JP2014228135A - 真空断熱材の製造方法および真空断熱材 - Google Patents

真空断熱材の製造方法および真空断熱材 Download PDF

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将博 今井
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Abstract

【課題】本発明は、作業工程の簡略化により製造効率を向上させた二重構造の真空断熱材の製造方法および真空断熱材の提供を主目的とする。【解決手段】本発明は、芯材および上記芯材を内部に収納した内袋を有する芯材封入袋と、上記芯材封入袋を封入した外袋とを有する真空断熱材を製造する、真空断熱材の製造方法であって、上記内袋へ上記芯材を減圧封入し、上記芯材封入袋を形成する第1封入工程と、上記外袋へ、上記第1封入工程よりも低い圧力で上記芯材封入袋を減圧封入する第2封入工程とを有し、上記第2封入工程では、減圧により上記外袋の内部で上記内袋が膨張した際に、上記外袋もしくは上記内袋に形成された内袋破損手段により上記内袋が破損を起こし、上記芯材が上記第2封入工程と同一の真空度で上記内袋へ封入されることを特徴とする、真空断熱材の製造方法を提供することにより、上記目的を達成する。【選択図】図2

Description

本発明は、作業工程の簡略化により製造効率を上昇させた二重構造の真空断熱材の製造方法および真空断熱材に関する。
近年、地球温暖化防止のため温室効果ガスの削減が推進されており、電気製品や車両、設備機器ならびに建物等の省エネルギー化が求められている。
中でも、消費電力量低減の観点から、電気製品等への真空断熱材の採用が進められている。電気製品等のように本体内部に発熱部を有する機器や、外部からの熱を利用した保温機能を有する機器においては、真空断熱材を備えることにより機器全体としての断熱性能を向上させることが可能となる。このため、真空断熱材の使用により、電気製品等の機器のエネルギー削減の取り組みがなされている。
真空断熱材とは、三方をヒートシール等にて製袋した外袋に芯材を減圧封入し、上記外袋の端部を熱溶着することで形成されるものである。断熱材内部を真空状態とすることにより、気体の対流が遮断されるため、上記真空断熱材は高い断熱性能を発揮することができる。
真空断熱材に用いられる芯材には、グラスウール等の繊維質材を固めたものが多く用いられるが、上記芯材を外袋へ減圧封入する際に、上記芯材のバリ等で上記外袋が損傷する可能性がある。このため、まず上記芯材を内袋へ減圧封入したのち、上記内袋を上記外袋へ減圧封入する、二重構造の真空断熱材が提案されている。また、上記外袋へ上記内袋を減圧封入する際、内部の真空状態を均一とするため、上記内袋へ開口部を形成する真空断熱材の製造方法が提案されている(特許文献1)。
特開2010−276171号公報
しかしながら、従来の二重構造の真空断熱材の場合、外袋への減圧封入を行う際に、内袋を真空とするための開口部を設ける必要がある。そのため、真空チャンバー内にて、上記内袋をカットする、もしくは上記真空断熱材を厚さ方向に挟み込む二枚の板を用意する等の手段を講じる必要があり、真空チャンバー内での作業工程が煩雑となる問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、作業工程の簡略化により製造効率を向上させた二重構造の真空断熱材の製造方法および真空断熱材を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、芯材および上記芯材を内部に収納した内袋を有する芯材封入袋と、上記芯材封入袋を封入した外袋とを有する真空断熱材を製造する、真空断熱材の製造方法であって、上記内袋へ上記芯材を減圧封入し、上記芯材封入袋を形成する第1封入工程と、上記外袋へ、上記第1封入工程よりも低い圧力で上記芯材封入袋を減圧封入する第2封入工程とを有し、上記第2封入工程では、減圧により上記外袋の内部で上記内袋が膨張した際に、上記外袋もしくは上記内袋に形成された内袋破損手段により上記内袋が破損を起こし、上記芯材が上記第2封入工程と同一の真空度で上記内袋へ封入されることを特徴とする、真空断熱材の製造方法を提供する。
本発明によれば、第2封入工程での減圧封入の圧力を第1封入工程での減圧封入の圧力よりも低くすることで外袋および内袋の間に生じる圧力勾配により、上記第2封入工程で上記内袋が膨張し、その際、上記外袋もしくは上記内袋に形成された内袋破損手段により上記内袋が破損を起こし、上記内袋内部の空気を上記外袋内部の空気と同時に脱気することができる。これにより、上記外袋および上記内袋の内部が同一の真空度となる二重構造の真空断熱材の製造ができる。また、上記内袋は上記第1封入工程で高真空とする必要がなく、少なくとも低真空となればよいため、真空引きが短時間で済み、二重構造の真空断熱材の製造における製造時間を短縮することができる。
上記発明においては、上記外袋の折り返し可能な縁部の面積が、上記内袋の折り返し可能な縁部の面積よりも小さいことが好ましい。上記折り返し可能な縁部は断熱性能を有さず、熱を伝播させてしまうため、上記外袋の折り返し可能な縁部の面積を小さくすることで上記真空断熱材への熱の伝播が抑制され、上記真空断熱材が所望の断熱効果を維持することができるからである。
また、本発明においては、芯材と、上記芯材を内部に収納した内袋と、上記内袋を封入する外袋とを有し、少なくとも上記内袋の1辺に、1個以上の破損された突起状のヒートシール部が形成されていることを特徴とする真空断熱材を提供する。
本発明によれば、破損された突起状のヒートシール部の形成により、内袋の真空度を外袋の真空度と同一とすることが可能であるため、製造工程において二重構造の真空断熱材内部を所望の真空度まで容易に減圧することができる、低コストの真空断熱材とすることが可能となる。
本発明によれば、内袋および外袋の二重構造をもつ真空断熱材の従来の製造方法と比較して、真空断熱材の製造工程が簡略化され、製造効率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の製造方法の第1封入工程の一例を示す工程図である。 本発明の製造方法の第2封入工程の一例を示す工程図である。 本発明の真空断熱材の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明に用いられる内袋破損手段の他の例を示す模式図である。
以下、本発明の真空断熱材の製造方法および真空断熱材について詳細に説明する。
A.真空断熱材の製造方法
まず、本発明の真空断熱材の製造方法について説明する。本発明の真空断熱材の製造方法は、芯材および上記芯材を内部に収納した内袋を有する芯材封入袋と、上記芯材封入袋を封入した外袋とを有する真空断熱材を製造する、真空断熱材の製造方法であって、上記内袋へ上記芯材を減圧封入し、上記芯材封入袋を形成する第1封入工程と、上記外袋へ、上記第1封入工程よりも低い圧力で上記芯材封入袋を減圧封入する第2封入工程とを有し、上記第2封入工程では、減圧により上記外袋の内部で上記内袋が膨張した際に、上記外袋もしくは上記内袋に形成された内袋破損手段により上記内袋が破損を起こし、上記芯材が上記第2封入工程と同一の真空度で上記内袋へ封入されることを特徴とするものである。
本発明の真空断熱材の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)〜(d)および図3(a)〜(b)は本発明の真空断熱材の製造方法の第1封入工程の一例を示す工程図であり、図3(a)〜(b)はそれぞれ図1(c)〜(d)のA−A線断面図である。
まず、図1(a)に例示するように、突起状のヒートシール部1と製袋を目的としたヒートシール等にて形成された縁部である内袋製袋部2を有する内袋10を準備する。本例示では、突起状のヒートシール部1が上述する内袋破損手段の役割を有している。次に、図1(b)に例示するように、内袋10の内部に、芯材11を矢印4の示す向きに収納する。次いで、図1(c)および図3(a)に例示するように、芯材11を収納した内袋10を減圧し、図3(a)で内袋10に存在する内袋空隙3の空気を、図1(c)中の破線矢印D1の例示するように脱気させ、内袋10の開口部を封止線P1でヒートシール等にて溶着する。このようにして、図1(d)に例示するように、内袋10に芯材11が減圧封入された芯材封入袋20が形成される。なお、芯材11の外周には、内袋製袋部2のほか、減圧により生じた内袋減圧部13が内袋の縁部として形成されている。ここで、内袋減圧部13は、内袋10の内部が脱気され、芯材11が内袋10の内部で収縮した結果、芯材11の外周に生じたものである。上記内袋減圧部13および上記内袋製袋部2を含む内袋の縁部は、折り返し線L1、L2およびL3に沿って、矢印14の示す向きに折り返し可能であり、図3(b)に例示するように、折り返し部12を形成する。
図2(a)〜(c)および図3(c)〜(d)は本発明の真空断熱材の製造方法の第2封入工程の一例を示す工程図であり、図3(c)〜(d)はそれぞれ図2(b)〜(c)のB−B線断面図である。
まず、図2(a)に例示するように、製袋を目的としたヒートシール等にて形成された縁部である外袋製袋部22を有する外袋21に、内袋の縁部が折り返された折り返し部12を有する芯材封入袋20を、突起状のヒートシール部1を有する上記芯材封入袋20の一辺が外袋21の底に面するように、矢印15の示す向きに収納する。この際、突起状のヒートシール部1を有する一辺の縁部は折り返しを行わないものとする。次に、図2(b)および図3(c)に例示するように、芯材封入袋20を収納した外袋21を、第1封入工程よりも低い圧力で減圧し、突起状のヒートシール部1を破損させ、芯材封入袋20の内部の空気を突起状のヒートシール部1の破損部より破線矢印D2の例示するように脱気させ、ならびに外袋空隙23に存在する外袋21の内部の空気を破線矢印D3の例示するように脱気させ、外袋21の開口部を封止線P2でヒートシール等にて溶着する。このようにして、図2(c)および図3(d)に例示するように、溶着縁部24と外袋製袋部22を有する外袋21の内部に、破損された突起状のヒートシール部である内袋破損部31および内袋製袋部2を含む内袋10および芯材11を有する真空断熱材30が形成される。
このように、内袋破損手段として突起状のヒートシール部1が設けられた場合には、第2封入工程での減圧封入の圧力を第1封入工程での減圧封入の圧力よりも低くすることで外袋21および内袋10の間に生じる圧力勾配により、第2封入工程で突起状のヒートシール部1を有した内袋10が膨張し、突起状のヒートシール部1より内袋10が破損を起こすため、内袋10の内部の空気と外袋21の内部の空気とを同時に脱気することができる。これにより、外袋21および内袋10の内部が同一の真空度となる二重構造の真空断熱材を製造することが可能である。また、内袋10は上記第1封入工程で高真空とする必要がなく、少なくとも低真空となればよいため、真空引きが短時間で済み、二重構造の真空断熱材の製造における製造時間を短縮することが可能である。
また、一般的に、芯材を収納する内袋には、厚みのある芯材を収納する大きさが必要とされるが、上記内袋に芯材を収納し、減圧すると、芯材は内袋の中で薄くなり、芯材を収納した内袋には余分な縁部が形成されてしまう。このように、真空断熱材の外周に形成された縁部は、断熱性能を有さず、熱を伝播させてしまうことから、真空断熱材は所望の断熱性能を得られなくなる。これに対し、本発明においては、芯材を内袋へ減圧封入した芯材封入袋を、さらに外袋へ収納する工程が用意されている。上記芯材封入袋は、もとの芯材よりも厚みが薄いため、上記芯材封入袋を収納する外袋には、上記内袋ほどの厚みや大きさは必要とされなくなる。よって本発明においては、外袋に芯材および内袋を収納した真空断熱材である、外袋の折り返し可能な縁部の面積を、内袋の折り返し可能な縁部の面積よりも小さくすることが可能である。したがって、本発明の真空断熱材は所望の断熱効果を維持することが可能である。
ここで、本発明における外袋の折り返し可能な縁部とは、製袋を目的としたヒートシール等にて形成された外袋製袋部、芯材封入袋を減圧封入した外袋の開口部を溶着して形成された溶着縁部、および外袋内部の空気の脱気により収縮した芯材封入袋の外周に生じた外袋減圧部より形成される縁部のことを指す。以下、上記外袋の折り返し可能な縁部のことを、「真空断熱材の折り返し可能な縁部」と称する場合がある。
また、内袋の折り返し可能な縁部とは、同様に、製袋を目的としたヒートシール等にて形成された内袋製袋部、芯材を減圧封入した内袋の開口部を溶着して形成された内袋縁部、および内袋内部の空気が脱気され、収縮した芯材の外周に生じた内袋減圧部より形成される縁部のことを指す。
以下、本発明の真空断熱材の製造方法における各工程について説明する。
1.第1封入工程
本発明における第1封入工程は、内袋へ芯材を減圧封入し、芯材封入袋を形成するものである。
以下、芯材封入袋における各構成について説明する。
(1)芯材
本発明における芯材は、内袋に封入されるものである。
上記芯材としては、熱伝導度の低いものであることが好ましい。中でも、芯材空隙率が50%以上、特に90%以上の多孔質材であることが好ましい。
上記芯材を構成する物質としては、粉体、発泡体、繊維体等を用いることができる。
上記粉体としては、無機系、有機系のいずれでもよく、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、凝集シリカ粉末、導電性粉体、炭酸カルシウム粉末、パーライト、クレー、タルク等を用いることができる。中でも乾式シリカと導電性粉体との混合物は、真空断熱材の内圧上昇に伴う断熱性能の劣化が小さいため、内圧上昇が生じる温度範囲で使用する際に有利である。
さらに、上述の材料に酸化チタンや酸化アルミニウムやインジウムドープ酸化錫等の赤外線吸収率が小さい物質を輻射抑制材として添加すると、芯材の赤外線吸収率を小さくすることができる。
また、上記発泡体としては、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等があり、これらの中でも連続気泡を形成する発泡体が好ましい。
また、上記繊維体としては、無機繊維でもよく有機繊維でもよいが、断熱性能の観点から無機繊維を用いることが好ましい。このような無機繊維としては、グラスウールやグラスファイバー等のガラス繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、セラミック繊維、ロックウール等を挙げることができる。これらの無機繊維は、熱伝導率が低く、粉体よりも取り扱いが容易である点で使用が好ましい。
上記芯材は、これらを単独で使用してもよく、2種以上の材料を混合した複合材であってもよい。
(2)内袋
本発明における内袋は、上述の芯材を封入するものであり、熱溶着層および基材層を少なくとも有するものである。また、芯材を封入する際の滑り性が良く、吸湿性が低く、熱溶着できるものを用いることが好ましい。以下、各構成について説明する。
(a)熱溶着層
本発明における熱溶着層は、通常、後述する基材層よりも内側、すなわち、本発明の内袋の最内層に位置するものである。
上記熱溶着層としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂を好ましく使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂が挙げられる。
上記熱溶着層の厚さとしては、内袋を熱溶着により貼り合せることが可能であれば特に限定するものではないが、20μm〜100μmの範囲内が好ましく、中でも25μm〜90μmの範囲内が好ましく、特に30μm〜80μmの範囲内が好ましい。
上記熱溶着層は、上述した樹脂の他に、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃化剤、有機充填剤等の他の材料を含むものであってもよい。
(b)基材層
本発明における基材層は、通常、本発明の内袋の外層を構成するものである。また、上記基材層は熱溶着層よりも融点が高く、芯材を減圧密封することが可能なガスバリア性を有するものである。
上記基材層としては、例えば、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。また、上記基材層は、上述した樹脂の未延伸フィルムや、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムなどのいずれのものでも使用することができる。
上記基材層の膜厚としては、特に限定するものではないが、一般的に6μm〜2000μmの範囲内が好ましく、特に、9μm〜100μmの範囲内が好ましい。
上記内袋は、これらのフィルムあるいはシート等を単独で使用してもよく、2種以上の材料を混合した複合材であってもよい。
(3)第1封入工程
本工程においては、上述した芯材を内袋に減圧封入することにより芯材封入袋を形成する。この際の減圧の度合いは、上記芯材が上記内袋の内部で大気圧以下となる程度の圧力で行われるものであれば特に限定されない。具体的には、1000Pa〜100Paの範囲内が好ましく、中でも400Pa〜100Paの範囲内が好ましく、特に200Pa〜100Paの範囲内が好ましい。
上記減圧封入の圧力が上記範囲よりも大きいと、上記芯材封入袋の厚さが、上記芯材の厚さと比較して充分に薄くならず、外袋のマチが余分に必要となり、真空断熱材の折り返し可能な縁部が過剰に形成され、真空断熱材が所望の断熱性能を得られない場合がある。一方、上記範囲よりも小さいと、第2封入工程の減圧封入で、上記内袋と上記外袋の間に圧力勾配が生じず、上記外袋内部で上記内袋が膨張せず、内袋破損手段が実行されない場合がある。
2.第2封入工程
本発明における第2封入工程は、外袋へ、第1封入工程よりも低い圧力で芯材封入袋を減圧封入するものである。
以下、第2封入工程で用いられる部材および第2封入工程について説明する。
(1)芯材封入袋
本工程における芯材封入袋は、上述した「A.真空断熱材の製造方法 1.第1封入工程 (3)第1封入工程」の項で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(2)外袋
本発明における外袋は、芯材封入袋を封入するものであり、熱溶着層、ガスバリア層および保護層を少なくとも有するものである。以下、各構成について説明する。
(a)熱溶着層
本発明における熱溶着層は、通常、後述するガスバリア層および保護層よりも内側、すなわち、本発明の外袋の最内層に位置するものである。
上記熱溶着層としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂を好ましく使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂が挙げられる。
上記熱溶着層の厚さとしては、外袋を熱溶着により貼り合せる際に、接着強度を高めることができる厚さであればよく、20μm〜100μmの範囲内が好ましく、中でも25μm〜90μmの範囲内が好ましく、特に30μm〜80μmの範囲内が好ましい。
熱溶着層の厚さが上記範囲よりも大きいと、外袋全体としてのガスバリア性や外観等が悪化する場合がある。一方、上記範囲よりも小さいと、所望の接着力が得られず、高温下で長時間使用する間に剥離等が生じる場合がある。
上記熱溶着層は、上述した樹脂の他に、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃化剤、有機充填剤等の他の材料を含むものであってもよい。
(b)ガスバリア層
本発明におけるガスバリア層は、通常、熱溶着層と保護層との間に形成されるものである。また、上記ガスバリア層は熱溶着層よりも融点が高く、芯材を減圧密封することが可能なガスバリア性を有するものである。
上記ガスバリア層としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタニウム等の金属箔等が挙げられる。また、ポリビニルアルコール樹脂フィルム(PVA)、ポリアミド樹脂フィルム(PA)、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)等の樹脂フィルムを基材として、片面に金属、金属酸化物、酸化珪素等の蒸着層を積層した蒸着フィルム等を用いることもできる。
さらに、上述の蒸着フィルムにポリビニルアルコール系樹脂および/またはエチレンビニルアルコール共重合体を含有するするガスバリア性組成物によるガスバリア性塗布膜を設けたもの等を用いることもできる。
上記ガスバリア層として金属箔を使用する場合には、金属箔の厚さは、一般には、5μm〜12μmであることが好ましい。金属箔の厚さを上記範囲内とすることにより、熱伝導を回避し、断熱性を高く維持することができる。
また、樹脂フィルムに金属等の蒸着層を成膜する方法としては、一般的な方法を用いることができ、例えば、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等を用いることができる。
上記ガスバリア層は、単層であってもよく、多層であってもよい。上記ガスバリア層が多層の場合は、同一材料から成る層を積層させた物であってもよく、異なる材料から成る層同士を積層させたものであってもよい。
ガスバリア層の厚さとしては、特に限定されるものではないが、一般には9μm〜100μm程度である。
上記ガスバリア層は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。ガスバリア層表面を上述の方法で表面処理することにより、ガスバリア性能の向上や、他の層との密着性の向上を図ることができるからである。
上記外袋のガスバリア性としては、酸素透過度が0.5cc/m・day以下であることが好ましく、中でも0.1cc/m・day以下であることが好ましい。また、水蒸気透過度が0.2cc/m・day以下であることが好ましく、中でも0.1cc/m・day以下であることが好ましい。
上記外袋の酸素および水蒸気透過度が上述の範囲内であることにより、真空断熱材外部から浸透した水蒸気や酸素は上記外袋で留まり、真空断熱材の内部まで浸透することができないため、内部の真空状態を保持することができる。
なお、上記酸素透過度は、JIS−K−7126Bに基づき、温度23℃、湿度90%RHの条件下において酸素透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、オクストラン(OXTRAN))を用いて測定した値である。
また、上記水蒸気透過度は、温度40℃、湿度90%RHの条件で、水蒸気透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、パ−マトラン(PERMATRAN))を用いて測定した値である。
(c)保護層
本発明における保護層は、通常、上述した熱溶着層およびガスバリア層よりも外側、すなわち、本発明の外袋の最外層に位置するものである。
上記保護層は、真空断熱材の内部を保護するに十分な強度を有し、耐熱性、防湿性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性等に優れたものであることが好ましい。
上記保護層としては、熱溶着層よりも融点の高い樹脂を用いたものであればよく、シート状でもフィルム状でもよい。このような保護層として、例えば、ナイロン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のシートまたはフィルム、ナイロン系樹脂とエチレン−ビニルアルコール共重合体とナイロン系樹脂とがこの順に積層された共押出延伸フィルムなどを一軸延伸または二軸延伸したフィルム等が挙げられる。
上記保護層は、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。上記保護層が多層構造を有する場合は、同一材料から成る層を積層させて多層構造としたものであってもよく、異なる材料から成る層を積層させて多層構造としたものであってもよい。
また、上記保護層は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。保護層表面を上述の方法で表面処理することにより、他の層との密着性の向上を図ることができるからである。
上記保護層の厚さとしては、熱溶着層およびガスバリア層を保護することができる厚さであれば特に限定されるものではないが、一般的に5μm〜50μm程度である。
(3)第2封入工程
本発明においては、上述した芯材封入袋を外袋に減圧封入することにより真空断熱材を形成する。この際の減圧の度合いは、第1封入工程よりも低いものであれば特に限定されないが、具体的には、10Pa以下が好ましく、中でも5Pa以下が好ましく、特に1Pa以下が好ましい。
減圧封入の圧力が上記範囲よりも大きいと、第2封入工程の減圧封入で、上記内袋と上記外袋の間に圧力勾配が生じず、上記外袋内部で上記内袋が膨張せず、内袋破損手段が実行されない場合がある。
このようにして形成された真空断熱材の折り返し可能な縁部の面積は、上述した内袋の折り返し可能な縁部の面積より小さいことが好ましい。
3.内袋破損手段
本発明における内袋破損手段は、上述した第2封入工程で、減圧により外袋の内部で膨張した内袋を破損させる目的で、上記内袋もしくは上記外袋に形成されたものであり、これを用いることで、上記第2封入工程の減圧の際、上記外袋内部へ収納された上記内袋内部の空気を、上記外袋内部の空気と同時に脱気することができる。
以下、内袋破損手段の例について、図面を参照しながら説明する。
なお、これらの内袋破損手段は、単独で使用してもよく、2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
(1)内袋に設けられる内袋破損手段
内袋に設けられる内袋破損手段としては、上述した第2封入工程で、外袋と内袋の間に生じる圧力勾配により起こる上記内袋の膨張に伴って実行されるものであれば、特に限定されない。
(a)内袋の縁部に設けられる内袋破損手段
内袋の縁部に設けられる内袋破損手段とは、製袋を目的として形成された内袋縁部に、ヒートシール等により内袋の内部へ突出するように形成された突出部位であり、上述した第2封入工程で、外袋と内袋の間に生じる圧力勾配により起こる上記内袋の膨張により、上記突出部位をきっかけとして内袋の破損を起こすことが可能な手段である。
上記突出部位の形状としては、特に限定されるものではないが、例えば図1(a)に例示するような突起状のヒートシール部1や、図4(a)に例示するような四角状のヒートシール部41などが挙げられる。
また、上記突出部位の数としては、上記内袋が膨張による破損を起こすきっかけとなれば特に限定されるものではないが、少なくとも内袋の底を形成する縁部の1辺に1個以上形成されていることが好ましく、例えば図1(a)もしくは図4(a)に例示するように、等間隔で2個並べる態様などが挙げられる。
上述の例示の場合、上記内袋破損手段は、圧力勾配により膨張した内袋10の膨張により、上記突起状のヒートシール部1あるいは上記四角状のヒートシール部41を起点として内袋10が破損を起こすことで達成され、内袋10の内部の真空度を外袋内部の真空度と同一とすることができる。
(b)内袋の表面に設けられる内袋破損手段
内袋の表面に設けられる内袋破損手段とは、上記内袋の表面でハーフカット等により周囲と比較して薄膜に加工した膜厚加工部位であり、上述した第2封入工程で、外袋と内袋の間に生じる圧力勾配により起こる上記内袋の膨張により、上記膜厚加工部位をきっかけとして内袋の破損を起こすことが可能な手段である。
上記膜厚加工部位の形状としては、特に限定されるものではないが、例えば図4(b)に例示するような円状のハーフカット部42や、図4(c)に例示するような線状のハーフカット部43などが挙げられる。
また、上記膜厚加工部位の数としては、上記内袋が膨張による破損を起こすきっかけとなれば特に限定されるものではないが、少なくとも内袋を形成するフィルムあるいはシートの片面に1個以上形成されていることが好ましく、例えば図4(b)もしくは図4(c)に例示するように、等間隔で複数個並べる様態などが挙げられる。
上述の例示の場合、上記内袋破損手段は、内袋10の膨張により、上記円状のハーフカット部42あるいは上記の線状ハーフカット部43を起点として内袋10が破損を起こすことで達成され、内袋10の内部の真空度を外袋内部の真空度と同一とすることができる。
(2)外袋に設けられる内袋破損手段
外袋に設けられる内袋破損手段としては、上述した第2封入工程で、外袋と内袋の間に生じる圧力勾配により起こる上記内袋の膨張に伴って実行されるものであれば特に限定されないが、例えば図4(d)に例示するように、外袋21の内側に形成された1個以上の針状突起部44などが挙げられる。本例示の場合、外袋21の内側で膨張した内袋が針状突起部44に触れることで内袋が破損を起こし、内袋内部の真空度を外袋21の内部の真空度と同一とすることができる。
B.真空断熱材
次に、本発明の真空断熱材について説明する。本発明の真空断熱材は、芯材と、上記芯材を内部に収納した内袋と、上記内袋を封入する外袋とを有し、少なくとも上記内袋の1辺に、1個以上の破損された突起状のヒートシール部が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の真空断熱材について、図面を参照しながら説明する。
図2(c)に例示されるのは、本発明の真空断熱材の一例を示す概略平面図、また図3(d)に例示されるのは、本発明の真空断熱材の一例を示す概略断面図である。図2(c)に例示されるように、真空断熱材30は、内部に芯材11および内袋10を有するものであり、断熱性能のない外袋製袋部22および溶着縁部24が形成されており、また上記真空断熱材30に封入された内袋10は、破損された突起状のヒートシール部である内袋破損部31を有している。
また、図3(d)に例示されるように、上記真空断熱材30は、外袋21の内部に内袋10および芯材11を有しており、上記内袋10および上記芯材11は、同一の真空度で上記外袋21へ封入されている。
本発明によれば、破損された突起状のヒートシール部の形成により、内袋の真空度を外袋の真空度と同一とすることが可能であるため、製造工程において二重構造の真空断熱材内部を所望の真空度まで容易に減圧することができる、低コストの真空断熱材とすることが可能となる。
以下、本発明の真空断熱材における各構成について説明する。
1.芯材
本発明における芯材については、上述した「A.真空断熱材の製造方法 1.第1封入工程 (1)芯材」の項で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.内袋
本発明における内袋については、上述した「A.真空断熱材の製造方法 1.第1封入工程 (2)内袋」の項で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
3.破損された突起状のヒートシール部
本発明における破損された突起状のヒートシール部は、上記内袋の少なくとも1辺に形成された1個以上の突起状のヒートシール部が真空断熱材の内部で破損した部位である。以下、当該部位を内袋破損部と呼ぶ場合がある。また、上記内袋破損部は、上記内袋の内部の空気と後述する外袋の内部の空気とを同時に脱気させることを可能とするものである。
上記内袋破損部は、上記内袋が有する突起状のヒートシール部が、上記内袋の膨張により破損されることで生じ、上記内袋に上記内袋破損部が形成されることにより、上記内袋および上記外袋の内部の真空度が同一である真空断熱材を得ることが可能となる。
4.外袋
本発明における外袋については、上述した「A.真空断熱材の製造方法 2.第2封入工程 (2)外袋」の項で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
5.用途
本発明の真空断熱材は、断熱性能のない縁部の大きさが抑制されているため、所望の断熱性能を長期にわたって維持することが可能であり、熱源を有し発熱する部位や、外部から加熱されることにより高温となる部位に用いることができる。本発明の用途としては、例えば、自然冷媒ヒートポンプ給湯機(登録商標「エコキュート」)、冷蔵庫、炊飯ジャー、ポット、電子レンジ、業務用オーブン、IHクッキングヒーター、OA機器等の電化機器、自動販売機、自動車等が挙げられる。中でも冷蔵庫に上述の真空断熱材を用いることが好ましい。
ここで、「熱源部」とは、機器自体が駆動することにより、当該機器本体または機器内部において発熱する部位をいうものであり、例えば電源やモーター等をいう。
また、「被保温部」とは、機器本体または内部に熱源部を有さないが、上記機器が外部の熱源から熱を受けて、高温になる部位をいうものである。
上記真空断熱材を機器に装着する態様としては、当該機器の熱源部もしくは被保温部に直接上記真空断熱材を貼り付けてもよく、被保温部と熱源部または外部熱源との間に挟みこむようにして装着してもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
(層間接着剤の調製)
ポリエステルを主成分とする主剤と脂肪族系ポリイソシアネートを含む硬化剤、および酢酸エチルを、重量配合比が主剤:硬化剤:酢酸エチル=10:1:10となるように混合し、2液硬化型接着剤(以下、層間接着剤と称する。)を調製した。
(内袋の製造)
両面に易接着処理が施された膜厚12μmのPETフィルム(ユニチカ株式会社製 製品名:PET)の易接着面に、上述の配合比で調製した層間接着剤を塗布量3.5g/mとなるようにダイコーターを用いて塗布し乾燥させた。その後、熱溶着層として膜厚25μmの直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(三井化学東セロ株式会社製 製品名:FC−D)を、層間接着剤が塗布されたPETフィルムの表面にラミネートし、内袋用包材を得た。
得られた内袋用包材の3方をヒートシールし、その後、内袋用包材の表面に三角形状のハーフカット部を2個設け、内袋破損手段を備えた本発明における内袋を得た。
(真空断熱材用外包材:外袋の製造)
第1保護層として、両面に易接着処理が施された膜厚25μmのナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製 製品名:ONM)の易接着面に、上述の配合比で調製した層間接着剤を塗布量3.5g/mとなるようにダイコーターを用いて塗布し乾燥させた。その後、第2保護層として両面を易接着処理された膜厚12μmのPETフィルム(ユニチカ株式会社製 製品名:PET)を、層間接着剤が塗布された第1保護層の表面にラミネートした。
次に、得られた2層フィルムのPET(第2保護層)面に、同様に層間接着剤を塗布量3.5g/mで塗布し乾燥させた。ガスバリア層として膜厚6μmのAl箔(住軽アルミ箔株式会社製 製品名:1N30)を、層間接着剤が塗布された第2保護層の表面にラミネートした。
続いて、得られた3層フィルムのAl箔(ガスバリア層)面に、同様に層間接着剤を塗布量3.5g/mで塗布し乾燥させた。熱溶着層として膜厚50μmの直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(三井化学東セロ株式会社製 製品名:FC−D)を、層間接着剤が塗布されたAl箔の表面にラミネートし、外袋用包材を得た。
その後3方をヒートシールすることにより、本発明における外袋を得た。
(真空断熱材の製造)
内袋に芯材としてグラスウール(旭ファイバーグラス社製)を入れ、真空包装ラミネート機にて500Paまで減圧して芯材封入袋を得た。
続いて、上述の手法により得られた外袋に上記芯材封入袋を入れ、真空包装ラミネート機にて1Paまで減圧を行った。
その結果、圧力勾配により上記芯材を封入した上記内袋が膨張し、上記内袋の表面に設けられたハーフカット部が破損し、上記内袋内部の真空度と上記外袋内部の真空度が同一とした後、開口部のヒートシールを行い、二重構造の真空断熱材を得た。
以上の実施例記載の効果から、作業工程の簡略化により製造効率を上昇させた二重構造の真空断熱材の製造方法および真空断熱材を提供することが可能である。
1 … 突起状のヒートシール部
2 … 内袋製袋部
3 … 内袋空隙
10 … 内袋
11 … 芯材
12 … 折り返し部
13 … 内袋減圧部
20 … 芯材封入袋
21 … 外袋
22 … 外袋製袋部
23 … 外袋空隙
24 … 溶着縁部
30 … 真空断熱材
31 … 内袋破損部
L1、L2、L3 … 折り返し線
P1、P2 … 封止線

Claims (3)

  1. 芯材および前記芯材を内部に収納した内袋を有する芯材封入袋と、前記芯材封入袋を封入した外袋とを有する真空断熱材を製造する、真空断熱材の製造方法であって、
    前記内袋へ前記芯材を減圧封入し、前記芯材封入袋を形成する第1封入工程と、
    前記外袋へ、前記第1封入工程よりも低い圧力で前記芯材封入袋を減圧封入する第2封入工程とを有し、
    前記第2封入工程では、減圧により前記外袋の内部で前記内袋が膨張した際に、前記外袋もしくは前記内袋に形成された内袋破損手段により前記内袋が破損を起こし、前記芯材が前記第2封入工程と同一の真空度で前記内袋へ封入されることを特徴とする、真空断熱材の製造方法。
  2. 前記外袋の折り返し可能な縁部の面積が、前記内袋の折り返し可能な縁部の面積よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の真空断熱材の製造方法。
  3. 芯材と、前記芯材を内部に収納した内袋と、前記内袋を封入する外袋とを有し、少なくとも前記内袋の1辺に、1個以上の破損された突起状のヒートシール部が形成されていることを特徴とする真空断熱材。
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