JP2015018869A - 基板処理装置 - Google Patents

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伊藤  渉
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崇 藍郷
泰三 星野
Taizo Hoshino
泰三 星野
昭義 立川
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昭義 立川
宏朗 平松
Hiroo Hiramatsu
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Takashi Sasaki
隆史 佐々木
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Yoshinori Imai
義則 今井
幸永 栗林
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幸永 栗林
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Abstract

【課題】基板上に均一なSiCエピタキシャル膜を成膜する。
【解決手段】基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を成膜する処理室と、基板を加熱する加熱部と、基板を回転させる回転機構と、基板の周囲に配置され炭素原子含有ガスと還元ガスとを処理室内へ供給するためのn個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、シリコン原子含有ガスを処理室内へ供給するために第1のガス供給ノズルと交互に基板の周囲に配置された(n−1)個の第2のガス供給ノズルと、ドーピングガスを処理室内へ供給するためのドーピングガス供給ノズルと、第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの炭素原子含有ガスと還元ガスの流量が、それぞれ、第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの炭素原子含有ガスと還元ガスの流量よりも大きくなるよう制御する制御部と、を備えるように基板処理装置を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置に関し、特に、炭化ケイ素(以下、SiCとも称する)エピタキシャル膜を基板上に成膜する工程を有する基板処理装置に関するものである。また、該基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法や基板の製造方法や基板の処理方法に関するものである。
SiCは、特に、パワーデバイス用素子材料として注目されている。一方で、SiCはシリコン(以下Siとも称する)に比べて結晶基板やデバイスの作製が難しいことが知られている。
SiCを用いてデバイスを作製する場合は、SiC基板の上にSiCエピタキシャル膜を形成した基板を用いる。このSiC基板上にSiCエピタキシャル膜を形成するSiCエピタキシャル成長装置の一例として特許文献1がある。
特開2012−146939号公報
上述したように、SiCは、結晶基板やデバイスの作製が難しく、例えば、従来のSiCエピタキシャル膜を製造する半導体製造装置では、基板面内における原料ガス濃度分布が均一でないことに起因して、基板に成膜されるSiC膜の厚さが不均一になる、あるいは、基板に成膜されるSiC膜の不純物(ドーパント)濃度が不均一になるという課題がある。
本発明の目的は、SiCエピタキシャル膜の成膜処理において、基板上に均一なSiCエピタキシャル膜を成膜することができる基板処理装置を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明に係る基板処理装置の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理が行われる処理室と、
前記成膜処理を行う際に前記基板を加熱する加熱部と、
前記成膜処理を行う際に前記基板を回転させる回転機構と、
前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスと還元ガスとを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように配置された、n個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、
前記第1のガス供給ノズルとは別に設けられた、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように前記第1のガス供給ノズルと交互に配置された、(n−1)個の第2のガス供給ノズルと、
前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、前記処理室内へ供給するためのドーピングガス供給ノズルと、
前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量が、それぞれ、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズル内の前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量よりも大きくなるよう制御する制御部と、
を備える基板処理装置。
このように基板処理装置を構成すると、基板上に均一なSiCエピタキシャル膜を成膜することができる。
本発明の実施形態における基板処理装置の斜視図である。 本発明の実施形態における処理炉を側面からみた概略の垂直断面図である。 本発明の実施形態における処理炉を上方からみた水平断面図である。 本発明の実施形態におけるガス供給部の構成図である。 本発明の実施形態における基板処理装置の制御部の構成図である。 本発明の実施形態における面内分布調整ツール図である。
<基板処理装置の概略構成>
まず、本実施形態における基板処理装置の概略構成について図面を参照しながら説明する。本実施形態における基板処理装置は、例えば、半導体基板であるウェハ上にSiCエピタキシャル膜を成膜する半導体製造装置である。
図1は、本実施形態における基板処理装置10の概略構成を示す斜視図である。図1において、本実施形態における基板処理装置10は、バッチ式縦型成膜装置であり、主要部が配置される筐体12を有している。基板処理装置10では、例えば、SiまたはSiCなどから形成されるウェハ14を収納するポッド(フープ)11が、ウェハキャリア(基板収納器)として使用される。筐体12の正面側には、ポッドステージ18が配置されており、このポッドステージ18を介して基板処理装置10の外部との間でポッド16が搬送される。ポッド16には、例えば、25枚のウェハ14が収納されており、ポッド16は、蓋が閉じられた状態でポッドステージ18にセットされる。
筐体12内の正面であって、ポッドステージ18に対向する位置には、ポッド搬送装置20が配置されている。ポッド搬送装置20の近傍には、ポッド収納棚22、ポッドオープナ24、および、基板枚数検知器26が配置されている。ポッド収納棚22は、ポッドオープナ24の上方に配置され、ポッド16を複数個載置した状態で保持することができる。基板枚数検知器26は、ポッドオープナ24に隣接して配置される。ポッド搬送装置20は、ポッドステージ18とポッド収納棚22とポッドオープナ24の間でポッド16を搬送するように構成されている。ポッドオープナ24は、ポッド16の蓋を開ける機能を有しており、基板枚数検知器26は、蓋を開けられたポッド16内に収納されているウェハ14の枚数を検知できるようになっている。
筐体12内には、さらに、基板移載機28と、基板保持具としてのボート30が配置されている。基板移載機28は、アーム(ツイーザ)32を有し、図示しない駆動手段により、昇降可能、かつ、水平方向の進退動作と回転動作が可能なように構成されている。そして、アーム32は、例えば、5枚のウェハ14を取り出すことができるように構成されており、このアーム32を動かすことにより、基板移載機28は、ポッドオープナ24の位置に置かれたポッド16とボート30の間でウェハ14を搬送することができるようになっている。
ボート30は、例えば、表面をSiCコーティングされたカーボングラファイトやSiCなどの耐熱性材料から構成されており、複数枚のウェハ14を水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた整列状態で、縦方向に所定の間隔を空けて多段に積み上げて保持するように構成されている。
ボート30の下部には、例えば石英(SiO)やSiC等の耐熱性材料で構成された円筒形状の断熱部材としてのボート断熱部34が配置されている(図2参照)。ボート断熱部34は、ボート30に加わっている熱がボート30の下方側に伝わりにくくなるように構成されている。
筐体12内の背面側上部には、処理炉40が配置されている。この処理炉40内に複数枚のウェハ14を装填したボート30が搬入され、ボート30に搭載されているウェハ14上にSiCエピタキシャル膜の成膜処理が行われる。
<処理炉の構成>
続いて、本実施形態における処理炉の構成について図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態における処理炉40の構成を示す模式図であり、処理炉を側面からみた概略の垂直断面図である。図3は、本実施形態における処理炉を上方からみた水平断面図であるが、説明を分かり易くするため主要な部材のみを記載した模式図となっている。
図2及び図3に示すように、処理炉40は、円筒形の処理室47を形成する反応管42を備えている。この反応管42は、石英またはSiCなどの耐熱性材料で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。このように形成されている反応管42の内部に処理室47が存在し、この処理室47の内部にボート30が搬入される。こうして、処理室47の内部には、ボート30に収納された複数枚のウェハ14が配置されることになる。
反応管42の下方には、反応管42と同心円状にマニホールド71が配設されている。マニホールド71は、例えば、ステンレスなどで構成され、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド71は、反応管42を支持するために設けられているものである。なお、マニホールド71と反応管42との間には、シール部材としてのOリング(図示せず)が設けられている。マニホールド71が図示しない保持体により筺体12に支持されることにより、反応管42は垂直に据え付けられた状態となっている。反応管42とマニホールド71により、反応容器が形成されることになる。
処理炉40の下方には、処理炉40の下端開口部を気密封止するための炉口蓋体としてシールキャップ91が設けられている。シールキャップ91は、例えば、ステンレスなどの金属から構成されており、円盤状の形状をしている。シールキャップ91の上面には、処理炉40の下端と当接するシール材としてのOリング(図示せず)が設けられている。シールキャップ91の下方には、ボート回転機構92が設けられている。ボート回転機構92の回転軸93は、シールキャップ91を貫通してボート30に接続されている。これにより、ボート回転機構92は、回転軸93を介してボート30を回転させることで、ボート30に搭載されているウェハ14を、成膜処理を行う際などにおいて、ウェハ14の面と平行な方向に回転、つまり水平回転させるように構成されている。
次に、ウェハ14を加熱する加熱部の構成について説明する。
処理炉40は、処理炉40内に搬入されたボート30上のウェハ14を、成膜処理を行う際などに加熱する被加熱体45、及び電磁場発生部としての誘導コイル50を備えている。主に被加熱体45と誘導コイル50から加熱部が構成される。誘導コイル50は、反応管42の周囲を巻き回すように、コイル支持柱51に取り付けられて設けられる。被加熱体45は、反応管42内に配設され、誘導コイル50により発生する電磁場で誘導加熱されるようになっており、この被加熱体45が発熱することにより、処理室47の内部が加熱されるように構成されている。
誘導コイル50に高周波電力(例えば10〜100kHz、10〜200kW)を印加し、被加熱体45に渦電流を発生させ、ジュール熱により被加熱体45を所定の温度(例えば1500〜1800℃)に加熱する。被加熱体45より内側に配置されたウェハ14、ウェハホルダ(不図示)、ボート30は、被加熱体45より放射される輻射熱により、被加熱体45の温度と同等の温度に加熱される。
被加熱体45は、誘導コイル50により発生する誘導電流(渦電流)により誘導加熱されやすく、且つ、耐熱性に優れた材料、例えば、カーボングラファイト等の材料で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
被加熱体45の近傍には、処理室47内の温度を検出する温度検出体として図示しない温度センサが設けられている。上述した誘導コイル50と温度センサは、後述する温度制御部102と電気的に接続されている。この温度制御部102は、温度センサによって検出された温度情報に基づき、誘導コイル50への通電具合を調節することで、処理室47内の温度が所望の温度分布となるように制御するようになっている。
反応管42と被加熱体45の間には、断熱材44が設けられている。この断熱材44を設けることにより、被加熱体45で発生した熱が反応管42あるいは反応管42の外側へ伝達することを抑制できる。断熱材44は、例えば、誘導加熱されにくい炭素繊維(カーボンフェルト)等で構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
また、誘導コイル50の外側には、反応管42内の熱が外部に伝達することを抑制するために、例えば、水冷パイプ52等の冷却構造を有する断熱壁53が反応管42を囲むように設けられている。断熱壁53は、誘導コイル50から発生される誘導電流により誘導加熱されにくい材料、例えば、銅(Cu)等の材料から構成され、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。
断熱壁53の外側には、誘導コイル50により発生した電磁場が外部に漏れ出ることを防止する遮蔽用カバー58が設けられている。好ましくは、遮蔽用カバー58は、誘導コイルから発生される誘導電流により誘導加熱されにくい材料、例えば、銅(Cu)もしくはアルミニウム(Al)等の材料から構成され、上端が閉塞し下端が開口した筒状、例えば円筒形状や角筒形状に形成されている。
次に、ガス供給部について説明する。
図3に示すように、処理室47内へ処理ガスを供給するための複数のガス供給ノズル61〜65が、処理室47内に設けられている。ガス供給ノズル61〜65は、処理室47内にガスを供給するガス供給孔を少なくとも1つ以上有するガス配管である。ガス供給ノズル61〜65は、例えば表面をSiCコーティングされた筒状のカーボングラファイトで構成される。ガス供給ノズル61〜65は、図2に示すように、マニホールド71を水平方向に貫通するようにマニホールド71に取り付けられ、直角に屈曲されて、鉛直方向に延びている。つまり、ガス供給ノズル61〜65は、処理室47内を鉛直方向(縦方向)に延伸した状態で設置される。なお、図2においては、図を簡明にするためガス供給ノズル62のみを示すが、ガス供給ノズル61,63〜65も、ガス供給ノズル62と同様の構造である(図4参照)。
また、図2に示すように、ボート30においてウェハ14を搭載可能な鉛直方向の部分に対向する、ガス供給ノズル62の部分には、複数のガス供給孔62aが、鉛直方向に並ぶように形成されている。つまり、ボート30の縦方向のウェハ配置領域の全域に亘り、複数のガス供給孔が設けられている。ガス供給ノズル61,63〜65も、ガス供給ノズル62と同様の構造であり、それぞれ、複数のガス供給孔61a,63a〜65aが、鉛直方向に並ぶように設けられている。
そして、図3に示すように、ガス供給孔61a〜65aは、それぞれ、ボート30に搭載されたウェハ14の面の中心方向にガスを噴出するように、ウェハ14を向いた横穴(水平方向の穴)である。好ましくは、ガス供給孔61a〜65aは、ボート30に搭載されたウェハ14とウェハ14の間に、つまり、各ウェハ14のSiCエピタキシャル膜成長面にガスを流出させるよう、各ウェハ14に1対1で対応するよう配置される。また、各ガス供給孔の大きさ(直径)は、各ガス供給孔から噴出するガスの流速(初速度)が等しくなるように設定されている。しかしながら、ガス供給孔のガス噴出方向や大きさは、図2や図3の例に限られるものではない。
図4は、本実施形態におけるガス供給部の構成図である。図4に示すように、ガス供給ノズル61〜65は、それぞれ、処理室47外に設けられたガス供給管81〜85に接続されている。主に、ガス供給ノズル61〜65と、ガス供給管81〜85と、ガス供給管81〜85に設けられた後述する各ガス供給源と各MFC(マスフローコントローラ:ガスの流量を制御する流量制御器)と各ガス配管を開閉する各バルブとを含むように、ガス供給部が構成される。
図4に示すように、ガス供給管81〜83には、それぞれ、炭素(C)原子含有ガスであるプロパン(C)ガスと、還元ガス及びキャリアガスとして機能する水素(H)ガスと、ドーピングガスである窒素(N)ガスとが供給可能なように構成されている。炭素原子含有ガスは、形成されるSiCエピタキシャル膜を構成する炭素を供給するためのガスである。Hガスは、水素還元によって後述するシリコン原子含有ガスの分解を促進する還元ガスである。ドーピングガスは、形成されるSiCエピタキシャル膜中に不純物(ドーパント)を混入させるためのガスであり、本実施形態では窒素原子(N)がドーパントである。
また、ガス供給管84〜85には、それぞれ、シリコン原子含有ガスであるテトラクロロシラン(四塩化珪素:SiCl)ガスと、希釈ガス及びキャリアガスとして機能する不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスと、ドーピングガスであるNガスとが供給可能なように構成されている。シリコン原子含有ガスは、形成されるSiCエピタキシャル膜を構成するシリコンを供給するためのガスである。ここで不活性ガスとは、ドープトSiCエピタキシャル膜成長において該成長反応に影響を与えないガスであり、SiCエピタキシャル膜を構成する成分とならない原子から構成されるガスである。
詳しくは、図4に示すように、ガス供給管81は、その上流側で3つのガス配管81a〜81cと接続されている。ガス配管81aは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスを、処理室47内へ供給するための炭素原子含有ガス供給管である。ガス配管81aは、上流側から順に、炭素原子含有ガス供給源としてのCガス供給源81a3と、ガス配管81a内を流れるガスの流量を制御するMFC81a2と、ガス配管81aを開閉するバルブ81a1とを備えている。
ガス配管81bは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための還元ガスを、処理室47内へ供給するための還元ガス供給管である。ガス配管81bは、上流側から順に、還元ガス及びキャリアガス供給源としての水素ガス供給源81b3と、ガス配管81b内を流れるガスの流量を制御するMFC81b2と、ガス配管81bを開閉するバルブ81b1とを備えている。
ガス配管81cは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、処理室47内へ供給するためのドーピングガス供給管である。ガス配管81cは、上流側から順に、ドーピングガス供給源としてのNガス供給源81c3と、ガス配管81c内を流れるガスの流量を制御するMFC81c2と、ガス配管81cを開閉するバルブ81c1とを備えている。
ガス供給管82も、ガス供給管81と同様の構成であり、その上流側で3つのガス配管82a〜82cと接続されている。ガス配管82aは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスを、処理室47内へ供給するための炭素原子含有ガス供給管であり、上流側から順に、Cガス供給源81a3と、MFC82a2と、バルブ82a1とを備えている。ガス配管82bは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための還元ガスを、処理室47内へ供給するための還元ガス供給管であり、上流側から順に、水素ガス供給源81b3と、MFC82b2と、バルブ82b1とを備えている。ガス配管82cは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、処理室47内へ供給するためのドーピングガス供給管であり、上流側から順に、Nガス供給源81c3と、MFC82c2と、バルブ82c1とを備えている。
ガス供給管83も、ガス供給管81と同様の構成であり、その上流側で3つのガス配管83a〜83cと接続されている。ガス配管83aは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスを、処理室47内へ供給するための炭素原子含有ガス供給管であり、上流側から順に、Cガス供給源81a3と、MFC83a2と、バルブ83a1とを備えている。ガス配管83bは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための還元ガスを、処理室47内へ供給するための還元ガス供給管であり、上流側から順に、水素ガス供給源81b3と、MFC83b2と、バルブ83b1とを備えている。ガス配管83cは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、処理室47内へ供給するためのドーピングガス供給管であり、上流側から順に、Nガス供給源81c3と、MFC83c2と、バルブ83c1とを備えている。
また、ガス供給管84は、その上流側で3つのガス配管84a〜84cと接続されている。ガス配管84aは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを、処理室47内へ供給するためのシリコン原子含有ガス供給管であり、上流側から順に、シリコン原子含有ガス供給源としてのSiClガス供給源84a3と、MFC84a2と、バルブ84a1とを備えている。ガス配管84bは、不活性ガスを処理室47内へ供給するための不活性ガス供給管であり、上流側から順に、不活性ガス供給源としてのArガス供給源84b3と、MFC84b2と、バルブ84b1とを備えている。ガス配管84cは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、処理室47内へ供給するためのドーピングガス供給管であり、上流側から順に、ドーピングガス供給源としてのNガス供給源81c3と、MFC84c2と、バルブ84c1とを備えている。
ガス供給管85も、ガス供給管84と同様の構成であり、その上流側で3つのガス配管85a〜85cと接続されている。ガス配管85aは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを、処理室47内へ供給するためのシリコン原子含有ガス供給管であり、上流側から順に、SiClガス供給源84a3と、MFC85a2と、バルブ85a1とを備えている。ガス配管85bは、不活性ガスを処理室47内へ供給するための不活性ガス供給管であり、上流側から順に、Arガス供給源84b3と、MFC85b2と、バルブ85b1とを備えている。ガス配管85cは、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、処理室47内へ供給するためのドーピングガス供給管であり、上流側から順に、Nガス供給源81c3と、MFC85c2と、バルブ85c1とを備えている。
上述した構成により、ガス供給管81〜85を介してガス供給ノズル61〜65から処理室47内へ供給する各ガスの供給流量、濃度、分圧を制御することができる。
詳しくは、ガス供給管81から処理室47内へ供給するCガス、Hガス、Nガスのそれぞれの供給流量を制御することができ、ガス供給管82から処理室47内へ供給するCガス、Hガス、Nガスのそれぞれの供給流量を制御することができ、ガス供給管83から処理室47内へ供給するCガス、Hガス、Nガスのそれぞれの供給流量を制御することができる。
また、ガス供給管84から処理室47内へ供給するSiClガス、Arガス、Nガスのそれぞれの供給流量を制御することができ、ガス供給管85から処理室47内へ供給するSiClガス、Arガス、Nガスのそれぞれの供給流量を制御することができる。
ガス供給管81〜85に接続されたガス配管81a〜81c,82a〜82c,83a〜83c,84a〜84c,85a〜85cに設けられた各バルブおよびMFCは、後述するガス流量制御部103と電気的に接続されており、ガス流量制御部103は、それぞれ供給するガスの流量が所定の流量となるように各バルブおよび各MFCを制御するように構成されている。
次に、各ガス供給ノズルの配置例について、図3を用いて説明する。図3の例では、ガス供給ノズル61〜65は、水平方向におけるウェハ14の周囲であって、ウェハ14の端と被加熱体45との間の空間に、ガス供給ノズル61,64,62,65,63の順に弧状に連続して並べられて配置されている。すなわち、CガスとHガスとNガスを供給するガス供給ノズル62の両隣に、SiClガスとArガスとNガスを供給するガス供給ノズル64,65がそれぞれ配置され、さらに、ガス供給ノズル64,65の隣に、CガスとHガスとNガスを供給するガス供給ノズル61,63がそれぞれ配置されている。
このように、処理炉40は、炭素原子含有ガス供給管(81a等)と還元ガス供給管(81b等)とドーピングガス供給管(81c等)とが接続され、処理室47内においてウェハ14の端の周囲に並ぶように配置されたn個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、シリコン原子含有ガス供給管(84a等)と不活性ガス供給管(84b等)とドーピングガス供給管(84c等)とが接続され、処理室47内においてウェハ14の端の周囲に並ぶように、第1のガス供給ノズルと交互に配置された(n−1)個の第2のガス供給ノズルと、を備えている。本実施形態においてはn=3であり、第1のガス供給ノズルがガス供給ノズル61〜63であり、中央に位置するガス供給ノズル62を対称軸として、その他の第1のガス供給ノズル61及び63は線対称に設けている。また、第2のガス供給ノズルがガス供給ノズル64〜65である。
ウェハ14の周囲には、各ガス供給ノズルから流出するガスがウェハ14表面上を流れるように、水平方向におけるガスの流れを整える整流体46が、配置されることが好ましい。本実施形態では、整流体46が、ボート30の鉛直方向におけるウェハ配置領域に亘って、鉛直方向に延びた状態で配置されている。整流体46は、ウェハ14の外周の1/4以上の範囲に亘り、ウェハ14の端に沿ってウェハ14と近接して設けられた弧状部46bと、弧状部46bからウェハ14と反対方向に垂直に突き出た鍔部46aとを含むように構成されている。各ガス供給ノズルから流出するガスは、整流体46により、被加熱体45とウェハ14との間の空間(つまりウェハ14の表面以外の空間)に流れることが抑制される。整流体46は、2つ設けられており、ガス供給ノズル62からのガス流出方向(図3の横方向)を対称軸として、線対称の形状である。
このように、炭素原子含有ガスを含むガスを供給するガス供給ノズルと、シリコン原子含有ガスを含むガスを供給するガス供給ノズルとを交互に配置し、ウェハ14を回転させることにより、ガス供給ノズル61,62,63から供給される炭素原子含有ガスを含むガスと、ガス供給ノズル64,65から供給されるシリコン原子含有ガスを含むガスが反応して形成されるSiCエピタキシャル膜の膜厚がウェハ14上で均一になるように構成されている。
また、炭素原子含有ガスであるCガスとシリコン原子含有ガスであるSiClガスとを異なるガス供給ノズルから供給することにより、ガス供給ノズル61〜65内において、SiC膜の堆積を抑制することができる。
また、シリコン原子含有ガスであるSiClガスを供給するガス供給ノズルと、Hガスを供給するガス供給ノズルとを分けているので、ガス供給ノズル内で、水素還元によるSiClガスの分解を抑制することができ、その結果、ガス供給ノズル内でのSiC膜の堆積を抑制することができる。
なお、本実施形態では、ドーピングガスを全てのガス供給ノズル61〜65から処理室47内へ供給するように構成したが、これに限られない。形成されるドープトSiCエピタキシャル膜のドーピング濃度分布が所定の範囲内に収まるのであれば、ドーピングガスを、例えば、炭素原子含有ガス供給ノズル61〜63からのみ供給するように構成、又はシリコン原子含有ガス供給ノズル64〜65からのみ供給するように構成することも可能である。
あるいは、ドーピングガスを、ガス供給ノズル61〜65とは別に設けたドーピングガス供給ノズルから供給するように構成することも可能である。この場合、例えば、図3において、ガス供給ノズル61,64の間、ガス供給ノズル64,62の間、ガス供給ノズル62,65の間、ガス供給ノズル65,63の間に、それぞれ、ガス供給ノズル61と同じ構造のドーピングガス供給ノズルを設けるように構成する。ドーピングガス供給ノズルは、例えば図4に示すガス配管81cに接続される。
とはいえ、ドーピングガス供給ノズルを用いず、ドーピングガスをガス供給ノズル61〜65からのみ処理室47内へ供給することが好ましく、このように構成すると、ガス供給ノズル数を低減できるとともに、形成されるドープトSiCエピタキシャル膜のドーピング濃度を適切な値に制御することが容易となる。
次に、排気部について説明する。
図2に示すように、マニホールド71には、例えばステンレス製の排気管72が、マニホールド71を水平方向に貫通するように設けられている。排気管72は、縦切断面が略円形であり、上面視においてガス供給ノズル61〜65に対して対向面に位置するように配置されている。排気管72には、排気の上流から順に、圧力検出器(不図示)と、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ73と、真空ポンプなどから構成される真空排気装置74とが接続されている。主に、排気管72と圧力検出器とAPCバルブ73とから、排気部が構成される。なお、必要に応じて真空排気装置74を排気部に加えてもよい。
圧力検出器及びAPCバルブ73は、後述する圧力制御部104に電気的に接続されており、圧力制御部104は、圧力検出器により検出された圧力に基づいて、APCバルブ73の開度を調整することにより、処理室47内の圧力が所定のタイミングにて所定の圧力になるよう制御する。
<制御部の構成>
次に、本実施形態における基板処理装置の制御部の構成について、図面を参照しながら説明する。図5は、本実施形態における基板処理装置を制御する制御部(コントローラ)の構成を示すブロック図である。図5に示すように、制御部100は、主制御部101、温度制御部102、ガス流量制御部103、圧力制御部104、および、駆動制御部105を備えている。主制御部101は、温度制御部102、ガス流量制御部103、圧力制御部104、および、駆動制御部105と電気的に接続されており、温度制御部102、ガス流量制御部103、圧力制御部104、および、駆動制御部105を制御するように構成されている。さらに主制御部101は、図示しない操作部を備えており、操作員からの各種指示を受け付ける。
温度制御部102は、例えば、誘導コイル50や図示しない温度センサと電気的に接続されている。温度制御部102は、温度センサによって検出された温度情報に基づき、誘導コイル50への通電具合を調節することで、処理室47内の温度が所定のタイミングで所定の温度分布となるように制御する。
ガス流量制御部103は、例えば、図4に示す各ガス配管の各バルブおよび各MFCと電気的に接続されている。ガス流量制御部103は、各ガス配管に供給するガスの流量が所定のタイミングで所定の流量となるように各バルブおよび各MFCを制御する。
圧力制御部104は、例えば、圧力センサおよびAPCバルブ73と電気的に接続されている。圧力制御部104は、圧力センサによって検出された圧力に基づいて、APCバルブ73の開閉度を調節し、処理室47内の圧力が所定のタイミングで所定圧力となるように制御する。
駆動制御部105は、例えば、ボート回転機構92およびボート昇降機構を動作させる昇降モータと電気的に接続されている。駆動制御部105は、ボート回転機構92や昇降モータが所定の動作を行うように制御する。
<基板面内の分布調整>
次に、本実施形態において基板上に均一なSiCエピタキシャル膜を成膜するためのガス流量の設定方法について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態における面内分布調整ツール図である。この面内分布調整ツール図は、次のように導き出したものである。すなわち、図2及び図3に示すようにガス供給ノズル61〜65を構成し、さらに、炭素原子含有ガスを供給する炭素原子含有ガス供給ノズル61〜63のうち、外側のガス供給ノズル61,63内の各ガスの流量を同流量とする。また、ガス供給ノズル61〜65内のドーピングガス(Nガス)を互いに同流量とする。そして、この条件下において、中央のガス供給ノズル62内の炭素原子含有ガス(Cガス)の流量の、外側のガス供給ノズル61,63内の炭素原子含有ガス(Cガス)の流量に対する比率と、中央のガス供給ノズル62内の還元ガス(Hガス)の流量の、外側のガス供給ノズル61,63内の還元ガス(Hガス)の流量に対する比率とを変化させ、該変化させた場合における、ウェハ14面内の膜厚の凸度とドーパント濃度(本実施形態ではN濃度)の凸度とを、実験結果及びシミュレーションにより導き出したものである。
図6において、横軸は、H供給比、つまり、中央のガス供給ノズル62内のHガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のHガス流量に対する比率である。縦軸は、C供給比、つまり、中央のガス供給ノズル62内のCガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のCガス流量に対する比率である。
図6において右下方向に伸びる線(Tx)は、面内膜厚凸度が一定の線であり、右上方向に動くように、Hガス流量とCガス流量の少なくとも一方を調整することで、膜厚分布を凸方向に調整できる。例えば、Tx0.9は、面内膜厚凸度が90%の線である。各線の間隔は5%の凸度の差を示している。Txの数値が大きいほど、ウェハ14の中央部の膜厚が周縁部に比べ厚いことを示す。
また、図6において右上方向に伸びる線(Nd)は、面内N濃度凸度が一定の線を示し、右下方向に動くように、Hガス流量とCガス流量の少なくとも一方を調整することで、N濃度分布を凸方向へ調整できる。例えば、Nd0.6は、面内N濃度凸度が60%の線である。各線の間隔は20%の凸度の差を示している。Ndの数値が大きいほど、ウェハ14の中央部のN濃度が周縁部に比べ高いことを示す。
ここで、凸度とは、膜厚及びN濃度の面内分布の測定点の内、ウェハ14の中央1点とウェハ14の最外周8点の平均値との比率(中央/外周)である。最外周8点は、ウェハ14の最外周において、間隔が互いに均等になるような点である。つまり、膜厚凸度とは、ウェハ14の中央の膜厚測定値の、ウェハ14の最外周8点における膜厚測定値の平均値に対する比率であり、N濃度凸度とは、ウェハ14の中央のN濃度測定値の、ウェハ14の最外周8点におけるN濃度測定値の平均値に対する比率である。凸度が100%の場合は、ウェハ14の中央と外周が同じ膜厚やN濃度であることを示し、100%未満の場合は、膜厚やN濃度の分布が凹状であることを示し、100%より大きい場合は、膜厚やN濃度の分布が凸状であることを示す。
図6から、中央のガス供給ノズル62内のHガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のHガス流量に対する比率を大きくするほど、N濃度凸度とともに膜厚凸度が大きくなることが分かる。N濃度凸度と膜厚凸度が大きくなる理由は、ウェハ14の中央部のHガス流量がウェハ14の外周部のHガス流量よりも大きくなると、SiCエピタキシャル膜の成長ガス(SiClガス、Cガス、Hガス、Nガス)の押し込み量が多くなり、より多くの成長ガスがウェハ14の中央部まで届くようになるためと考えられる。
また、図6から、中央のガス供給ノズル62内のCガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のCガス流量に対する比率を大きくするほど、膜厚凸度は大きくなるが、N濃度凸度が小さくなることが分かる。膜厚凸度が大きくなる理由は、ウェハ14の中央部におけるCガスが多くなるためと考えられる。N濃度凸度が小さくなる理由は、ウェハ14の中央部でCリッチになるためと考えられる。CリッチになるとN濃度が下がることは、実験結果や文献からも分かっている。
ここで、CリッチになるとN濃度が下がる理由は、次のとおりである。
SiCエピタキシャルプロセスでは、SiCエピタキシャル膜の電気抵抗率を制御するため、n型であればN(窒素)原子を含むガス(N等)、p型であればAl(アルミニウム)を含むガス(TMAトリメチルアルミニウム等)を原料ガスに添加し、SiCエピタキシャル膜中にNやAlを不純物として取り込ませる。膜の電気抵抗率は、例えばn型であれば膜中のN濃度に依存する。
不純物原子がSiC結晶に取り込まれるとき、不純物原子は、SiC表面におけるC原子サイトかSi原子サイトのどちらかに取り込まれることが一般的に知られており、N原子の場合は、SiC表面サイトに吸着しSiC結晶に取り込まれようとするC原子と置き換わることで、N原子が膜中に取り込まれ、n型のSiCエピタキシャル膜が得られる。Al原子の場合は、SiC表面サイトに吸着しSiC結晶に取り込まれようとするSi原子と置き換わることで、Al原子が膜中に取り込まれ、p型のSiCエピタキシャル膜が得られる。これをサイトコンペティション技術と云う。
ここで例えば、n型のドーピングを行う時、ウェハ表面に接する成膜寄与ガス中のC原料濃度分布とSi原料濃度分布の比C/Siに面内偏差がある場合、C/Si値の大きな(相対的にC原料濃度の高い)場所では、相対的に気相中のN原料(Nや原子状N)濃度が低くなるため、SiC表面サイトにおいてN原子吸着種がC原子吸着種と置き換わる確率が低くなり、膜中に取り込まれるN原子の数が少なくなる。気相中のC原料濃度の低い場所ではその逆となる。p型のAl原子の取り込みの場合は、N原子の場合と逆の傾向となる。
以上のことから、ウェハ面内において膜中N濃度を均一にするためには、C原料ガスとSi原料ガスの比率(C/Si)を、ウェハ面内のどの位置においても一定とする工夫が必要となる。
基板面内の分布調整例を説明する。
中央のガス供給ノズル62内のHガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のHガス流量に対する比率を1.09とし、中央のガス供給ノズル62内のCガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のCガス流量に対する比率を2.00とした場合、ウェハ面内における膜厚分布とN濃度分布がともに凹分布(膜厚凸度が93%、N濃度凸度が84%)となり、面内均一性(σ/mean)については、膜厚均一性が3.91%、N濃度均一性が11.26%と、思わしくない結果であった。σは標準偏差、meanは算術平均である。
しかし、中央のガス供給ノズル62内のHガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のHガス流量に対する比率を1.12と大きくし(1.09→1.12)、中央のガス供給ノズル62内のCガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のCガス流量に対する比率を1.95と小さくした(2.00→1.95)場合、ウェハ面内における膜厚凸度が98%に上昇し、N濃度凸度が97%に上昇して改善され、面内均一性(σ/mean)については、膜厚均一性が1.94%、N濃度均一性が6.45%と、共に改善された。
以上説明したように、第1のガス供給ノズル61〜63のうち中央のガス供給ノズル62内の炭素原子含有ガスの流量の、端のガス供給ノズル61,63内の炭素原子含有ガスの流量に対する比率を小さくすると、ウェハ14上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度が小さくなり、ドーパント濃度凸度が大きくなる。また、第1のガス供給ノズル61〜63のうち中央のガス供給ノズル62内の還元ガスの流量の、端のガス供給ノズル61,63内の還元ガスの流量に対する比率を大きくすると、ウェハ14上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度及びドーパント濃度凸度が大きくなる。
<SiCエピタキシャル膜形成方法>
次に、上述したように構成された基板処理装置10を用いて、SiCで構成されるウェハ14等の基板表面に、不純物を含むドープトSiCエピタキシャル膜を成長させて形成する方法について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置10を構成する各部の動作は、制御部100により制御される。
まず、ポッドステージ18に複数枚のウェハ14を収容したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置20により、ポッド16をポッドステージ18からポッド収容棚22へ搬送し、ポッド収容棚22にストックする。次に、ポッド搬送装置20により、ポッド収容棚22にストックされたポッド16をポッドオープナ24に搬送してセットし、ポッドオープナ24によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器26によりポッド16に収容されているウェハ14の枚数を検知する。
次に、基板移載機28により、ポッドオープナ24の位置にあるポッド16からウェハ14を取り出し、ボート30に移載、詳しくはボート30上のウェハホルダに移載する。
複数枚のウェハ14がボート30に搭載されると、複数枚のウェハ14を保持したボート30は、昇降モータ(不図示)による上昇動作により処理室47内に搬入(ボートローディング)される。この状態で、シールキャップ91はOリングを介してマニホールド71の下端をシールした状態となる。
処理室47内に不活性ガス(例えばArガス)を、不活性ガス供給源84b3から導入しながら、処理室47内が所定の真空度つまり圧力(例えば1000〜2000Pa)となるように、処理室47内が真空排気装置74によって真空排気される。このとき、処理室47内の圧力は、圧力センサで測定され、この測定された圧力に基づき、処理室47内が所定の圧力となるように、APCバルブ73がフィードバック制御される。
また、誘導コイル50に高周波電力(例えば10〜100kHz、10〜200kW)を印加し、被加熱体45を所定の温度(例えば1500〜1800℃)に加熱するとともに、処理室47内のウェハ14を、被加熱体45の温度と同等温度に加熱する。このとき、処理室47内が所定の温度分布となるように、温度センサが検出した温度情報に基づき、誘導コイル50への通電量がフィードバック制御される。
また、ボート回転機構92により、ボート30が所定の回転速度で回転されることで、ウェハ14が所定の回転速度で周方向に水平回転される。
処理室47内が所定の圧力、所定の温度分布となり、ボート30が所定の回転速度に達した状態で、処理温度(例えば1500〜1800℃)に維持されたウェハ14に対して、ガス供給ノズル61〜65より、シリコン系原料ガスとカーボン系原料ガスを供給しつつ、APCバルブ73にて処理室47内を所望の圧力(例えば1000〜2000Pa)に制御しながらドープトSiCエピタキシャル成膜処理を行う。成膜処理中は、ウェハ面内の膜厚、ドーピング濃度均一性を確保するため、ボート回転機構92によりボート30が回転される。
詳しくは、ドープトSiCエピタキシャル成長反応に寄与する炭素原子含有ガス(Cガス)と還元ガス(Hガス)とドーピングガス(Nガス)が、それぞれ、炭素原子含有ガス供給源81a3、水素ガス供給源81b3、ドーピングガス供給源81c3からガス供給管81〜83に供給され、ガス供給ノズル61〜63のガス供給孔より処理室47内に供給される。
また、ドープトSiCエピタキシャル成長反応に寄与するシリコン原子含有ガス(SiClガス)とドーピングガス(Nガス)と不活性ガスであるキャリアガス(Arガス)が、それぞれ、シリコン原子含有ガス供給源84a3、ドーピングガス供給源81c3、不活性ガス供給源84b3からガス供給管84〜85に供給され、ガス供給ノズル64〜65のガス供給孔より処理室47内に供給される。
このとき、両端(外側)のガス供給ノズル61,63から処理室47内に噴出されるCガスとHガスとNガスの流量を、それぞれ互いに同量に設定する。また、膜厚凸度とN濃度凸度が所定の範囲内となるように、図6を参照しつつ、中央のガス供給ノズル62から処理室47内に噴出されるCガスとHガスの流量を、それぞれ両端のガス供給ノズル61,63から処理室47内に噴出される流量よりも大きくなるよう設定する。なお、ガス供給ノズル61〜63から処理室47内に噴出されるCガスとHガスの総流量は一定に維持する。
このとき、処理室47内に噴出される各ガスは、それぞれ所定のタイミングで所定の流量となるように、各ガスに対応するMFCの開度が調整された後、各ガスに対応するバルブが開かれ、処理室47内に供給される。処理室47内に供給されたガスは、SiCで構成されるウェハ14と接触し、ウェハ14の表面上にドープトSiCエピタキシャル膜が形成される。その後、処理室47内に供給されたガスは、ガス排気管72を通り排気される。
例えば、成膜処理時において、Cガスが計75sccm、Hガスが計230slm、SiClガスが計250sccm、Arガスが計17slm、Nガスが計100sccm、各ガス供給ノズル61〜65から処理室47内に供給される。SiClガスとArガスは、ガス供給ノズル64,65内の流量がそれぞれ同量に設定され、Nガスは、ガス供給ノズル61〜65内の流量が同量に設定される。そして、膜厚分布とN濃度分布の面内均一性を向上させるため、図6を参照して、例えば、中央のガス供給ノズル62内のHガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のHガス流量に対する比率を1.12とし、中央のガス供給ノズル62内のCガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のCガス流量に対する比率を1.95とする。この場合、中央のガス供給ノズル62内のHガスの流量は約82.6slmとなり、端のガス供給ノズル61,63内のHガスの流量は、それぞれ約73.7slmとなる。また、中央のガス供給ノズル62内のCガスの流量は約37.0sccmとなり、端のガス供給ノズル61,63内のCガスの流量は、それぞれ約19.0sccmとなる。
予め設定された処理時間が経過すると、上述のガスの供給が停止され、ドープトSiCエピタキシャル膜成長は停止される。その後、不活性ガス供給源84b3から処理室47内に不活性ガス(例えばArガス)が供給され、処理室47内が不活性ガスで置換されると共に、処理室47内の圧力が常圧に復帰される。
その後、シールキャップ91が下降されて、マニホールド71の下端が開口されると共に、処理済ウェハ14がボート30に保持された状態でマニホールド71の下端から反応管42の外部に搬出(ボートアンローディング)され、ボート30に支持された全てのウェハ14が冷えるまで、ボート30を所定位置で待機させる。次に、待機させたボート30のウェハ14が所定温度まで冷却されると、基板移載機28により、ボート30からウェハ14を取り出し、ポッドオープナ24にセットされている空のポッド16に搬送して収容する。その後、ポッド搬送装置20により、ウェハ14が収容されたポッド16をポッド収容棚22、またはポッドステージ18に搬送する。このようにして基板処理装置10の一連の基板処理動作が完了する。
以上により、ボート30に縦方向に積層された複数のウェハ14にドープトSiCエピタキシャル膜が形成される。形成されたドープトSiCエピタキシャル膜の面内膜厚分布や面内ドーパント濃度分布が不均一となり所定の範囲外であった場合は、中央のガス供給ノズル62内のHガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のHガス流量に対する比率や、中央のガス供給ノズル62内のCガス流量の、外側のガス供給ノズル61,63内のCガス流量に対する比率を修正する。このようにして、SiCエピタキシャル成長膜の面内膜厚分布及び面内ドーパント濃度分布を適切に制御することができる。
なお、上述のSiCエピタキシャル膜形成方法において、nが5以上の場合であっても、中央のガス供給ノズルから処理室47内に噴出されるCガスとHガスの流量を、それぞれ両端のガス供給ノズルから処理室47内に噴出される流量よりも大きくなるよう設定することにより、nが3の場合と同様の効果を得ることが可能である。このとき、中央のガス供給ノズルと両端のガス供給ノズルとの間に位置する中間のガス供給ノズルから噴出されるCガスとHガスの流量は、それぞれ、中央のガス供給ノズルから噴出される流量と、両端のガス供給ノズルから噴出される流量の中間値とすることが好ましい。
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、少なくとも次の効果を得ることができる。
(a)炭素原子含有ガスと還元ガスを供給するn個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、シリコン原子含有ガスを供給する(n−1)個の第2のガス供給ノズルとを交互に配置するようにしたので、第1及び第2のガス供給ノズルから供給されるガスの混合を促進することができる。
(b)上記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズル内の炭素原子含有ガスと還元ガスの流量が、それぞれ、上記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズル内の炭素原子含有ガスと還元ガスの流量よりも大きくなるようにしたので、形成されるドープトSiCエピタキシャル膜の膜厚凸度とドーピング濃度凸度とを適切な値に制御することができる。
(c)上記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズル内の炭素原子含有ガスの流量の、端のガス供給ノズル内の炭素原子含有ガスの流量に対する比率を小さくすると、ウェハ14上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度を小さくし、ドーパント濃度凸度を大きくすることができる。また、上記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズル内の還元ガスの流量の、端のガス供給ノズル内の還元ガスの流量に対する比率を大きくすると、ウェハ14上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度及びドーパント濃度凸度を大きくすることができる。
(d)上記第1及び第2のガス供給ノズルの両方からドーピングガスを供給するように構成したので、形成されるドープトSiCエピタキシャル膜のドーピング濃度を適切な値に制御することが容易となる。
(e)上記第1のガス供給ノズルのうち両端のガス供給ノズル内の炭素原子含有ガスと還元ガスの流量が、互いに同量であるように構成したので、形成されるドープトSiCエピタキシャル膜の膜厚凸度とドーピング濃度凸度とを適切な値に制御することが容易となる。
(f)上記第1のガス供給ノズルが3個であり、上記第2のガス供給ノズルが2個であるように構成した場合は、より多数のガス供給ノズルを使用する場合に比べ、装置構成を簡素化することができる。
(g)上記第1及び第2のガス供給ノズルから流出するガスが基板表面上を流れるように整流する整流体が配置されるように構成した場合は、第1及び第2のガス供給ノズルから供給されるガスの量を節約できるとともに、第1及び第2のガス供給ノズルから供給されるガスの混合をさらに促進することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
前記実施形態では、SiCエピタキシャル反応に使用可能な炭素原子含有ガスとしてCガスを用いたが、これに限らず、例えば、エチレン(C)ガスや、アセチレン(C)ガス等を用いることもできる。また、SiCエピタキシャル反応に使用可能なシリコン原子含有ガスとしてSiClガスを用いたが、これに限らず、例えば、トリクロロシラン(SiHCl)ガスや、ジクロロシラン(SiHCl)ガスや、シラン(SiH)ガス等を用いることもできる。
また、前記実施形態では、還元ガスとしてHガスを用いたが、これに限らず、還元作用のある他のH(水素)原子含有ガスを用いてもよい。また、キャリアガスとして、SiCエピタキシャル反応に不活性であるArガスを用いたが、これに限らず、例えば、He(ヘリウム)ガス、Ne(ネオン)ガス、Kr(クリプトン)ガス、Xe(キセノン)ガス等の希ガスのうち少なくとも1つを用いてもよいし、上記した希ガスを組合せた混合ガスを用いてもよい。
また、前記実施形態では、n型ドーパントとして窒素(N)を用い、ドーピングガスとしてNガスを用いたが、これに限られず、ドーピングガスとしてNHガスを用いる構成とすることもできる。また、p型ドーパントとしてアルミニウム(Al)を用い、ドーピングガスとしてトリメチルアルミニウム(TMA)や三塩化アルミニウム(AlCl)ガス等を用いるp型SiCエピタキシャル成膜にも適用可能である。
また、前記実施形態では、炭素原子含有ガス供給ノズル61〜63とシリコン原子含有ガス供給ノズル64〜65の計5本のガス供給ノズルを用いたが、これに限られず、例えば、炭素原子含有ガス供給ノズル61,63の外側に、それぞれ、シリコン原子含有ガス供給ノズル64と同構造のシリコン原子含有ガス供給ノズル66,67を配置し、さらに、シリコン原子含有ガス供給ノズル66,67の外側に、それぞれ、炭素原子含有ガス供給ノズル61と同構造の炭素原子含有ガス供給ノズル68,69を配置するように構成することも可能である。
また、前記実施形態では、反応管内に配置された被加熱体により基板を加熱したが、これに限られず、反応管外に配置された加熱部により基板を加熱することも可能である。
また、前記実施形態では、バッチ式縦型成膜装置を例に説明したが、本発明はこれに限られず、枚葉式成膜装置にも適用可能である。
また、前記実施形態では、ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理について説明したが、本発明はこれに限られず、ドーパントを含まない炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理にも適用可能である。ドーパントを含まない場合も、第1及び第2のガス供給ノズルから供給されるガスの混合を促進することができ、形成されるSiCエピタキシャル膜の膜厚凸度を適切な値に制御できる等の効果を奏する。この場合は、図4においてドーピングガス供給源81c3を含むドーピングガス供給系は不要となる。
本発明には、少なくとも次の態様が含まれる。
<付記1>
基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理が行われる処理室と、
前記成膜処理を行う際に前記基板を加熱する加熱部と、
前記成膜処理を行う際に前記基板を回転させる回転機構と、
前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスと還元ガスとを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように配置された、n個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、
前記第1のガス供給ノズルとは別に設けられた、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように前記第1のガス供給ノズルと交互に配置された、(n−1)個の第2のガス供給ノズルと、
前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、前記処理室内へ供給するためのドーピングガス供給ノズルと、
前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量が、それぞれ、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量よりも大きくなるよう制御する制御部と、
を備える基板処理装置。
なお、付記1の基板処理装置において、前記ドーピングガス供給ノズルは、前記第1のガス供給ノズルであってもよいし、前記第2のガス供給ノズルであってもよいし、前記第1及び第2のガス供給ノズルの両方であってもよいし、前記第1及び第2のガス供給ノズルとは別のガス供給ノズルであってもよい。換言すると、ドーピングガスを、前記第1のガス供給ノズル、又は前記第2のガス供給ノズル、若しくは前記第1及び第2のガス供給ノズルの両方、あるいは前記第1及び第2のガス供給ノズルとは別のガス供給ノズルから処理室内へ供給してもよい。
<付記2>
付記1の基板処理装置であって、
前記制御部が、前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスの流量の、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスの流量に対する比率を小さくすると、前記基板上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度が小さくなるとともにドーパント濃度凸度が大きくなり、前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記還元ガスの流量の、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記還元ガスの流量に対する比率を大きくすると、前記基板上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度及びドーパント濃度凸度が大きくなる基板処理装置。
<付記3>
付記1〜付記2のいずれかの基板処理装置であって、
前記ドーピングガス供給ノズルが、前記第1及び第2のガス供給ノズルである基板処理装置。
<付記4>
付記1〜付記3のいずれかの基板処理装置であって、
前記第1のガス供給ノズルのうち両端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量は、互いに同量である基板処理装置。
<付記5>
付記1〜付記4のいずれかの基板処理装置であって、
前記第1のガス供給ノズルが3個であり、前記第2のガス供給ノズルが2個である基板処理装置。
<付記6>
付記1〜付記5のいずれかの基板処理装置であって、
前記炭素原子含有ガスがCガスであり、前記還元ガスがHガスであり、前記シリコン原子含有ガスがSiClガスであり、前記ドーピングガスがNガスである基板処理装置。
<付記7>
付記1〜付記6のいずれかの基板処理装置であって、
前記処理室内において前記成膜処理される前記基板の周囲には、前記第1及び第2のガス供給ノズルから流出するガスが前記基板表面上を流れるようにする整流体が配置されている基板処理装置。
<付記8>
付記1〜付記7のいずれかの基板処理装置であって、
前記処理室は、縦方向に所定の間隔で多段に配置された水平姿勢の複数の基板に対して成膜処理が行われる基板処理装置。
<付記9>
基板上に炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理が行われる処理室と、
前記成膜処理を行う際に前記基板を加熱する加熱部と、
前記成膜処理を行う際に前記基板を回転させる回転機構と、
前記炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスと還元ガスとを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように配置された、n個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、
前記第1のガス供給ノズルとは別に設けられた、前記炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように前記第1のガス供給ノズルと交互に配置された、(n−1)個の第2のガス供給ノズルと、
前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量が、それぞれ、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量よりも大きくなるよう制御する制御部と、
を備える基板処理装置。
<付記10>
基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理が行われる処理室内において、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスと還元ガスとを供給する第1のガス供給ノズルが、前記基板の端の周囲に並ぶようにn個(nは3以上の奇数)配置され、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを供給する(n−1)個の第2のガス供給ノズルが、前記第1のガス供給ノズルと交互に配置された基板処理装置における基板処理方法であって、
前記処理室内へ基板を搬入する搬入工程と、
前記処理室内へ搬入した基板を加熱する加熱工程と、
前記処理室内へ搬入した基板を水平回転させる回転工程と、
前記第1及び第2のガス供給ノズルから前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスと前記シリコン原子含有ガスとを供給し、前記第1のガス供給ノズル又は第2のガス供給ノズル若しくは前記第1及び第2のガス供給ノズル以外の第3のガス供給ノズルのうち少なくともいずれかのガス供給ノズルから前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを供給し、前記加熱工程により加熱され前記回転工程により回転中の基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を成膜する処理工程と、
前記処理工程で成膜処理した基板を、前記処理室内から搬出する搬出工程と、を備え、
前記処理工程において、前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量を、それぞれ、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量より大きくする基板処理方法。
<付記11>
基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理が行われる処理室内において、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスと還元ガスとを供給する第1のガス供給ノズルが、前記基板の端の周囲に並ぶようにn個(nは3以上の奇数)配置され、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを供給する(n−1)個の第2のガス供給ノズルが、前記第1のガス供給ノズルと交互に配置された基板処理装置における半導体装置の製造方法であって、
前記処理室内へ基板を搬入する搬入工程と、
前記処理室内へ搬入した基板を加熱する加熱工程と、
前記処理室内へ搬入した基板を水平回転させる回転工程と、
前記第1及び第2のガス供給ノズルから前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスと前記シリコン原子含有ガスとを供給し、前記第1のガス供給ノズル又は第2のガス供給ノズル若しくは前記第1及び第2のガス供給ノズル以外の第3のガス供給ノズルのうち少なくともいずれかのガス供給ノズルから前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを供給し、前記加熱工程により加熱され前記回転工程により回転中の基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を成膜する処理工程と、
前記処理工程で成膜処理した基板を、前記処理室内から搬出する搬出工程と、を備え、
前記処理工程において、前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量を、それぞれ、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量より大きくする半導体装置の製造方法。
<付記12>
付記10の半導体装置の製造方法であって、
前記処理工程において、前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズル内の前記炭素原子含有ガスの流量の、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズル内の前記炭素原子含有ガスの流量に対する比率を小さくすると、前記基板上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度が小さくなるとともにドーパント濃度凸度が大きくなり、前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズル内の前記還元ガスの流量の、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記還元ガスの流量に対する比率を大きくすると、前記基板上に成膜されるドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の膜厚凸度及びドーパント濃度凸度が大きくなる半導体装置の製造方法。
10…基板処理装置、12…筐体、14…ウェハ、16…ポッド、18…ポッドステージ、20…ポッド搬送装置、22…ポッド収容棚、24…ポッドオープナ、26…基板枚数検知器、28…基板移載機、30…ボート、34…ボート断熱部、40…処理炉、42…反応管、44…断熱材、45…被加熱体、46…整流体、46a…鍔部、46b…弧状部、47…処理室、50…誘導コイル、51…コイル支持柱、52…水冷パイプ、53…断熱壁、58…遮蔽用カバー、61〜65…ガス供給ノズル、61a〜65a…ガス供給孔、71…マニホールド、72…排気管、73…APCバルブ、74…真空排気装置、81〜85…ガス供給管、81a〜81c,82a〜82c,83a〜83c,84a〜84c,85a〜85c…ガス配管、81a1,81b1,81c1,82a1,82b1,82c1,83a1,83b1,83c1,84a1,84b1,84c1,85a1,85b1,85c1…バルブ、81a2,81b2,81c2,82a2,82b2,82c2,83a2,83b2,83c2,84a2,84b2,84c2,85a2,85b2,85c2…MFC(流量制御器)、81a3…炭素原子含有ガス供給源、81b3…水素ガス(還元ガス)供給源、81c3…ドーピングガス供給源、84a3…シリコン原子含有ガス供給源、84b3…不活性ガス供給源、91…シールキャップ、92…ボート回転機構、93…回転軸、100…制御部、101…主制御部、102…温度制御部、103…ガス流量制御部、104…圧力制御部、105…駆動制御部。

Claims (1)

  1. 基板上にドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜の成膜処理が行われる処理室と、
    前記成膜処理を行う際に前記基板を加熱する加熱部と、
    前記成膜処理を行う際に前記基板を回転させる回転機構と、
    前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するための炭素原子含有ガスと還元ガスとを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように配置された、n個(nは3以上の奇数)の第1のガス供給ノズルと、
    前記第1のガス供給ノズルとは別に設けられた、前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのシリコン原子含有ガスを前記処理室内へ供給するガス供給ノズルであって、前記処理室内において前記基板の端の周囲に並ぶように前記第1のガス供給ノズルと交互に配置された、(n−1)個の第2のガス供給ノズルと、
    前記ドープト炭化ケイ素エピタキシャル膜を形成するためのドーピングガスを、前記処理室内へ供給するためのドーピングガス供給ノズルと、
    前記第1のガス供給ノズルのうち中央のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量が、それぞれ、前記第1のガス供給ノズルのうち端のガス供給ノズルの前記炭素原子含有ガスと前記還元ガスの流量よりも大きくなるよう制御する制御部と、
    を備える基板処理装置。
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