JP2014217335A - ハウス用被覆材 - Google Patents

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一臣 石丸
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Abstract

【課題】基体フィルムの展張時における引っ張り強度を向上させて、裾部の固定に伴う破れと展張後の孔開けに伴い切れ目ができても切れ目から破れが広がることを防止することができるハウス用被覆材を提供する。【解決手段】基体フィルム1の厚さが45〜55μmであり、中間層として、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)10〜45重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)25〜80重量%を配合することにより、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンの持つ方向性が緩和されると同時に、引っ張り強度が高くなる。そして、内層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする層であり、外層が、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とする層である。【選択図】図1

Description

本発明は、農作物の生育を促す作物栽培用のハウスに用いられるハウス用被覆材に関するものである。
ハウス栽培は、ハウスの裾部となるフィルムをまくり開口させることで、換気と温度調節が行われるものが主流であり、それに用いられるフィルムは、3〜4年程度連続して使用していた。
しかし、この種のハウスは、裾換気を行うために構造が複雑化するだけでなく、作業効率の向上を図って、自動巻き上げ方式を採用した場合には、設備コストが過大になり易い。
そこで、例えばベトコンハウス,トンネルハウス,ミニパイプハウスなどと呼ばれる、簡易的な構造のハウスが普及している。その大きさは、作業者が少し足や腰を曲げて姿勢を低くする程度の高さや、それよりも少し高く作業者と略同じ高さなど、裾換気タイプのハウスに比べて小型のものが多い。
このような簡易構造のハウスは、それを建てる際に、その裾部となるフィルムの端部を地中に埋めるか、又は土嚢などの重りを載せることにより、地面に対して開閉不能に配置し、裾換気を行わない点において異なる。
さらに、簡易構造のハウスは、季節の進みに合わせてフィルムに対し直接貫通孔を開けることにより、換気と温度調節が行われる。それに用いられるフィルムは、孔開けされるため、1シーズン毎に張り替えられている。
下記特許文献1に記載の従来技術では、ニードルにより孔空け加工を行い得られた孔を複数有する農業用フィルムが、ポリオレフィン系樹脂組成物からなる基体フィルムを、展張時に外側となる外層、中間層、内層の少なくとも3層以上からなる多層フィルムとし、中間層に、エチレン−酢酸ビニル共重合体を45重量%以上100重量%以下、好ましくは55重量%以上98重量%以下含有する樹脂組成物を用いることが開示されている。
特開2007−89493号公報
しかし乍ら、このような従来技術では、中間層に配合されるエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が多く(80重量%以上)なると、基体フィルム全体の強度が劣るため、ベトコンハウスなどと呼ばれる簡易構造のハウスに用いると、基体フィルムが破れ易くて温室効果が得られなくなるという問題がある。
具体例を挙げると、簡易構造のハウスを建てる際に、その裾部となる基体フィルムの端部を足の踏み込みなどで地中に埋め込んだり、裾部となる基体フィルムの端部に土嚢などの重りを載せたりすると、基体フィルムが引っ張られる。しかし、基体フィルムの引っ張り強度が不足するため、裾部となる基体フィルムの端部を足で踏み込んだ時や、裾部となる基体フィルムの端部に重りを載せた時に、基体フィルムが破れてしまう。
さらに、基体フィルムに直接貫通孔を開けると、基体フィルムの引っ張り強度が不足するため、強風などの外力で貫通孔の孔縁に切れ目ができ、この切れ目が広がり裂けてしまう。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、基体フィルムの展張時における引っ張り強度を向上させて、裾部の固定に伴う破れと展張後の孔開けに伴い切れ目ができても切れ目から破れが広がることを防止すること、などが本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明によるハウス用被覆材は、以下の独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1] ポリオレフィン系樹脂を主成分とした内層と中間層と外層からなる透明な基体フィルムを有し、前記基体フィルムを展張して作物栽培用のハウスが建てられ、前記ハウスの裾部となる前記基体フィルムの端部が地面に対して開閉不能に配置され、展張した前記基体フィルムに貫通孔が開けられるハウス用被覆材であって、前記基体フィルムの厚さが45〜55μmであり、前記内層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする層であり、前記中間層が、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が10〜45重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が25〜80重量%の混合樹脂を主成分とする層であり、前記外層が、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とする層であることを特徴とするハウス用被覆材。
このような特徴を有する本発明のハウス用被覆材は、基体フィルムの厚さが45〜55μmであり、中間層として、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)10〜45重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)25〜80重量%を配合することにより、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンの持つ方向性が緩和されると同時に、引っ張り強度が高くなる。そして、内層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする層であり、外層が、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とする層であれば、上記効果を阻害することがない。
したがって、基体フィルムの展張時における引っ張り強度を向上させて、裾部の固定に伴う破れと展張後の孔開けに伴い切れ目ができても切れ目から破れが広がることを防止することができる。
その結果、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の含有量が80重量%以上の中間層を有する従来のものに比べ、基体フィルムを展張してハウスの裾部となる基体フィルムの端部を地面に対して開閉不能に配置する際に、裾部を踏んでも基体フィルムが破れ難くなる。
さらに、展張後に貫通孔が基体フィルムに開けられても、強風などの外力で貫通孔に切れ目ができても、切れ目から破れ難くなり、切れや破れによってハウスが使用不能になることがない。
特に、内層、中間層、外層の中の一層又は数層若しくは全層に適量の紫外線吸収剤を1種類又は数種類配合して、波長325nmにおける基体フィルムの紫外線透過率が70%以下であり、ニンジン栽培用である中間層にハイドロタルサイトが3〜15重量%配合される場合には、ニンジンの地上部(葉と茎)が大きく育ち、ニンジン収穫機で葉を掴み上げ損ねることなく好適に収穫できる。
その結果、作業性に優れる。
さらに、中間層にハイドロタルサイトが3〜15重量%配合される場合でも、中間層の主成分となるメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)との組み合わせにより、好適な強度特性となる。
また、内層に防曇剤が配合される場合には、内層の主成分となるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)は防曇剤の保持性がよい。
本発明の実施形態に係るハウス用被覆材が用いられた簡易構造ハウスの全体構成を示す説明図(一部切欠斜視図)である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係るハウス用被覆材は、ポリオレフィン系樹脂を主成分として内層と中間層と外層からなる透明な基体フィルム1を有している。基体フィルム1は、インフレーション成形などの成形方法によって、厚さが約45〜55μm程度(好ましくは50μm)の多層構造に形成されている。この基体フィルム1を用いて、図1に示されるように、ベトコンハウス、トンネルハウス、ミニパイプハウスなどと呼ばれる、簡易的な構造のハウスAが建てられる。
この簡易的な構造のハウスAは、その裾部A1となる基体フィルム1の端部1aが地面Gに対して開閉不能に配置され、その天井面や側面などの壁面部A2となる基体フィルム1の展張部1bに、季節の進みに合わせて貫通孔2が後から開けられる。
貫通孔2の数及び大きさは、ハウスAの体積や外気温度の上昇具合などに対応して設定されるが、一例として直径10cm程度の円形孔を、基体フィルム1が展張した状態で孔開け機により貫通開穿することが好ましい。
このようなハウスAの設置方法としては、先ず地面Gにパイプなどの骨組みA3を移動不能に組み立て、その次に、骨組みA3の外側に沿って基体フィルム1を展開して張り、骨組みA3に被せる。
地面Gに対するハウスAの裾部A1の配置例としては、図1に示されるように、裾部A1となる基体フィルム1の端部1aを地面Gに沿わせて土を盛り、足で踏み込むなどして地中に埋め込み固定することが行われている。
また、その他の配置例として図示しないが、裾部A1となる基体フィルム1の端部1aを地中に挿入し、足で踏み込むことで、地面Gに対して移動不能に配置することも可能である。
さらに、このようなハウスAで栽培される好適な農作物としては、おおよそ秋(9月〜11月頃)に種をまき、気温の上がる春(3〜5月好適)に収穫を迎える作物であり、春野菜全般が対象となる。特に、農作物としてニンジンなどの根菜類が好ましく用いられ、ニンジン収穫機などの収穫機を用いて収穫することが好ましい。
[内層について]
内層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を主成分とする層にする。詳しくは、酢酸ビニル(VA)が5〜10%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いることが好ましい。
このEVA(VA5%)としては、日本ユニカー株式会社製のNUC3223が該当する。
さらに、内層には、防曇剤を配合することが好ましい。防曇剤としては、多価アルコールと高級脂肪酸(ヒドロキシ脂肪酸を含む)とからなる部分エステル化物を主成分とする防曇剤が好ましく用いられる。多価アルコールとしてソルビタンを用いることが特に好ましい。
また、その他の添加剤として、フェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤などからなる酸化防止剤(抗酸化剤),ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)などからなる光安定剤等を内層に配合することが好ましい。
なお、内層にメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを用いることは、防曇剤の保持性が劣るので、好ましくない。
[中間層について]
中間層は、複数種類の樹脂成分を混合して十分な引っ張り強度が得られる層とする。しかしながら、一般に引っ張り強度の高い樹脂成分を選択すると、結晶構造による方向性が強くなるので、引っ張り強度を高めながら結晶構造による方向性が強くならないようにブレンドする樹脂成分を選択する。具体的には、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)の含有量が10〜45重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の含有量が25〜80重量%の混合樹脂を主成分とする層にする。
メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)は、引裂・引張・突き刺し強度・耐ピンホール特性等において総合的に優れた性質を持っている。しかし、メタロセン系LLDPEの含有量が多くなるほど、その生産時の流れ方向に分子が並んで、この結晶構造に強度が依存するために方向性が強くなって、流れ方向へ切れ目が入ると、切れ目がすぐに広がるという特性がある。これに対してエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)をブレンドさせる。EVAは、柔軟性に富み、且つ耐候性,耐薬品性,透明性に優れた樹脂材料である。中間層の樹脂成分としてメタロセン系LLDPEにEVAを含ませることにより、高い引っ張り強度を保ちながら、メタロセン系LLDPEの持つ方向性を緩和する効果があることを見出した。これによって、中間層の引っ張り強度を向上させて、孔開けにより切れ目が発生しても広がり難くなるようにしている。
メタロセン系LLDPEとしては、日本ポリプロ株式会社製のSF941が該当する。
EVAとしては、VAが5%以上のものを用いることが好ましい。このEVA(VA21%)としては、日本ユニカー株式会社製のNUC3765Dが該当する。
また、中間層は、ハイドロタルサイトを含ませることで、更なる特殊性能を付加することができる。
ハイドロタルサイトは、赤外線吸収性能とエチレン−酢酸ビニル共重合体やメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンとほとんど同一の屈折率を持つため、ハウス用被覆材の保温剤として適した性質を有している。例えば、中間層にハイドロタルサイトを3〜15重量%程度配合することが好ましい。
このハイドロタルサイトとしては、協和化学工業製のDHT−4Aが該当する。
また、その他の添加剤として、酸化防止剤(抗酸化剤),光安定剤,防曇剤等を中間層に配合することが好ましい。
[外層について]
外層は、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)を主成分とする。
さらに、外層には、低密度ポリエチレン(LDPE)を配合することが、インフレーション成形機(インフレ機、インフレーション押出成形機、インフレーション押出機)の加工上好ましい。このLDPEとしては、日本ユニカー株式会社製のDFD0111が該当する。
また、外層には、シリカ系のアンチブロッキング剤,オレイン酸ビスアミドなどからなるスリップ剤,酸化防止剤(抗酸化剤),光安定剤等を外層に配合することが好ましい。
なお、外層にエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を配合すると、傷つきやすくなり、汚れが付着しやすくなるため好ましくない。
[根菜類用の基体フィルムについて]
特に、ニンジンの場合は、波長が300〜380nmの紫外線を制限すると、ニンジンの地上部(葉と茎)が大きく育ち、ニンジン収穫機で葉を掴み上げ損ねることなく好適に収穫できる。
しかし、前述のように基体フィルム1の厚みが50μm程度で薄いため、そのままでは紫外線透過率は80%程度となる。それにより、葉の成長が不足するため、ニンジン収穫機による収穫時に、葉を掴み上げ損ねて収穫困難となる場合がある。
このような問題を解決するため、基体フィルム1の中に紫外線吸収剤を配合し、波長325nmにおける紫外線透過率を70%以下、好ましくは60%以下にすることにより、ニンジン用として好適となる。
これは、公知の紫外線吸収剤を適量配合させることで実現できる。その具体例としては、基体フィルム1において内層、中間層、外層の中の一層又は数層若しくは全層に適量の紫外線吸収剤を1種類又は数種類配合させる。各層の紫外線吸収剤の配合割合は、層全体の0.01〜0.20重量%の範囲で調整を行い、基体フィルム1全体の紫外線透過率を設定することが好ましい。
使用される公知の紫外線吸収剤としては、例えば(2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール)(最大吸収波長:353nm)や2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール(最大吸収波長:352nm)、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’.5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール等のトリアジン類等があげられる。
また、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機酸化物系紫外線吸収剤も挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、一種又は二種以上を併用して用いられる。
[製造方法]
インフレーション成形機によるインフレーション製法で、前記の内層を外側にして多層構造の基体フィルム1をチューブ状に成形する。その後、チューブのサイドまたはセンターの1ケ所を切開し、ロール状に巻き取ってハウス用被覆材とする。
また、基体フィルム1の成形時には、各樹脂層に必要に応じて、上述した添加剤以外にも各種の添加剤(紫外線吸収剤,光安定剤,酸化防止剤,滑剤,熱安定剤,着色剤,防曇剤,帯電防止剤等)を通常の量で配合させることができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
[実施例1〜3及び比較例1〜4]
表1に示す実施例1〜3と表2に示す比較例1〜4は、インフレーション成形機によるインフレーション成形加工で、3層構造の基体フィルム1を厚さが50μm、幅が3〜6mの帯状に形成したものであり、実施例1〜3及び比較例1〜3は、内層と外層を共通の構成にしている。
実施例1〜3及び比較例1〜4の内層において共通する構成として、EVA(VA5%)を97重量%配合している。
実施例1〜3及び比較例1〜3の外層において共通する構成として、メタロセン系LLDPEを主成分(87.5重量%)とし、LDPEを配合している。
比較例4の外層は、LDPEを主成分(97.5重量%)とし、メタロセン系LLDPEは配合していない。
実施例1〜3及び比較例1〜4の中間層は、EVA(VA21%)又はメタロセン系LLDPEのいずれか一方を主成分とし、共通してハイドロタルサイトを10重量%配合している。
すなわち、実施例1の中間層は、EVA(VA21%)を67重量%、メタロセン系LLDPEを20重量%配合している。実施例2の中間層は、EVA(VA21%)を77重量%、メタロセン系LLDPEを10重量%配合している。実施例3の中間層は、EVA(VA21%)を47重量%、メタロセン系LLDPEを40重量%配合している。比較例1の中間層は、EVA(VA21%)を87重量%、メタロセン系LLDPEを0重量%配合している。比較例2の中間層は、EVA(VA21%)を0重量%、メタロセン系LLDPEを87重量%配合している。比較例3の中間層は、EVA(VA21%)を37重量%、メタロセン系LLDPEを50重量%配合している。比較例4の中間層は、EVA(VA21%)を67重量%、メタロセン系LLDPEを20重量%配合している。
また、各例の内層と外層には、防曇剤を少量添加した。一例として、防曇剤としては、多価アルコール(ソルビタン)と高級脂肪酸(ヒドロキシ脂肪酸を含む)とからなる部分エステル化物を主成分したものが2重量%添加されている。
各例の内層,中間層,外層の各層には、酸化防止剤や光安定剤を少量添加した。一例として、酸化防止剤としては、フェノール系,りん系が、光安定剤としては、ヒンダードアミン系が合計で1重量%程度添加されている。
各例の外層には、アンチブロッキング剤やスリップ剤を少量添加した。一例として、アンチブロッキング剤としては、シリカ系が1重量%程度、スリップ剤としては、オレイン酸ビスアミドが0.5重量%程度添加されている。
そして、このような基体フィルム1を用いたハウスAで根菜類を栽培する実験も行った。
実施例1の外層に紫外線吸収剤としてMAF−613(昭和化学製、ベンゾトリアゾール系)を配合し、波長325nmにおける紫外線透過率が60%の基体フィルム1を作成した。これと同様に、実施例2の外層にMAF−613(昭和化学製、ベンゾトリアゾール系)を配合して、波長325nmの紫外線透過率が45%の基体フィルム1を作成し、実施例3の外層にMAF−613(昭和化学製、ベンゾトリアゾール系)を配合して、波長325nmの紫外線透過率が25%の基体フィルム1を作成した。
これら実施例1〜3の基体フィルム1を用いたハウスAで、ニンジンの生産をそれぞれ行い、ニンジン収穫機で収穫した。
また、比較例1〜4としては、紫外線吸収剤が無添加の波長325nmでの紫外線透過率80%の基体フィルム1を作成した。これら比較例1〜4の基体フィルム1を用いたハウスAでも、ニンジンの生産を行い、ニンジン収穫機で収穫した。
表1に示す実施例1〜3と表2に示す比較例1〜4の評価結果は、以下の指標に基づくものである。
「展張時の踏み込み強度」とは、前述したハウスAの設置時において、図1に示されるように、裾部A1となる基体フィルム1の端部1aに土を盛った後に、その上の地面Gを足で踏み込む際に、基体フィルム1に破れが生じたか否かの試験を行い、4段階で評価した結果である。
「非常に強く破れない」を◎、「破れない」を○、「破れ難い」を○△、「破れ易い」を×と評価した。
「貫通孔からの破れ易さ」とは、前述した貫通孔2の孔開けによって、図1に示されるように、貫通孔2の孔縁から切れ目Xが生じて、破れが広がった否かの試験を行い、3段階で評価した結果である。
「破れが広がらない」を○、「破れが広がり難い」を○△、「破れが広がり易い」を×と評価した。
「収穫機による収穫性」とは、前述したハウスAにてニンジンを栽培し、ニンジン収穫機で収穫する試験を行い、2段階で評価した結果である。
「葉を掴み上げ損なうことなく良好に収穫できた場合」を○、「葉を掴み上げ損ねて収穫が困難な場合」を×と評価した。
Figure 2014217335
Figure 2014217335
[評価結果]
実施例1〜3は、「展張時の踏み込み強度」、「貫通孔からの破れ易さ」及び「収穫機による収穫性」が共に良好な評価結果であった。
これに対し、比較例1〜4は、「展張時の踏み込み強度」又は「貫通孔からの破れ易さ」のいずれか一方に不良な評価結果であり、「収穫機による収穫性」も不良な評価結果であった。

Claims (3)

  1. ポリオレフィン系樹脂を主成分とした内層と中間層と外層からなる透明な基体フィルムを有し、前記基体フィルムを展張して作物栽培用のハウスが建てられ、前記ハウスの裾部となる前記基体フィルムの端部が地面に対して開閉不能に配置され、展張した前記基体フィルムに貫通孔が開けられるハウス用被覆材であって、
    前記基体フィルムの厚さが45〜55μmであり、
    前記内層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする層であり、
    前記中間層が、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が10〜45重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が25〜80重量%の混合樹脂を主成分とする層であり、
    前記外層が、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とする層であることを特徴とするハウス用被覆材。
  2. 前記内層、前記中間層、前記外層の中の一層又は数層若しくは全層に適量の紫外線吸収剤を1種類又は数種類配合して、波長325nmにおける基体フィルムの紫外線透過率が70%以下であり、ニンジン栽培用であることを特徴とする請求項1記載のハウス用被覆材。
  3. 前記中間層にハイドロタルサイトが3〜15重量%配合されることを特徴とする請求項1記載のハウス用被覆材。
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