JP2015021487A - 排気再循環制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化の防止と装置のコストの低減を図りながら、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁の脱調が発生することを抑制できる排気再循環制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、排気再循環制御装置において、ステッピングモータ34により弁体33を駆動させるEGR弁制御を実行するECU50を有し、ECU50は、EGR弁制御を実行することを許可する条件を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも制限する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの排気側から吸気側に再循環させる排気の再循環量を制御する排気再循環制御装置に関する。
特許文献1には、排気再循環制御装置の排気還流弁(以下、「EGR弁」という。)の技術が開示されている。この特許文献1の技術では、冷却水管が、バルブハウジングとモータハウジングとの間に設けた冷却ハウジングの環状溝に沿って、モータハウジングと密接した状態で挿入されている。そして、特許文献1の技術は、排気ガスから伝達される熱によってステッピングモータの温度が高くなることを抑制することにより、ステッピングモータの駆動トルクが低下して機能が低下することを防止している。なお、ステッピングモータの駆動トルクが低下すると、脱調が発生するおそれがある。
特開平08−14114号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、冷却ハウジングがバルブハウジングとモータハウジングとの間に設けられたり、冷却水管が冷却ハウジングの環状溝に沿ってモータハウジングと密接状態で挿入されている。そのため、EGR弁のモータの体格が大きくなったり、EGR弁の構成部品の点数が増加してしまう。したがって、排気再循環制御装置が大型化したり、排気再循環制御装置のコストが増大してしまう。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、装置の大型化の防止と装置のコストの低減を図りながら、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁のモータの脱調が発生することを抑制できる排気再循環制御装置を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ流して前記燃焼室へ還流させるEGR通路と、前記EGR通路における排気の流量を調節するEGR弁とを有し、前記EGR弁は、前記EGR通路内に設けられた弁座と、前記弁座に着座可能に設けられた弁体と、前記弁体を駆動させるモータとを備える排気再循環制御装置において、前記モータにより前記弁体を駆動させるEGR弁制御を実行する制御部を有し、前記制御部は、前記EGR弁制御を実行することを許可する条件を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも制限すること、を特徴とする。
この態様によれば、EGR弁のモータの温度が所定温度以上になってモータの駆動トルクが減少したときに、EGR弁の弁体を駆動させることを制限する。そのため、EGR弁のモータの機能が低下することを抑制するために、モータの温度が高くなることを抑制する工夫を施したり、モータの駆動トルクを増加させておく必要がない。したがって、EGR弁のモータの体格が大きくならず、かつ、EGR弁の構成部品の点数が増加しない。ゆえに、装置の大型化の防止とコストの低減を図りながら、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁のモータの脱調が発生することを抑制できる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記EGR弁の開度を前記エンジンの運転状態に応じた目標開度に制御するために前記EGR弁制御を実行することを許可するエンジン負荷領域の最低値を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも高くすること、が好ましい。
ここで、エンジン負荷が低い状態下では、吸気圧は高い負圧である一方で排気圧は低い正圧(ほぼ大気圧)であるので、EGR弁の弁体の前後圧の差が大きくなる。そこで、この態様によれば、EGR弁のモータの温度が所定温度よりも高いときに、エンジン負荷が低い状態下でEGR弁の弁体を駆動させることを制限する。そのため、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁のモータの脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記EGR弁の開度を前記エンジンの運転状態に応じた目標開度に制御するために前記EGR弁制御を実行することを許可する吸気量領域の最大値を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも小さくすること、が好ましい。
ここで、吸気量が大きい状態下、すなわち、エンジン回転数が高く、かつ、エンジン負荷が高い状態下では、吸気圧は低い負圧である一方で排気圧は高い正圧であるので、EGR弁の弁体の前後圧の差が大きくなる。そこで、この態様によれば、EGR弁のモータの温度が所定温度よりも高いときに、吸気量が大きい状態下でEGR弁の弁体を駆動させることを制限する。そのため、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁のモータの脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記エンジンが減速フューエルカット状態であるときに前記EGR弁制御を実行して前記EGR弁を開閉させることにより前記EGR弁の故障の有無を検出する故障検出制御を実行でき、前記故障検出制御を実行することを許可する吸気圧領域の最低値を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも高くすること、が好ましい。
ここで、エンジンが減速フューエルカット状態であるときは、吸気圧が高い負圧である一方で排気圧は低い正圧(ほぼ大気圧)であるので、EGR弁の弁体の前後圧の差が大きくなる。そこで、この態様によれば、EGR弁のモータの温度が所定温度よりも高いときに、吸気圧が高い負圧である状態下でEGR弁を開閉させてEGR弁の故障の有無を検出することを制限する。そのため、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁のモータの脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記エンジンが減速フューエルカット状態であり、かつ、前記故障検出制御が未完了であり、かつ、吸気圧が前記吸気圧領域の最低値以下であるときには、吸気量を調節する吸気量調整弁の開度を大きくして、前記吸気圧を前記吸気圧領域の最低値よりも高くすること、が好ましい。
この態様によれば、EGR弁のモータの温度が高くなってモータの駆動トルクが減少したときに、吸気量を大きくすることにより、EGR弁の弁体の前後圧の差を緩和させる。これにより、故障検出制御の実行時にてEGR弁のモータの脱調が発生することが抑制される。
上記の態様においては、前記制御部は、前記EGR弁制御を実行することを許可する条件を、前記モータに印加される電圧に応じて補正すること、が好ましい。
この態様によれば、EGR弁のモータの駆動トルクが減少する要因の一つであるモータに印加される電圧に応じて、EGR弁制御を実行することを許可する条件を補正する。そのため、EGR弁のモータの脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
本発明の排気再循環制御装置によれば、装置の大型化の防止と装置のコストの低減を図りながら、EGR弁のモータの温度が高くなったときにEGR弁の脱調が発生することを抑制できる。
HPL−EGR装置を備えるエンジンシステムの概略を示す構成図である。 実施例1におけるEGR弁制御に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。 EGR弁のモータの温度とEGR許可エンジン負荷との関係図である。 EGR弁のモータの温度とEGR許可吸気量との関係図である。 実施例1におけるEGR弁のモータ温度の演算に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。 実施例2におけるOBD検出制御に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。 EGR弁のモータの温度とOBD許可吸気圧との関係図である。 実施例2の変形例におけるOBD検出制御に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。 実施例3におけるEGR弁制御に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。 EGR弁のモータの温度と制御電圧とEGR許可エンジン負荷との関係図である。 EGR弁のモータの温度と制御電圧とEGR許可吸気量との関係図である。 実施例3におけるOBD検出制御に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。 EGR弁のモータの温度と制御電圧とOBD許可吸気圧との関係図である。 LPL−EGR装置を備えるエンジンシステムの概略を示す構成図である。 実施例4におけるEGR弁制御に関する制御ルーチンの処理内容の一例を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る排気再循環制御装置を備えるエンジンシステムの実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「負圧」とは大気圧よりも圧力が低いことを意味し、「高い負圧」とは大気圧との差が大きいことを意味し、「低い負圧」とは大気圧との差が小さいことを意味する。また、「正圧」とは大気圧よりも圧力が高いことを意味し、「高い正圧」とは大気圧との差が大きいことを意味し、「低い正圧」とは大気圧との差が小さいことを意味する。
<実施例1>
〔エンジンシステムの構成〕
図1は、排気再循環制御装置(以下、「EGR装置」という。)を備えるエンジンシステムの概略を示す構成図である。なお、図1のEGR装置は、燃焼直後の排気が還流されるHPL−EGR装置である。
図1に示すエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1の吸気ポート2には、吸気通路3が接続され、排気ポート4には、排気通路5が接続されている。吸気通路3の入口には、エアクリーナ6が設けられている。エアクリーナ6より下流の吸気通路3には、排気通路5との間に、吸気通路3における吸気を昇圧させるための過給機7が設けられている。
過給機7は、吸気通路3に配置されたコンプレッサ8と、排気通路5に配置されたタービン9と、コンプレッサ8とタービン9を一体回転可能に連結する回転軸10とを備える。過給機7は、排気通路5を流れる排気によりタービン9を回転させて回転軸10を介してコンプレッサ8を一体的に回転させることにより、吸気通路3における吸気を昇圧させる、すなわち過給を行う。
過給機7に隣接して排気通路5には、タービン9を迂回する排気バイパス通路11が設けられている。この排気バイパス通路11には、ウェイストゲートバルブ12が設けられている。ウェイストゲートバルブ12により排気バイパス通路11を流れる排気が調節されることにより、タービン9に供給される排気流量が調節され、タービン9及びコンプレッサ8の回転速度が調節され、過給機7による過給圧が調節される。
吸気通路3において、過給機7のコンプレッサ8とエンジン1との間には、インタークーラ13が設けられている。このインタークーラ13は、コンプレッサ8により昇圧されて高温となった吸気を適温に冷却する。インタークーラ13とエンジン1との間の吸気通路3には、サージタンク3aが設けられている。
インタークーラ13の下流側であってサージタンク3aの上流側には、電動式のスロットル弁である電子スロットル装置14が設けられている。この電子スロットル装置14は、吸気通路3に配置されるバタフライ形のスロットル弁21と、そのスロットル弁21を開閉駆動するためのDCモータ22と、スロットル開度(スロットル弁21の開度)を検出するためのスロットルセンサ23とを備える。スロットル弁21は、本発明における「吸気量調節弁」の一例である。この電子スロットル装置14は、運転者によるアクセルペダル26の操作に応じてスロットル弁21がDCモータ22により開閉駆動され、開度が調節されるように構成されている。
タービン9の下流側の排気通路5には、触媒コンバータ15が設けられている。この触媒コンバータ15は、排気を浄化するための触媒である。
エンジン1には、燃焼室16に燃料を噴射供給するためのインジェクタ25が設けられている。そして、燃料が、燃料タンク(図示略)からインジェクタ25に供給される。
EGR装置は、EGR通路(排気還流通路)17と、EGR弁(排気還流弁)18などを備える。EGR通路17は、エンジン1の燃焼室16から排気通路5へ排出される排気の一部を吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させる通路である。EGR弁18は、EGR通路17に設けられており、EGR通路17における排気流量(EGRガスの流量)を調節する。EGR通路17は、排気通路5におけるタービン9よりも上流側の位置と、サージタンク3aに接続している。EGR通路17の出口17aは、電子スロットル装置14よりも下流側の位置にてサージタンク3aに接続している。また、EGR通路17の入口17bは、排気通路5におけるタービン9よりも上流側の位置に接続している。このように構成されるEGR装置は、排気通路5を流れる排気の一部をEGRガスとして、EGR通路17を通じて吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させる。
EGR通路17の入口17bの近傍に、EGRガスを浄化するEGR用触媒コンバータ19が設けられている。また、EGR通路17におけるEGR用触媒コンバータ19よりも下流側の位置に、EGRクーラ20が設けられている。EGRクーラ20は、EGR通路17を流れるEGRガスを冷却する。そして、EGR弁18が、EGR通路17におけるEGRクーラ20よりも下流側の位置に配置されている。
EGR弁18は、弁座32と、弁体33と、ステッピングモータ34などを備えている。弁座32は、EGR通路17内に設けられている。弁体33は、弁座32に対して着座可能かつ移動可能に設けられている。ステッピングモータ34は、弁体33をストローク運動させるためのアクチュエータである。また、ステッピングモータ34には、温度センサ36が設けられている。この温度センサ36は、ステッピングモータ34の温度を検出する。
ECU50は、インジェクタ25と、電子スロットル装置14のDCモータ22と、EGR弁18のステッピングモータ34を、各々、エンジン1の運転状態に応じて制御する。ECU50は、中央処理装置(CPU)と、所定の制御プログラム等を予め記憶したり、CPUの演算結果等を一時的に記憶したりする各種メモリと、これら各部と接続される外部入力回路及び外部出力回路とを備える。
ECU50は、前記のEGR装置における各種制御を行う。例えば、後述するように、ECU50は、ステッピングモータ34により弁体33を駆動させてEGR開度(EGR弁18の開度)を制御するEGR弁制御を実行する。また、ECU50は、エンジン1が減速フューエルカット状態であるときに、EGR弁18の故障の有無を検出するOBD検出制御(故障検出制御)を実行する。なお、ECU50は、本発明の「制御部」の一例を兼ねている。また、エンジン1が減速フューエルカット状態であるときとは、エンジン1が減速運転状態であって、かつ、インジェクタ25からエンジン1への燃料供給が遮断されるときである。
ECU50の外部出力回路には、インジェクタ25と、DCモータ22と、ステッピングモータ34が接続されている。また、ECU50の外部入力回路には、エンジン1の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。また、ECU50は、ステッピングモータ34を制御するために、所定の指令信号をステッピングモータ34へ出力するようになっている。
ここで、前記のエンジン1の運転状態を検出するための各種センサとして、スロットルセンサ23と、アクセルセンサ27と、吸気圧センサ51と、回転速度センサ52と、水温センサ53と、エアフローメータ54が設けられている。アクセルセンサ27は、アクセルペダル26の操作量であるアクセル開度を検出する。吸気圧センサ51は、サージタンク3aにおける吸気圧(吸入空気圧)EPMを検出する。回転速度センサ52は、エンジン1のクランクシャフト1aの回転角(クランク角)を検出するとともに、そのクランク角の変化をエンジン回転数NE(エンジン1の回転速度)として検出する。水温センサ53は、エンジン1の冷却水の温度である水温THWを検出する。エアフローメータ54は、吸気通路3におけるエアクリーナ6の直ぐ下流側(コンプレッサ8側)の位置の吸気量(吸入空気量)GAを検出する。
また、ECU50は、バッテリ30に接続されている。バッテリ30には、EGR弁18のステッピングモータ34をはじめ各種機器が接続され、それら機器にバッテリ30から電源が供給されるようになっている。
また、ECU50は、エンジン1の運転状態に応じてEGRガスの流れを制御するためにEGR弁18を制御する。
以上が、エンジンシステムの構成の説明である。
〔本実施例における排気再循環制御装置の作用〕
次に、本実施例における排気再循環制御装置の作用として、ECU50により行われる排気再循環制御方法について、詳細に説明する。
ここで、EGRガスを大量に循環させるためEGR弁18を大型化させると、EGR弁18の弁体33のEGRガス上流側(排気側)にかかる圧力と弁体33のEGRガス下流側(吸気側)にかかる圧力との差である前後圧差に打勝って開弁する為のトルクが増加する。従って、EGR弁18を開閉するために、ステッピングモータ34により大きな駆動トルクで弁体33を駆動させることが必要となる。しかしながら、ステッピングモータ34の温度が高くなると、ステッピングモータ34の駆動トルクが低減する。そうすると、ステッピングモータ34の脱調が発生して、弁体33が適切に駆動されないおそれがある。そこで、ECU50は以下のような制御を実行する。
本実施例では、ECU50は、EGR弁制御を行うことを許可する条件を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T(例えば、100℃)以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも制限する。そして、ECU50は、EGR弁制御を実行することを許可するエンジン負荷KLの領域の最低値を高くすることにより、EGR弁制御を実行することを許可する条件を制限する。また、ECU50は、EGR弁制御を実行することを許可する吸気量GAの領域の最大値を小さくすることにより、EGR弁制御を実行することを許可する条件を制限する。なお、エンジン負荷KLは、エンジン1の1回転あたりの吸気量GAの大きさを表しており、詳細には、エンジン1の1回転あたりの吸気量GAについて、スロットル開度を全開にしたときを100%としたときの比率である。
具体的には、ECU50は、図2に示すEGR弁制御に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。そこで、ECU50は、図2に示す制御ルーチンの処理を開始すると、まず、水温THWと、エンジン回転数NEと、エンジン負荷KLを取込む(ステップS1)。
次に、ECU50は、取込んだエンジン回転数NEとエンジン負荷KLをもとに、吸気量GAを求める(ステップS2)。このとき、ECU50は、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLと吸気量GAの関係図(不図示)を使用して、吸気量GAを求める。
次に、ECU50は、水温THWが70℃よりも高いか否かを判定する(ステップS3)。
そして、ECU50は、ステップS3において水温THWが70℃よりも高いと判定したした場合には、EGRモータ温度Mtempを取込んで(ステップS4)、EGRモータ温度Mtempに応じたEGR許可エンジン負荷KLegr1を求める(ステップS5)。
このとき、ECU50は、図3に示すEGRモータ温度MtempとEGR許可エンジン負荷KLegr1との関係図を使用する。なお、EGRモータ温度Mtempは、EGR弁18のステッピングモータ34の温度であり、温度センサ36(図1参照)により検出される。また、EGR許可エンジン負荷KLegr1は、EGR開度をエンジン1の運転状態に応じた目標開度(後述する目標EGR開度Tegr)に制御するためにEGR弁制御を実行することを許可するエンジン負荷KLの領域の最低値である。
図3に示すように、EGR許可エンジン負荷KLegr1は、EGRモータ温度Mtempが所定温度T以上であるときに、EGRモータ温度Mtempが所定温度T未満であるときよりも高い。そして、図3に示すように、EGR許可エンジン負荷KLegr1は、EGRモータ温度Mtempが所定温度T以上であるときに、EGRモータ温度Mtempが高くなるほど高くなる。
次に、ECU50は、エンジン負荷KLがEGR許可エンジン負荷KLegr1よりも高いか否かを判定する(ステップS6)。
そして、ECU50は、エンジン負荷KLが、EGR許可エンジン負荷KLegr1よりも高いと判定した場合(ステップ6:YES)には、EGRモータ温度Mtempに応じたEGR許可吸気量GAegr1を求める(ステップS7)。
このとき、ECU50は、図4に示すEGRモータ温度MtempとEGR許可吸気量GAegr1との関係図を使用する。なお、EGR許可吸気量GAegr1は、EGR開度をエンジン1の運転状態に応じた目標開度(後述する目標EGR開度Tegr)に制御するためにEGR弁制御を実行することを許可する吸気量GAの領域の最大値である。
図4に示すように、EGR許可吸気量GAegr1は、EGRモータ温度Mtempが所定温度T以上であるときに、EGRモータ温度Mtempが所定温度T未満であるときよりも小さい。そして、図4に示すように、EGR許可吸気量GAegr1は、EGRモータ温度Mtempが所定温度T以上であるときに、EGRモータ温度Mtempが高くなるほど小さくなる。
次に、ECU50は、吸気量GAがEGR許可吸気量GAegr1よりも小さいか否かを判定する(ステップS8)。
そして、ECU50は、吸気量GAがEGR許可吸気量GAegr1よりも小さいと判定した場合(ステップS8:YES)には、エンジン回転数NEとエンジン負荷KLをもとに目標EGR開度Tegrを求める(ステップS9)。すなわち、ECU50は、ステップS9において、エンジン1の運転状態に応じたEGR弁18の目標開度を求める。
次に、ECU50は、EGR開度を目標EGR開度Tegrに制御し(ステップS10)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
また、ECU50は、ステップS3において水温THWが70℃以下であると判定した場合(ステップS3:NO)や、ステップS6においてエンジン負荷KLがEGR許可エンジン負荷KLegr1以下であると判定した場合(ステップS6:NO)や、ステップS8において吸気量GAがEGR許可吸気量GAegr1以上であると判定した場合(ステップS8:NO)には、EGRカット制御を行う(ステップS11)。なお、EGRカット制御とは、EGR弁18を全閉状態にする制御である。
ところで、エンジン1の運転中において、エンジン1の冷却水は常時循環している。そのため、EGR弁18の本体は、冷却水の温度に追従して冷却水の温度とほぼ同温度になる。そこで、変形例として、ECU50は、EGRモータ温度Mtempを、温度センサ36から取込む代わりに、水温THWをもとに推定して求めてもよい。
具体的には、ECU50は、図5に示すEGRモータ温度の演算に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。そこで、ECU50は、図5に示す制御ルーチンの処理を開始すると、まず、水温THWを取込んで(ステップS21)、水温THWをもとにEGR本体推定温度Btempを演算する(ステップS22)。ECU50は、このとき、以下の演算式を使用する。なお、iは、1以上の整数である。Nは、係数である。
[数1]
Btemp(i)=Btemp(i−1)+{THW(i)−Btemp(i−1)}/N
次に、ECU50は、以下の演算式を使用して、EGRモータ温度Mtempを演算し(ステップS23)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。なお、αは、ステッピングモータ34の自己発熱により上昇しうるステッピングモータ34の温度である。
[数2]
Mtemp=Btemp(i)+α
このように、ECU50は、ステッピングモータ34の自己発熱を考慮して、EGR弁18の本体の温度をもとにステッピングモータ34の温度を推定して求めてもよい。
以上のような本実施例の排気再循環制御装置は、エンジン1の燃焼室16から排気通路5へ排出される排気の一部を吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させるEGR通路17と、EGR通路17における排気の流量を調節するEGR弁18とを有している。そして、EGR弁18は、EGR通路17内に設けられた弁座32と、弁座32に着座可能に設けられた弁体33と、弁体33を駆動させるステッピングモータ34とを備えている。さらに、本実施例の排気再循環制御装置は、ステッピングモータ34により弁体33を駆動させるEGR弁制御を実行するECU50を有している。そして、ECU50は、EGR弁制御を実行することを許可する条件を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも制限する。
このように、本実施例によれば、EGR弁18のステッピングモータ34の温度が所定温度T以上になってステッピングモータ34の駆動トルクが減少したときに、EGR弁18の弁体33を駆動させることを制限する。そのため、本実施例によれば、ステッピングモータ34の脱調が発生することを抑制するために、ステッピングモータ34の温度が高くなることを抑制する工夫を施したり、ステッピングモータ34の駆動トルクを増加させておく必要がない。したがって、本実施例によれば、ステッピングモータ34の体格が大きくならず、かつ、EGR弁18の構成部品の点数が増加しない。ゆえに、本実施例によれば、装置の大型化の防止とコストの低減を図りながら、ステッピングモータ34の温度が高くなったときにステッピングモータ34の脱調が発生することを抑制できる。
なお、所定温度Tは、例えば、100℃とすることが考えられる。これにより、ステッピングモータ34の作動保障を、エンジン1の非常に稀な運転状態下(例えば、ステッピングモータ34の温度が150℃となる運転状態下)にまで担保させておく必要がなくなる。そのため、ステッピングモータ34の駆動トルクを必要以上に大きくしなくてよいので、ステッピングモータ34の体格が小さくなる。したがって、コストの低減やEGR弁18のエンジンシステムへの搭載性の向上が図られる。
また、ECU50は、EGR許可エンジン負荷KLegr1を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも高くする。ここで、エンジン負荷KLが低い状態下では、吸気圧EPMは高い負圧である一方で排気圧は低い正圧(ほぼ大気圧)であるので、EGR弁18の弁体33の前後圧の差が大きくなる。そこで、本実施例によれば、EGR弁18のステッピングモータ34の温度が所定温度Tよりも高いときに、エンジン負荷KLが低い状態下で弁体33を駆動させることを制限する。そのため、ステッピングモータ34の温度が高くなったときにステッピングモータ34の脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
また、ECU50は、EGR許可吸気量GAegr1を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも小さくする。ここで、吸気量GAが大きい状態下、すなわち、エンジン回転数NEが高く、かつ、エンジン負荷KLが高い状態下では、吸気圧EPMは低い負圧である一方で排気圧は高い正圧であるので、EGR弁18の弁体33の前後圧の差が大きくなる。そこで、本実施例によれば、EGR弁18のステッピングモータ34の温度が所定温度Tよりも高いときに、吸気量GAが大きい状態下で弁体33を駆動させることを制限する。そのため、ステッピングモータ34の温度が高くなったときにステッピングモータ34の脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
<実施例2>
次に、実施例2について説明するが、実施例1と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
本実施例では、ECU50は、OBD検出制御を実行するためにEGR弁制御を実行することを許可する条件を、EGR弁18のステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも制限する。そして、ECU50は、OBD検出制御を実行するためにEGR弁制御を実行することを許可する吸気圧EPMの領域の最低値を高くすることにより、OBD検出制御を行うことを許可する条件を制限する。ここで、OBD検出制御とは、エンジン1が減速フューエルカット状態であるときに、EGR弁18を開閉させて、EGR弁18の故障の有無を検出する制御である。
具体的には、ECU50は、図6に示すOBD検出制御に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。そこで、ECU50は、図6に示す制御ルーチンの処理を開始すると、まず、エンジン1が減速フューエルカット状態(図中、「減速F/C」と表記)であり(ステップS31:YES)、かつ、EGR弁判定フラグXEGR_OBDが「0」であると判定した場合(ステップS32:YES)には、吸気圧EPMを取込み(ステップS33)、EGRモータ温度Mtempを取込む(ステップS34)。
なお、EGR弁判定フラグXEGR_OBDは、OBD検出制御が未完了である場合に「0」と設定され、OBD検出制御が完了した場合に「1」と設定される。また、ECU50は、ステップS34において、EGRモータ温度Mtempを温度センサ36から取込む代わりに、水温THWをもとにEGRモータ温度Mtempを推定して求めてもよい。
次に、ECU50は、EGRモータ温度Mtempに応じたOBD許可吸気圧OBDPM1を求める(ステップS35)。このとき、ECU50は、図7に示すEGRモータ温度MtempとOBD許可吸気圧OBDPM1の関係図を使用する。なお、OBD許可吸気圧OBDPM1は、OBD検出制御を実行すること(詳しくは、OBD検出制御を実行するためにEGR弁制御を実行すること)を許可する吸気圧EPMの領域の最低値である。
図7に示すように、OBD許可吸気圧OBDPM1は、EGRモータ温度Mtempが所定温度T以上であるときに、EGRモータ温度Mtempが所定温度T未満であるときよりも高い。そして、図7に示すように、OBD許可吸気圧OBDPM1は、EGRモータ温度Mtempが所定温度T以上であるときに、EGRモータ温度Mtempが高くなるほど高くなる。
次に、ECU50は、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1よりも高いか否かを判定する(ステップS36)。
そして、ECU50は、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1よりも高いと判定した場合(ステップS36:YES)には、OBD検出制御を実行する(ステップS37)。次に、ECU50は、OBD検出制御が完了したら(ステップS38:YES)、EGR弁判定フラグXEGR_OBDを「1」として(ステップS39)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
一方、ECU50は、ステップS36において吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であると判定した場合(ステップS36:NO)には、OBD検出制御を禁止して(ステップS40)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
なお、ECU50は、ステップS31においてエンジンが減速フューエルカット状態でないと判定した場合(ステップS31:NO)や、ステップS32においてEGR弁判定フラグXEGR_OBDが「1」であると判定した場合(ステップS32:NO)には、OBD検出制御を禁止して(ステップS40)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
また、変形例として、ECU50は、エンジン1が減速フューエルカット状態であり、かつ、OBD検出制御が未完了であり、かつ、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であるときには、スロットル開度を大きくして、吸気圧EPMをOBD許可吸気圧OBDPM1以上に高くしてもよい。
具体的には、ECU50は、図8に示すOBD検出制御に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行してもよい。図8に示すように、ECU50は、図6と異なる点として、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であると判定した場合(ステップS46:YES)に、OBD検出制御を禁止しないで、スロットル開弁制御済フラグXFCopenが「0」であるか否かを判定する(ステップS47)。
そして、ECU50は、スロットル開弁制御済フラグXFCopenが「0」であると判定した場合(ステップS47:YES)には、スロットル開弁制御済フラグXFCopenとnを「1」とする(ステップS48)。次に、ECU50は、減速F/C時の通常スロットル開度TAfc(0)を取込む(ステップS49)。なお、減速F/C時の通常スロットル開度TAfc(0)とは、エンジン1が減速フューエルカット状態であるときに通常設定されるスロットル開度である。
次に、ECU50は、以下の演算式を使用して、スロットル開度TAfcを、減速F/C時の通常スロットル開度TAfc(0)をもとに算出する(ステップS50)。なお、βは、制御ルーチンの周回毎におけるスロットル開度の増加量である。
[数3]
TAfc=TAfc(0)+β×n
次に、ECU50は、スロットル開度をスロットル開度TAfcに制御する(ステップS51)。次に、ECU50は、以下の演算式の演算処理を行う(ステップS52)。なお、iは1以上の整数である。
[数4]
n(i)=n(i−1)+1
すなわち、ECU50は、ステップS50〜ステップS52において、制御ルーチンの周回毎にスロットル開度をβ分増加させる。
次に、ECU50は、吸気圧EPMを取込む(ステップS45)。そして、ECU50は、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1よりも高いと判定した場合(ステップS46:NO)には、OBD検出制御を実行する(ステップS57)。一方、ECU50は、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であると判定した場合(ステップS46:YES)には、ステップS47の処理に移行する。
このように、ECU50は、ステップS46〜ステップS52において、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1よりも大きくなるまで、スロットル開度を増加させる。すなわち、ECU50は、エンジン1が減速フューエルカット状態であり、かつ、OBD検出制御が未完了であり、かつ、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であるときには、スロットル開度を大きくして吸気量GAを大きくし、吸気圧EPMをOBD許可吸気圧OBDPM1よりも高くする(大気圧側の圧力にする)。
なお、ECU50は、ステップS47においてスロットル開弁制御済フラグXFCopenが「1」であると判定した場合(ステップS47:NO)には、ステップS50の処理に移行する。
また、ステップS42においてEGR弁判定フラグXEGR_OBDが「1」であると判定した場合(ステップS42:NO)には、スロットル開弁制御済フラグXFCopenが「1」であるか否かを判定する(ステップS53)。
そして、ECU50は、スロットル開弁制御済フラグXFCopenが「1」であると判定した場合(ステップS53:YES)には、スロットル開度を減速F/C時の通常スロットル開度TAfc(0)に制御する(ステップS54)。次に、ECU50は、スロットル開弁制御済フラグXFCopenとnを「0」とする(ステップS55)。
次に、ECU50は、OBD検出制御を禁止して(ステップS56)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
一方、ECU50は、ステップS53においてスロットル開弁制御済フラグXFCopenが「0」であると判定した場合(ステップS53:NO)には、OBD検出制御を禁止して(ステップS56)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
また、ステップS41においてエンジン1が減速フューエルカット状態でないと判定した場合(ステップS41:NO)には、OBD検出制御を禁止して(ステップS56)、制御ルーチンの処理を一旦終了する。
本実施例によれば、ECU50は、OBD許可吸気圧OBDPM1を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときに、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも高くする。
ここで、エンジン1が減速フューエルカット状態であるときは、吸気圧EPMが高い負圧である一方で排気圧は低い正圧(ほぼ大気圧)であるので、EGR弁18の弁体33の前後圧の差が大きくなる。そこで、本実施例によれば、EGR弁18のステッピングモータ34の温度が所定温度Tよりも高いときに、吸気圧EPMが高い負圧である状態下でEGR弁18を開閉させてOBD検出制御を実行することを制限する。そのため、ステッピングモータ34の温度が高くなったときにステッピングモータ34の脱調が発生することが、より確実に抑制される。
また、ECU50は、エンジン1が減速フューエルカット状態であり、かつ、OBD検出制御が未完了であり、かつ、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であるときには、スロットル開度を大きくして、吸気圧EPMをOBD許可吸気圧OBDPM1よりも高くする。このように、本実施例によれば、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM1以下であるときには、吸気量EPMを大きくすることにより、EGR弁18の弁体33の前後圧の差を緩和させる。これにより、本実施例によれば、EGR弁18を開閉させてEGR弁18の故障の有無を検出するときに、ステッピングモータ34の脱調が発生することを抑制できる。
<実施例3>
次に、実施例3について説明するが、実施例1,2と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
EGR弁18のステッピングモータ34の駆動トルクは、ステッピングモータ34の温度の影響の他に、バッテリ30からステッピングモータ34に印加される電圧である制御電圧Bvの影響も受ける。そこで、実施例3では、ECU50は、EGR弁制御を実行することを許可する条件を、制御電圧Bvに応じて補正する。
具体的には、ECU50は、図9に示すEGR弁制御に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。図9に示すように、ECU50は、図2と異なる点として、EGRモータ温度Mtempを取込む(ステップS64)と、さらに、制御電圧Bvを取込む(ステップS65)。
次に、ECU50は、EGRモータ温度Mtempと制御電圧Bvに応じたEGR許可エンジン負荷KLegr2を求める(ステップS66)。このとき、ECU50は、図10に示すEGRモータ温度Mtempと制御電圧BvとEGR許可エンジン負荷KLegr2との関係図を使用する。なお、EGR許可エンジン負荷KLegr2は、EGR弁制御を実行することを許可するエンジン負荷KLの領域の最低値である。
図10に示すように、EGR許可エンジン負荷KLegr2は、制御電圧Bvの大きさに応じて補正される。詳細には、図10に示すように、EGR許可エンジン負荷KLegr2は、制御電圧Bvが低いほど高くなる傾向にされ、制御電圧Bvが高いほど低くなる傾向にされる。
次に、ECU50は、エンジン負荷KLがEGR許可エンジン負荷KLegr2よりも高いか否かを判定する(ステップS67)。
そして、ECU50は、エンジン負荷KLがEGR許可エンジン負荷KLegr2よりも高いと判定した場合(ステップS67:YES)には、EGRモータ温度Mtempと制御電圧Bvに応じたEGR許可吸気量GAegr2を求める(ステップS68)。このとき、ECU50は、図11に示すEGRモータ温度Mtempと制御電圧BvとEGR許可吸気量GAegr2との関係図を使用する。なお、EGR許可吸気量GAegr2は、EGR弁制御を実行することを許可する吸気量GAの領域の最大値である。
図11に示すように、EGR許可吸気量GAegr2は、制御電圧Bvの大きさに応じて補正される。詳細には、図11に示すように、EGR許可吸気量GAegr2は、制御電圧Bvが低いほど小さくなる傾向にされ、制御電圧Bvが高いほど大きくなる傾向にされる。
次に、ECU50は、吸気量GAがEGR許可吸気量GAegr2よりも小さいか否かを判定する(ステップS69)。
その他の点は、図2と共通するので、説明を省略する。
また、ECU50は、制御電圧Bvに応じて、OBD検出制御を実行することを許可する条件を変化させてもよい。具体的には、ECU50は、図12に示すOBD検出制御に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。図12に示すように、ECU50は、図6と異なる点として、EGRモータ温度Mtempを取込む(ステップS84)と、さらに、制御電圧Bvを取込む(ステップS85)。
次に、ECU50は、EGRモータ温度Mtempと制御電圧Bvに応じたOBD許可吸気圧OBDPM2を求める(ステップS86)。このとき、ECU50は、図13に示すEGRモータ温度Mtempと制御電圧BvとOBD許可吸気圧OBDPM2の関係図を使用する。なお、OBD許可吸気圧OBDPM2は、OBD検出制御を実行すること(詳しくは、OBD検出制御を実行するためにEGR弁制御を実行すること)が許可される吸気圧EPMの領域の最低値である。
図13に示すように、OBD許可吸気圧OBDPM2は、制御電圧Bvの高さに応じて補正される。詳細には、図13に示すように、OBD許可吸気圧OBDPM2は、制御電圧Bvが低いほど高くなる傾向にされ、制御電圧Bvが高いほど低くなる傾向にされる。
次に、ECU50は、吸気圧EPMがOBD許可吸気圧OBDPM2よりも高いか否かを判定する(ステップS87)。
その他の点は、図6と共通するので、説明を省略する。
本実施例によれば、ECU50は、EGR弁制御を実行することを許可する条件を、制御電圧Bvに応じて補正する。このように、本実施例によれば、EGR弁18のステッピングモータ34の駆動トルクが減少する要因の一つである制御電圧Bvに応じて、EGR弁18の弁体33を駆動させることを許可する条件を補正する。そのため、本実施例によれば、ステッピングモータ34の脱調が発生することを、より確実に抑制できる。
<実施例4>
次に、実施例4について説明するが、実施例1〜3と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
本実施例では、図14に示すEGR装置を備えるエンジンシステムを想定する。図14に示すエンジンシステムは、図1に示すエンジンシステムと異なる点として、EGR装置が触媒コンバータ15の下流側における排気を還流するLPL−EGR装置である。具体的には、図14に示すように、EGR通路17の出口17aは、吸気通路3におけるコンプレッサ8よりも上流側の位置に接続している。また、EGR通路17の入口17bは、排気通路5における触媒コンバータ15よりも下流側の位置に接続している。
そして、本実施例では、ECU50は、EGR弁制御を行うことを許可する条件を、ステッピングモータ34の温度が所定温度T以上であるときは、ステッピングモータ34の温度が所定温度T未満であるときよりも制限する。
具体的には、ECU50は、図15に示すEGR弁制御に関する制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。図15に示すように、ECU50は、図2と異なる点として、EGRモータ温度Mtempを取込む(ステップS104)と、EGRモータ温度Mtempに応じたEGR許可吸気量GAegr1を求める(ステップS105)。次に、ECU50は、吸気量GAがEGR許可吸気量GAegr1よりも小さいか否かを判定する(ステップS106)。
その他の点は、図2と共通するので、説明を省略する。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1 エンジン
3 吸気通路
3a サージタンク
5 排気通路
7 過給機
8 コンプレッサ
9 タービン
14 電子スロットル装置
15 触媒コンバータ
16 燃焼室
17 EGR通路
17a 出口
17b 入口
18 EGR弁
21 スロットル弁
23 スロットルセンサ
30 バッテリ
32 弁座
33 弁体
34 ステッピングモータ
36 温度センサ
50 ECU
51 吸気圧センサ
52 回転速度センサ
53 水温センサ
54 エアフローメータ
THW 水温
NE エンジン回転数
KL エンジン負荷
GA 吸気量
Mtemp EGRモータ温度
KLegr1 EGR許可エンジン負荷
T 所定温度
GAegr1 EGR許可吸気量
Tegr 目標EGR開度
Btemp EGR本体推定温度
XEGR_OBD EGR弁判定フラグ
EPM 吸気圧
OBDPM1 OBD許可吸気圧
XFCopen スロットル開弁制御済フラグ
TAfc スロットル開度
Bv 制御電圧
KLegr2 EGR許可エンジン負荷
GAegr2 EGR許可吸気量
OBDPM2 OBD許可吸気圧

Claims (6)

  1. エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ流して前記燃焼室へ還流させるEGR通路と、前記EGR通路における排気の流量を調節するEGR弁とを有し、前記EGR弁は、前記EGR通路内に設けられた弁座と、前記弁座に着座可能に設けられた弁体と、前記弁体を駆動させるモータとを備える排気再循環制御装置において、
    前記モータにより前記弁体を駆動させるEGR弁制御を実行する制御部を有し、
    前記制御部は、前記EGR弁制御を実行することを許可する条件を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも制限すること、
    を特徴とする排気再循環制御装置。
  2. 請求項1の排気再循環制御装置において、
    前記制御部は、前記EGR弁の開度を前記エンジンの運転状態に応じた目標開度に制御するために前記EGR弁制御を実行することを許可するエンジン負荷領域の最低値を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも高くすること、
    を特徴とする排気再循環制御装置。
  3. 請求項1または2の排気再循環制御装置において、
    前記制御部は、前記EGR弁の開度を前記エンジンの運転状態に応じた目標開度に制御するために前記EGR弁制御を実行することを許可する吸気量領域の最大値を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも小さくすること、
    を特徴とする排気再循環制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つの排気再循環制御装置において、
    前記制御部は、前記エンジンが減速フューエルカット状態であるときに前記EGR弁制御を実行して前記EGR弁を開閉させることにより前記EGR弁の故障の有無を検出する故障検出制御を実行でき、前記故障検出制御を実行することを許可する吸気圧領域の最低値を、前記モータの温度が所定温度以上であるときに、前記モータの温度が所定温度未満であるときよりも高くすること、
    を特徴とする排気再循環制御装置。
  5. 請求項4の排気再循環制御装置において、
    前記制御部は、前記エンジンが減速フューエルカット状態であり、かつ、前記故障検出制御が未完了であり、かつ、吸気圧が前記吸気圧領域の最低値以下であるときには、吸気量を調節する吸気量調整弁の開度を大きくして、前記吸気圧を前記吸気圧領域の最低値よりも高くすること、
    を特徴とする排気再循環制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つの排気再循環制御装置において、
    前記制御部は、前記EGR弁制御を実行することを許可する条件を、前記モータに印加される電圧に応じて補正すること、
    を特徴とする排気再循環制御装置。
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