JP2014216971A - 弾性表面波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アイソレーション特性を向上させるとともに、小型化することができる弾性表面波装置を提供する。
【解決手段】 機能体2bと第1の配線パターン2cとからなる第1の電子素子2と、第2の機能体3bと第2の配線パターン3cとからなる第2の電子素子3と、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを囲むように設けられた第1の絶縁層4と、第2の素子基板3aの外周部に設けられた第2の絶縁層5とを備え、第1の絶縁層4には、第1の接続導体4aと第2の接続導体4bとが設けられており、第2の絶縁層5には、複数の内部貫通導体5aが設けられており、第1の配線パターン2cは、第1の接続導体4aを介して内部貫通導体5aに接続されるとともに、第2の配線パターン3cは、第2の接続導体4bを介して内部貫通導体5aに電気的に接続されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)素子等の電子素子を含む弾
性表面波装置に関する。
同一の素子基板上に通過帯域周波数が異なる弾性表面波素子が形成された弾性表面波装置が知られている。このような装置としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。
特開平10−303680号公報
しかしながら、通過帯域周波数が異なる弾性表面波素子が、例えば、送信用フィルタおよび受信用フィルタである場合には、送信用フィルタおよび受信用フィルタが同一の素子基板上に形成されているため、送信信号と受信信号とが互いに干渉しアイソレーション特性が低下しやすく、また、素子基板の寸法が大きくなるという問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、アイソレーション特性を向上させるとともに、小型化が可能な弾性表面波装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る弾性表面波装置は、第1の素子基板と、該第1の素子基板に設けられた第1の機能体と、該第1の機能体から前記第1の素子基板の外周側に延びる第1の配線パターンと、該第1の配線パターンに電気的に接続された第1の素子パッドとからなる第1の電子素子と、前記第1の素子基板に対向して配置された、前記第1の素子基板よりも小さい第2の素子基板と、前記第1の機能体に対向するように前記第2の素子基板に設けられた第2の機能体と、該第2の機能体から前記第2の素子基板の外周側に延びる第2の配線パターンと、該第2の配線パターンに電気的に接続された第2の素子パッドとからなる第2の電子素子と、前記第1の素子基板と前記第2の素子基板との間に、前記第1の機能体および前記第2の機能体を囲むように設けられた第1の絶縁層と、前記第2の機能体が設けられた主面と反対側の主面を覆うとともに前記第2の素子基板の側面を覆うように前記第2の素子基板の外周部に設けられた第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層を介して前記第2の素子基板に対向して配置された配線基板とを備え、前記第1の絶縁層には、前記第1の素子パッドに接続された第1の接続導体と前記第2の素子パッドに接続された第2の接続導体とが設けられており、前記第2の絶縁層には、前記第2の素子基板の外周部に位置する複数の内部貫通導体が設けられており、前記第1の配線パターンは、前記第1の接続導体を介して前記内部貫通導体に接続され、前記第2の配線パターンは、前記第2の接続導体を介して前記内部貫通導体に電気的に接続され、前記内部貫通導体は、前記配線基板の導体層にそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする弾性表面波装置。
本発明の弾性表面波装置によれば、アイソレーション特性を向上させるとともに、小型化することができる。
(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る弾性表面波装置の外観を示す斜視図、(c)は、(a)および(b)の弾性表面波装置の平面図である。 (a)は、図1(c)に示す弾性表面波装置のA−Aにおける断面図、(b)は、(a)の弾性表面波装置の配線基板の断面図である。 図1(a)に示す弾性表面波装置の受信フィルタを説明するための説明図である。 図1(a)に示す弾性表面波装置の送信フィルタを説明するための説明図である。 (a)は、本発明の実施形態の他の例を示す弾性表面波装置の断面図、(b)は、(a)の弾性表面波装置の配線基板の断面図である。 (a)は、図1に示す弾性表面波装置の配線基板の断面図、(b)は、配線基板上に設けられた回路パターンを説明するための平面図である。 (a)〜(e)は、電子素子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す弾性表面波装置の製造方法を説明するための断面図である。 (a)および(b)は、図1に示す弾性表面波装置の製造方法を説明するための断面図である。 (a)および(b)は、図1に示す弾性表面波装置の製造方法を説明するための断面図である。 (a)および(b)は、図1に示す弾性表面波装置の製造方法を説明するための断面図である。 第1の電子素子の素子母基板を説明するための説明図である。 第2の電子素子の素子母基板を説明するための説明図である。 第1の電子素子の素子母基板と第2の電子素子の素子母基板とを貼り合せた状態を説明するための説明図である。 配線基板の配線母基板を説明するための説明図である。 素子母基板と配線母基板とから製造される弾性表面波装置の製造方法を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る弾性表面波装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
また、実施形態等の説明において、既に説明した構成と同一若しくは類似する構成については、同一の符号を付して説明を省略することがある。
<実施形態>
以下、本発明の実施形態に係る弾性表面波装置について、図1乃至図6を参照しながら以下に説明する。
実施形態に係る弾性表面波装置1は、図1乃至図4に示すような構成であり、第1の素子基板2aと、第1の素子基板2aに設けられた第1の機能体2bと、第1の機能体2bから第1の素子基板2aの外周側に延びる第1の配線パターン2cと、第1の配線パターン2cに電気的に接続された第1の素子パッド2dとからなる第1の電子素子2と、第1の素子基板2aに対向して配置された、第1の素子基板2aよりも小さい第2の素子基板3aと、第1の機能体2bに対向するように第2の素子基板3aに設けられた第2の機能体3bと、第2の機能体3bから第2の素子基板3aの外周側に延びる第2の配線パターン3cと、第2の配線パターン3cに電気的に接続された第2の素子パッド3dとからなる第2の電子素子3と、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの間に、第1の機能
体2bおよび第2の機能体3bを囲むように設けられた第1の絶縁層4と、第2の機能体3bが設けられた主面と反対側の主面を覆うとともに第2の素子基板3aの側面を覆うように第2の素子基板3aの外周部に設けられた第2の絶縁層5と、第2の絶縁層5を介して第2の素子基板3aに対向して配置された配線基板6とを備え、第1の絶縁層4には、第1の素子パッド2dに接続された第1の接続導体4aと第2の素子パッド3dに接続された第2の接続導体4bとが設けられており、第2の絶縁層5には、第2の素子基板の外周部に位置する内部貫通導体5aが設けられており、第1の配線パターン2cは、第1の接続導体4aを介して内部貫通導体5aに接続され、第2の配線パターン3cは、第2の接続導体4bを介して内部貫通導体5aに電気的に接続され、内部貫通導体5aは、配線基板6の導体層6aにそれぞれ電気的に接続されているものである。
図1は、本発明の実施形態に係る弾性表面波装置の外観を示す概略斜視図であり、図1(a)は、弾性表面波装置1の外観を上面1a側から見た斜視図であり、図1(b)は、弾性表面波装置1の外観を下面1b側から見た斜視図である。また、図1(c)は、弾性表面波装置1の平面図であり、弾性表面波装置1における第1の素子基板2a、第2の素子基板3aおよび内部貫通導体5aの位置関係を示している。図2は、図1(c)に示す弾性表面波装置1のA−A線における断面図である。
なお、弾性表面波装置1は、いずれの方向を上方もしくは下方としてもよいが、説明の便宜上、直交座標系XYZを定義するとともに、Z方向の正側を上方として、上面もしくは下面の語を用いるものとする。
弾性表面波装置1は、図1に示すように、例えば、概ね直方体状に形成されており、その下面1bには、複数の外部端子12が適宜な形状および適宜な数で設けられており、複数の外部端子12がその下面1bから露出している。複数の外部端子12の数、位置および役割等は、弾性表面波装置1の内部の構成等に応じて適宜に設定されてよい。例えば、複数の外部端子12は四角形状で設けられているが、円形状で設けられていてもよい。なお、本実施形態では、4つの外部端子12が弾性表面波装置1の下面1bの4隅に設けられている場合を例示している。なお、弾性表面波装置1の上面1aと第1の素子基板2aの上面2aaとは同じ面であり、弾性表面波装置1の下面1bと配線基板6の下面6abとは同じ面である。
また、弾性表面波装置1は、例えば、厚みが、0.4(mm)〜1.5(mm)であり、また、1辺の長さが、0.5(mm)〜2(mm)である。なお、弾性表面波装置1の厚みおよび1辺の長さは適宜な厚みおよび長さとすることができる。
弾性表面波装置1は、実装基板(図示せず)に対して下面1bを対向して配置され、実装基板に設けられた接続パッド(図示せず)と複数の外部端子12とがはんだバンプ等を介して電気的に接合されることによって実装基板上に実装される。
そして、弾性表面波装置1は、例えば、複数の外部端子12のいずれかを介して信号が入力され、入力された信号に所定の処理を施して複数の外部端子12のいずれかから信号を出力する。
弾性表面波装置1は、図1に示すように、配線基板6と、第2の電子素子3と、第2の絶縁層5と、第1の絶縁層4と、第1の電子素子2とを有している。また、弾性表面波装置1は、図2に示すように、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを収容する空間Sを介して第1の電子素子2と第2の電子素子3とが接合されている。
ここで、第1の電子素子2および第2の電子素子3について以下に説明する。
第1の電子素子2は、図2に示すように、第1の素子基板2aと、第1の素子基板2aの下面2ab(第2の素子基板3aの第2の絶縁体3bとの対向面)に設けられた第1の機能体2bと、第1の機能体2bから第1の素子基板2aの外周側に延びる第1の配線パターン2cと、第1の配線パターン2cに電気的に接続された第1の素子パッド2dとからなる。また、第1の電子素子2は、この他、第1の素子基板2aの上面2aaを覆う電極および/または保護層等の適宜な部材を有していてもよい。
一方、第2の電子素子3は、図2に示すように、第2の素子基板3aと、第2の素子基板3aの上面3aa(第1の素子基板2aの第1の絶縁体2bとの対向面)に設けられた第2の機能体3bと、第2の機能体3bから第2の素子基板3aの外周側に延びる第2の配線パターン3cと、第2の配線パターン3cに電気的に接続された第2の素子パッド3dとからなる。また、第2の素子基板3aは、第1の素子基板2aに対向して配置されている。そして、第2の素子基板3aは、外形寸法が第1の素子基板3aよりも小さく、第1の素子基板2aの外周よりも内側に位置するように設けられている。
第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの間には、図2に示すように、第1の絶縁層4が設けられており、第1の絶縁層4は、第1の素子パッド2dの少なくとも一部および第2の素子パッド3dの少なくも一部を露出するように設けられている。そして、第1の絶縁層4は、図2に示すように、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを囲むように第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの間に設けられている。
また、第1の絶縁層4には、第1の接続導体4aと第2の接続導体4bとが設けられている。そして、第1の接続導体4aは第1の絶縁層4から露出した第1の素子パッド2d上に設けられおり、第2の接続導体4bは第1の絶縁層4から露出した第2の素子パッド3d上に設けられている。そして、第1の接続導体4aは第1の素子パッド2dに電気的に接続されており、第2の接続導体4bは第2の素子パッド3dに電気的に接続されている。第1の接続導体4aおよび第2の接続導体4bは、例えば、Agペースト等の導電性の材料からなる。
第1の接続導体4aは、第1の素子パッド2d上の第1の絶縁層4の開口部を埋めるように設けられている。また、第2の接続導体4bは、第2の素子パッド3d上の第1の絶縁層4の開口部を埋めるように設けられている。すなわち、第1の接続導体4aおよび第2の接続導体4bは、第1の絶縁層4から露出した第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3d上に設けられている。
第1の接続導体4aは、第1の素子パッド2dと内部貫通導体5aとの間に介在してこれらを電気的に接合するものである。また、第2の接続導体4bは、第2の素子パッド3dと内部貫通導体5aとの間に介在してこれらを電気的に接合するものである。
また、第1の絶縁層4は、第1の機能体2bと第2の機能体3bとの間に空間Sを形成するために、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの間に、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを囲むように設けられている。したがって、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとを接合した際に、第1の絶縁層4が設けられていない領域が空間Sになる。
したがって、第1の絶縁層4は、第1の機能体2bと第2の機能体3bとの間に空間Sを確保するとともに第1の絶縁層4で囲まれた第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを保護、気密封止することができる。また、第1の機能体2bおよび第2の機能体3b上に振動のための空間Sを確保するとともに第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを気
密封止するために、第1の絶縁層4は、厚みが、例えば、5(μm)〜10(μm)である。このように、第1の絶縁層4は、耐久性に優れた弾性表面波装置1を得るために、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを囲むように第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの間に設けられる。また、第1の絶縁層4は、例えば、感光性ポリイミド樹脂等の樹脂材料からなる。
また、第1の絶縁層4には、図2に示すように、内部配線3eが設けられており、この内部配線3eは第2の接続導体4bに接続されている。さらに、第1の絶縁層5には、第2の接続導体に近接して接続パッド3fが設けられており、この接続パッド3fは内部配線3eに接続されている。そして、この接続パッド3fは内部貫通導体5aに電気的に接続されている。このような構成によって、第2の配線パターン3cは、第2の接続導体4b、内部配線3eおよび接続パッド3fを介して内部貫通導体5に電気的に接続されている。
第1の電子素子2および第2の電子素子3は、例えば、弾性表面波素子等であり、本実施形態では、弾性表面波素子(SWA素子)の場合を例示している。
第1の電子素子2の第1の素子基板2aおよび第2の電子素子3の第2の素子基板3aは、圧電基板であり、図1に示すように、例えば、概ね薄型の直方体形状に形成されている。第1の素子基板2aおよび第2の素子基板3aは、例えば、タンタル酸リチウム単結晶またはニオブ酸リチウム単結晶等の圧電性を有する単結晶の基板により構成されている。第1の素子基板2aおよび第2の素子基板3aの形状は適宜に設定されてよいが、例えば、矩形状である。また、第1の素子基板2aおよび第2の素子基板3aの大きさは適宜に設定されてよいが、例えば、厚さは、0.2(mm)〜0.5(mm)、1辺の長さは
、0.5(mm)〜2(mm)である。また、第1の素子基板2aの1辺の長さは、第2の素子基板3aの1辺の長さよりも大きくなるように設定されている。すなわち、第2の素子基板3aの1辺の長さは、平面視にて第2の素子基板3aの外周が第1の素子基板2aの外周よりも内側に位置するように設定される。
第1の機能体2bは第1の素子基板2aの下面2abに設けられ、第2の機能体3bは第2の素子基板3aの上面3aaに設けられており、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bはSAW共振子である。
本実施形態では、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bがラダー型弾性表面波フィルタまたは2重モード型弾性表面波フィルタで構成されている場合を例示している。2重モード型弾性表面波フィルタは分波器の受信フィルタ20であり、ラダー型弾性表面波フィルタは分波器の送信フィルタ30であり、これらのフィルタは異なる通過帯域周波数を有しており、受信フィルタ20の通過帯域周波数は、送信フィルタ30の通過帯域周波数よりも大きい。
図3は、2重モード型弾性表面波フィルタを示しており、図4は、ラダー型弾性表面波フィルタを示している。本実施形態では、例えば、受信フィルタ20が2重モード型弾性表面波フィルタで構成され、送信フィルタ30がラダー型弾性表面波フィルタで構成されている。すなわち、弾性表面波装置1は、第1の電子素子2および第2の電子素子3の一方が受信フィルタ20であり、他方が送信フィルタ30である。以下の説明では、2重モード型弾性表面波フィルタを受信フィルタ20とし、ラダー型弾性表面波フィルタを送信フィルタ30とする。
受信フィルタ20は、図3に示すように、例えば、IDT(InterDigital transducer
)20aおよび2つのIDT20bと2つの反射器20cとを有しており、IDT20a
およびIDT2bは弾性表面波の伝播方向に隣り合うように配置されている。また、反射器20cは、外側に位置するIDT20bに隣り合うように、すなわち、IDT20bを両側から挟みこむように配置されている。また、図3に示すように、2つのIDT20bの各々の一方の櫛歯電極は相互に接続されている。
また、IDT20aは、図3に示すように、互いに噛み合うように(複数の電極指20
aaが互いに交互するように)配置された1対の櫛歯電極を有している。IDT20aの
各櫛歯電極は、バスバー20abと、バスバー20abからバスバー20abの長手方向に直交する方向に延びる複数の電極指20aaとを有している。複数の電極指20aaのピッチは概ね一定である。実際には、IDT20aは、これより多くの電極指20aaを有する複数対の櫛歯電極が設けられていてもよい。
また、IDT20bは、図3に示すように、互いに噛み合うように(複数の電極指20
baが互いに交互するように)配置された1対の櫛歯電極を有している。IDT20bの
各櫛歯電極は、バスバー20bbと、バスバー20bbからバスバー20bbの長手方向に直交する方向に延びる複数の電極指20baとを有している。複数の電極指20baのピッチは概ね一定である。実際には、IDT20bは、これより多くの電極指20baを有する複数対の櫛歯電極が設けられていてもよい。
また、反射器20cは、図3に示すように、IDT20bを両側から挟むように設けられており、1対のバスバー20cbと、1対のバスバー20cb間において延びる複数の電極指20caとを有している。複数の電極指20caのピッチは概ね一定であるとともに、IDT20aおよびIDT20bの複数の電極指20aaおよび20baのピッチと概ね同一である。
図3に示すように、IDT20aの櫛歯電極のバスバー20abに入力された電気信号は、SAW(弾性表面波)に変換されて、複数の電極指20aaおよび20baに直交する方向に伝搬する。そして、このSAW(弾性表面波)は、再度電気信号に変換されてIDT20bの櫛歯電極のバスバー20bbから出力される。この過程において、電気信号は、通過帯域外の周波数成分が減衰される。通過帯域は、複数の電極指20aaのピッチを概ね半波長とするSAW(弾性表面波)の周波数帯に相当する。なお、受信フィルタ20は、所望される特性に応じてIDT20aaのピッチ等の設計が最適化される。例えば、IDT20aのピッチを狭くすると通過帯域周波数が高くなる。
送信フィルタ30は、図4に示すように、IDT30aと2つの反射器30bとからなるSAW共振子30Aを有しており、反射器30bはIDT30aを両側から挟みこむように配置されている。ラダー型弾性表面波フィルタは、図3に示すように、複数個のSAW共振子30Aが梯子型(ラダー型)に接続されて構成されている。本実施形態では、5つのSAW共振子30Aが接続されている場合を例示している。
また、IDT30aは、図4に示すように、互いに噛み合うように(複数の電極指30
aaが互いに交互するように)配置された1対の櫛歯電極を有している。IDT30aの
各櫛歯電極は、バスバー30abと、バスバー30abからバスバー30abの長手方向に直交する方向に延びる複数の電極指30aaとを有している。複数の電極指30aaのピッチは概ね一定である。実際には、IDT30aは、これより多くの電極指30aaを有する複数対の櫛歯電極が設けられていてもよい。
また、反射器30bは、図4に示すように、IDT30aを両側から挟むように設けられており、1対のバスバー30bbと、1対のバスバー30bb間において延びる複数の電極指30baとを有している。複数の電極指30baのピッチは概ね一定であるととも
に、IDT30aの複数の電極指30aaのピッチと概ね同一である。
SAW共振子30A1の櫛歯電極の一方のバスバー30abに入力された電気信号は、SAW(弾性表面波)に変換されて、複数の電極指30aaに直交する方向に伝搬する。そして、このSAW(弾性表面波)は、再度電気信号に変換されてSAW共振子30A1の櫛歯電極の他方のバスバー30abから出力される。SAW共振子30A1のバスバー30abから出力された電気信号は、同様に、SAW共振子30A2の一方のバスバー30abに入力されて、他方のバスバー30abから出力される。また、SAW共振子30A3も同様に、SAW共振子30A3の一方のバスバー30abに入力されて、他方のバスバー30abから出力される。
また、送信フィルタ30は、図4に示すように、直列のSAW共振子30A1、SAW共振子30A2およびSAW共振子30A3の共振周波数と並列のSAW共振子30A4およびSAW共振子30A5の***振周波数とを一致させるように組み合わせることでバンドパスフィルタとしての特性を得ることができる。
この過程において、電気信号は、通過帯域外の周波数成分が減衰される。通過帯域周波数は、複数の電極指30aaのピッチを概ね半波長とするSAW(弾性表面波)の周波数帯に相当する。なお、送信フィルタ30は、所望される特性に応じてIDT30aのピッチ等の設計が最適化される。
第1の素子基板2aには、第1の機能体2bから延出される第1の配線パターン2cが設けられている。第1の配線パターン2cは、第1の機能体2bから第1の素子基板2aの外周側に延びるように設けられている。また、第2の素子基板3aには、図2に示すように、第2の機能体3bから延出される第2の配線パターン3cが設けられている。第2の配線パターン3cは、第2の機能体3bから第2の素子基板3aの外周側に延びるように設けられている。第1の配線パターン2cおよび第2の配線パターン3cは、SAW共振子の電極への電気信号の入出力の経路となる。
そして、第1の素子パッド2dは、第1の配線パターン2c上に設けられており、第1の配線パターン2cに電気的に接続されている。また、第2の素子パッド3dは、第2の配線パターン3c上に設けられており、第2の配線パターン3cに電気的に接続されている。すなわち、第1の配線パターン2cは、第1の機能体2bと第1の素子パッド2dとを電気的に接続しており、第2の配線パターン3cは、第2の機能体3bと第2の素子パッド3dとを電気的に接続している。
例えば、第1の電子素子が、受信フィルタ20であるとすると、第1の配線パターン配線2cは、バスバー20abと第1の素子パッド2dとを電気的に接続している。そして、第1の配線パターン2cは、第1の機能体2b(受信フィルタ20)から第1の素子基板2aの外周側に延びている。また、第1の素子基板2aには、IDT20b同士を接続する中間配線が設けられている。
また、例えば、第2の電子素子が、送信フィルタ30であるとすると、第2の配線パターン配線3cは、バスバー30abと第2の素子パッド3dとを電気的に接続している。そして、第2の配線パターン3cは、第2の機能体3b(送信フィルタ30)から第2の素子基板3aの外周側に延びている。また、第2の素子基板3aには、IDT30a同士を接続する中間配線が設けられている。
また、第1の配線パターン2cおよび第2の配線パターン3cは、外周側に直線状に、または、曲線状に延びていてもよいし、屈曲していてもよい。また、第1の配線パターン
2cおよび第2の配線パターン3cは、一定の幅で延びていてもよいし、徐々に幅が変化していてもよいし、段階的に幅が変化していてもよい。したがって、第1の配線パターン2cおよび第2の配線パターン3cは、第1の素子基板2aおよび第2の素子基板3aに設けられた第1の機能体2bおよび第2の機能体3bの配置または第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dの配置等に応じて適宜に設定される。
第1の素子パッド2dは、例えば、IDT20aに電力を供給するためのものであり、第1の配線パターン2cと電気的に接続するように、第1の配線パターン2c上に設けられている。また、第2の素子パッド3dは、例えば、IDT30aに電力を供給するためのものであり、第2の配線パターン3cと電気的に接続するように、第2の配線パターン3c上に設けられている。
また、第1の素子パッド2dは、第1の素子基板2aの下面2abの周辺部に設けられており、第2の素子パッド3dは、第2の素子基板3aの上面3aaの周辺部に設けられている。なお、第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dの大きさは、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bの構成等に応じて適宜設定される。
第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cは、例えば、同一の材料によって形成することができる。また、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cは、同時に形成することができる。
同様に、第2の機能体3bおよび第2の配線パターン3cは、例えば、同一の材料によって形成することができる。また、第2の機能体3bおよび第2の配線パターン3cは、同時に形成することができる。
第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cは、いずれも、AlまたはAl合金(例えば、Al−Cu系またはAl−Ti系)、CuまたはCu合金(例えば、Cu−Mg系、Cu−Ti系またはCu−Rd系)、AgまたはAg合金(例えば、Ag−Mg系、Ag−Ti系またはAg−Rd系)等の金属材料で形成することができる。また、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cは、一部は異なる材料によって形成されていてもよい。
第2の機能体3bおよび第2の配線パターン3cは、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cと同様な材料でもって形成することができる。
また、第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dは、例えば、AlまたはAl合金(例えば、Al−Cu系またはAl−Ti系)、CuまたはCu合金(例えば、Cu−Mg系、Cu−Ti系またはCu−Rd系)、AgまたはAg合金(例えば、Ag−Mg系、Ag−Ti系またはAg−Rd系)等の金属材料で形成することができる。
また、第1の素子パッド2dは、対応する第1の接続導体4aとの接合性の向上を目的として、表面にめっき層を形成することが好ましい。同様に、第2の素パッド3dは、対応する第2の接続導体4bとの接合性の向上等を目的として、表面にめっき層を形成することが好ましい。めっき層は、例えば、第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dの表面にクロムめっき、ニッケルめっきおよびその上から金めっきメッキを施すことで形成される。
また、弾性表面波装置1は、図2に示すように、第1の素子基板2aの第1の機能体2bおよび第2の素子基板3aの第2の機能体3bを覆うように保護膜2eが設けられている。保護膜2eは、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bの酸化防止等に寄与するも
のである。また、保護膜2eは、例えば、IDT20a、IDT20bおよび反射器20cの電極指間またはIDT30aおよび反射器30bの電極指間に導電性の異物が付着することによって発生する短絡を抑制することができる。
保護膜2eは、例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化珪素またはシリコン等の絶縁材料からなる。保護膜2eの厚みは、例えば、8(nm)〜15(nm)である。保護膜2eは、第1の素子基板2aの下面2abの概ね全面にわたって設けて、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cを覆い、第1の素子パッド2dが形成される領域のみを露出させるように設けられている。
また、保護膜2eは、第2の素子基板3aの上面3aaの概ね全面にわたって設けて、第2の機能体3bおよび第2の配線パターン3cを覆い、第2の素子パッド3dが形成される領域のみを露出させるように設けられている。すなわち、保護膜2eは、第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dが設けられる領域を除いて、第1の素子基板2aの下面2abおよび第2の素子基板3aの上面3aaの概ね全面にわたって設けられている。なお、弾性表面波装置1は、保護膜2eを設けない構成であってもよい。
この場合には、保護膜2eが第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cに覆うように設けられて、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dの形成領域を露出させた後、第1の素子パッド2dは、保護膜2eから露出している第1の配線パターン2c上に設けられる。同様に、保護膜2eが第2の機能体3bおよび第2の配線パターン3cに覆うように設けられて、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて第1の素子パッド2dおよび第2の素子パッド3dの形成領域を露出させた後、第2の素子パッド3dは、保護膜2eから露出している第2の配線パターン2c上に設けられる。
第2の絶縁層5は、図2に示すように、第2の素子基板3aの下面3ab(第2の機能体3bが設けられた主面と反対側の主面)および側面3acを覆うように設けられている。第2の絶縁層5は、第2の素子基板2の下面3abを覆うとともに第2の素子基板2の側面3acを覆うように設けられている。このように、第2の絶縁層5は、第2の機能体3bが設けられた主面を除いた領域を覆って第2の素子基板3aを囲むように第2の素子基板3aの外周部に設けられている。
また、第2の絶縁層5は、第2の素子基板3aの外周部に設けられており、その第2の絶縁層5には、第2の素子基板3aの外周部に位置する複数の内部貫通導体5aが設けられている。なお、本実施形態の場合は、図1(c)に示すように、4つの内部貫通導体5aが第2の素子基板3aの周囲に設けられている場合を例示している。そして、第1の配線パターン2cは、第1の接続導体4aを介して内部貫通導体4aに接続されている。そして、第2の配線パターン3cは、第2の接続導体4bを介して内部貫通導体5aに電気的に接続されている。第2の絶縁層5の厚みは、例えば、0.3(mm)〜0.4(mm)である。また、第2の絶縁層5は、例えば、エポキシ樹脂等の樹脂材料からなる。
また、図2に示すように、第1の接続導体4aと内部貫通導体5aとの間には接続端子パッド5bが設けられており、接続パッド3fと内部貫通導体5aとの間には接続端子パッド5cが設けられている。この接続パッド5bおよび接続パッド5cは、電気的接続を確実にするために設けられている。また、接続パッド5bおよび接続パッド5cは設けなくてもよい。
第2の素子基板3aの下面3ab側には、配線基板6が第2の絶縁層5を介して第2の素子基板3aに対向して配置されている。すなわち、配線基板6は、第2の素子基板3a
と配線基板6との間に第2の絶縁層5が介在するように配置されている。
このように、弾性表面波装置1は、第1の素子基板2、第1の絶縁層4、第2の絶縁層5および配線基板6の外周側面が同一平面内に位置するように設けられる。これによって、弾性表面波装置1は、側面が揃っているので、電子機器の実装基板上に実装する際に、実装の精度が向上して、より高密度の実装が可能になる。
また、弾性表面波装置1は、平面視にて第1の素子基板2aに重なるように内部貫通導体5aが設けられており、この内部貫通導体5aを介して第1の配線パターン2cと配線基板6とが電気的に接続され、また、第2の配線パターン3cと配線基板6とが電気的に接続されている。このように、弾性表面波装置1は、それぞれの接続部が第1の素子基板2aの外周の内側に位置するように設けられており、接続部が第1の素子基板2aの外周よりも外側に位置することがないので、小型化することができる。
配線基板6は、図2(a)に示すように、絶縁体6aと、絶縁体6aの上面6aaに形成された第1の導体層6bと、絶縁体6aを上下方向に貫通する貫通導体6cと、絶縁体6aの下面6abに形成され、貫通導体6cと電気的に接続されている第2の導体層6dとを有している。さらに、絶縁体6aの下面6abに形成された第2の導体層6dには外部端子12が設けられている。配線基板6の第1の導体層6bは、内部貫通導体5aに電気的に接続されている。また、配線基板6は、第2の素子基板3からの熱を第2の絶縁層5を介して放熱しやすくするために、熱伝導性の優れた材料を用いることが好ましい。
絶縁体6aは、図1に示すように、例えば、概ね薄型の直方体状に形成されている。また、第1の絶縁体6aは、例えば、樹脂、セラミックおよび/またはアモルファス状態の無機材料を含んで形成されている。絶縁体6aは、単一の材料からなるものであってもよいし、基材に樹脂を含浸させた基板のように複合材料からなるものであってもよい。また、絶縁体6aは、剛性の優れた繊維層を樹脂の内部に設けたものであってもよい。
また、配線基板6では、絶縁体6aは、具体的には、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体またはガラスセラミック焼結体等のセラミック材料が用いられる。また、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂、エポキシ樹脂またはポリフェニレンエーテル樹脂等の有機樹脂材料が用いられる。さらに、セラミックまたはガラス等の無機材料をエポキシ樹脂等の有機樹脂材料に混合させてなる複合材料を用いることもできる。
第1の導体層6bおよび第2の導体層6dは、銅、タングステンまたはモリブデン等の金属材料で形成されている。また、第1の貫通導体6cは、同様に、銅、タングステンまたはモリブデン等の金属材料で形成されている。第1の絶縁体6aの上面6aaに形成された第1の導体層6bは、内部貫通導体5aとの接合性を向上させるために、表面にめっき層が形成されていてもよい。めっき層は、例えば、導体層6bの表面にクロムめっき、ニッケルめっきおよびその上から金めっきメッキを施すことで形成される。
ここで、配線基板6の製造方法について説明する。配線基板6の製造方法は、一般的な配線基板の製造方法と同様でよく、配線基板6の製造方法の一例を以下に示す。
配線基板6は、まず、絶縁体6aは、下面6abに周知のフォトリソグラフィー法等で第2の導体層6dが形成される。そして、この絶縁体6aは、上面6aaからレーザー加工またはドリル加工等を用いて絶縁体6aを貫通する貫通孔が第2の導体層6d上に形成される。次に、この絶縁体6aは、上面6aaに銅等の金属材料を設けた後に、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて、貫通孔に貫通導体6cが形成されるとともに上面6a
aに第1の導体層6bが形成される。このようなプロセスを経ることによって、配線基板6が得られる。また、上述したプロセスを経ることによって、図15に示すように、配線母基板6Aに複数の配線基板6を設けることができる。
弾性表面波装置1では、第1の電子素子2が第1の素子基板2に設けられ、第2の電子素子3が第2の素子基板3に設けられているので、第1の電子素子2および第2の電子素子3の信号が互いに干渉しにくくなり、アイソレーション特性を向上させることができる。すなわち、弾性表面波装置1は、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとが互いに対向して配置されており、受信フィルタ20および送信フィルタ30の一方が第1の素子基板2aに設けられ、他方が第2の素子基板3aに設けられているので、受信信号と送信信号とが互いに干渉しにくくなり、アイソレーション特性を向上させることができる。
また、弾性表面波装置1では、第1の電子素子2と第2の電子素子3とがそれぞれ異なる素子基板に設けられているので、素子基板の寸法を小さくすることができる。これによって、弾性表面波装置1は、高密度実装への対応が容易となる。
また、弾性表面波装置1では、第1の電子素子2と第2の電子素子3とが対向する構成を有しており、各々にフィルタ機能を持たせることでデュプレクサとすることができる。そして、弾性表面波装置1は、第1の電子素子2と第2の電子素子3とを空間Sを介して対向する構成にすることで小型化にすることができる。
また、弾性表面波装置1では、第1の電子素子2を受信フィルタ20で構成して、第2の電子素子3を送信フィルタ30で構成することが好ましい。送信フィルタ30は受信フィルタ20よりも発熱性が高いため、弾性表面波装置1は、第2の電子素子3を送信フィルタ30とすることによって、第2の電子素子2を囲むように設けられた第2の絶縁層5および第2の絶縁層5の下面に設けられた配線基板6を介して、第2の電子素子3で発生した熱を放熱することができる。これによって、弾性表面波装置1は、第2の電子素子3の送信フィルタ30の放熱性を向上させることができる。このような構成にすることによって、弾性表面波装置1は、安定した電気性能を得ることができる。
弾性表面波装置1は、1層からなる配線基板6で構成されているが、図5に示すように、配線基板6と配線基板7とからなる2層配線基板10で構成されていてもよい。なお、図5では、弾性表面波装置1Aが、配線基板6と配線基板7とからなる2層配線基板10で構成されている場合を例示している。
配線基板7は、図5に示すように、絶縁体7aと、絶縁体7aの上面7aaに形成された導体層7bと、絶縁体7aを上下方向に貫通する貫通導体7cとを有している。配線基板6の第1の導体層6bと導体層7bとは、貫通導体7cを介して電気的に接合されている。なお、配線基板7の材料等の構成は配線基板6と同様な構成にすることができる。
弾性表面波装置1Aは、配線基板6と配線基板7とからなる2つの配線基板、すなわち、いわゆる多層配線基板で構成されているが、さらに、3層以上の配線基板を積層する多層配線基板で構成されていてもよい。
また、2層配線基板10は、配線基板6および配線基板7が、例えば、ガラス繊維からなる基材に有機樹脂を含浸硬化させた絶縁体上に銅箔をパターン化した導体層を形成して、絶縁体と導体層とを交互に積層させたものであってもよい。配線基板6と配線基板7とからなる2層配線基板10は、例えば、ビルドアップ法を用いて、配線基板6と配線基板7とを積層して製造される。
また、2層配線基板10は、配線基板6および配線基板7が、例えば、支持基板(コア基板)13上に絶縁体(絶縁層)と導体層とを積層して、さらに、ビルドアップ方式で絶縁体(絶縁層)と導体層とを積層した後に、コア基板を取り除く、いわゆるコアレス基板の構成を有するものであってもよい。なお、ビルドアップ方式によって積層される積層数は、弾性表面波装置1の内部の構成等に応じて適宜に設定することができる。コアレス基板を採用することによって、2層配線基板10は、配線基板6および配線基板7が薄型になり、さらに全体として薄型のものすることができる。
弾性表面波装置1Aは、図5に示すように、2層配線基板10を用いることによって、配線基板6の絶縁体6aの上面6aaに回路パターン8を設けることができる。
ここで、回路パターン8の一例について図6を参照しながら説明する。
回路パターン8は、図6に示すように、配線基板6の絶縁体6aの上面6aaに設けられている。すなわち、回路パターン8は、絶縁体6aと絶縁体7aとの間に設けられている。また、図6(b)は、貫通導体7cが設けられる位置を回路パターン8上に破線で示している。回路パターン8は、図6に示すように、絶縁体6a上に第1の導体層6bと同時に形成されており、第1の導体層6bに電気的に接続されている。すなわち、回路パターン8は、絶縁体6a上の同一平面上に第1の導体層6bから連続して設けられており、貫通導体7c、導体層7bおよび内部貫通導体5aを介して第1の電子素子2の第1の素子パッド2aおよび第2の電子素子3の第2の素子パッド3dに電気的に接続されている。
また、回路パターン8は、例えば、容量パターン8aであり、また、スパイラル線路状のインダクタパターン8bである。そして、インダクタパターン8bはインダクタを形成するものであり、容量パターン8aは容量を形成するものである。
弾性表面波装置1Aは、第1の電子素子2と第2の電子素子3とに組み合わせて周辺回路を構成する場合には、周辺回路が、例えば、インダクタ用のインダクタ素子、容量用の容量素子または抵抗用の抵抗素子等の組み合わせで構成される。周辺回路は、例えば、整合素子またはLCフィルタ等である。
回路パターン8は、例えば、配線基板6の下面6abに容量パターン8aと対向するようにGNDパターン8Aを形成して、このGNDパターン8Aと容量パターン8aとの間で容量を形成することができる。
このように、弾性表面波装置1Aは、例えば、絶縁体6a上に回路パターン8でインダクタと容量とからなるLCフィルタを構成することができるので、このLCフィルタを第1の機能体2bと第2の機能体3bとに組み合わせて設けることができる。また、回路パターン8は、容量パターン8aまたはインダクタパターン8bに限らず、例えば、抵抗パターン等が第1の絶縁体6aの上面6aaに設けられてもよい。
したがって、弾性表面波装置1Aは、回路パターン8が絶縁体6aと絶縁体7aとの間の同一平面上に設けられて容量またはインダクタを形成しているので、外付け部品としてのコンデンサやインダクタが不要となる。したがって、弾性表面波装置1Aは、大型化が抑制され、小型化、薄型化にすることができる。また、回路パターン8は、絶縁体6aと絶縁体7aとの間に内蔵するように設けられているので、弾性表面波装置1Aは、回路パターン8を設ける前と同様に平面方向(XY面)の大きさが維持されるので、基板寸法の大型化が抑制される。
また、弾性表面波装置1Aは、2層配線基板10を用いることによって、絶縁体6aと絶縁体7aとの間に回路パターン8を設けることができるので、回路パターン8の設計の自由度が高くなる。
また、弾性表面波装置1Aは、外付け部品を使用する場合に比べて、弾性表面波装置1Aの内部に容量またはインダクタ等を形成することができるので配線長が短くなり、不要な容量成分あるいは不要なインダクタ成分の発生を抑制することができる。このように、弾性表面波装置1Aは、小型化、薄型化することができるとともに高性能化することができる。
また、2層配線基板10の製造方法は、一般的な2層配線基板の製造方法と同様であり、2層配線基板10の製造方法の一例を以下に示す。
上述の配線基板6上に第2の絶縁体7aを積層した後に、同様にして、貫通導体7cおよび導体層7bが形成される。これによって、配線基板6上に配線基板7が積層された2層配線基板10が製造される。
上述したように、配線基板6は、絶縁体6aと、絶縁体6aの上面6aaに形成された第1の導体層6bと、絶縁体6aを上下方向に貫通する貫通導体6cと、絶縁体6aの下面3abに形成されて、貫通導体6cと電気的に接続されている第2の導体層6dとを有することになる。
そして、配線基板6上の配線基板7は、絶縁体7aと、絶縁体7aの上面7aaに形成された導体層7bと、絶縁体7aを上下方向に貫通する貫通導体7cとを有することになる。このようにして、配線基板6と配線基板7とからなる2層配線基板10を製造することができる。
また、上述したプロセスを経ることによって、配線基板6と配線基板7とが積層された複数の2層配線基板10を配線母基板に設けることができる。
ここで、弾性表面波装置1の製造方法について以下に説明する。
まず、第1の電子素子2および第2の電子素子3の製造方法について以下に説明する。図7では、第1の電子素子2の製造方法を例にして説明する。なお、第2の電子素子3は、第1の電子素子2と同様の製造方法で製造することができる。
図7(a)〜図7(e)は、第1の電子素子2の製造方法を説明する図であり、図2に示す第1の電子素子2に対応する断面図である。なお、図7では、第1の素子基板2aの下面2abを上側にしている。
また、第1の電子素子2の製造工程は、分割されることによって第1の電子素子2となる素子母基板2Aを対象に行われるが、図7(a)〜図7(e)では、1つの弾性表面波装置1に対応する部分のみを図示している。したがって、図7(a)〜図7(e)の各工程を経ることによって、図12および図13に示すように、素子母基板2Aには複数の第1の電子素子2が設けられ、素子母基板3Aには複数の第2の電子素子3が設けられる。
第1の電子素子2は、図6に示すように、図7(a)〜図7(e)の各工程を経ることによって、第1の素子基板2aは、圧電基板の下面2ab上に、第1の機能体2b、第1の配線パターン2c、第1の素子パッド2dおよび保護膜2eが形成される。
第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cの形成においては、具体的には、まず、スパッタリング法、蒸着法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)等の薄膜形成
法を用いて、図7(a)に示すように、第1の素子基板2aの下面2ab上に金属層が形成される。次に、この金属層に対して周知のフォトリソグラフィー法等を用いてパターニングが行われる。パターニングにより、図7(b)に示すように、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cが第1の素子基板2a上に形成される。第1の機能体2bは、例えば、IDT20aおよび反射器20b(SAW共振子)であり、これらが第1の素子基板2a上に形成されることになる。
さらに、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cが第1の素子基板2a上に形成されると、図7(c)に示すように、スパッタリング法、蒸着法またはCVD等の薄膜形成法を用いて、第1の機能体2bおよび第1の配線パターン2cを覆うように第1の素子基板2a上に保護膜2eが形成される。そして、この保護膜2eに対して周知のフォトリソグラフィー法等を用いてパターニングが行われる。パターンニングにより、第1の配線パターン2c上に第1の素子パッド2dが設けられる開口部が形成される。
そして、スパッタリング法、蒸着法またはCVD等の薄膜形成法を用いて、保護膜2eを覆うように第1の素子基板2a上に金属層が形成される。そして、この金属層に対して周知のフォトリソグラフィー法等を用いてパターニングが行われる。このパターンニングにより、図7(d)に示すように、第1の素子パッド2dが第1の配線パターン2c上に形成される。
次に、絶縁材料が、保護膜2eを覆うように、第1の素子基板2aの下面2abに亘って設けられる。なお、第1の絶縁層4はこの絶縁材料で構成される。絶縁材料(第1の絶縁層4)は、例えば、塗布法、印刷法、蒸着法またはCVD等の薄膜形成法を用いて形成される。
保護膜2eおよび第1の素子パッド2dが形成された第1の素子基板2a上に絶縁材料が設けられると、この絶縁材料に対して、周知のフォトリソグラフィー法等を用いてパターニングが行われ、パターニングされた絶縁材料が第1の素子基板2a上に形成される。このパターニングは、第1の素子パッド2d上の第1の接続導体4aの形成領域が露出するように行なわれ、第1の素子パッド2d上の絶縁材料に開口部が形成される。このようにして、第1の絶縁層4が、第1の素子基板2aの下面2abに第1の素子パッド2d上に開口部を有して形成される。
第1の接続導体4aは、例えば、Agペーストであり、図7(e)に示すように、第1の絶縁層4から露出している第1の素子パッド2d上に形成される。すなわち、第1の接続導体4aは、第1の素子パッド2d上の第1の絶縁層4の開口部を埋めるように設けられる。また、第1の接続導体4aは、例えば、印刷法またはディスペンス法等を用いて第1の素子パッド2d上に形成される。
ここで、第1の素子基板2a上の第1の絶縁層4の形成についての一例を以下に示す。
第1の絶縁層4は、例えば、感光性樹脂であり、第1の機能体2b、第1の配線パターン2c、素子パッド2dおよび保護膜2eが形成された第1の素子基板2a上に、感光性樹脂により構成された感光性樹脂フィルムを貼り付けて設けられる。次に、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて、感光性樹脂フィルムは、フォトマスクを介して紫外線が照射される。そして、感光性樹脂フィルムは、絶縁層5を設けるべき領域のみに感光性樹脂が形成されるように露光される。これによって、パターニングされた感光性樹脂が第1の素子基板2a上に設けられる。このようにして、第1の素子基板2a上に第1の絶縁層4
が設けられる。
また、第1の絶縁層4は、液状の感光性樹脂、例えば、感光性ポリイミド樹脂等を素子基板2a上にスピンコート法等を用いて塗布して、同様にして、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて形成してもよい。また、感光性樹脂は、例えば、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂またはエポキシアクリレート系樹脂等である。
このようにして、図7(a)〜図7(e)の各工程を経ることによって、第1の電子素子2が製造される。また、同様にして、図7(a)〜図7(e)の各工程を経ることによって、第2の電子素子3が製造される。
次に、第1の電子素子2と第2の電子素子3との貼り合わせについて以下に説明する。なお、以下では、1つの弾性表面波装置1に対応する部分のみを図示して説明している。
図8に示すように、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとを対向させて、互いに密着して貼り合わされる。図8に示すように、第1の素子基板2aの第1の絶縁層4および第2の素子基板3aの第1の絶縁層4は、それぞれの素子基板に設けられており、互いに貼り合わせることによって一体化されたものになる。また、同様に、第1の素子基板2aの第1の接続導体4aおよび第2の素子基板3aの第1の接続導体4aは、それぞれの素子基板に設けられており、互いに貼り合わせることによって一体化されたものになる。すなわち、第1の素子基板2aの第1の接続導体4aと第2の素子基板3aの第1の接続導体4aとが接合されて、第1の接続導体4aが一体化されたものとなる。
また、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとは、例えば、加圧しながら、150(℃)で60(分)の加熱処理で貼り合わされる。なお、加圧および加熱処理の条件は、第1の素子基板2aおよび第3の素子基板3aを考慮して適宜設定される。
また、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの貼り合わせる場合に、第1の素子基板2aの第1の絶縁層4および第2の素子基板3aの第1の絶縁層4の少なくとも一方の第1の絶縁層4上に接着材を設けて貼り合わせてもよい。接着材は、例えば、エポキシ系樹脂等の絶縁性の材料からなり、印刷法等を用いて第1の絶縁層4上に設けることができる。また、第1の絶縁層4に接着機能を付与した材料を用いて貼り合わせてもよい。
第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとを貼り合わせることによって、第1の機能体2bおよび第2の機能体3bを収容する空間Sが形成される。
次に、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとを接合した後に、図9(a)に示すように、第2の素子基板3aは四辺の外周部を切断線Lに沿って切断される。すなわち、図1(c)に示すように、第2の素子基板3aは、外周が第1の素子基板2aの外周よりも内側に位置するように四辺の外周部が切断される。これによって、第2の素子基板3aは、第1の素子基板2aよりも小さくなり、第1の素子基板2aの内側に位置するように設けられる。また、第2の素子基板3aに対する切断線Lの位置は、第2の素子基板3aの第2の配線パターン3cの配置構成等によって適宜設定される。
また、第2の素子基板3aを切断する前に、第1の素子基板2aの上面2aaおよび第2の素子基板3aの下面3abの少なくともいずれか一方を、バックグラインドホイール等を用いて削ることによって、第1の素子基板2aおよび第2の素子基板3aの厚みを薄くしてもよい。これによって、弾性表面波装置1は、より薄型が可能となる。また、第2の素子基板3aを切断後に、第1の素子基板2aの上面2aaおよび第2の素子基板3aの下面3abの少なくともいずれか一方を削ってもよい。
第2の素子基板3aを切断した後、周知のフォトリソグラフィー法等を用いることによって、接続端子パッド5bが第1の接続導体4aの下部に形成され、また、接続端子パッド5cが接続パッド3fの下部に形成される。
次に、図10(a)に示すように、第2の絶縁層5が第2の素子基板3aの下面3abおよび側面を覆うように設けられる。第2の絶縁層5は、例えば、エポキシ樹脂等の樹脂材料である。第2の絶縁層5は、例えば、エポキシ樹脂をシート状に加工して、第2の素子基板3aにシート状のエポキシ樹脂を加圧して設けられる。また、第2の絶縁層5は、例えば、第2の素子基板3aに感光性樹脂を塗布または印刷して、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて形成してもよい。
そして、図10(b)に示すように、第2の絶縁層5は、第2の素子基板3aの外周部に、レーザー加工法またはドリル加工法等を用いて、内部貫通導体を設けるための貫通孔が形成される。また、貫通孔は、接続端子パッド5bおよび接続端子パッド5cに対応するように設けられる。
次に、図11(a)に示すように、内部貫通導体5aが貫通孔内に設けられる。内部貫通導体5aは、例えば、Agペーストであり、印刷法等を用いて貫通孔内に設けられる。
そして、図11(b)に示すように、配線基板6が、第2の絶縁層5の下面に設けられる。さらに、第2の導体層6dに対応するように、周知のフォトリソグラフィー法等を用いて、外部端子12が配線基板6の下面6abに形成される。これによって、弾性表面波装置1を得ることができる。
ここで、素子母基板2Aと素子母基板3Aと配線母基板6Aとを用いて、弾性表面波装置1を製造する製造方法について説明する。
素子母基板2Aは、図12に示すように、複数の第1の電子素子2が設けられている。したがって、素子母基板2Aは、複数の第1の電子素子2が設けられた集合体であり、複数の第1の電子素子2が縦横に並ぶように設けられている。また、図12では、素子母基板2Aの複数の第1の電子素子2の1つを拡大した断面図を示している。なお、図12では、素子母基板2Aは、平面視の形状が円形状であるが、これに限らず、四角形状であってもよく、形状は適宜設定される。素子母基板2Aは、平面視の形状が円形状の場合には、直径が、例えば、70(mm)〜130(mm)である。
また、素子母基板3Aは、図13に示すように、複数の第2の電子素子3が設けられている。したがって、素子母基板3Aは、複数の第2の電子素子3が設けられた集合体であり、複数の第2の電子素子3が縦横に並ぶように設けられている。また、図13では、素子母基板3Aの複数の第2の電子素子3の1つを拡大した断面図を示している。なお、図13では、素子母基板3Aは、平面視の形状が円形状であるが、これに限らず、四角形状であってもよく、形状は適宜設定される。素子母基板3Aは、平面視の形状が円形状の場合には、直径が、例えば、70(mm)〜130(mm)である。
上述したように、第1の素子基板2aおよび第2の素子基板を対象にして、上述の図7(a)〜図7(e)の各製造工程を行うことによって、素子母基板2Aは、第1の素子基板2a上に複数の第1の電子素子2が設けられ、素子母基板3Aは、第2の素子基板3a上に複数の第2の電子素子3が設けられる。これによって、素子母基板2Aは、複数の第1の電子素子2の集合体となり、素子母基板3Aは、複数の第2の電子素子3の集合体とる。なお、ここでは、第1の素子基板2aは、複数の第1の電子素子2を設けることが可
能な大きさを有しており、第2の素子基板3aは、複数の第2の電子素子3を設けることが可能な大きさを有している。
図14に示すように、素子母貼合基板2AAは、第1の素子基板2aと第2の素子基板3aとの間に空間Sが形成されるように対向させて、素子母基板2Aと素子母基板3Aとを貼り合せたものである。
また、配線母基板6Aは、図15に示すように、複数の配線基板6が設けられている。したがって、配線母基板6Aは、複数の配線基板6が設けられた集合体であり、複数の配線基6が縦横に並ぶように配置されている。また、図15では、配線母基板3Aの複数の配線基板6の1つを拡大した断面図を示している。なお、図15では、配線母基板6Aは、平面視の形状が四角形状であるが、これに限らず、円形状であってもよく、形状は適宜設定される。配線母基板6Aは、平面視の形状が四角形状の場合には、一辺の長さが、例えば、100(mm)〜150(mm)である。
ここで、素子母貼合基板2AAと配線母基板6Aとの接合について説明する。図16は、素子母貼合基板2AAと配線母基板6Aとが接合された状態を示す平面図である。また、図16では、貼合基板1Aに設けられた複数の弾性表面波装置1の3つを拡大した断面図を示している。
貼合基板1Aは、図16に示すように、素子母貼合基板2AAと配線母基板6Aとを貼り合わせて接合することによって得られる。
また、貼合基板1Aは、素子母貼合基板2AAが配線母基板3Aに対して、内部貫通導体5aと配線基板6の第1の導体層6bとが対向するように位置合わせを行なって貼り合わされる。また、貼合基板1Aは、配線母基板6Aが素子母貼合基板2AAに対して位置合わせを行なって貼り合わしてもよい。
したがって、貼合基板1Aは、図16に示すように、複数の弾性表面波装置1が設けられた集合体であり、複数の弾性表面波装置1が縦横に配置されている。また、貼合基板1Aは、図16に示すように、貼合基板1Aから弾性表面波装置1を個片化するための切断ライン9が弾性表面波装置1の形状に合わせて設けられる。すなわち、図16では、貼合基板1Aは、素子母貼合基板2AAよりも一回り大きい配線母基板6Aに切断ライン9が設けられた場合を例示している。
また、貼合基板1Aは、配線母基板6Aよりも一回り大きい素子母貼合基板2AAを設けて、素子母貼合基板2AAに切断ライン9を設けてもよい。また、切断ライン9は、素子母貼合基板2AAまたは配線母基板6Aの大きさ等を考慮して、素子母貼合基板2AAまたは配線母基板6A、あるいは両方に適宜設けられる。また、貼合基板1Aの切断方法は、これに限らない。切断方法は、例えば、仮想の切断ラインの始点および終点を示すマーカーを素子母貼合基板2AAまたは配線母基板6A、あるいは両方に設けて、それらのマーカーに合わせて、例えば、ダイシング装置のダイシングブレード等を用いて貼合基板1Aを切断する方法であってもよい。なお、ダイシングブレードの厚みは適宜選択される。また、貼合基板1Aの切断方法は、貼合基板1Aの大きさ等を考慮して周知の技術を適宜選択することができる。
そして、貼合基板1Aは、図16に示すように、破線で示している切断ライン9に沿って切断されて、複数の弾性表面波装置1がそれぞれ個片化される。すなわち、貼合基板1Aを切断することによって、個々の弾性表面波電装置1が貼合基板1Aから分離される。例えば、図16に示すように、3つ並んでいる弾性表面波装置1は、切断ライン9に沿っ
て切断することによって貼合基板1Aから個片化されて、3つの弾性表面波装置1を得ることができる。なお、貼合基板1Aの切断は、例えば、ダイシング装置等を用いて行なわれる。
貼合基板1Aから弾性表面波装置1を製造する場合には、一度に大量の弾性表面波装置1を製造することができるので、弾性表面波装置1の生産性が向上する。すなわち、貼合基板1Aは、個々の電子部品1を一度に大量に製造することができるため、切断工程の生産性の効率の向上に伴い弾性表面波装置1の生産性を向上させる。
素子母貼合基板2AAおよび配線母基板6Aの大きさは、貼合基板1Aから得られる弾性表面波装置1の数、すなわち、貼合基板1Aからの弾性表面波装置1の取数を考慮してそれぞれ設定される。
また、貼合基板1Aにおいて、貼合わされた素子母貼合基板2AAと配線母基板6Aとが同時に切断されるので、弾性表面波装置1は、側面が同一平面内に位置することになる。このように、弾性表面波装置1の側面(XZ面およびYZ面)が同一平面内に位置することになる。したがって、弾性表面波装置1は、それぞれの側面を同一平面内に位置させることができるので、弾性表面波装置1を電子機器の実装基板上に実装する際に、実装の精度が向上して、より高密度の実装が可能になる。
また、貼合基板1Aは、素子母貼合基板2AAと配線母基板6Aを同時に切断する場合、素子母貼合基板2AA側から切断しても、配線母基板6A側から切断してもよい。また、素子母貼合基板2AA側および配線母基板6A側から同時に切断してもよい。切断方法は、貼合基板1Aの大きさ等を考慮して適宜設定される。
本発明は、上述した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更および改良が可能である。
弾性表面波装置は、SAW素子に限定されない。すなわち、電子素子は、SAW素子に限定されない。電子素子は、弾性波を利用しないものであってもよい。また、圧電薄膜共振器等のSAW以外の弾性波を利用するものであってもよい。
また、配線基板は、電子素子と実装基板とを仲介するものに限定されない。配線基板は、例えば、携帯機器等の電子機器のマザーボード(メインボード、主基板)として機能するものであってもよい。また、配線基板は、複数の電子素子が実装されるものであってもよい。
また、機能体は、導体により形成されたものであってもよいし、半導体によって形成されたものであってもよい。
1、1A 弾性表面波装置
2 第1の電子素子
2a 第1の素子基板
2b 第1の機能体
2c 第1の配線パターン
2d 第1の素子パッド
3 第2の電子素子
3a 第2の素子基板
3b 第2の機能体
3c 第2の配線パターン
3d 第2の素子パッド
4 第1の絶縁層
4a 第1の接続導体
4b 第2の接続導体
5 第2の絶縁層
5a 内部貫通導体
6 配線基板
8 回路パターン
9 切断ライン
10 2層配線基板
12 外部端子
20 受信フィルタ
20a、20b IDT
20b 反射器
30 送信フィルタ
30A 共振子
30a IDT
30b 反射器
S 空間
L 切断線
1A 貼合基板
2A、3A 素子母基板
6A 配線母基板

























Claims (3)

  1. 第1の素子基板と、該第1の素子基板に設けられた第1の機能体と、該第1の機能体から前記第1の素子基板の外周側に延びる第1の配線パターンと、該第1の配線パターンに電気的に接続された第1の素子パッドとからなる第1の電子素子と、
    前記第1の素子基板に対向して配置された、前記第1の素子基板よりも小さい第2の素子基板と、前記第1の機能体に対向するように前記第2の素子基板に設けられた第2の機能体と、該第2の機能体から前記第2の素子基板の外周側に延びる第2の配線パターンと、該第2の配線パターンに電気的に接続された第2の素子パッドとからなる第2の電子素子と、
    前記第1の素子基板と前記第2の素子基板との間に、前記第1の機能体および前記第2の機能体を囲むように設けられた第1の絶縁層と、
    前記第2の機能体が設けられた主面と反対側の主面を覆うとともに前記第2の素子基板の側面を覆うように前記第2の素子基板の外周部に設けられた第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層を介して前記第2の素子基板に対向して配置された配線基板と
    を備え、
    前記第1の絶縁層には、前記第1の素子パッドに接続された第1の接続導体と前記第2の素子パッドに接続された第2の接続導体とが設けられており、前記第2の絶縁層には、前記第2の素子基板の外周部に位置する複数の内部貫通導体が設けられており、前記第1の配線パターンは、前記第1の接続導体を介して前記内部貫通導体に接続され、前記第2の配線パターンは、前記第2の接続導体を介して前記内部貫通導体に電気的に接続され、前記内部貫通導体は、前記配線基板の導体層にそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 前記第1の素子基板、第1の絶縁層、第2の絶縁層および配線基板の外周側面は同一平面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 前記第1の電子素子は受信フィルタであり、前記第2の電子素子は送信フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波装置。
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