蒸気乾燥器11に流入する蒸気の流速を抑えることができる。したがって、原子炉の熱出力を向上させる場合に対応して、原子炉の径方向断面の中央部及び外周部における蒸気乾燥器11の入口側の蒸気の特性を、制限曲線の内側領域にシフトすることができる。その結果、蒸気乾燥器11の出口側における蒸気の湿分を抑えることができる。
なお、以上においては、本発明の適用対象として、複数のインターナルポンプ13を備えた沸騰水型原子炉を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、原子炉圧力容器の外側に設けられ、ダウンカマからの水を昇圧する再循環ポンプと、ダウンカマに設けられ、再循環ポンプからの水を下部プレナムに供給する複数のジェットポンプとを備えた沸騰水型原子炉に適用してもよい。
11 蒸気乾燥器
25A,25B,25C 蒸気乾燥器バンク
25D,25E,25F 蒸気乾燥器バンク
25G,25H,25I 蒸気乾燥器バンク
25J,25K,25L 蒸気乾燥器バンク
26 波板
29 多孔板
29A,29B,29C 多孔板
30 フード
31A,31B,31C バッフル板

Claims (4)

  1. 原子炉の径方向断面における中央部、外周部、及びそれらの中間部からの蒸気が流入する複数の蒸気乾燥器バンクを備えた蒸気乾燥器において、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクは、前記中央部からの蒸気が流入する部分の圧損係数と前記外周部からの蒸気が流入する部分の圧損係数が、前記中間部からの蒸気が流入する部分の圧損係数より大きくなるように構成されたことを特徴とする蒸気乾燥器。
  2. 請求項1記載の蒸気乾燥器において、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクは、それぞれ、複数の蒸気流路を形成するとともに、各蒸気流路に沿って複数のドレンポケットを形成する複数の部材と、前記複数の蒸気流路の入口側に設けられた多孔板と、前記多孔板へ蒸気を案内するフードとを備えており、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクに備えられた複数の前記多孔板は、前記中央部からの蒸気が流入する部分の開口率と前記外周部からの蒸気が流入する部分の開口率が、前記中間部からの蒸気が流入する部分の開口率より小さくなるように構成されたことを特徴とする蒸気乾燥器。
  3. 請求項2記載の蒸気乾燥器において、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクは、それぞれ、前記フードの入口側に設けられたバッフル板をさらに備え、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクに備えられた複数の前記バッフル板は、前記中央部からの蒸気が流入する部分の開口率と前記外周部からの蒸気が流入する部分の開口率が、前記中間部からの蒸気が流入する部分の開口率より小さくなるように構成されたことを特徴とする蒸気乾燥器。
  4. 請求項1記載の蒸気乾燥器において、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクは、それぞれ、複数の蒸気流路を形成するとともに、各蒸気流路に沿って複数のドレンポケットを形成する複数の部材と、前記複数の蒸気流路の入口側に設けられた多孔板と、前記多孔板へ蒸気を案内するフードと、前記フードの入口側に設けられたバッフル板とを備えており、
    前記複数の蒸気乾燥器バンクに備えられた複数の前記バッフル板は、前記中央部からの蒸気が流入する部分の開口率と前記外周部からの蒸気が流入する部分の開口率が、前記中間部からの蒸気が流入する部分の開口率より小さくなるように構成されたことを特徴とする蒸気乾燥器。
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