JP2014230104A - 複数の無線ベアラにアクセスする方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線端末(UE)上で同時利用可能な複数の無線ベアラを使い分けて無線伝送するにあたり、無線端末(UE)の端末消費電力を節約する。
【解決手段】無線ベアラ毎に、伝送電力の消費予測値を推定し、無線ベアラ毎に当該推定された消費電力予測値に応じて、複数の無線ベアラ間のトラフィック量配分を最適化すると共に、無線網側からのポリシー制御によって通知される無線網側の実効スループットやフレーム誤り率に応じて当該トラフィック量配分比率を調整し、無線網側の稼働状況に適合させることで、端末消費電力を効果的に節約する。
【選択図】図3

Description

本発明は、各種無線サービスへのアクセスに関し、より具体的には、複数の異なる無線サービスを提供する複数の異なる無線ベアラに対して状況に応じた適切なアクセスを行う方法と装置とに関する。
無線LAN、WiMAX、UMTS等の3Gセルラー携帯電話網あるいはLTE網などの様々な無線通信サービスは、複数の異なる無線アクセス技術(RAT(Radio Access Technology))にそれぞれ対応する。そして、無線ベアラは、これら様々な無線通信サービスに接続して利用者無線端末(UE)からアクセスするための無線接続手段を提供するものである。
UMTS網やLTE網などのセルラー無線網は、地理的に広範囲にわたって単一の通信事業者網により、ユーザに無線網接続サービスを提供している。その反面、セルラー無線網に対する無線アクセスは、多くの場合、当該セルラー無線網が提供する通信サービスに加入しているユーザの無線端末だけに限定され、無料で提供されている場合も多い無線LANサービスよりも通信料金が一般に高額である。他方、一般公衆が利用可能な無線LANサービスは、通信料金が安価であり、通信速度が比較的安定している反面、良好に通信可能な範囲が限られた狭い地域内に限定される。
近年の無線端末の利用態様として、利用する無線アクセス網を、セルラー無線網と無線LANサービスとの間でユーザ自身により状況に応じて切り替えることが一般的である。無線端末のこのような利用態様を可能とするには、複数の異なるRAT(例えば、LTE、WiMAXおよび無線LANなど)にそれぞれ対応した複数の無線インターフェース回路を装備したマルチモード無線端末を使用してユーザが無線網アクセスを行うことが前提となる。この場合、マルチモード無線端末は、同時利用可能な複数の異なるRATのそれぞれに接続する複数の無線ベアラを確立し、当該複数の無線ベアラ上での同時並列無線伝送を実行することが可能であり、これはリンク・アグリゲーションとして知られている。また、別の態様として、マルチモード無線端末は、同時利用可能な複数の異なるRATの間で状況に応じて一の無線ベアラが接続するRATを選択的に切り替えて無線通信することも可能であり、これは異種RAT間接続切替と呼ばれる。上記のように異なるRATに接続する複数の無線ベアラ間で無線端末の通信トラフィックを配分制御することにより、無線帯域幅の集約、異種RAT間での通信負荷分散、弾力的なネットワーク利用可能性などの利点を達成することができる。
一方、マルチモード無線端末が、互いに異なるRATに対応する複数の無線通信経路を介して通信する際に、無線網側のトラフィック負荷分散状況、輻輳状況あるいは実効通信スループットなどを考慮しながら、通信に使用すべき最適なRATを取捨選択するには、特許文献1で説明されるようなポリシー制御の仕組みが必要となる。言い換えると、マルチモード無線端末が、通信に使用すべき最適なRATを取捨選択する際に、上述した無線帯域幅の集約、異種RAT間での通信負荷分散、弾力的なネットワーク利用可能性などの利点が無線網内部の稼働状況によって損なわれないようにするには、無線端末側でのRATの切り替えに適応する形で、無線アクセス網内やコア網内を通るエンド・ツー・エンド通信経路全体の最適化も必要となる。そして、このようなエンド・ツー・エンド通信経路全体の最適化のためには、無線網側からのポリシー制御の仕組みを導入することが有効である。具体的には、無線端末が通信する上りリンクおよび下りリンクのトラフィックに関し、無線網のローカルドメイン内において、通信トラフィック転送経路を状況に応じて適切にポリシー制御する仕組みが必要となる。特許文献1は、上記のように状況に応じて通信トラフィック転送経路を制御するために、無線網側と無線端末側に設定された通信経路制御ポリシーに基づいてトラフィックの通信経路を制御する仕組みを開示する。この場合、あるトラフィック・フローに関する上りリンクおよび下りリンクのトラフィックが一台の無線端末に関して同じ無線ベアラを経由することを可能にするには、無線端末および無線網内の対応するモビリティ・アンカーの両方が、現在の通信経路制御ポリシーに関して、同期される必要がある。また、無線端末が接続するRATが切り替わった場合には、それに応じて、無線網側と無線端末側に設定された通信経路制御ポリシーもリアルタイムに変更されなくてはならない。
特許文献1は、国際標準化団体3GPPにより規定されるPCC(Policy and Charging Control)アーキテクチャを前提として、無線網内の無線ベアラ終端ノードと無線端末との間で伝送されるトラフィック・フローの通信経路を通信経路制御ポリシーに基づいて制御する仕組みを開示している。具体的には、特許文献1記載の発明は、以下の手順を実行する。まず、無線端末は、3GPPコア網内に実装されたアプリケーション機能に対してシグナリングにより通信経路制御ポリシーを伝達する。続いて、当該アプリケーション機能は伝達された通信経路制御ポリシーを解析する。続いて、当該アプリケーション機能は、当該解析の結果を3GPPコア網内のPCEF(ポリシー制御施行機能)に対してシグナリングにより伝達する。最後に、3GPPコア網内のPCEFは、当該通信制御ポリシーを無線網内で実行される通信経路制御に反映されるために、無線端末の上りリンク伝送経路と下りリンク伝送経路の上に位置する3GPPコア網内の中継ノード(ルータ機器など)に対して、当該通信制御ポリシーを反映した動作設定を行う。
特許文献2もまた、無線網内の無線ベアラ終端ノードと無線端末との間で伝送されるトラフィック・フローの通信経路を通信経路制御ポリシーに基づいて制御する仕組みを開示している。特許文献2における通信経路制御ポリシーは、無線端末を携帯しているユーザの状況に応じて無線端末の上りリンクと下りリンクのトラフィックを経路制御するためのポリシーである。特許文献2記載の発明においては、まず最初に、無線網側のポリシー制御機能が、ユーザの無線端末からユーザの状況を推測するための情報を受信して、ユーザの現在の状況を表すユーザ状態を決定する。続いて、無線網側のポリシー制御機能は、ユーザの現在のユーザ状態に対応する通信経路制御ポリシーをデータベース中から検索して、検索された通信経路制御ポリシーを無線端末の通信経路上に位置するルータ群に対して設定する。
特表2012−512553号公報 特開2007−089148号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2を含む先行技術文献が開示する通信経路のポリシー制御は、(コア網内の負荷分散のように)無線網の運用上の問題を緩和するためのポリシー制御、あるいは、通信アプリケーションの性能や利便性を向上させるためのポリシー制御であり、個々の無線端末の消費電力を節約するためのポリシー制御は実現されていない。すなわち、異なるRATに接続する複数の無線ベアラを切り替えて、または同時並列的に使用して複数のトラフィック転送経路を介して通信するマルチモード無線端末の消費電力を節約するために、無線端末の上りリンクと下りリンクのトラフィックをポリシーに基づいて無線網内で経路制御する技術はこれまで実現されていない。
加えて、特許文献1および特許文献2に開示されたポリシー制御は、無線端末の上りリンクと下りリンクのトラフィックを無線網内で経路制御する際に、当該無線端末の通信経路上に存在する無線網内の全ての中継ノード(ルータ機器等)に対してポリシ制御ノードから経路制御ポリシーを設定する必要が有った。同一のポリシー制御ノードによって管理される無線網において、接続する無線端末の数およびポリシー制御動作の実行頻度が増大した場合、無線網内の制御オーバーヘッドが増大し、ネットワーク運用に支障をきたす可能性がある。
以上の問題点に鑑み、本発明は、複数の異なるRATに接続しながら複数のトラフィック転送経路を介して通信する無線端末の消費電力を節約するような態様で、無線端末の通信トラフィックを無線網内で経路制御することが可能なポリシ制御を実現することを目的とする。加えて、本発明は、上述した経路制御に関し、同一のポリシー制御ノードによって管理される無線網において、接続する無線端末の数およびポリシー制御動作の実行頻度が増大しても、無線網内の制御オーバーヘッドが増大しないようなポリシ制御を実現することを目的とする。
以上より、本発明に係る第1の側面は、複数の異なる種類の無線アクセス網にそれぞれ接続する複数の無線ベアラに同時並列接続して通信するUEであって、ユーザ・トラフィックを前記複数の無線ベアラ間において最適比率配分することにより、消費される伝送電力を節約するために:無線網及びUEの通信状態に基づいて、複数の無線ベアラの各々の上で消費される伝送電力の予測値を推定する消費電力算出部;および、前記複数の無線ベアラの各々に関して前記推定された前記予測値に基づいて前記ユーザ・トラフィックを無線ベアラ間で最適配分するための配分を決定し、当該UEの通信特性に対応付けられたポリシーを無線網から設定されることにより、前記配分を調整する同時通信処理部;を備える構成を採る。
本発明に係る第2の側面は、複数の異なる種類の無線アクセス網にそれぞれ接続する複数の無線ベアラに同時並列接続して通信するUEであって、ユーザ・トラフィックを前記複数の無線ベアラ間において最適比率配分することにより、消費される伝送電力を節約するために:無線網及びUEの通信状態に基づいて、複数の無線ベアラの各々の上で消費される伝送電力の予測値を推定する消費電力算出部;前記複数の無線ベアラの各々に関して前記推定された前記予測値に基づいて前記ユーザ・トラフィックを無線ベアラ間で最適配分するための配分を決定し、無線網の稼動状態を反映するポリシーを無線網から設定されることにより、前記配分を調整する同時通信処理部;を備える構成を採る。
以上より、本発明は、複数の異なるRATに接続しながら複数のトラフィック転送経路を介して通信する無線端末の消費電力を節約するような態様で、無線端末の通信トラフィックを無線網内で経路制御することが可能なポリシ制御を実現することができる。加えて、本発明は、上述した経路制御に関し、同一のポリシー制御ノードによって管理される無線網において、接続する無線端末の数およびポリシー制御動作の実行頻度が増大しても、無線網内の制御オーバーヘッドが増大しないようなポリシ制御を実現することができる。
本実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図 本実施の形態においてユーザが使用する無線端末(UE)の装置構成を示す図 本実施の形態を実現する機能モジュール群の構成を示す図 本実施の形態を実現する機能モジュール間での動作の流れを示す図 通信アプリケーション種別とベアラ選択モードとの間の対応関係を記憶するデータテーブルを示す図 本実施の形態に係る無線ベアラ間トラフィック配分制御の動作フローを説明するフローチャート 最小二乗法により無線ベアラ毎の通信消費電力の予測値を算出する方法を示す図
本実施の形態は、無線網側の稼働状況やサービス品質の変動あるいは無線網が提供するサービス種別に応じて、無線端末上の無線ベアラ選択動作を調整するポリシー制御動作と連携しながら、端末消費電力を節約するような態様で、マルチモード無線端末が、異なるRATに対応する複数の無線ベアラの切り替えや同時並列アクセスを制御する仕組みを開示する。以下、図面を使用して、本実施の形態について具体的に説明する。以下の説明においては、まず、本実施の形態が実現される無線通信システムのネットワーク構成と当該無線通信システム内においてユーザが使用する無線端末のハードウェア構成を図1および図2を使用して説明する。続いて、図1に示すネットワーク構成および図2に示す無線端末の装置構成を前提として本実施の形態が実現するポリシー制御の概要を、従来技術におけるポリシー制御との間の相違点を中心に説明する。続いて、図3を使用して、本実施の形態に係るポリシー制御の仕組みを図1に示すネットワーク構成と図2に示す無線端末の上でそれぞれ実現するための機能モジュール構成を説明する。続いて、本実施の形態に係るポリシー制御の動作の流れと共に、無線端末が当該ポリシー制御動作と連携しながら、端末消費電力を節約するような態様で、異なるRATに対応する複数の無線ベアラの切り替えや同時並列アクセスを制御する仕組みを説明する。
<1>本実施の形態に係る無線通信システムのネットワーク構成
以下、図1を使用して、本実施の形態に係る無線通信システムのネットワーク構成を説明する。図1の無線通信システムは、UE10、一つ以上の無線アクセス網40A〜40C、無線アクセス網40A〜40Cとコア網ゲートウェイ61〜63を介して接続された一つ以上のコア網(CN: Core Network)51/52、コア網51/52と外部接続ゲートウェイ71/72を介して接続されたインターネット網80およびインターネット網80に接続されたサーバ20から構成される。
無線アクセス網40A〜40Cは、無線通信を介したコア網への無線アクセス経路をUE10に対して提供するネットワークであり、無線アクセス網40A〜40Cの各々は、互いに異なるRATに基づくことが可能である。例えば、無線アクセス網40Aは、3GPPが標準化を進めるE−UTRAN標準に基づいたLTE網とすることが出来、無線アクセス網40Bは、IEEE802.16e標準に基づいたWiMAX網とすることが出来、無線アクセス網40Cは、Wi−Fiのような無線LAN網とすることが出来る。
コア網51および52は、無線通信サービス提供事業者内において多数のルータ機器やネットワーク制御用サーバ機器を高速回線で接続することによって形成され、UEのインターネットへの接続(E−UTRANのコア網においてはP−GW(PDN-Gateway)の機能に相当する)、UEの端末モビリティ管理(E−UTRANのコア網においてはMMEの機能に相当する)またはUEの通信サービス認証(E−UTRANのコア網においてはHSSの機能に相当する)などの機能を実行する。2つ以上の異なる無線アクセス網を介して同一のコア網に無線アクセスすることも可能である。例えば、コア網51は、無線アクセス網40Aおよびコア網ゲートウェイ61を介してUE10から無線アクセスが可能であるのと同時に、無線アクセス網40Bおよびコア網ゲートウェイ62を介してUE10から無線アクセスが可能である。他方、コア網52は、無線アクセス網40Cおよびコア網ゲートウェイ63を介してUE10から無線アクセスが可能である。
外部接続ゲートウェイ71/72は、コア網51/52をインターネット網80にそれぞれ接続し、これにより、コア網51/52は、インターネット網80との間でトラフィックを通信することが可能となる。コア網51がE−UTRAN標準に基づいて構成されている場合には、外部接続ゲートウェイ71は、P−GW(PDN-Gateway)とすることが可能である。
図1に示すネットワーク構成において、無線網内の通信に対するポリシー制御動作を管理するポリシー制御サーバをコア網51/52内またはインターネット網80内に設置することが可能である。コア網51/52が3GPPリリース7の規定に従って構成されている場合、当該ポリシー制御サーバはコア網51/52内のP−GW(PDN-Gateway)の機能の一部として実装することが可能である。この場合、P−GW(PDN-Gateway)は図1のコア網51内に設置された外部接続ゲートウェイ71としても良い。なお、本実施の形態に係るポリシー制御サーバは特定のコア網や特定の無線アクセス網に限定されないポリシー制御を実行する。そのため、当該ポリシー制御サーバが例えば、コア網51内に設置されている場合であっても、当該ポリシー制御サーバは、インターネット網80を介して他のコア網内のネットワーク機器との間でポリシー制御に関する通信を実行することが可能である。また、当該ポリシー制御サーバがインターネット網80内に設置される場合、当該ポリシー制御サーバは、コア網51/52との間でポリシー情報を通信するためにTCP/IPプロトコル層構造と互換性を有するCOPS(Common Open Policy Service)プロトコルを使用しても良い。また、コア網51内に設置されたポリシー制御サーバがインターネット網80を介して他のコア網52内のネットワーク機器との間でポリシー情報を通信するために、TCP/IPプロトコル層構造と互換性を有するCOPS(Common Open Policy Service)プロトコルを使用しても良い。
図1において、無線ベアラ30Aは、UE10をLTE網である無線アクセス網40Aに接続する無線接続手段である。同様に、無線ベアラ30Bは、UE10をWiMAX網である無線アクセス網40Bに接続する無線接続手段である。無線ベアラ30Cは、UE10をWi−Fi網である無線アクセス網40Cに接続する無線接続手段である。
図1において、UE10は、無線ベアラ30A〜30Cのいずれか一つ以上を使用して、無線アクセス網40A〜40Cのいずれか一つ以上と無線接続する。続いて、UE10は、無線アクセス網、コア網51/52およびインターネット網80を経由してサーバ20との間でTCP/IPに基づくエンド・ツー・エンド通信を行う。
<2>本実施の形態において使用されるUEのハードウェア構成
以下、図2を使用して、本実施の形態に係る無線通信システム内において使用されるUE10のハードウェア構成を説明する。
図2において、UEは、無線信号を送受信するアンテナ101、アンテナ101と接続された無線インターフェース102a〜102n、メモリ103、制御プロセッサ104、制御プロセッサ104との間で入出力データをやり取りしながらユーザとUE10との間のユーザ・インターフェースを制御するユーザ入出力装置105、およびUE10の設定パラメータなどを記憶する永続的な記憶媒体であるストレージ106およびバス107から構成される。上述したメモリ103、制御プロセッサ104、ユーザ入出力装置105、およびストレージ106は、バス107を介して相互に接続されている。
無線インターフェース102a〜102nの各々は、受信したRF信号を周波数ダウンコンバートしてデジタル化し、復調し、そして復号化することにより、デジタル情報に変換して後続の情報処理のために提供する。これとは逆に、無線インターフェース102a〜102nの各々は、UE10内で生成されたデジタル情報を、符号化し、変調し、そして周波数アップコンバートすることによりRF信号に変換して無線送信のためにアンテナ101に提供する。無線インターフェース102a〜102nの各々は、LTE、WiMAXまたは無線LANなどのような複数の異なる種類のRATに対応した信号処理を実行可能となるように構成されている。すなわち、無線インターフェース102a〜102nの各々は、n種類のRATの各々と一対一に対応する。例えば、無線インターフェース102aは、LTE網に対応した無線信号の送受信処理を実行可能に構成され、無線インターフェース102bは、WiMAX網に対応した無線信号の送受信処理を実行可能に構成され、無線インターフェース102cは、無線LAN網に対応した無線信号の送受信処理を実行可能に構成されている。
メモリ103は、無線インターフェース102a〜102nが後述する制御プロセッサ104との間でやり取りするデジタル情報やUE10全体を制御するプログラムなどを記憶する。
制御プロセッサ104は、メモリ103からプログラムを読み出してUE10全体の制御、無線インターフェース102a〜102nを介してアンテナ101から送信されるデジタル情報の生成、無線インターフェース102a〜102nを介してアンテナ101から受信したデジタル情報の更なる処理などを実行する。
制御プロセッサ104は、無線インターフェース102a〜102nの中のいずれか一つ以上を選択的にイネーブルし、バス107を介して当該イネーブルされた無線インターフェースのみを介してデジタル情報をやり取りすることにより、特定のRATを選択的に使用して通信することが出来る。また、制御プロセッサ104は、無線インターフェース102a〜102nの全てをイネーブルし、バス107を介して全ての無線インターフェース102a〜102nを介してデジタル情報をやり取りすることにより、同時利用可能な全てのRAT(無線アクセス網)を同時に使用して通信することが出来る。
ユーザ入出力装置105は、UE10上に設けられた画面表示ディスプレイやキーパッドと制御プロセッサ104との間で入出力データのやり取りを行うと同時に、ユーザとUE10の間のユーザ・インターフェースの制御を行う。加えて、ユーザ入出力装置105は、UE10上に設けられた画面表示ディスプレイやキーパッドのデバイス状態や入出力ステータスが変化した際に、バス107を介して当該変化と関係付けられた割り込み処理を制御プロセッサ104に対して指示する。このような割り込み制御を可能とするために、ユーザ入出力装置105は、自身が管理する画面表示ディスプレイやキーパッドなどの入出力デバイス状態を電気的にモニタリングする機能を備えている。
<3>無線通信システム内における通信経路のポリシー制御の概要
(3−1)無線網内におけるポリシー制御の一般的な説明
ポリシー制御におけるポリシーは、運用ポリシーと機器設定ポリシーの2種類に大別される。運用ポリシーは無線網のネットワーク運用管理者が定めた網運用指針を記述するもの、無線網上で実行される個々の通信アプリケーション毎に、当該通信アプリケーションが要求する通信サービスの機能や品質を記述するもの等である。また運用ポリシーは、無線端末の通信制御機能の中でユーザが選択したい機能を記述するものであっても良い。他方、機器設定ポリシーは、運用ポリシーを無線網内の個々のネットワーク機器の動作に反映させるために、ポリシー制御の主体が運用ポリシーを解析した結果から生成するものであり、ポリシー制御主体によって個々のネットワーク機器に対して設定されるポリシーである。
無線端末が無線網を経由して通信するトラフィック・フローに対してポリシーに基づく通信経路制御を行う場合、ポリシー制御動作の各々は、判断段階と施行段階とに分けられる。判断段階は、無線端末側または無線網側からの要求によって開始され、無線端末側または無線網側から受信したトラフィック・フロー記述情報や無線網内のネットワーク機器の稼動情報に基づいて、当該トラフィック・フローに適用すべきポリシーの具体的内容を判断する。施行段階は、判断段階において決定されたポリシーの具体的内容を無線端末または無線網内のいずれか一つ以上のネットワーク機器に設定し、設定されたポリシーに従ってトラフィック・フローを転送するように、当該無線端末または当該ネットワーク機器に対して指示する。
上述したポリシー制御動作を無線網内において実装するためには、(1)ポリシー制御の対象となるネットワーク機器上において、外部から受信した機器設定ポリシーにより設定されたポリシー内容に従って、トラフィック・フローを転送するためのポリシー実施機能を実装し、さらに(2)無線網内において、ポリシー制御の対象となるネットワーク機器に対して設定すべき機器設定ポリシーを運用ポリシーの解析結果と状況に応じて判断し、当該ネットワーク機器に対して当該判断した機器設定ポリシーを設定するポリシー制御機構を実装することが必要となる。3GPPリリース7の規定によれば、3GPPコア網(図1のコア網51など)内において、ポリシー制御の対象となるネットワーク機器(図1のコア網ゲートウェイ61〜63など)に対して設定すべき機器設定ポリシーを運用ポリシーと状況に応じて判断する主体は、PCRF(ポリシーおよび課金ルール機能)であり、ネットワーク機器に対して当該判断した機器設定ポリシーを設定する主体は、PCEF(ポリシーおよび課金施行機能)である。PCRFおよびPCEFは、無線コア網(図1のコア網51など)内においてポリシー制御機構を実装するポリシー制御サーバ(図1の外部接続ゲートウェイ71/72など)の機能として実現することが出来る。
(3−2)本実施の形態が従来技術における通信経路ポリシー制御と相違する点
3GPPコア網内でのポリシー制御フレームワークであるPCCアーキテクチャを実装基盤として、無線端末が通信するトラフィック・フローの通信経路制御のために実行される特許文献1および特許文献2記載のポリシー制御は、本実施の形態とは以下の2つの点で異なっている。
(a)第1の相違点
本実施の形態においては、無線網内のポリシー制御機構から設定された機器設定ポリシーに従って通信経路制御の動作を調整するのは無線端末(図1および図2に示すUE10)のみである。これに対して、特許文献1および特許文献2を含む従来の通信経路ポリシー制御においては、無線網内のポリシー制御機構から設定された機器設定ポリシーに従って通信経路制御の動作を調整する対象となる機器は無線端末のみならず、無線端末の通信経路上に位置する無線網(図1のコア網51/コア網52など)内の全てのルータ機器やネットワーク機器(図1のコア網ゲートウェイ61〜63など)も含まれる。例えば、無線端末の通信経路上に位置する各ルータ機器は、ポリシー制御機構から異なる機器設定ポリシーを設定されることにより、同一の無線端末が通信するトラフィック・フローを異なる出力側網インターフェースにルーティングする場合がある。
(b)第2の相違点
また、本実施の形態においては、ポリシー制御フレームワークに基づく通信経路の制御とは、無線端末が異なるRATにそれぞれ接続するための複数の無線ベアラを無線端末上で切り替えたり同時使用したりする通信経路制御であり、無線アクセス網の先にあるコア網(図1のコア網51など)内での通信経路制御には関知しない。加えて、本実施の形態においては、無線端末上での複数の無線ベアラ間の切り替えや同時使用の設定変更動作は、無線網側のポリシー制御機構から一方的に指示されるものではなく、無線端末が当該ポリシー制御機構から受信したポリシーを参照しながら無線端末側の主導の下に実行される。従って、本実施の形態においては、通信経路制御に関する現在のポリシー設定状態は無線端末上でのみ管理すればよいので、本実施の形態に係るポリシー制御は端末主導型の通信経路ポリシー制御であると言える。
これに対して、特許文献1および特許文献2を含む従来の通信経路ポリシー制御においては、無線端末の通信経路上に位置する無線コア網(図1のコア網51など)内の全てのルータ機器やネットワーク機器(図1のコア網ゲートウェイ61〜63など)のルーティング動作が制御される。この場合、ルータ機器やネットワーク機器(図1のコア網ゲートウェイ61〜63など)に対するルーティング動作の設定変更は、無線網側のポリシー制御機構から一方的に指示されるものであり、ポリシー設定対象となるルータ機器やネットワーク機器(図1のコア網ゲートウェイ61〜63など)が自律的に判断するものではない。また、このような従来の通信経路ポリシー制御においては、無線端末が通信するトラフィック・フローに対して実行されるポリシー制御によって無線コア網(図1のコア網51など)内の通信経路自体が直接の制御対象とされる。その結果、ポリシー制御によって無線コア網内の通信経路が変更されると、当該変更を無線端末に対応する無線コア網(図1のコア網51など)内のモビリティ・アンカー(3GPPコア網においては、MMEまたはPDN−GWとして実装される)や無線ベアラ終端ノード(3GPPコア網においては、GGSNとして実装される)に反映させる必要が生じる。そのため、当該無線端末は、当該モビリティ・アンカーや当該無線ベアラ終端ノードとの間で、ポリシー設定変更に関する同期をとらなくてはならなくなる。言い換えれば、特許文献1および特許文献2を含む従来の通信経路ポリシー制御は、ポリシー設定変更を無線コア網全体で同期をとりながら管理する必要のあるネットワーク主導型のポリシー制御であると言える。
(3−3)本実施の形態に係るポリシー制御の概略的な構成
本実施の形態は、以下の2つの仕組みから構成される。
(i)無線網側から供給されるポリシーを参照しながら、無線端末(UE)10上において異なるRATにそれぞれ接続する複数の無線ベアラの切り替えや同時並列アクセスを制御する無線端末(UE)10側の仕組み。
(ii)無線端末(UE)10に対して供給するポリシーを決定し、当該決定されたポリシーを無線網から無線端末内に設定する無線網側のポリシー制御機構。
図1に示したネットワーク構成においては、上記(ii)のポリシー制御機構は、コア網51/52内またはインターネット網80内に設置されたポリシー制御サーバが実行する機能として実装することが可能である。上述した(i)および(ii)の仕組みの詳細については後述する。無線網側から無線端末(UE)10に対して供給されるポリシーは、無線コア網内の輻輳状況、通信遅延または実効通信帯域幅などに関する情報、各無線ベアラが接続する無線アクセス網の接続可能性、ネットワーク障害、輻輳状況、通信制御設定または通信モードなどに関する情報、およびその他の情報を含んでも良い。
その結果、無線端末(UE)10上における無線ベアラ間の切り替えや同時並列アクセスの制御は、無線網側のサービス品質、稼働状況および利用可能性などの変動をリアルタイムに反映した形で実行することが可能である。
<4>本実施の形態に係るポリシー制御機能を実現する機能モジュール構成
以下、図3を参照しながら、図1に示すネットワーク構成と図2に示す無線端末の上で、本実施の形態に係るポリシー制御の仕組みを実現するための機能モジュール構成を説明する。
(4−1)全体構成の概観
図3において、上記(ii)で述べた無線網側のポリシー制御機構に相当するポリシー制御機構200は、外部ベアラ設定部210、外部情報取得部220およびデータベース管理部230の3つの機能モジュールから構成される。これら3つの機能モジュールは、無線網内に設置されたポリシー制御サーバが、専用のサーバ・ソフトウェアを実行することにより実現される。図3に示すポリシー制御機構200は特定の無線コア網や特定の無線アクセス網に限定されない共通のポリシー制御の仕組みを、無線端末(UE)10から利用可能な全ての無線アクセス網と全ての無線コア網に対して提供する。そのため、ポリシー制御機構200を実装するポリシー制御サーバはインターネット網80や特定の無線コア網から独立したPDN(Packet Data Network)の中に設置するのが好適である。ポリシー制御サーバが特定の無線コア網内に設置される場合は、当該ポリシー制御サーバは、他の無線コア網内のポリシー設定対象機器との間でCOPSプロトコルなどを使用してポリシー情報のやり取りをする。
図3に示すとおり、ポリシー制御機構200は、無線ベアラ1、無線ベアラ2、…、無線ベアラNを介して無線端末(UE)10と接続されており、無線ベアラ1〜無線ベアラNを介したN本の無線通信経路は、それぞれN個の異なる無線アクセス網(第1のRAT〜第NのRAT)を経由し、さらにそれら無線アクセス網の背後にある一つ以上の無線コア網のいずれかを経由する。ポリシー制御機構200が特定の無線ベアラと関連した機器設定ポリシーを無線端末(UE)10に設定する際には、当該特定の無線ベアラを介して当該機器設定ポリシーを配信する。図3においては、無線ベアラ1〜無線ベアラNがそれぞれ接続する無線アクセス網を、それらの背後にある無線コア網とまとめた形で、無線網300〜無線網300として図示している。
(4−2)無線網側のポリシー制御機構200の機能モジュール構成
次に、ポリシー制御機構200の機能モジュール構成を以下のとおりに説明する。
外部ベアラ設定部210は、異なるRATに接続する複数の無線ベアラを無線端末(UE)10が選択する動作をポリシーに基づいて制御するために、当該無線端末に対して所定の機器設定ポリシーを設定する。この時、当該無線端末に対する機器設定ポリシーの設定は、以下のようにして達成される。まず最初に、当該ポリシー制御サーバが当該無線端末に対してCOPSプロトコルなどのポリシー伝達プロトコルを使用して設定すべき機器設定ポリシーの内容を送信する。続いて、当該無線端末内のポリシー実施機構が、当該送信された機器設定ポリシーの内容に従って、自身の動作制御パラメータなどを設定変更する。
外部ベアラ設定部210は、取得情報分析部211とポリシー配信部212とから構成される。取得情報分析部211は、無線網のネットワーク運用管理者が手動で設定した運用ポリシーや無線網を構成する多数のネットワーク機器から収集したネットアーク機器稼動情報を分析して個々の無線端末(UE)10に設定すべき機器設定ポリシーの内容を決定する。加えて、取得情報分析部211は、無線網を構成する多数のネットワーク機器から収集したネットアーク機器稼動情報を分析して個々の無線端末(UE)10に送信すべきアシスタント情報を決定する。ポリシー配信部212は、無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれか一つ以上を介して無線端末(UE)10と接続される。ポリシー配信部212は、取得情報分析部211が決定した機器設定ポリシーをポリシー制御対象となる無線端末に設定するために、無線端末(UE)10に対して当該決定された機器設定ポリシーを、無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれか一つ以上を介して配信する。同時に、ポリシー配信部212は、取得情報分析部211が決定したアシスタント情報を無線端末(UE)10に対して伝達するために、当該アシスタント情報を無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれか一つ以上を介して配信する。
外部情報取得部220は、ネットワーク情報取得部221とオペレーター・ポリシー取得部222から構成される。ネットワーク情報取得部221は、無線網内の各ネットワーク機器からその機器の現在の稼動状態や現在の通信能力に関するネットワーク機器稼動情報を収集する。例えば、ネットワーク情報取得部221は、無線ベアラ1〜無線ベアラNがそれぞれ接続する無線網300〜無線網300を構成するルータ機器やネットワーク機器から、その機器の現在の稼動状態や現在の通信能力に関するネットワーク機器稼動情報を収集する。オペレータ・ポリシー取得部222は、無線網のネットワーク運用管理者が手動で設定した運用ポリシーを取得する。外部情報取得部220は、ネットワーク情報取得部221とオペレーター・ポリシー取得部222がそれぞれ取得したネットワーク機器稼動情報と運用ポリシーを取得情報分析部211に伝達する。
トラフィック特性取得部223は、各無線ベアラ(無線ベアラ1〜無線ベアラNの各々)の上を流れるトラフィックの伝送パターンや伝送特性を調べることにより、各無線ベアラ上で伝送されるトラフィックの特性に関する情報を収集し、それを取得情報分析部211に伝達する。
データベース管理部230は、無線端末(UE)10が無線網上での通信に利用する通信アプリケーションの各種別と以下において後述するベアラ選択モードとの対応関係を管理するデータベースである。データベース管理部230は、無線端末(UE)10が利用する通信アプリケーションの各種別とベアラ選択モードとの間の対応関係を記憶するデータテーブルを保持し、データベース管理部230内のアプリケーション−Modeテーブル管理部が当該データテーブルに対する更新操作や参照操作を制御する。
(4−3)無線端末(UE)10側の機能モジュール構成
次に、図3における無線端末(UE)10側の機能モジュール構成について説明する。この機能モジュール構成は、無線網側から供給されるポリシーを参照しながら、無線端末(UE)10上において異なるRATにそれぞれ接続する複数の無線ベアラの切り替えや同時並列アクセスを制御するための上記(i)の仕組みに相当する。無線端末(UE)10側の機能モジュール構成は、同時通信処理部110、アクティベート部120、消費電力算出部130、外部情報取得部140、および内部情報取得部150の5つの機能モジュールから構成される。無線端末(UE)10側の上述した機能モジュールは、無線端末(UE)10内の制御プロセッサ104が、ストレージ106からメモリ103上に読み込んだ専用のソフトウェア・プログラムを実行することによって実現される。
同時通信処理部110は、無線端末(UE)10から同時利用可能な無線ベアラ1〜無線ベアラNの中から無線端末(UE)10が無線網に接続するために使用する一つ以上の無線ベアラを選択する機能を実行する。この際、無線端末(UE)10が無線網に接続するために、同時通信処理部110により2つ以上の無線ベアラが選択された場合には、同時通信処理部110はさらに、当該2つの無線ベアラ上で通信するトラフィック量を当該2つの無線ベアラの間で最適に配分する動作を実行する。この時、同時通信処理部110が上述のとおり実行する無線ベアラの選択、および当該選択された無線ベアラ間でのトラフィック最適配分は、無線端末(UE)10が無線通信のために消費する電力を節約するような基準に従って実行される。同時通信処理部110が備えるこの仕組みについては、図6および図7を使用して後述する。
同時通信処理部110は、ベアラ切替部111とモード切替部112とから構成される。
ベアラ切替部111は、まず最初に、無線ベアラ毎に評価した消費電力予測値に基づいて、無線ベアラ毎に伝送可能な情報信号のビット数を割り当てる。続いて、ベアラ切替部111は、各無線ベアラを介して、各無線ベアラに割り当てたビット数だけ上りリンク信号を送信する。ベアラ切替部111は、無線ベアラ毎に評価した消費電力予測値を消費電力算出部130から取得する。なお、ベアラ切替部111は、無線ベアラ1〜無線ベアラNの一つ以上を介して下りリンク信号を無線網側から受信する場合にも、上記と同様の制御を行う。この時、無線ベアラ1〜無線ベアラNの中で、上りリンク信号または下りリンク信号の送受信のために選択されない無線ベアラに関しては、ベアラ切替部111は、伝送可能な情報信号のビット数として0ビットを割り当てることにより、当該無線ベアラを選択対象から外すことができる。以上のようにして、ベアラ切替部111は、無線端末(UE)10の消費電力を節約するような態様で、複数の無線ベアラ間での上りリンクおよび下りリンクのトラフィック配分を最適化する。
また、ベアラ切替部111は、ポリシー制御機構200から機器設定ポリシーの一部として設定されたベアラ重み係数に応じて、無線ベアラ1〜無線ベアラNの中から通信に使用する無線ベアラをベアラ切替部111が選択する動作を調整する。ベアラ重み係数は、端末消費電力を最小化するような態様でベアラ切替部111が最適化した複数の無線ベアラ間のトラフィック配分比率を個々の無線ベアラの好適性に応じて重み付けする係数である。各無線ベアラに対して対応するベアラ重み係数による重み付けを行うことにより、ベアラ切替部111によって最適化された無線ベアラ間のトラフィック配分比率が調整される。
より好適な実施態様として、ベアラ切替部111は、無線ベアラ毎に評価した消費電力予測値に加え、ポリシー制御機構200から無線網側の情報として通知されるアシスタント情報を考慮して無線ベアラ毎に伝送可能な情報信号のビット数を割り当てる。無線網側から通知されるアシスタント情報の例としては、各無線ベアラが接続する無線網内のエンド・ツー・エンド通信経路全体にわたる実効スループットやフレーム誤り率などがある。
モード切替部112は、無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれか一つ以上を介してポリシー制御機構200からベアラ選択モードに関する情報を受信する。モード切替部112は、ベアラ選択モードに関する情報を、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に設定される機器設定ポリシーに含まれる情報の一部として、ポリシー配信部212から受信することが可能である。モード切替部112は、ポリシー制御機構200から機器設定ポリシーの一部として設定されたベアラ選択モードに応じて、無線ベアラ1〜無線ベアラNの中から通信に使用する無線ベアラをベアラ切替部111が選択する動作を調整する。ベアラ選択モードおよびモード切替部112の働きについては、図4に関連して詳しく後述する。
アクティベート部120は、無線ベアラ1〜無線ベアラNの中から通信に使用する一つ以上の無線ベアラを選択する機能を実行開始するタイミングを同時通信処理部110に対して指示する。例えば、アクティベート部120は、同時通信処理部110による無線ベアラ選択動作の実行を一定時間間隔で周期的に指示することが可能であり、この場合、同時通信処理部110による無線ベアラ選択動作は一定時間間隔で周期的に起動される。また、別の実施態様として、アクティベート部120は、無線端末(UE)10内のソフトウェアまたはハードウェアにより生成される所定のイベント事象の発生を検出し、当該イベント事象の発生に応じて無線ベアラ選択動作の実行を同時通信処理部110に対して指示することが可能である。
消費電力算出部130は、まず最初に、内部情報取得部150から無線端末(UE)10内部の通信性能、通信設定、および通信状態などを表す内部情報を受信する。続いて、消費電力算出部130は、当該内部情報に基づいて各無線ベアラ上での通信のために消費される電力の予測値を計算する。すなわち、消費電力算出部130は、無線端末(UE)10内部の通信性能、通信設定、および通信状態などに基づいて、無線端末(UE)10から同時利用可能な無線ベアラ1〜無線ベアラNの各々について、信号伝送のために消費することが予想される電力の予測値を評価する。続いて、消費電力算出部130は、当該計算した消費電力予測値を同時通信処理部110に伝達する。
外部情報取得部140は、無線端末(UE)10に対して設定される機器設定ポリシーをポリシー制御機構200内のポリシー配信部212から無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれかを介して受信し、内部に記憶する。同時に、外部情報取得部140は、無線端末(UE)10に関連したアシスタント情報をポリシー制御機構200内のポリシー配信部212から無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれかを介して受信し、内部に記憶する。その後、外部情報取得部140は、同時通信処理部110からの要求に応じて、記憶していた機器設定ポリシーとアシスタント情報の情報内容を同時通信処理部110に伝達する。
内部情報取得部150は、無線端末(UE)10内部の通信性能、通信設定、および通信状態などを計測し、当該計測の結果を内部情報として内部に記憶しておき、当該記憶しておいた内部情報を消費電力算出部130からの要求に応じて消費電力算出部130に伝達する。内部情報取得部150が、無線端末(UE)10内部の通信性能、通信設定、および通信状態などを計測する動作は、以下のように実現することが出来る。例えば、無線端末(UE)10内において、内部情報取得部150を実行中の制御プロセッサ104(図2)が、メモリ103(図2)上に常駐するオペレーティング・システムによって提供される通信動作モニタリング用のAPIを呼び出して実行することにより上述した計測を行える。
内部情報取得部150は、無線端末(UE)10内部の通信性能、通信設定、および通信状態などを計測するために、データ滞留量管理部151、コンフィギュレーション管理部152、スループット管理部153、およびベアラ品質管理部154の4つの機能モジュールを備えている。データ滞留量管理部151は、無線端末(UE)10内部の通信バッファー内で伝送待ち状態となって滞留している下りリンク方向と上りリンク方向の伝送データの量を、各無線ベアラ毎に計測する。コンフィギュレーション管理部152は、各無線ベアラ毎の通信制御パラメータや通信モードの現在の設定内容を取得する。スループット管理部153は、各無線ベアラ毎に過去のパケット送受信ログや送受信データ量の記録を調べ、各無線ベアラ毎の現在までの通信スループット達成値を計測する。ベアラ品質管理部154は、各無線ベアラ毎に下りリンク信号の受信品質、通信遅延、ジッターおよび誤り再送頻度などを計測し、各無線ベアラ毎に達成されている通信サービス品質の度合いを取得する。データ滞留量管理部151、コンフィギュレーション管理部152、スループット管理部153、およびベアラ品質管理部154によって計測され、または取得されたこれらの情報は、内部情報取得部150によって、消費電力算出部130に伝達される。
<5>ポリシー制御動作の流れ
以下、図4を参照しながら、図3に示された無線網側と無線端末側の機能モジュール群が互いに連携してポリシー制御動作を実現する際の動作の流れを説明する。
(5−1)無線端末側の動作の流れ
まず、アクティベート部120は、一定時間周期で、または所定のイベントの発生に応じて、同時通信処理部110に動作開始を指示する(図4のT1)。これに応じて、同時通信処理部110は、消費電力算出部130を起動する。続いて、起動された消費電力算出部130は、内部情報取得部150から、各無線ベアラについての通信性能、通信設定、および通信状態などを表す情報を取得する(図4のT2)。この情報には、各無線ベアラ毎に通信バッファー内で伝送待ち状態となって滞留している下りリンク方向と上りリンク方向の伝送データの量、各無線ベアラ毎の通信制御パラメータや通信モードの現在の設定内容、各無線ベアラ毎の現在までの通信スループット達成値および各無線ベアラ毎に達成されている通信サービス品質の度合い(通信遅延、ジッターおよび誤り再送頻度など)が含まれる。同時に、起動された消費電力算出部130は、外部情報取得部140がポリシー制御機構200から受け取って記憶していた外部情報(アシスタント情報)を、外部情報取得部140から受け取る(図4のT2)。続いて、消費電力算出部130は、外部情報取得部140および内部情報取得部150から取得したこれらの情報に基づいて、各無線ベアラ毎に無線通信のために消費される電力量の予測値を算出する。
続いて、同時通信処理部110は、各無線ベアラ毎に算出された消費電力予測値を消費電力算出部130から取得する(図4のT3)。続いて、同時通信処理部110内のベアラ切替部111は、無線ベアラ毎に取得した消費電力予測値に基づいて、各無線ベアラの上での伝送のために各無線ベアラに割り当てることが可能な伝送ビット数を無線ベアラ毎に決定する。
同時に、同時通信処理部100は、ポリシー制御機構200から伝達されるアシスタント情報を、無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれかを介して受信した後、さらに外部情報取得部140に伝達する。外部情報取得部140は伝達されたアシスタント情報を外部情報として記憶する。その後、同時通信処理部100内のベアラ切替部111が無線ベアラ毎に伝送可能な情報信号のビット数を割り当てるたびに、外部情報取得部140は、記憶していたアシスタント情報を消費電力算出部130および同時通信処理部110に伝達する(図4のT2)。
続いて、同時通信処理部110内のベアラ切替部111は、ポリシー制御機構200から機器設定ポリシーの一部として設定されたベアラ重み係数に応じて、無線ベアラ1〜無線ベアラNの中から通信に使用する無線ベアラをベアラ切替部111が選択する動作を調整する。ベアラ重み係数は、端末消費電力を最小化するような態様でベアラ切替部111が最適化した複数の無線ベアラ間のトラフィック配分比率を個々の無線ベアラの好適性に応じて重み付けする係数である。各無線ベアラに対して対応するベアラ重み係数による重み付けを行うことにより、ベアラ切替部111によって最適化された無線ベアラ間のトラフィック配分比率が調整される。
また、ベアラ切替部111は、無線ベアラ毎に評価した消費電力予測値に加え、各無線ベアラが接続する無線網内のエンド・ツー・エンド通信経路全体にわたる実効スループットやフレーム誤り率を考慮して無線ベアラ毎に伝送可能な情報信号のビット数を割り当てる。何故ならば、消費電力予測値が小さい無線ベアラでも、エンド・ツー・エンドの実効スループットが低ければ、バルクデータの送受信に長時間を要し、その間に当該無線ベアラ上で多くの通信電力を消費する可能性もあるからである。さらに、消費電力予測値が小さい無線ベアラでも、エンド・ツー・エンドのフレーム誤り率が高ければ、度重なる再送制御によって無線端末(UE)10が通信電力を浪費する場合がある。このようなエンド・ツー・エンドの実効スループットやフレーム誤り率を考慮して無線ベアラ毎に割り当て可能な伝送ビット数を決定するためには、ベアラ切替部111は、エンド・ツー・エンドの実効スループットやフレーム誤り率を推定する必要がある。このようなエンド・ツー・エンドの実効スループットやフレーム誤り率の推定のために、ベアラ切替部111は、無線網内の関連するネットワーク機器についての機器稼動情報を参照する必要が有る。この場合、無線網内の関連するネットワーク機器についての機器稼動情報は、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に伝達されるアシスタント情報の一部として、無線端末(UE)10がポリシー制御機構200から受信することが出来る。
また、別の実施態様として、ベアラ切替部111は、無線ベアラ毎に評価した消費電力予測値に加え、各無線ベアラが接続する無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局における輻輳状態や伝送待ち状態の滞留トラフィック量を考慮して無線ベアラ毎に伝送可能な情報信号のビット数を割り当てることが可能である。このようなサービング基地局での輻輳状態や滞留トラフィック量に関する情報を取得するために、ベアラ切替部111は、無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局についての機器稼動情報を参照する必要が有る。この場合、当該サービング基地局についての機器稼動情報は、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に伝達されるアシスタント情報の一部として、無線端末(UE)10がポリシー制御機構200から受信することが出来る。
また、別の実施態様として、ベアラ切替部111は、無線ベアラ毎に評価した消費電力予測値に加え、各無線ベアラが接続する無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局において計測された各無線ベアラの上りリンク信号の受信品質を考慮して無線ベアラ毎に伝送可能な情報信号のビット数を割り当てることも可能である。各無線ベアラについてサービング基地局で計測された上りリンク信号の受信品質に関する情報を取得するために、ベアラ切替部111は、無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局についての機器稼動情報を参照する必要が有る。この場合、当該サービング基地局についての機器稼動情報は、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に伝達されるアシスタント情報の一部として、無線端末(UE)10がポリシー制御機構200から受信することが出来る。
続いて、同時通信処理部100内のモード切替部112は、ベアラ選択モードを表す情報を外部情報取得部から取得する(図4のT2)。このベアラ選択モードは、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に対して設定された機器設定ポリシーから取得され、外部情報取得部140に記憶されている。同時通信処理部100内に設定されるベアラ選択モードは、アグレッシブ・モードまたはコンサバティブ・モードのいずれか一方である。モード切替部112は、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に対して設定された機器設定ポリシーの内容に応じて、同時通信処理部110内に設定されるベアラ選択モードをアグレッシブ・モードとコンサバティブ・モードとの間で切り替える。同時通信処理部100内のベアラ選択モードがアグレッシブ・モードに設定されている場合には、同時通信処理部110は、端末消費電力を節約するために最適化された無線ベアラ間のトラフィック配分比率とは無関係に、無線網内のエンド・ツー・エンド実効通信スループットや無線端末(UE)10上でのスループット達成値が高い無線ベアラにトラフィック配分を優先的に割り当てる。同時通信処理部100内のベアラ選択モードがコンサバティブ・モードに設定されている場合には、同時通信処理部110は、ベアラ切替部111が端末消費電力を節約するような態様で最適化した無線ベアラ間のトラフィック配分比率に従って、各無線ベアラにトラフィック量を割り当てる。
アグレッシブ・モードは、一回あたりのデータ転送量は大きいがデータ転送が稀にしか発生しないファイル転送アプリケーション等を無線端末(UE)10が実行している場合に適したモードである。何故なら、稀に発生する大容量データ転送の場合、端末消費電力の節約に基づく無線ベアラ間トラフィック配分を無視した上で、高スループットの無線ベアラを出来るだけ多く同時使用して大容量データを一気に転送してしまった方が結果として端末消費電力を節約できるからである。コンサバティブ・モードは、動画ストリーミング・アプリケーションのように、単位時間当たりのデータ転送量は多くないが、長時間にわたって継続的にデータ転送が行われたり、非常に高頻度でデータ転送が発生したりする通信アプリケーションを無線端末(UE)10が実行している場合に適したモードである。何故なら、このような場合は、端末消費電力の節約のための無線ベアラ間トラフィック配分制御が継続的に常に必要とされるからである。
以上より、同時通信処理部110は、ポリシー制御機構200からの機器設定ポリシーやアシスタント情報を介して無線網側のネットワーク稼働状況や通信アプリケーション種別毎の通信特性を知り、当該ネットワーク稼働状況や当該通信特性を考慮して無線ベアラ毎に割り当て可能な伝送ビット数を決定する。これにより、同時通信処理部110は、無線端末が無線網との通信に要する電力消費量を一層効果的に節約することが出来る。
(5−2)ポリシー制御機構200側の動作の流れ
まず、外部情報取得部220内のネットワーク情報取得部221は、無線網300〜300内において無線ベアラ1〜無線ベアラNに接続する通信経路上に位置する全てのルータ機器やネットワーク機器の機器稼動情報を収集する(図4のP1)。図4の無線網300は、LTE網などのセルラー無線網とその背後にある無線コア網とを一体的に図示するものであり、図4の無線網300は、無線LANとその背後にある無線コア網とを一体的に図示するものである。この際、ネットワーク情報取得部221は、各無線ベアラ(無線ベアラ1〜無線ベアラNの各々)の上を流れるトラフィックを調べることにより、無線端末(UE)10が実行している通信アプリケーションの種別を取得する。無線端末(UE)10により実行されている通信アプリケーション種別は、各無線ベアラと接続する通信経路上のルータ機器などが各無線ベアラを流れるトラフィックのアプリケーション層レベルのプロトコル・ヘッダを解析することにより調べることが出来る。
続いて、ネットワーク情報取得部221は、当該通信アプリケーションの種別を検索キーとしてデータベース管理部230に対して検索要求を送信し、検索要求を受けたデータベース管理部230は、内部のデータテーブルを検索して検索キーとして指定された通信アプリケーション種別に対応するベアラ選択モードをネットワーク情報取得部221に返信する(図4のP2)。なお、このデータテーブルは、無線端末(UE)10が利用する通信アプリケーションの各種別とベアラ選択モードとの間の対応関係を記憶する。データベース管理部230内のデータテーブルは、以下の基準に基づいて通信アプリケーション種別とベアラ選択モードとの間の対応関係を定義する。すなわち、一回あたりのデータ転送量は大きいがデータ転送が稀にしか発生しないファイル転送アプリケーションなどに関しては、対応するベアラ選択モードをアグレッシブ・モードと定義する。これに対して、動画ストリーミング・アプリケーションのように、単位時間当たりのデータ転送量は多くないが、長時間にわたって継続的にデータ転送が行われたり、非常に高頻度でデータ転送が発生したりする通信アプリケーションに関しては、対応するベアラ選択モードをコンサバティブ・モードと定義する。
上述したデータテーブルの具体例を図5(A)および図5(B)に示す。図5(A)は、通信アプリケーションがどの無線端末(UE)により実行されているかとは無関係に、通信アプリケーション種別とベアラ選択モードとの間の対応関係を定義するテーブルを示す。図5(B)は、通信アプリケーションがどの無線端末(UE)により実行されているかに応じて、通信アプリケーション種別とベアラ選択モードとの間の対応関係を定義するテーブルを示す。
続いて、ネットワーク情報取得部221は、各無線ベアラの通信経路上に位置するルータ機器やネットワーク機器の機器稼動情報とデータベース管理部230から取得したベアラ選択モードを取得情報分析部211に送信する(図4のP3)。
これと並行して、オペレーター・ポリシー取得部222は、ネットワーク運用管理者から無線網の運用ポリシーを手動で入力されると、当該入力された運用ポリシーを取得情報分析部211に送信する(図4のP3)。
さらに、これと並行して、トラフィック特性取得部223は、各無線ベアラ(無線ベアラ1〜無線ベアラNの各々)の上を流れるトラフィックの伝送パターンや伝送特性を調べることにより、各無線ベアラ上で伝送されるトラフィックの特性に関する情報を収集し、取得情報分析部211に送信する(図4のP3)。
続いて、外部ベアラ設定部210内の取得情報分析部211は、ネットワーク情報取得部221から取得した無線網内のネットワーク機器の機器稼動情報およびオペレーター・ポリシー取得部222から取得した運用ポリシーに基づいて、各無線ベアラ(無線ベアラ1〜無線ベアラNの各々)についてのベアラ重み係数を決定する。各無線ベアラについて決定されるベアラ重み係数は、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に設定すべき機器設定ポリシの一部であり、同日通信処理部110内において無線ベアラ間のトラフィック配分制御を調整するために適用すべき無線ベアラ毎の重み係数である。
例えば、無線網300内を通るエンド・ツー・エンド通信経路の実効スループットが高い場合、端末消費電力の観点からも効率的なデータ伝送が期待できるので、取得情報分析部211は、無線網300に接続する無線ベアラに適用される重み係数を大きくする。また、無線網300内を通るエンド・ツー・エンド通信経路のフレーム誤り率が高い場合、度重なる再送制御により、無駄な端末消費電力が発生する可能性があるので、取得情報分析部211は、無線網300に接続する無線ベアラに適用される重み係数を小さくする。
続いて、取得情報分析部211は、無線網300〜300内において各無線ベアラの通信経路上に位置するネットワーク機器から収集した機器稼動情報からアシスタント情報を生成する。この時に生成されるアシスタント情報には、以下のものが含まれる。
(1)使用中の無線ベアラがLTE網に接続するベアラである場合、LTE網側の通信制御設定内容として取得されるDRXコンフィギュレーション(DRX周期など)。
(2)一回のデータ転送において、下りリンク上で無線端末(UE)10に伝送される予定のデータ量(バルクデータ・サイズ)。
(3)各無線ベアラが接続する無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局における輻輳状態や伝送待ち状態の滞留トラフィック量。
(4)各無線ベアラが接続する無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局において計測された各無線ベアラの上りリンク信号の受信品質。
(5)各無線ベアラが接続する各無線網内を通るエンド・ツー・エンド通信経路全体にわたる実効通信スループットおよびフレーム誤り率。
続いて、取得情報分析部211は、機器設定ポリシーとして無線端末(UE)10に設定すべきベアラ選択モードを決定する。取得情報分析部211は、ネットワーク情報取得部221から実行中の通信アプリケーション種別に対応したベアラ選択モードを取得できる場合には、それを無線端末(UE)10に設定すべきベアラ選択モードとする。通信アプリケーション種別に対応したベアラ選択モードを取得できない場合には、無線ベアラ上を流れるトラフィックに関してトラフィック特性取得部223から取得したトラフィック特性に基づいて無線端末(UE)10に設定すべきベアラ選択モードを決定する。
続いて、外部ベアラ設定部210内のポリシー配信部212は、取得情報分析部211が無線端末(UE)10について決定したベアラ選択モードおよびベアラ重み係数に関する情報を取得情報分析部211から受け取り(図4のP4)、これらの情報から無線端末(UE)10に設定すべき機器設定ポリシーを生成する。また、ポリシー配信部212は、取得情報分析部211が無線端末(UE)10について決定したアシスタント情報を取得情報分析部211から受け取る(図4のP4)。
最後に、外部ベアラ設定部210内のポリシー配信部212は、無線端末(UE)10に設定するために生成した機器設定ポリシーと取得情報分析部211から受け取ったアシスタント情報を無線ベアラ1〜無線ベアラNのいずれかを介して無線端末(UE)10に配信する(図4のP5)。
<6>複数の無線ベアラ間での状況に応じたトラフィック最適配分動作
以下、図4に示した同時通信処理部110と消費電力算出部130が、状況に応じて複数の無線ベアラ間でトラフィックを最適配分する動作を、図6〜図7を参照しながら説明する。図6は、同時通信処理部110と消費電力算出部130が、状況に応じて複数の無線ベアラ間でトラフィックを最適配分する動作の流れを説明するフローチャートである。以下、図6のフローチャートに沿ってトラフィック最適配分の動作フローを説明する。
まず、図6のステップS1において、同時通信処理部110は、無線端末(UE)10から同時に使用可能なN個の無線ベアラを識別する。同時に使用可能な無線ベアラの数Nは、無線端末(UE)10が現在位置している地理的エリアにおける各種RATへの接続可能性や電波状況によって変動する。
続いて、ステップS2において、消費電力算出部130は、無線端末(UE)10が消費する電力を予測するのに使用する消費電力情報を、上記識別されたN個の無線ベアラの各々に関して、外部情報取得部140および内部情報取得部150から取得する。消費電力算出部130が内部情報取得部150から取得する情報には、無線端末(UE)10内部の通信バッファー内で伝送待ち状態となって滞留している下りリンク方向と上りリンク方向の伝送データの量、各無線ベアラ毎の通信制御パラメータや通信モードの現在の設定内容、各無線ベアラ毎の現在までの通信スループット達成値、各無線ベアラ毎の下りリンク信号の受信品質、通信遅延、ジッターおよび誤り再送頻度などが含まれる。消費電力算出部130が外部情報取得部140から取得する情報には、LTE網側の通信制御設定内容として取得されるDRXコンフィギュレーション(DRX周期など)、一回のデータ転送において、下りリンク上で無線端末(UE)10に伝送される予定のデータ量(バルクデータ・サイズ)、各無線ベアラが接続する無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局における輻輳状態や伝送待ち状態の滞留トラフィック量、各無線ベアラが接続する無線アクセス網(RAT)内のサービング基地局において計測された各無線ベアラの上りリンク信号の受信品質などが含まれる。なお、外部情報取得部140から取得される消費電力情報は、無線網側の稼働状況を測定した結果を含むアシスタント情報としてポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に通知された情報に対応する。
続いて、ステップS3において、消費電力算出部130は、外部情報取得部140と内部情報取得部150から取得した消費電力情報に基づいて、無線ベアラ上で通信することにより無線端末(UE)10が消費する電力の予測値を、上記識別されたN個の無線ベアラの各々に関して計算する。個々の無線ベアラについて、消費電力算出部130は、消費電力予測値を下りリンク通信と上りリンク通信とに関してそれぞれ個別に推定する。消費電力情報に基づく無線ベアラ毎の消費電力予測値の算出方法には、種々の方法が考えられる。
例えば、消費電力情報として外部情報取得部140と内部情報取得部150から取得した上りリンク信号の受信品質または下りリンク信号の受信品質が劣悪な受信品質を表す場合、無線端末(UE)10は、セルラー無線網の基地局から遠く離れたセル外縁部に位置すると考えられる。従ってこの場合、基地局側と無線端末側の電力制御機構により、下りリンク信号または上りリンク信号は非常に高い電力で伝送されると予測することができる。しかも、下りリンクまたは上りリンクの受信品質が劣悪な場合は、データレートも低下するため、ビット当たりの伝送電力効率も悪化すると予測される。
また、消費電力予測値の算出方法に関する別の例として、無線ベアラが接続するRATがLTE網である場合、外部情報取得部140から取得された消費電力情報に含まれるLTE網側のDRXコンフィギュレーションに基づいて当該無線ベアラ上での消費電力予測値を推定することが出来る。具体的には、LTE網側のDRXコンフィギュレーションにおいて設定されているDRXスリープ間隔が長ければ、消費電力予測値をその分だけ低く見積もることが可能であり、設定されているDRXスリープ間隔が短ければ、消費電力予測値をその分だけ高く見積もることが可能である。
また、消費電力予測値の算出方法に関する別の例として、まず、一定時間周期毎に、各周期内に消費された伝送電力と、各周期内に上りリンクまたは下りリンクの上で送受信されたデータ量(伝送ビット数)との間の比から1ビット伝送当たりの消費電力量を計算し、続いて、複数の連続する周期毎に計算された複数の比を平均し、この平均値を消費電力予測値とすることも可能である。また、消費電力予測値の算出方法に関する別の例として、上述した複数の連続する周期毎に計算された複数の比を平均する際に、忘却係数に基づく平均化を実行することも可能である。具体的には、連続する複数の周期の全てを平均化の対象とするのではなく、連続する複数の周期のうち、現時点から忘却係数で指定される所定の時間幅だけ過去に遡った時点までの間に含まれる周期についてだけ平均化の対象とする。これは、複数の連続する周期毎に計算された複数の比を平均する場合における移動平均(Running Average)に基づく平均化法の一形態と捉えられる。また、この場合、連続する周期毎に計算された比や忘却係数の値、および忘却係数に基づく平均化計算に伴って生成される作業記憶内容などは、対応する無線ベアラの切断や解放によって、リセットされるようにすることも可能である。また、消費電力予測値の算出方法に関する別の例として、図7に示すように最小二乗法により得られた直線の傾きから消費電力予測値を算出することも可能である。具体的には、以下のとおりである。図7において、2次元プロット平面の横軸はある特定の無線ベアラ上での送受信データ量(伝送ビット数)であり、縦軸は当該無線ベアラ上で消費された伝送電力である。図7の2次元プロット平面内にプロットされている各点の2次元座標位置は、複数の異なる時間区間の各々において当該無線ベアラ上で測定された消費伝送電力と送受信データ量の組に対応する。図7の2次元プロット平面内に描かれた直線は、2次元プロット平面内にプロットされた全ての点のそれぞれから当該直線までの垂線方向距離の2乗和が最小となるような切片と傾きを有する。図7に例示する最小二乗法は、当該直線の傾きから当該無線ベアラ上での伝送ビット当たりの伝送電力消費量を推定するものであり、当該推定された伝送ビット当たりの伝送電力消費量は、当該無線ベアラについての消費電力予測値とすることが可能である。
図6のステップS4以降の説明は、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に設定された機器設定ポリシーに応じて、同時通信処理部110がコンサバティブ・モードに従って動作するように設定されていると仮定して説明する。
続いて、ステップS4において、消費電力算出部130から無線ベアラ毎の消費電力予測値を受信したベアラ切替部111は、伝送待ちのために通信バッファー内に格納する送受信データの量を決定する。この送受信データ量は、外部情報取得部140または内部情報取得部150からベアラ切替部111が取得した情報を考慮して決定される。例えば、ベアラ切替部111は、外部情報取得部140または内部情報取得部150から取得した上りリンクの実効スループットまたは下りリンクの実効スループット、あるいは伝送信号品質や通信サービス品質を考慮して送受信データ量を決定する。
続いて、ステップS5において、ベアラ切替部111は、消費電力算出部130から各無線ベアラ毎に取得した消費電力予測値に基づいて、各無線ベアラ上での伝送のために各無線ベアラに対して割り当てる伝送ビット数を決定する。その結果、ベアラ切替部111は、端末消費電力を節約するような態様で、複数の無線ベアラ間でトラフィック量を最適配分することが出来る。具体的には、以下のとおりである。消費電力算出部130が無線ベアラ1、無線ベアラ2、…、無線ベアラNについて算出した消費電力予測値をそれぞれC、C、…、Cとし、無線ベアラ1、無線ベアラ2、…、無線ベアラNの中のいずれか一つ以上を使用して送受信すべき総データ量をXall、そして、k番目の無線ベアラ上での伝送のためにk番目の無線ベアラに割り当てるべき伝送ビット数をXとすると以下の関係が成り立つ。
Figure 2014230104
以上の数式(式1)に基づいて、ベアラ切替部111は、各無線ベアラ(k番目の無線ベアラ)に配分すべきトラフィック量を上記数式(式1)のXで表される伝送ビット数として決定する。
また、ポリシー制御機構200から無線端末(UE)10に設定された機器設定ポリシーにより、無線ベアラ1、無線ベアラ2、…、無線ベアラNの各々に適用すべきベアラ重み付け係数wが、外部情報取得部140から取得される場合は、ベアラ切替部111は、以下の式(式2)に基づいて、各無線ベアラ(k番目の無線ベアラ)に配分すべきトラフィック量を、Xで表される伝送ビット数として決定する。
Figure 2014230104
上記の数式(式2)において、w、w、…、wNは、無線ベアラ1、無線ベアラ2、…、無線ベアラNにそれぞれ適用すべきベアラ重み付け係数を表す。ベアラ切替部111は上述したようなトラフィック配分最適化を各無線ベアラの上りリンク伝送と下りリンク伝送のそれぞれに関して個別に実行する。
上述したステップS5の処理は、各無線ベアラ毎に実行されるので、上述したステップS5の処理は、ステップS1において無線端末(UE)10から同時使用可能であるとして識別された無線ベアラの本数(N本)と等しい回数だけ繰り返し実行される。
以上のようにして、ベアラ切替部111が、複数の無線ベアラ間でトラフィック量を最適配分する結果、消費する伝送電力が大きい無線ベアラほど、送受信のために割り当てられる伝送ビット量が少なくなる。
続いて、ステップS6において、ベアラ切替部111は、上りリンク伝送に関し、通信バッファー内に残っている伝送待ちデータの有無を調べる。続いて、ステップS7において、ベアラ切替部111は、各無線ベアラ毎に、伝送待ちデータが残っていれば、そのデータをステップS5において決定された無線ベアラ間トラフィック配分比率に従って対応する無線ベアラ上で送信する。
同時に、ステップS6において、ベアラ切替部111は、下りリンク伝送に関し、通信バッファー内に空き容量が残っているか否かを調べる。続いて、ステップS7において、ベアラ切替部111は、各無線ベアラ毎に、通信場ファー内に十分な空き容量が残っていれば、ステップS5において決定された無線ベアラ間トラフィック配分比率に従って下りリンクデータを対応する無線ベアラ上で受信する。
上述したステップS6およびステップS7の処理は、各無線ベアラ毎に実行されるので、上述したステップS6およびステップS7の処理は、ステップS1において無線端末(UE)10から同時使用可能であるとして識別された無線ベアラの本数(N本)と等しい回数だけ繰り返し実行される。
<7>その他の実施形態
図6に関して説明した上述の実施形態と異なり、別の実施形態においては、消費電力算出部130が推定した伝送に関する電力消費予測値を全ての無線ベアラについて合計した合計予測値が無線端末(UE)10の全体に許容される消費電力許容量を超えないという制約の下で、任意のトラフィック配分比率で無線ベアラ間のトラフィック配分を行うことが可能である。これは無線端末(UE)10の全体における消費電力の総量規制の考え方であり、総量規制された無線端末(UE)10全体の消費電力が許容量を超えなければ、無線ベアラ間でラウンドロビンでトラフィックを割り当てたり、トラフィックを割り当てる無線ベアラをランダムに選択したりすることも可能である。
また、図6に関して説明した上述の実施形態と異なり、別の実施形態においては、消費電力算出部130が推定した伝送に関する電力消費予測値は、伝送ビット当たりの伝送電力消費予測値として計算された値であったが、各無線ベアラについての単位時間当たりの消費電力を指標としても良く、伝送データ量(総ビット数)/実効スループット(毎秒当たりの伝送ビット)×各無線ベアラ上での単位時間当たりの消費電力(毎秒当たりのワット数)としても良い。
また、図3および図4に関して説明した上述の実施形態とは異なり、無線端末(UE)10の同時通信処理部110は、ポリシー制御機構200と連携することなく、単独で無線ベアラ間のトラフィック配分比率の最適化を実行することが出来る。すなわち、他の実施形態においては、無線端末(UE)10の同時通信処理部110は、ポリシー制御機構200により、ベアラ選択モードをコンサバティブ・モードからアグレッシブ・モードに切り替えられるがことなく、かつ、ポリシー制御機構200からアシスタント情報を通知されることも無い。その結果、同時通信処理部110は、ポリシー制御機構200からの介入無しに、無線ベアラ毎の消費電力予測値に基づいて無線ベアラ間トラフィック配分を最適化し、その結果、端末消費電力を節約することが出来る。
本発明は、複数の異なる種類の無線接続手段を同時利用可能な移動無線端末において、通信サービス品質、通信スループットを改善し、あるいは伝送電力を節約するための無線通信制御ソフトウェアまたは無線通信制御装置として利用することが出来る。
10 UE
20 UEにネットワーク・サービスを提供するサーバ
30 無線ベアラ
40 無線アクセス網
50 コア網
60 コア網ゲートウェイ
70 外部接続ゲートウェイ
101 アンテナ
102 無線インターフェース
103 メモリ
104 制御プロセッサ
105 ユーザ入出力装置
106 ストレージ
107 バス
110 同時通信処理部
111 ベアラ切替部
112 モード切替部
120 アクティベート部
130 消費電力算出部
140 外部情報取得部
150 内部情報取得部
200 ポリシー制御機構
210 外部ベアラ設定部
211 取得情報分析部
212 ポリシー配信部
220 外部情報取得部
221 ネットワーク情報取得部
222 オペレーター・ポリシー取得部
223 トラフィック特性取得部
230 データベース管理部

Claims (9)

  1. 複数の異なる種類の無線アクセス網にそれぞれ接続する複数の無線ベアラに同時並列接続して通信するUEが、ユーザ・トラフィックを前記複数の無線ベアラ間において最適比率配分することにより、消費される伝送電力を節約する方法であって:
    無線網及びUEの通信状態に基づいて、複数の無線ベアラの各々の上で消費される伝送電力の予測値を推定するステップ;
    前記複数の無線ベアラの各々に関して前記推定された前記予測値に基づいて前記ユーザ・トラフィックを無線ベアラ間で最適配分するための配分を決定するステップ;および、
    UEの通信特性に対応付けられたポリシーを無線網から設定されることにより、前記配分を調整するステップ;
    を備える、方法。
  2. 前記UEの通信特性は、前記UEが実行中の通信アプリケーション種別に対応し、
    前記ポリシーを設定されることにより前記配分を調整するステップは、前記予測値とは無関係に、スループットの高い無線ベアラに前記ユーザ・トラフィックを優先的に配分するよう調整するステップを備える、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記予測値を前記推定するステップは、無線網から受信した補助情報を考慮して前記予測値を推定するステップを備える、
    請求項1記載の方法。
  4. 複数の異なる種類の無線アクセス網にそれぞれ接続する複数の無線ベアラに同時並列接続して通信するUEが、ユーザ・トラフィックを前記複数の無線ベアラ間において最適比率配分することにより、消費される伝送電力を節約する方法であって:
    無線網及びUEの通信状態に基づいて、複数の無線ベアラの各々の上で消費される伝送電力の予測値を推定するステップ;
    前記複数の無線ベアラの各々に関して前記推定された前記予測値に基づいて前記ユーザ・トラフィックを無線ベアラ間で最適配分するための配分を決定するステップ;および、
    無線網の稼動状態を反映するポリシーを無線網から設定されることにより、前記配分を調整するステップ;
    を備える、方法。
  5. 前記ポリシーは、前記複数の無線ベアラの各々に適用されるべき重み付け係数を含み、
    前記ポリシーを設定されることにより前記配分を調整するステップは、前記配分を無線ベアラ毎の前記重み付け係数で修正するステップを備える、
    請求項4記載の方法。
  6. 前記複数の無線ベアラ毎に適用される前記重み付け係数は、各無線ベアラに対応する通信経路上のスループットおよびフレーム誤り率が前記UE上で消費される伝送電力に及ぼす影響に基づいて決定される、
    請求項5記載の方法。
  7. 前記予測値を前記推定するステップは、無線網から受信した補助情報を考慮して前記予測値を推定するステップを備える、
    請求項4記載の方法。
  8. 複数の異なる種類の無線アクセス網にそれぞれ接続する複数の無線ベアラに同時並列接続して通信するUEであって、ユーザ・トラフィックを前記複数の無線ベアラ間において最適比率配分することにより、消費される伝送電力を節約するために:
    無線網及びUEの通信状態に基づいて、複数の無線ベアラの各々の上で消費される伝送電力の予測値を推定する消費電力算出部;および、
    前記複数の無線ベアラの各々に関して前記推定された前記予測値に基づいて前記ユーザ・トラフィックを無線ベアラ間で最適配分するための配分を決定し、当該UEの通信特性に対応付けられたポリシーを無線網から設定されることにより、前記配分を調整する同時通信処理部;
    を備える、UE。
  9. 複数の異なる種類の無線アクセス網にそれぞれ接続する複数の無線ベアラに同時並列接続して通信するUEであって、ユーザ・トラフィックを前記複数の無線ベアラ間において最適比率配分することにより、消費される伝送電力を節約するために:
    無線網及びUEの通信状態に基づいて、複数の無線ベアラの各々の上で消費される伝送電力の予測値を推定する消費電力算出部;
    前記複数の無線ベアラの各々に関して前記推定された前記予測値に基づいて前記ユーザ・トラフィックを無線ベアラ間で最適配分するための配分を決定し、無線網の稼動状態を反映するポリシーを無線網から設定されることにより、前記配分を調整する同時通信処理部;
    を備える、UE。
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