JP2015010054A - 泡沫状毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】泡の弾力性が高く、垂れ落ちのない適度な泡持ち感を有しながら、毛髪化粧料として適度な消泡速度を両立でき、かつ毛髪に対して高いトリートメント感を付与できるノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料を提供する【解決手段】ラウリルアミノジ酢酸塩、アルキルカルボキシルメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、及び塩化ステアリルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上の界面活性剤を0.01〜15質量%、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均重合度1000)、及びイソペンチルジオールから選ばれる1種以上の多価アルコールを0〜5質量%、並びにエタノールを2〜20質量%含有するノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は泡沫状毛髪化粧料に関し、詳細には、泡の弾力性が高く、垂れ落ちのない適度な泡持ち感を有しながら、毛髪化粧料として適度な消泡速度を両立でき、かつ毛髪に対して高いトリートメント感を付与できるノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料に関する。
ヘアケア製品として、ミスト型、乳液型、クリーム型、オイル型、エアゾール型等のさまざまな形態のヘアケア製品が市場に存在するなか、比較的新しいタイプの形態として、ノンガスタイプの泡沫状の製品が挙げられる。従来の泡沫状のヘアケア製品としては、エアゾール型のフォームやムースが主流であったが、環境への配慮や消費者の嗜好の変化などにより、ガスを使わないノンエアゾール型の泡沫状の製品が各社から提案されるようになってきたためである。このような製品は、ノンガスタイプ、またはポンプフォーマー型といわれることもある。
このようなノンガスタイプのヘアケア製品のなかでも、アウトバス系製品として、スタイリング剤や寝癖直し等のさまざまな製品が提案されている。例えば、特定のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンデシルエーテルを含有させることにより、優れた起泡性ときめ細かい泡質を有し、使用感に優れる泡状化粧料(例えば、特許文献1参照。)が挙げられる。しかし、このような毛髪化粧料は、起泡性やクリーミーな泡質において優れるものの、泡持ちや泡弾力の観点からは満足できるものではなく、特に毛髪化粧料を使用するときに髪全体に塗布する前に、垂れ落ちてしまう等の問題がある。また、N−アシルメチルタウリン塩やラウロイルメチルタウリン塩などの陰イオン性界面活性剤とポリエーテル変性シリコーンと特定の割合で組み合わせることにより、起泡性に優れ、泡のきめが細かくクリーミー起泡性とクリーミーな寝癖直し用毛髪化粧料(例えば、特許文献2又は3参照。)や、カチオン界面活性剤や両性界面活性剤とポリオキシエチレンのアルキルエーテルを組み合わせた寝癖を直して整髪する頭髪用化粧料組成物(例えば、特許文献4参照。)などもある。しかし、前者に関しては、刺激性が強いと言われる陰イオン性の活性剤を使用しているため、安全性が懸念される。また、両者とも寝癖直しに適するものの、毛髪へのケア感(トリートメント感)付与という観点では不十分である。その他にも、特定のポリプロピレングリコール又はポリオキシプロピレンエーテルとポリエーテル変性シリコーン又は網の変性シリコーンを組み合わせることにより、泡量及び泡質に優れ仕上がりの感触に優れたノンエアゾール型泡状毛髪化粧料(例えば、特許文献5参照。)や、ポリアルキレングリコールと油成分と界面活性剤を組合せた泡状整髪剤組成物(例えば、特許文献6参照)などがある。しかし、後者はエアゾール型フォーム剤により適するものの、ノンガスタイプのフォーム剤としては、剤の安定性と起泡力が満足できず、両者とも感触等に優れているものの、泡持ち感、泡の弾力性などに関して、満足できないものであった。
そのため、泡の弾力性が高く、垂れ落ちのない適度な泡持ち感を有しながら、毛髪化粧料として適度な消泡速度を両立でき、かつ毛髪に対して高いトリートメント感を付与できる泡沫状毛髪化粧料の開発が強く望まれていた。
特許第3663387号公報 特許第4256092号公報 特開2003−160447号公報 特開2001−226233号公報 特許第4619579号公報 特開2003−95895号公報
本発明は、泡の弾力性が高く、垂れ落ちのない適度な泡持ち感を有しながら、毛髪化粧料として適度な消泡速度を両立でき、かつ毛髪に対して高いトリートメント感を付与できるノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、ノンガスタイプの毛髪化粧料において、特定の界面活性剤から選ばれる1種以上と、特定の多価アルコールから選ばれる1種以上と、エタノールをそれぞれ特定量で組み合わせることにより上記問題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、下記成分(A)〜(C)を含有することを特徴とするノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料である。
(A)ラウリルアミノジ酢酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、及び塩化ステアリルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上の界面活性剤 0.01〜15質量%
(B)ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均重合度1000)、及びイソペンチルジオールから選ばれる1種以上の多価アルコール 0〜5質量%
(C)エタノール 2〜20質量%
本発明によれば、泡の弾力性が高く、垂れ落ちのない適度な泡持ち感を有しながら、毛髪化粧料として適度な消泡速度を両立でき、かつ毛髪に対して高いトリートメント感を付与できるノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料を提供することができる。
以下、本発明の泡沫状毛髪化粧料について詳細に説明する。
本発明の泡沫状毛髪化粧料に用いられる(A)成分としての界面活性剤は、両性界面活性剤であるラウリルアミノジ酢酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、及びラウリン酸アミドプロピルベタイン、ノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンイソセチルエーテル、及びモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、カチオン性界面活性剤である塩化ステアリルトリメチルアンモニウムである。これら界面活性剤は市販品を用いることができ、例えば、ラウリルアミノジ酢酸塩としては日油社製のニッサンアノンLA(有効分27%)など、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインとしては日油社製のニッサンアノンGLM−R−LV(有効分30%)など、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインとしてはミヨシ油脂社製のアンホレックスCB−1(有効分31%)など、ラウリン酸アミドプロピルベタインとしてはクラリアントジャパン社製のGENAGEN−DAB30(有効分31%)など、ポリオキシエチレンイソセチルエーテルとしては、日本エマルジョン社製のエマレックス1625(有効分100%)など、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンとしては日油社製のノニオンLT−280(有効分100%)など、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムとしては日油社製のカチオンAB−600(有効分63%)などが挙げられる。
本発明の泡沫状毛髪化粧料においては、上記成分(A)の界面活性剤から適宜選択して1種単独又は2種以上を組み合わせて配合し、その配合量は、泡沫状毛髪化粧料全体に対し、有効分として0.01〜15質量%の範囲であるが、好ましくは0.1〜5質量%である。0.01質量%未満の配合量では起泡性や泡弾力が不十分であり、15重量%を越える配合量では、泡沫状の毛髪化粧料とするには感触等の観点から適さなくなる場合がある。
本発明の(B)成分としての多価アルコールは、ジプロピレングリコール、平均重合度1000のポリエチレングリコール、及びイソペンチルジオールである。
本発明の泡沫状毛髪化粧料においては、上記成分(B)の多価アルコールから適宜選択して1種単独又は2種以上を組み合わせて配合し、その配合量は、泡沫状毛髪化粧料全体に対し、0〜5質量%の範囲であるが、好ましくは0.1〜5質量%である。5質量%を超える配合量では、泡弾力が下がる場合がある。
本発明の泡沫状毛髪化粧料において、(C)成分としてのエタノールの配合量は、泡沫状毛髪化粧料全体に対し、2〜20質量%の範囲であるが、好ましくは5〜15質量%である。配合量がこの範囲未満又は超える場合は、毛髪化粧料としての適度な泡持ち感と適度な消泡速度が得られない場合がある。
本発明の泡沫状毛髪化粧料には、上記必須成分の他に、通常用いられる配合剤、例えばその他の界面活性剤、油分、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、水等の任意成分を配合することができるが、任意成分はこれらに限定されるものではない。
本発明の泡沫状毛髪化粧料の剤形は特に限定されるものではないが、例えば、透明液状、乳液状、ゲル状等にすることができ、特にヘアトリートメントとして好適なスタイリング剤等が最適である。また本発明の泡沫状毛髪化粧料は、常法により製造することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。なお、実施例及び比較例の毛髪化粧料について、泡弾力、適度な泡持ち感(垂れ落ちのなさ)、適度な消泡速度、トリートメント感に関する試験法を下記に示す。
(泡弾力性)
実施例及び比較例の毛髪化粧料をポンプフォーマー容器(泡ポンプ)に充填し、テクスチャーアナライザー(Stevens/Mechtric社)を用いて泡弾力を測定した。ポンプフォーマー容器の仕様は、メッシュ内側200、外側255、吐出量0.7ccとし、測定1回毎にn=6点の平均値をもとめ、さらにこの測定をn=3で平均値を求めた。
判定基準(泡弾力性の程度)
毛髪化粧料の泡をテクスチャーアナライザーを用いた際の泡弾力が、横軸Power(g)とした時の数値により、下記基準に従って判定した。
◎:180以上
○:180未満
△:160未満
×:140未満
適度な泡持ち感(垂れ落ち感のなさ)
5名の専門パネルを対象に、実施例及び比較例の毛髪化粧料を上記ポンプフォーマー型容器から内容液を1プッシュ吐出させて手に取り、泡の状態を約10秒間観察させた。その時の泡持ち感(垂れ落ちのなさ)について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
判定基準(泡持ち感が良い若しくは適度である(垂れ落ちしない)、または泡持ち感が悪い若しくは適さない(垂れ落ちする))
◎:パネルの4名以上が泡持ち感がよい若しくは適度であると判断
○:パネルの3名が泡持ち感がよい若しくは適度であると判断
△:パネルの2名が泡持ち感がよい若しくは適度であると判断
×:泡持ち感が悪い若しくは適さないと判断したパネルが4名以上
(適度な消泡速度)
5名の専門パネルを対象に、実施例及び比較例の毛髪化粧料を上記ポンプフォーマー型容器から内容液を1プッシュ吐出させて手に取り、毛束(長さ10cm、重さ10gのバージン毛髪)に塗布した。その時の泡の消泡速度について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
判定基準(適度な速さで泡が消える、または適度な速さで泡が消えない)
◎:パネルの4名以上が適度な速さで泡が消えると判断
○:パネルの3名が適度な速さで泡が消えると判断
△:パネルの2名が適度な速さで泡が消えると判断
×:適度な速さで泡が消えないと判断したパネルが4名以上
(トリートメント感)
5名の専門パネルを対象に、実施例及び比較例の毛髪化粧料を上記ポンプフォーマー型容器から内容液を1プッシュ吐出させて手に取り、毛束(長さ10cm、重さ10gのバージン毛髪)に塗布し、その時の毛髪へのトリートメント感付与について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
判定基準(トリートメント感がある、またはトリートメント感がない)
◎:パネルの4名以上がトリートメント感があると判断
○:パネルの3名がトリートメント感があると判断
△:パネルの2名がトリートメント感があると判断
×:トリートメント感がないと判断したパネルが4名以上
実施例1〜6及び比較例1〜3(泡沫状ヘアトリートメント)
表1に示す処方の泡沫状ヘアトリートメントを常法により調製し、泡弾力や官能評価で泡持ち感、消泡速度感、トリートメント感について評価を行いその結果を併せて表1に示す。なお、各成分の配合量は有効分に換算してのものであり、市販品原料そのものの配合量ではない。
Figure 2015010054
表1から明らかなように実施例1〜6の本発明の泡沫状毛髪化粧料は、泡の弾力性が高く、適度な泡持ち感を有しながら、毛髪化粧料として適度な消泡速度を両立でき、垂れ落ちしない、かつ毛髪に対してケア感に優れていた。
以下、本発明毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、上記の泡弾力や官能評価で泡持ち感、消泡速度感、トリートメント感について各項目を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
実施例7(泡沫状ヘアトリートメント)
(1)エタノール 10.0
(2)ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム 1.0
(3)アルキルカルボキシルメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 0.5(4)イソペンチルジオール 0.5
(商品名:イソプレングリコール−S、(株)クラレ社製)
(5)ジプロピレングリコール 0.1
(商品名:DPG−RF、ADEKA社製)
(6)シリコーンエマルション 0.5
(商品名:シリコンBY22−083、東レ・ダウコーニング)
(7)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01
(8)アルギニン 0.01
(9)グルタミン酸ナトリウム 0.01
(10)ツバキ油 0.01
(11)ローズマリー葉エキス 0.1
(12)香料 0.01
(13)精製水 残 余
(製法)(1)〜(13)を均一に混合溶解し、泡のヘアトリートメントを調整した。
実施例8(泡のスタイリングウォーター)
(1)エタノール 20.0
(2)ポリエチレングリコール1000 3.0
(3)モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 5.0
(4)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.3
(5)ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(17)
ブチルエーテル 0.5
(6)アミノシリコーンエラストマーエマルジョン 0.3
(商品名:CE−7080 Smart Style、東レ・ダウコーニング社製)
(7)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01
(8)アルテア根エキス 0.5
(商品名:オーガニックアルテアエキスBG−50、香栄興業社製)
(9)ジメチコンコポリオール 0.1
(商品名:シリコンSS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(10)香料 0.01
(11)精製水 残 余
(製法)(1)〜(11)を均一に混合溶解し、容器に充填して泡のスタイリングウォーターを調整した。

Claims (1)

  1. 下記成分(A)〜(C)を含有することを特徴とするノンガスタイプの泡沫状毛髪化粧料。
    (A)ラウリルアミノジ酢酸塩、アルキルカルボキシルメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、及び塩化ステアリルトリメチルアンモニウムから選ばれる1種以上の界面活性剤 0.01〜15質量%
    (B)ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均重合度1000)、及びイソペンチルジオールから選ばれる1種以上の多価アルコール 0〜5質量%
    (C)エタノール 2〜20質量%
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