JP2015009578A - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Katsuaki Maruyama
活明 丸山
芳紀 魚住
Yoshinori Uozumi
芳紀 魚住
祐幸 野村
Yuko Nomura
祐幸 野村
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Abstract

【課題】フロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することができると共に、構造の簡素化を図ることができる車両用ポップアップフード装置を得る。
【解決手段】車両用ポップアップフード装置130は、フードストライカ14の係止部14Aが係止され、この係止部14Aを車両上方側に移動させることによってフロントフード12を閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフードロック装置22と、エネルギー吸収装置132と、を備えている。また、エネルギー吸収装置132は、フロントフード12の車両下方側に設けられていると共にフードロック装置22と車幅方向に間隔を空けて配置されている。さらに、エネルギー吸収装置132は、フード受け部Sを有しており、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際にフード受け部Sがフロントフード12側に向けて移動するように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用ポップアップフード装置に関する。
下記特許文献1〜特許文献4には、車両の前部に設けられたフロントフードの前端部又はフロントフード全体を車両上方側に向けてポップアップさせる車両用ポップアップフード装置が開示されている。これらの文献に記載された技術について簡単に説明すると、下記特許文献1に記載された車両用ポップアップフード装置は、ラジエータサポートの上部に車幅方向に間隔を空けて配置された一対のロックストライカと、この一対のロックストライカを車両上方側に向けて移動させる一対のアクチュエータと、を備えている。一対のアクチュエータがそれぞれ作動することによってロックストライカと共にフロントフードの前端部が車両上方側に移動する(ポップアップする)ことが可能となっている。また、下記特許文献2〜特許文献4に記載された車両用ポップアップフード装置は、フロントフードの前端部の下方側に車幅方向に間隔を空けて配置された一対のリンク機構、又はフロントフードの前端部及び後端部の下方側に車幅方向に間隔を空けて配置された二対(4個)のリンク機構を備えている。リンク機構がアクチュエータによって作動されることによってフロントフードを車両上方側に移動させる(ポップアップさせる)ことが可能となっている。
以上説明したように、下記特許文献1〜特許文献4に記載された車両用ポップアップフード装置は、車幅方向に2点の支点(ロックストライカ/リンク機構)を有しているため、ポップアップしたフロントフードに歩行者等が当接した際に、フロントフードが傾くことが抑制される。これにより、安定したエネルギー吸収性能が確保されている。
特開2004−249872号公報 特開2004−299614号公報 特開2003−81052号公報 特開2010−235039号公報
しかしながら、上記特許文献1〜特許文献4に記載された構成では、車両用ポップアップフード装置を構成する部品(ロックストライカ、アクチュエータ、リンク機構等)の点数が多いことに加えて構造が複雑である。その結果、車両用ポップアップフード装置のコストが高くなると共に車両への搭載スペースを確保することが難しくなる。
本発明は上記事実を考慮し、フロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することができると共に、構造の簡素化を図ることができる車両用ポップアップフード装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、車両前部に設けられたフロントフードに取付けられたフードストライカの係止部が係止され、前記係止部を車両上方側に移動させることによって前記フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフードロック装置と、前記フロントフードの車両下方側に設けられていると共に前記フードロック装置と車幅方向に間隔を空けて配置され、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際にフード受け部が前記フロントフード側に向けて移動し、前記フロントフードに入力された衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収装置と、
を備えている。
請求項1記載の本発明では、フードストライカの係止部がフードロック装置によって車両上方側に移動されると、フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置に移動する、即ち、フロントフードがポップアップする。また、本発明では、エネルギー吸収装置がフロントフードの車両下方側に設けられており、さらにエネルギー吸収装置は、フードロック装置と車幅方向に間隔を空けて配置されている。そしてさらに、エネルギー吸収装置は、フード受け部を備えており、このフード受け部は、フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際にフロントフード側に向けて移動するように構成されている。そのため、フロントフードがポップアップしている状態で被衝突物がフロントフードに当接し、フロントフードが車両下方側に向けて移動すると(変形すると)、当該フロントフードはエネルギー吸収装置のフード受け部に当接する。すなわち、フロントフードがフードロック装置及びエネルギー吸収装置によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフードに当接した際に、フロントフードが傾くことが抑制され、これにより安定したエネルギー吸収性能が確保される。これに加えて、本発明では、フロントフードがエネルギー吸収装置のフード受け部に当接して当該エネルギー吸収装置が車両下方側に向けて押圧されると、当該エネルギー吸収装置が変形する。これにより、フロントフードに入力された衝突エネルギーが吸収され、ひいてはフロントフードに当接した被衝突物に入力される衝突エネルギーが吸収される。
また、本発明では、エネルギー吸収装置が、フロントフードを支持する支持機能を有しているため、フロントフードの傾きを抑制するための、即ち、フロントフードを支持するためのフードロック装置やリンク機構等を追加で設けなくてもよい。
請求項2記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1記載の車両用ポップアップフード装置において、単一の前記フードロック装置が車幅方向の中間部に設けられ、かつ前記エネルギー吸収装置が前記フードロック装置の車幅方向一方側及び他方側にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
請求項2記載の本発明では、フードロック装置及びエネルギー吸収装置が上記のように設けられている。そのため、フロントフードがポップアップしている状態で被衝突物がフロントフードの車幅方向一方側に当接すると、フロントフードは車幅方向の中間部に設けられたフードロック装置及び車幅方向一方側に設けられたエネルギー吸収装置によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフードの車幅方向一方側に当接した際に、フロントフードが傾くことが抑制される。また、フロントフードがポップアップしている状態で被衝突物がフロントフードの車幅方向他方側に当接すると、フロントフードは車幅方向の中間部に設けられたフードロック装置及び車幅方向他方側に設けられたエネルギー吸収装置によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフードの車幅方向他方側に当接した際に、フロントフードが傾くことが抑制される。これにより安定したエネルギー吸収性能が確保される。
請求項3記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置において、前記エネルギー吸収装置は、基端側が回動可能に支持されかつ先端側が前記フード受け部とされたエネルギー吸収部を有して構成されており、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に前記エネルギー吸収部が回動されて該エネルギー吸収部の先端側が基端側に比して車両上方側に配置されることを特徴としている。
請求項3記載の本発明では、エネルギー吸収部を回動させるという単純な構成により当該エネルギー吸収部のフード受け部をフロントフード側に向けて移動させることができる。
請求項4記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置において、前記エネルギー吸収装置は、前記フード受け部を有しかつ前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に車両上下方向への寸法が増加するフレーム部と、該フレーム部と一体に設けられ又は該フレーム部と別体に設けられたエネルギー吸収部と、を有して構成されており、前記フレーム部に入力された荷重が前記エネルギー吸収部に伝達されて該エネルギー吸収部が塑性変形することを特徴としている。
請求項4記載の本発明では、エネルギー吸収部が塑性変形することによってフロントフードに入力された衝突エネルギーが吸収され、ひいてはフロントフードに当接した被衝突物に入力される衝突エネルギーが吸収される。また、エネルギーを吸収する部位(エネルギー吸収部)がフロントフードから荷重が入力される部位(フレーム部)と独立して設けられている(別体に設けられている)構成では、エネルギーの吸収特性を容易に調整することができる。
請求項5記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、請求項4記載の車両用ポップアップフード装置において、前記フレーム部には係合部が設けられていると共に、前記エネルギー吸収部には複数の被係合部が設けられ、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置側へ移動されかつ前記フロントフードが持ち上げ位置に移動される前に前記係合部が前記複数の被係合部のうちいずれかの被係合部に係合することが可能とされ、前記フレーム部に入力された荷重が前記係合部及び前記いずれかの被係合部を介して前記エネルギー吸収部に入力されることを特徴としている。
請求項5記載の本発明では、フロントフードが持ち上げ位置に移動される前にフレーム部に設けられた係合部がエネルギー吸収部に設けられた複数の被係合部のうちいずれかの被係合部に係合することが可能となっている。そのため、フロントフードの持ち上げ位置への移動が完了する前に(フロントフードのポップアップ完了前に)被衝突物がフロントフードに当接したとしても、この荷重はフレーム部に設けられた係合部及びエネルギー吸収部に設けられたいずれかの被係合部を介して当該エネルギー吸収部に伝達される。これにより、本発明では、フロントフードのポップアップ完了前においてもエネルギーの吸収性能を確保することができる。
以上説明したように、請求項1〜請求項5記載の本発明に係る車両用ポップアップフード装置は、フロントフードに当接した被衝突物に入力されるエネルギーの吸収性能を確保することができると共に、構造の簡素化を図ることができる、という優れた効果を有する。
車両用ポップアップフード装置を備えた車両の前部を模式的に示した斜視図である。 図1に示された車両用ポップアップフード装置を構成するフードロック装置等を車両後方側から見た背面図である。 フードロック装置がアクチュエータベースに対して回動された状態を示す図2に対応する背面図である。 エネルギー吸収装置が固定されたラジエータサポートのアッパメンバを車両斜め前方側から見た斜視図である。 図4に示されたエネルギー吸収装置を拡大して示す拡大正面図である。 第1変形例に係るエネルギー吸収装置を車両斜め前方側から見た斜視図である。 図6に示されたエネルギー吸収装置のエネルギー吸収部を示す斜視図である。 第2変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図6に対応する斜視図である。 第3変形例に係るエネルギー吸収装置を示す図6に対応する斜視図である。 図9に示されたエネルギー吸収装置を示す正面図である。
次に、図1〜図5を用いて本発明の実施形態に係る車両用ポップアップフード装置について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側方向をそれぞれ示している。また以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態の車両用ポップアップフード装置130は、フロントフード12を閉止位置(符号Aで指示された状態)に保持する保持機能と、作動することによってフロントフード12を閉止位置から押し上げ位置(符号Bで指示された状態)に押し上げる(ポップアップさせる)ポップアップ機能と、を有するフードロック装置22を備えている。フロントフード12がポップアップすることによって該フロントフード12の変形代が確保され、これにより、フロントフード12に当接した歩行者等に入力される衝突エネルギーを吸収することが可能となっている。また、車両用ポップアップフード装置130は、フロントフード12に入力された衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収装置132を備えている。以下、先ずフロントフード12の概略の構成について説明し、次いで車両用ポップアップフード装置130の詳細な構成について説明する。
(フロントフード12の構成)
フロントフード12は、車両前後方向及び車幅方向に延在すると共に車両平面視で略矩形状に形成されており、このフロントフード12は、図示しないパワーユニットが収容されたパワーユニットルームを車両上方側から覆っている。また、フロントフード12の後端部は左右それぞれに配置された一対のフードヒンジ(図示省略)によって回動可能に支持されている。また、フロントフード12の前端部における車幅方向の中間部には、フードストライカ14(図2参照)が設けられている。このフードストライカ14が車体の前端部における車幅方向の中間部に配置された単一のフードロック装置22(後に詳述)に係止されることによって、フロントフード12が閉止位置に保持される(フロントフード12の回動が規制される)構成である。
フードストライカ14は、車両側面視で車両上方側に向けて開放された略U字状に形成されており、また、図2に示されるように、フードストライカ14の下端部は、フロントフード12が閉止された状態において車両前後方向に延びる係止部14Aとされている。
(車両用ポップアップフード装置130の構成)
車両用ポップアップフード装置130は、車体(ラジエータ16を支持するラジエータサポート18(図1参照))に固定されると共にアクチュエータ34の一端を支持するベースとしてのアクチュエータベース20と、アクチュエータベース20に回動可能に支持されたフードロック装置22と、を備えている。
アクチュエータベース20は、鋼板材にプレス加工等が施されることによって形成されている。具体的には、アクチュエータベース20は、車両正面視で略逆三角形状に形成されていると共に車両前後方向を板厚方向として車幅方向に延在するフードロック装置支持部24を備えている。このフードロック装置支持部24の車幅方向右側かつ車両上方側の端部には、円形の支持孔26が形成されている。この支持孔26にフードロック装置22に固定された回動軸としての支持ピン66が挿入されることによって、フードロック装置22が支持孔26を軸支部として回動することが可能となっている。また、本実施形態では、支持孔26に挿入された支持ピン66が、車両正面視でフードストライカ14の係止部14Aの側方側(車両左側)に配置されている。さらに、支持孔26に挿入された支持ピン66の車両上下方向の位置は、フロントフード12の閉止位置における係止部14Aの車両上下方向の位置と持ち上げ位置における係止部14Aの車両上下方向の位置との中間部に設定されている。
また、フードロック装置支持部24には、支持孔26の中心を軸中心とする円弧状に形成されたガイド孔28が形成されている。フードロック装置22に固定されたガイドピン56がガイド孔28に挿通されることによって、フードロック装置22のアクチュエータベース20に対する回動範囲が規制されている。
また、フードロック装置支持部24には、車両正面視で車両上方側に向けて開放された一対の固定凹部30,32が設けられている。一対の固定凹部30,32のうち固定凹部30は、ガイド孔28と支持孔26との車幅方向の中間部に配置されており、また固定凹部32は、ガイド孔28の車幅方向左側に配置されている。フードロック装置22に固定されたかしめピン58,58が、上記の固定凹部30,32にそれぞれ係合することによって、フードロック装置22がアクチュエータベース20に固定されている。また、フードロック装置22が回動し、かしめピン58,58が固定凹部30,32の開放端から抜け出すことによって、フードロック装置22のアクチュエータベース20への固定が解除される構成である。なお、フードロック装置22に固定されたかしめピン58,58は、該フードロック装置22が回動した際にフードロック装置支持部24における固定凹部30,32の上方側の部位に当接しないようになっている。
また、アクチュエータベース20は、アクチュエータ34の車幅方向右側の端部を支持するアクチュエータ支持部36を備えている。このアクチュエータ支持部36は、フードロック装置支持部24の車幅方向右側の端部から車両前後方向を板厚方向として車幅方向右側に延びる前壁部36Aと、前壁部36Aの下端から車両前方側に向けて延びる下壁部36Bと、を有して構成されている。また、アクチュエータ34の車幅方向右側の端部は、前壁部36Aに支持ピン38を介して回動可能に支持されている。さらに、アクチュエータ34の車幅方向右側の端部が前壁部36Aに支持された状態において、当該アクチュエータ34は、フードロック装置22の車幅方向右側に隣り合って配置されている。すなわち、アクチュエータ34がフードロック装置22と車両正面視で車両前後方向にオーバーラップしない位置に配置されている。
ここで、アクチュエータ34の構成について説明すると、本実施形態のアクチュエータ34は、筒状に形成されたシリンダ34Aと、シリンダ34Aの一端(車幅方向右側の端部)を閉止するマイクロガスジェネレータ34Bと、シリンダ34Aに挿通された円柱状のロッド34Cと、を有して構成されている。マイクロガスジェネレータ34Bに設けられたガス発生剤が燃焼することによって、シリンダ34A内の圧力が上昇し、ロッド34Cが車幅方向左側に向けて伸び出すようになっている。また、本実施形態では、ロッド34Cがシリンダ34Aに対して伸び出すと、即ち、シリンダ34Aの車幅方向左側の端から距離Cだけ伸び出すと(図3参照)、図示しないロック装置が作動して、ロッド34Cがシリンダ34A内に戻らないようになっている。
また、アクチュエータ支持部36には、後述する規制フック72の他端部72Bが係合する第1係合部としての第1係合ピン40が固定されている。さらに、アクチュエータベース20には、複数の(本実施形態では4個の)固定螺子挿通孔42が形成されている。固定螺子挿通孔42に挿通された固定螺子(図示せず)が、ラジエータサポート18(アッパメンバ18A(図1参照))の車両前方側の面に形成された螺子孔(図示せず)に螺入されることによって、アクチュエータベース20が車体に固定されている。また、本実施形態では、アクチュエータベース20がアッパメンバ18Aに固定された状態において、アクチュエータ34がアッパメンバ18Aと車両正面視で車両前後方向にオーバーラップして配置されている。
フードロック装置22は、車両正面視で略矩形状に形成されたフードロック装置本体部44と、フードロック装置本体部44の車幅方向右側の端部からアクチュエータベース20側に向けて延びる延出部46と、を備えている。
また、フードロック装置本体部44の上部には、フードストライカ14の係止部14Aが係止される係止凹部48が形成されている。この係止凹部48は、車両上方側に向けて開放されていると共に車両正面視で縁部が略U字状に形成されている。さらに、係止凹部48の深さ方向の端部D(以下「係止凹部48の底D」という)の幅(車幅方向の寸法)は、係止部14Aの外径寸法と同程度に設定されており、また係止凹部48の幅は、車両上方側に行くに従って次第に幅広となるように設定されている。
また、フードロック装置本体部44は、フードストライカ14の係止部14Aを係止凹部48の底Dに保持するラッチ50を備えている。このラッチ50がケーブル52を介して操作されることによって、ラッチ50による係止部14Aの保持を解除することが可能となる構成である。さらに、フードロック装置本体部44の下端部には、上記のケーブル52が支持される支持部54が設けられており、また支持部54には、車両後方側に向けて開放された固定切欠54Aが形成されている。この固定切欠54Aにケーブル52(アウタケーブル)の一端が嵌入されることによって、当該ケーブル52の一端がフードロック装置本体部44に固定されている。さらに、本実施形態では、フードロック装置22がアクチュエータベース20に対して回動する前の状態において、固定切欠54Aとアクチュエータベース20とが車両前後方向にオーバーラップしないように設定されている。そして、図3に示されるように、フードロック装置22がアクチュエータベース20に対して回動した際に、固定切欠54Aとアクチュエータベース20とが車両前後方向にオーバーラップして配置されると共に、固定切欠54Aの開放端がアクチュエータベース20と近接して配置されるように設定されている(固定切欠54Aの開放端とアクチュエータベース20との距離がケーブル52(アウタケーブル)の外径未満の寸法となるように設定されている)。
また、図2に示されるように、フードロック装置本体部44における係止凹部48の下方側には、前述のガイドピン56が固定されており、さらにフードロック装置本体部44における車幅方向の両側部には、前述のかしめピン58がそれぞれ固定されている。
また、延出部46は、フードロック装置本体部44の車幅方向右側の端部から車両上方側に向けて傾斜して延びる第1延出部60と、第1延出部60の上端から車両下方側に向けて屈曲すると共にアクチュエータベース20のフードロック装置支持部24に沿って延びる第2延出部62と、を有して構成されている。また、第1延出部60と第2延出部62との境界部は軸支部64とされており、この軸支部64には前述の支持ピン66が固定されている。さらに、第2延出部62の下端部は、アクチュエータ34の作動力が入力される入力部68とされており、この入力部68には、アクチュエータ34のロッド34Cの先端部がピン70を介して回動可能に固定されている。アクチュエータ34の作動力が入力部68に入力されると、フードストライカ14の係止部14Aが係止凹部48の底Dに係止された状態でフードロック装置本体部44がアクチュエータベース20に対して支持ピン66回りに回動するようになっている。その結果、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置へ移動する(ポップアップする)。
ここで、本実施形態では、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置に移動する際のフードストライカ14の係止部14Aの中心の移動軌跡Eが、閉止位置において係止部14Aの中心を通りかつ車両上下方向に沿う噛み合い中心線Fを横切るようにフードロック装置22の回動中心の位置等が設定されている。すなわち、フードストライカ14の係止部14Aの中心が、噛み合い中心線に対して一方側に移動(噛み合い中心線Fに対する車幅方向左側への最大移動量G)した後、噛み合い中心線Fに対して他方側に移動(噛み合い中心線Fに対する車幅方向右側への最大移動量H)するように設定されている。また、本実施形態では、フードストライカ14の係止部14Aの中心の噛み合い中心線Fに対する車幅方向左側への最大移動量Gと、当該係止部14Aの中心の噛み合い中心線Fに対する車幅方向右側への最大移動量Hとが略同一の移動量となるように設定されている。なお、本実施形態では、閉止位置において係止凹部48を幅方向に二等分する二等分線と上記の噛み合い中心線Fが一致している。また、フードストライカ14の係止部14Aの中心の移動軌跡E及び当該係止部14Aの外径に基づいて係止凹部48の縁部の形状が設定されている。
また、第2延出部62には、アクチュエータベース20に対するフードロック装置22の回動を規制する規制部としての規制フック72が取付けられている。この規制フック72は、車両正面視で緩やかに屈曲するL字状に形成されている。また、規制フック72の中間部(屈曲された部位)には、第2係合部としての第2係合ピン74が挿通されており(係合しており)、さらに第2係合ピン74の前端部は第2延出部62に固定されている。これにより、規制フック72が第2係合ピン74を軸として回動することが可能となっている。また、規制フック72の一端部72Aは、アクチュエータ34のロッド34Cに設けられた図示しない被係止部に係止されている。以上説明した規制フック72の他端部72Bが、アクチュエータベース20に固定された第1係合ピン40に係合している状態では、アクチュエータベース20に対するフードロック装置22の回動が規制される。また、図3に示されるように、アクチュエータ34のロッド34Cがシリンダ34Aに対して伸び出すことによって規制フック72の一端部72Aがロッド34Cに押圧されると、規制フック72が第2係合ピン74回りに回動し、規制フック72の他端部72Bと第1係合ピン40との係合が解除される。そして、アクチュエータ34のロッド34Cがシリンダ34Aに対して更に伸び出すことによって、フードロック装置22がアクチュエータベース20に対して回動するようになっている。
図1及び図4に示されるように、エネルギー吸収装置132は、フロントフード12の車両下方側に設けられており、またエネルギー吸収装置132は、フードロック装置22(図2参照)と車幅方向に間隔を空けて配置されている。さらに、本実施形態では、エネルギー吸収装置132が、フードロック装置22の車幅方向一方側(左側)及び他方側(右側)にそれぞれ設けられている。詳述すると、図5に示されるように、エネルギー吸収装置132は、フロントフード12が閉止位置に位置している状態において車幅方向を長手方向とする矩形ブロック状に形成されたエネルギー吸収部134を備えている。また、エネルギー吸収部134の基端側140(車幅方向内側の端部)は、ブラケット136に車両前後方向を軸線方向として回動可能に支持されている。なお、図4に示されるように、ブラケット136は、ラジエータサポート18のアッパメンバ18Aの車両上方側の面に固定されている。また、図5に示されるように、エネルギー吸収部134の長手方向の中間部には、ケーブル138の一端が接続されている。ケーブル138が、フロントフード12のポップアップに連動して車幅方向内側に向けて引っ張られることによって、即ち、ケーブル138が、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に車幅方向内側に向けて引っ張られることによって、エネルギー吸収部134が回動する構成である。また、フロントフード12のポプアップに連動してエネルギー吸収部134が回動されると、当該エネルギー吸収部134の先端側142(フード受け部S)が基端側140に比して車両上方側に配置される、即ち、フード受け部Sがフロントフード12側に向けて移動するようになっている。これにより、エネルギー吸収部134の車両上下方向への寸法をフロントフード12のポップアップに連動して増加させることが可能となっている。また、エネルギー吸収部134の先端側142(フード受け部S)が基端側140に比して車両上方側に配置された状態において、フロントフード12がフード受け部Sに当接して、エネルギー吸収部134が車両下方側に向けて押圧されると、エネルギー吸収部134の車両上下方向への寸法が減少する。これにより、フロントフード12に入力された衝突エネルギーが吸収される構成である。なお、このエネルギーの吸収特性を考慮してエネルギー吸収部134の材質(一例として金属や繊維強化樹脂等)や内部の構造(一例として中実構造や中空構造やハニカム構造等)が設定されている。
さらに、本実施形態では、エネルギー吸収部134が回動されると、当該エネルギー吸収部134の基端側140の端面144がブラケット136に当接する。これにより、エネルギー吸収部134のそれ以上の回動が規制されている。また、エネルギー吸収部134の基端側140の端面144がブラケット136に当接した状態では、エネルギー吸収部134の車幅方向外側の面145が車両上下方向に対して車幅方向内側に角度θだけ傾斜している、即ち、エネルギー吸収部134の先端側142が基端側140に比して車幅方向内側にオフセットして配置される。
また、図4に示されるように、本実施形態では、ケーブル138の他端が接続されたレバー146が、車幅方向の中央部に設けられており、このレバー146は、アッパメンバ18Aの車両上方側の面に車両上下方向を軸方向として回動可能に支持されている。さらに、レバー146の端部は、アクチュエータ34のロッド34C(図2参照)に設けられた図示しない被係止部に係止されている。これにより、アクチュエータ34の作動に連動して(フロントフード12のポップアップに連動して)レバー146が回動し、ケーブル138を車幅方向内側に向けて引っ張ることが可能となっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態では、衝突センサ(図示省略)によって衝突が検知されることによってアクチュエータ34が作動すると(マイクロガスジェネレータ34Bに設けられたガス発生剤が燃焼すると)、フードストライカ14(係止部14A)が係止凹部48の底Dに係止された状態でフードロック装置22が支持ピン66回りに回動する。図2において、想像線(二点鎖線)はフードロック装置22の回動状態を示す。これにより、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置に移動する(ポップアップする)。また、図1及び図4に示されるように、本実施形態では、フロントフード12のポップアップ時にエネルギー吸収装置132のエネルギー吸収部134が回動されて、エネルギー吸収装置132(エネルギー吸収部134)の車両上下方向への寸法が増加する。
フロントフード12がポップアップしている状態で被衝突物がフロントフード12に当接すると、フロントフード12はフードロック装置22及びエネルギー吸収装置132によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフード12に当接した際に、フロントフード12が傾くことが抑制され、これにより安定したエネルギー吸収性能が確保される。これに加えて、本実施形態では、フロントフード12がエネルギー吸収装置の車両上方側の端部(フード受け部S)に当接してエネルギー吸収部134が車両下方側に向けて押圧されると、当該エネルギー吸収部134の車両上下方向への寸法が減少する(エネルギー吸収部134が潰れる(塑性変形する))。これにより、フロントフード12に入力された衝突エネルギーが吸収され、ひいてはフロントフード12に当接した被衝突物に入力される衝突エネルギーが吸収される。
また、本実施形態では、エネルギー吸収装置132が、フロントフード12を支持する支持機能を有しているため、被衝突物がフロントフード12に当接した際に当該フロントフード12の傾きを抑制するための(フロントフード12を支持するための)フードロック装置やリンク機構等を追加で設けなくてもよい。これにより、本実施形態では車両用ポップアップフード装置130の構造の簡素化を図ることができる
さらに、本実施形態では、エネルギー吸収装置132が、フードロック装置22の車幅方向一方側及び他方側にそれぞれ設けられている。そのため、フロントフード12がポップアップしている状態で被衝突物がフロントフード12の車幅方向一方側に当接すると、フロントフード12は車幅方向の中間部に設けられたフードロック装置22及び車幅方向一方側に設けられたエネルギー吸収装置132によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフード12の車幅方向一方側に当接した際に、フロントフード12が傾くことが抑制される。また、フロントフード12がポップアップしている状態で被衝突物がフロントフード12の車幅方向他方側に当接すると、フロントフード12は車幅方向の中間部に設けられたフードロック装置22及び車幅方向他方側に設けられたエネルギー吸収装置132によって支持される。その結果、被衝突物がフロントフード12の車幅方向他方側に当接した際に、フロントフード12が傾くことが抑制される。すなわち、本実施形態では、エネルギー吸収装置132をフードロック装置22の車幅方向の両サイドに配設することにより安定したエネルギー吸収性能が確保されている。
また、本実施形態では、エネルギー吸収部134を回動させるという単純な構成により当該エネルギー吸収部134のフード受け部Sをフロントフード12側に向けて移動させることができる。これにより、車両用ポップアップフード装置130の構造の更なる簡素化が図られている。
さらに、本実施形態では、エネルギー吸収部134の基端側140の端面144がブラケット136に当接した状態において(フロントフード12がポップアップした状態において)、エネルギー吸収部134の車幅方向外側の面145が車両上下方向に対して車幅方向内側に角度θだけ傾斜している。これにより、フロントフード12がエネルギー吸収部134の上端部に当接した際に、エネルギー吸収部134が傾倒する(回動する)ことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、エネルギー吸収装置132をフードロック装置22の車幅方向一方側及び他方側にそれぞれ設けた例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フードロック装置22を車体中心線に対して車幅方向一方側にオフセットして配設し、エネルギー吸収装置132を車体中心線に対して車幅方向他方側にオフセットして配設することもできる。
また、本実施形態では、フードロック装置22が支持ピン66回りに回動することによってフロントフード12を閉止位置から持ち上げ位置に移動させた(ポップアップさせた)例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フードロック装置の車両下方側にアクチュエータを配置して、このアクチュエータによってフードロック装置を車両上方側に向けて移動させることによってフロントフード12をポップアップさせることもできる。
(第1変形例)
次に、図6及び図7を用いて上記実施形態の変形例に係るエネルギー吸収装置について説明する。
図6に示されるように、本変形例に係るエネルギー吸収装置148は、フロントフード12のポップアップ時に(フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に)車両上下方向への寸法が増加するフレーム部150と、当該フレーム部150に支持されたエネルギー吸収部152と、を有して構成されている。
フレーム部150は、アッパメンバ18Aの車両上方側の面に固定されるベース154と、当該ベース154に連結された第1アーム156及び第2アーム158と、を有して構成されている。また、ベース154は、車両側面視で車両上方側に向けて開放されたU字状に形成されており、またベース154は、アッパメンバ18Aの車両上方側の面に接合される底壁154Aと、底壁154Aの前端部及び後端部が車両上方側に向けて折り曲げられることによって形成された一対の側壁154Bと、を備えている。さらに、側壁154Bには、車幅方向を長手方向とする長孔状に形成されたガイド孔160が形成されている。
また、第1アーム156は、フロントフード12が閉止された状態において車両側面視で車両下方側に向けて開放されたU字状断面に形成されていると共に車両正面視で車幅方向を長手方向とする矩形状に形成されている。また、第1アーム156の車幅方向内側の端部は、ベース154の車幅方向内側の端部にピン162を介して回動可能に支持されている。
また、第2アーム158は、上記の第1アーム156と同様にフロントフード12が閉止された状態において車両側面視で車両下方側に向けて開放されたU字状断面に形成されていると共に車両正面視で車幅方向を長手方向とする矩形状に形成されている。さらに、第2アーム158の車幅方向内側の端部と第1アーム156の車幅方向外側の端部とはピン164を介して連結されている。また、第2アーム158の車幅方向外側の端部には、ピン166が固定されており、さらにこのピン166は、ベース154の側壁154Bに形成されたガイド孔160に挿通されている。これにより、第2アーム158の車幅方向外側の端部がガイド孔160に沿って車幅方向内側に向けて移動することが可能となっている。また、第2アーム158の車幅方向外側の端部がガイド孔160に沿って車幅方向内側に向けて移動すると、第2アーム158と第1アーム156との連結部(フード受け部S)が車両上方側に向けて(フロントフード12側に向けて)移動する。これにより、フレーム部150の車両上下方向への寸法を増加させることが可能となっている。なお、第2アーム158の車幅方向外側の端部は、ピン166に接続されたケーブル138によって車幅方向内側に向けて引っ張られるようになっている。
図6及び図7に示されるように、エネルギー吸収部152は、ベース154の底壁154A沿って延在する板状に形成されており、またエネルギー吸収部152の車幅方向の中間部は蛇腹状に折り曲げられた蛇腹部168とされている。さらに、エネルギー吸収部152の車幅方向内側の端部は、ピン162を介してベース154の車幅方向内側の端部に支持されている。また、エネルギー吸収部152の車幅方向外側の端部は、車両正面視でピン166の外径に対応する半円弧状に湾曲された被係止部170とされている。アクチュエータ34が作動することによって第2アーム158の車幅方向外側の端部が車幅方向内側に向けて移動した際に、第2アーム158の車幅方向外側の端部に固定されたピン166がエネルギー吸収部152の被係止部170に係止されるようになっている。また、本実施形態では、フロントフード12の持ち上げ位置への移動が完了されるのと略同時にピン166が被係止部170に係止されるように設定されている。
以上説明した本変形例に係るエネルギー吸収装置では、フロントフード12がフレーム部150の上端部(フード受け部S)に当接して、フレーム部150に荷重が入力されると、この荷重は第2アーム158を通じてエネルギー吸収部152に伝達される。その結果、エネルギー吸収部152が車幅方向に引っ張られ、当該エネルギー吸収部152の蛇腹部168は引き伸ばされる(塑性変形する)。これにより、フロントフード12に入力された衝突エネルギーが吸収され、ひいてはフロントフード12に当接した被衝突物に入力される衝突エネルギーが吸収される。
また、本変形例では、エネルギーを吸収する部位(エネルギー吸収部152)がフロントフード12から荷重が入力される部位(フレーム部150)と独立して設けられているため、エネルギー吸収部152の板厚等を調整することにより、エネルギーの吸収特性を容易に調整することができる。
(第2変形例)
次に、図8を用いて上記実施形態の第2変形例に係るエネルギー吸収装置について説明する。なお、上記第1変形例に係るエネルギー吸収装置148と同一の部材及び同一の機能を有する部位については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、第2変形例に係るエネルギー吸収装置172は、上記第1変形例に係るエネルギー吸収装置148のエネルギー吸収部152に変えて被係合部としての複数の凹部176を有するエネルギー吸収部174が設けられていることに特徴がある。具体的には、エネルギー吸収部174は、板材に折り曲げ加工が施されることによって形成されている。当該折り曲げ加工が施されることによって車幅方向に沿って等間隔に配列された複数の凹部176がエネルギー吸収部174に形成されている。フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置側へ移動された際に(第2アーム158に固定されたピン166が車幅方向内側に移動された際に)係合部としてのピン166がいずれかの凹部176に係合することが可能となっている。すなわち、フロントフード12が持ち上げ位置に移動される前にフレーム部150(第2アーム158)に固定されたピン166がエネルギー吸収部174に設けられた複数の凹部176のうちいずれかの凹部176に係合することが可能となっている。
以上説明した本変形例に係るエネルギー吸収装置172では、フロントフード12の持ち上げ位置への移動が完了する前に(フロントフード12のポップアップ完了前に)被衝突物がフロントフード12に当接したとしても、この荷重はフレーム部に設けられたピン166及びエネルギー吸収部174に設けられたいずれかの凹部176を介して当該エネルギー吸収部174に伝達される。これにより、本変形例では、フロントフード12のポップアップ完了前においてもエネルギーの吸収性能を確保することができる。
(第3変形例)
次に、図9及び図10を用いて上記実施形態の第3変形例に係るエネルギー吸収装置について説明する。なお、上記第1変形例に係るエネルギー吸収装置148と同一の部材及び同一の機能を有する部位については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9及び図10に示されるように、本変形例に係るエネルギー吸収装置178は、エネルギー吸収部180がベース154に一体に設けられていることに特徴がある。具体的には、ベース154に形成されたガイド孔160の車両下方側の縁部がエネルギー吸収部180とされており、当該エネルギー吸収部180は、ガイド孔160の長手方向に沿って被係合部としての複数の切欠部182が形成されることによって構成されている。また、本変形例においても、上記第2変形例に係るエネルギー吸収装置172と同様に、フロントフード12が閉止位置から持ち上げ位置側へ移動された際に(第2アーム158に固定されたピン166が車幅方向内側に移動された際に)係合部としてのピン166がいずれかの切欠部182に係合することが可能となっている。
以上説明した本変形例に係るエネルギー吸収装置178では、上記第2変形例に係るエネルギー吸収装置172と同様に、フロントフード12のポップアップ完了前においてもエネルギーの吸収性能を確保することができる。また、本変形例では、エネルギー吸収部180がベース154に一体に設けられているため、エネルギー吸収装置178を構成する部品の点数を削減することができ、ひいては、車両用ポップアップフード装置を構成する部品の点数を削減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
12 フロントフード
14 フードストライカ
14A フードストライカの係止部
22 フードロック装置
130 車両用ポップアップフード装置
132 エネルギー吸収装置
134 エネルギー吸収部
140 エネルギー吸収部の基端側
142 エネルギー吸収部の先端側
148 エネルギー吸収装置
150 フレーム部
152 エネルギー吸収部
166 ピン(係合部)
172 エネルギー吸収装置
174 エネルギー吸収部
176 凹部(被係合部)
178 エネルギー吸収装置
180 エネルギー吸収部
182 切欠部(被係合部)
S フード受け部

Claims (5)

  1. 車両前部に設けられたフロントフードに取付けられたフードストライカの係止部が係止され、前記係止部を車両上方側に移動させることによって前記フロントフードを閉止位置から持ち上げ位置へ移動させるフードロック装置と、
    前記フロントフードの車両下方側に設けられていると共に前記フードロック装置と車幅方向に間隔を空けて配置され、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際にフード受け部が前記フロントフード側に向けて移動し、前記フロントフードに入力された衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収装置と、
    を備えた車両用ポップアップフード装置。
  2. 単一の前記フードロック装置が車幅方向の中間部に設けられ、かつ前記エネルギー吸収装置が前記フードロック装置の車幅方向一方側及び他方側にそれぞれ設けられている請求項1記載の車両用ポップアップフード装置。
  3. 前記エネルギー吸収装置は、基端側が回動可能に支持されかつ先端側が前記フード受け部とされたエネルギー吸収部を有して構成されており、前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に前記エネルギー吸収部が回動されて該エネルギー吸収部の先端側が基端側に比して車両上方側に配置される請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置。
  4. 前記エネルギー吸収装置は、前記フード受け部を有しかつ前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置へ移動される際に車両上下方向への寸法が増加するフレーム部と、該フレーム部と一体に設けられ又は該フレーム部と別体に設けられたエネルギー吸収部と、を有して構成されており、
    前記フレーム部に入力された荷重が前記エネルギー吸収部に伝達されて該エネルギー吸収部が塑性変形する請求項1又は請求項2記載の車両用ポップアップフード装置。
  5. 前記フレーム部には係合部が設けられていると共に、前記エネルギー吸収部には複数の被係合部が設けられ、
    前記フロントフードが閉止位置から持ち上げ位置側へ移動されかつ前記フロントフードが持ち上げ位置に移動される前に前記係合部が前記複数の被係合部のうちいずれかの被係合部に係合することが可能とされ、
    前記フレーム部に入力された荷重が前記係合部及び前記いずれかの被係合部を介して前記エネルギー吸収部に入力される請求項4記載の車両用ポップアップフード装置。
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JP2021154867A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 本田技研工業株式会社 車両用ラッチ装置

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