JP2015019245A - バスレフポート - Google Patents
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Abstract
【課題】バスレフポートの断面形状の設計自由度を確保するとともに、バスレフポートを構成する壁体の共振を抑制する。
【解決手段】共振が最も発生しやすいのは、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分のうち、最も剛性が低い壁体部分、つまり断面において最も長い壁体部分である。そこで、少なくとも、その壁体部分を曲線形状にして剛性を高くする。このようにすれば、壁体が湾曲しているため剛性が高く、風切音やスピーカ音に共振しにくい。また、エンクロージャ内のスペースに余裕が無い場合であっても、例えば扁平な断面形状にすれば、低音増強効果に十分な断面積を維持しつつ、その断面形状を比較的自由に変更できる。
【選択図】図2
【解決手段】共振が最も発生しやすいのは、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分のうち、最も剛性が低い壁体部分、つまり断面において最も長い壁体部分である。そこで、少なくとも、その壁体部分を曲線形状にして剛性を高くする。このようにすれば、壁体が湾曲しているため剛性が高く、風切音やスピーカ音に共振しにくい。また、エンクロージャ内のスペースに余裕が無い場合であっても、例えば扁平な断面形状にすれば、低音増強効果に十分な断面積を維持しつつ、その断面形状を比較的自由に変更できる。
【選択図】図2
Description
本発明はバスレフポートの構造に関する。
低音域の音量を増強するスピーカ装置として、スピーカユニット及びバスレフポートを備えた位相反転型スピーカ装置が知られている。バスレフポートは、エンクロージャ表面に繋がる開口部と、エンクロージャ内部に設けられる中空の筒状部とを有する。エンクロージャ内部の空気バネとバスレフポート内の空気の質量とに相関するヘルムホルツ共振の作用により、低音域の増強がなされる(例えば特許文献1参照)。
ここで、図7は、従来のバスレフポートの断面図を示したものであり、それぞれのバスレフポートの延伸方向に垂直な断面の形状を表している。図7に示すように、断面が円形のバスレフポートa、楕円形のバスレフポートb、トラック型の楕円形のバスレフポートc及び矩形のバスレフポートdなどがある。このうち、断面が円形のバスレフポートa及び楕円形のバスレフポートbは、筒状部を構成する壁体全体が湾曲しているため、壁体が平面状である場合よりも剛性が高く、風切音やスピーカ音に対して共振しにくいという利点がある。しかしながら、エンクロージャ内のスペースに余裕が無い場合は、バスレフポートの断面積をそのスペースに応じて単純に縮小して対応することしかできず、低音増強効果に十分な共鳴空間を確保できないことがある。また、トラック型の楕円形のバスレフポートc及び矩形のバスレフポートdは、エンクロージャ内のスペースに合わせて例えば、より扁平な断面形状にすれば、低音増強効果に十分な断面積を維持しつつ、その断面形状を比較的自由に変更できるというメリットがある。しかし、図8に模式的に示すように、筒状部を構成する壁体に比較的広い平面部分があり、その平面部分の剛性が湾曲部分に比べて低いため、風切音やスピーカ音に対して共振しやすいという問題がある。
そこで、本発明の目的は、バスレフポートの断面形状の設計自由度を確保するとともに、バスレフポートを構成する壁体の共振を抑制することにある。
本発明は、スピーカ装置に設けられる中空のバスレフポートであって、バスレフポートの延伸方向に垂直な断面において、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分のうち、少なくとも、最も長い壁体部分の断面形状が、バスレフポートの共鳴空間に対して凸または凹となる曲線形状であることを特徴とするバスレフポートを提供する。
上記構成において、前記両端間の距離の1/2をrとしたとき、前記曲線形状における曲率半径がrより大きいことが望ましい。
上記構成において、前記複数の壁体部分の断面形状が、バスレフポートの共鳴空間に対して凸または凹となる曲線形状であることが望ましい。
また、本発明は、スピーカ装置に設けられる中空のバスレフポートであって、バスレフポートの延伸方向に垂直な断面において直線形状である壁体部分及びバスレフポートの共鳴空間に対して凸または凹となる曲線形状である壁体部分からなり、前記直線形状の壁体部分が前記延伸方向に沿って湾曲していることを特徴とするバスレフポートを提供する。
上記構成において、バスレフポートの延伸方向において異なる位置の壁体部分の断面形状が異なっており、当該断面形状が異なる壁体部分どうしの間が湾曲した壁体部分でつながっているようにしてもよい。
本発明によれば、バスレフポートの断面形状の設計自由度を確保するとともに、バスレフポートを構成する壁体の共振を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るスピーカ装置について説明する。図1は、本実施形態に係るスピーカ装置1の断面図である。図1に示すように、スピーカ装置1は、エンクロージャ2に設けられたスピーカユニット3と、エンクロージャ2に内蔵されたバスレフポート4と、エンクロージャ2に内蔵されたアンプ部6とを備えている。エンクロージャ2は、前面板2aと背面板2b、天板2cと底板2d、および一対の側面板(図1は側面板に平行な断面を示しているため、側面板の図示略)により構成されている。バスレフポート4は、両端に開口部4a,4bが設けられた中空筒状の壁体4cで構成されている。一方の開口部4aは、バッフル板として機能する前面板2aに連結されている。他方の開口部4bは、エンクロージャ2の内部空間に向かって開放されている。バスレフポート4において共鳴が起こる内部空間(共鳴空間)の体積は、増強対象となる音の周波数に基づいて決められる。
図2は、バスレフポート4の断面図及び斜視図の一例である。断面図は、斜視図のY−Y’線における断面、つまり、バスレフポート4の延伸方向に垂直な断面の形状を表している。バスレフポート4の断面形状は、それぞれ曲線形状である4つの壁体部分が組み合わせられたものになっている。これら曲線形状の壁体部分の曲率半径が小さいときには、剛性が高くなり、風切音やスピーカ音に対する共振の問題がおきにくいが、エンクロージャ2内のスペースに余裕が無い場合には、バスレフポート4の断面積(バスレフポート4の延伸方向に垂直な断面において、バスレフポート4の内壁面によって囲まれた領域、つまり共鳴空間領域の面積)を小さくせざるを得ない。一方、エンクロージャ2内のスペースに合わせて、これら曲線形状の壁体部分の曲率半径が大きくすると、壁体部分の形状が平面に近づいて剛性が低くなり、上述した共振が起こりやすくなってしまう。
そこで、本実施形態では、バスレフポート4の共鳴空間5を形成する各曲線(つまりバスレフポート4の内壁面)が比較的なだらかになるような曲線形状にしている。具体的には、内壁面に相当する曲線の両端間の距離の1/2をrとしたとき、その曲線における曲率半径をrよりも大きくする、ということを最低満たすべき条件としている。つまり、内壁面に相当する曲線が真円(曲率半径=r)よりもなだらかなカーブであるということになる。
さらに、図2の例では、上記の最低条件よりもさらに曲線形状をなだらかにするような条件に従っている。つまり、バスレフポート4の内壁面に相当する曲線の両端を結んだ線分の長さをAとし、その線分Aから上記曲線までの最長距離(膨らみ量という)をdとした場合に、0<d≦A×1/10という関係式を満たすことを条件としている。つまり、膨らみ量dの値が比較的小さいということになる。このようにすれば、壁体4cが或る程度湾曲しているため、共振しにくい剛性を維持することができる。併せて、エンクロージャ2内のスペースに余裕が無い場合であっても、例えば扁平な断面形状にするなどの対応をすれば、低音増強に十分な断面積を維持しつつ、その断面形状を比較的自由に変更し得る。なお、壁体4cにおいては、開口部4a,4bに近づくにつれて、壁体4cの内径が徐々に大きくなっているが、これは空気の乱流を抑えるためであり、本発明においては必ずしも必須の構造ではない。
図2は、壁体4cが、バスレフポート4の共鳴空間5に対して凹となる曲線形状であったが、これとは逆に、凸となる曲線形状であってもよい。図3は、互いに向かい合う壁体部分がバスレフポート4の共鳴空間5に対して凹となる曲線形状と凸となる曲線形状の例である。バスレフポート4の共鳴空間5に対して凹となる曲線形状にするか又は凸となる曲線形状にするかについては、エンクロージャ2内の空きスペースと、低音増強効果に必要な共鳴空間5の体積とを勘案して決定すればよい。
図2,3では、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分の断面形状がいずれも、バスレフポート4の共鳴空間5に対して凸または凹となる曲線形状であった。ここで、「角部」とは、断面形状の頂点の部分、または、断面形状において曲率の変化が不連続であるため尖った形状になっている部分である。また、「屈曲部」とは、曲線ではあるがその曲率の変化が不連続であるために、曲率の変化が連続である場合と比べると、曲線の曲がり具合が急になっている部分である。
共振が最も発生しやすいのは、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分のうち、最も剛性が低い壁体部分、つまりバスレフポート断面において最も長い壁体部分である。このように最も長い壁体は強度的に不利であるため、少なくとも、その壁体部分を曲線形状にして剛性を高くすればよい。従って、本発明においては、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分のうち、少なくとも、最も長い壁体部分が曲線形状であればよいということになる。
図4は、バスレフポート4の断面図及び斜視図の別の一例である。この例では、バスレフポート4の断面形状が3つの曲線形状の壁体部分の組み合わせになっている。この場合も、曲線の両端(前述した角部又は屈曲部)を結んだ線分の長さをAとし、その線分Aから上記曲線までの最長距離である膨らみ量をdとした場合に、0<d≦A×1/10という関係式を満たすようになっている。エンクロージャ2内の空きスペースによっては、図4のような3つの曲線形状の壁体部分によって壁体4cを構成してもよい。また、図示は省略するが、5つ以上の曲線形状の壁体部分によって壁体4cを構成してもよい。
以上、図2〜図4に示したように、バスレフポート4の延伸方向に垂直な断面において角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体のうち、少なくとも、最も長い壁体の断面形状が、バスレフポート4の共鳴空間5に対して凸または凹となる曲線形状になっている。これに対し、前掲の図7に示したバスレフポートa,bは、曲率半径が一定であるか又は連続であるため、角部又は屈曲部が存在しない。よって、これらは本実施形態に比べて、バスレフポートの断面形状の設計自由度の点で劣る。また、図7に示したバスレフポートc,dは、最も長い壁体部分の断面形状が直線であるから、本実施形態に比べて共振が起こりやすいことになる。
図5は、バスレフポートの断面図及び斜視図の別の一例である。図5の断面図に示すように、壁体4cは、直線形状である壁体部分4c1及び曲線形状である壁体部分4c2からなる。この壁体部分4c1及び壁体部分4c2のうち、直線形状である壁体部分4c1は、剛性が低く共振しやすい。そこで、図5の斜視図に示すように、壁体部分4c1をバスレフポート4の延伸方向に沿って湾曲させている。このようにすれば、断面で見ると直線形状である壁体部分4c1が、バスレフポート4の延伸方向では曲線形状になるから、剛性が高くなり、共振の発生が抑えられる。また、バスレフポート4を、エンクロージャ2内で空いているスペースを通すようにして延伸方向を変化させることで、空きスペースを有効に活用することができる。
図6は、バスレフポートの斜視図の別の一例である。図6に示すように、バスレフポートは、その延伸方向において異なる位置の断面形状が異なる壁体部分4A、4Bを備えている。そして、壁体部分4A,4Bどうしの間は湾曲した壁体部分4Cでつながっている。このように形状が異なる壁体部分同士を繋ぐことで壁体全体の剛性が高くなり、共振の発生が抑えられる。また、バスレフポート4を、エンクロージャ2内で空いているスペースを通すようにして延伸方向を変化させることで、空きスペースを有効に活用することができる。
なお、上述の説明では、バスレフポート4の開口部を前面板に連結する例を示したが、エンクロージャ2を構成する他の板面に連結してもよい。
また、壁体部分の曲線形状は、両端間の距離の1/2をrとしたときにその曲線形状における曲率半径がrより大きいという条件、または上述した0<d≦A×1/10という関係式さえ満たせば、上記の例に限らない。例えば懸垂線に相当する曲線形状であってもよい。
また、壁体部分の曲線形状は、両端間の距離の1/2をrとしたときにその曲線形状における曲率半径がrより大きいという条件、または上述した0<d≦A×1/10という関係式さえ満たせば、上記の例に限らない。例えば懸垂線に相当する曲線形状であってもよい。
1・・・スピーカ装置、2・・・エンクロージャ、2a・・・前面板、2b・・・背面板、2c・・・天板、2d・・・底板、3・・・スピーカユニット、4・・・バスレフポート、4a,4b・・・開口部、4c・・・壁体、5・・・共鳴空間。
Claims (5)
- スピーカ装置に設けられる中空のバスレフポートであって、
バスレフポートの延伸方向に垂直な断面において、角部又は屈曲部を両端に持つ複数の壁体部分のうち、少なくとも、最も長い壁体部分の断面形状が、バスレフポートの共鳴空間に対して凸または凹となる曲線形状である
ことを特徴とするバスレフポート。 - 前記両端間の距離の1/2をrとしたとき、前記曲線形状における曲率半径がrより大きい
ことを特徴とする請求項1記載のバスレフポート。 - 前記複数の壁体部分の断面形状が、バスレフポートの共鳴空間に対して凸または凹となる曲線形状である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバスレフポート。 - スピーカ装置に設けられる中空のバスレフポートであって、
バスレフポートの延伸方向に垂直な断面において直線形状である壁体部分及びバスレフポートの共鳴空間に対して凸または凹となる曲線形状である壁体部分からなり、
前記直線形状の壁体部分が前記延伸方向に沿って湾曲している
ことを特徴とするバスレフポート。 - バスレフポートの延伸方向において異なる位置の壁体部分の断面形状が異なっており、
当該断面形状が異なる壁体部分どうしの間が湾曲した壁体部分でつながっている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバスレフポート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013145130A JP2015019245A (ja) | 2013-07-11 | 2013-07-11 | バスレフポート |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family
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JP2013145130A Pending JP2015019245A (ja) | 2013-07-11 | 2013-07-11 | バスレフポート |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017053714A1 (en) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | Polycom, Inc. | Compact audio output electronic device with heat dissipation |
CN107438212A (zh) * | 2016-05-25 | 2017-12-05 | 雅马哈株式会社 | 低音反射口和音响装置 |
-
2013
- 2013-07-11 JP JP2013145130A patent/JP2015019245A/ja active Pending
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WO2017053714A1 (en) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | Polycom, Inc. | Compact audio output electronic device with heat dissipation |
CN107438212A (zh) * | 2016-05-25 | 2017-12-05 | 雅马哈株式会社 | 低音反射口和音响装置 |
CN107438212B (zh) * | 2016-05-25 | 2019-12-27 | 雅马哈株式会社 | 低音反射口和音响装置 |
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