JP2015010010A - 耐塩害コンクリート - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、塩類に対して耐久性に優れる耐塩害コンクリートを提供する。【解決手段】本発明は、セメント、粗骨材、細骨材、減水剤、および水を含む耐塩害コンクリートであって、該粗骨材が、製鋼過程で発生するダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である耐塩害コンクリートである。また、本発明は、さらに前記細骨材が、製鋼過程で発生するダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である耐塩害コンクリートも含む。【選択図】図1
Description
本発明は、塩類に対して耐久性に優れる耐塩害コンクリートに関する。
コンクリートの塩害は、コンクリート中に侵入した塩化物イオン等の塩類により鉄筋が腐食し、発生した錆の膨張によりコンクリートにひび割れが生じてコンクリートの耐久性が低下する現象である。特に、防波堤や消波ブロック等の海洋構造物は、海水の飛沫に曝されて塩害を受けやすい。また、高架橋やトンネル等のコンクリートは塩害を受けると剥落しやすく重大な事故につながるおそれがある。
また、福島第一原子力発電所の事故により放射性物質が広範囲に拡散した結果、該発電所から遠く離れた首都圏内の焼却場でも、放射性物質を含む下水汚泥等の焼却により放射性物質が濃縮された汚染灰が大量に発生している。そして、かかる焼却灰をコンクリート容器に収容する方法は、放射線の遮蔽効果が高く、また放射性物質の拡散を防止できるため有用な手段である。しかし、焼却灰は塩化物を大量に含むことから、コンクリート容器は塩害を受けて放射性物質の拡散防止効果が低下するおそれがある。
コンクリートの塩害を防止するために、一般に、鉄筋のかぶりを大きくしたり、コンクリートや鉄筋の表面を樹脂によりコーティングする等の方法が行われている。また、特許文献1には、コンクリートを構成する結合材としてポルトランドセメントおよび高炉フュームを含有するコンクリートであって、当該結合材の全量に対し、ポルトランドセメントを80〜90重量%と、高炉フュームを10〜20重量%含む耐塩害コンクリートが提案されている。
しかし、鉄筋のかぶりの拡大には限界があり、前記コーティング方法では膜に欠損が生じると防錆効果は失われる。また、前記耐塩害コンクリートの耐塩害性は未だ十分とはいえない。
したがって、本発明の課題は、塩類に対して耐久性に優れる耐塩害コンクリートを提供することにある。
そこで、本発明者は、前記課題を解決する手段を種々検討したところ、下記の構成を有するコンクリートは、前記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成させた。
[1]セメント、粗骨材、細骨材、減水剤、および水を含む耐塩害コンクリートであって、該粗骨材が、製鋼過程で発生するダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である耐塩害コンクリート。
[2]前記細骨材が前記人工石材である、前記[1]に記載の耐塩害コンクリート。
[3]前記人工石材中のFeの含有率がFeO換算で50質量%以下である、前記[1]または[2]に記載の耐塩害コンクリート。
[4]前記減水剤が、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、またはポリカルボン酸(塩)を有効成分として含む、高性能減水剤または高性能AE減水剤である、前記[1]〜[3]に記載の耐塩害コンクリート。
[5]膨張材および/または収縮低減剤を含む、前記[1]〜[4]に記載の耐塩害コンクリート。
[1]セメント、粗骨材、細骨材、減水剤、および水を含む耐塩害コンクリートであって、該粗骨材が、製鋼過程で発生するダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である耐塩害コンクリート。
[2]前記細骨材が前記人工石材である、前記[1]に記載の耐塩害コンクリート。
[3]前記人工石材中のFeの含有率がFeO換算で50質量%以下である、前記[1]または[2]に記載の耐塩害コンクリート。
[4]前記減水剤が、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、またはポリカルボン酸(塩)を有効成分として含む、高性能減水剤または高性能AE減水剤である、前記[1]〜[3]に記載の耐塩害コンクリート。
[5]膨張材および/または収縮低減剤を含む、前記[1]〜[4]に記載の耐塩害コンクリート。
本発明の耐塩害コンクリートは、塩類に対する耐久性に優れている。したがって、本発明の耐塩害コンクリートは、防波堤や消波ブロック等の海洋コンクリートや、焼却灰を保管するためのコンクリート容器等として好適である。
本発明は、前記のとおり、セメント、特定の粗骨材、細骨材、減水剤、および水を含む耐塩害コンクリートである。以下、本発明の耐塩害コンクリートについて、構成材料ごとに分けて説明する。
(1)セメント
該セメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、および低熱ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、高炉セメント、およびフライアッシュセメント等の混合セメント、エコセメント、並びに前記ポルトランドセメントおよびエコセメントの一部を石灰石粉末、シリカフューム、メタカオリン等の混和材で置換したセメントを用いることができる。これらの中でも普通ポルトランドセメントはコストや汎用性の点から好ましい。
単位セメント量の下限は、好ましくは200kg/m3、より好ましくは250kg/m3、さらに好ましくは300kg/m3であり、その上限は、好ましくは600kg/m3、より好ましくは500kg/m3、さらに好ましくは400がkg/m3である。該下限量が200kg/m3未満では耐塩害コンクリートの強度が不十分であり、該上限量が600kg/m3を超えると耐塩害コンクリートの長期材齢における収縮ひずみが大きくなるおそれがある。
該セメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、および低熱ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、高炉セメント、およびフライアッシュセメント等の混合セメント、エコセメント、並びに前記ポルトランドセメントおよびエコセメントの一部を石灰石粉末、シリカフューム、メタカオリン等の混和材で置換したセメントを用いることができる。これらの中でも普通ポルトランドセメントはコストや汎用性の点から好ましい。
単位セメント量の下限は、好ましくは200kg/m3、より好ましくは250kg/m3、さらに好ましくは300kg/m3であり、その上限は、好ましくは600kg/m3、より好ましくは500kg/m3、さらに好ましくは400がkg/m3である。該下限量が200kg/m3未満では耐塩害コンクリートの強度が不十分であり、該上限量が600kg/m3を超えると耐塩害コンクリートの長期材齢における収縮ひずみが大きくなるおそれがある。
(2)粗骨材
該粗骨材は、製鋼過程で発生するダスト(以下「製鋼ダスト」という。)と還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である。
該製鋼ダストは、製鋼過程において、鋼材スクラップ等を炉に装入し、溶解期、酸化期、除滓、および還元期を経て出鋼する間に集塵装置により回収されるダストであり、該還元スラグは、同じく出鋼する間に排出されるスラグである。ちなみに、製鋼ダストと還元スラグの化学組成の一例を表1に示す。
該粗骨材は、製鋼過程で発生するダスト(以下「製鋼ダスト」という。)と還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である。
該製鋼ダストは、製鋼過程において、鋼材スクラップ等を炉に装入し、溶解期、酸化期、除滓、および還元期を経て出鋼する間に集塵装置により回収されるダストであり、該還元スラグは、同じく出鋼する間に排出されるスラグである。ちなみに、製鋼ダストと還元スラグの化学組成の一例を表1に示す。
前記粗骨材は、具体的には、前記製鋼ダストと還元スラグ(粉砕物)を含む混合物を、燃料に対する酸素比が好ましくは1以上、より好ましくは1.05以上のバーナーのフレームを用いて、1200〜1400℃で溶融し、該溶融物が冷却した後に粉砕して篩分け等により分取した人工石材であり、粒径が5mm以上の粗粒分を85質量%以上含むものである。
製鋼ダストと還元スラグの配合割合は、質量比で好ましくは1:0.3〜1:3、より好ましくは1:0.7〜1:3、さらに好ましくは1:1〜1:3、特に好ましくは1:1〜1:2である。該比が1:0.3〜1:3であれば、膨張性が低く密度の高い人工石材が得られる。
製鋼ダストと還元スラグの配合割合は、質量比で好ましくは1:0.3〜1:3、より好ましくは1:0.7〜1:3、さらに好ましくは1:1〜1:3、特に好ましくは1:1〜1:2である。該比が1:0.3〜1:3であれば、膨張性が低く密度の高い人工石材が得られる。
また、前記粗骨材中のFeの含有率は、FeO換算で、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、特に好ましくは35質量%以下である。該値が50質量%を超えると、耐塩害性が低下する。
前記粗骨材の表乾密度は、好ましくは3.3g/cm3以上、より好ましくは3.7g/cm3以上、さらに好ましくは4.0g/cm3以上である。該値が3.3g/cm3未満では耐塩害コンクリートの収縮ひずみが増加する傾向がある。
コンクリート中の前記粗骨材の単位量は、下限は好ましくは1000kg/m3、より好ましくは1100kg/m3、さらに好ましくは1300kg/m3であり、上限は好ましくは1800kg/m3、より好ましくは1700kg/m3、さらに好ましくは1600kg/m3でありである。該値が1000〜1800kg/m3であれば、耐塩害コンクリートの作業性等は良好である。
前記粗骨材の表乾密度は、好ましくは3.3g/cm3以上、より好ましくは3.7g/cm3以上、さらに好ましくは4.0g/cm3以上である。該値が3.3g/cm3未満では耐塩害コンクリートの収縮ひずみが増加する傾向がある。
コンクリート中の前記粗骨材の単位量は、下限は好ましくは1000kg/m3、より好ましくは1100kg/m3、さらに好ましくは1300kg/m3であり、上限は好ましくは1800kg/m3、より好ましくは1700kg/m3、さらに好ましくは1600kg/m3でありである。該値が1000〜1800kg/m3であれば、耐塩害コンクリートの作業性等は良好である。
(3)細骨材
該細骨材は、川砂、陸砂、海砂、砕石、天然軽量骨材、人工軽量骨材、および前記人工石材(但し、10mm篩をすべて通過し、5mm以下の細粒分を85質量%以上含むもの)等から選ばれる1種以上が挙げられる。これらの中でも前記人工石材は、耐塩害コンクリートの収縮ひずみの低減効果が高いため好ましい。なお、前記人工石材の調製方法、製鋼ダストと還元スラグの配合割合、Feの含有率、および表乾密度は、前記粗骨材の場合と同じである。
コンクリート中の前記細骨材の単位量は、下限は好ましくは700kg/m3、より好ましくは800kg/m3であり、上限は好ましくは1700kg/m3、より好ましくは1600kg/m3、さらに好ましくは1500kg/m3である。該値が700〜1700kg/m3であれば、耐塩害コンクリートのひび割れの発生が少なく流動性は良好である。
該細骨材は、川砂、陸砂、海砂、砕石、天然軽量骨材、人工軽量骨材、および前記人工石材(但し、10mm篩をすべて通過し、5mm以下の細粒分を85質量%以上含むもの)等から選ばれる1種以上が挙げられる。これらの中でも前記人工石材は、耐塩害コンクリートの収縮ひずみの低減効果が高いため好ましい。なお、前記人工石材の調製方法、製鋼ダストと還元スラグの配合割合、Feの含有率、および表乾密度は、前記粗骨材の場合と同じである。
コンクリート中の前記細骨材の単位量は、下限は好ましくは700kg/m3、より好ましくは800kg/m3であり、上限は好ましくは1700kg/m3、より好ましくは1600kg/m3、さらに好ましくは1500kg/m3である。該値が700〜1700kg/m3であれば、耐塩害コンクリートのひび割れの発生が少なく流動性は良好である。
(4)減水剤
該減水剤は、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸(塩)、メラミンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、ポリスチレンスルホン酸(塩)、およびリグニンスルホン酸(塩)等が挙げられる。これらの中でも、耐塩害コンクリートの作業性や収縮ひずみの低減効果の点で、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、またはポリカルボン酸(塩)を有効成分とする、高性能減水剤または高性能AE減水剤が好ましい。ここで、前記高分子化合物の酸(塩)とは、酸、その塩、およびこれらが併存する高分子化合物をいう。また、塩とは、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩等をいう。
前記減水剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、固形分換算で、下限は好ましくは0.1質量部、より好ましくは0.3質量部、さらに好ましくは0.5質量部であり、上限は好ましくは5質量部、より好ましくは4質量部、さらに好ましくは2質量部である。該値が0.1〜5質量部であれば、耐塩害コンクリートの流動性は良好でスランプロスを小さくできる。
該減水剤は、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸(塩)、メラミンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、ポリスチレンスルホン酸(塩)、およびリグニンスルホン酸(塩)等が挙げられる。これらの中でも、耐塩害コンクリートの作業性や収縮ひずみの低減効果の点で、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、またはポリカルボン酸(塩)を有効成分とする、高性能減水剤または高性能AE減水剤が好ましい。ここで、前記高分子化合物の酸(塩)とは、酸、その塩、およびこれらが併存する高分子化合物をいう。また、塩とは、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩等をいう。
前記減水剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、固形分換算で、下限は好ましくは0.1質量部、より好ましくは0.3質量部、さらに好ましくは0.5質量部であり、上限は好ましくは5質量部、より好ましくは4質量部、さらに好ましくは2質量部である。該値が0.1〜5質量部であれば、耐塩害コンクリートの流動性は良好でスランプロスを小さくできる。
(5)水
本発明で用いる水は、耐塩害コンクリートの強度発現性や流動性等に悪影響を与えないものであれば用いることができる。かかる水として、水道水、下水処理水、生コンの上澄水などが挙げられる。水/セメント比は、下限は好ましくは15%、より好ましくは30%、上限は好ましくは55%、より好ましくは50%である。該比が15〜55%であれば、耐塩害コンクリートの強度が高く流動性や施工性が良好である。
本発明で用いる水は、耐塩害コンクリートの強度発現性や流動性等に悪影響を与えないものであれば用いることができる。かかる水として、水道水、下水処理水、生コンの上澄水などが挙げられる。水/セメント比は、下限は好ましくは15%、より好ましくは30%、上限は好ましくは55%、より好ましくは50%である。該比が15〜55%であれば、耐塩害コンクリートの強度が高く流動性や施工性が良好である。
(6)膨張材
本発明の耐塩害コンクリートには、膨張材および/または収縮低減剤を含有させることができる。膨張材および/または収縮低減剤を含有させることによって、収縮ひずみをより小さくすることができる。
該膨張材としては、石灰系やカルシウムサルホアルミネート系を挙げることができる。コンクリート中の該膨張材の単位量は、好ましくは40kg以下、より好ましくは10〜30kgである。該値が40kgを超えると膨張量が過大になる場合がある。
膨張材のブレーン比表面積は、下限は好ましくは2000cm2/g、より好ましくは3000cm2/g、上限は好ましくは6000cm2/gである。該値が2000cm2/g未満では、コンクリート中で膨張材がポップアウトして強度が低下するおそれがあり、6000cm2/gを超えるとコスト高になる。
本発明の耐塩害コンクリートには、膨張材および/または収縮低減剤を含有させることができる。膨張材および/または収縮低減剤を含有させることによって、収縮ひずみをより小さくすることができる。
該膨張材としては、石灰系やカルシウムサルホアルミネート系を挙げることができる。コンクリート中の該膨張材の単位量は、好ましくは40kg以下、より好ましくは10〜30kgである。該値が40kgを超えると膨張量が過大になる場合がある。
膨張材のブレーン比表面積は、下限は好ましくは2000cm2/g、より好ましくは3000cm2/g、上限は好ましくは6000cm2/gである。該値が2000cm2/g未満では、コンクリート中で膨張材がポップアウトして強度が低下するおそれがあり、6000cm2/gを超えるとコスト高になる。
(7)収縮低減剤
該収縮低減剤は、例えば、低級アルコールのアルキレンオキシド付加物、グリコールエーテル・アミノアルコール誘導体、ポリエーテル、アルキレンオキシド共重合体、およびポリオキシアルキレン・アルコールエーテルと無機フィラーの混合物等から選ばれる1種以上が挙げられる。該収縮低減剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは0.5〜4.0質量部である。該配合割合が5.0質量部を超えるとセメントの水和を阻害するおそれがある。
該収縮低減剤は、例えば、低級アルコールのアルキレンオキシド付加物、グリコールエーテル・アミノアルコール誘導体、ポリエーテル、アルキレンオキシド共重合体、およびポリオキシアルキレン・アルコールエーテルと無機フィラーの混合物等から選ばれる1種以上が挙げられる。該収縮低減剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは0.5〜4.0質量部である。該配合割合が5.0質量部を超えるとセメントの水和を阻害するおそれがある。
(8)その他の任意の構成成分
本発明の耐塩害コンクリートは、さらに消泡剤および水和熱抑制剤等の混和剤を含んでもよい。消泡剤として、例えば、エステル系、ポリエーテル系、鉱物油系、シリコーン系等の液状または粉末状の消泡剤が挙げられる。該消泡剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、好ましくは0.04質量部以下、より好ましくは0.02質量部以下である。該値が0.04質量部を超えるとセメントの水和を阻害するおそれがある。
また、水和熱抑制剤として、例えば、デキストリン、化工デンプン、ホウ酸等から選ばれる1種以上が挙げられる。該水和熱抑制剤は、水和熱を抑制して温度ひび割れを低減する効果がある。該水和熱抑制剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下、さらに好ましくは0.3質量部以下である。該値が0.5質量部以下であれば、凝結を遅延させることなく、水和熱を抑制できる。
また、本発明の耐塩害コンクリートは、さらにフライアッシュ、石炭灰、シリカフューム、および石灰石粉末等の混和材を含んでもよい。
本発明の耐塩害コンクリートは、さらに消泡剤および水和熱抑制剤等の混和剤を含んでもよい。消泡剤として、例えば、エステル系、ポリエーテル系、鉱物油系、シリコーン系等の液状または粉末状の消泡剤が挙げられる。該消泡剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、好ましくは0.04質量部以下、より好ましくは0.02質量部以下である。該値が0.04質量部を超えるとセメントの水和を阻害するおそれがある。
また、水和熱抑制剤として、例えば、デキストリン、化工デンプン、ホウ酸等から選ばれる1種以上が挙げられる。該水和熱抑制剤は、水和熱を抑制して温度ひび割れを低減する効果がある。該水和熱抑制剤の配合割合は、セメント100質量部に対し、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下、さらに好ましくは0.3質量部以下である。該値が0.5質量部以下であれば、凝結を遅延させることなく、水和熱を抑制できる。
また、本発明の耐塩害コンクリートは、さらにフライアッシュ、石炭灰、シリカフューム、および石灰石粉末等の混和材を含んでもよい。
次に、本発明の耐塩害コンクリートの特性について説明する。
(1)単位容積質量
本発明の耐塩害コンクリートの単位容積質量は、好ましくは2.5kg/L以上、より好ましくは2.8kg/L以上、さらに好ましくは3.0kg/L以上、特に好ましくは3.3kg/L以上である。該値が2.5kg/L未満では、耐塩害性や放射線の遮蔽効果が十分ではない。
(1)単位容積質量
本発明の耐塩害コンクリートの単位容積質量は、好ましくは2.5kg/L以上、より好ましくは2.8kg/L以上、さらに好ましくは3.0kg/L以上、特に好ましくは3.3kg/L以上である。該値が2.5kg/L未満では、耐塩害性や放射線の遮蔽効果が十分ではない。
(2)静弾性係数
本発明の耐塩害コンクリートの静弾性係数は、材齢7日で、好ましくは35kN/mm2以上、より好ましくは40kN/mm2以上、さらに好ましくは45kN/mm2以上であり、材齢28日では、好ましくは40kN/mm2以上、より好ましくは45kN/mm2以上、さらに好ましくは50kN/mm2以上である。該値が小さくなると、収縮ひずみが大きくなるおそれがある。
本発明の耐塩害コンクリートの静弾性係数は、材齢7日で、好ましくは35kN/mm2以上、より好ましくは40kN/mm2以上、さらに好ましくは45kN/mm2以上であり、材齢28日では、好ましくは40kN/mm2以上、より好ましくは45kN/mm2以上、さらに好ましくは50kN/mm2以上である。該値が小さくなると、収縮ひずみが大きくなるおそれがある。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用材料
使用材料を表2に示す。
1.使用材料
使用材料を表2に示す。
2.塩化物の浸透試験
表2に示す材料を用いて表3に示す配合に従い調製した原料を、二軸強制練りミキサーで20℃のもと120秒間混練してフレッシュコンクリートを得た。次に、該フレッシュコンクリートを型枠に投入して1日後に脱型した後、得られたコンクリートを材齢28日まで標準水中養生して供試体を作製した。
次に、前記供試体に対し、飛沫環境を模した海水噴霧を1日あたり2回で1回あたり約4時間行い、これを材齢1年まで繰り返した。
そして、前記供試体中の深さ方向の塩化物イオンの分布を、JSCE−G 572「浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数試験方法」に準拠して測定し、塩化物イオンの拡散係数を求めた。塩化物イオンの分布は図1に、塩化物イオンの拡散係数は表3に示した。
なお、前記フレッシュコンクリートの目標スランプは8±2.5cm、目標空気量は2.0±1.0%に設定して混和剤の添加量により調整した。
表2に示す材料を用いて表3に示す配合に従い調製した原料を、二軸強制練りミキサーで20℃のもと120秒間混練してフレッシュコンクリートを得た。次に、該フレッシュコンクリートを型枠に投入して1日後に脱型した後、得られたコンクリートを材齢28日まで標準水中養生して供試体を作製した。
次に、前記供試体に対し、飛沫環境を模した海水噴霧を1日あたり2回で1回あたり約4時間行い、これを材齢1年まで繰り返した。
そして、前記供試体中の深さ方向の塩化物イオンの分布を、JSCE−G 572「浸せきによるコンクリート中の塩化物イオンの見掛けの拡散係数試験方法」に準拠して測定し、塩化物イオンの拡散係数を求めた。塩化物イオンの分布は図1に、塩化物イオンの拡散係数は表3に示した。
なお、前記フレッシュコンクリートの目標スランプは8±2.5cm、目標空気量は2.0±1.0%に設定して混和剤の添加量により調整した。
図1に示すように、比較例1〜3に比べ実施例は塩化物の浸透量が少なく、拡散係数は小さい。したがって、重量骨材の中でも、特に、製鋼ダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材を含有するコンクリートは、耐塩害性に優れていることが分かる。
Claims (5)
- セメント、粗骨材、細骨材、減水剤、および水を含む耐塩害コンクリートであって、該粗骨材が、製鋼過程で発生するダストと還元スラグを含む混合物を溶融してなる人工石材である、耐塩害コンクリート。
- 前記細骨材が前記人工石材である、請求項1に記載の耐塩害コンクリート。
- 前記人工石材中のFeの含有率がFeO換算で50質量%以下である、請求項1または2に記載の耐塩害コンクリート。
- 前記減水剤が、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルムアルデヒド縮合物、またはポリカルボン酸(塩)を有効成分として含む、高性能減水剤または高性能AE減水剤である、請求項1〜3に記載の耐塩害コンクリート。
- 膨張材および/または収縮低減剤を含む、請求項1〜4に記載の耐塩害コンクリート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013135624A JP2015010010A (ja) | 2013-06-27 | 2013-06-27 | 耐塩害コンクリート |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016175817A (ja) * | 2015-03-23 | 2016-10-06 | 宇部興産株式会社 | フレッシュコンクリートの配合決定方法 |
JP2017075071A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 住友大阪セメント株式会社 | セメント組成物、及び、セメント硬化体 |
CN115215617A (zh) * | 2022-08-15 | 2022-10-21 | 青岛理工大学 | 一种绿色低碳超高性能海工混凝土及其制备方法和应用 |
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2013
- 2013-06-27 JP JP2013135624A patent/JP2015010010A/ja active Pending
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JP2016175817A (ja) * | 2015-03-23 | 2016-10-06 | 宇部興産株式会社 | フレッシュコンクリートの配合決定方法 |
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