JP2014202734A - スレーブ装置、マスタ・スレーブシステム、および時刻同期方法 - Google Patents

スレーブ装置、マスタ・スレーブシステム、および時刻同期方法 Download PDF

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秀俊 菅原
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忠 武内
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薫 世永
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直喜 皆川
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Abstract

【課題】 本発明は、時刻をマスタ装置で管理されている時刻に同期させるスレーブ装置等に関し、正確な時刻同期を行なう。
【解決手段】 時刻を管理しているマスタ装置に向けて時刻問合せを送信し、マスタ装置からの、マスタ装置が時刻問合せを受信した時刻およびマスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信し、送信と受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出して伝搬遅延時間と閾値との大小を判定するサイクルを繰り返し、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて時刻を補正する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、時刻をマスタ装置で管理されている時刻に同期させるスレーブ装置、そのスレーブ装置とマスタ装置とからなるマスタ・スレーブシステム、および時刻をマスタ装置に同期させる時刻同期方法に関する。
例えば離れた場所に設置した複数の計測装置でそれぞれの計測対象を同時刻に計測する必要が生じる場合がある。そのような場合、複数の計測装置のうちの1台をマスタ装置とし、あるいはそれら複数の計測装置以外の時刻管理機能を有する装置をマスタ装置とし、そのマスタ装置と無線通信を行なって時刻をそのマスタ装置の時刻に常に一致させておく、いわゆる時刻同期処理が行なわれる。
この時刻同期処理の典型的なプロトコルの1つとしてTPSN(Timing−sync Protocol for Sensor Networks)が知られている(非特許文献1参照)。
このTPSNは、スレーブ装置からマスタ装置に向けて時刻問合せを送信し、マスタ装置からの、そのマスタ装置がその時刻問合せを受信した時刻、およびそのマスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信し、それらの送信と受信とのペアに基づいてマスタ装置との間の時刻差Δを算出して時刻を補正するプロトコルである。
鈴木 誠,猿渡 俊介,南 正輝,森川 博之、「無線センサネットワークにおける時刻同期技術の研究動向」、東京大学 先端科学技術研究センター 森川研究室 技術研究報告書 No.2008001 2008年4月24日
ところが、上記のスレーブ装置とマスタ装置との間では無線通信が行なわれ、一度送信しても受信不能だったときは再送処理が行なわれる。再送処理が行なわれても一度記録された応答時刻は変更されずにそのまま再送されるため、この再送処理に要した時間は伝搬遅延時間に反映される。したがって無線送信では、再送処理などの有無により、伝搬遅延時間が大きく変動する。上記のTPSNプロトコルは、その理由は後述するが、再送処理などが発生すると、時刻差Δが正確には求められず同期ズレが生じるおそれがある。
本発明は、正確な時刻同期を行なうことができるスレーブ装置、マスタ・スレーブシステム、および時刻同期方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のスレーブ装置は、
時刻を管理しているマスタ装置との間の無線通信により、マスタ装置に向けて時刻問合せを送信する問合せ送信部と、
マスタ装置からの、マスタ装置が前記時刻問合せを受信した時刻およびマスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信する返信受信部と、
問合せ送信部での送信と返信受信部での受信とのペアに基づいて時刻を補正する時刻補正部と、
上記ペアに基づいて、マスタ装置との間の通信の伝搬遅延時間およびマスタ装置の時刻との間の時刻差を算出する算出部と、
算出部で算出された伝搬遅延時間と閾値との大小を判定する遅延判定部と、
問合せ送信部に時刻問合せを送信させて返信受信部に時刻問合せに対する返信を受信させ、算出部に送信と受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出させて遅延判定部に伝搬遅延時間と閾値との大小を判定させるサイクルを繰り返し、時刻補正部に、閾値以下の伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させる制御部とを備えたことを特徴とする。
マスタ装置との間で時刻を同期させるには、再送処理などの行なわれていない送受信に基づいて時刻を補正することが重要である。そこで本発明では通信の伝搬遅延時間に着目し、伝搬遅延時間の小さい送受信、すなわち再送処理などによる伝搬遅延が発生していない送受信に基づいて時刻が補正される。これにより正確な時刻同期が行なわれる。
ここで、本発明のスレーブ装置において、上記制御部は、上記サイクルを1回の時刻同期インタバル内で所定回数繰り返すものであって、そのサイクルを繰り返している途中のサイクルにおいて、算出部で算出された伝搬遅延時間が閾値を下回ると今回の時刻同期インタバル内で初回に判定された場合に、時刻補正部に、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させ、今回の時刻同期インタバル内におけるその後の、上記サイクルの繰り返しが所定回数に達するまでの間においては、前回の時刻補正の基になったペアに基づいて算出された新たな閾値よりもさらに短かい新たな伝搬遅延時間が算出された場合に、時刻補正部に、その新たな伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を再度補正させるものであることが好ましい。
この制御方式を採用すると、1つの時刻同期インタバル内で、閾値を下回る伝搬遅延時間が初回に算出された早いタイミングで時刻補正が行なわれ、かつその後、さらに短かい伝搬遅延時間が算出されたタイミングでさらに正確である可能性の高い時刻補正が行なわれるため、素早い補正と正確な補正とのバランスが高度に保たれる。
あるいは、本発明のスレーブ装置において、上記制御部は、算出部で算出された伝搬遅延時間が閾値を下回ると判定された時点で、今回の時刻同期インタバルにおけるサイクルを停止するものであってもよい。
素早い補正を優先させるときは、この方式を採用することにより、1つの時刻同期インタバル内での時刻補正処理を早いタイミングで終了させて、他の処理に専念することができる。
また、本発明のスレーブ装置において、上記制御部は、今回の時刻同期インタバル内において上記サイクルを所定回数繰り返しても閾値を下回る伝搬遅延時間が算出されなかったときは、時刻補正部に、所定回数の繰り返しの中で算出された複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信とのペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させるものであってもい。
その時刻同期インタバル内で閾値を下回る伝搬遅延時間が算出されなかったときは、その時刻同期インタバルでの時刻補正を行なわないという選択肢もあるが、この選択肢を単純に採用すると時刻補正の行なわれない時刻補正インタバルが長く連続して時刻の同期が崩れてしまうおそれがある。上記の、算出された複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信とのペアに基づいて時刻を補正する方式を採用することにより同期が崩れてしまう事態を避けることができる。
さらに、本発明のスレーブ装置において、直近を含む直近から順次過去に遡る複数回の時刻補正の基になった送信と受信との複数のペアに基づいて算出された複数の伝搬遅延時間を記録しておくテーブルを有し、時刻補正部により時刻が新たに補正されるたびにテーブルの記録を更新する記録更新部を備え、上記制御部は、遅延判定部に、テーブルに記録されている複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間に基づいて設定された閾値を採用した判定を行なわさせるものであることが好ましい。
通信環境は、装置の設置場所により、また時刻とともに変化し、伝搬遅延時間もそれに伴って変化する。ここでは、直近から順次直近に遡る複数の伝搬遅延時間を記録して常に更新し、その中の最小の伝搬遅延時間に基づく閾値を採用するようにしたため、現在の通信環境に適合した閾値を採用して適切な判定が行なわれる。
さらに、本発明のスレーブ装置において、上記制御部は、問合せ送信部に、マスタ装置に向けた時刻問合せを、複数回、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信させるものであることが好ましい。
マスタ装置やスレーブ装置など、無線通信機能を持つ装置の場合、ある周期ごとに無線固有の処理(処理1)を行なっている場合がある。このような装置を用いて無線で一定周期で時刻問合せ処理(処理2)を行なうと、処理1と処理2が周期的に同時刻に重なったりずれたりして、無線通信に伴う本来の伝搬遅延時間に周期的に変化する遅延時間が加わり、時刻の同期精度に悪影響を及ぼすおそれがある。
上記のように、時刻の問合せを、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信すると、上記の周期的な遅延時間変化がなくなり、時刻の同期精度が一層向上する。
また、上記目的を達成する本発明のマスタ・スレーブシステムは、
時刻を管理しているマスタ装置と、そのマスタ装置との間の無線通信により時刻をマスタ装置の時刻に同期させるスレーブ装置とを備え、そのスレーブ装置が、
時刻を管理しているマスタ装置との間の無線通信により、マスタ装置に向けて時刻問合せを送信する問合せ送信部と、
マスタ装置からの、マスタ装置が前記時刻問合せを受信した時刻およびマスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信する返信受信部と、
問合せ送信部での送信と返信受信部での受信とのペアに基づいて時刻を補正する時刻補正部と、
上記ペアに基づいて、マスタ装置との間の通信の伝搬遅延時間およびマスタ装置の時刻との間の時間差を算出する算出部と、
算出部で算出された伝搬遅延時間と閾値との大小を判定する遅延判定部と、
問合せ送信部に時刻問合せを送信させて返信受信部に時刻問合せに対する返信を受信させ、算出部に送信と受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出させて遅延判定部に伝搬遅延時間と閾値との大小を判定させるサイクルを繰り返し、時刻補正部に、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させる制御部とを備えたことを特徴とする。
ここで、本発明のマスタ・スレーブシステムにおいて、上記制御部は、問合せ送信部に、マスタ装置に向けた時刻問合せを、複数回、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信するものであり、
上記マスタ装置は、スレーブ装置からの複数回の時刻問合せに対する複数回の返信を、時刻問合せの受信とその受信に対する返信との間の時間間隔を分散させて返信するものであることが好ましい。
前述した通り、時刻問合せを一定周期で行なうと周期的な遅延時間変化が加わるおそれがある。この点はマスタ装置についても同様であり、時刻問合せの受信とその受信に対する返信との時間間隔を分散させて返信することにより、時刻の同期精度がさらに高められる。
さらに、本発明の時刻同期方法は、
時刻を管理しているマスタ装置に向けて時刻問合せを送信し、マスタ装置からの、マスタ装置が時刻問合せを受信した時刻およびマスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信し、送信と受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出して伝搬遅延時間と閾値との大小を判定するサイクルを繰り返し、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて時刻を補正することを特徴とする。
ここで、本発明の時刻同期方法において、マスタ装置に向けた時刻問合せを、複数回、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信することが好ましい。
以上の本発明によれば、正確な時刻同期を行なうことができる。
スレーブ装置となるマスタ・スレーブシステムの模式図である。 マスタ・スレーブシステムにおいて導入されているTPSNの説明図である。 本発明の一実施形態のマスタ・スレーブシステムの機能構成図である。 時刻同期処理のタイミングの説明図である。 時刻補正処理シーケンスを示すフローチャートである。 時刻補正処理のシーケンスを示すフローチャートである。 スレーブ装置の時刻管理部のハードウエア構成を示すブロック図である。 遅延時間用テーブルの模式図である。 時刻補正処理シーケンスの第2例を示すフローチャートである。 本発明の一実施例と比較例のデータを示した図である。 本発明のもう1つの実施例のデータを示した図である。
以下では先ず:TPSN(Timing−sync Protocol for Sensor Networks)を採用した時刻同期処理の概要を説明し、その後、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、スレーブ装置となるマスタ・スレーブシステムの模式図である。
ここでは、時刻同期処理に特化した機能のみ示している。
スレーブ装置10とマスタ装置20は、いずれも、無線処理部11,21と時刻同期処理部12,22を有する。無線処理部11,21は、スレーブ装置10とマスタ装置20との間の無線通信を担っている。また、時刻同期処理部12,22はスレーブ装置10とマスタ装置20との時刻同期処理を担っている。ここでは、スレーブ装置10とマスタ装置20の時刻が常に一致するように、スレーブ装置10の時刻がマスタ装置20の時刻に一致するように補正される。
図2は、マスタ・スレーブシステムにおいて導入されているTPSNの説明図である。
以下、図1と図2を参照しながら、TPSNについて説明する。
スレーブ装置10の時刻同期処理部は、そのスレーブ装置10の時刻における時刻T1に、無線処理部11に対し、マスタ装置20への時刻問合せを依頼する。するとその依頼を受けた無線処理部11は、マスタ装置20に向けて時刻問合せを送信する。
マスタ装置20では、無線処理部21でその時刻合わせを受信して時刻同期処理部22に伝達する。時刻同期処理部22は、先ずその時刻問合せを受信した時刻T2を取得する。さらにその時刻同期処理部22は、スレーブ装置10からの時刻問合せに対する応答の時刻T3を取得し、それらの時刻T2,T3を情報とする返信を無線処理部21に依頼する。これらの時刻T2,T3はマスタ装置20で管理されている時刻である。無線処理部21は、それらの時刻T2,T3を情報とする返信をスレーブ装置10に向けて送信する。スレーブ装置10の無線処理部11は、その返信を受信して時刻同期処理部12に伝達する。時刻同期処理部12は、その通信を受信した時刻T4を取得する。この時刻T4は、スレーブ装置10で管理されている時刻である。このスレーブ装置10の時刻同期処理部12では、以下の演算を行なって自分(スレーブ装置10)の時刻とマスタ装置20で管理されている時刻との間の時刻差を算出して、自分(スレーブ装置10)の時刻を補正する。この一連の処理を周期的な時刻同期インターバルごとに行なうことによりスレーブ装置10の時刻をマスタ装置20の時刻に常に一致させることができる。
ここで、マスタ装置とスレーブ装置との間の伝搬遅延時間をD、マスタ装置とスレーブ装置との間の時刻差をΔとしたとき、
T2=T1+D+Δ……(1)
T3=T4−D+Δ……(2)
が成立する。これら(1),(2)式から、伝搬遅延時間Dおよび時刻差Δは次の通り算出される。
D={(T2−T1)+(T4−T3)}/2……(3)
Δ={(T2−T1)−(T4−T3)}/2……(4)
ここで、(1),(2)式から分かる通り、伝播遅延時間Dは、スレーブ装置10からマスタ装置20に向けた時刻問合せの送信とマスタ装置20からスレーブ装置10に向けた返信とで互いに同一であると仮定されている。しかしながら一度送信又は返信してもその送信又は返信が相手に正しく受信されなかったときは、再送処理が行なわれる。この再送処理のアルゴリズムは通信の分野で広く知られている技術であり説明は割愛する。この再送処理が行なわれると、その再送処理のために要した時間も伝播遅延時間に加わるため、大きな伝播遅延時間となる。この再送処理はスレーブ装置10からマスタ装置20への時刻問合せの送信時に発生することもあり、マスタ装置20からスレーブ装置10への返信時に発生することもある。しかも再送処理は1つの送信又は返信について一度とは限らず、何度も発生することがある。したがって、伝搬遅延時間Dが(1)式と(2)式とで異なっているおそれがあり、その場合、時刻差Δが正しく算出されずに誤差を持った時刻差Δが算出される可能性がある。
以下に説明する本発明の実施形態も、このTPSNのアルゴリズムに従ってスレーブ装置の時刻をマスタ装置の時刻に同期させるものであるが、上記の誤差の要因を低減させるアルゴリズムが導入されている。
図3は、本発明の一実施形態のマスタ・スレーブシステムの機能構成図である。ここではスレーブ装置の機能に重点を置いて示している。
マスタ装置20は、時刻管理部210を有し、現在時刻が管理されている。スレーブ装置10も時刻管理部180を有し、現在時刻が管理されている。ここでは、スレーブ装置10とマスタ装置20との間で無線通信を行ない、スレーブ装置10の時刻管理部180で管理されている時刻がマスタ装置20の時刻管理部210で管理されている時刻に常に一致するように時刻同期処理が行なわれる。
スレーブ装置10は、問合せ送信部110と返信受信部120を有する。
問合せ送信部110は、マスタ装置20に向けて時刻問合せを無線で送信する。また返信受信部120は、マスタ装置20からの、そのマスタ装置20が時刻問合せを受信した時刻(図2の時刻T2)およびマスタ装置20が応答した時刻(図2の時刻T3)を情報とする返信を受信する。
このスレーブ装置10はさらに、時刻補正部130、算出部140、および遅延判定部150を有する。
時刻補正部130は、問合せ送信部110での送信と返信受信部120での受信とのペアに基づいて、時刻管理部180で管理されている時刻を補正する。
算出部140は、上記のペアに基づいて、マスタ装置20との間の通信の伝搬遅延時間およびマスタ装置20の時刻との間の時刻差を算出する。
遅延判定部150は、算出部140で算出された伝搬遅延時間と閾値との大小を判定する。
このスレーブ装置10はさらに、制御部160を有する。この制御部160は、このスレーブ装置10の各部の制御を担っている。ここでは、基本的には、問合せ送信部110に時刻問合せを送信させて返信受信部120に時刻問合せに対する返信を受信させ、算出部140に送信と受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出させて遅延判定部150に該伝搬遅延時間と閾値との大小を判定させるサイクルを繰り返す。そして、この制御部160は、遅延判定部150で伝搬遅延時間が閾値を下回ると判定されると、その時刻補正部130に、時刻管理部180で管理されている時刻を、その閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて補正させる制御を実行する。
さらにこのスレーブ装置10は、遅延時間用テーブル171を有する記録更新部170を有する。この遅延時間用テーブル171は、直近を含む直近から順次過去に遡る複数回の時刻補正の基になった送信と受信との複数のペアに基づいて算出された複数の伝搬遅延時間が記録されるテーブルである。この記録更新部は、時刻補正部130により時刻が新たに補正されるたびに遅延時間用テーブルの記録を更新する。
そして制御部160は、遅延判定部150に、遅延時間用テーブルに記録されている複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間に基づいて設定された閾値を採用した判定を行なわさせる。
図4は、時刻同期処理のタイミングの説明図である。
ここでは、一定周期で時刻同期インタバルを繰り返し、1回の時刻同期インタバル内で、問合せ送信部110からの時刻問合せの送信と返信受信部120での返信の受信とを含む処理がN回実行される。
図5は、図3に示すスレーブ装置10の制御部160による制御の下で実行される時刻補正処理シーケンスを示すフローチャートである。
ここでは、先ず閾値の初期値が適宜に決定されて(ステップS01)、時刻同期インタバル(図4参照)の開始まで待機する(ステップS02)。
この閾値は後述するステップS04で使用される。新たな時刻同期インタバルが開始されると、データ計測が行なわれる(ステップS03)。このデータ計測のステップは、問合せ送信部110からの時刻問合せの送信、返信受信部120での返信の受信、並びに、前述の(1)〜(4)式に基づく、算出部140における伝播遅延時間Dおよびマスタ装置200の時刻との間の時刻差Δの算出を含むステップである。
データ計測処理(ステップS03)が行なわれると、今回のデータ計測処理で算出された伝播遅延時間Dが閾値未満であるか否かが判定される(ステップS04)。このステップS04の判定処理は、図3の遅延判定部150に相当する処理である。
ステップS04において、伝搬遅延時間Dが閾値未満であると判定されると、次に時刻補正処理(ステップS05)が実行される。この時刻補正処理についての説明は後に譲る。
このステップS05の時刻補正処理が終了するとステップS02に戻り、次の時刻同期インタバル開始まで待機する。一方、ステップS04で、伝搬遅延時間Dが閾値を越えている旨、判定されると、ステップS06に進み、今回の時刻同期インタバルの中でN回のデータ計測(図4参照)が完了したか否かが判定される。まだN回に達していないときは、ステップS03に戻り、次のデータ計測が行なわれる。閾値未満の伝搬遅延時間が算出されないままN回の計測が完了すると今回の時刻同期インタバルについては時刻補正処理を行なうことなくステップS07に進み、閾値が調整される。閾値を調整しないと、次の時刻同期インタバルでも時刻補正処理が行なわれない可能性が高く、長時間にわたって時刻補正処理が行なわれないと時刻の同期が崩れてしまうため、ここでは閾値を緩める処理が行なわれる。ステップS07で閾値を調整した後は、ステップS02に戻り次の時刻同期インタバル開始まで待機する。
この図5に示すシーケンスを採用すると、伝搬遅延時間が小さい送受信、すなわち再送処理など伝搬遅延時間を増大させる処理が発生していない可能性が高い送受信に基づいて時刻が補正される。したがって正確な時刻同期が行なわれる。
また、この図5に示すシーケンスの場合、1つの時刻同期インタバル内でN回の計測を予定しているものの、閾値以下の伝搬遅延時間が算出されるとそれ以降の計測を停止する。すなわち、1つの時刻同期インタバル内での時刻補正処理をできるだけ早いタイミングで終了させて、他の処理に専念させるようにしている。
また、この図5に示すシーケンスの場合、1つの時刻同期インタバル内において計測をN回繰り返しても閾値未満の伝搬遅延時間が算出されなかったときは、その時刻同期インタバル内での時刻補正処理は行なわれないが、閾値が調整されるため、時刻補正処理が長時間にわたって行なわれずに時刻同期が崩れてしまう事態は回避される。
図6は、図5のステップS05における時刻補正処理のシーケンスを示すフローチャートである。
ここでは先ず、時刻補正が行なわれる(ステップS11)。
図7は、図3に示すスレーブ装置10の時刻管理部180のハードウエア構成を示すブロック図である。
ここには、ローパスフィルタ181と発振器/カウンタ182が示されている。
図3に示すスレーブ装置10の算出部140(図5のステップS03のデータ計測)で算出されたマスタ装置20との間の時刻差Δを表わす情報はローパスフィルタ181を経由させた後、発振器/カウンタ82に周波数制御信号として与えられる。ローパスフィルタ181を経由させるのは、算出された時刻差Δが時間的に激しく変化していても、発振器/カウンタ182を緩やかに制御するためである。
ローパスフィルタ181からの周波数制御信号の入力を受けた発振器/カウンタ182では、その周波数制御信号に基づいて発振周波数とカウント動作が調整される。これによりその発振器/カウンタの出力値である時刻情報が調整される。
図6に戻って時刻補正処理のシーケンスの説明を続ける。
ステップS11において、図7を参照して説明したようにして時刻補正が行なわれると、次に後に説明する、遅延時間用テーブル中の最も古いデータが破棄される(ステップS12)。
図8は、遅延時間用テーブルの模式図である。
ここには、時刻補正の基になった時刻差Δが算出されたときに算出された伝搬遅延時間Dと、その伝搬遅延時間Dをこのテーブルに記録した時刻とのペアが、過去のM回に渡って記録されている。
図6に戻って説明を続ける。
図6のステップS12では、図8に示す遅延時間テーブル中の、データ記録時刻が最も古いデータが破棄される。ただし、M行の中に未記録の行があるときは、データの破棄は行なわれない。
次に、今回算出された伝搬遅延時間がその遅延時間用テーブルに記録される(ステップS13)。
さらに、その遅延時間用テーブルに記録されている伝搬遅延時間の中の最も小さい伝搬遅延時間に基づいて閾値が決定される(ステップS14)。図5のステップS04では、ステップS01で決定された初期値としての閾値を使用する初回を除き、このようにして新たに決定された閾値が使用される。
図9は、時刻補正処理シーケンスの第2例を示すフローチャートである。
図3に示すスレーブ装置10では、その制御部160の制御の下で、図5に示す時刻補正処理シーケンスに代えて、この図9に示す時刻補正処理シーケンスを実行してもよい。
この図9に示す時刻補正処理シーケンスの、ステップS21〜S26(図6に示す時刻補正処理を含む)は、図5に示す時刻補正処理シーケンスのステップS01〜S06とそれぞれ同一の処理であり、ここでの重複説明は省略する。ただし、図5に示す時刻補正処理シーケンスの場合、ステップS05の時刻補正処理を行なった後はステップS02に戻って次の時刻同期インタバルまで待機するが、この図9に示す時刻補正処理シーケンスの場合、ステップS25の時刻補正処理を行なった後はステップS26に進む。すなわち、この図9に示す時刻補正処理シーケンスでは、閾値未満の伝搬遅延時間が算出されて(ステップS24)、時刻補正処理(ステップS25)を行なった後も、今回の時刻同期インタバルの中での計測がN回に達するまで、データ計測処理(ステップS23)が続行される。ただし、今回の時刻同期インタバルの中で時刻補正処理(ステップS25)が実行されると、その時刻補正処理の中で閾値が更新される(図6ステップS14参照)ため、次にステップS24に次に進んだときは、その更新された閾値が使用される。すなわち、ここでは、今回の時刻同期インタバル内で伝搬遅延時間が閾値を初回に下回った場合に、その時点で時刻補正処理が行なわれ、その後、データ計測がN回に達するまでの間においては、新たな閾値よりもさらに短かい新たな伝搬遅延時間が算出された場合に、その新たな伝搬遅延時間が算出された際の時刻差Δに基づいて時刻が再度補正されることになる。
ステップS26において、今回の時刻同期インタバルの中でN回の計測が完了したと判定されるとステップS27に進む。このステップS27では、今回の時刻同期インタバルの中で既に時刻補正処理(ステップS25)が実施されたか否かが判定される。この判定を行なうのは、今回の時刻同期インタバルの中でN回算出された伝搬遅延時間の全てが閾値を上回っていて(ステップS24)、時刻補正処理が一度も行なわれていない可能性もあるからである。
ステップS27において、今回の時刻同期インタバルの中で既に時刻補正処理(ステップS25)が実施されていると判定されると、ステップS22に戻り、次の時刻同期インタバルの開始まで待機する。
一方、ステップS27において、今回の時刻同期インタバルの中では、時刻補正処理(ステップS25)が一度も行なわれていないと判定されると、ステップS28に進む。このステップS28では、今回の時刻補正インタバルでN回計測したデータの中の最小の伝搬遅延時間が算出された際に算出された時刻差Δが選択される。そしてステップS29において、その選択されたN回の中の最小の伝搬遅延時間に対応する時刻差Δに基づく時刻補正処理が実施される。ステップS29で時刻補正処理が実施された後は、ステップS22に戻り、次の時刻補正インタバルの開始まで待機する。
このように、この図9に示す時刻補正処理シーケンスの場合、今回の時刻同期インタバル内においてデータ計測をN回繰り返しても閾値を下回る伝搬遅延時間が算出されなかったときは、N回の繰り返しの中で算出された複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間とのペアで算出された時刻差に基づいて、時刻が補正される。
この図9に示す時刻補正処理シーケンスの場合、各時刻同期インタバル内で時刻補正処理を少なくとも1回必ず実施することにより、時刻の同期の崩れを防止している。
図10は、本発明の一実施例と比較例のデータを示した図である。
図10(A)は、各時刻同期インタバルごとに、TPSN(図2参照)を1回だけ実施し、伝搬遅延時間Dの大小は考査せずに時間差Δを算出して時刻補正を行なったときのデータであり、本発明に対する比較例に相当する。
図10(B)は、図9に示す時刻補正シーケンスを採用したときのデータであり、本発明の一実施例に相当する。
図10(A)と図10(B)との比較から明らかな通り、図10(B)の実施例の方が誤差(Time error)の最大値も小さく、かつ大きな誤差の発生頻度も低下している。
図11は、本発明のもう1つの実施例のデータを示した図である。
上述の時刻補正処理シーケンスでは、図4に示す通り、1回の時刻同期インタバルごとにN回の計測を行なうことを基本としている。また、1回の計測では、図2に示す通り、時刻T1〜T4を測定することが基本となっている。
図11(A)は、N回の計測のうちの引き続く2回の計測における時刻T1どうしの時間間隔を200msに固定したときのデータである。このとき、マスタ装置側での、時刻T2から時刻T3までの時間間隔も一定に固定されている。
また図11(B)は、時刻T1どうしの時間間隔を120ms〜200msの間で分散させたときのデータである。時刻T2から時刻T3までの時間間隔は一定に固定したままである。
さらに、図11(C)は、時刻T1どうしの時間間隔を120ms〜200msの間で分散させるとともに、時刻T2から時刻T3の時間間隔も0ms〜80msの間で分散させたときのデータである。
図11(A),(B)では、誤差(Time error)が周期的に変化している。これは、伝搬遅延時間が周期的に変化していることに起因している。伝搬遅延時間が周期的に変化する原因は、スレーブ装置10とマスタ装置20との双方において、データ計測の周期とは異なる、ただし、ここでデータ計測の周期の整数倍に近い一定周期で内部処理が実行されていることにあると考えられる。このような状況下にあるときは、データ計測の周期(時刻T1どうしの時間間隔)を分散させ、かつマスタ装置での受信時刻T2から返信時刻T3までの時間間隔を分散させることにより、図11(C)に示すように、スレーブ装置10やマスタ装置20での内部処理の影響を避けることができる。
図11(B)では、データ計測の周期(時刻T1どうしの時間間隔)は分散させているため、この図11(B)の周期的な変化はマスタ装置における内部処理の影響と考えられる。したがって、このような、周期的な伝搬遅延時間の変化を引き起こす内部処理の行なわれていないマスタ装置を用いたときは、スレーブ装置側においてデータ計測の周期(時刻T1どうしの時間間隔)を分散させるだけでよい。
また、スレーブ装置、マスタ装置の双方が、周期的な伝搬遅延時間の変化が計測されるような内部処理を行なっていない装置のときは、このような分散化は不要であって、一定周期で計測を行なってもよい。
10 スレーブ装置
11,21 無線処理部
12,22 時刻同期処理
20 マスタ装置
110 問合せ送信部
120 返信受信部
130 時刻補正部
140 データ算出部、算出部
150 遅延判定部
160 制御部
170 記録更新部
171 遅延時間用テーブル
180,210 時刻管理部
181 ローパスフィルタ
182 発振器/カウンタ

Claims (10)

  1. 時刻を管理しているマスタ装置との間の無線通信により、該マスタ装置に向けて時刻問合せを送信する問合せ送信部と、
    前記マスタ装置からの、該マスタ装置が前記時刻問合せを受信した時刻および該マスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信する返信受信部と、
    前記問合せ送信部での送信と前記返信受信部での受信とのペアに基づいて時刻を補正する時刻補正部と、
    前記ペアに基づいて、前記マスタ装置との間の通信の伝搬遅延時間および前記マスタ装置の時刻との間の時刻差を算出する算出部と、
    前記算出部で算出された伝搬遅延時間と閾値との大小を判定する遅延判定部と、
    前記問合せ送信部に時刻問合せを送信させて前記返信受信部に該時刻問合せに対する返信を受信させ、前記算出部に該送信と該受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出させて前記遅延判定部に該伝搬遅延時間と閾値との大小を判定させるサイクルを繰り返し、前記時刻補正部に、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させる制御部とを備えたことを特徴とするスレーブ装置。
  2. 前記制御部は、前記サイクルを1回の時刻同期インタバル内で所定回数繰り返すものであって、該サイクルを繰り返している途中のサイクルにおいて、前記算出部で算出された伝搬遅延時間が閾値を下回ると今回の時刻同期インタバル内で初回に判定された場合に、前記時刻補正部に、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させ、該今回の時刻同期インタバル内におけるその後の、前記サイクルの繰り返しが所定回数に達するまでの間においては、前回の時刻補正の基になったペアに基づいて算出された新たな閾値よりもさらに短かい新たな伝搬遅延時間が算出された場合に、前記時刻補正部に、該新たな伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて、時刻を再度補正させるものであることを特徴とする請求項1記載のスレーブ装置。
  3. 前記制御部は、前記算出部で算出された伝搬遅延時間が閾値を下回ると判定された時点で、今回の時刻同期インタバルにおける前記サイクルを停止するものであることを特徴とする請求項1記載のスレーブ装置。
  4. 前記制御部は、今回の時刻同期インタバル内において前記サイクルを所定回数繰り返しても閾値を下回る伝搬遅延時間が算出されなかったときは、前記時刻補正部に、該所定回数の繰り返しの中で算出された複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信とのペアに基づいて算出された時刻差に基づいて、時刻を補正させるものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載のスレーブ装置。
  5. 直近を含む該直近から順次過去に遡る複数回の時刻補正の基になった送信と受信との複数のペアに基づいて算出された複数の伝搬遅延時間を記録しておくテーブルを有し、前記時刻補正部により時刻が新たに補正されるたびに該テーブルの記録を更新する記録更新部を備え、
    前記制御部は、前記遅延判定部に、前記テーブルに記録されている複数の伝搬遅延時間のうちの最小の伝搬遅延時間に基づいて設定された閾値を採用した判定を行なわさせるものであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のスレーブ装置。
  6. 前記制御部は、前記問合せ送信部に、前記マスタ装置に向けた時刻問合せを、複数回、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信させるものであることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項記載のスレーブ装置。
  7. 時刻を管理しているマスタ装置と、前記マスタ装置との間の無線通信により時刻を該マスタ装置の時刻に同期させるスレーブ装置とを備え、前記スレーブ装置が、
    時刻を管理しているマスタ装置との間の無線通信により、該マスタ装置に向けて時刻問合せを送信する問合せ送信部と、
    前記マスタ装置からの、該マスタ装置が前記時刻問合せを受信した時刻および該マスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信する返信受信部と、
    前記問合せ送信部での送信と前記返信受信部での受信とのペアに基づいて時刻を補正する時刻補正部と、
    前記ペアに基づいて、前記マスタ装置との間の通信の伝搬遅延時間および前記マスタ装置の時刻との間の時刻差を算出する算出部と、
    前記算出部で算出された伝搬遅延時間と閾値との大小を判定する遅延判定部と、
    前記問合せ送信部に時刻問合せを送信させて前記返信受信部に該時刻問合せに対する返信を受信させ、前記算出部に該送信と該受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出させて前記遅延判定部に該伝搬遅延時間と閾値との大小を判定させるサイクルを繰り返し、前記時刻補正部に、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて算出された時刻差に基づいて時刻を補正させる制御部とを備えたことを特徴とするマスタ・スレーブシステム。
  8. 前記制御部は、前記問合せ送信部に、前記マスタ装置に向けた時刻問合せを、複数回、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信するものであり、
    前記マスタ装置は、前記スレーブ装置からの複数回の時刻問合せに対する複数回の返信を、該時刻問合せの受信と該受信に対する返信との間の時間間隔を分散させて返信するものであることを特徴とする請求項7記載のマスタ・スレーブシステム。
  9. 時刻を管理しているマスタ装置に向けて時刻問合せを送信し、該マスタ装置からの、該マスタ装置が該時刻問合せを受信した時刻および該マスタ装置が応答した時刻を情報とする返信を受信し、該送信と該受信とのペアに基づく伝搬遅延時間を算出して該伝搬遅延時間と閾値との大小を判定するサイクルを繰り返し、閾値を下回る伝搬遅延時間算出の基になった送信と受信のペアに基づいて時刻を補正することを特徴とする時刻同期方法。
  10. 前記マスタ装置に向けた時刻問合せを、複数回、隣接する時刻問合せどうしの時間間隔を分散させて送信することを特徴とする請求項9記載の時刻同期方法。
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