JP2014502900A - 非侵襲的な脳深部電気刺激療法を行うための装置 - Google Patents

非侵襲的な脳深部電気刺激療法を行うための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、経頭蓋的な様式で非侵襲的に脳深部を電気的に刺激するための装置および方法であって、特にはヒト脳における運動/認知機能の神経学的および精神病理学的な疾患および障害の治療において使用される類のそのような装置および方法に関係し、ここで、その装置は、電気的な交流電流信号を発生させるための少なくとも1つの信号発生器と、治療されるべき人物の頭部に配置することができ、且つ、交流電流信号を適用するために前述の信号発生器に電気的に接続することができる電極配列とを含んでおり、またここで、前述の電極配列は少なくとも2つの交流電流信号を適用するために使用することができ、その交流電流信号の軌道はそれらの交流電流が重ね合わせられるような仕方で治療されるべき脳の領域を横断するものであって、その結果として、治療されるべき脳の領域は電気的な交流電流により標的とされた仕方で刺激され、一方、その脳の隣接領域はごく僅かにしか刺激されず、または全く刺激されない状態をもたらすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、経頭蓋的な様式で非侵襲的な脳深部電気刺激療法を行うための装置および方法であって、特にはヒト脳における運動/認知機能の神経学的および精神病理学的な疾患および障害の治療において使用される類のそのような装置および方法に関係する。
脳深部電気刺激療法(DBS)は、一般的には、脳構造、特には異常に活動し過ぎる脳のコア領域が、低振幅電流を供給することにより抑制され、その結果、それらの妨害的症状を効果的に緩和することが可能となる、神経外科的な高精度のプロセスである。脳深部刺激療法の正確な機能原理および作用原理は、今に至るまで尚も明らかになっておらず、それ故、集中的研究の対象となっている。
確立されている適用分野は、とりわけ、パーキンソン病、本態性振戦またはジストニアである。臨床試験では、てんかん、鬱病、強迫性障害、群発性頭痛およびトゥレット症候群の分野において用途が見出されている。
先行技術により、脳深部電気刺激療法に関する2つの基本的な方法の間での相違、すなわち、侵襲的な脳深部刺激療法と非侵襲的な脳深部刺激療法との間における相違が、現在、実質的に示されている。
先行技術によれば、侵襲的な脳深部刺激療法は、疾患により引き起こされた機能不全がその介入によって矯正される、脳内の神経外科的な介入手段である。恒常的に脳を刺激する場合には、通常、患者に1つもしくは2つの薄い電極が埋め込まれるが、ここで、それらの電極は、皮下に敷設されたケーブルにより、胸部領域または上腹部に設けられたパルス発生器に接続されている。このパルス発生器は脳内の標的領域に電気的なパルスを恒久的に供給し、それにより、この領域を、その電流の周波数に依存して、非活性化されている状態または刺激されている状態のいずれかに成すことができる。侵襲的な脳深部刺激療法におけるこれらの電気的なパルスは恒久的に供給されるため、この方法は、恒常的脳深部刺激療法とも呼ばれている。また、この方法を利用した医療装置は「脳ペースメーカ」という総称で知られている。
現在に至るまで、手術により、世界中で大凡75,000人の患者に脳ペースメーカが提供されている。近年行われた予測的な無作為化対照試験は、この治療法が個人の疾患の経過において一定の有効性を有していることを示している。震え(振戦)や、こわばり(硬直)および運動の欠落(動作緩慢)などのこの疾患の症状に関してだけでなく、恐らくは全体的な観点における生活の質も改善される。
「定位固定」手術とも呼ばれているこの脳深部刺激療法による手術的治療においては、通常、治療されるべき患者の頭蓋に設けられた小さな穿孔を通じて電極が脳内に導入され、そして、それらの電極が脳の部位内の刺激されるべき領域に正確に配置される。したがって、前以って脳内の精確に固定された位置において、選択的に、且つ、恒久的にもしくは恒常的に、電気的な刺激により脳の活動をコントロールすることが可能である。
このようなヒト脳における侵襲的な手術は、コストが嵩むこととは別に、何にもまして、脳出血や脳感染症などの健康上のリスクをあらかじめ計算に入れておかなければならない。この外科的介入自体による直接的な健康上のリスクが存在するだけでなく、これらのインプラントによる治療を継続している全期間の間、潜在的な健康上のリスクが存在すると考えられることも考慮すべきである。この侵襲的な刺激療法の利点は、対応する脳の部位を標的脳深部刺激治療の対象とすることができるその精確さと、恒常的および恒久的な治療が可能なことである。
脳の部位に対して電気的な神経刺激を加える医療分野における非侵襲的な方法は、いわゆる非侵襲的脳深部治療のための経頭蓋的方法、特には、経頭蓋的直流電流刺激(tDCS)および経頭蓋的交流電流刺激(tACS)に関わるものであり、そこでは、脳内における介入的手術を伴うことなく、治療を目的とした刺激処置が実施される。脳内における介入的手術の代わりに、この治療は、「経頭蓋的に」、すなわち、頭蓋骨の外側から「頭蓋骨を通じて」実施される。経頭蓋的直流電流刺激(tDCS)および経頭蓋的交流電流刺激(tACS)は、どちらも、2つの電極を使用し、それらの電極は、患者の頭皮上に配置され、その脳内に存在するニューロン回路を刺激するため、最大15分間のある限られた長さの時間の間、直流電流または交流電流が供給される。
頭痛の軽減を目的とした経頭蓋的交流電流刺激のための1つの方法がUS第4,856,526号から公知であり、この米国特許によれば、患者の頭部に配置された2つの電極により高周波交流電圧が印加される。その交流電圧の周波数範囲は、12kHzから20kHzまでの間である。治療を行う際には、第1の電極が頭部の一方の側に配置され、そして、もう一方の電極がその頭部の反対側に配置される。
独国特許出願公開第102008043973A1号明細書は、ニューロン脳構造を治療および刺激するために使用される、経頭蓋的直流電流刺激(tDCS)を実施するための装置を開示している。この方法の場合、例えば格子様の仕方でキャップ内に位置決めされている大きな表面の電極配列により、弱い連続的な直流電流が頭皮に適用される。中枢神経系における全体的な誘導電荷の集中が可能となるように最適な電極表面を調節するため、格子様の仕方で配列されているこの数量のプレート型電極の個々の電極対が刺激を目的として励起できるように成されている。この最適な電極表面の決定は、その電極表面と頭皮との間での境界抵抗を斟酌することにより行われる。前述の格子様アレイの個々の電極領域を選択的にトリガリングすることにより、直流電流を適用すべく、全体として切れ目のない電極表面を様々に変えて調節することができる。すなわち、用いられる電極表面は、その電極配列の間に位置決めされている脳の部位を刺激する際、(全体的な誘導電荷を集中させる広さを)比較的広い範囲にわたって刺激するため、または、比較的狭い範囲で刺激するため、それぞれ、用いられる電極表面が比較的大きくなるように、または、比較的小さくなるように選ぶこともできる。
侵襲的な脳深部刺激療法とは対照的に、非侵襲的な経頭蓋脳深部電気刺激療法は、脳の部位における治療の成功に必要な全体的な電荷を供給するためには、比較的高い抵抗のせいで、すなわち、それらの電極と患者の頭部または頭皮との間での比較的高い境界抵抗のせいで、比較的高い刺激電流の適用を必要とするため、直流電流刺激を用いる治療の持続時間は、安全上の理由から、大凡15分間に制限される。
上述の経頭蓋的直流電流刺激(tDCS)においては、その刺激治療に関して長期効果が見出されている。有効刺激電流を断った後にも、大凡10分間の直流電流刺激を行った場合には最大1時間治療を受けた脳の部位における高められた興奮性をもたらし、そして、大凡15分間の直流電流刺激を行った場合には最大2時間治療を受けた脳の部位における高められた興奮性をもたらす。
Parkらの研究(NOVEL ARRAY−TYPE TRANSCRANIAL DIRECT CURRENT STIMULATION(tDCS) SYSTEM)は、治療されるべき脳の部位における刺激性直流電流の密度/強度を高めるための方法を取り扱っている。第1の解決策においては、刺激性直流電流の軌道が精確に治療されるべき脳の部位を通じて走るような仕方で、2つの電極が頭部に配置される。第2の解決策においては2つの電極アレイが使用され、それらの電極アレイは、対向して配列された電極がそれぞれ一組の電極対を定めるような仕方で、空間配列における数組の電極対を形成する。それらの個々の電極対は異なる直流電流信号によってもトリガリングすることができる。治療されるべき脳の部位において最適な刺激電流密度を得るため、頭蓋モデルにより抵抗分布が決定されるのであるが、ここで、その頭蓋モデルに基づいて、改善された刺激電流密度を得るために個々の電極対に注ぎ込まれるべき電流強度が決定される。最適な注入電流分布の決定は重ね合わせの原理に基づいて行われる。
直流電流刺激(tDCS)の1つの重大な欠点は、プレート型の電極を使用しているため、その直流電流の最大有効区域はそれらの電極が存在する位置ではなく、したがって、皮質に関して局所集中的な治療は限られた程度でしか可能ではないということである。
別の欠点は、電流が流されたときに形成される軌道が実質的に平行に走ること、もしくは、少なくとも横並びに走ることである。したがって、脳の部位における電流密度は高められるが、この治療法は、更に、治療することが意図されている標的領域にすぐ隣接している脳の部位にも影響を及ぼす。それ故、標的刺激治療は限られた程度でしか可能ではない。
最後に、非侵襲的な脳深部電気刺激療法のための公知の方法および装置によりもたらされる連続的な最大治療継続時間はまだ満足のいくものではない。したがって、より長時間の治療フェーズを可能に成す、経頭蓋的な脳深部電気刺激療法のための方法および装置に対するニーズが存在する。
それ故、本発明の目的は、脳の部位の効果的な標的治療がシンプルで且つ費用効率の高い仕方で可能となるような、非侵襲的脳深部電気刺激療法を実施するための装置および方法を提供することである。
この目的は、独立クレーム第1項および第15項で言及されている特徴により達成される。幾つかの有利な実施形態が従属クレームで開述されている。
本発明によれば、この目的は、脳深部部位の経頭蓋的交流電流刺激(tASC)を実施するための装置により達成され、その装置は、電気的な交流電流信号を発生させるための少なくとも1つの信号発生器と、治療されるべき患者の頭部に配置することができ、且つ、交流電流信号を適用するために前述の信号発生器に電気的に接続することができる電極配列とを含み、ここで、少なくとも2つの交流電流信号を、その交流電流信号の軌道が治療されるべき脳の部位または脳の領域を横断するような仕方で、前述の電極配列により適用することができる。この文脈における軌道という用語は、空間曲線であって、交流電流がその空間曲線に沿って治療されるべき患者の脳を通って走行する空間曲線を意味する。
この目的を達成するため、kHzレンジの周波数を有する交流電流が使用された場合には、それらの軌道はほぼ直線状の軌道になるという、発明性に満ちた本知見が用いられる。これとは対照的に、200Hz未満の周波数を持った交流電流を使用した場合、その交流電流は神経線維に沿って流れ、このため、標的を狙った精確な治療が困難になる。
本発明の中心を成す着想は、侵襲的介入による脳内における介入を伴うことなく、治療を目的とした刺激を実行することにある。この目標を達成するため、問題となっている脳内の機能部位が電気的な交流電流を用いて選択的に励起される。それと同時に、その機能部位に隣接している領域は影響を受けず、または影響の程度が極僅かであるかもしくは閾値以下に成される。これは電極の特殊な空間配列により得られ、この電極の特殊な空間配列の間において、刺激軌道が刺激されるべき領域を深くにまで浸透して横断し、したがって刺激電流の圧縮が得られ、これにより、治療されるべき領域におけるエネルギー供給の集中がもたらされるような仕方で、交流電流により電気的な刺激が与えられる。とりわけ、標的領域と周囲の脳の部位とにおける注入電流密度間の相対的な刺激の差異が脳深部刺激の有効性にとって大きな意義を有することが判明した。標的領域とその標的領域に隣接した領域とにおける電流密度の相対的な差異が大きくなればなるほど、それだけ大きな刺激効果がもたらされる。
直流電流を適用する場合とは対照的に、交流電流の適用は、更に、電気刺激療法の増強された余効をもたらす。経頭蓋的交流電流刺激(tACS)および経頭蓋的直流電流刺激(tDCS)のどちらにおいても、それらに対応する最大10分間の短時間の治療で、有効刺激電流が断たれた後でも刺激効果が維持されること(これは、特定の長期効果が得られることを意味している)が見出されていたが、全体的にみると、経頭蓋的交流電流刺激(tACS)の場合には、経頭蓋的直流電流刺激(tDCS)とは対照的に、より大きな長期効果、すなわち、刺激効果の維持をもたらし得ることが見出され、これは、交流電流により引き起こされる(時間的な観点において上がり下がりする)上がり下がりする刺激効果によるものである。
更に、本電極配列を少なくとも2つの適用された交流電流信号の軌道が標的領域で相互に交差するような仕方で頭部に配置することができ、および/または、適用された交流電流を少なくとも2つの適用された交流電流信号の軌道が標的領域で相互に交差するような仕方でその振幅および/または周波数を調節することができる。具体的に説明すれば、2つの異なる平面から始まって、それらの軌道は、標的領域での重ね合わせ効果が更に一層強化され、その一方で、周囲の脳の部位へ及ぼす影響は更に一層低減されるような仕方で、標的領域において相互に交差していてよく、特にはその標的領域の空間中心で好適に位置決めされている定められたポイントにおいて相互に交差していてよい。したがって、標的領域とその標的領域に隣接した脳の領域との間での刺激の差異を高めることができ、これにより、刺激効果を改善することができる。
好適には、適用される電流信号は、1kHzから50kHzまでの間の周波数を有する高周波交流電流信号である。驚くべきことに、そのような高い周波数を有する交流電流信号は、標的領域における電場の変調によるニューロン回路網の感度の増大に起因する、その標的領域における刺激効果の増大をもたらす。
適用される交流電流信号は、好適には、パルス化された交流電流信号である。しかしながら、他の交流電流信号の形態を適用することも可能であり、例えば正弦波形の信号形態や、三角波形の信号形態および鋸歯状の信号形態などを適用することが可能であるが、ノイズ信号も可能である。ヒト伝導系における刺激は、典型的には、電気パルスの形態で伝送されるため、パルス化された交流電流信号は、有利なことに、人体に内在的な曲線形状への近似を達成することを可能に成し、これにより、それぞれ、改善された励起効果および刺激効果をもたらすことができる。電気的な刺激のパラメータ、例えば交流電流信号の周波数や、振幅、曲線形状およびパルスシーケンス、ならびに刺激の持続時間、時間的な観点における治療セッションのシーケンス、更には標的領域のサイズおよび場所などは、治療的アプローチにしたがって様々に変えることができる。
1つの有利な実施形態によれば、本電極配列は少なくとも2組の電極対を含んでおり、それらの電極対は、少なくとも2つの適用された電流信号の軌道が標的領域を横断するような仕方で、またはその標的領域で相互に交差するような仕方(この場合、それらの適用された電流信号はその場所で一点に集まり、強化されることとなる)で、空間的に位置決めすることができる。
本発明の1つの有利な更なる展開によれば、少なくとも1組の電極対に適用される電流信号を制御するために電流適用制御装置が提供され、その電流適用制御装置は、少なくとも2つの電流信号が逐次的に適用されるような仕方で、特には交互に適用されるような仕方で作動させることができる。したがって、電流信号が連続的に適用され、それらの電流信号は複数の異なる軌道に沿って標的領域を横断し、その結果として、前述の標的領域に恒久的な刺激効果がもたらされ、その一方で、前述の標的領域に隣接した脳の部位に対しては刺激のないフェーズが得られ、これにより、これらの隣接した部位では励起効果を更に低減させることができる。
有利なことに、高周波交流電流および逐次的制御の適用は、周囲の脳の部位における励起効果の低減を伴った状態での標的領域における刺激の増大を達成することを可能にする。例えば、全部で2組の電極対が、異なる空間配列、すなわち、治療されるべき患者の頭部における第1の位置と第2の位置とに提供されてよく、そして、交流刺激電流をその第1の位置および第2の位置にある電極対に交互に供給することができる。好適には、その交流電流パルスはそれぞれ非常に短い期間の間だけ加えられる。
この解決策における1つの好適な実施形態によれば、本電極配列は電極アレイ対を含み、ここで、それぞれの電極アレイは格子様またはマトリックス様の仕方で配列されている複数の電極を含み、またここで、好適には一方の電極アレイは標的電極として作用し、且つ、一方の電極アレイは参照電極として作用するものであり、更にここで、前述の標的電極の個数が前述の参照電極の個数に対応している。しかしながら、例えば標的側を定める電極アレイとそれに対応して参照側を定める個別の電極とからなる電極対を提供することも可能である。
例えば予め製作されている電極アレイを使用する場合には、それらの既成の電極アレイが標的領域に関して空間的に相互に関連付けられる。この後、それらの軌道が標的領域を横断する電極対が決定され、且つ、使用される。本発明の1つの有利な更なる展開によれば、上述の電流適用制御装置は、この目的を達成するために、複数の電極の中からそれらの電流信号の軌道が標的領域を横断するように、特には、それらの電流信号の軌道が標的領域内で相互に交差するように電極対を精確に選択および制御することができる。その電流適用制御装置は、時間的観点における治療過程および対応する電極対の事前選択に依存して、これらの電極対を逐次的に制御および作動させることができる。
例えば、それらの電極対は、数個の独立した刺激信号発生器に直接的に接続し、独立してトリガリングされてよい。1つの好適な実施形態においては、上述の電流適用制御装置は、マトリックススイッチおよびそのマトリックススイッチを制御するコントローラ装置を含んでいる。このマトリックススイッチによって、自由に選択可能な電極対を信号発生器または機能発生器に割り当てることができ、ここで、前述のコントローラを通じて行われるマトリックススイッチによる電極の切り替えは、1つ以上の信号発生器または機能発生器の信号と協調させられている。
治療されるべき患者の頭部上での空間的配列における1つ以上の電極対または電極アレイの固定は固定手段によって果たされる。前述の固定手段はベルトまたはキャップであってよく、その場合、電極アレイまたは個々の電極が前述のそれぞれの固定手段に一体化されている。最も簡単なケースでは、それらの電極は、プレート型電極の形態で提供され、特には、それらの電極の接触面の領域に接着性部分を有する接着性の電極の形態で提供される。
好適には、電極対を構成している電極は平面的であり、且つ、好適には数mmから数cmまでの表面を有している。
上述のキャップは、電極が一体化されたテキスタイルスペーサ布地でできていてよい。
別の好適な実施形態によれば、ボリュメトリック刺激概念の1つの可能性は、特定のシーケンスでの位置を採択すべく、例えばナビゲーション可能なメカトロニクス装置を用いることにより、電極対を迅速且つ選択的に配置することにある。したがって、エネルギー供給は治療されるべき部位に集中し、一方、その脳の周囲の部位は限られた程度にしか影響を受けない。この目的を達成するために、上述の電流適用制御装置は、電極対が設けられた位置決め用の器具を含み、ここで、その位置決め用の器具は、第1の電極対位置および第2の電極対位置において、治療されるべき患者の頭部で前述の電極対を保持するものであり、またここで、前述の第1および第2の空間的な電極対位置は、第1の電極対位置および第2の電極対位置において適用される電流信号の軌道が標的領域を横断するような仕方で、またはこれらの電流信号の軌道がその標的領域において相互に交差するような仕方で、相互に相対的にずれている。上述の電流適用制御装置は、更に、複数の異なる電極対位置における電極対の位置決めと電流の適用とを協調させるべく、前述の位置決め用の器具の動作および機能発生器の動作を予め定めるコントローラ装置も含んでいる。
本発明の1つの有利な更なる展開は、プランニングステーションでの標的領域の場所および寸法の決定にある。標的プランニングの基礎は、例えばCTまたはMRTなどのボリュメトリックな解剖学的画像データである。これに加え、それらの部位は機能性脳アトラス(例えばSchaltenbrand−Wahrenによるアトラス)により境界を画定することもできる。別のプランニングの可能性は、fMRT、3D・EEGまたはインピーダンス断層撮影などの空間的機能性データの使用に基づくものである。また、数組のデータセットを(例えばマルチモーダル画像データ融合により)相互に関連付けすることも可能である。
電極対と患者の脳または標的領域との空間的な相互の関連付けは、それぞれ、例えば画像支援ナビゲーションにより達成することができる。この場合、標的領域に関する空間データが前述のナビゲーションシステムの位置方式と合わせられ、電極対の位置により展開される。もし予め構成されている電極アレイが使用される場合には、それらの電極アレイは、例えば成形材料またはふさわしいバイトプレートにより頭部に固定されてよく、したがって、再利用する場合、そのぴったりとした嵌まり具合が標的領域との正確な相互の関連付けを確実なものとし、そのため、電極と標的領域との新たな相互の関連付けを行う必要はない。
また、電極位置と標的部位との空間的な相互の関連付けは、付加的な位置測定システムの使用を伴うことなく果たすこともできる。この目的を達成するため、それらの電極は、(例えば、もしそれらの電極または電極の基部にふさわしいCTまたはMRTマーカが使用されている場合には、3D・EEG誘導またはインピーダンス断層撮影の電極を参照することによる、画像データ解析により)1つのデータセット内において直接的に位置が特定される。第2のステップにおいて、ふさわしい電極対を用いて刺激シーケンスが特定され、そして、その治療標的に対してふさわしい刺激パラメータが選択される。
更に、患者のバイオ−フィードバックを記録し、且つ、治療の成功度合いの評価または、必要な場合には、その患者にとっての危険性(例えば、てんかんの発作)の認識を可能にするため、フィードバック装置が提供される。そのフィードバックデータは、上述の刺激パラメータを最適にするため、前述のコントローラによりモニタリングされるフィードバック制御システムにおいて使用されてよい。
請求項1から請求項15までで開述され且つ特許請求されている装置は、脳の機能障害を治療するための方法、特にはパーキンソン病の治療的処置を行うための方法、特には震え(振戦)、こわばり(硬直)、運動の欠落(動作緩慢)、卒中の発作、麻痺、鬱病、統合失調症、強迫性障害、不安障害およびパニック障害、認知症、局所神経精神障害、多発性硬化症、下肢静止不能症候群、疼痛、頭痛、片頭痛、ジストニア、てんかん、ならびにトゥレット症候群を治療するための方法において使用される。
更に、脳深部部位の経頭蓋的な非侵襲的交流電流刺激(tACS)を実施するための方法も提示され、その方法は:
少なくとも2組の電極対を治療されるべき患者の頭部上の位置に配置するステップであって、前述の位置は、適用された交流電流信号の軌道が治療されるべき脳の部位または標的領域を横断するような位置、またはその交流電流信号の軌道が前述の標的領域で相互に交差するような位置である、ステップ;または、治療されるべき患者の頭部の治療されるべき標的領域と相互に関連付けて電極アレイ対を配置し、軌道がその標的領域を横断することとなる電極の対を、もしくは軌道がその標的領域で相互に交差することとなる電極の対を決定するステップ;それらの電極対を交流電流源に接続するステップ;および、その標的領域を刺激するために、それらの電極に交流電流信号を適用するステップ;
を含んでいる。
好適には、交流電流信号は、それらの電極対に同時的に、または、それぞれ、逐次的にもしくは連続的に、特には交互に適用される。好適には、その交流電流信号は1kHzから50kHzまでの間のある周波数に調節され、および/または、その交流電流信号はパルス化された交流電流信号として適用され、および/または、周波数、振幅、曲線形状およびパルスシーケンスなどの電気刺激パラメータが様々に変えられる。
好適には、刺激されるべき脳の部位は刺激治療の実施に先立って決定され、特にはボリュメトリックな解剖学的画像データ、例えばCTまたはMRTなどにより、特にはその刺激されるべき部位の場所および寸法が決定される。
更に、脳深部部位の経頭蓋的な非侵襲的交流電流刺激(tACS)を実施するための方法が提示され、その方法は:
電極対を提供し、その電極対を交流電流源に接続するステップ;その電極対を治療されるべき患者の頭部上における少なくとも2つの異なる位置に連続的に配置するステップであって、ここで、前述の位置は、適用された交流電流信号の軌道がその標的領域を横断することが期待される位置となるような仕方で、またはその軌道が前述の標的領域で相互に交差することが期待される位置となるような仕方で選択される、ステップ、および、脳深部部位を刺激するために、その複数の位置に交流電流信号を適用するステップ;
を含んでいる。
好適には、全体的な治療時間の長さに対応して、上述の連続的に配置するステップが繰り返される。好適には、その交流電流信号は1kHzから50kHzまでの間のある周波数に調節され、および/または、その交流電流信号はパルス化された交流電流信号として適用され、および/または、周波数、振幅、曲線形状およびパルスシーケンスなどの電気刺激パラメータが様々に変えられる。好適には、刺激されるべき脳の部位は、刺激治療の実施に先立って決定され、やはり特にはボリュメトリックな解剖学的画像データ、例えばCTまたはMRTなどにより、特にはその刺激されるべき部位の場所および寸法が決定される。
本発明の更なる特徴および利点が添付図面に示されている。
図1は、第1の好適な実施形態による脳深部刺激装置の概略的なブロックダイアグラムを示している。 図2は、本発明による局所集中療法の第1の変更態様により操作された電極配列の(上面)図を示している。 図3は、本発明による局所集中療法の第2の変更態様により操作された電極配列の(上面)図を示している。 図4は、本発明による局所集中療法の第3の変更態様により操作された電極配列の(上面)図を示している。 図5は、図4に示されている変更態様の治療法による電極アレイ対を空間的な配列で概略的に示している。 図6は、第2の好適な実施形態による、位置決め用の器具を含んだ脳深部刺激装置の概略的なダイアグラムを示している。
図1は、脳深部部位に対する経頭蓋的交流電流刺激(tACS)を実施するための装置の第1の好適な実施形態を示しており、その装置は、以降では脳深部刺激装置と呼ばれ、参照番号1が割り当てられている。脳深部刺激装置1は、例えばパルス化された電気的な交流電流を発生させるための1つ以上の独立した信号発生器2a、2bを含んでいる。
使用される信号発生器は、それらの刺激信号が周波数、振幅、曲線形状およびパルスシーケンスに関して自由に変調することができる1つ以上の市販の機能発生器である。
脳深部刺激装置1は、更に、複数の電極3a−3pを含む1つの電極配列3を含んでいて、前述の複数の電極3a−3pは、治療されるべき患者の頭部4の外周面に分配されるような仕方で配列されている。頭部4の上面図から分かるように、電極は頭部4の全ての部位、すなわち、前側、後ろ側および両横の部位に位置決めされている。
電極配列3と機能発生器2a、2bとの間にはマトリックススイッチ8が配列されていて、そのマトリックススイッチ8は全部で12個の出力端子14を伴ったマトリックス回路を含んでおり、前述の12個の出力端子は、それぞれ、電極3a−3pに割り当てられ、且つ、それらの電極に電気的に接続されている。それぞれの出力端子14は負端子または正端子として作用することができる。マトリックススイッチ8は、機能発生器からの信号をそれぞれの選定された電極対へ割り当てて電気的な接続を確立し、且つ、その接続を再び遮断する。図1において、マトリックススイッチ8は、電極3a−3pの電極対のうち、それらの電極対による軌道5が治療されるべき脳の部位または標的領域6を横断するような電極対を正確に選択し、例えば図1の場合には電極対3c−3iを選択し、更に、機能発生器2aへの接続を確立し、したがって、その選定された電極対3c−3iにはパルス化された交流電圧が供給され、これにより、標的領域6を通じる電流の流れが引き起こされ、そして、この領域にはそれに対応した刺激がもたらされる。
電極対の選択、それらの電極対と機能発生器2a、2b、・・・との間での割り当て、およびマトリックススイッチ8の制御は、コントローラ9によって果たされる。そのようなコントローラは、様々なプロセスを制御または管理する制御ユニットを暗に示している。当面のケースにおける本コントローラはマイクロコントローラである。
コントローラ9は、更に、機能発生器2a、2bに電気的に接続されている。マトリックススイッチ8による電極対3a−3pの切り替えは、コントローラ9により、1つ以上の機能発生器2a、2bの信号と協調させられていてよい。治療的アプローチに依存して、例えば、異なる機能発生器によりもたらされた異なる交流電流信号が交互に適用されてもよいし、または、1つの機能発生器のただ1つの交流電流信号が同時に数個の選定された電極対を介して適用されてもよい。
図1から分かるように、プランニングステーション15がコントローラ9に接続されていて、このプランニングステーション15が、信号の形状および信号の周波数などの刺激パラメータだけでなく、標的領域6の場所および寸法も決定する。そのプランニングステーション15は、標的領域6に対応している電極を選択する機能を有している。その標的プランニングの基礎は、例えば、CTまたはMRTなどのボリュメトリックな解剖学的画像データである。これに加え、それらの部位は機能性脳アトラス(例えばSchaltenbrand−Wahrenによるアトラスなど)により境界が画定されてもよい。他のプランニングの可能性は、以下でより詳しく説明するfMRT、3D・EEGまたはインピーダンス断層撮影などの空間的機能性データの使用に基づくものである。また、数組のデータセットを(例えばマルチモーダル画像データ融合により)相互に関連付けすることも可能である。
電気インピーダンス断層撮影法(EIT)は非侵襲的なイメージング技術であり、この技術によれば、脳内の電気伝導度分布に基づいてその脳の断層撮影画像を得ることができる。有利なことに、頭部4に配置された電極対3a−3pはセンサエレメントとして使用することができ、その場合、1組の電極対、例えば3a/3iで測定電流が提供され、そして、電位分布をそれ以外の電極対3b−3h&3j−3pで決定することができる。EITは、とりわけ生理学的パラメータにも依存性である身体内における電気伝導度分布を利用する。したがって、インピーダンス断層撮影は、形態および機能についての知識を得ることを可能にする。使用される測定電流は、10kHzから100kHzまでの周波数範囲の比較的高い周波数の交流電流であって、1ミリアンペアから10ミリアンペアまでの範囲の低い電流強度を有しており、したがって、測定フェーズでは何ら刺激は生じない。
1つの発明性に満ちたアプローチによれば、このインピーダンス断層撮影のプロセスを本発明による刺激のフィードバック解析として使用することが可能である。これは、交流電流刺激がトリガリングされ、そして、それと同時にその抵抗が決定されることを意味している。前述の刺激は神経細胞を興奮させ、これにより、前述の抵抗が比較的小さくなる状態が引き起こされる。したがって、その刺激の強度および/または周波数をそれに相応して適合させることができる。
更に、本脳深部刺激装置1は、バイオ−フィードバックにより治療の成功度合いを評価する可能性および、該当する場合には、その患者にとっての危険性(例えば、てんかんの発作)を検出する可能性を有している。この目的を達成するため、フィードバックデータのフィードバックブランチが提供され、その場合、配置されたセンサ電極とコントローラ9との間にバイオ−フィードバック増幅器16が間置される。このようにして、刺激パラメータを最適化すべくフィードバック制御システムが創出され、そのシステムは、個々の治療プログラムを特定するコントローラ9によりモニタリングされる。
以下では、脳深部刺激装置1の操作および操作モードが、診断された障害を背景にして、更に詳細に説明される。
最初に、治療されるべき患者の頭部に電極が配置される。この目的を達成するため、複数の電極が有利に使用され、そこでは、それらの電極がベルトまたはキャップ(図示しない)のいずれかに一体化されている。そのような電極ベルトまたは電極キャップは、正確な標的領域に注意を払う必要なく患者の頭部に固定することができる。疾患のパターンに相応して、脳深部刺激に関する特定の情報、例えば特別な刺激プログラムの選択および/または治療されるべき標的領域の正確な座標などが、プランニングステーションに入力される。その後、それらの電極は標的領域に関して登録され、すなわち、それぞれ、一方では標的領域の相対的な場所が、そして、他方では電極の相対的な場所が決定され、または、それらの電極と標的領域との間での相互の関係が決定される。最後に、実施される治療的アプローチに依存して、使用される交流電流信号の個数や、更には、その治療的アプローチのパラメータ、例えば刺激の継続時間、治療フェーズのタイムシーケンス、信号の周波数、振幅、信号の形状および電気刺激のパルスシーケンスなどが入力される。好適には、上述のコントローラが前以って特定された治療プログラムを実行し、したがって、単に疾患のパターンおよび/または治療的アプローチをプランニングステーションに加えるだけで事足りる。
入力された標的領域の座標に依存して、コントローラ9は、その軌道が刺激されるべき脳内の部位を通じて走る少なくとも一対の電極を決定する。図1に示されているように、参照番号3c/3iが割り当てられている電極対の軌道5は、標的部位6を通じて走っている。意図されている治療的アプローチに依存して、標的部位6は、それに相応した刺激を受ける。したがって、例えば、その標的部位を横断する数対の電極、すなわち、それぞれが同一であってもよいしもしくは異なっていてもよい信号の形状、振幅および周波数を有する数対の電極、例えば電極対3f/3oもまた、それぞれ、同時的に、または逐次的もしくは連続的に使用されてよい。複数の異なる交流電流信号は、複数の独立した機能発生器2a、2bによりもたらされる。
図2から図4は、治療されるべき患者の頭部4の上面図を含み、皮質に関して局所集中的な治療法を実施するための幾つかの異なる変更態様を概略的に示している。第1の変更態様によれば、図2に描かれている電極対は、これらの電極対の軌道5、すなわち、電極対3a/3a’、3b/3b’、3c/3c’、3d/3d’、3e/3e’および3f/3f’の軌道5が、標的部位6を横断し、且つ、相互に実質的に平行に走るように選択される。この変更態様は、可能な限り多くの密に隣接した電極が治療されるべき患者の頭部4に配置される場合に特に有利である。
図3は第2の変更態様を示しており、この態様では、電極が頭部4の周りの円周方向により広い間隔を開けて配列されている。この変更態様の場合、それらの電極3a−3Iは、頭部4の対向する2つの側に配列され、且つ、相互の間で最も小さな距離を有する電極対として選択される。電極表面と頭皮との間での境界抵抗からもたらされるその抵抗の電気抵抗挙動、ならびに頭蓋および脳の抵抗特性に依存して、それぞれの電極対3a/3a’、3b/3b’、3c/3c’、3d/3d’、3e/3e’および3f/3f’の間で流れる電流は、図3から分かるように、それらの電極対(ここで、それらの電極対の距離線は、通常、その標的部位を通って走るのではなく、真直ぐな距離線20(図3では鎖線で示されている)に実質的に沿って走るであろう)の軌道5もまた円弧状の、特には放物線状の曲線軌道を取るような仕方で調節され、すなわち、これらの電極対の軌道5もまた標的領域6を横断するような仕方で調節される。
図4は第3の変更態様を示しており、この態様では、正確にそれらの電極の対、すなわち、3d/3f’、3e/3d’および3f/3b’が選択され、そこでは、それらの軌道5が標的領域6を横断し、且つ、またしてもそれらの軌道5が標的領域6内において相互に交差している。この変更態様の場合、標的部位においては最大限可能な刺激を及ぼすことができ、一方では、それと同時に、周囲の脳の部位への刺激を最小限度に抑制することができるということが特に有利である。その趣旨で、エネルギー供給は治療されるべき部位に集中され、そして、その脳の周囲の部位は僅かな程度にしか影響を受けない。その上、この変更態様によれば、比較的少ない電極数であるにもかかわらず、脳内の全ての部位へのアクセスが可能である。
図5は、電極アレイ対12、13による、皮質に関して局所集中的な治療法の原理を三次元的な視野で概略的に描いている。図解を簡単化するため、図には2つの電極アレイ12、13(それぞれが20個の個別の電極を含んでいる)および脳の標的部位5だけが示されている。それぞれの電極アレイは64個の電極を含んでいてもよいし、好適には128個の電極を含むことができる。実線で暗に示されているように、この実施例では正確に4個の電極対が選択されており、それらの軌道5は、標的部位6を横断しているだけでなく、標的部位6内において個々の他の軌道と交差もしている。それらの電極アレイ12、13は、マトリックス様または格子様の仕方で横列および縦列に配列されている。しかしながら、例えば治療されるべき標的部位にしたがって、異なる仕方で形成される別の配列を利用することも可能であり、また、比較的高い電極密度の部位と比較的低い電極密度の部位とを有する配列を利用することも可能である。例証として鎖線23により描かれているように、電極12aは、電極13a−13tのうち、その軌道が標的領域6を横断する1つとは対を形成することができない。
図6は、本発明による脳深部シミュレータの第2の好適な実施形態を示している。この脳深部刺激装置1’は位置決め用の器具11を含んでおり、その器具11は、ナビゲーション可能なメカトロニクス器具の形態で提供されている。この位置決め用の器具11には電極対3a、3a’が配列されている。位置決め用の器具11は、高さを調節することができる支柱18の形態、特にはテレスコープ型の支柱の形態を呈するホルダを含んでおり、その支柱18は、垂直に起立し、且つ、固定基盤に取り付けられている。片持ち式のアーム19が支柱の上端に固定されており、そのアーム19は、好適には、水平方向に実質的に直角に突き出ている。片持ち式アーム19の遠位側端部には電極ホルダ22が取り付けられている。この電極ホルダ22は回転可能なアーム22aを含んでおり、その回転可能なアーム22aは、片持ち式アーム19の遠位側端部から下向きの方向に垂直に突き出ていて、且つ、垂直回転軸D1の周りで回転することができるように取り付けられている。電極ホルダ22は、更に、2つの旋回式のアーム22b、22cを含んでおり、それらの旋回式アーム22b、22cは、回転可能なアーム22aの下端から放射状に外向きに延びている。これらの旋回式アーム22b、22cの遠位側端部には電極3a、3a’が固定されていて、それらの電極の接触面は治療されるべき頭部の方向に内側を向くように成されている。旋回式アーム22b、22cは、電極3a、3a’を患者の頭蓋の側方の領域に配置することができるようにするため、下向きの方向に円弧状に成されている。
更に、旋回式アーム22b、22cは、それらの旋回式アーム22b、22cが把持配列を形成するように、それぞれが、水平回転軸D2の周りで旋回することができるような仕方で回転可能なアーム22aの下端に固定されている。この把持運動は、電極3a、3a’を頭部4の外側に寄せて配置することを可能に成し、且つ、その頭部4の外側から離れる方向の動きを可能にする。このグリッパーユニットの垂直軸D1の周りでの回転特性は、頭部4上での種々の異なる回転方向位置における電極対3a、3a’の配列を可能にする。
使用する際には、電極3a、3a’が(図示しない)機能発生器に接続される。その機能発生器と位置決め用の器具11との両方が(図示しない)電流適用制御装置に接続され、その電流適用制御装置は、電極3a、3a’における電流の適用だけでなく、前述の位置決め用の器具による位置決めプロセスも制御する。これは、その位置で、頭皮上に電極を配置するために頭皮に向かって旋回された後の電極対3a、3a’にそれの軌道が標的部位を横断するような仕方で短期的なパルス化された交流電流を供給することとなる、回転方向位置への連続的な動きを可能にする。好適には、適用されたそれらの交流電流の軌道が標的部位内で相互に交差するような仕方で、それらの回転方向位置への連続的な移動が行われる。好適には、旋回式アーム22b、22cはテレスコープ構造のアームであり、したがって、その旋回式アームの長さは、頭部4内における標的部位6の場所に依存して様々に調節することができる。図1から分かる構成要素、例えばコントローラや、プランニングステーションおよびバイオ−フィードバック装置なども図6に示されている脳深部刺激装置へ移すことが可能である。

Claims (22)

  1. 脳深部部位の経頭蓋的交流電流刺激(tACS)を実施するための装置(1)であって、当該装置が、
    電気的な交流電流信号を発生させるための少なくとも1つの信号発生器(2a、2b)と、
    治療されるべき患者の頭部(4)に配置することができ、且つ、交流電流信号を適用するために上記信号発生器(2a、2b)に電気的に接続することができる、電極配列(3)を含み、ここで、
    少なくとも2つの交流電流信号を、該交流電流信号の軌道(5)が治療されるべき脳の部位(6)を横断するような仕方で、上記電極配列(3)により適用することができる、
    装置。
  2. 該交流電流信号が1kHzから50kHzまでの間のある周波数を有していることを特徴とする、請求項1記載の装置。
  3. 該交流電流信号がパルス化された交流電流信号であることを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
  4. 該電流信号の周波数、振幅、曲線形状およびパルスシーケンスなどの電気刺激パラメータが可変であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  5. 上記電極配列(3)が、標的電極(A)および参照電極(K)を含め、少なくとも1組の電極対(3a−p、3a−p;3a−f、3a’−f’;12a−t、13a−t)を含み、ここで、少なくとも1組の電極対(3a−p、3a−p;3a−f、3a’−f’;12a−t、13a−t)は、少なくとも2つの適用された電流信号の軌道(5)が治療されるべき脳の部位(6)内で相互に交差するような仕方で、空間的に位置決めすることができることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  6. 上記少なくとも1組の電極対(3a−p、3a−p;3a−f、3a’−f’;12a−t、13a−t)に適用される該電流信号を制御するために電流適用制御装置(7、7’)が設けられ、前記電流適用制御装置(7、7’)は、該少なくとも2つの電流信号が逐次的に、特には交互に適用されるような仕方で作動させることができることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  7. 上記電極配列(3)が電極アレイ対(12;13)を含み、ここで、各電極アレイ(12;13)は格子様またはマトリックス様の仕方で配列された複数の電極(12a−12t;13a−13t)を含み、またここで、一方の電極アレイ(12)は上記標的電極(A)として作用し、且つ、一方の電極アレイ(13)は上記参照電極(K)として作用するものであり、更にここで、該標的電極の個数が該参照電極の個数に対応していることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  8. 上記電流適用制御装置(7)は、該複数の電極の中からそれらの電流信号の軌道が治療されるべき該脳の部位内において相互に交差するような電極の複数組の対を選ぶことができるように選択的に動作可能であることを特徴とする、請求項7記載の装置。
  9. 上記電流適用制御装置(7)がマトリックススイッチ(8)および該マトリックススイッチ(8)を制御するコントローラ装置(9)を含んでいることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  10. 上記電極対または電極アレイ(12;13)を頭部に、特には治療されるべき患者の頭皮に固定するために固定手段が設けられていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  11. 上記固定手段がベルト、ヘッドギアまたはキャップであり、そして、上記電極アレイ(12;13)または電極(3a、3b、...;3a’、3b’、...)が該固定手段に一体化されていることを特徴とする、請求項10記載の装置。
  12. 上記電流適用制御装置(7’)が、電極対(3a、3a’)が設けられた位置決め用の器具(11)を含み、ここで、該位置決め用の器具(11)は、該電極対(3a、3a’)を、第1の電極対位置および第2の電極対位置において、治療されるべき患者の頭部に位置決めすべく動作することが可能であり、またここで、前記第1および前記第2の空間的な電極対位置は、該第1の電極対位置および該第2の電極対位置において適用された電流信号の軌道(5)が治療されるべき脳の部位(6)内において相互に交差するような仕方で相互に相対的にずれており、そして、上記電流適用制御装置(7’)が、該複数の異なる電極対位置における電極対(3a、3a’)の位置決めと電流の適用とを協調させるべく、該位置決め用の器具(11)の動作と該機能発生器(2a、2b)の動作とを制御するコントローラ装置(9)を含んでいることを特徴とする、請求項7記載の装置。
  13. 刺激されるべき脳の部位の場所および寸法を決定するためにプランニングステーション(15)がさらに設けられ、前記決定がCTまたはMRTなどのボリュメトリックな解剖学的画像データにより果たされることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  14. 上記刺激パラメータの更なる評価および最適化を目的として、該治療の成功度合いおよび該患者の医学的状態に関するフィードバックデータを上記コントローラ装置(9)へ供給するために、フィードバック装置(16)が設けられていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  15. 上記電極(3a...;3a’...)が平面的であり、且つ、好適には数mmから数cmの表面を有していることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
  16. 脳の機能障害を治療するための方法において使用する、先行する請求項1から請求項15までのいずれか1項記載の装置。
  17. 請求項1から請求項15までのいずれか1項記載の装置による脳深部部位の経頭蓋的な非侵襲的交流電流刺激(tACS)を実施するための方法であって、当該方法が、
    少なくとも2組の電極対(3a、3a’)を治療されるべき患者の頭部上の位置に配置するステップであって、前記位置は、該適用された交流電流信号の軌道(5)が治療されるべき脳の部位(6)を横断するような位置、特には該軌道(5)が前記脳の部位(6)内で相互に交差するような位置である、ステップ;または、治療されるべき患者の頭部の治療されるべき標的領域と相互に関連付けて電極アレイ対(12;13)を配置し、軌道(5)が治療されるべき該脳の部位(6)を横断することとなる電極の対(12a−12t;13a−13t)を、特には前記軌道(5)が該脳の部位(6)内において相互に交差することとなる電極の対(12a−12t;13a−13t)を決定するステップ、
    上記電極対を交流電流源(2)に接続するステップ、および、
    治療されるべき該脳の部位(6)を刺激するために、上記電極に交流電流信号を適用するステップ、を含む、方法。
  18. 交流電流信号が上記電極対(12a−12t;13a−13t)に同時的に、または、それぞれ、逐次的にもしくは連続的に、特には交互に適用されることを特徴とする、請求項17記載の方法。
  19. 先行する請求項1から請求項15までのいずれか1項記載の装置による脳深部部位の経頭蓋的な非侵襲的交流電流刺激(tACS)を実施するための方法であって、当該方法が、
    電極対(3a、3a’)を提供し、前記電極対(3a)を該交流電流源(2a)に接続するステップ、
    上記電極対(3a、3a’)を治療されるべき患者の頭部上における少なくとも2つの異なる位置に連続的に配置するステップであって、ここで、前記位置は、該適用された交流電流信号の軌道(5)が治療されるべき該脳の部位(6)を横断することが期待される位置となるような仕方で、特には該軌道(5)が前記脳の部位(6)内で相互に交差することが期待される位置となるような仕方で選択される、ステップ、および、
    上記脳深部部位(6)を刺激するために、該複数の位置に交流電流信号を適用するステップ、を含む、方法。
  20. 上記連続的に配置するステップが全体的な治療時間の長さに対応して繰り返されることを特徴とする、請求項19記載の方法。
  21. 上記交流電流信号が1kHzから50kHzまでの間のある周波数に調節され、および/または、上記交流電流信号がパルス化された交流電流信号として適用され、および/または、周波数、振幅、曲線形状およびパルスシーケンスなどの該電気刺激パラメータが様々に変えられることを特徴とする、請求項17から請求項20までのいずれか1項記載の方法。
  22. 刺激されるべき上記脳の部位が該刺激治療の実施に先立って決定され、特には該部位の場所および寸法が、特にはボリュメトリックな解剖学的画像データにより、例えばCTまたはMRTにより決定されることを特徴とする、請求項17から請求項21までのいずれか1項記載の方法。
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