JP2014223972A - 蛇行抑制制御方法 - Google Patents

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栄一 田代
Eiichi Tashiro
栄一 田代
智典 空閑
Tomonori Kuga
智典 空閑
康生 國方
Yasuo Kunikata
康生 國方
慎次 江▲崎▼
Shinji Ezaki
慎次 江▲崎▼
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【課題】 鋼板の蛇行をより一層抑制することができる蛇行抑制制御方法を提供する。
【解決手段】 蛇行抑制制御方法は、第1ステアリング装置10を駆動することにより、走行する鋼板2の蛇行を抑制する方法であって、蛇行検出工程と、蛇行状態判断工程と、ゲイン変更工程とを含む。蛇行検出工程では、蛇行センサ11が、第1ステアリング装置10を通過する鋼板2の蛇行量及び蛇行速度を検出する。蛇行状態判断工程では、蛇行状態判断部12cが、蛇行センサ11によって検出された蛇行量及び蛇行速度に基づいて、鋼板2の状態が異常な蛇行状態であるか否かを判断する。ゲイン変更工程では、蛇行状態判断部12cによって鋼板の状態が異常な蛇行状態であると判断された場合、ゲイン設定部12aが、第1ステアリング装置10の駆動を駆動制御部12eが制御するときの駆動ゲインを、第1ステアリング装置10を通過する鋼板2の蛇行状態に応じて変更する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、走行する鋼板の蛇行を抑制する蛇行抑制制御方法に関する。
例えば、鋼板に熱処理を行う連続焼鈍ラインのような設備においては、鋼板を複数のロールで支持し、鋼板を搬送することが行われている。このような鋼板を搬送する設備においては、鋼板の蛇行を抑制するため、鋼板の蛇行を制御するステアリング装置が設けられている。このステアリング装置は、揺動可能なステアリングロールを備えている。ステアリング装置では、鋼板がロールのセンター位置を通るように、ステアリングロールを揺動させて、鋼板の蛇行を抑制している。このようなステアリング装置を備える設備として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特開平5−39528号公報
ここで、鋼板の搬送時に、鋼板が予期せず、異常な蛇行をする場合がある。この異常な蛇行は、例えば、鋼板の形状不良に起因して発生する場合が多い。ステアリング装置を備えた設備においては、鋼板の異常な蛇行の発生時にも、鋼板の蛇行をより一層抑制することが求められている。
そこで、本発明は、鋼板の蛇行をより一層抑制することができる蛇行抑制制御方法を提供することを目的とする。
本発明の蛇行抑制制御方法は、ステアリング装置を駆動することにより、走行する鋼板の蛇行を抑制する方法であって、蛇行検出工程と、蛇行状態判断工程と、ゲイン変更工程とを含む。蛇行検出工程では、蛇行検出部が、ステアリング装置を通過する鋼板の蛇行量及び蛇行速度を検出する。蛇行状態判断工程では、蛇行状態判断部が、蛇行検出部によって検出された蛇行量及び蛇行速度に基づいて、鋼板の状態が異常な蛇行状態であるか否かを判断する。ゲイン変更工程では、蛇行状態判断部によって鋼板の状態が異常な蛇行状態であると判断された場合、ゲイン変更部が、ステアリング装置の駆動を駆動制御部が制御するときの駆動ゲインを、ステアリング装置を通過する鋼板の蛇行状態に応じて変更する。
この蛇行抑制制御方法では、鋼板の状態が異常な蛇行状態であると判断された場合、ステアリング装置の駆動を制御するときの駆動ゲインを蛇行状態に応じて変更する。このように、鋼板の蛇行状態が異常な場合に蛇行状態に応じて駆動ゲインを変更することで、異常な蛇行状態に応じた駆動ゲインによってステアリング装置を駆動することができ、鋼板の蛇行をより一層抑制することができる。また、実際に生じている鋼板の蛇行状態に基づいて駆動ゲインを変更することができるため、鋼板の蛇行をより好適に抑制することができる。
ステアリング装置は複数設けられ、ゲイン変更工程において、ゲイン変更部は、鋼板の走行方向の上流側に設けられたステアリング装置における駆動ゲインの変更結果に基づいて、下流側に設けられたステアリング装置における駆動ゲインを変更することが好ましい。ここで、形状不良の部位を含む鋼板を搬送する場合、上流側のステアリング装置において異常な蛇行が修正されても、下流側のステアリング装置を形状不良の部位が通過する際に再び異常な蛇行が生じることがある。また、下流側のステアリング装置での鋼板の蛇行は、上流側のステアリング装置での蛇行に一致する傾向がある。これは、鋼板の異常な蛇行を誘発させる形状不良の部位が、形状不良の状態が維持されたままで下流側のステアリング装置に進入するために生じる。そこで、下流側に設けられたステアリング装置における駆動ゲインを変更する際に、上流側に設けられたステアリング装置における駆動ゲインの変更結果を引き継ぐことで、予め、下流側のステアリング装置の駆動ゲインを適切な値に変更することができる。
ゲイン変更工程においてゲイン変更部は、下流側に設けられたステアリング装置の駆動ゲインを、下流側に設けられたステアリング装置を通過するときの鋼板の蛇行状態と、上流側に設けられたステアリング装置の駆動ゲインの変更結果とに基づいて変更することが好ましい。この場合には、上流側での駆動ゲインの変更結果に加え、更に、下流側に設けられたステアリング装置に進入する鋼板の蛇行状態に応じて駆動ゲインを変更することができ、鋼板の蛇行を抑制可能なように、より適切に下流側の駆動ゲインを変更することができる。
ゲイン変更工程においてゲイン変更部は、少なくとも、蛇行量及び蛇行速度に基づいて駆動ゲインを変更してもよい。この場合には、鋼板の蛇行状態を表す、蛇行量及び蛇行速度に基づいて駆動ゲインを変更することが可能となる。
蛇行抑制制御方法は、修正不可判断工程と、速度変更工程とを更に含むことができる。修正不可判断工程では、蛇行状態判断部が、鋼板の蛇行がステアリング装置によって修正できない蛇行であるか否かを判断する。速度変更工程では、蛇行状態判断部によって鋼板の蛇行がステアリング装置によって修正できない蛇行であると判断された場合、鋼板速度制御部が、鋼板の走行速度を遅くする。これにより、鋼板の蛇行がステアリング装置によって修正できない場合に、鋼板の走行速度を遅くすることで、鋼板の蛇行量の更なる増加等を抑制することができる。また、オペレータの操作によらずに自動で鋼板の走行速度を遅くすることができる。
本発明によれば、鋼板の蛇行をより一層抑制することができる。
実施形態に係る連続焼鈍設備の概略構成を示す図である。 図1の第1ステアリング装置を示す図であり、(a)は側方から見た図、(b)は上方から見た図である。 図1の第1〜第4ステアリング制御部の構成を示すブロック図であり、(a)は第1ステアリング制御部を示し、(b)は第2〜第4ステアリング制御部を示す。 第1ステアリング制御部で行われる処理の流れを示すフローチャートである。 ゲイン補正係数PGmax算出処理を示すフローチャートである。 鋼板速度制御処理の流れを示すフローチャートである。 鋼板の減速及び加速の状態を示す図である。 第2〜第4ステアリング制御部で行われる処理の流れを示すフローチャートである。 各ステアリング装置に設定されるゲイン値を示す一覧表である。 形状不良部位を有する鋼板を搬送した時の蛇行量を示す図である。
以下、本発明に係る蛇行抑制制御方法を適用した連続焼鈍設備の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、連続焼鈍設備1は、連続的に供給される鋼板2に対して熱処理を行い、熱処理後の鋼板2を排出する。連続焼鈍設備1は、複数の搬送ロール3、第1ステアリング装置10、第2ステアリング装置20、第3ステアリング装置30、第4ステアリング装置40、蛇行センサ(蛇行検出部)11,21,31及び41、第1ステアリング制御部12、第2ステアリング制御部22、第3ステアリング制御部32、及び、第4ステアリング制御部42を含んで構成される。なお、図1において、連続焼鈍設備1内に設けられた熱処理機構等については、省略してある。
搬送ロール3は、回転可能なロールであり、鋼板2を支持する。搬送ロール3は、鋼板2の搬送方向(走行方向)に沿って複数配置される。なお、鋼板2は、連続焼鈍設備1内をジグザグ状に搬送される。
第1ステアリング装置10は、鋼板2の蛇行を抑制するものである。具体的には、図2(a)及び(b)に示すように、第1ステアリング装置10は、一対のステアリングロール10b、ステアリングロール10bを支持する支持フレーム10c、及び、ステアリングロール10bを駆動する油圧シリンダ10aを含んで構成される。ステアリングロール10bは、走行する鋼板2を支持すると共に、ステアリングロール10bの傾斜により鋼板2における幅方向の走行位置を制御する。
支持フレーム10cは、一対のステアリングロール10bの両端を回転可能に支持する。支持フレーム10cは、ステアリングロール10bの回転軸の方向が鋼板2の搬送方向に対して点Xを中心軸として揺動可能となるように、第1ステアリング装置10の筐体等に取り付けられる。油圧シリンダ10aの先端は、支持フレーム10cに接続される。油圧シリンダ10aを駆動する(油圧シリンダ10aの先端部を伸縮させる)ことで、支持フレーム10cを揺動させることができる。このように、油圧シリンダ10aが支持フレーム10cと共にステアリングロール10bを揺動させることで、ステアリングロール10bが傾斜し、鋼板2の走行位置を制御することができる。
第2〜第4ステアリング装置20〜40についても、第1ステアリング装置10と同様の構成を有しており、油圧シリンダ20a,30a,40aによってステアリングロールを駆動することで鋼板2の走行位置を制御することができる。このように、第1〜第4ステアリング装置10〜40によって鋼板2の走行位置(幅方向の位置)を制御することで、鋼板2の蛇行を抑制することができる。なお、第1〜第4ステアリング装置10〜40は、鋼板2の搬送方向の上流側から下流側に向かって順に配置される。
蛇行センサ11は、第1ステアリング装置10を通過した直後の鋼板2の蛇行状態を検出する。同様に、蛇行センサ21〜41は、それぞれ、第2〜第4ステアリング装置20〜40を通過した直後の鋼板2の蛇行状態を検出する。本実施形態において蛇行センサ11〜41は、鋼板2の蛇行量C1と、蛇行速度V1とを検出する。
第1ステアリング制御部12は、第1ステアリング装置10に設けられた油圧シリンダ10aの駆動を制御する。即ち、第1ステアリング制御部12は、第1ステアリング装置10を通過する鋼板2の蛇行を制御する。より詳細には、第1ステアリング制御部12は、図3(a)に示すように、ゲイン設定部(ゲイン変更部)12a、PGmax算出部12b、蛇行状態判断部12c、鋼板速度制御部12d、駆動制御部12e、及び、PGmax送信部12fを含んで構成される。なお、第1ステアリング制御部12は、物理的には、CPU及びメモリ等を備えるコンピュータシステムによって構成される。
駆動制御部12eは、第1ステアリング装置10を通過する鋼板2の蛇行が抑制されるように、油圧シリンダ10aの駆動を制御する。具体的には、駆動制御部12eは、ゲイン設定部12aによって設定された駆動ゲインを常時参照し、設定された駆動ゲインを用いて油圧シリンダ10aの駆動を制御する。
蛇行状態判断部12cは、蛇行センサ11によって検出された蛇行量C1及び蛇行速度V1に基づいて、第1ステアリング装置10を通過する鋼板2が異常な蛇行を行っているか否かを判断する。ここで、蛇行状態判断部12cは、鋼板2の形状不良に起因して発生する蛇行を、異常な蛇行として判断する。具体的には、蛇行状態判断部12cは、次の式(1)を満たす場合、又は、式(2)を満たす場合に、鋼板2が異常な蛇行を行っているものとして判断する。
V1(t)>V2×α (1)
C1(t)>δ×β (2)
但し、V2は第1ステアリング装置10における最大修正可能速度、αは0<α<1を満たす定数、δはK1・K2・L^X/Yによって算出される蛇行推定量(なお、K1は鋼板2の材質に応じた係数、K2は鋼板2のテンション、Lはフリースパンの長さ、X及びYは所定の定数とする。)、βは0<1<1を満たす定数とする。なお、α及びβは、現場において適宜調整される。
PGmax算出部12bは、蛇行状態判断部12cによって鋼板2が異常な蛇行を行っていると判断されると、ゲイン設定部12aがゲインを変更する際のゲイン補正係数PGmaxを算出する。具体的には、まず、PGmax算出部12bは、所定の時間間隔で、蛇行センサ11によって検出される蛇行量C1及び蛇行速度V1を所定数、蓄積する。ここで、蛇行量C1及び蛇行速度V1は、Δtの時間間隔で時刻ti(i=1〜n:nは蓄積するデータの数の上限を表し、現場において適宜調整される)毎に取得され、取得された蛇行量C1及び蛇行速度V1をそれぞれ「C1(ti)」及び「V1(ti)」で表すものとする。
次に、PGmax算出部12bは、蓄積された蛇行量C1及び蛇行速度V1を、次の式(3)に代入し、時刻ti毎にゲイン補正係数PGiを算出する。
PGi=A×V1(ti)+B×C1(ti) (3)
ここで、A及びBは定数であり、現場において適宜調整される。
PGmax算出部12bは、時刻ti毎に算出したゲイン補正係数PG1〜PGnのうち、最も値が大きいゲイン補正係数PGiを、ゲイン補正係数PGmaxとして決定する。以下、PGmax算出部12bで算出されたゲイン補正係数PGmaxを、他のPGmax算出部22b等で算出された値と区別するために、ゲイン補正係数PGmax1と表す。
PGmax送信部12fは、PGmax算出部12bで設定されたゲイン補正係数PGmax1を、第2〜第4ステアリング制御部22〜42にそれぞれ設けられたゲイン設定部(ゲイン変更部)22a〜42a(図3(b)参照)に送信する。なお、PGmax送信部12fは、蛇行状態判断部12cによって鋼板2が異常な蛇行を行っていると判断された部位が第2〜第4ステアリング装置20〜40に到達するタイミングで、それぞれ、ゲイン補正係数PGmax1を各ゲイン設定部22a〜42aに送信する。また、鋼板2の所定の部位がどの位置まで搬送されたかは、例えば、鋼板2の走行速度から求めたり、連続焼鈍設備1の制御装置が把握している値を用いる等、既存の方法によって取得することができる。
ゲイン設定部12aは、駆動制御部12eが第1ステアリング装置10の油圧シリンダ10aの駆動を制御するときの駆動ゲインを設定する。以下、第1ステアリング装置10の油圧シリンダ10aを駆動するときに用いる駆動ゲインを駆動ゲインP1とも表す。ゲイン設定部12aは、通常状態、即ち、蛇行状態判断部12cによって鋼板2が蛇行状態であると判断されていない場合、予め定められたゲイン値γ1を、駆動ゲインP1として設定する(図9の「正常時」欄参照)。なお、ゲイン値γ1は、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において油圧シリンダ10aを駆動する際に用いる値として、予め設定される。
また、ゲイン設定部12aは、蛇行状態判断部12cによって、鋼板2が蛇行状態であると判断されている場合、駆動ゲインP1として、PGmax算出部12bで算出されたゲイン補正係数PGmax1を以下の式(4)に代入して得られる値を設定する(図9の「異常判断・条件1」欄参照)。
P1=γ1×PGmax1 (4)
鋼板速度制御部12dは、ゲイン設定部12aによって駆動ゲインP1を「γ1×PGmax1」に変更して油圧シリンダ10aの駆動を制御しているにもかかわらず、鋼板2の蛇行が増大する場合、鋼板2の搬送速度を遅くする。鋼板速度制御部12dは、鋼板2の蛇行が修正方向に向かい、且つ、蛇行量が所定値未満となるまで、鋼板2を減速させる。なお、鋼板速度制御部12dは、鋼板2を搬送する駆動モータ、或は、鋼板2を搬送する駆動モータを制御する制御装置に対し、鋼板2の搬送速度が遅くなるように指示を出す。さらに、鋼板速度制御部12dは、ゲイン設定部12aによって駆動ゲインP1を「γ1×PGmax1」に変更して油圧シリンダ10aの駆動を制御する場合に限定されず、常時、鋼板2の蛇行量が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合に、鋼板2を減速させる。
次に、第2ステアリング制御部22は、第2ステアリング装置20に設けられた油圧シリンダ20aの駆動を制御する。即ち、第2ステアリング制御部22によって、第2ステアリング装置20を通過する鋼板2の蛇行を制御する。より詳細には、第2ステアリング制御部22は、図3(b)に示すように、ゲイン設定部22a、PGmax算出部22b、蛇行状態判断部22c、鋼板速度制御部22d、及び、駆動制御部22eを含んで構成される。なお、第2ステアリング制御部22は、物理的には、CPU及びメモリ等を備えるコンピュータシステムによって構成される。
ここで、PGmax算出部22b、蛇行状態判断部22c、鋼板速度制御部22d、及び、駆動制御部22eの各機能は、上述した第1ステアリング制御部12のPGmax算出部12b、蛇行状態判断部12c、鋼板速度制御部12d、及び、駆動制御部12eの各機能と同様であるため、詳細な説明を省略する。
なお、PGmax算出部22bは、第1ステアリング制御部12のPGmax算出部12bと同様に、ゲイン補正係数PGmax2を算出する。
ゲイン設定部22aは、駆動制御部22eが第2ステアリング装置20の油圧シリンダ20aの駆動を制御するときの駆動ゲインを設定する。以下、第2ステアリング装置20の油圧シリンダ20aを駆動するときに用いる駆動ゲインを駆動ゲインP2とも表す。ゲイン設定部22aは、通常状態、即ち、蛇行状態判断部22cによって鋼板2が蛇行状態であると判断されていない場合、予め定められたゲイン値γ2を、駆動ゲインP2として設定する(図9の「正常時」欄参照)。なお、ゲイン値γ2は、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において油圧シリンダ20aを駆動する際に用いる値として、予め設定される。
また、ゲイン設定部22aは、蛇行状態判断部22cによって、鋼板2が蛇行状態であると判断されている場合、駆動ゲインP2として、PGmax算出部22bで算出されたゲイン補正係数PGmax2を以下の式(5)に代入して得られる値を設定する(図9の「異常判断・条件3」欄参照)。
P2=γ2×PGmax2 (5)
また、ゲイン設定部22aは、第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信し、且つ、蛇行状態判断部22cによって鋼板2が異常蛇行していないと判断されている場合、駆動ゲインP2として、以下の式(6)で算出される値を設定する(図9の「異常判断・条件1」欄参照)。
P2=γ2×PGmax1 (6)
さらに、ゲイン設定部22aは、第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信し、且つ、蛇行状態判断部22cによって鋼板2が異常蛇行していると判断されている場合、駆動ゲインP2として、以下の式(7)で算出される値を設定する(図9の「異常判断・条件2」欄参照)。
P2=γ2×PGmax2×PGmax1 (7)
なお、ゲイン設定部22aは、PGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信した後、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1の算出の基となった、鋼板2が異常蛇行を行った部位が第2ステアリング装置20を通過するまで、式(6)又は式(7)で算出される値を駆動ゲインP2として設定する。
次に、第3ステアリング制御部32は、第3ステアリング装置30に設けられた油圧シリンダ30aの駆動を制御する。即ち、第3ステアリング制御部32によって、第3ステアリング装置30を通過する鋼板2の蛇行を制御する。より詳細には、第3ステアリング制御部32は、図3(b)に示すように、ゲイン設定部32a、PGmax算出部32b、蛇行状態判断部32c、鋼板速度制御部32d、及び、駆動制御部32eを含んで構成される。なお、第3ステアリング制御部32は、物理的には、CPU及びメモリ等を備えるコンピュータシステムによって構成される。
ここで、PGmax算出部32b、蛇行状態判断部32c、鋼板速度制御部32d、及び、駆動制御部32eの各機能は、上述した第1ステアリング制御部12のPGmax算出部12b、蛇行状態判断部12c、鋼板速度制御部12d、及び、駆動制御部12eの各機能と同様であるため、詳細な説明を省略する。
なお、PGmax算出部32bは、第1ステアリング制御部12のPGmax算出部12bと同様に、ゲイン補正係数PGmax3を算出する。
ゲイン設定部32aは、駆動制御部32eが第3ステアリング装置30の油圧シリンダ30aの駆動を制御するときの駆動ゲインを設定する。以下、第3ステアリング装置30の油圧シリンダ30aを駆動するときに用いる駆動ゲインを駆動ゲインP3とも表す。ゲイン設定部32aは、通常状態、即ち、蛇行状態判断部32cによって鋼板2が蛇行状態であると判断されていない場合、予め定められたゲイン値γ3を、駆動ゲインP3として設定する(図9の「正常時」欄参照)。なお、ゲイン値γ3は、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において油圧シリンダ30aを駆動する際に用いる値として、予め設定される。
また、ゲイン設定部32aは、蛇行状態判断部32cによって、鋼板2が蛇行状態であると判断されている場合、駆動ゲインP3として、PGmax算出部32bで算出されたゲイン補正係数PGmax3を以下の式(8)に代入して得られる値を設定する(図9の「異常判断・条件3」欄参照)。
P3=γ3×PGmax3 (8)
また、ゲイン設定部32aは、第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信し、且つ、蛇行状態判断部32cによって鋼板2が異常蛇行していないと判断されている場合、駆動ゲインP3として、以下の式(9)で算出される値を設定する(図9の「異常判断・条件1」欄参照)。
P3=γ3×PGmax1 (9)
さらに、ゲイン設定部32aは、第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信し、且つ、蛇行状態判断部32cによって鋼板2が異常蛇行していると判断されている場合、駆動ゲインP3として、以下の式(10)で算出される値を設定する(図9の「異常判断・条件2」欄参照)。
P3=γ3×PGmax3×PGmax1 (10)
なお、ゲイン設定部32aは、PGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信した後、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1の算出の基となった、鋼板2が異常蛇行を行った部位が第3ステアリング装置30を通過するまで、式(9)又は式(10)で算出される値を駆動ゲインP3として設定する。
次に、第4ステアリング制御部42は、第4ステアリング装置40に設けられた油圧シリンダ40aの駆動を制御する。即ち、第4ステアリング制御部42によって、第4ステアリング装置40を通過する鋼板2の蛇行を制御する。より詳細には、第4ステアリング制御部42は、図3(b)に示すように、ゲイン設定部42a、PGmax算出部42b、蛇行状態判断部42c、鋼板速度制御部42d、及び、駆動制御部42eを含んで構成される。なお、第4ステアリング制御部42は、物理的には、CPU及びメモリ等を備えるコンピュータシステムによって構成される。
ここで、PGmax算出部42b、蛇行状態判断部42c、鋼板速度制御部42d、及び、駆動制御部42eの各機能は、上述した第1ステアリング制御部12のPGmax算出部12b、蛇行状態判断部12c、鋼板速度制御部12d、及び、駆動制御部12eの各機能と同様であるため、詳細な説明を省略する。
なお、PGmax算出部42bは、第1ステアリング制御部12のPGmax算出部12bと同様に、ゲイン補正係数PGmax4を算出する。
ゲイン設定部42aは、駆動制御部42eが第4ステアリング装置40の油圧シリンダ40aの駆動を制御するときの駆動ゲインを設定する。以下、第4ステアリング装置40の油圧シリンダ40aを駆動するときに用いる駆動ゲインを駆動ゲインP4とも表す。ゲイン設定部42aは、通常状態、即ち、蛇行状態判断部42cによって鋼板2が蛇行状態であると判断されていない場合、予め定められたゲイン値γ4を、駆動ゲインP4として設定する(図9の「正常時」欄参照)。なお、ゲイン値γ4は、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において油圧シリンダ40aを駆動する際に用いる値として、予め設定される。
また、ゲイン設定部42aは、蛇行状態判断部42cによって、鋼板2が蛇行状態であると判断されている場合、駆動ゲインP4として、PGmax算出部42bで算出されたゲイン補正係数PGmax4を以下の式(11)に代入して得られる値を設定する(図9の「異常判断・条件3」欄参照)。
P4=γ4×PGmax4 (11)
また、ゲイン設定部42aは、第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信し、且つ、蛇行状態判断部42cによって鋼板2が異常蛇行していないと判断されている場合、駆動ゲインP4として、以下の式(12)で算出される値を設定する(図9の「異常判断・条件1」欄参照)。
P4=γ4×PGmax1 (12)
さらに、ゲイン設定部42aは、第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信し、且つ、蛇行状態判断部42cによって鋼板2が異常蛇行していると判断されている場合、駆動ゲインP4として、以下の式(13)で算出される値を設定する(図9の「異常判断・条件2」欄参照)。
P4=γ4×PGmax4×PGmax1 (13)
なお、ゲイン設定部42aは、PGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信した後、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1の算出の基となった、鋼板2が異常蛇行を行った部位が第4ステアリング装置40を通過するまで、式(12)又は式(13)で算出される値を駆動ゲインP4として設定する。
次に、各ステアリング制御部で行われる処理の流れについて説明する。まず、第1ステアリング制御部12で行われる処理の流れについて説明する。図4に示すように、ゲイン設定部12aは、駆動ゲインP1として、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において用いられるゲイン値γ1を設定する(ステップS101)。次に、蛇行状態判断部12cは、蛇行センサ11によって検出された蛇行量C1及び蛇行速度V1に基づいて鋼板2の蛇行状態を検出し(ステップS102:蛇行検出工程)、鋼板2が異常な蛇行を行っているか否かを判断する(ステップS103:蛇行状態判断工程)。鋼板2が異常な蛇行を行っていない場合(ステップS103:NO)、ステップS101の処理へ戻る。
蛇行状態判断部12cによって鋼板2が異常な蛇行を行っていると判断された場合(ステップS103:YES)、PGmax算出部12bは、ゲイン補正係数PGmax1を算出する(ステップS104)。ここで、PGmax算出部12bにおいて行われる、ゲイン補正係数PGmax算出処理の流れについて説明する。図5に示すように、PGmax算出部12bは、所定の時間間隔(Δt間隔)で、蛇行センサ11によって検出される蛇行量C1及び蛇行速度V1を所定数、蓄積する(ステップS201)。次に、PGmax算出部12bは、蛇行量C1及び蛇行速度V1が取得された時刻毎に上述の式(3)を用いてゲイン補正係数PGを算出する(ステップS202)。ゲイン補正係数PGの算出後、PGmax算出部12bは、最も値が大きいゲイン補正係数PGを、ゲイン補正係数PGmax1として決定する(ステップS203)。
図4に戻り、PGmax送信部12fは、PGmax算出部12bで算出されたゲイン補正係数PGmax1を、第2ステアリング制御部22、第3ステアリング制御部32、及び、第4ステアリング制御部42に送信する(ステップS105)。このとき、蛇行状態判断部12cによって鋼板2が異常な蛇行を行っていると判断された部位が第2〜第4ステアリング装置20〜40に到達するタイミングで、それぞれ、ゲイン補正係数PGmax1を各ゲイン設定部22a〜42aに送信する。
ゲイン設定部12aは、鋼板2の蛇行が異常な蛇行状態であると判断されると、ゲイン値γ1が設定されていた駆動ゲインP1を、上述の式(4)に従って、ゲイン値「γ1×PGmax1」に変更する(ステップS106:ゲイン変更工程)。駆動ゲインP1が変更された以降において、駆動制御部12eは、変更されたゲイン値を用いて第1ステアリング装置10の油圧シリンダ10aの駆動を制御する。
次に、蛇行状態判断部12cは、第1ステアリング装置10によって修正しようとする方向に鋼板2が蛇行(移動)しているか否か、かつ、蛇行量Cが許容蛇行量C未満か否かを判断する(ステップS107:修正不可判断工程)。修正方向に鋼板2が蛇行し、かつ、蛇行量Cが許容蛇行量C未満である場合(ステップS107:YES)、上述のステップS101の処理へ戻る。一方、修正方向に鋼板2が蛇行していない場合、又は、蛇行量Cが許容蛇行量C未満でない場合(ステップS107:NO)、蛇行状態判断部12cは、鋼板2の蛇行量が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS108:修正不可判断工程)。ここでの所定値とは、この値を超えると鋼板2が搬送ロール3から脱落する可能性が生じ得る値とする。
鋼板2の蛇行量が所定値以上でない場合(ステップS108:NO)、上述のステップS104の処理へ戻る。一方、鋼板2の蛇行量が所定値以上である場合(ステップS108:YES)、鋼板速度制御部12dは、鋼板2の速度を遅くする鋼板速度制御処理を行う(ステップS109)。
ここで、鋼板速度制御部12d等で行われる鋼板速度制御処理の詳細について説明する。図6に示すように、鋼板速度制御部12dは、鋼板2の搬送速度を遅くする(ステップS301:速度変更工程)。ここでは、図7に示すように、鋼板2の速度Vをランプ状に減速させる(時刻t1〜t2)。減速率は、現場において適宜調整される。次に、蛇行状態判断部12cは、第1ステアリング装置10によって修正しようとする方向に鋼板2が蛇行(移動)し、かつ、蛇行量Cが許容蛇行量C未満か否かを判断する(ステップS302)。修正方向に鋼板2が蛇行していない場合、又は、蛇行量Cが許容蛇行量C未満でない場合(ステップS302:NO)、上述のステップS301の処理へ戻り、鋼板2の速度を更に遅くする。
修正方向に鋼板2が蛇行し、かつ、蛇行量Cが許容蛇行量C未満である場合(ステップS302:YES)、蛇行状態判断部12cは、鋼板2の蛇行量が所定値未満であるか否かを判断する(ステップS303)。鋼板2の蛇行量が所定値未満でない場合(ステップS303:NO)、上述のステップS301の処理へ戻る。鋼板2の蛇行量が所定値未満である場合(ステップS303:YES)、ゲイン設定部12aは、駆動ゲインP1を、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において用いられるゲイン値γ1までランプ状に戻す(ステップS304)。そして、鋼板速度制御部12dは、鋼板2の速度を図7に示すように加速させる(図7の時刻t2以降)(ステップS305)。鋼板2を加速させる際に、鋼板2のヒートサイクルに伴う制御を行いながら加速させる。鋼板速度制御処理が終了すると、上述のステップS101の処理へ戻る。
なお、図6を用いて説明した鋼板速度制御処理は、駆動ゲインの変更後(図4のステップS106)、修正方向に鋼板2が蛇行しておらず(図4のステップS107:NO)、且つ、蛇行量が所定値以上のとき(図4のステップS108:YES)に行う場合に限定されず、常時行っているものとする。このように、鋼板2の速度を遅くする制御を常時行うことで、鋼板2が搬送ロール3から脱落することが防止できる。
次に、第2〜第4ステアリング装置20〜40で行われる処理の流れについて説明する。ここで、第2〜第4ステアリング装置20〜40で行われる処理は互いに同様であるため、第2ステアリング装置20を代表させて説明する。図8に示すように、ゲイン設定部22aは、鋼板2の搬送方向の上流側において鋼板2の蛇行を制御する第1ステアリング制御部12のPGmax送信部12fから送信されたゲイン補正係数PGmax1を受信したか否かを判断する(ステップS401)。
ゲイン補正係数PGmax1を受信していない場合(ステップS401:NO)、ゲイン設定部22aは、駆動ゲインP2として、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態において用いられるゲイン値γ2を設定する(ステップS402)。一方、ゲイン補正係数PGmax1を受信している場合(ステップS401:YES)、ゲイン設定部22aは、駆動ゲインP2として、上述の式(6)に従って、ゲイン値「γ2×PGmax1」を設定する(ステップS403:ゲイン変更工程)。なお、ゲイン設定部22aは、PGmax送信部12fからゲイン補正係数PGmax1を受信した後、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1の算出の基となった、鋼板2が異常蛇行を行った部位が第2ステアリング装置20を通過するまで、ステップS401での判断を「YES」とし、ステップS403の処理を行う。
次に、蛇行状態判断部22cは、蛇行センサ21によって検出された蛇行量C1及び蛇行速度V1に基づいて鋼板2の蛇行状態を検出し(ステップS404:蛇行検出工程)、鋼板2が異常な蛇行を行っているか否かを判断する(ステップS405:蛇行状態判断工程)。鋼板2が異常な蛇行を行っていない場合(ステップS405:NO)、ステップS401の処理へ戻る。蛇行状態判断部22cによって鋼板2が異常な蛇行を行っていると判断された場合(ステップS405:YES)、PGmax算出部22bは、ゲイン補正係数PGmax2を算出する(ステップS406)。ステップ206での処理の詳細は、図5を用いて説明した処理と同様である。
次に、ゲイン設定部22aは、ステップS402でゲイン値γ2が設定された駆動ゲインP2を、上述の式(5)に従って、ゲイン値「γ2×PGmax2」に変更する、或は、ステップS403でゲイン値「γ2×PGmax1」が設定された駆動ゲインP2を、上述の式(7)に従って、ゲイン値「γ2×PGmax2×PGmax1」に変更する(ステップS407:ゲイン変更工程)。以降の処理(ステップS408〜410)は、図4を用いて説明したステップS107〜109と同様であり、詳細な説明を省略する。
以上のようにして設定される第1〜第4ステアリング装置10〜40毎のゲイン値を、図9に示す。図9において、「正常時」とは、鋼板2が異常蛇行をしていない正常状態を示す。また、「異常判断・条件1」とは、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1が算出され、且つ、蛇行状態判断部22c〜42cによって鋼板2が異常蛇行していないと判断された場合を示す。「異常判断・条件2」とは、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1が算出され、且つ、蛇行状態判断部22c〜42cにおいて鋼板2が異常蛇行していると判断された場合を示す。「異常判断・条件3」とは、PGmax算出部12bにおいてゲイン補正係数PGmax1が算出されておらず、且つ、蛇行状態判断部22c〜42cにおいて鋼板2が異常蛇行していると判断された場合を示す。
図10に、形状不良部位を有する鋼板2を搬送した時の蛇行量を示す。この形状不良部位は、各蛇行状態判断部12c〜42cにおいて、鋼板2が蛇行していると判断される蛇行を引き起こすものとする。この場合、図10に示すように、第1ステアリング装置10を通過した直後の領域Aにおいては、ゲイン設定部12aにおいて、駆動ゲインP1がゲイン値「γ1×PGmax1」に設定されることで、鋼板2の蛇行を好適に抑制することができた。
また、第2ステアリング装置20を通過した直後の領域Bにおいては、PGmax算出部12bで算出されたゲイン補正係数PGmax1がゲイン設定部22aでの駆動ゲインP2の設定に引き継がれ、駆動ゲインP2がゲイン値「γ2×PGmax2×PGmax1」に設定される。これにより、予め、第2ステアリング装置20の動作感度を上げておくことができ、鋼板2の形状不良部位に起因する蛇行を素早く抑制することができた。
本実施形態は以上のように構成され、蛇行状態判断部12c等によって鋼板2の状態が異常な蛇行状態であると判断された場合、ゲイン設定部12a等が第1ステアリング装置10等の駆動を制御するときの駆動ゲインを蛇行状態に応じて変更する。このように、鋼板2の蛇行状態が異常な場合に蛇行状態に応じて駆動ゲインを変更することで、異常な蛇行状態に応じた駆動ゲインによって第1ステアリング装置10等を駆動することができ、鋼板2の蛇行をより一層抑制することができる。また、実際に生じている鋼板2の蛇行状態に基づいて駆動ゲインを変更することができるため、鋼板2の蛇行をより好適に抑制することができる。
ここで、形状不良の部位を含む鋼板2を搬送する場合、鋼板2の搬送方向の上流側の第1ステアリング装置10において異常な蛇行が修正されても、下流側の第2〜第4ステアリング装置20〜40を形状不良の部位が通過する際に再び異常な蛇行が生じることがある。また、下流側の第2〜第4ステアリング装置20〜40での鋼板2の蛇行は、上流側の第1ステアリング装置10での蛇行に一致する傾向がある。これは、鋼板2の異常な蛇行を誘発させる形状不良の部位が、形状不良の状態が維持されたままで下流側の第2〜第4ステアリング装置20〜40に進入するために生じる。そこで、下流側に設けられた第2〜第4ステアリング装置20〜40における駆動ゲインを変更する際に、上流側に設けられた第1ステアリング装置10における駆動ゲインの変更結果を引き継ぐことで、予め、下流側の第2〜第4ステアリング装置20〜40の駆動ゲインを適切な値に変更することができる。
上流側の第1ステアリング装置10での駆動ゲインの変更結果を引き継ぐことに加え、更に、下流側に設けられた第2〜第4ステアリング装置20〜40のそれぞれに進入する鋼板2の蛇行状態に応じて、駆動ゲインを変更する。これにより、鋼板2の蛇行を抑制可能なように、より適切に下流側の第2〜第4ステアリング装置20〜40の駆動ゲインを変更することができる。
ゲイン設定部12a〜42aは、上述した式(3)に示すように、蛇行センサ11〜41によって検出される鋼板2の蛇行量及び蛇行速度に基づいてゲイン補正係数PGmaxを算出し、算出したゲイン補正係数PGmaxを用いて駆動ゲインを変更することができる。
鋼板2の蛇行が第1〜第4ステアリング装置10〜40によって修正できない場合に、鋼板速度制御部12d〜42dが鋼板2の走行速度を遅くすることで、鋼板2の蛇行量の更なる増加等を抑制することができる。また、オペレータの操作によらずに鋼板速度制御部12d〜42dの制御により、自動で鋼板2の走行速度を遅くすることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、連続焼鈍設備1に設けられた第1ステアリング装置10等の駆動を制御するときの駆動ゲインを変更するものとしたが、連続焼鈍設備1以外の設備に設けられた第1ステアリング装置10等の駆動を制御するときの駆動ゲインを変更することもできる。
また、連続焼鈍設備1には、第1〜第4ステアリング装置10〜40を設けるものとしたが、1台のステアリング装置のみを設け、このステアリング装置の駆動を制御するときの駆動ゲインを第1ステアリング装置10の場合と同様に変更することができる。
1…連続焼鈍設備、2…鋼板、10…第1ステアリング装置(上流側のステアリング装置)、11,21,31,41…蛇行センサ(蛇行検出部)、12c,22c,32c,42c…蛇行状態判断部、12a,22a、32a,42a…ゲイン設定部(ゲイン変更部)、12e,22e,32e,42e…駆動制御部、12d,22d,32d,42d…鋼板速度制御部、20,30,40…第2〜第4ステアリング装置(下流側のステアリング装置)。

Claims (5)

  1. ステアリング装置を駆動することにより、走行する鋼板の蛇行を抑制する蛇行抑制制御方法であって、
    蛇行検出部が、前記ステアリング装置を通過する前記鋼板の蛇行量及び蛇行速度を検出する蛇行検出工程と、
    蛇行状態判断部が、前記蛇行検出部によって検出された前記蛇行量及び前記蛇行速度に基づいて、前記鋼板の状態が異常な蛇行状態であるか否かを判断する蛇行状態判断工程と、
    前記蛇行状態判断部によって前記鋼板の状態が異常な蛇行状態であると判断された場合、ゲイン変更部が、前記ステアリング装置の駆動を駆動制御部が制御するときの駆動ゲインを、前記ステアリング装置を通過する前記鋼板の蛇行状態に応じて変更するゲイン変更工程と、
    を含む蛇行抑制制御方法。
  2. 前記ステアリング装置は複数設けられ、
    前記ゲイン変更工程において、前記ゲイン変更部は、前記鋼板の走行方向の上流側に設けられた前記ステアリング装置における前記駆動ゲインの変更結果に基づいて、下流側に設けられた前記ステアリング装置における前記駆動ゲインを変更する、請求項1に記載の蛇行抑制制御方法。
  3. 前記ゲイン変更工程において前記ゲイン変更部は、下流側に設けられた前記ステアリング装置の前記駆動ゲインを、
    下流側に設けられた前記ステアリング装置を通過するときの前記鋼板の蛇行状態と、
    上流側に設けられた前記ステアリング装置の前記駆動ゲインの変更結果と、
    に基づいて変更する、請求項2に記載の蛇行抑制制御方法。
  4. 前記ゲイン変更工程において前記ゲイン変更部は、少なくとも、前記蛇行量及び前記蛇行速度に基づいて前記駆動ゲインを変更する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛇行抑制制御方法。
  5. 前記蛇行状態判断部が、前記鋼板の蛇行が前記ステアリング装置によって修正できない蛇行であるか否かを判断する修正不可判断工程と、
    前記蛇行状態判断部によって前記鋼板の蛇行が前記ステアリング装置によって修正できない蛇行であると判断された場合、鋼板速度制御部が、前記鋼板の走行速度を遅くする速度変更工程と、
    を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蛇行抑制制御方法。
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