JP2014533324A - N,n’−(ジメチル)−ウロンの使用ならびにエポキシ樹脂組成物の硬化方法 - Google Patents

N,n’−(ジメチル)−ウロンの使用ならびにエポキシ樹脂組成物の硬化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ビス官能性または多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンの、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための硬化剤としての使用に関する。

Description

本発明は、ビス官能性または多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンの、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための硬化剤としての使用、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための方法、ならびに成形品を製造するための、ビス官能性または多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンを含んでいるエポキシ樹脂組成物に関する。
熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂の使用は、その優れた耐化学薬品性、そのきわめて優れた熱特性および動的機械特性、ならびにその高い電気絶縁性のゆえに広く普及している。さらに、エポキシ樹脂は、様々な基材への優れた接着性を示しており、それゆえ繊維複合材料(複合物(Composites))における使用に非常に好適である。繊維複合材料に使用する場合、繊維の優れた湿潤、つまり複合物製造のために選択される樹脂配合物の低い粘度も、高い機械特性も望ましい。
繊維複合材料から成形品を製造するために、様々な方法、例えばプリプレグ法、様々な注入法または射出法、ここで、特にRTM法(Resin Transfer Molding)が利用される。これらの方法のうち、特に注入法または射出法が、近年重要性を増している。例えば、注入法では、開口している型内にある乾燥した強化材料、例えば、繊維マット、不織布、織物または経編物(Gewirke)を気密性の真空フィルムで覆い、真空をかけた後に供給管を介して樹脂配合物を含浸させる。これらの方法は、複雑な形状を有する大型の構成部材を、短時間で成形することができるという利点を有している。
エポキシ樹脂の硬化は、多様な機構により進行する。フェノールまたは無水物による硬化の他に、しばしばアミンによる硬化が実施される。これらの物質は、たいていの場合、液体であり、エポキシ樹脂ときわめて良く混合されうる。高い反応性およびそれに伴うきわめて低い潜在性のゆえに、このようなエポキシ樹脂組成物は、二成分で作られる。これは、樹脂(A成分)と硬化剤(B成分)とが別個に貯蔵され、使用の直前になって初めて正しい比率で混合されることを意味する。ここで、「潜在性」は、前記個々の成分の混合物が、定義された貯蔵条件下に安定して存在することを意味する。これらの二成分の樹脂配合物は、いわゆる低温硬化性の樹脂配合物とも呼ばれており、そのために使用される硬化剤は、たいていの場合、アミンまたはアミドアミンの群から選択される。
一成分の、熱硬化性のエポキシ樹脂配合物は、それとは反対に実際に用いられる使える状態であらかじめコンパウンド化されている、つまり、エポキシ樹脂および硬化剤は、出荷時に混合されている。それゆえ、使用するその場において個々の成分の混合ミスは起こりえない。そのための前提条件は、室温でエポキシ樹脂と反応しない(貯蔵性がある)が、しかし、加温下にエネルギー供給に応じて直ちに反応し始める潜在性の硬化剤系を形成することである。このような一成分のエポキシ樹脂配合物に特に好適な、かつまた経済的な硬化剤は、例えばジシアンジアミドである。相応の樹脂−硬化剤混合物は、環境条件下に12ヶ月まで使用可能な状態で貯蔵することができる。
ウロンは、ずっと以前からエポキシ樹脂の硬化を促進するための硬化促進剤として公知である。例えば、このウロンは、潜在性硬化剤、例えば、ジシアンジアミドと組み合わせて多数の用途で使用されている。例えば、潜在性硬化剤であるジシアンジアミドと、硬化促進剤である、あらゆる種類のウロンとを組合せた使用は、様々な特許文献にも記載されている。この関連においては、例えば以下の文献、EP603131A1、EP429395A2、US2,993,044A、US3,386,956A、US3,789,071、EP2295483A1、WO2004/106402A1、WO2007/062853A1を参照されたい。
残念ながら、高潜在性のジシアンジアミドまたは別の高潜在性の硬化剤を有するエポキシ樹脂混合物は、この混合物が、きわめて迅速に、および高い熱排出で、つまり、高いエネルギー量の放出下に硬化するという欠点を有している。この効果は、エポキシ樹脂混合物を硬化させるために、ジシアンジアミドおよび硬化促進剤、例えばウロンを使用する場合にいっそう明瞭である。この事実は、成形品の設計および製造に従事する当業者にとって重大な問題である、それというのは、放出されるエネルギーにより、成形体が層厚みに応じて内部応力を持つからである。この内部応力は、成形品内に亀裂をもたらし、それにより、この成形品は求められる機械的安定性に達しない。熱排出が層厚みに応じて高すぎると、個々の場合、むしろ炭化が観察され、これにより前記成形体は完全に使用不能になる。
金属構成部材もしくは木材構成部材に代わる複合物構成部材の用途が、例えば風力発電装置ではますます重要になっている。例えば、風力発電装置のメーカーは、比較的大型のブレード(Rotorblaetter)で動かされる、ますます大型の連結機械を設計している。このブレードの製造では、前記構成部材が、製造プロセスの間に熱によって破損しないように、製造プロセスで生じる熱をできる限り効率的にかつ均一に排出する必要がある。これは、硬化系として硬化剤のジシアンジアミド、および硬化促進剤のウロンを含んでいるエポキシ樹脂組成物の使用では、不十分にしか保証することができない、それというのは、この系が、きわめて迅速に反応し、大量の熱量を即座に放出するからである。比較的低い温度で硬化することにより、反応速度は、確かにある程度の範囲で制御することはできる;もっとも、エポキシ樹脂の層厚みの厚い、大型で巨大な構成部材、例えばブレードでは、不十分な熱排出による熱の滞留が即座に観察される。このことから、硬化反応が制御されずに促進するという結果が生じる。このことから、最終的に構成部材において熱による損傷が結果として起こる。
大型で巨大な構造構成部材を応力なしに製造するためには、この構成部材をできる限り均一に、それと同時にまた比較的ゆっくりと硬化させる必要がある。これは、促進剤のウロンと硬化剤のジシアンジアミドとからの通常の硬化系では、制限されてのみ実現可能である、それというのは、不均一な熱排出により局所的な熱の滞留、およびそれと同時に不均一な硬化に至ることがあるからである。この危険は、特に、不均一な構成部材の場合に生じる。
したがって、本発明の基礎をなす課題は、特にエポキシ樹脂の層厚みの厚い巨大な構成部材のための、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化する方法、ならびにそのために必要なエポキシ樹脂組成物を提供することである。この方法により、製造する成形品または構成部材において内部応力またはその他の熱による損傷が生じることなく、所定の期間のうちに均一な硬化が可能にされる。
前記課題は、本発明の請求項1および2に記載の方法および使用により解決される。
したがって、第一の実施態様によれば、一般式(I)
Figure 2014533324
[式中、
Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
nは、2〜20までの数を意味する]
のビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物の、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための硬化剤としての使用は、本発明の対象であり、
前記エポキシ樹脂組成物は、少なくとも1つの硬化可能なエポキシ樹脂を含んでいて、かつこのエポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、60〜180℃の温度での硬化の間に、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化する。このエポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤または別の触媒を含んでいないのが好ましい。
したがって、第二の実施態様によれば、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための方法、ならびに、一般式(I)
Figure 2014533324
[式中、
Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
脂環式基、または
置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
nは、2〜20までの数を意味する]
の少なくとも1つのビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物を硬化剤として用いる、複合物の製造方法も本発明の対象であり、
前記エポキシ樹脂組成物は、少なくとも1つの硬化可能なエポキシ樹脂を含んでいて、かつ、このエポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、60〜180℃の温度での硬化の間に、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化する。このエポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤または別の触媒を含んでいないのが好ましい。
それとは別の実施態様によれば、一般式(I)のビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物の、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための硬化剤としての使用、ならびに一般式(I)の少なくとも1つのビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物を硬化剤として用いて、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための方法、ならびに、一般式(I)
Figure 2014533324
[式中、
Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
脂環式基、または
置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
nは、2〜20までの数を意味する]
の少なくとも1つのビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物を硬化剤として用いて、複合物を製造するための方法も本発明の対象であり、
前記エポキシ樹脂組成物は、少なくとも1つの硬化可能なエポキシ樹脂を含んでいて、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤または別の触媒は含んでいない。前記エポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、このエポキシ樹脂組成物が完全に硬化する量で、特に好ましくは、60〜180℃の温度での硬化の間に、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいるのが好ましく、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化する。
驚くべきことに、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の、特に単独の硬化剤としての使用、および最大熱流量0.05〜0.99W/gの適切な調整により、ここで初めて、エポキシ樹脂組成物の特に応力の少ない硬化を可能にする方法を提供できることが判明した。それゆえこれらのウロンの使用下に製造された成形品において、亀裂またはその他の熱による損傷は全く確認されない。ここで、この硬化は、所定の期間のうちに特に均一に行われ、それにより、局所的な過熱または熱の滞留は観察されない。さらに、この硬化が完全に行われる、つまり、エポキシ樹脂の完全な重合が行われるため、このエポキシ樹脂が完全に硬化することは予測できなかった。それゆえ、製造する成形品に関して高い品質水準を保証する、成形品の製造方法を提供することもできる。
最大熱流量は、本発明によれば、特に等温により示差熱量計(DSC822e、Mettler Toledo)で計測され、最大熱流量であるピーク最大が測定される。規定される試験条件は、実施例に記載されている。
例えば、巨大な構成部材を迅速に、しかし穏やかに硬化するための方法を提供することもでき、この方法では、熱流量は、単独の硬化剤として使用される特定のウロンを選択することにより、硬化する構成部材に適合される。したがって、一方では、不均一な構成部材をできる限り均一に、それに伴い応力なしに硬化させることが可能になる。他方、硬化速度を、製造プロセスができる限り迅速に、ただし、構成部材の熱による損傷なしに行われるように最適化することができる。
したがって、特別な実施態様によれば、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンの、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための硬化剤としての使用、または一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンの硬化剤としての使用下にエポキシ樹脂組成物を硬化するための方法も本発明の対象であり、ここで、このエポキシ樹脂組成物は、少なくとも0.5mm、特に少なくとも2mm、特に少なくとも4mm、特に少なくとも10mm、特に少なくとも20mm、特に好ましくは少なくとも50mm、殊に好ましくは少なくとも100mmの層厚みを有している。この層厚みは、同じ、または互いに異なって最大1000mm、特に最大500mmであってよい。
配合物に好適なウロンの選択は、所望の硬化速度、所望の硬化温度、および/または生じる反応熱をできる限り均一に排出する方策により行われる。芳香族のウロンは、高い反応性を有していて、発熱性反応において、生じる熱量は、短い単位時間で放出される(高い最大熱流量)。脂肪族のウロンは、それとは逆に、明らかにより低い反応性を有していて、ここでは、生じる熱量は、長い期間にわたって排出される(低い最大熱流量)。
本発明の関連において、ここで、ビス官能性または多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンとは、一般式(I)で表される構造を有している物質と理解される。ここで、この官能性は、ジメチル尿素置換基もしくはジメチル尿素基の数によってのみ決められる。さらに、以下において、ジメチル尿素置換基またはジメチル尿素基とは、一般式−(NH−CO−N(CH32)による基または置換基と理解される。
第一の好ましい実施態様では、本発明によれば、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンが使用され、ここで、Rは直鎖または分岐鎖の脂肪族基である。このような化合物は、低い反応性を有しているため、生じる熱量は、長い期間にわたって排出される(低い最大熱流量)。
一般式(I)の化合物におけるR基は、直鎖または分岐鎖の脂肪族基であってよい。本発明によれば、直鎖または分岐鎖の脂肪族基は、炭素原子20個までの鎖長を有する、直鎖または分岐鎖のアルキル基であってよく、特に、一般式Cx2x+2-n(式中、xは1〜20、好ましくは、xは1〜10であり、nは、2〜20の整数のジメチル尿素置換基の数を意味する)を有するアルキル基であってよい。ここで、アルキルまたは前記脂肪基が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルまたはデシルを意味することが企図されているのがさらに好ましく、ここで、前記アルキル基は、さらに好ましくは、分岐していない、1回分岐している、複数回分岐している、またはアルキル置換されていてもよい。
アルキル基であって、この側でC1〜C5−アルキルと1回または複数回置換しているアルキル基が好ましい。本発明によるC1〜C5−アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピルまたは1−エチルプロピルを意味してよい。
さらに好ましくは、アルキル基、特にメチル、エチル、プロピル、ブチルは、この基の側で、特に複数回、C3〜C15−シクロアルキル基で置換されていてもよく、ここで、C3〜C15−シクロアルキルは、下記の意味を有している。
ここで、ジメチル尿素置換基(ジメチル尿素置換基の数、n=2〜20)は、アルキル骨格または基本骨格の置換基であってもよく、またC1〜C5−アルキル置換基、またはC1〜C15−シクロアルキル置換基の置換基であってもよいことが強調される。
さらなる実施態様では、好ましくは、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンが使用され、ここで、Rは、脂環式基を含んでいる。
一般式(I)の化合物におけるR基は、脂環式基であってもよい。好ましくは、この脂環式基は、炭素原子を3〜20個有している。本発明によれば、脂環式基は、特に、C3〜C20−シクロアルキル、好ましくはC3〜C15−シクロアルキルを意味してよい。Rは、さらに好ましくは、炭素原子3〜15個を有している単環式または二環式シクロアルキル基を意味してよい。特に、C3〜C20−シクロアルキル、好ましくはC3〜C15−シクロアルキルは、一般式Cx2x-n(式中、xは1〜20であり、nは、2〜20の整数のジメチル尿素置換基の数を意味する)を有するシクロアルキル基を意味する。さらに好ましくは、C3〜C15−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを意味してよく、ここで、これらのシクロアルキル基は、これらの側で、さらに好ましくは、上述の意味のC1〜C5−アルキル基と1回または複数回置換されていてよい。ここで、ジメチル尿素置換基(ジメチル尿素置換基の数、nは2〜20である)が、シクロアルキル基本骨格の置換基であってもよく、またC1〜C5−アルキル基の置換基であってもよいことが強調される。
本発明のさらなる実施態様では、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンが使用されるのが好ましく、ここで、Rは、置換されていない、ハロゲン置換された、および/またはアルキル置換された芳香族基である。このような芳香族のウロンは、高い反応性を有するため、生じる熱量は、短時間で排出される(高い最大熱流量)。
一般式(I)の化合物におけるR基は、置換されていない、ハロゲン置換された、および/またはアルキル置換された芳香族基であってもよい。
ハロゲンは、特に、フッ素、塩素または臭素を意味してよい。
本発明によれば、置換されていない、ハロゲン置換された、および/またはアルキル置換された芳香族基、特に、1〜4個の核を有する芳香族基が使用されてよい。一般式(II)または一般式(III)による、nがジメチル尿素基2〜4個であるフェニル基およびナフチル基が特に好ましい。
特に置換されていない、ハロゲン置換された、および/またはアルキル置換された芳香族基は、一般式(II)または一般式(III)
Figure 2014533324
[式中、同じ、または異なって、
2は、いずれの場合も互いに異なって、H、ハロゲンおよびアルキルから選択され、
nは、2、3または4である]
の基であってよい。
ハロゲンは、好ましくは、フッ素、塩素または臭素である。
アルキルは、好ましくはC1〜C5−アルキルである。
本発明によれば、nは、2〜20の数を意味してよい、つまり、本発明によれば、2〜20個のジメチル尿素基を有する化合物が使用されてよい。好ましくは、nは、2〜10の整数、より好ましくは、nは2〜8の整数、さらにより好ましくは、nは2または3である。それゆえ、本発明によれば、特に一般式(I)の(2個、3個または20個までのジメチル尿素基を有する)N,N’−(ジメチル)−ジウロン、N,N’−(ジメチル)−トリウロンまたはN,N’−(ジメチル)−オリゴウロンまたはこれらの混合物が使用されてよい。ここで、N,N’−(ジメチル)−ジウロン(nは2である)およびN,N’−(ジメチル)−トリウロン(nは3である)が特に好ましい。さらに、そのほかにオリゴウロン(nは4〜20である)が好ましく、ここで、nは4〜20の数であってよい。基本骨格の選択は、あまり重要ではないことが強調される。
殊に好ましくは、本願の化合物によれば、ビス[4−(N,N−ジメチル尿素)シクロヘキシル]メタン(H12MDI−ウロン)、1,1’−ヘキサメチレンビス[3,3−ジメチル尿素](HDI−ウロン)、N,N’’−1,5−ナフタレンジイルビス[N’,N’−ジメチル尿素](NDI−ウロン)、1,1’−m−キシリレンビス(3,3−ジメチル尿素)(MXDI−ウロン)、N,N’’−1,4−フェニレンビス[N’,N’−ジメチル尿素](PDI−ウロン)、4,4’−メチレンジフェニレンビス(ジメチル尿素)(MDI−ウロン)、1−(N,N−ジメチル尿素)−3−(N,N−ジメチル尿素メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDI−ウロン)および/またはこれらの混合物の群から選択される一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンが使用されてよい。
本発明によれば、一般式(I)の少なくとも2つの異なるN,N’−(ジメチル)−ウロンが硬化剤として使用されることがさらに好ましい。
本発明によれば、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンを、単独の硬化剤としてエポキシ樹脂組成物において使用できることが特に判明した。相応して、このエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤および/または触媒を含んでいなくてよい。
本発明によれば、前記エポキシ樹脂組成物は、このような物質を含んでいなくてよい、つまり、特に、このような化合物の含有量を、このエポキシ樹脂組成物の総質量に対して1質量%以下、さらにより好ましくは0.1質量%以下、さらにより好ましくは0.001質量%、さらにより好ましくは0質量%含んでいてよい。
好ましい実施態様では、前記エポキシ樹脂組成物全体は、一般式(I)のアルキルセミカルバゾンまたはジアルキルセミカルバゾンの他に、さらなる硬化剤および/または助硬化剤を含んでいない。特に、このエポキシ樹脂組成物は、さらなる硬化剤および/または助硬化剤を含んでいない。通常の硬化剤および/または助硬化剤は、例えば、脂肪族アミン、脂環式アミンおよび芳香族アミン、ポリアミン、アミドアミン、ポリアミド、ケチミン、メルカプタン、イソシアネート、無水物、カルボン酸、ポリフェノール、アミノ樹脂およびフェノール樹脂ならびにジシアンジアミドである。
さらなる硬化剤および/または助硬化剤を含んでいない、とは、ここで特に、系全体が、硬化剤および/または助硬化剤として見なされうるさらなる化合物の含有量を総じて、前記エポキシ樹脂組成物全体に対して1質量%未満、特に0.1質量%未満、さらにより好ましくは0.01質量%未満、特に好ましくは0質量%有していることを意味する。
さらなる実施態様では、本発明によるエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂の硬化のための硬化促進剤および/または触媒を含んでいない。エポキシ樹脂の硬化のための通常の硬化促進剤および/または触媒は、例えば、第三級アミン、イミダゾール、ウロン、三フッ化ホウ素をベースとする化合物、チタン酸化合物である。
エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化促進剤および/または触媒を含んでいない、とは、ここで特に、前記系全体が、エポキシ樹脂の硬化のための硬化促進剤および/または触媒として見なされうるさらなる化合物の含有量を総じて、前記エポキシ樹脂組成物全体に対して1質量%未満、特に0.1質量%未満、さらにより好ましくは0.01質量%未満、特に好ましくは0質量%有していることを意味する。
最も好ましい実施態様では、前記エポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のアルキルセミカルバゾンまたはジアルキルセミカルバゾン、またはこれらの混合物の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤および触媒を含んでいない。
本発明のさらなる実施態様では、a)少なくとも1つの硬化可能なエポキシ樹脂、およびb)一般式(I)
Figure 2014533324
[式中、
Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
直鎖もしくは分岐鎖の脂環式基、または
置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
nは、2〜20の数を意味する]
のビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物の群から選択されるエポキシ樹脂のための少なくとも1つの硬化剤、を含んでいる、成形品の製造のためのエポキシ樹脂組成物も同じく本発明の対象である。
好ましくは、前記エポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の群からの硬化剤の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤または別の触媒を含んでいない。さらに好ましくは、前記エポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の群からの硬化剤を、60〜180℃の温度でのエポキシ樹脂組成物の硬化の間に、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化する。
硬化可能なエポキシ樹脂に関して、本発明はいかなる制限も受けない。特に、通常、1つ以上の1,2−エポキシ基(オキシラン)を有していて、ここで、飽和または不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香族または複素環式であってよい、あらゆる市販の生成物が考慮の対象になる。さらに、前記エポキシ樹脂は、置換基、例えばハロゲン基、リン基およびヒドロキシル基を有していてよい。2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)のグリシジルポリエーテル、ならびに臭素で置換された誘導体(テトラブロモビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)のグリシジルポリエーテル、およびノボラックのグリシジルポリエーテルをベースにするエポキシ樹脂、ならびにアニリンまたは置換されたアニリン、例えば、p−アミノフェノールまたは4,4’−ジアミノジフェニルメタン、をベースにするエポキシ樹脂は、本発明による硬化剤の使用により特に好適に硬化させることができる。
したがって、好ましいエポキシ樹脂組成物は、硬化可能なエポキシ樹脂として、特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)のグリシジルポリエーテル、これの臭素で置換された誘導体(テトラブロモビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)のグリシジルポリエーテル、および/またはノボラック樹脂のグリシジルポリエーテルをベースにするエポキシ樹脂の群からの少なくとも1つのエポキシ樹脂を含んでいる。
本発明による硬化剤の使用量は、さらに好ましくは、樹脂100部につき一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物0.01〜15部、好ましくは0.1〜15部、好ましくは1〜15部、樹脂100部につき殊に好ましくは2〜15部に調整されてよい。一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の樹脂100部に対して1〜12部、特に2〜12部、さらに好ましくは3〜12部、特に好ましくは4〜12部、殊に好ましくは5〜12部での使用量が使用されるのが、さらに好ましい。
複数の本末明による硬化剤の組み合わせ、特に本願で示される比率での組み合わせも本発明に含まれる。
前記量により、本発明によれば、60〜180℃の温度で、(エポキシ樹脂の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成することができ、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化する。
したがって、好ましくは本発明によれば、エポキシ樹脂組成物は、一般式(I)によるN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)0.01〜10質量%含んでいてよい。一般式(I)によるN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、少なくとも0.01質量%、特に少なくとも0.1質量%、特に好ましくは少なくとも1.0質量%、同時に最大10質量%、特に最大8質量%、殊に最大7質量%含んでいるエポキシ樹脂組成物が特に好ましい。
好ましいエポキシ樹脂組成物または本願記載の方法もしくは使用によれば、本発明によれば、このエポキシ樹脂組成物は、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、60〜180℃、特に60〜160℃、殊に好ましくは60〜150℃の温度での硬化の間に、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化することも特に企図されている。しかし、前記エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、80〜160℃、特に90〜160℃、殊に好ましくは100〜160℃の温度での硬化の間に、(このエポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、このエポキシ樹脂組成物は完全に硬化することが企図されていてもよい。
同じく、またはこれとは異なって、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の量が、(前記エポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/g、特に0.05〜0.80W/g、特に好ましくは0.05〜0.70W/g、殊に好ましくは0.05〜0.60W/gをこのエポキシ樹脂組成物において生成し、その結果、このエポキシ樹脂組成物が完全に硬化することが企図されていてよい。
本発明によれば、前記エポキシ樹脂組成物は、完全に硬化する。これは、特に、前記エポキシ樹脂組成物の80%以上が、好ましくは90%以上が、さらに好ましくは95%以上が、さらにより好ましくは98%以上が、特に99%以上が、最も好ましくは100%が硬化することを意味する。相応して、前記硬化したエポキシ樹脂組成物中のエポキシ基の、特に80%以上が、好ましくは90%以上が、さらに好ましくは95%以上が、さらにより好ましくは98%以上が、特に99%以上が、最も好ましくは100%が反応した。
前記硬化したエポキシ樹脂組成物中の未反応のエポキシ基の含分は、特に20%未満、好ましくは10%未満、さらに好ましくは5%未満、さらにより好ましくは2%未満、特に1%未満、最も好ましくは0%である。
エポキシ樹脂を硬化するために当業者に公知の、さらなる市販の添加剤の添加により、本発明による配合物の硬化プロファイルは変化しうる。硬化していないエポキシ樹脂組成物の加工性を改善するための、または熱硬化性樹脂の生成物の熱機械特性を要求の輪郭に適合させるための添加剤には、例えば、反応性希釈剤、充填剤、レオロジー添加剤、例えばチキソトロピー剤または分散添加剤、消泡剤、染料、顔料、衝撃改良剤(Zaehmodifikator)、耐衝撃性改良剤または防火添加剤が含まれる。
本発明による硬化剤を有するエポキシ樹脂配合物は、手による加工法にも機械による加工法にも好適であり、とりわけG.W.Ehrenstein,Faserverbund−Kunststoffe,2006,2.Edition,Carl Hanser Verlag,Muenchen,Chapter 5,148ページ以下、およびM.Reyne,Composite Solutions,2006,JEC Publications,Chapter 5,51ページ以下に記載の通り、含浸された強化繊維および複合物の製造に特に好適である。プリプレグ法での使用の他に、特に注入法および射出法における使用は、好ましい加工態様である。ここで、エポキシ樹脂における本発明による硬化剤の一般にきわめて優れた混合性は、利点である。
したがって、成形品、特に中空体の製造のための、上述の種類のエポキシ樹脂組成物の使用も同じく本発明の対象である。特に、この使用は、4〜1000mm、特に少なくとも10mm、好ましくは少なくとも50mm、さらにより好ましくは少なくとも100mm、特に500mmまでの層厚みまたは壁を有する成形品、特に中空体の製造に向けられている。
本発明による硬化剤の好都合な適用特性、ならびにその経済的な製造、それと同時に有利な費用便益比のゆえに、前記硬化剤は、成形品、複合物または別の巨大な構成部材の製造に特に好適である。それゆえ、強化材料および/または担体材料、および上述の種類のエポキシ樹脂組成物を含んでいる複合物材料または成形品も同じく本発明の対象である。
ここで、強化材料として、あらゆる通常の強化材料が使用されてよい。しかし、ここで、特に決定的には挙げられない:ガラス、炭素、アラミドおよび木材からの繊維もしくは天然繊維。
以下において、実施例をもとに本発明を説明するが、本発明は、実施例に制限されないと理解される。さらに、好ましい実施態様の組み合わせそれぞれも同じく本発明に含まれる。
実施例
1)使用した物質:
Figure 2014533324
Figure 2014533324
2)以下の例に挙げられるデータおよび測定値は、以下の測定方法により集められた:
a.熱流量示差熱量計(DSC822e、Mettler Toledo)を用いるDSC測定の実施:
i.動的:ピーク温度(DSC ピークT)の測定のための温度プログラムとして、10K/minの速度で30〜250に(必要に応じて400℃まで)加熱する。オンセット温度は、同一の測定から、反応ピークで接線を引くことにより測定される。エネルギー含量は、同一の測定からのピーク下に平面の積分により計算される。
ii.等温:等温反応時間および最大熱流量(所定温度での等温DSC測定におけるピーク)を算出するため、前記試料を20K/minの速度で30℃から所定の設定温度Tに加熱して、引き続き、時間tにわたって一定に保つ。この反応は、熱流量が最大値の後に所定温度で再びベースラインに達した時に終了する。時間経過の評価では、プラスのピークは、硬化反応の最大熱流量に相当する。同一の測定のピーク下の積分された平面は、前記反応のエネルギー含量である。オンセット温度は、同一の測定から、反応ピークで接線を引いて測定する。
iii.ガラス転移温度(Tg)の測定:
・最大ガラス温度(最終Tg):
最大ガラス転移温度(最終Tg)の測定のために、ゲル化時間測定からの前記材料を用いた。この配合物を200℃に加熱して、この温度を10分間保つことにより(温度プログラム:30℃〜200℃、加熱速度:20K/min、保持:10分)完全に硬化させた。50℃に冷却した後、前記試料を2回、加熱速度20K/minで200℃に加熱して(2回×[温度プログラム:50℃〜200℃、加熱速度:20K/min、保持:10分]、冷却速度:−20K/min)、熱容量の変化が最大の変曲点で接線を引くことにより最終Tgを測定した。前記両方の測定された最終Tgから、算術平均を求めた。
・試料体のガラス転移温度(Tg):
所定の温度で硬化した試料体のTgを測定するため、前記材料を250℃(温度プログラム:30℃〜250℃、加熱速度:10K/min)に加熱した。加熱曲線の熱容量の変化が最大の変曲点で接線を引くことによりTgを測定した。
b.ゲル化時間の算出
アルミニウム製サンプルパンに、前記製造したばかりの配合物それぞれ約0.5gを秤量導入して、140℃にあらかじめ温めた加熱ブロック内で加温し、加温の時間をストップウォッチで計測する。つまようじで撹拌して、この配合物がゲル状になったら、このサンプルパンをつまようじと一緒に前記加熱ブロックから持ち上げられる時間を測定する。
c.貯蔵安定性の算出:
開始値(0h)として、まず前記製造したばかりの配合物それぞれの動的粘性を25℃でHaake粘度計(コーン(1°)−プレート法)を用いて算出した。次に、前記試料を、所要温度で貯蔵し(室温:空調キャビネット(T=23℃、相対湿度=50%;比較的高い温度:前記温度での炉)、粘度を定期的な間隔で再び25℃で計測した。
3)機械的試験、熱力学的試験および貯蔵安定性に関わる試験用の試料体のための樹脂配合物の製造方法。
a.溶解機タンク1L内で、E.828 600gおよび微粉末化されたUR500(3,3’−(4−メチル−1,3−フェニレン)ビス(1,1−ジメチル尿素) 48g(0.182mol、8phr)を秤量導入する。この反応混合物を溶解機(Dispermat、VMA−Getzmann)を使って1500rpmで30分間分散する。引き続き、生じた混合物を、50〜60rpmで真空下に(約30mbar)約2時間脱気する。この配合物は、表面に目に見える気泡が認められなければ、すぐそのまま使用できる。
b.溶解機タンク1L内で、E.828 600gおよび微粉末化されたVP114 48g(0.141mol、8phr)を秤量導入する。この反応混合物を溶解機(Dispermat、VMA−Getzmann)を使って1500rpmで30分間分散する。引き続き、生じた混合物を、50〜60rpmで真空下に(約30mbar)約2時間脱気する。この配合物は、表面に目に見える気泡が認められなければ、すぐそのまま使用できる。
c.溶解機タンク1L内で、E.828 600gおよび微粉末化されたVP115 48g(0.154mol、8phr)を秤量導入する。この反応混合物を、溶解機(Dispermat、VMA−Getzmann)を使用して1500rpmで30分間分散する。引き続き、生じた混合物を50〜60rpmで真空下に(約30mbar)約2時間脱気する。この配合物は、表面に目に見える気泡が認められなければ、すぐそのまま使用できる。
d.溶解機タンク1L内で、E.828 600gおよび微粉末化されたVP114 24g(0.071mol、4phr)および微粉末化されたVP115 24g(0.077mol、4phr)を秤量導入する。この反応混合物を、溶解機(Dispermat、VMA−Getzmann)を使用して1500rpmで30分間分散する。引き続き、生じた混合物を50〜60rpmで真空下に(約30mbar)約2時間脱気する。この配合物は、表面に目に見える気泡が認められなければ、すぐそのまま使用できる。
e.溶解機タンク1L内で、E.828 600gおよび微粉末化されたVP114 24g(0.071mol、4phr)および微粉末化されたUR500 24g(0.091mol、4phr)を秤量導入する。この反応混合物を、溶解機(Dispermat、VMA−Getzmann)を使用して1500rpmで30分間分散する。引き続き、生じた混合物を50〜60rpmで真空下に(約30mbar)約2時間脱気する。この配合物は、表面に目に見える気泡が認められなければ、すぐそのまま使用できる。
f.溶解機タンク1L内で、E.828 600gおよび微粉末化されたVP115 24g(0.077mol、4phr)および微粉末化されたUR500 24g(0.091mol、4phr)を秤量導入する。この反応混合物を、溶解機(Dispermat、VMA−Getzmann)を使用して1500rpmで30分間分散する。引き続き、生じた混合物を50〜60rpmで真空下に(約30mbar)約2時間脱気する。この配合物は、表面に目に見える気泡が認められなければ、すぐそのまま使用できる。
Figure 2014533324
Figure 2014533324
Figure 2014533324
第3表の組成物4.a.〜4.o.は、組成物3.a.〜3.f.に対する前記記載に相応して製造した。
結果の要約
1)3.a〜3.cの樹脂配合物の硬化プロファイル
i.項目3.a.〜3.c.により製造された樹脂配合物は、動的DSC測定において、これらの配合物が、単独硬化剤としても使用できることを示している。ここで、UR500の例が示している通り、反応がすでに100℃で開始できることが分かる。硬化剤としてウロンを有する樹脂配合物の幅の広い、しかし、少数の高い曲線は、ウロンが促進剤としてDCDと一緒に使用されている樹脂配合物の場合よりも遅い硬化反応を示しておいて、この反応では、放出されるエネルギーは、比較的広い温度範囲にわたり分散される。
ii.項目3.a〜3.cにより製造された樹脂配合物は、等温DSC測定において、使用されたウロンが、DCDを含まない単独の硬化剤として使用できることを示している。ここで、DCDを含まないウロンは、ウロンをDCDの促進剤として使用するのと比べて、比較的ゆっくりと反応し、放出される熱量が比較的長期間にわたり分散されることが利点である。使用されるウロンに応じて、硬化をすでに80℃未満で行うことができ、ここで、(前記エポキシ樹脂混合物の質量に対して)最大熱流量は、0.99W/gを上回らない。
2)3.d〜3.fの樹脂配合物の硬化プロファイル
項目3.d.〜3.f.による異なるウロンの混合物から製造された樹脂配合物は、動的DSC測定においても、等温DSC測定においても(140℃での例)、樹脂配合物の間の硬化プロファイルが、硬化剤として1つのウロンだけで調整できることを示しており、ここで、等温DSC測定における熱流量は、0.99W/g未満である。
3)4.a〜4.oの樹脂配合物の硬化プロファイル
i.項目4.a.〜4.o.により製造された樹脂配合物は、動的DSC測定において、硬化剤の割合にかかわらず、ウロンがDCDを有する促進剤として使用されている樹脂配合物の場合よりも遅い硬化反応を示していて、この反応では、放出されるエネルギーは、比較的大きい温度範囲にわたり分散される。
ii.項目4.a〜4.oにより製造された樹脂配合物は、140℃での等温DSC測定において、使用されるウロンが、硬化剤の割合にかかわらず、最も反応性のあるウロン、例4.oのUR500で分かる通り、(前記エポキシ樹脂配合物の質量に対して)最大熱流量0.99W/g未満に達していることを示している。
厚みが4mmより大きい、特に厚い、および/または不均一に厚い構成部材は、硬化しにくい。発熱性の硬化プロセスの間に生じる熱、もしくは硬化、例えばジシアンジアミドおよびウロン促進剤、例えば、DYHARD UR500による硬化において特に短時間に生じる熱流量を、充分に、および/または均一に排出することが課題である。例えば、10mmより大ないし1000mmの厚みを有する特に厚い構成部材では、この構成部材を熱により損傷させる熱の滞留が起こることがあり、極端な場合、部分的または完全な炭化に至ることがある。さらに、高すぎる熱流量は、厚みが4mmより大きい、特に不均一に厚い構成部材の場合、構成部材の内部に不均一に迅速な硬化をもたらし、それにより、特に大きい内部応力が形成される。特に厚い、および/または不均一に厚い成形品もしくは中空体の例は、例えば、風力発電装置では、最前端(Profilnase)(4mmより大〜15mmより大)、特にウェブ(Steg)および桁(Holmen)(25mmより大)、特にブレードの根元(Blattwurzel)(10mmより大〜250mmより大)である。本発明の好適な硬化剤の選択により、硬化した成形品もしくは中空体の内部応力ができる限り小さいように、および硬化プロセスの間に、熱による損傷および/または部分的または完全な炭化に至らないように、熱流量を調整することが可能である。

Claims (14)

  1. 一般式(I)
    Figure 2014533324
    [式中、
    Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
    脂環式基、または
    置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
    nは、2〜20までの数を意味する]
    のビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物の、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための硬化剤としての使用であって、
    該エポキシ樹脂組成物が、少なくとも1つの硬化可能なエポキシ樹脂を含んでいて、かつ該エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、60〜180℃の温度での硬化の間に、(該エポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gを該エポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、該エポキシ樹脂組成物が完全に硬化する、前記使用。
  2. 一般式(I)
    Figure 2014533324
    [式中、
    Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
    脂環式基、または
    置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
    nは、2〜20までの数を意味する]
    の少なくとも1つのビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物を硬化剤として用いて、エポキシ樹脂組成物を制御して硬化するための方法において、
    該エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、60〜180℃の温度での硬化の間に、(該エポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gを該エポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、該エポキシ樹脂組成物が完全に硬化する、前記方法。
  3. 前記エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤または別の触媒を含んでおらず、ここで、該エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、60〜180℃の温度での硬化の間に、(該エポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gを該エポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、該エポキシ樹脂組成物が完全に硬化することを特徴とする、請求項1または2に記載の使用または方法。
  4. 前記エポキシ樹脂組成物が、少なくとも4mm、特に少なくとも10mm、および殊に好ましくは少なくとも20mmの層厚みを有していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の使用または方法。
  5. エポキシ樹脂として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)のグリシジルポリエーテル、これの臭素で置換された誘導体(テトラブロモビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)のグリシジルポリエーテル、および/またはノボラック樹脂のグリシジルポリエーテルをベースにするエポキシ樹脂の群からの少なくとも1つのエポキシ樹脂が使用されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の使用または方法。
  6. 前記一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンとして、ビス[4−(N,N−ジメチル尿素)シクロヘキシル]メタン(H12MDI−ウロン)、1,1’−ヘキサメチレンビス[3,3−ジメチル尿素](HDI−ウロン)、N,N’’−1,5−ナフタレンジイルビス[N’,N’−ジメチル尿素](NDI−ウロン)、1,1’−m−キシリレンビス(3,3−ジメチル尿素)(MXDI−ウロン)、N,N’’−1,4−フェニレンビス[N’,N’−ジメチル尿素](PDI−ウロン)、4,4’−メチレンジフェニレンビス(ジメチル尿素)(MDI−ウロン)、および/または1−(N,N−ジメチル尿素)−3−(N,N−ジメチル尿素メチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDI−ウロン)が使用されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用または方法。
  7. 前記一般式(I)の少なくとも2つの異なるN,N’−(ジメチル)−ウロンが、硬化剤として使用されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の使用または方法。
  8. 前記エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)によるN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、(該エポキシ樹脂組成物の質量に対して)0.01〜10質量%含んでいることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用または方法。
  9. 4〜1000mmの層厚みまたは壁を有する成形品、特に中空体の製造のための、請求項1から8までのいずれか1項に記載の使用または方法。
  10. a)少なくとも1つの硬化可能なエポキシ樹脂、ならびに
    b)一般式(I)
    Figure 2014533324
    [式中、
    Rは、直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族基、または
    脂環式基、または
    置換されていない、ハロゲン置換された、および/もしくはアルキル置換された芳香族基であり、ならびに
    nは、2〜20までの数を意味する]
    のビス官能性もしくは多官能性のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれらの混合物の群から選択される、エポキシ樹脂のための少なくとも1つの硬化剤、
    を含んでいる、成形品の製造のためのエポキシ樹脂組成物において、
    該エポキシ樹脂組成物が、一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の群からの硬化剤を、60〜180℃の温度でのエポキシ樹脂組成物の硬化の間に、(該エポキシ樹脂組成物の質量に対して)最大熱流量0.05〜0.99W/gを該エポキシ樹脂組成物において生成する量で含んでいて、その結果、該エポキシ樹脂組成物が完全に硬化する、前記エポキシ樹脂組成物。
  11. 前記一般式(I)のN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物の群からの硬化剤の他に、エポキシ樹脂の硬化のためのさらなる硬化剤、助硬化剤、硬化促進剤または別の触媒を含んでいないことを特徴とする、請求項10に記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 前記硬化可能なエポキシ樹脂が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)のグリシジルポリエーテル、これの臭素で置換された誘導体(テトラブロモビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)のグリシジルポリエーテル、および/またはノボラック樹脂のグリシジルポリエーテルをベースにするエポキシ樹脂の群から選択されることを特徴とする、請求項10または11に記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 前記一般式(I)によるN,N’−(ジメチル)−ウロンまたはこれの混合物を、(前記エポキシ樹脂組成物の質量に対して)0.01〜10質量%含んでいることを特徴とする、請求項10から12までのいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 強化材料および/または担体材料、および請求項10から13までのいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を含んでいる複合物材料または成形品。
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