JP2014223054A - ラインローラ、及びこれを用いた釣糸案内機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラインローラ9は、ベアリング部材91と、案内部材92と、第1及び第2シール部材94a、94bとを備えている。案内部材92は、筒状であって、釣糸を案内するガイド面921を外周側に有し、ベアリング部材91の外周側においてベアリング部材91に一体的に固着される。また、案内部材92は、外輪912よりも軸方向側に突出する第1及び第2突出部923a、923bを有する。第1シール部材94aは、第1突出部923aの内周面9231aから径方向内側に向かって延びる環状の部材である。また、第2シール部材94bは、第2突出部923bの内周面9231bから径方向内側に向かって延びる環状の部材である。
【選択図】図6
Description
図1及び図2に示すように、スピニングリール10は、ハンドル1、リール本体2、スプール3、ロータ4、及び釣糸案内機構(いわゆるベールアーム)5を備えている。ハンドル1は、リール本体2に回転可能に支持されており、リール本体2の左右いずれにも装着可能である。
リール本体2は、側部に開口を有するハウジング21と、ハウジング21の開口を塞ぐ蓋部材22とを有している。ハウジング21は、内部に種々の機構を装着するための空間を有するとともに、斜め上前方に延びるT字状の取付脚211を有している。図2に示すように、ハウジング21の空間内には、ロータ駆動機構6及びオシレーティング機構7が設けられている。
スプール3は、釣り糸が外周面に巻き付けられる部材であり、リール本体2の前方において前後方向に移動可能に配置されている。より詳細には、図1及び図2に示すように、スプール3は、後述するロータ4の第1ロータアーム42aと第2ロータアーム42bとの間に配置されている。また、スプール3は、中心部がスプール軸71の先端部にドラグ機構8を介して連結されている。このスプール3は、糸巻胴部31、スカート部32、及びフランジ部33を有している。糸巻胴部31は、円筒状の部材であり、外周面に釣糸が巻きつけられる。スカート部32は、糸巻胴部31よりも径が大きい円筒状であって、糸巻胴部31の後方に配置されている。フランジ部33は、糸巻胴部31に糸巻胴部31の前端に形成されている。なお、糸巻胴部31、スカート部32、及びフランジ部33は一体的に形成されている。
ロータ4はリール本体2の前方において回転可能に支持されている。図2に示すように、ロータ4は、円筒部41と、第1及び第2ロータアーム42a、42bとを備えている。円筒部41と、第1及び第2ロータアーム42a、42bとは、たとえばアルミニウム合金製であり、一体的に形成されている。円筒部41は、後端部を除いてスプール3のスカート部32内に収容されている。また、円筒部41は内部にボス部411を有し、このボス部411を介して円筒部41はピニオンギア63に固定されている。詳細には、ボス部411の中心部に貫通孔が形成されており、この貫通孔をピニオンギア63が貫通している。ボス部411の前方にはナット64が配置され、このナット64によって、ピニオンギア63にロータ4が固定される。
図3はスピニングリールの正面図である。図1〜図3に示すように、釣糸案内機構5は、スプール3に釣糸を案内するための機構であり、第1ロータアーム42a及び第2ロータアーム42bの先端部に、糸案内姿勢と糸開放姿勢との間で揺動可能に装着されている。この釣糸案内機構5は、第1及び第2ベール支持部材51a、51bと、ベール52と、固定軸53と、ラインローラ9と、を備えている。第1ベール支持部材51aは第1ロータアーム42aの先端部外側に揺動可能に装着され、第2ベール支持部材51bは第2ロータアーム42bの先端部外側に揺動可能に装着されている。
次に、リールの操作及び動作について詳細に説明する。キャスティング時には、ロータ4を逆転禁止状態にして、手で釣糸案内機構5を持って釣糸案内機構5を糸開放姿勢に反転させる。釣糸案内機構5が糸開放姿勢に倒れた状態では、スプール3からの釣り糸を容易に繰り出すことが可能である。
本実施形態に係るラインローラ9は、次の特徴を有する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
図7は変形例1に係るラインローラ9の断面図である。上記実施形態では、案内部材92の第1及び第2突出部923a及び923bは径方向外周側に形成されているが、第1及び第2突出部923a、923bが形成される位置は、特にこれに限定されるわけではない。例えば、第1及び第2突出部923a、923bは、図7に示すように径方向全体に形成されていてもよいし、径方向内側に形成されていてもよい。
図8は変形例2に係るラインローラの断面図である。上記実施形態では第1及び第2シール部材94a、94bは内周側端部が第1又は第2規制部材93a、93bと接触していたが、特にこれに限定されない。例えば、図8に示すように、ベアリング部材91の内輪911の軸方向長さを外輪912の軸方向長さよりも長くする。そして、第1及び第2シール部材94a、94bの内周側端部を、内輪911の外周面に接触させるような構成とすることができる。
案内部材92をベアリング部材91に確実に固着させるために、接着剤などによって案内部材92の内周面と外輪912の外周面とを接着させてもよい。この場合、ベアリング部材91は案内部材92に嵌合していてもよいし、嵌合していなくてもよい。
案内部材92は、少なくともガイド面921に、表面処理を施すことによって表面処理層を有していてもよく、例えばCVD法又はPVD法などによってDLC(diamond-like carbon)などの表面処理層を案内部材92の少なくともガイド面921に形成することができる。他にも、案内部材92の少なくともガイド面921にIP(Ion Plating)を施してもよい。なお、案内部材92をベアリング部材91に固着させる前に、案内部材92に各種の表面処理を施すことが好ましい。これによって、ベアリング部材91には表面処理を施さずに、案内部材92のみに表面処理を施すことができる。この結果、ベアリング部材91の回転の円滑性が損なわれることを防止することができる。
上記実施形態では、ベアリング部材91の外輪912と案内部材92とはイオン化傾向が同じ金属又は合金によって形成されているが、電食しない程度にイオン化傾向が同じであれば、イオン化傾向が完全に同じである必要はない。
図9は変形例6に係るラインローラの断面図である。上記実施形態では第1及び第2シール部材94a、94bは内周側端部が第1又は第2規制部材93a、93bと接触していたが、特にこれに限定されない。
5 釣糸案内機構
51a 第1ベール支持部材
51b 第2ベール支持部材
52 ベール
53 固定軸
9 ラインローラ
91 ベアリング部材
911 内輪
912 外輪
913 転動体
92 案内部材
921 ガイド面
922 凹部
Claims (13)
- スピニングリールのスプールに釣糸を案内するためのラインローラであって、
円筒状の内輪、前記内輪の外周側に配置される円筒状の外輪、及び前記内輪と外輪との間に周方向に間隔をあけて配置される複数の転動体、を有するベアリング部材と、
筒状であって、前記釣糸を案内するガイド面を外周側に有し、前記ベアリング部材の外周側において前記ベアリング部材に一体的に固着される案内部材であって、前記外輪よりも軸方向側に突出する突出部を有する前記案内部材と、
前記突出部の内周面から径方向内側に向かって延びる環状のシール部材と、
を備える、ラインローラ。 - 軸方向において前記ベアリング部材に隣接して配置される円筒状の規制部材をさらに備え、
前記シール部材は、前記規制部材の外周面に向かって延びる、請求項1に記載のラインローラ。 - 前記シール部材の内周側端部は、前記規制部材の外周面と間隔をあけて対向し、
前記シール部材の内周側端部および前記規制部材の外周面の少なくとも一方は、撥水性を有する、請求項2に記載のラインローラ。 - 前記規制部材の外周面は、撥水性を有する、請求項3に記載のラインローラ。
- 前記シール部材の内周側端部は、前記規制部材の外周面と接触し、
前記シール部材の内周側端部および前記規制部材の外周面の少なくとも一方は、撥水性を有する、請求項2に記載のラインローラ。 - 前記規制部材の外周面は、撥水性を有する、請求項5に記載のラインローラ。
- 前記内輪は、軸方向長さが前記外輪の軸方向長さよりも長く、
前記シール部材は、内周側端部が前記内輪の外周面に接触する、請求項1に記載のラインローラ。 - 前記案内部材は、前記外輪と同種の材料で形成される、請求項1から7のいずれかに記載のラインローラ。
- 前記案内部材と前記外輪とは、互いにイオン化傾向が同じ金属又は合金から形成される、請求項1から8のいずれかに記載のラインローラ。
- 前記案内部材は、前記外輪が前記案内部材に嵌合することによって、前記外輪に一体的に固着される、請求項1から9のいずれかに記載のラインローラ。
- 前記案内部材は、前記外輪の外周面と前記案内部材の内周面とが接着することによって、前記外輪に一体的に固着される、請求項1から10のいずれかに記載のラインローラ。
- 前記案内部材は、周方向に延びる環状の凹部をガイド面に有する、請求項1から11のいずれかに記載のラインローラ。
- スピニングリールのロータの一対のロータアームの先端部に設けられ、スプールに釣糸を案内する釣糸案内機構であって、
ベールと、
前記一方のロータアームの先端部に設けられ、前記ベールの第1端部を支持する第1ベール支持部材と、
前記他方のロータアームの先端部に設けられ、前記ベールの第2端部を支持する第2ベール支持部材と、
前記第1ベール支持部材と前記ベールの前記第1端部との間を延びる固定軸と、
前記固定軸に回転可能に支持される、請求項1から12のいずれかに記載のラインローラと、
を備える、釣糸案内機構。
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