JP2014214058A - 炭化珪素顆粒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い比表面積を有しながら、炭化珪素単結晶の製造工程におけるガス流通により浮遊しない炭化珪素顆粒と、該炭化珪素顆粒の好適な製造方法を提供する。
【解決手段】 比表面積が2〜15m/gであることを特徴とする炭化珪素顆粒であり、粒径が0.5〜10mm程度であることが好ましく、上記炭化珪素顆粒は、比表面積が50〜1500m/gである顆粒状炭素を、非酸化性雰囲気下、1600〜2100℃の温度において珪素化合物ガスを供給し、該顆粒状炭素中の炭素を珪化させて得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、炭化珪素顆粒及びその製造方法に関するものである。詳しくは、炭化珪素単結晶用原料として適する、高い比表面積を有する炭化珪素顆粒及び該炭化珪素顆粒の製造方法を提供するものである。
エネルギー利用効率を向上させるため、電力損失の少ない次世代パワーデバイスの開発が求められている。パワーデバイス用半導体材料として、これまではシリコンが用いられてきたが、より一層の高性能化のためには次世代の半導体材料が求められており、炭化珪素、窒化ガリウム、酸化ガリウム等が有望視されている。中でも、高い動作負荷容量が期待される分野においては炭化珪素が有力な材料であり、炭化珪素を用いたパワーデバイスの実現のために、高純度、高品質な炭化珪素単結晶が必要とされている。
炭化珪素単結晶の工業的な製造は、例えば、黒鉛製容器に高純度炭化珪素粉末入れ、所定の圧力を維持するようにAr等の非酸化性ガスを流通させつつ、該粉末を2000℃以上の高温で加熱することで昇華させ、低温部に設置された種結晶上に再結晶化させることで炭化珪素単結晶を得る改良レーリー法(改良昇華再結晶法)により行われている(特許文献1参照)。
上記炭化珪素単結晶の原料となる炭化珪素粉末の製造方法としては、シリカ還元法、アチソン法、直接炭化法、気相合成法等が知られているが、工業的には、原料が安価で反応収率も良く、反応制御が容易なシリカ還元法(特許文献2参照)、もしくは、アチソン法(特許文献3参照)により製造されている。
そのうち、シリカ還元法は、原料であるシリカ粉末と炭素質材料粉末とを非酸化性雰囲気下、1700℃以上の高温で反応させることで炭化珪素粉末を製造する手法であり、反応炉や原料からの金属不純物の混入を抑制すれば、炭化珪素単結晶製造用として十分に高純度な炭化珪素粉末を得ることが可能である。しかしながら、該手法により得られる炭化珪素粉末の粒子径は数百nm〜数十μm程度と小さく、比表面積が高い点は昇華速度を向上できるため好ましいが、上述した改良レーリー法で単結晶を製造する工程において、流通ガスによって該炭化珪素粉末が飛散してしまい、単結晶に混入する可能性があるといった課題がある。この課題解決手段として、該炭化珪素粉末を造粒することが考えられるが、そのような操作をした場合には、造粒装置や造粒用バインダーから不純物が混入してしまうため、単結晶用原料としては使用できない。
一方、アチソン法は、珪石とコークスの混合物を炉の両端に固定したグラファイトなどの炭素ヒーターで加熱して反応させる炭化珪素の製造方法である。該手法で製造された炭化珪素は粉末状ではなく塊として得られ、これを粉砕することで数百μmから数mmの炭化珪素粉末を得ることができる。このサイズの粉末であれば、単結晶製造工程におけるガス流通により粉末が飛散することはないが、比表面積が小さいため昇華速度が小さい。また、粉砕工程において不純物が混入するため、該粉末は一般的に純度が低く、単結晶製造用原料として使用するためには精製する必要がある。
即ち、高比表面積でありながら、単結晶製造時に飛散することのない単結晶製造用炭化珪素原料はなかった。また、単結晶用原料としては、その純度が高いことも重要な要素であり、これらの特性を有する原料の開発が望まれている。
特開2006−111478号公報 特開昭62−083310号公報 WO 2013027790 A1号公報
従って、本発明の目的は、高い比表面積を有しながら、炭化珪素単結晶の製造工程において飛散しない炭化珪素顆粒を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上述した特徴を有する炭化珪素顆粒の製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意検討を行った。
その結果、特定の比表面積を有する顆粒状炭素を珪化することにより、高い比表面積を有する炭化珪素顆粒を製造することに成功し、該炭化珪素顆粒は、例えば、前記昇華再結晶法の用途において、高い比表面積に起因する昇華速度の向上と顆粒状の形態による昇華時の飛散防止を達成することができ、前記課題を全て解決することができるものであることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、比表面積が2〜15m/gであることを特徴とする炭化珪素顆粒を提供するものである。
また、本発明の炭化珪素顆粒は、金属不純物濃度が1ppm以下、特に0.1ppm以下であることが好ましい。
更に、本発明の炭化珪素顆粒は、圧壊強度が50〜1000kPa、特に、300〜500kPaであることが好ましい。
更にまた、本発明の炭化珪素顆粒は、平均粒子径が0.5〜10mm、特に、1.5〜3mmであることが好ましい。
上記本発明の炭化珪素顆粒は、例えば、比表面積が50〜1500m/gである顆粒状炭素に珪素化合物ガスを供給し、1600〜2100℃の非酸化性雰囲気下で該顆粒状炭素中の炭素を珪化させることによって製造することができる。
上記製造方法において、金属不純物濃度が5ppm以下である顆粒状炭素を用いることが好ましい。
また、上記製造方法において、平均粒子径が0.5〜10mmである顆粒状炭素を用いることが好ましい。
本発明の炭化珪素顆粒は、前記特徴的な比表面積を有し、且つ、顆粒状の形態を有することが特徴であり、かかる特性により、例えば、前記昇華再結晶法において、その製造工程における非酸化性ガスの流通によっても飛散せず、しかも、高い比表面積により、極めて高い昇華速度を達成することが可能となる。
本発明の炭化珪素顆粒は、上記のように、昇華再結晶法による炭化珪素単結晶製造における原料として好適に使用できるが、研磨剤、半導体製造用部材、焼結体用としても幅広く使用することができる。
本発明の炭化珪素顆粒は、顆粒の形態を有し、比表面積が2〜15m/gと大きいことを最大の特徴とする。即ち、従来知られている比表面積の大きい炭化珪素は、一般に粉末であり、本発明のように、顆粒状の形態を有するものは提案されるに至っていない。
本発明において、「顆粒」とは、粒子が凝集した状態を示すものであり、その形状は特に限定されるものではなく、例えば球状、多角形状、不定形状、針状及び板状等の形状が挙げられるが、単結晶用原料として使用する場合、球状、多角形状、不定状等のアスペクト比の小さい形状であることが好ましい。
また、本発明の炭化珪素顆粒の平均粒子径は特に限定されないが、0.5〜10mmの大きさが一般的である。特に、単結晶用原料として使用する場合は、0.5〜5.0mmが好ましく、1.0〜4.0mmがより好ましく、1.5〜3.0mmが更に好ましい。即ち、炭化珪素顆粒の平均粒子径が0.5mmより大きくなると、ガス流通性が良く、ガスの流通時に飛散しにくくなる。また、該平均粒子径が10mmより小さくなると反応炉への充填率が高くなり1バッチあたりの炭化珪素単結晶製造量も多くできる。
更に、本発明の炭化珪素顆粒は、後述の製造方法により、2〜15m/gの高い比表面積を達成することができ、そのうち、3〜10m/g、特に、4〜9m/g、更には、5〜8m/gの比表面積を有するものは、前記昇華再結晶法において、単結晶の製造に十分な昇華速度が得られると共に、単結晶の成長速度を調整し易いため好ましい。
また、本発明の炭化珪素顆粒における金属不純物、例えばAl、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Ti、V等の濃度は、低い方が好ましく、特に、炭化珪素単結晶製造用原料として使用することを考慮すると1ppm以下が好ましく、0.5ppm以下がより好ましく、0.1ppm以下がさらに好ましい。
更に、本発明の炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は、その取扱において顆粒状を維持できる強度であれば特に制限されず、用途において、後述する製造方法における製造条件を調整することにより、好適な平均圧壊強度を適宜調整することができる。例えば、前記昇華再結晶法のように、充填層を形成して使用する場合、平均圧壊強度は、50〜1000kPaが好ましく、200〜800kPaがより好ましく、300〜500kPaがより好ましい。平均圧壊強度が50kPa以下であれば原料として充填した際に該顆粒が粉砕して炭化珪素粉末になり易い。また、該顆粒の平均圧壊強度を1000kPa以上とするには、焼結助剤を用いるか、焼成温度を高温にする必要があり、この場合には、後述する不純物濃度の増加や比表面積の低下が起こるため好ましくない。
尚、本明細書において、「圧壊強度」は、変形しない十分な硬度を持つ2枚の平行なプレートに試験体をはさみ、荷重を加えて試験体が圧壊するときの荷重を測定し、下に示す平松の式により算出した、顆粒の圧縮破壊に対する抵抗を表す強度である。
平松の式: σ=2.8P/πD
ここで、σ:顆粒の圧壊強度(Pa)、P:圧壊時の荷重(N)、D:顆粒の粒子径(m)である。
本発明の炭化珪素顆粒の製造方法は特に制限されないが、代表的な製造方法を例示すれば、比表面積が50〜1500m/gである顆粒状炭素と珪素化合物ガスとを1600〜2100℃の非酸化性雰囲気下で接触させ、顆粒状炭素中の炭素を珪化させる方法が好適である。
上記製造方法において、顆粒状炭素は、炭素質よりなり、比表面積が50〜1500m/g、特に、200〜800m/gを有する顆粒状物が特に制限無く使用される。即ち、顆粒状炭素を使用し、前記反応を経て得られる炭化珪素顆粒は、その粒径はほとんど変化しないが、比表面積は、顆粒状炭素の大凡5分の1〜150分の1に低下するので、目的とする炭化珪素顆粒の比表面積に応じて原料となる顆粒状炭素の比表面積を決定すればよい。加熱処理条件により異なるが、例えば、比表面積が5〜8m/gの炭化珪素顆粒を得るには、顆粒状炭素の比表面積は200〜1200m/gが好ましい。
本発明において、上記顆粒状炭素の材質は、公知の炭素材料が特に制限無く使用される。例えば、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー等の非晶質炭素の他、ダイヤモンド、グラファイト、ナノカーボン等の結晶性炭素、モノマーやポリマーを熱分解して得られる熱分解炭素等が特に制限無く使用でき、これら2種類以上を混合して用いても良いが、そのうち、反応性の高い非晶質炭素が好ましく、更に、工業的に品質制御されている点で、カーボンブラックが特に好適に使用される。
また、上記顆粒状炭素の形成は、特に制限されないが、例えば、転動造粒、流動層造粒、噴霧造粒、撹拌造粒といった自足造粒が好ましく、壊砕造粒、圧縮造粒、押し出し造粒といった強制造粒によって行われても良い。炭素質材料を溶媒に分散させ、液滴とした後、溶媒を揮発させる液滴固化造粒法も適用可能である。
また、フェノール樹脂、キシレン樹脂といった樹脂や、ポリイミド、ポリアクリロニトル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のポリマーを熱分解して得られる固形状炭素を、そのまま、もしくは適度に成形して顆粒状炭素として使用可能であるし、得られたものを粉砕して粉末状とし、上記造粒法により、顆粒状炭素とすることも可能である。
更に、前記比表面積を有するものであれば、市販のもの、例えば、カーボンブラック顆粒を使用することも可能である。
上記製造方法において、高純度の炭化珪素顆粒を得るためには、顆粒状炭素に含まれる金属不純物の濃度は、5ppm以下が好ましく、2ppm以下がより好ましく、さらに好ましくは0.5ppm以下である。
また、炭化珪素顆粒の平均粒子径は、前記したように、得られる顆粒状炭素と同等であるため、目的とするサイズの炭化珪素顆粒の平均粒子径に応じて適宜決定すればよい。
本発明の炭化珪素顆粒の製造方法に用いられる珪素化合物ガスは、使用時にガス状で存在する珪素化合物であり、後述する加熱処理の際に、珪素成分を顆粒状炭素に供給して該顆粒状炭素の炭素を珪化し、珪素化合物を構成していた珪素以外の構成成分は、単独、構成成分同志、もしくは顆粒状炭素の炭素と反応して系外に放出されるものであれば特に限定されず使用可能である。上記の珪素化合物ガスは特に限定されず公知のものが使用可能であるが、例えばモノシラン、ジシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、テトラクロロシラン、モノメチルシラン、テトラエチルシランなどのシランやハロゲン化シラン、ジシロキサン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなどのシロキサン、長鎖シロキサン結合を有するポリシロキサン、一酸化珪素などの珪素酸化物などを用いることができ、これら2種類以上を混合して用いても良く、常温でガス状でないものは適宜加熱するなどしてガス化すれば良い。これらのうち、一酸化珪素は、有害な成分を放出せず、取り扱いも容易であるため、特に好ましい。
上記珪素化合物ガスの使用方法は、顆粒状炭素にガスとして供給して、1600〜2100℃で加熱処理することで該顆粒状炭素を珪化しても良いし、該加熱処理温度範囲において珪素化合物ガスを生成する物質・混合物を該顆粒状炭素とあらかじめ共存させておき、該温度範囲で生成した珪素化合物ガスが該顆粒状炭素を珪化するようにしても良い。
上記の1600〜2100℃の熱処理温度範囲において珪素化合物ガスを生成する混合物としては、例えばシリカとカーボンとの混合物が挙げられ、この場合にはSiOガスが生成する。
上記反応の加熱時間は、炭素材料の種類や一次粒子径に依存するが、一般に炭素材料が珪化する時間で良く、1600〜1700℃の加熱処理温度においては2時間〜20時間、1700℃以上の加熱処理温度においては1秒〜10時間程度である。
上記反応において、珪素化合物ガスの量は、珪化する顆粒状炭素に対して、珪素が等量以上となれば良く、反応装置の形状や珪素化合物ガス流量、反応効率によって異なるが、例えば、顆粒状炭素1mol量に対して珪素が1〜10mol量となるように珪素化合物ガスを導入すれば良い。得られた炭化珪素顆粒に余剰の珪素化合物が混在する場合には、フッ酸等の酸により洗浄することで取り除くことも可能である。上記よりも珪素化合物ガスの使用量が少ない場合や、上記の通りとしても顆粒状炭素と珪素化合物ガスとの反応率が低い場合には、炭素質材料が未反応のまま残存するが、このままでも炭化珪素単結晶用原料として用いることも可能であるし、取り除く場合には、例えば、大気中において700℃程度で焼成することで除去可能である。
上記反応は、反応雰囲気制御の可能な公知の装置を使用して行うことができる。例えば、高周波誘導加熱やヒーター加熱により加熱処理を行う雰囲気制御型高温炉である。
反応雰囲気制御用のガスとしては、例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素等の不活性ガスや、一酸化炭素、水素等の還元性ガス等の1種類またはこれらを混合したガスを用いることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
比表面積250m/g、不純物濃度4.5ppm、平均粒子径2.0mmの顆粒状カーボンブラックを黒鉛製ルツボに充填し、高周波誘導加熱炉を用いてアルゴンガス雰囲気下で加熱し、黒鉛製ルツボ内の顆粒状カーボンに接触するようにテトラクロロシラン(SiCl)ガスを流通させた。
加熱処理温度は1750℃であり、加熱時間は1時間とした。
加熱処理後に得られた顆粒状物質についてX線回折測定を行ったところ、β-SiCを主相とすると炭化珪素であった。
該炭化珪素顆粒について、BET法により比表面積を測定したところ5.5m/gであった。
炭化珪素粉顆粒中の不純物濃度は、炭化珪素顆粒をフッ化水素酸、硝酸、硫酸の混酸に入れ、加圧加熱分解し、ICP発光分光分析により調べた。
該炭化珪素顆粒中の不純物濃度は、0.8ppmであった。
該炭化珪素顆粒のうち無作為に20粒子ずつ10回採取し、圧壊強度及び粒子径を測定したところ、平均圧壊強度は350kPa、平均粒子径は1.9mmであった。
該炭化珪素顆粒を、垂直に設置した内径54.5mm、長さ500mmの円柱状アクリル管内に260mmの厚さになるよう充填し、該アクリル管の底部より0.8m/分の線速で空気を導入した。導入された空気は充填された該炭化珪素顆粒の層を通過し、該アクリル管上部より排出される。この空気流通試験において該炭化珪素顆粒は飛散しなかった。
実施例2
比表面積600m/g、不純物濃度1.6ppm、平均粒子径3.0mmの顆粒状カーボンブラックを用いた以外、実施例1と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は7.0m/gであり、不純物濃度は0.4ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は200kPa、平均粒子径は2.8mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例3
加熱処理温度を1650℃、加熱時間を8時間とし、珪素化合物ガスとしてモノメチルシラン(CHSiH)を用いた以外、実施例1と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は9.2m/gであり、不純物濃度は1.0ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は120kPa、平均粒子径は2.0mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例4
加熱処理温度を1800℃、加熱時間を1時間とした以外、実施例1と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は3.8m/gであり、不純物濃度は0.8ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は540kPa、平均粒子径は1.8mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例5
加熱処理温度を2000℃、加熱時間を1時間とした以外、実施例1と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は2.3m/gであり、不純物濃度は0.7ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は820kPa、平均粒子径は2.1mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例6
比表面積80m/g、不純物濃度0.4ppm、平均粒子径4.2mmの顆粒状カーボンブラックを用いた以外、実施例1と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は2.2m/gであり、不純物濃度は0.1ppm以下であった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は220kPa、平均粒子径は4.2mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例7
ヒュームドシリカとカーボンブラックとを重量比で5:1となるようにボールミルで混合した粉末を黒鉛製ルツボの下部に充填した。
該ヒュームドシリカ/カーボンブラック混合粉末の上部に、比表面積250m/g、不純物濃度4.5ppm、平均粒子径2.0mmの顆粒状カーボンブラックを充填し、黒鉛製タンマン炉を用いてアルゴンガス雰囲気下で加熱した。
加熱処理温度は1750℃であり、加熱時間は1時間とした。
加熱処理後に得られた顆粒状物質についてX線回折測定を行ったところ、β-SiCを主相とすると炭化珪素であった。
該炭化珪素顆粒の比表面積は5.4m/gであり、不純物濃度は0.9ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は340kPa、平均粒子径は1.9mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例8
比表面積1400m/g、不純物濃度3.5ppm、平均粒子径3.0mmの顆粒状カーボンブラックを用いた以外、実施例7と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は12.0m/gであり、不純物濃度は0.6ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は120kPa、平均粒子径は2.8mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
実施例9
比表面積120m/g、不純物濃度4.8ppm、平均粒子径7.0mmの顆粒状カーボンブラックを用いた以外、実施例7と同様にした。
得られた炭化珪素顆粒の比表面積は3.6m/gであり、不純物濃度は1.0ppmであった。
該炭化珪素顆粒の平均圧壊強度は350kPa、平均粒子径は7.0mmであり、空気流通試験において飛散しなかった。
比較例1
比表面積320m/g、不純物濃度6.0ppmの粉末状カーボンブラックを用いた以外、実施例1と同様にした。
得られた炭化珪素は粉末状であり、比表面積は6.0m/g、不純物濃度は1.6ppmであった。
該炭化珪素粉末のメディアン径は4.0μmであった。
該炭化珪素粉末に対して空気流通試験を行ったところ、該炭化珪素粉末は飛散し、アクリル管上部より噴出した。
表1に、実施例1〜9の顆粒状炭素、珪素化合物ガス、反応条件、炭化珪素顆粒についてまとめた。
Figure 2014214058

Claims (7)

  1. 比表面積が2〜15m/gであることを特徴とする炭化珪素顆粒。
  2. 金属不純物濃度が1ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素顆粒。
  3. 圧壊強度が50〜1000kPaであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の炭化珪素顆粒。
  4. 平均粒子径が0.5〜10mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭化珪素顆粒。
  5. 比表面積が50〜1500m/gである顆粒状炭素に珪素化合物ガスを供給し、1600〜2100℃の非酸化性雰囲気下で該顆粒状炭素中の炭素を珪化させることを特徴とする炭化珪素顆粒の製造方法。
  6. 金属不純物濃度が5ppm以下である顆粒状炭素を用いることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素顆粒の製造方法。
  7. 平均粒子径が0.5〜10mmである顆粒状炭素を用いることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素顆粒の製造方法。
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