JP2014208626A - リポソーム組成物 - Google Patents

リポソーム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014208626A
JP2014208626A JP2014062758A JP2014062758A JP2014208626A JP 2014208626 A JP2014208626 A JP 2014208626A JP 2014062758 A JP2014062758 A JP 2014062758A JP 2014062758 A JP2014062758 A JP 2014062758A JP 2014208626 A JP2014208626 A JP 2014208626A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
acid
liposome composition
ceramide
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014062758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6377381B2 (ja
Inventor
森山 正大
Masahiro Moriyama
正大 森山
一凡 顧
Ichibon Ko
一凡 顧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Priority to JP2014062758A priority Critical patent/JP6377381B2/ja
Publication of JP2014208626A publication Critical patent/JP2014208626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6377381B2 publication Critical patent/JP6377381B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/14Liposomes; Vesicles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/55Phosphorus compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/63Steroids; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/68Sphingolipids, e.g. ceramides, cerebrosides, gangliosides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/72Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
    • A61K8/73Polysaccharides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Dermatology (AREA)

Abstract

【課題】リポソーム組成物に関し、さらに詳細には、セラミド類を非結晶化させてリポソームに内包することができるため保存安定性に優れ、また、非結晶化されたセラミドを内包したリポソームの経皮吸収性から、肌荒れした皮膚の角層内部に至るまでバリア機能改善効果を十分に発揮できるものを提供すること。【解決手段】次の成分(A)〜(D);(A)セラミド類(B)以下の条件(1)〜(3)を満たすデキストリン脂肪酸エステル(1)グルコース単位あたりの該脂肪酸の置換度が1.4〜1.8である(2)該脂肪酸組成が、(a)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸であり、(a)、(b)の含有モル比が60:40〜95:5である(3)デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150である(C)リン脂質(D)コレステロールまたはフィトステロールを含有することを特徴とするリポソーム組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、リポソーム組成物に関し、さらに詳細には、セラミド類を結晶化させることなく、リポソーム組成物中に安定に含有することが可能であり、さらには保存安定性、肌荒れ改善効果、および保湿効果に優れるリポソーム組成物に関するものである。
セラミドは、皮膚の最外層である角層における細胞間脂質の主要な成分として存在し、細胞膜の裏打ちタンパク質であるコーニファイドエンベロップと結合することによって皮膚の水分を蒸散させないバリア機能としての役割を果たしている。皮膚のバリア機能の低下は、皮膚の水分量も低下することで皮膚老化の初期症状とも言える小皺の発生や、アレルゲン等の外的因子からの抵抗力が無くなり、様々な皮膚トラブルが発生する。また、バリア機能の低下は、皮膚表面が乾燥して白く捲れて落屑し、所謂肌荒れとして視覚的に現れる。
このようなセラミドの有用な機能に着目し、セラミドを含有した化粧料や皮膚外用剤への含有検討がなされている。しかしながら、セラミドは結晶性が高く、化粧料や皮膚外用剤への安定含有が困難な場合があり、従来から種々の成分との組み合わせや、製造方法などの工夫等がなされている。また、セラミドの他にも、植物セラミド、合成セラミド、プソイドセラミド(合成擬似セラミド)などのセラミド様物質もセラミドと同様な効果が期待されているが、これらの安定含有に関しても種々の技術検討がなされている。例えば、特許文献1には、セラミド類、α−トコフェリルリン酸エステル類、バチルアルコールを組み合わせた水中油型乳化組成物の技術があり、また特許文献2には、セラミド類と炭素数10〜30の脂肪酸を含む油相と水相とを、高圧にて分散させ、特定のpH領域または電導度を有する微細エマルジョンの水性化粧料の技術がある。
荒れた皮膚は、角層表層のみならず角層内部に至るまでセラミドの欠如などが原因で、バリア機能が乱れている状態である。また、セラミドなど結晶性が非常に高い物質は殆ど経皮吸収されず、非結晶化されていないセラミド含有の製剤を塗付した場合、セラミドが角層表面に留まってしまうため、角層内部に至るまでバリア機能を効果的に改善することは期待できなかった。また、従来より、非特許文献1などに示されているように、リポソームは優れた体内組織へ物質を運ぶ有用なキャリアとして知られている。そこで、特許文献3には、分岐型アルコールを含有し、セラミドを含むリポソームの膜を柔軟にすることで、角層内部への経皮吸収性を高めた技術がある。
一方、従来からデキストリン脂肪酸エステルは、液状の油剤をゲル化させる作用を有することから、特許文献4では、油性剤系の増粘や安定性を向上させる技術があり、特許文献5には、デキストリン脂肪酸エステルが、油中水系乳化化粧料において粉末の分散および経時での安定性を向上させる技術がある。
特開2011−016761号公報 特開2010−083802号公報 特開2011−032230号公報 特開2010−083866号公報 特開2010−116354号公報
薬学雑誌 128(2)185-186(2008)
上記特許文献1の技術は、保管される温度環境によってはセラミド類の結晶析出が見られる場合があった。特許文献2の技術では、特定の高圧機器にてセラミド類を含む乳化物を微細化する技術であるが、偏光顕微鏡などで微視的に観察した場合、十分なセラミド類の結晶化を抑制させる効果が発揮されない場合があった。特許文献3の技術では、炭素数20〜24の分岐型アルコールを含有して、リポソームの膜を柔軟にすることで経皮吸収性を高める技術であるが、内包物であるセラミドが結晶性を有するためリポソームの保存安定性が十分に発揮されない場合があったり、分岐型アルコールの影響から脂質二分子膜で構成されているベシクルであるリポソームが製造されない場合があったり、非結晶化されていないセラミドが角層内部へ効果的に経皮吸収されない場合があった。
すなわち、上記記載のとおり、セラミド類を含有した製剤化技術はあるが、セラミド類は結晶性が高く、保存環境によっては安定性が十分でない場合があった。例えば、高温環境においては、リポソーム自体の安定性に影響する場合があり、セラミド類を内包していた場合では、析出しやすい状況になることがある。また温度が短期間で変化する環境(以下、温度サイクル環境)においては、特にセラミド類の結晶化が進行する場合がある。例えば、製剤の使用期間によっては、季節による長期的な温度変化を受ける場合や、冷暖房の環境下における短期的な温度変化等によっても起こりうる可能性がある。この場合、セラミド類の結晶化物は、偏光顕微鏡等による微視的観察などから存在が確認できる。
そして、セラミド類は、製剤中で結晶化してしまうと、角層への付着効果、閉塞効果や経皮吸収効果が十分に得られにくくなり、肌改善効果や保湿効果にも影響する場合がある。
以上のような状況からセラミド類を製剤中に更に安定に含有できる技術や、荒れた皮膚をより効果的に改善できる製剤を開発する必要があった。すなわち、本発明の目的は、高温ならびに温度サイクル環境においてもセラミド類を結晶化させることなく安定に含有でき、角層内部へセラミドを経皮吸収できるキャリアとしてのリポソーム組成物を開発することである。
かかる実情に鑑み、本発明者らは、リポソームの脂質二分子膜中にセラミドを安定に内包し、セラミド類の結晶を抑制するためには、セラミド類と特定のデキストリン脂肪酸エステルとを組み合わせることが必要であり、リポソームの安定化に著しい効果を発揮するという知見を見出した。そして、さらに鋭意検討した結果、あわせてリポソームの安定性を向上させる成分として、コレステロール又はフィトステロールを含有させることによって、セラミド類の結晶化抑制効果をさらに向上させることが可能なリポソームが得られることを見出した。さらには、これらセラミド類と、特定のデキストリン脂肪酸エステルと共に特定の油剤を含有させることにより、さらにリポソームに内包するセラミド類の安定化、肌あれ改善効果、保湿効果を飛躍的に高めることができ、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(D);
(A)セラミド類
(B)以下の条件(1)〜(3)を満たすデキストリン脂肪酸エステル
(1)グルコース単位あたりの該脂肪酸の置換度が1.4〜1.8である
(2)該脂肪酸組成が、(a)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸であり、(a)、(b)の含有モル比が60:40〜95:5である
(3)デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150である
(C)リン脂質
(D)コレステロール又はフィトステロール
また、本発明は、成分(B)が、(a)パルミチン酸と(b)2−エチルヘキサン酸とのデキストリンエステル化物であることを特徴とするリポソーム組成物に関する。
また、本発明は、成分(A)が、天然セラミド、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質、フィトスフィンゴ糖脂質から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とするリポソーム組成物に関する。
また、本発明は、成分(A)、(B)の含有質量比が、(A)/(B)=0.48〜1であることを特徴とするリポソーム組成物に関する。
また、本発明は、成分(A)、(C)の含有質量比が、(A)/(C)0.04〜0.27であることを特徴とするリポソーム組成物に関する。
また、本発明は、成分(E)炭素数18〜24の分岐を有する高級アルコール、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の一価アルコールとのエステル、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の二価アルコールとのエステルから選ばれる油を含有することを特徴とするリポソーム組成物に関する。
また、本発明は、化粧料であることを特徴とするリポソーム組成物に関する。
また、本発明は、皮膚外用剤であることを特徴とするリポソーム組成物に関する。
本発明のリポソーム組成物は、セラミド類を非結晶化させてリポソームに内包することができるため、保存安定性に優れ、また、該リポソーム組成物が、肌あれ改善効果、保湿効果を発揮するものとして特に優れるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の成分(A)のセラミド類は、乱れたバリア機能を改善させ肌荒れ改善効果や保湿効果を付与させる成分として含有されるもので、セラミド及びその誘導体を包含するものであり、天然抽出物であっても、合成物であってもよい。また、本発明におけるセラミド類とは、通常、化粧料等に使用できる物であれば限定されないが、以下のものとして定義することができる。すなわち、分子中に1個以上の長鎖の直鎖および/もしくは分岐アルキル又はアルケニル基、更に、少なくとも2個以上の水酸基、1個以上のアミド基(および/またはアミノ基)を有する非イオン系両親媒性物質、あるいは当該非イオン系両親媒性物質の水酸基にフォスファチジルコリン残基、または糖残基が結合した誘導体として表現される一連のセラミド類である。例えば、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン及びそれらの長鎖脂肪酸アミドであるセラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド3B、セラミド4、セラミド5、セラミド6、セラミド6I、セラミド6IIなどの天然セラミド類;スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンのリン脂質誘導体であるスフィンゴミエリン、フィトスフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質;それらの配糖体であるセレブロシドやガングリオシドなどのスフィンゴ糖脂質およびフィトスフィンゴ糖脂質などが例示され、一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明においては、セラミド類には、合成セラミド、プソイドセラミド等も含まれるが、本発明の技術の優位性からはこれらの中でも、天然セラミドが好ましく、特に優れた肌荒れ改善効果や保湿効果が得られるためには、セラミド2またはセラミド3が好ましい。
本発明のリポソーム組成物における成分(A)の含有量は、0.001〜2質量%(以下、「%」と略記する)が好ましく、更に好ましくは0.01〜1%である。この範囲であると、セラミド類の結晶化を抑制しセラミド類を安定に含有することが可能であり、保存安定性、肌荒れ改善効果や保湿効果に優れたリポソーム組成物が得られる。
本発明の成分(B)は、以下の条件(1)〜(3)を満たすデキストリン脂肪酸エステル
(1)グルコース単位あたりの該脂肪酸の置換度が1.4〜1.8である
(2)該脂肪酸組成が、炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸(a)と炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸(b)であり、(a)、(b)の含有モル比が60:40〜95:5である
(3)デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150である
である。
以下、更に成分(B)の構成について説明する。
[デキストリン脂肪酸エステルのグルコース単位当たりの脂肪酸の置換度]
置換度とは、デキストリンの構成単位であるグルコースの水酸基が脂肪酸により置換されている数の平均値を示し、本発明においては、グルコース単位当たり1.4〜1.8、好ましくは1.45〜1.75である。置換度が1.4より低くなるに従って溶解温度が高くなり、リポソームが製造し難くなる、または溶解性が低下することでエステル化物自身がリポソーム組成物において結晶化してしまう、またはリポソーム組成物における着色や特異なにおいが生じ好ましくない。また、置換度が1.8より大きくなるにつれてべたつきが生じ、リポソーム組成物における滑らかさや保湿効果が得られ難いものとなる。
[デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分]
本発明のデキストリン脂肪酸エステルにおいて、デキストリンとエステル化する脂肪酸は2種類であることを特徴としている。該脂肪酸は、(a)炭素数12〜22の脂肪酸と、(b)炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸であり、好ましくはそれぞれが炭素数14〜22の直鎖飽和脂肪酸と炭素数8〜20の分岐飽和脂肪酸である。これらの各脂肪酸は、一種又は二種以上であってもよい。
本発明において、成分(B)の脂肪酸部分は、(a)と(b)のを含むことを特徴としており、この組合せにおいてのみ、セラミド類の結晶を抑制し、セラミド類の溶解性を向上させることができるものである。すなわち脂肪酸部分が、(a)又は(b)のいずれか一種とデキストリンとのエステル化物では、本発明のセラミド類の結晶を抑制する効果は顕著に見られない。
また脂肪酸の炭素数が11以下の直鎖脂肪酸と炭素数が7以下の分岐脂肪酸との混合脂肪酸とデキストリンとのエステルである場合、脂肪酸の炭素数が23以上の直鎖脂肪酸と炭素数が21以上の分岐飽和脂肪酸との混合脂肪酸とデキストリンとのエステルである場合のいずれにおいても、本発明のセラミド類の結晶を抑制する効果は得られないものである。更にこのような脂肪酸の炭素数が大きいものでは、リポソーム組成物としてのべたつきなども生じる可能性がある。
具体的に本発明に用いられる(a)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜、選択又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、特にパルミチン酸が好ましい。また、本発明に用いられる(b)炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸としては、例えば、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、2−エチルヘキサン酸が特に好ましい。
そして本発明においては、これらの脂肪酸が特定比率で含有していることが必要である。具体的には、組成物中の全デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分の組成が、(a)炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸が60〜95モル%、(b)炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸が5〜40モル%である。直鎖飽和脂肪酸の割合が95モル%より多くなると溶解温度が高くなり、リポソームが製造し難くなる、または溶解温度が高くなることでデキストリン脂肪酸エステル自身がリポソーム組成物において結晶化してしまう。分岐脂肪酸の割合が40モル%より多くなると、セラミド類の結晶化を抑制させる効果が顕著に見られない。
[デキストリン脂肪酸エステルのデキストリン部分]
本発明のデキストリン脂肪酸エステルに使用されるデキストリンは、α−グルコースがグリコシド結合によって重合した化合物であり、デンプンの加水分解により得られるものである本発明においては、グルコースの平均重合度3〜150、特に10〜100のデキストリンが好ましい。グルコースの平均重合度が2以下では、得られたデキストリンエステルがワックス様となって溶解性が低下する。また、グルコースの平均重合度が150を超えると、デキストリン脂肪酸エステルの溶解温度が高くなる、または溶解性が悪くなる等の問題を生ずることがある。デキストリンの糖鎖は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。
なお、デキストリン部分のグルコースの平均重合度は、グルコースを標準としてソモギー・ネルソン法で還元糖を、フェノール硫酸法で全糖を測定し(還元糖の定量法、学会出版センター発行)、次式により算出される。
グルコースの平均重合度=全糖(質量%)/還元糖(質量%)
従来より、化粧料や皮膚外用剤などに含有可能なデキストリン脂肪酸エステルとしては種々のものが知られているが、本願発明のセラミド類の結晶化を抑制する効果に優れるのは、上記記載の特定構造を有するものであることを特徴とする。成分(B)の製造は、例えば、特許第3019191号などに示されている製法に従って得ることは可能であるが、市販品としても入手可能である。例えば、市販品としてグルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.6、脂肪酸部分が炭素数16の直鎖脂肪酸パルミチン酸87モル%と、炭素数8の分岐脂肪酸である2−エチルヘキサン酸13モル%で構成され、デキストリン平均重合度が30のデキストリン脂肪酸エステル;レオパールTT2(千葉製粉社製)が挙げられる。
本発明のリポソーム組成物における成分(B)の含有量は、0.002〜4%が好ましく、更に好ましくは0.02〜2%である。この範囲であると、セラミド類の結晶化を抑制しセラミド類を安定に含有することが可能なリポソーム組成物が得られる。
成分(B)のデキストリンと脂肪酸とのエステル化物は、成分(A)のセラミド類に対して高い結晶防止効果を有し、本発明におけるリポソーム組成物の保存安定性も付与させるものであるが、成分(A)、(B)の含有質量比が、(A)/(B)=0.48〜1の範囲にすることが好ましく、(A)/(B)=0.5が特に好ましい。この範囲であると、セラミド類の結晶化を抑制しセラミド類を安定に含有することが可能であり、保存安定性、肌荒れ改善効果や保湿効果に優れたリポソーム組成物が得られる。
本発明に用いられる成分(C)のリン脂質は、特に記載した場合を除き、グリセリン又はスフィンゴシンを中心骨格として脂肪酸とリン酸が結合し、さらにリン酸にアルコールがエステル結合した構造をもつものをいう。リン脂質を構成する脂肪酸としては、炭素数7〜22の飽和及び不飽和カルボン酸が挙げられる。リン脂質を構成するアルコールとしては、窒素が含まれることが多く、このような例としては、コリン、エタノールアミン、イノシトール、セリンがある。
本発明の成分(C)のリン脂質は、リポソーム組成物の脂質二分子膜を形成させる主成分として含有されるものである。また、リン脂質自体が持つ保湿効果により、セラミド類と相乗して本発明のリポソーム組成物に肌荒れ改善効果や保湿効果を付与することができる。このようなリン脂質は、通常の化粧料に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、大豆由来リン脂質、大豆由来水素添加リン脂質、大豆由来リゾリン脂質、大豆由来水素添加リゾリン脂質、卵黄由来リン脂質、卵黄由来水素添加リン脂質、卵黄由来リゾリン脂質、卵黄由来水素添加リゾリン脂質、が挙げられ、これらのリン脂質は必要に応じて一種、又は二種以上用いることができ、より好ましくは、大豆由来水素添加リン脂質、大豆由来水素添加リゾリン脂質、卵黄由来水素添加リン脂質、卵黄由来水素添加リゾリン脂質が挙げられる。これらのリン脂質は必要に応じて一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のリポソーム組成物における成分(C)の含有量は、0.004〜8%が好ましく、0.04〜4%であることがより好ましい。この範囲であると、保存安定性や保湿効果に優れたリポソーム組成物が得られる。
成分(C)のリン脂質は、成分(A)のセラミド類を本発明におけるリポソーム組成物の脂質二分子膜中に内包させるものであるが、成分(A)、(C)の含有質量比が、(A)/(C)=0.04〜0.27の範囲にすることが好ましく、(A)/(C)=0.04〜0.16の範囲が特に好ましい。この範囲であると、セラミドを非結晶させて安定に含有することが可能であり、保存安定性、肌荒れ改善効果や保湿効果に優れたリポソーム組成物が得られる。
本発明の成分(D)のコレステロールまたはフィトステロールは、成分(C)とともに、脂質二分子膜を構成する。成分(D)は、脂質二分子膜構造の安定性に寄与しており、組合わせることにより、リポソームの保存安定性を向上させることができる点で好ましい。コレステロールとフィトステロールは必要に応じて二種以上組合わせて用いることができる。
本発明のリポソーム組成物における成分(D)の含有量は、0.0008〜1.6%であることが好ましく、0.008〜0.8%であることがより好ましい。この範囲であると、脂質二分子膜を安定にすることが可能であり、保存安定性に優れたリポソーム組成物が得られる。
成分(D)のコレステロールまたはフィトステロールも、成分(B)のデキストリンと脂肪酸とのエステル化物により非結晶化され、本発明におけるリポソーム組成物の保存安定性の向上を付与させるものであるが、成分(B)、(D)の含有質量比が、(B)/(D)=0.2〜1.5の範囲にすることが好ましく、(B)/(D)=0.2〜0.85の範囲が特に好ましい。この範囲であると、コレステロールまたはフィトステロールを非結晶させて脂質二分子膜を更に安定することが可能であり、保存安定性、肌荒れ改善効果や保湿効果に優れたリポソーム組成物が得られる。
本発明のリポソーム組成物における成分(E)炭素数18〜24の分岐を有する高級アルコール、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の一価アルコールとのエステル、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の二価アルコールとのエステルは、成分(A)のセラミドおよび成分(B)のデキストリンと脂肪酸とのエステル化物を共に溶解および保湿効果を向上させる成分として含有されるものである。このような成分(E)は、通常の化粧料に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、炭素数18〜24の分岐を有する高級アルコールとしては、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノールなどが挙げられ、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の一価アルコールとのエステル、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の二価アルコールとのエステルとしては、ミリスチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、オレイン酸エチル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチレングリコールなどが挙げられ、これらを一種または二種以上用いることができる。
本発明のリポソーム組成物における成分(C)、(E)の含有質量比が、(C)/(E)=10〜50の範囲にすることが好ましく、(C)/(E)=20〜50の範囲が特に好ましい。この範囲であると、コレステロールまたはフィトステロールを非結晶させて脂質二分子膜を更に安定することが可能であり、保存安定性、肌荒れ改善効果や保湿効果に優れたリポソーム組成物が得られる。
[水相]
本発明の組成物は、脂質二分子膜を形成しているリポソーム組成物であり、水相の媒質として、水を用いる。水は、脂質二分子膜の内相における媒質であり、また脂質二分子膜の外相における媒質でもある。水は、使用時及び使用後の皮膚にみずみずしい感触を付与しうる。
用いることのできる水は、化粧料または皮膚外用剤として許容できるものであれば特に制限はなく、たとえは、精製水の他、硬水、軟水、天然水、上水道水、海水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水を用いることができる。水の含有量は特に限定されず適宜、他の成分量に応じて含有することができる。
[他の成分]
本発明のリポソーム組成物は、上記成分以外にも、種々の成分を含有することが可能である。特に多価アルコールを含有することで、保存安定性や使用感において、より優れた皮膚外用剤を得ることができる。本発明に用いることのできる多価アルコールは、特に限定されず、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール等を用いることができる。中でも、ジプロピレングリコール、グリセリンが特に好ましい。
本発明のリポソーム組成物においては、pH調節剤を用いてもよい。組成物のpHが8を超える場合、用いるリン脂質が、加水分解し、脂質二重膜で構成されているベシクル状態の安定性が十分でなくなる場合がある。pH調節剤は、組成物のpHを5.0〜8.0に調整することができ、かつ皮膚に外用するための成分として許容できるものであれば特に限定されない。本発明に用いることのできるpH調節剤の例として、クエン酸塩、リン酸塩、酒石酸塩が挙げられる。なお、本発明でpHをいうときは、特に記載した場合を除き、25℃のときの値である。
本発明のリポソーム組成物には、前述の成分(E)以外の油剤を成分(E)の含有量より少量であれば、油剤を含有させることができる。油分は肌を柔軟にし、肌のしっとり感を付与する作用を発揮しうる。
本発明で用いられる油剤としては、化粧料一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、親油性界面活性剤類、油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシュトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の植物油類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モクロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸等の脂肪酸類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、モノステアリン酸グリセリル、トリステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等の親油性界面活性剤類、パラアミノ安息香酸エチル、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等の油溶性紫外線吸収剤類、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
本発明のリポソーム組成物には、上記した必須成分の他に通常の化粧料に使用される成分、例えば、水溶性高分子、アルコール類、水性成分、界面活性剤、粉体、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美白や抗酸化等を目的とした美容剤、防腐剤、香料、清涼剤等を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。
美白剤としては、アルブチン、ビタミンC及びその誘導体、サンザシ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、カンゾウ抽出物、クララ(クジン)抽出物、コムギ抽出物、サイシン抽出物、コメ及びコメヌカ抽出物、ブラックカラント抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、コーヒー抽出物、ハトムギ(ヨクイニン)抽出物等が挙げられる。
抗酸化剤としては、コエンザイムQ10、αリポ酸、ビタミンE及びその誘導体、カロチノイド、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ルチン及びその誘導体、グルタチオン及びその誘導体、スーパーオキサイドディスムターゼ、マンニトール、ケイケットウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、シャクヤク抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、トルメンチラ抽出物、ブドウ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)等が挙げられる。
更に、本発明のリポソーム組成物には、電解質を含有することもできる。具体的には、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファン、チロキシン、メチオニン、シスチン、システィン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸及びトリメチルグリシン、N−アセチル−グルタミン酸等のアミノ酸の水溶性誘導体類、ヒドロキシ酢酸、乳酸、β−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシイソカプロン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、タートロン酸、クエン酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩、アンモニウム塩、グリチルリチン酸ジカリウム、尿素、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸塩、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸塩が挙げられる。電解質の含有量は0.1〜5%であることが、美容効果や高温での安定性の点で、より好ましい。
本発明のリポソーム組成物の製造のためには、当業者に知られた常法をもちいることができる。特に限定されるものではないが、例えば、成分(A)、(B)、(C)、(D)、および(E)をあらかじめ加熱して均一に混合しておき、そこに攪拌しながら加熱した水系成分を添加する。ここで、脂質二分子膜が形成されていることは、得られた剤についておこない、マルテーゼクロス像の存在を直交ニコル下で偏光顕微鏡観察することにより、確認可能である。続いてこれを高圧処理し、更に他の水系を添加・混合することによる。
本発明のリポソーム組成物の粒径は、特に限定されるものではないが、経時安定性の観点から、100〜400nmであることが好ましく、150〜350nmであることがより好ましい。このような本発明のリポソーム組成物は、透明〜半透明の外観を有しうる。なおここでの粒径は、コールターカウンター(ベックマン・コールター株式会社製:サブミクロン粒子アナライザーN5)により測定した値である。
本発明のリポソーム組成物は、そのまま用いることも可能であるが、化粧料または皮膚外用剤に本発明のリポソーム組成物を添加して用いることに適している。化粧料または皮膚外用剤に添加して用いる場合のリポソーム組成物の量は、特に制限はないが、たとえば、化粧料または皮膚外用剤の全量に対し、0.1〜70%とすることができ、0.5〜60%とすることが好ましく、1.0〜50%とすることがさらに好ましい。この範囲であれば、安定的に含有できるからである。
本発明により得られる化粧料または皮膚外用剤(リポソーム組成物自体である場合と、リポソーム組成物を含有する化粧料または皮膚外用剤である場合とを含む。)の形態には特に限定はなく、例えば、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディクリーム等のスキンケア化粧料、化粧用下地化粧料を例示することができる。またその使用法は、手や指で使用する方法、不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定する
ものではない。
下記表1〜表4に示す本発明品1〜22および比較品1〜5それぞれの組成物を調製した。得られた組成物のリポソーム形成の確認としてマルテーゼクロス形成による脂質二分子膜の有無、セラミド類の結晶の有無、肌荒れ改善効果、保湿効果について下記の方法により評価し、結果と併せて表1〜表4に示した。なお、本発明において、セラミド類の溶存状態が温度変化に起因して変化することから、50℃1ヶ月保存における安定性評価だけでなく、サイクル温度1ヶ月保存(-10℃、10℃の各温度を48時間おきに設定変更するサイクル)においても安定性評価した。
また表1〜表4において、評価結果の「−」は、リポソーム形成不良状態若しくはセラミド類の結晶析出が認められたもので、経時観察は省略したものを表している。
[調製方法]
成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)およびジプロピレングリコールを100℃に加熱し、均一に溶解する。これに80℃に加熱した精製水を添加し、2000rpm、3分間撹拌する。
室温まで冷却し、直交ニコル下で偏光顕微鏡観察にてマルテーゼクロス像の存在を確認した後、マイクロフルイダイザーにて高圧処理(800MPa×2回)してリポソーム組成物を得た。
[評価方法]
専門家により、下記に従って判定する。なお、リポソーム形成、セラミド類の結晶の有無は、偏光顕微鏡を用いた評価による。
リポソーム形成評価 マルテーゼクロス像(高圧処理前評価)
高圧処理前の製造物の各試料を、倍率400倍、露光時間1/200秒にて正立型顕微鏡(オリンパス社製)を用いて偏光下にて観察し、マルテーゼクロス像の存在を確認した。
◎:全てのベシクルにおいて観察される
○:殆どのベシクルにおいて観察される
△:一部のベシクルにおいて観察される
×:全く観察されない
セラミド類の結晶の有無(高圧処理前評価、保存安定性評価)
製造直後、および50℃、−10〜10℃(48時間サイクル)の恒温槽に1ヶ月間保管した各試料を、倍率400倍、露光時間1/200秒にて正立型顕微鏡(オリンパス社製)を用いて偏光下にて観察した。偏光下では、セラミド類が組成物中に結晶として存在する場合、白色の光輝物として観察される。また結晶光輝物になっていなくても、結晶化が進行している場合、顕微鏡にて不明瞭なセラミド類の光輝物として灰色調の像として観察される。
なお、各表の判定基準が「−」のものは、製造直後からセラミドの結晶光輝物が観察されるので経時観察省略を意味する。
◎:全くセラミド類の結晶光輝物が観察されない
○:不明瞭なセラミド類の結晶光輝物が観察される
△:一部に小さなセラミド類の結晶光輝物が観察される
×:明瞭なセラミド類の結晶光輝物が観察される
リポソーム保存安定性評価
製造直後、および50℃、−10〜10℃(48時間サイクル)の恒温槽に1ヶ月間保管した各試料のリポソームの平均粒子径を、コールターカウンター(ベックマン・コールター株式会社製:サブミクロン粒子アナライザーN5)による測定でおこない、製造直後を基準に平均粒子径の変化率を以下の基準にて評価した。
なお、各表の判定基準が「−」のものは、製造直後からリポソーム形成不良のため経時観察省略を意味する。
◎:平均粒子径の変化率が、±25%未満
○:平均粒子径の変化率が、±25%以上±50%未満
△:平均粒子径の変化率が、±50%以上±75%未満
×:平均粒子径の変化率が、±75%以上
肌荒れ改善効果
試験は、5人の健常人で実施した。漏斗のラッパ口を前腕内側部に圧着させ、アセトンとジエチルエーテル1:1の質量比で混合した溶液を斗の部分からパスツールで5mL程度注ぎ込み、皮膚を完全に浸漬させる。20分静置させて人工的に荒れ肌を作成する。皮膚内のバリア構成成分である細胞間脂質は、該溶液によって溶質し、バリア機能の低下に伴い皮膚の水分蒸散量が上昇し、その結果をTEWL(経表皮水分蒸散量)として測定することができる。荒れ肌作成直後のTEWLを、温度22℃、相対湿度50%の一定の環境下で20分馴化した後、VapoMeter(Delfin社製)にて各パネル5点づつ測定し、このときの平均値を算出する。荒れ肌を作成した後、実施例および比較例の各試料を朝晩2回塗付し、1週間後のTEWLを前述と同様な条件および方法にて測定し、初期平均値を100として、1週間後の平均TEWLを相対値として算出し、肌荒れ改善効果を評価する。
◎:初期TEWLに対して相対値90未満回復
○:初期TEWLに対して相対値90以上95未満回復
△:初期TEWLに対して相対値95以上100未満回復
×:初期TEWLに対して相対値100以上回復
保湿効果
試験は、5人の健常人で実施した。はじめに前腕内側部において何も試料が塗布されていない皮膚の初期水分量を、SKICON−200EX(アイ・ビイ・エス社製)にて各パネル5点づつ測定した後、製造直後の各作成試料を塗布してから24時間後における皮膚水分量を同様に5点づつ測定する。初期平均値の水分量を100とした場合、24時間後の平均水分量を相対値として算出し、保湿効果を評価する。
◎:初期水分量に対して相対値平均水分量が150%以上
○:初期水分量に対して相対値平均水分量が150%未満130%以上
△:初期水分量に対して相対値平均水分量が130%未満110%以上
×:初期水分量に対して相対平均水分量が110%未満
表1〜表4の結果からも明らかなように、本発明に係わる本発明品1〜22は、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものである。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミド、特定の油剤が元々有する保湿効果を十分に発揮させることが可能である。比較品1は、成分(A)のリン脂質の代わりに、カチオンであるジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートを用いた系では、ベシクルの保存安定性が悪く、リポソーム自身の保存安定性が悪いため、水系中にセラミド類が溶質して光輝結晶物として観察される。また、カチオンの皮膚安全性の観点から推察されたように、肌荒れ改善効果や保湿効果においても劣っていた。成分(D)のコレステロールを抜去した比較品2は、セラミド類を含むリポソームを作成することができなかった。成分(A)のセラミド類を抜去した比較品3は、リポソームの保存安定性に比較的優れていたが、良好な肌荒れ改善効果が見られなかった。成分(B)の本発明に含有される特定のデキストリン脂肪酸エステルを抜去した比較品4は、セラミドが非結晶化されていないため、製造直後においてリポソームが殆ど形成されておらず、また経時保管においてリポソーム構造は完全に消失していた。更に、リポソームが形成されていないこと、セラミドが非結晶化されていないことに起因して良好な肌荒れ改善効果は見られなかった。成分(B)の本発明に含有される特定のデキストリン脂肪酸エステルに類似したパルミチン酸デキストリンを用いた比較品5は、経時保管においてセラミド類の結晶が生じ、また、完全にセラミド類が非結晶化されていないため、リポソームキャリアを用いても皮膚内への経皮吸収性に劣り、良好な肌荒れ改善効果が見られなかった。
[実施例2:化粧水]
(成分) (%)
1.セラミド2(*2) 0.05
2.(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン
平均重合度30 脂肪酸置換率1.6
パルミチン酸:2−エチルヘキサン酸=87:13(*3) 0.05
3.水素添加大豆リゾリン脂質(*5) 0.2
4.オレイン酸エチル 0.01
(炭素数18の脂肪酸と炭素数2の一価アルコールとのエステル)
5.ジプロピレングリコール 2
6.精製水 10
7.1,3−ブチレングリコール 20
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.クインスシードエキス 1
10.精製水 残量
*5 HP70H(日本精化社製)
下記の製法により、化粧水を調製した
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を100℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分(6)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:Dに成分(7)〜(10)と混合し、化粧水を得た。
実施例2の化粧水は、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものであった。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミド、特定の油剤が元々有する保湿効果を十分に発揮できるものであった。
[実施例3:リポソーム型美容液]
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質(*6) 0.8
2.フィトステロール 0.2
3.(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン
平均重合度30 脂肪酸置換率1.6
パルミチン酸:2−エチルヘキサン酸=87:13 *3 0.05
4.セラミド1(*7) 0.05
5.ジプロピレングリコール 5.0
6.精製水 50.0
7.1,3−ブチレングリコール 7.0
8.キサンタンガム 0.1
9.セスキオレイン酸ソルビタン 0.1
10.エタノール 5.0
11.乳酸ナトリウム 0.3
12.ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
13.グリセリン 5.0
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
15.セリン 0.1
16.エデト酸二ナトリウム 0.02
17.クエン酸3Na 0.25
18.リン酸1水素2Na 0.05
19.水溶性コラーゲン 0.01
20.精製水 残量
21.香料 0.05
*6 HSL-70 ワイエムシィ社製
*7 CeramideI 和光純薬社製
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を100℃で加熱溶解する。
B:成分(6)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:Dに成分(7)〜(21)を添加混合し、リポソーム型美容液を得た。
実施例3の美容液は、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものであった。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミドが元々有する保湿効果を十分に発揮できるものであった。
[実施例4:リポソーム組成物含有 水中油型乳液]
(成分) (%)
1.スクワラン 3.0
2.ジメチルポリシロキサン(20mm/m) 1.0
3.ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.5
4.セトステアリルアルコール 0.3
5.本発明品3で製造したリポソーム型美容液 15.0
6.ジプロピレングリコール 7.0
7.グリセリン 5.0
8.アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体(*8) 0.1
9.パラオキシ安息香酸メチル 適量
10.水酸化ナトリウム 0.03
11.エデト酸二ナトリウム 0.02
12.精製水 残量
13.香料 適量
*8 ペミュレンTR−2(NOVEON社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(4)を70℃にて加熱混合する。
B:成分(6)〜(12)を70℃にて加熱混合する。
C:AにBをディスパーミキサーにて撹拌させながら乳化した後、室温まで冷却し、成分(5)、(13)を加え混合して、乳液を得た。
実施例4の水中油型乳液は、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームを含有するものであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものであった。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミドが元々有する保湿効果を十分に発揮できるものであった。
[実施例5:シート状化粧料]
(成分) (%)
1.水素添加卵黄レシチン(*9) 1.6
2.コレステロール 0.4
3.(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン
平均重合度30 脂肪酸置換率1.6
パルミチン酸:2−エチルヘキサン酸=87:13(*3) 0.02
4.セラミド3(*10) 0.2
5.ジプロピレングリコール 5.0
6.精製水 20.0
7.エタノール 10.0
8.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 0.01
9.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.01
10.ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.01
11.セスキオレイン酸ソルビタン 0.01
12.ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸 0.006
13.ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸 0.004
14.ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル 0.1
15.1,3−ブチレングリコール 5.0
16.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
17.エデト酸二ナトリウム 0.3
18.クエン酸3Na 0.25
19.リン酸1水素2Na 0.05
20.ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
21.トラネキサム酸 2.0
22.カルボキシビニルポリマー 0.2
23.水酸化ナトリウム 0.06
24.精製水 残量
25.香料 0.1
*9 粉末卵黄レシチンR−20 旭化成工業社製
*10 CERAMIDE3 コスモファーム社製
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を100℃で加熱溶解する。
B:成分(6)を80℃に加熱する。
C:AにBを徐々に添加し、デスパミキサーにて分散する。
D:Cを室温まで冷却し、マイクロフルイダイザーにて高圧処理する。
E:Dに成分(7)〜(25)を添加し、これを不織布に含浸させる。
F:Eをアルミラミネートの袋状容器に密封充填し、シート状化粧料を得た。
実施例5のシート状化粧料は、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームを含有するものであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものであった。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミドが元々有する保湿効果を十分に発揮できるものであった。
[実施例6:リポソーム組成物含有 水中油型クリーム]
(成分) (%)
1.ステアリン酸 3.0
2.セトステアリルアルコール 3.0
3.グリセリルモノステアレート 1.5
4.スクワラン 20.0
5.ワセリン 5.0
6.グリセリン 7.0
7.1,3−ブチレングリコール 5.0
8.本発明品17で製造したリポソーム組成物 30.0
9.乳酸ナトリウム 0.2
10.キサンタンガム 0.5
11.フェノキシエタノール 0.2
12.水酸化ナトリウム 0.1
13.エデト酸二ナトリウム 0.02
14.精製水 残量
15.香料 0.2
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を70℃にて加熱混合する。
B:成分(6)、(7)及び(9)〜(14)を70℃にて加熱混合する。
C:AにBをディスパーミキサーにて撹拌させながら乳化した後、室温まで冷却し、成分(8)、(15)を加え混合して、クリームを得た。
実施例6の水中油型クリームは、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームを含有するものであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものであった。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミドが元々有する保湿効果を十分に発揮できるものであった。
[実施例7:水中油型クリーム状下地化粧料]
(成分) (%)
1.酸化チタン(粒子径200nm) 2.0
2.ジメチルポリシロキサン(6cs) 15.0
3.ポリオキシエチレン(30)コレステリルエーテル 1.0
4.パルミチン酸オクチル 1.5
5.ステアリル変性アクリレートシリコーン*11 2.0
6.精製水 残量
7.エタノール 5.0
8.プロピレングリコール 5.0
9.シリカ末 2.0
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
11.香料 0.2
12.大豆由来水素添加リン脂質 2.0
13.オレイン酸 1.0
14.コレステロール 0.5
15.1,3−ブチレングリコール 2.0
16.本発明品17で製造したリポソーム組成物型美容液 20.0
*11 KP−561 信越化学工業社製
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を3本ロールミルで分散処理後、75℃に加温する。
B:成分(6)〜(15)を均一に混合後、75℃に加温する。
C:BにAをディスパーミキサーにて撹拌させながら乳化した後、室温まで冷却し、成分(16)を加え混合して、水中油型クリーム状下地化粧料を得た。
実施例7の水中油型クリーム状下地は、セラミド類の結晶が抑制された内包安定化リポソームを含有するものであり、リポソームが有する優れた経皮吸収能により、皮膚内部までセラミド類が供給され、肌荒れ改善効果を十分に発揮できるものであった。更に、リン脂質、コレステロール/フィトステロール、セラミドが元々有する保湿効果を十分に発揮できるものであった。
以上詳述したように、セラミド類を非結晶化させてリポソームに内包することができるため保存安定性に優れ、また、非結晶化されたセラミドを内包したリポソームの経皮吸収性から、肌荒れした皮膚の角層内部に至るまでバリア機能改善効果を十分に発揮できるものである。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)セラミド類
    (B)以下の条件(1)〜(3)を満たすデキストリン脂肪酸エステル
    (1)グルコース単位あたりの該脂肪酸の置換度が1.4〜1.8である
    (2)該脂肪酸組成が、(a)炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸と(b)炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸であり、(a)、(b)の含有モル比が60:40〜95:5である
    (3)デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150である
    (C)リン脂質
    (D)コレステロールまたはフィトステロール
    を含有することを特徴とするリポソーム組成物。
  2. 前記成分(B)が、(a)パルミチン酸と(b)2−エチルヘキサン酸とのデキストリンエステル化物であることを特徴とする請求項1記載のリポソーム組成物。
  3. 前記成分(A)が、天然セラミド、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質、フィトスフィンゴ糖脂質から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする請求項1または2記載のリポソーム組成物。
  4. 前記成分(A)、(B)の含有質量比が、(A)/(B)=0.48〜1であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載のリポソーム組成物。
  5. 前記成分(A)、(C)の含有質量比が、(A)/(C)0.04〜0.27であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項記載のリポソーム組成物。
  6. 更に成分(E)炭素数18〜24の分岐を有する高級アルコール、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の一価アルコールとのエステル、炭素数8〜18の脂肪酸と炭素数2〜16の二価アルコールとのエステルから選ばれる油を含有することを特徴する請求項1〜5の何れかの項記載のリポソーム組成物。
  7. 化粧料であることを特徴とする請求項1〜6の何れかの項記載のリポソーム組成物。
  8. 皮膚外用剤であることを特徴とする請求項1〜6の何れかの項記載のリポソーム組成物
JP2014062758A 2013-03-27 2014-03-25 リポソーム組成物 Active JP6377381B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014062758A JP6377381B2 (ja) 2013-03-27 2014-03-25 リポソーム組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013065559 2013-03-27
JP2013065559 2013-03-27
JP2014062758A JP6377381B2 (ja) 2013-03-27 2014-03-25 リポソーム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014208626A true JP2014208626A (ja) 2014-11-06
JP6377381B2 JP6377381B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=51903145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014062758A Active JP6377381B2 (ja) 2013-03-27 2014-03-25 リポソーム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6377381B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3046932A1 (fr) 2016-01-21 2017-07-28 Ajinomoto Kk Preparation de vesicules multilamellaires, et preparation externe et cosmetique la comprenant
JP2017171632A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 新日本製薬株式会社 化粧品原料及び皮膚外用剤組成物
JP6293343B1 (ja) * 2017-09-06 2018-03-14 株式会社ノエビア 美容方法
WO2018061854A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 株式会社マンダム 化粧料用組成物
WO2018123004A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 小林製薬株式会社 メラニン生成抑制用の外用組成物
WO2018123883A1 (ja) 2016-12-27 2018-07-05 花王株式会社 セラミド微粒子分散物の製造方法
WO2018123002A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 小林製薬株式会社 外用組成物
JP2021113156A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 株式会社ファンケル 化粧水
CN114569485A (zh) * 2021-10-29 2022-06-03 中山中研化妆品有限公司 一种含有液晶结构的眼霜及其制备方法
WO2022181744A1 (ja) * 2021-02-27 2022-09-01 株式会社コーセー リポソーム組成物
WO2024128276A1 (ja) * 2022-12-14 2024-06-20 花王株式会社 水中油型乳化組成物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088133A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Kose Corp ベシクル組成物、及びそれを用いた皮膚外用剤
JP2010513221A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 ポーラ化成工業株式会社 セラミドを含有する油中水乳化剤形の皮膚外用剤
JP2012201663A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Kose Corp セラミド含有組成物
JP2012206971A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kose Corp 水中油型乳化組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088133A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Kose Corp ベシクル組成物、及びそれを用いた皮膚外用剤
JP2010513221A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 ポーラ化成工業株式会社 セラミドを含有する油中水乳化剤形の皮膚外用剤
JP2012201663A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Kose Corp セラミド含有組成物
JP2012206971A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kose Corp 水中油型乳化組成物

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3046932A1 (fr) 2016-01-21 2017-07-28 Ajinomoto Kk Preparation de vesicules multilamellaires, et preparation externe et cosmetique la comprenant
JP2017171632A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 新日本製薬株式会社 化粧品原料及び皮膚外用剤組成物
CN108697613A (zh) * 2016-09-28 2018-10-23 株式会社漫丹 化妆料用组合物
CN108697613B (zh) * 2016-09-28 2021-05-07 株式会社漫丹 化妆料用组合物
WO2018061854A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 株式会社マンダム 化粧料用組成物
JPWO2018061854A1 (ja) * 2016-09-28 2018-11-01 株式会社マンダム 化粧料用組成物
WO2018123883A1 (ja) 2016-12-27 2018-07-05 花王株式会社 セラミド微粒子分散物の製造方法
WO2018123004A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 小林製薬株式会社 メラニン生成抑制用の外用組成物
WO2018123002A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 小林製薬株式会社 外用組成物
JP2019043918A (ja) * 2017-09-06 2019-03-22 株式会社ノエビア 美容方法
JP6293343B1 (ja) * 2017-09-06 2018-03-14 株式会社ノエビア 美容方法
JP2021113156A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 株式会社ファンケル 化粧水
JP7459418B2 (ja) 2020-01-16 2024-04-02 株式会社ファンケル 化粧水
WO2022181744A1 (ja) * 2021-02-27 2022-09-01 株式会社コーセー リポソーム組成物
CN114569485A (zh) * 2021-10-29 2022-06-03 中山中研化妆品有限公司 一种含有液晶结构的眼霜及其制备方法
CN114569485B (zh) * 2021-10-29 2024-01-26 中山中研化妆品有限公司 一种含有液晶结构的眼霜及其制备方法
WO2024128276A1 (ja) * 2022-12-14 2024-06-20 花王株式会社 水中油型乳化組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6377381B2 (ja) 2018-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6377381B2 (ja) リポソーム組成物
JP4527530B2 (ja) ベシクル分散物およびこれを含有する化粧料
JP5101808B2 (ja) 水中油型液状組成物
JP5758670B2 (ja) 水中油型乳化組成物
TWI396560B (zh) 含神經醯胺之油包水乳液形式皮膚外用製備物
JP4989119B2 (ja) ベシクル系に好適な皮膚外用剤
JP5969793B2 (ja) アスコルビン酸誘導体が配合されたリポソーム組成物
JP6231624B2 (ja) オレアノール酸が捕集された化粧料用ナノリポソームの製造方法
BRPI0813092B1 (pt) composição de emulsão óleo em água e método para produzir a mesma.
EP2174646A1 (en) Inverted vesicle
JP2005179313A (ja) 皮膚化粧料用基剤の製造方法および皮膚化粧料
WO2006057166A1 (ja) 皮膚化粧料
JP2006273807A (ja) 化粧料
WO2014069631A1 (ja) ベシクル組成物及びそれを配合した皮膚外用剤及び化粧料
JP2016160242A (ja) セラミド類含有リポソーム分散液
WO2020230691A1 (ja) セラミド類とオレイン酸イソブチルを含有する組成物
WO2017179356A1 (ja) 過脂肪剤およびパーソナルケア組成物
JP2005002017A (ja) 皮膚外用剤
JP4188150B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2004217616A (ja) 水中油型乳化組成物及びその製造方法
JP7340796B2 (ja) 化粧料
JPH09132512A (ja) ステロール脂肪酸エステルのラメラ構造体
KR102381622B1 (ko) 쌀겨왁스의 안정화 방법 및 고 함량의 쌀겨왁스를 안정화한 나노에멀젼을 함유하는 화장료 조성물
JP2002179549A (ja) 皮膚外用剤
JP7075955B2 (ja) ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリルとアルキロイル乳酸塩とセラミド類を含有する組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170119

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6377381

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250