JP2014201602A - オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合触媒及びこれを用いたオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合触媒及びこれを用いたオレフィン類重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オレフィン類を重合した際、対水素レスポンス性を高度に維持しつつ広い分子量分布を有するオレフィン重合体を収率よく得ることができる新規なオレフィン類重合用固体触媒成分、その製造方法、および該成分を用いた触媒を提供すること。
【解決手段】チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび置換基を有する1-シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルで表される化合物を含有するオレフィン類重合用固体触媒成分、並びに該固体触媒成分、有機アルミニウム化合物および外部電子供与性化合物から形成されるオレフィン類重合用触媒。
【選択図】図1

Description

本発明は、オレフィン類を重合した際、対水素レスポンス性を高度に維持しつつ、広い分子量分布を有するオレフィン重合体を高収率で得ることができるオレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合触媒及びこれを用いたオレフィン類重合体の製造方法に関するものである。
従来、オレフィン類の重合においては、マグネシウム、チタン、電子供与性化合物及びハロゲンを必須成分として含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物および有機ケイ素化合物からなるオレフィン類重合用触媒の存在下に、オレフィン類を重合もしくは共重合させるオレフィン類の重合方法が数多く提案されている。
例えば、特許文献1(WO2006−077945)には、固体触媒合成時に特定の環状カルボン酸エステル化合物を用いることで、分子量分布の広いポリオレフィンが得られることが開示されている。また、特許文献2(特開2010−001420号公報)には、マグネシウム化合物(a)と4価のチタンハロゲン化合物(b)を接触させて固体生成物を形成する際、該固体生成物の形成の前後またはその途中に、マグネシウム化合物(a)1モルあたりの量が特定の範囲となるよう1−シクロヘキセンジカルボン酸ジエステル(c)を接触させて得られるオレフィン重合用固体触媒成分およびこれを用いた触媒が、高い対水素レスポンス性を有しながら高い立体規則性かつ粗粉が少なくかつ粒度分布のシャープなオレフィン類重合体を高収率で得ることができることが開示されている。
WO2006−077945公報 特開2010−001420号公報
しかしながら、特許文献1の触媒は、担体上に吸着しているカルボニル基近傍の立体障害が大きいためアルキルアルミニウム化合物との反応性が低く、重合活性点の形成、ひいては重合活性の向上において、更なる改良の余地を有していた。また、特許文献2の触媒は、重合活性点近傍の立体障害が均質であることから、未だ分子量分布の広いポリマーが得られないといった問題を有していた。
従って、本発明の目的は、オレフィン類を重合した際、重合活性および対水素レスポンス性を高度に維持し、分子量分布が広いオレフィン重合体を高収率で得ることができる新規なオレフィン類重合用固体触媒成分、触媒及びオレフィン類重合体の製造方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび特定の環状エステル化合物を含むオレフィン類重合用固体触媒成分は、オレフィン類を重合した際、重合活性および対水素レスポンス性を高度に維持しつつ、活性種の多様性を付与することができ、広い分子量分布を有する重合体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび下記一般式(1);
Figure 2014201602
(式中、RおよびRは、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐状アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。R〜R10は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルケニル基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、炭素数6〜24のハロゲン置換芳香族炭化水素基を示し、同一でも異なっていてもよく、R〜R10の中、少なくとも2つが、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルケニル基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基または炭素数6〜24のハロゲン置換芳香族炭化水素基である。)で表される化合物を含有することを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分を提供するものである。
また、本発明は、前記固体触媒成分、下記一般式(2);
11 AlQ3−p (2)
(式中、R11は炭素数1〜6のヒドロカルビル基を示し、複数個ある場合は、同一でも異なってもよく、Qは水素原子、炭素数1〜6のヒドロカルビルオキシ基、あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物および外部電子供与性化合物から形成されることを特徴とするオレフィン類重合触媒を提供するものである。
また、本発明は、前記オレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行なうことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、重合活性および対水素レスポンス性を高度に維持し、広い分子量分布のポリマーを得ることができる新規なオレフィン類重合用固体触媒成分、該成分を用いた触媒及びオレフィン類重合体の製造方法を提供することができる。従って、成形性に優れたポリマーを安価かつ効率的に製造することが可能となる。
本発明の重合触媒を調製する工程を示すフローチャート図である。
(オレフィン類重合用固体触媒成分の説明)
本発明のオレフィン類重合用固体触媒成分(以下、単に「固体触媒成分」又は「成分(A)」と言うことがある。)は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与性化合物として上記一般式(1)で表される環状エステル(以下、単に、「成分(c)」ということがある。)を必須成分として含有する。
成分(A)において、ハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の各原子が挙げられ、中でも好ましくは塩素、臭素またはヨウ素であり、特に好ましくは塩素またはヨウ素である。
上記一般式(1)の化合物は、1−シクロヘキセンのシクロヘキセン環の1位及び2位にアルコキシカルボニル基が結合し、かつ、該シクロヘキセン環の3位〜6位に結合する8つの水素原子のうち、少なくとも2つがハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基等の特定の基で置換された、2つ以上の置換基を有する1−シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルである。
上記一般式(1)中のR1及びRにおいて、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペンチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基である。また、炭素数3〜20の分岐アルキル基としては、例えばイソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの2級炭素または3級炭素を有するアルキル基が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜12の分岐アルキル基である。
また、R1及びRにおいて、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基としては、アリル基、3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、10−ドデセニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基である。炭素数3〜20の分岐アルケニル基としては、イソプロペニル基、イソブテニル基、イソペンテニル基、2−エチル−3−ヘキセニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜12の分岐アルケニル基である。
また、R1及びRにおいて、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基としては、例えばハロゲン化メチル基、ハロゲン化エチル基、ハロゲン化n−プロピル基、ハロゲン化n−ブチル基、ハロゲン化n−ペンチル基、ハロゲン化n−ヘキシル基、ハロゲン化n−ペンチル基、ハロゲン化n−オクチル基、ハロゲン化ノニル基、ハロゲン化デシル基が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜12の直鎖状ハロゲン置換アルキル基である。
また、R1及びRにおいて、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基としては、ハロゲン化イソプロピル基、ハロゲン化イソブチル基、ハロゲン化2−エチルヘキシル基、ハロゲン化ネオペンチル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜12の分岐ハロゲン置換アルキル基である。
また、R1及びRにおいて、炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜12のシクロアルキル基である。
また、R1及びRにおいて、炭素数3〜20のシクロアルケニル基としては、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基、ノルボルネン基等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜12のシクロアルケニル基である。
また、R1及びRにおいて、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基、1−フェニルブチル基、4−フェニルブチル基、2−フェニルヘプチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、1,8−ジメチルナフチル基等が挙げられる。好ましくは炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。
上記一般式(1)中のR〜R10において、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の各原子が挙げられ、中でも好ましくは塩素、臭素またはヨウ素であり、特に好ましくは塩素または臭素の各原子である。
また、R〜R10において、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐アルキル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基、炭素数3〜20の分岐アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基および炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基は、R1及びRと同様のものが挙げられる。
〜R10において、炭素数2〜20の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基としては、2−ハロゲン化ビニル基,3−ハロゲン化アリル基、3−ハロゲン化−2−ブテニル基、4−ハロゲン化−3−ブテニル基、パーハロゲン化−2−ブテニル基、6−ハロゲン化−4−ヘキセニル基、3−トリハロゲン化メチル−2−プロペニル基等が挙げられる。好ましくは炭素数2〜12の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基である。
〜R10において、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルケニル基としては、3−トリハロゲン化−2−ブテニル基、2−ペンタハロゲン化エチル−3−ヘキセニル基、6−ハロゲン化−3−エチル−4−ヘキセニル基、3−ハロゲン化イソブテニル基等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜12の分岐ハロゲン置換アルケニル基である。
〜R10において、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基は、R1及びRと同様のものが挙げられる。
〜R10において、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルキル基としては、ハロゲン置換シクロプロピル基、ハロゲン置換シクロブチル基、ハロゲン置換シクロペンチル基、ハロゲン置換トリメチルシクロペンチル基、ハロゲン置換シクロヘキシル基、ハロゲン置換メチルシクロヘキシル基、ハロゲン置換シクロヘプチル基、ハロゲン置換シクロオクチル基、ハロゲン置換シクロノニル基、ハロゲン置換シクロデシル基、ハロゲン置換ブチルシクロペンチル等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜12のハロゲン置換シクロアルキル基である。
〜R10において、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルケニル基としては、ハロゲン置換シクロプロペニル基、ハロゲン置換シクロブテニル基、ハロゲン置換シクロペンテニル基、ハロゲン置換トリメチルシクロペンテニル基、ハロゲン置換シクロヘキデニル基、ハロゲン置換メチルシクロヘキセニル基、ハロゲン置換シクロヘプテニル基、ハロゲン置換シクロオクテニル基、ハロゲン置換シクロノネニル基、ハロゲン置換シクロデセニル基、ハロゲン置換ブチルシクロペンテニル等が挙げられる。好ましくは炭素数3〜12のハロゲン置換シクロアルケニル基である。
〜R10において、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基は、R1及びRの炭素数6〜20の芳香族炭化水素基と同様のものが挙げられる。
〜R10において、炭素数6〜24のハロゲン置換芳香族炭化水素基としては、ハロゲン化フェニル基、ハロゲン化メチルフェニル基、トリハロゲン化メチルフェニル基、パーハロゲン化ベンジル基、パーハロゲン化フェニル基、2−フェニル,2−ハロゲン化エチル基、パーハロゲン化ナフチル基、4−フェニル,2,3−ジハロゲン化ブチル基等が挙げられる。好ましくは6〜12のハロゲン含有芳香族炭化水素基である。
また、一般式(1)において、好ましくは、R〜R10の中、2以上、4以下が、ハロゲン原子、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜12の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜12の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜12の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基または分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数3〜12のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜12のハロゲン置換シクロアルケニル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。
このような置換基を有する1−シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルとしては、3,3置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、3,4置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、3,5置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、3,6置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、4,4置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、4,5置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、4,6置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、5,5置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、5,6置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、6,6置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、3,4,6置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、3,3,6,6置換−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルなどが挙げられる。
また、一般式(1)において、1−シクロヘキセンのシクロヘキセン環の3位と6位または4位と5位に各々1以上の置換基を有するもの、好ましくは、RとRまたはRとRが、ハロゲン原子、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であるものが、固体触媒成分への吸着状態が良好であり、その後、前記一般式(2)で表されるアルキルアルミニウムとの接触による活性種形成および脱離が好適なバランスで起こることにより、固体触媒成分中の活性種の多様性が付与され、重合により得られるオレフィン重合体の分子量分布が広がり、また高い水素活性が維持される点で好ましい。
また、一般式(1)において、1−シクロヘキセンのシクロヘキセン環の3位と6位に、それぞれ1つまたは2つの置換基を有するものが特に好ましく、該シクロヘキセン環の3位と6位にハロゲン原子または上記の好ましい置換基が結合し、かつRとRが炭素数1〜8のアルキル基である3,6−ジハロゲン−1−シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルおよび3,6−ジアルキル−1−シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルが更に好ましい。
一般式(1)の好ましいものとしては、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエチル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−プロピル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ブチル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジイソブチル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ペンチル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ヘキシル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−オクチル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸メチルエチル、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸エチル(n−ブチル)、3,6−ジメチル1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエチル、3,6−ジメチル1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−プロピル、3,6−ジメチル1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ブチル、3,6−ジメチル1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジイソブチル、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ペンチル、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ヘキシル、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−オクチル、3,6−ジメチルロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸メチルエチル、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸エチル(n−ブチル)が挙げられる。これらの化合物の中でも、得られる重合体の分子量分布が広く、かつ、重合時の立体規則性の低下も起こり難いといった点で、3,6−ジメチル1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエチル、3,6−ジメチル1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ブチルが特に好ましい。なお、上記成分(c)は1種単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明における固体触媒成分(A)中には、前記一般式(1)で示される化合物以外の電子供与性化合物(以下、成分(d)とも言う。)が含まれていてもよい。このような電子供与性化合物(d)としては、酸素原子あるいは窒素原子を含有する有機化合物であり、例えばアルコール類、フェノール類、エーテル類、成分(c)以外のエステル類、ケトン類、酸ハライド類、アルデヒド類、アミン類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、Si−O−C結合を含む有機ケイ素化合物、Si−N−C結合を含む有機ケイ素化合物等が挙げられる。このような電子供与性化合物(d)は、2種以上併用することもできる。
本発明における固体触媒成分(A)中には、ポリシロキサン(以下、単に「成分(e)」とも言う。)が含まれていてもよい。ポリシロキサンを用いることにより生成ポリマーの立体規則性あるいは結晶性を向上させることができ、さらには生成ポリマーの微粉を低減することが可能となる。ポリシロキサンは、主鎖にシロキサン結合(−Si−O−Si−結合)を有する重合体であるが、シリコーンオイルとも総称され、25℃における粘度が0.02〜100cm/s(2〜10000センチストークス)、より好ましくは0.03〜5cm/s(3〜500センチストークス)を有する、常温で液状あるいは粘稠状の鎖状、部分水素化、環状あるいは変性ポリシロキサンである。
鎖状ポリシロキサンとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンが、部分水素化ポリシロキサンとしては、水素化率10〜80%のメチルハイドロジェンポリシロキサンが、環状ポリシロキサンとしては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、2,4,6−トリメチルシクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンなどが挙げられる。
また、本発明における固体触媒成分(A)中のチタン、マグネシウム、ハロゲン原子、成分(c)の含有量は特に規定されないが、好ましくは、チタンが0.1〜10重量%、好ましくは0.5 〜8.0重量%、より好ましくは1.0〜5.0重量%であり、マグネシウムが10〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%、特に好ましくは13〜25重量%、ハロゲン原子が20〜89重量%、より好ましくは30〜85重量%、特に好ましくは45〜75重量%、また成分(c)が合計0.5〜40重量%、より好ましくは合計1〜30重量%、特に好ましくは合計1〜20重量%である。
(オレフィン類重合用固体触媒成分(A)の製造方法の説明)
本発明の固体触媒成分(A)は、下記のようなマグネシウム化合物、チタン化合物、必要に応じて前記チタン化合物以外のハロゲン化合物および前記一般式(1)の成分(c)を、相互に接触させることで調製される。
本発明の固体触媒成分(A)の調製に用いられるマグネシウム化合物(以下単に「成分(a)」ということがある。)としては、ジハロゲン化マグネシウム、ジアルキルマグネシウム、ハロゲン化アルキルマグネシウム、ジアルコキシマグネシウム、ジアリールオキシマグネシウム、ハロゲン化アルコキシマグネシウムあるいは脂肪酸マグネシウム等が挙げられる。ジハロゲン化マグネシウムの具体例としては、二塩化マグネシウム、二臭化マグネシウム、二ヨウ化マグネシウム、二フッ化マグネシウム等が挙げられる。
ジアルキルマグネシウムとしては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、メチルエチルマグネシウム、ジ−n−プロピルマグネシウム、メチル−n−プロピルマグネシウム、エチル−n−プロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、メチル−n−ブチルマグネシウム、エチル−n−ブチルマグネシウム等が挙げられる。これらのジアルキルマグネシウムは、金属マグネシウムをハロゲン化炭化水素化合物あるいはアルコールと反応させて得ることができる。
ハロゲン化アルキルマグネシウムとしては、エチル塩化マグネシウム、n−プロピル塩化マグネシウム、n−ブチル塩化マグネシウム等が挙げられる。これらのハロゲン化マグネシウムは、金属マグネシウムをハロゲン化炭化水素化合物あるいはアルコールと反応させて得ることができる。
ジアルコキシマグネシウムまたはジアリールオキシマグネシウムとしては、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジ−n−プロポキシマグネシウム、ジ−n−ブトキシマグネシウム、ジフェノキシマグネシウム、エトキシメトキシマグネシウム、エトキシ−n−プロポキシマグネシウム、ブ−n−トキシエトキシマグネシウム等が挙げられる。これらのジアルコキシマグネシウムまたはジアリールオキシマグネシウムは、金属マグネシウムをハロゲンあるいはハロゲン含有金属化合物等の存在下にアルコールと反応させて得ることができる。
ハロゲン化アルコキシマグネシウムとしては、メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、n−プロポキシ塩化マグネシウム、n−ブトキシ塩化マグネシウム等が挙げられる。脂肪酸マグネシウムとしては、ラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、オクタン酸マグネシウム及びデカン酸マグネシウム等が挙げられる。本発明におけるこれらマグネシウム化合物の中で、ジアルコキシマグネシウムが好ましく、その中でも特にジエトキシマグネシウム、ジ−n−プロポキシマグネシウムが好ましく用いられる。また、上記のマグネシウム化合物は、単独あるいは2種以上併用することもできる。
本発明において固体触媒成分(A)としてジアルコキシマグネシウムを用いる場合、ジアルコキシマグネシウムは顆粒状又は粉末状であり、その形状は不定形あるいは球状のものが使用し得る。例えば球状のジアルコキシマグネシウムを使用した場合、より良好な粒子形状と狭い粒度分布を有する重合体粉末が得られ、重合操作時の生成重合体粉末の取扱い操作性が向上し、生成重合体粉末に含まれる微粉に起因する閉塞等の問題が解消される。
上記の球状ジアルコキシマグネシウムは、必ずしも真球状である必要はなく、楕円形状あるいは馬鈴薯形状のものが用いられる。具体的にその粒子の形状は、長軸径lと短軸径wとの比(l/w)が通常3以下であり、好ましくは1から2であり、より好ましくは1から1.5である。このような球状ジアルコキシマグネシウムの製造方法は、例えば特開昭58−41832号公報、同62−51633号公報、特開平3−74341号公報、同4−368391号公報、同8−73388号公報などに例示されている。
また、上記ジアルコキシマグネシウムの平均粒径は、通常1から200μm、好ましくは5から150μmである。球状のジアルコキシマグネシウムの場合、その平均粒径は通常1から200μm、好ましくは5から80μmであり、更に好ましくは10から60μmである。また、その粒度については、微粉及び粗粉の少ない、粒度分布の狭いものを使用することが望ましい。具体的には、5μm以下の粒子が20%以下であり、好ましくは10%以下である。一方、100μm以上の粒子が10%以下であり、好ましくは5%以下である。更にその粒度分布をln(D90/D10)(ここで、D90は積算粒度で90%における粒径、D10は積算粒度で10%における粒径である。)で表すと3以下であり、好ましくは2以下である。
本発明における成分(A)の調製に用いられるチタン化合物(b)(以下「成分(b)」ということがある。)は、好ましくは4価のチタンハロゲン化合物であり、チタンハライドもしくはアルコキシチタンハライド群から選択される化合物の1種あるいは2種以上が使用できる。
チタンハライドとしては、チタンテトラハライド及びアルコキシチタンハライドが挙げられる。具体的にはチタンテトラハライドとして、チタンテトラクロライド、チタンテトラブロマイド、チタンテトラアイオダイドが例示され、アルコキシチタンハライドとしては、チタンテトラハライド、アルコキシチタンハライドとしてメトキシチタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド、プロポキシチタントリクロライド、n−ブトキシチタントリクロライド、ジメトキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジクロライド、ジプロポキシチタンジクロライド、ジ−n−ブトキシチタンジクロライド、トリメトキシチタンクロライド、トリエトキシチタンクロライド、トリプロポキシチタンクロライド、トリ−n−ブトキシチタンクロライド等が例示される。このうち、チタンテトラハライドが好ましく、特に好ましくはチタンテトラクロライドである。これらチタン化合物は単独あるいは2種以上併用することもできる。
成分(A)の調製に用いる一般式(1)で表わされる化合物(成分(c))は、前記固体触媒成分(A)における成分(c)と同様のものが挙げられる。
また、成分(A)の調製に用いる成分(c)以外の電子供与性化合物(d)としては、前記固体触媒成分(A)における成分(d)と同様のものが挙げられる。成分(d)の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノール類、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、ジフェニルエーテル、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3―ジメトキシプロパン、炭酸(2−エトキシエチル)メチル、炭酸(2−エトキシエチル)フェニル、炭酸(2−エトキシエチル)エチル等のエーテル類、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、p−トルイル酸メチル、p−トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル等のモノカルボン酸エステル類、マロン酸ジエステル、アルキル置換マロン酸ジエステル、アルキリデン置換マロン酸ジエステル、コハク酸ジエステル、マレイン酸ジエステル、アジピン酸ジエステル等の脂肪族カルボン酸ジエステル類、フタル酸ジエステル等の芳香族ジカルボン酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケトン類、フタル酸ジクロライド、テレフタル酸ジクロライド等の酸ハライド類、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類、メチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、アニリン、ピリジン等のアミン類、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等のアミド類、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル等のニトリル類、イソシアン酸メチル、イソシアン酸エチル等のイソシアネート類等である。
また、Si−O−C結合を含む有機ケイ素化合物としては、下記一般式(6);
21 Si(OR224−s(6)
(式中、R21は水素原子または炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、及び多環状アミノ基を示し、同一または異なっていてもよく、R22は炭素数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、又はアラルキル基を示し、同一または異なっていてもよく、sは1〜3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物が挙げられる。このような有機ケイ素化合物としては、フェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、フェニルアルキルアルコキシシラン、シクロアルキルアルコキシシラン、シクロアルキル(アルキル)アルコキシシラン、(アルキルアミノ)アルコキシシラン、アルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、シクロアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、テトラアルコキシシラン等が挙げられる。
また、Si−N−C結合を含む有機ケイ素化合物としては、下記一般式(7);
(R2324N)SiR25 4−t (7)
(式中、R23とR24は水素原子、炭素数1〜12の直鎖アルキル基または炭素数3〜12の分岐状アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基のいずれかであり、R23とR24は同一であっても異なっていてもよく、またR23とR24が互いに結合して環を形成してもよい。R25は炭素数1〜12の直鎖アルキル基または炭素数3〜12の分岐状アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12の直鎖アルコキシ基または炭素数3〜12の分岐状アルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜12のアリロキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基を示し、R25が複数ある場合、複数のR25は同一であっても異なっていてもよい。tは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物であり、テトラキス(アルキルアミノ)シラン、アルキルトリス(アルキルアミノ)シラン、ジアルキルビス(アルキルアミノ)シラン、トリアルキル(アルキルアミノ)シラン等を挙げることができる。
上記電子供与性化合物(d)の中でも、エーテル類および成分(c)以外のエステル類、とりわけカルボン酸ジエステルが好ましく用いられ、特に、エーテル基含有カーボネート、アルキル置換マロン酸ジエステル、アルキリデン置換マロン酸ジエステル、フタル酸ジエステル、Si−O−C結合を含む有機ケイ素化合物およびSi−N−C結合を含む有機ケイ素化合物が好適である。特に好ましくは、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸エチルメチル、フタル酸メチルイソプロピル、フタル酸エチル(n−プロピル)、フタル酸エチル(n−ブチル)、フタル酸エチルイソブチル、フタル酸ジ−n−ペンチル、フタル酸ジイソペンチル、フタル酸ジ−ネオペンチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、炭酸(2−エトキシエチル)メチル、炭酸(2−エトキシエチル)エチル、炭酸(2−エトキシエチル)フェニル、ジイソブチルマロン酸ジメチル、ジイソブチルマロン酸ジエチル、ベンジリデンマロン酸ジメチル、ベンジリデンマロン酸ジエチル、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル、シクロヘキシルマロン酸ジメチル、シクロヘキシルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジメチル、ブチルマロン酸ジエチルであり、これらの1種あるいは2種以上が使用される。
本発明における固体触媒成分(A)の調製においては、上記必須の成分の他、更に、アルミニウムトリクロライド、ジエトキシアルミニウムクロライド、ジイソプロポキシアルミニウムクロライド、エトキシアルミニウムジクロライド、イソプロポキシアルミニウムジクロライド、ブトキシアルミニウムジクロライド、トリエトキシアルミニウム等のアルミニウム化合物またはステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等の有機酸の金属塩または上記成分(e)を使用することができる。成分(e)としては、前記固体触媒成分(A)における成分(e)と同様のものが挙げられる。
成分(A)の調製において、更に、必要に応じて一般式(8);
26 AlQ3−r (8)
(式中、R26は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、rは0<r≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物(成分(f))を接触させることも、得られる固体触媒成分の重合活性や立体規則性が改良できる点で好ましい。
前記固体触媒成分(A)は、上述したような成分(a)と成分(b)を接触させ、固体生成物を形成し、該固体生成物の形成の前後またはその途中に、特定量の成分(c)又は必要に応じて、更に成分(d)〜成分(f)を接触させ、さらに該固体生成物に、成分(b)と接触させることにより調製することができ、この接触は、不活性有機溶媒の不存在下で処理することも可能であるが、操作の容易性を考慮すると、該不活性有機溶媒の存在下で処理することが好ましい。
用いられる不活性有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1,2‐ジエチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキセン、デカリン等の飽和炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物;オルトジクロルベンゼン、塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素化合物等が挙げられ、このうち、ヘプタン、エチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の沸点が90〜150℃程度の常温で液状の芳香族炭化水素化合物が好ましい。特にヘプタン、エチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンを各成分の接触の際、又は接触後の洗浄に用いることによって得られる固体触媒成分の活性および立体特異性をより向上することができる。
本発明の固体触媒成分(A)の調製においては、成分(a)と成分(b)を接触させ、固体生成物を形成し、該固体生成物の形成の前後またはその途中に成分(c)を接触させる。その後、成分(b)と接触させ固体触媒成分(A)を得ることが好ましい。
また、固体触媒成分(A)を調製する方法としては、上記の成分(a)のマグネシウム化合物を、アルコール、チタン化合物又は炭酸等に溶解させ、成分(b)および成分(c)との接触あるいは加熱処理などにより固体生成物を析出させ、この固体生成物に再度、成分(b)を接触させる方法、あるいは、成分(a)を成分(b)又は不活性炭化水素溶媒等に懸濁させ、更に成分(c)と成分(b)を接触し固体生成物を得、この固体生成物に再度、成分(b)及び成分(c)と接触させ固体触媒成分(A)を得る方法等が挙げられる。これらの調製において、上記で生成した固体生成物に、さらに成分(b)、成分(c)をそれぞれ1回以上繰り返し接触させることにより触媒活性と得られるポリマーの立体規則性をさらに向上することができる。
このうち、前者の方法で得られた固体触媒成分の粒子はほぼ球状に近く、粒度分布もシャープである。また、後者の方法においても、球状のマグネシウム化合物を用いることにより、球状でかつ粒度分布のシャープな固体触媒成分を得ることができ、また球状のマグネシウム化合物を用いなくとも、例えば噴霧装置を用いて溶液あるいは懸濁液を噴霧・乾燥させる、いわゆるスプレードライ法により粒子を形成させることにより、同様に球状でかつ粒度分布のシャープな固体触媒成分を得ることもできる。
各成分の接触は、不活性ガス雰囲気下、水分等を除去した状況下で、撹拌機を具備した容器中で、撹拌しながら行われる。接触温度は、単に接触させて撹拌混合する場合や、分散あるいは懸濁させて変性処理する場合には、室温付近の比較的低温域であっても差し支えないが、接触後に反応させて生成物を得る場合には、40〜130℃の温度域が好ましい。反応時の温度が40℃未満の場合は充分に反応が進行せず、結果として調製された固体触媒成分の性能が不充分となり、130℃を超えると使用した溶媒の蒸発が顕著になるなどして、反応の制御が困難になる。なお、反応時間は1分以上、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上である。
以下に、固体触媒成分(A)の調製方法を例示する。
(1)塩化マグネシウム(a)をテトラアルコキシチタンに溶解させた後、ポリシロキサンを接触させて固体生成物を得、固体生成物と四塩化チタン(b)と成分(c)を接触させて第2固体生成物を得、さらに第2固体生成物に(b)を接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法。
(2)無水塩化マグネシウム(a)及び2−エチルヘキシルアルコールを反応させて均一溶液とした後、該均一溶液に無水フタル酸を接触させ、次いでこの溶液に、四塩化チタン(b)及び成分(c)を接触反応させて固体生成物を得、該固体生成物に更に四塩化チタン(b)を接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法。
(3)金属マグネシウム、ブチルクロライド及びジブチルエーテルを反応させることによって有機マグネシウム化合物(a)を合成し、該有機マグネシウム化合物に、テトラブトキシチタン及びテトラエトキシチタンを接触反応させて固体生成物を得、該固体生成物と(b)と成分(c)を接触させて第2固体生成物を得、さらに第2固体生成物に(b)を接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法。なおこの際、該固体成分に対し、有機アルミニウム化合物、有機ケイ素化合物及びオレフィンで予備的に重合処理することによって、固体触媒成分(A)を調製することもできる。
(4)ジブチルマグネシウム等の有機マグネシウム化合物(a)と、有機アルミニウム化合物を、炭化水素溶媒の存在下、例えばブタノール、2−エチルヘキシルアルコール等のアルコールと接触反応させて均一溶液とし、この溶液に、例えば SiCl、HSiCl、ポリシロキサン等のケイ素化合物を接触させて固体生成物を得、次いで芳香族炭化水素溶媒の存在下で該固体生成物に、(b)と成分(c)を接触させて第2固体生成物を得、さらに第2固体生成物に(b)を接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法。
(5)塩化マグネシウム(a)、テトラアルコキシチタン及び脂肪族アルコールを、脂肪族炭化水素化合物の存在下で接触反応させて均質溶液とし、その溶液に四塩化チタン(b)を加えた後昇温して固体生成物を析出させ、該固体生成物に成分(c)を接触させ、更に四塩化チタン(b)を接触させ固体触媒成分(A)を得る方法。
(6)金属マグネシウム粉末、アルキルモノハロゲン化合物及びヨウ素を接触反応させ、その後テトラアルコキシチタン、酸ハロゲン化物、及び脂肪族アルコールを、脂肪族炭化水素の存在下で接触反応させて均質溶液(a)とし、その溶液に四塩化チタン(b)を加えた後昇温し、固体生成物を析出させ、該固体生成物に成分(c)を接触させ、更に四塩化チタン(b)、成分(c)を接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法。
(7)ジエトキシマグネシウム(a)をアルキルベンゼンまたはハロゲン化炭化水素溶媒中に懸濁させた後、四塩化チタン(b)と接触させ、その後昇温して成分(c)と接触させて固体生成物を得、該固体生成物をアルキルベンゼンで洗浄した後、アルキルベンゼンの存在下、再度四塩化チタン(b)を接触させてオレフィン類重合用固体触媒成分(A)を調製する方法。なおこの際、該固体成分を、炭化水素溶媒の存在下又は不存在下で加熱処理して固体触媒成分(A)を得ることもできる。
(8)ジエトキシマグネシウム(a)をアルキルベンゼン中に懸濁させた後、四塩化チタン(b)及び成分(c)と接触反応させて固体生成物を得、該固体生成物をアルキルベンゼンで洗浄した後、アルキルベンゼンの存在下、再度四塩化チタン(b)を接触させて固体触媒成分(A)を得る方法。
(9)ジエトキシマグネシウム(a)、塩化カルシウム及びSi(OR)4(式中、Rはアルキル基又はアリール基を示す。)で表されるケイ素化合物を共粉砕し、得られた粉砕固体物を芳香族炭化水素に懸濁させた後、四塩化チタン(b)及び成分(c)と接触させ、次いで更に四塩化チタン(b)を接触させることにより固体触媒成分(A)を調製する方法。
(10)ジエトキシマグネシウム(a)及び成分(c)をアルキルベンゼン中に懸濁させ、その懸濁液を四塩化チタン(b)中に添加し、反応させて固体生成物を得、該固体生成物をアルキルベンゼンで洗浄した後、アルキルベンゼンの存在下、再度四塩化チタン(b)を接触させて固体触媒成分(A)を得る方法。
(11)ハロゲン化カルシウム及びステアリン酸マグネシウムのような脂肪族マグネシウム(a)を、四塩化チタン(b)及び成分(c)を接触反応させ、その後更に四塩化チタン(b)を接触させることにより固体触媒成分(A)を調製する方法。
(12)ジエトキシマグネシウム(a)をアルキルベンゼンまたはハロゲン化炭化水素溶媒中に懸濁させた後、四塩化チタン(b)と接触させ、その後昇温して成分(c)を接触反応させて固体生成物を得、該固体生成物をアルキルベンゼンで洗浄した後、アルキルベンゼンの存在下、再度四塩化チタン(b)を接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法であって、上記懸濁・接触並びに接触反応のいずれかの段階において、塩化アルミニウムを接触させて固体触媒成分(A)を調製する方法。
(13)ジエトキシマグネシウム(a)、2−エチルヘキシルアルコール及び二酸化炭素を、トルエンの存在下で接触反応させて均一溶液とし、この溶液に四塩化チタン(b)及び成分(c)を接触反応させて固体生成物を得、更にこの固体生成物をテトラヒドロフランに溶解させ、その後更に固体生成物を析出させ、この固体生成物に四塩化チタン(b)を接触させ、固体触媒成分(A)を調製する方法。なお、この際、上記接触・接触反応・溶解のいずれかの段階において、例えばテトラブトキシシラン等のケイ素化合物成分(e)を使用することもできる。
(14)塩化マグネシウム(a)、有機エポキシ化合物及びリン酸化合物をトルエンの如き炭化水素溶媒中に懸濁させた後、加熱して均一溶液とし、この溶液に、無水フタル酸及び四塩化チタン(b)を接触反応させて固体生成物を得、該固体生成物に成分(c)を接触させて反応させ、得られた反応生成物をアルキルベンゼンで洗浄した後、アルキルベンゼンの存在下、再度四塩化チタン(b)を接触させることにより固体触媒成分(A)を得る方法。
(15)ジアルコキシマグネシウム(a)、四塩化チタン(b)及び成分(c)をトルエンの存在下に接触反応させ、得られた反応生成物にポリシロキサン等のケイ素化合物を接触反応させ、更に四塩化チタン(b)を接触させ、次いで有機酸の金属塩を接触反応させた後、再度四塩化チタン(b)を接触させることにより固体触媒成分(A)を得る方法。
また、本発明の固体触媒成分(A)の好ましい調製方法としては、成分(a)をトルエン等の常温で液体の芳香族炭化水素化合物に懸濁させ、次いで、成分(b)を接触させた後、成分(c)を接触させ、更に成分(b)を接触させるか、あるいは、成分(a)をトルエン等の常温で液体の芳香族炭化水素化合物に懸濁させ、次いで、特定量の成分(c)を接触させた後、成分(b)を接触させて、固体触媒成分(A)を調製する方法を挙げることができる。
さらに、本発明で用いられるオレフィン類重合用固体触媒成分(A)のより好ましい調製方法としては、以下のような方法が挙げられる:例えば、ジアルコキシマグネシウムを常温で液体の芳香族炭化水素化合物に懸濁させることによって懸濁液を形成し、次いでこの懸濁液に四塩化チタンを−20〜100℃、好ましくは−10〜70℃、より好ましくは−10〜30℃で接触し、40〜130℃、より好ましくは70〜130℃で反応させる。この際、上記の懸濁液に四塩化チタンを接触させる前又は接触した後に成分(c)を、−20〜130℃で接触させ、固体反応生成物を得る。この固体反応生成物を常温で液体の芳香族炭化水素化合物で洗浄した後、四塩化チタンと1回以上、10回以下、芳香族炭化水素化合物の存在下に、40〜130℃、より好ましくは70〜130℃で接触反応させ、更に常温で液体の炭化水素化合物で洗浄しオレフィン類重合用固体触媒成分(A)を得る。なお、いずれの場合も、オレフィン類重合用固体触媒成分(A)に対し、有機アルミニウム化合物および有機ケイ素化合物、またはオレフィンで予備的に接触処理することもできる。
本発明の固体触媒成分(A)の調製方法において、各化合物の使用量比は、調製法により異なるため一概には規定できないが、例えば成分(a)1モル当たり、成分(b)が0.5〜100モル、好ましくは0.5〜50モル、より好ましくは1〜10モルであり、成分(c)の合計添加量は、0.1〜10モル、好ましくは0.1〜1モル、より好ましくは0.1〜0.3モルである。
(オレフィン類重合用触媒の説明)
本発明のオレフィン類重合用触媒(以下、単に「触媒」とも言う。)は、前記固体触媒成分(A)、下記一般式(2);
11 AlQ3−p (2)
(式中、R11は炭素数1〜6のヒドロカルビル基を示し、複数個ある場合は、同一でも異なってもよく、Qは水素原子、炭素数1〜6のヒドロカルビルオキシ基、あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物(B)および外部電子供与性化合物(C)から形成される。
上記一般式(2)で表わされる有機アルミニウム化合物(B)(以下、単に「成分(B)」とも言う。)において、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、Qがハロゲン原子である場合、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。成分(B)としては、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムハイドライドが挙げられ、特にトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適である。これら有機アルミニウムは、1種単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明のオレフィン類重合用触媒において、外部電子供与性化合物(以下、単に「成分(C)」と言うことがある)としては、酸素原子あるいは窒素原子を含有する有機化合物が挙げられ、具体的には、例えばアルコール類、フェノール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、酸ハライド類、アルデヒド類、アミン類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、有機ケイ素化合物、中でもSi−O−C結合を有する有機ケイ素化合物またはSi−N−C結合を有するアミノシラン化合物等が挙げられる。
上記成分(C)の中、Si−O−C結合を有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(3);
12 Si(OR134−q (3)
(式中、R12は炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基あるいはシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基あるいは置換基を有する芳香族炭化水素基を示し、同一または異なっていてもよい。R13は炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基あるいは置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、同一または異なっていてもよく、qは0≦q≦3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物が挙げられる。
また、上記成分(C)の中、Si−N−C結合を有するアミノシラン化合物としては、下記一般式(4);
(R1415N)SiR16 4−s (4)
(式中、R14とR15は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基あるいはシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R14とR15は同一でも異なってもよく、また互いに結合して環を形成してもよい。R16は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基あるいはシクロアルキルオキシ基、または炭素数6〜20のアリール基あるいはアリールオキシ基を示し、R16が複数ある場合、複数のR16は同一でも異なってもよい。sは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物が挙げられる。
上記一般式(3)の有機ケイ素化合物および上記一般式(4)のアミノシラン化合物としては、フェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、フェニルアルキルアルコキシシラン、シクロアルキルアルコキシシラン、アルキル(シクロアルキル)アルコキシシラン、(アルキルアミノ)アルコキシシラン、アルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、シクロアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、テトラキス(アルキルアミノ)シラン、アルキルトリス(アルキルアミノ)シラン、ジアルキルビス(アルキルアミノ)シラン、トリアルキル(アルキルアミノ)シラン等が挙げられる。具体的には、n−プロピルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソプロピルイソブチルジメトキシシラン、ジイソペンチルジメトキシシラン、ビス(2−エチルヘキシル)ジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ビス(エチルアミノ)メチルエチルシラン、ビス(エチルアミノ)t−ブチルメチルシラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(メチルシクロペンチルアミノ)メチルシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、ビス(シクロヘキシルアミノ)ジメトキシシラン、ビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、ビス(パーヒドロキノリノ)ジメトキシシラン、エチル(イソキノリノ)ジメトキシシラン等が挙げられ、上記の中でも好ましくは、n−プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソプロピルイソブチルジメトキシシラン、ジイソペンチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、t−ブチルメチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシランである。
成分(C)のエーテル類の中、1,3ジエーテルが好ましく、特に9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3―ジメトキシプロパンが好ましい。
(オレフィン類重合体の製造方法の説明)
本発明のオレフィン類重合体の製造方法は、前記重合用触媒の存在下に、オレフィン類の重合を行うものである。
本発明のオレフィン類重合体の製造方法において、オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、エチレン、プロピレンおよび1−ブテンが好適に用いられる。特に好ましくはプロピレンである。プロピレンの重合の場合、他のオレフィン類との共重合を行うこともできる。共重合されるオレフィン類としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、エチレンおよび1−ブテンが好適に用いられる。
触媒の形成において、各成分の使用量比は、本発明の効果に影響を及ぼすことのない限り任意であり、特に限定されるものではないが、通常、成分(B)の有機アルミニウム化合物は成分(A)中のチタン原子1モル当たり、1〜2000モル、好ましくは50〜1000モルの範囲で用いられる。また、成分(C)の外部電子供与性化合物は、成分(B)1モル当たり、0.002〜10モル、好ましくは0.01〜2モル、特に好ましくは0.01〜0.5モルの範囲で用いられる。
各成分の接触順序は任意であるが、重合系内にまず有機アルミニウム化合物(B)を装入し、次いで有機ケイ素化合物(C)を接触させ、更にオレフィン類重合用固体触媒成分(A)を接触させることが望ましい。
本発明における重合方法は、有機溶媒の存在下でも不存在下でも行うことができ、またプロピレン等のオレフィン単量体は、気体および液体のいずれの状態でも用いることができる。重合温度は200℃以下、好ましくは100℃以下であり、重合圧力は10MPa以下、好ましくは5MPa以下である。また、連続重合法、バッチ式重合法のいずれでも可能である。更に重合反応を1段で行ってもよいし、2段以上で行ってもよい。
更に、本発明においてオレフィン類重合用固体触媒成分(A)、成分(B)、および成分(C)を含有するオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンを重合するにあたり(本重合ともいう。)、触媒活性、立体規則性および生成する重合体の粒子性状等を一層改善させるために、本重合に先立ち予備重合を行うことが望ましい。予備重合の際には、本重合と同様のオレフィン類あるいはスチレン等のモノマーを用いることができる。
予備重合を行うに際して、各成分およびモノマーの接触順序は任意であるが、好ましくは、不活性ガス雰囲気あるいはオレフィンガス雰囲気に設定した予備重合系内にまず成分(B)を装入し、次いでオレフィン類重合用固体触媒成分(A)を接触させた後、プロピレン等のオレフィンおよび/または1種あるいは2種以上の他のオレフィン類を接触させる。成分(C)を組み合わせて予備重合を行う場合は、不活性ガス雰囲気あるいはオレフィンガス雰囲気に設定した予備重合系内にまず成分(B)を装入し、次いで成分(C)を接触させ、更にオレフィン類重合用固体触媒成分(A)を接触させた後、プロピレン等のオレフィンおよび/または1種あるいはその他の2種以上のオレフィン類を接触させる方法が望ましい。
本発明によって形成されるオレフィン類重合用触媒の存在下で、オレフィン類の重合を行った場合、対水素レスポンスが高く、従来の触媒を使用した場合に比べ、得られるポリマーは分子量分布が広く、かつポリマーの立体規則性および収率を高度に維持することができる。
(実施例)
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
<固体触媒成分(A1)の調製>
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに四塩化チタン34ml及びトルエン50mlを装入して、混合溶液を形成した。次いでジエトキシマグネシウム20g(0.175モル)、トルエン70mlおよび3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチル1.4g(4.5ミリモル)を用いて形成された懸濁液を、−5℃の液温に保持した前記混合溶液中に添加した。その後、液温を−5℃から90℃まで昇温した。昇温途中で、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルを3回に分けて都合4.2g(13.5ミリモル)分割添加した。90℃において1時間攪拌しながら反応させた。撹拌を停止後、静置して上澄み液を除去し、得られた固体生成物を90℃のトルエン170mlで4回洗浄し、新たに常温のトルエン130ml、四塩化チタン20mlを添加し、90℃まで昇温し、15分攪拌しながら反応させた。反応終了後、上澄を除去し、新たにトルエン120ml、四塩化チタン20mlを加え、90℃において15分攪拌、反応終了後、上澄液を除去する操作を行った。前期操作を繰り返し行った後、40℃のn−ヘプタン130mlで8回洗浄し、固体触媒成分(A1)を得た。なお、この固体触媒成分(A1)中のチタン含有率を測定したところ、2.9重量%、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、11.2重量%であった。
<重合触媒(Z1)の形成および重合>
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの攪拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32ミリモル、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMS)0.13ミリモルおよび前記固体触媒成分(A)をチタン原子として0.0026ミリモル装入し、重合触媒(Z1)を形成した。その後、水素ガス1.5リットル、液化プロピレン1.4リットルを装入し、20℃で5分間予備重合を行った後に昇温し、70℃で1時間重合反応を行った。得られた重合体について、下記の方法により、重合活性、メルトフローレート(MFR、g−PP/10分)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布を測定した。その結果を表1に併載する。
〔重合活性〕
固体触媒成分1g当たり、重合時間1時間当たりの重合体生成量(F)kgを示す重合活性(kg-PP/g-cat)は下式により算出した。
重合活性(kg-PP/g-cat)=生成重合体(F)kg/固体触媒成分g/1時間
〔重合体のメルトフローレート(MFR)〕
ASTM D1238、JIS K 7210に準じて測定した。
〔重合体の分子量分布〕
重合体の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(Waters社製GPCV2000)にて以下の条件で測定して求めた重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの比Mw/Mn及びZ平均分子量Mz及び重量平均分子量Mwの比Mz/Mwによって評価した。
溶媒:o−ジクロロベンゼン(ODCB)
温度:140℃(SEC)
カラム:Shodex GPC UT−806M
サンプル濃度:1g/liter−ODCB(50mg/50ml−ODCB)
注入量:0.5ml
流量:1.0ml/min
<固体触媒成分(A2)の調製>
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加する3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルの量1.4g(4.5ミリモル)に代えて、0.7g(2.3ミリモル)としたこと、また昇温途中に添加する3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルの量都合4.2g(13.5ミリモル)に代えて、2.1g(6.3ミリモル)とした以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A2)の調製を行った。得られた固体触媒成分(A2)中のチタン含有量は3.2重量%であり、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、8.7重量%であった。
<重合触媒(Z2)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A2)とした以外は、実施例1と同様に、重合触媒(Z2)の形成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A3)の調製>
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加する3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルの量1.4g(4.5ミリモル)に代えて、2.8g(9.0ミリモル)としたこと、また昇温途中に添加する3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルの量都合4.2g(13.5ミリモル)に代えて、8.4g(27.0ミリモル)としたこと以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A3)の調製を行った。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は2.5重量%であり、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、13.4重量%であった。
<重合触媒(Z3)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A3)とした以外は、実施例1と同様に、重合触媒(Z3)の形成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<重合触媒(Z4)の形成および重合>
シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMS)に代えて、ジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPDMS)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z4)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A5)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ブチルに代えて、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ブチルとした以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A5)の調製を行った。得られた固体触媒成分(A5)中のチタン含有量は3.0重量%であり、3,6−ジクロロ−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、13.2重量%であった。
<重合触媒(Z5)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A5)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z5)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A6)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルに代えて、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエチルを同モル添加した以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A6)の調製を行った。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は2.7重量%であり、3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、12.5重量%であった。
<重合触媒(Z6)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A6)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z6)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<重合触媒(Z7)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A6)としたこと、さらにシクロヘキシルメチルジメトキシシランに代えて、ジシクロペンチルジメトキシシランとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合触媒(Z7)の合成および重合を行った。結果を表1に示した。
<重合触媒(Z8)の形成および重合>
シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMS)に代えて、ジエチルアミノトリエトキシシラン(DEATES)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z8)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<重合触媒(Z9)の形成および重合>
シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMS)に代えて、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン(DCPEAS)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z9)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A10)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルに代えて、4,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルを同モル使用した以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A10)を調製した。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は2.4重量%であり、4,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、14.2重量%であった。
<重合触媒(Z10)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A10)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z10)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A11)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルに代えて、3,3,6,6−テトラメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルを同モル使用した以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A11)を調製した。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は3.3重量%であり、3,3,6,6−テトラメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、10.9重量%であった。
<重合触媒(Z11)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A11)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z11)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A12)の調製>
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに四塩化チタン34ml及びトルエン50mlを装入して、混合溶液を形成した。次いでジエトキシマグネシウム20g(0.175モル)、トルエン70mlおよびジイソブチルマロン酸ジメチル1.1g(4.5ミリモル)を用いて形成された懸濁液を、−5℃の液温に保持した前記混合溶液中に添加した。その後、液温を−5℃から90℃まで昇温した。昇温途中で、3回に分けて3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルを都合4.2g(13.5ミリモル)分割添加し、90℃において1時間攪拌しながら反応させた。撹拌を停止後、静置して上澄み液を除去し、得られた固体生成物を90℃のトルエン170mlで4回洗浄し、新たに常温のトルエン130ml、四塩化チタン20mlを添加し、90℃まで昇温し、15分攪拌しながら反応させた。反応終了後、上澄液を除去し、新たにトルエン120ml、四塩化チタン20mlを加え、90℃において15分攪拌、反応終了後、上澄液を除去する操作を行った。前期操作を繰り返し行った後、40℃のn−ヘプタン130mlで8回洗浄し、固体触媒成分(A12)を得た。この固体触媒成分中のチタン含有率は3.1重量%であり、ジイソブチルマロン酸ジメチルの含有率および3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、それぞれ2.5重量%および8.2重量%であった。
<重合触媒(Z12)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A12)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z12)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A13)の調製>
ジイソブチルマロン酸ジメチルに代えて、ベンジリデンマロン酸ジエチルを同モル使用した以外は、実施例12と同様に固体触媒成分(A13)を調製した。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は2.7重量%であり、ベンジリデンマロン酸ジエチルの含有率および3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、それぞれ1.7重量%および8.9重量%であった。
<重合触媒(Z13)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A13)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z13)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
<固体触媒成分(A14)の調製>
ジイソブチルマロン酸ジメチルに代えて、炭酸(2−エトキシエチル)エチルを同モル使用する以外は、実施例12と同様にして固体触媒成分(A14)を調製した。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は2.7重量%であり、炭酸(2−エトキシエチル)エチルの含有率および3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、それぞれ1.7重量%および8.9重量%であった。
<重合触媒(Z14)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A14)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(Z14)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
(比較例1)
<固体触媒成分(a1)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルに代えて、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ−n−ブチルを同モル使用した以外は、実施例1と同様にして固体触媒成分(a1)を調製した。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は2.8重量%であり、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、14.1wt%であった。
<重合触媒(z1)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(a1)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(z1)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
(比較例2)
<固体触媒成分(a2)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルに代えて、フタル酸ジn−ブチルを同モル使用した以外は、実施例1と同様にして固体触媒成分(a2)を調製した。得られた固体触媒成分中のチタン含有量は3.0重量%であり、フタル酸ジエステルの合計含有率は、13.5重量%であった。
<重合触媒(z2)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(a2)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(z2)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
(比較例3)
<固体触媒成分(a3)の調製>
3,6−ジメチル−1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジn−ブチルに代えて、3−メチル−6−n−プロピルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジイソブチルを同モル使用した以外は、実施例1と同様にして固体触媒成分(a3)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ、2.3重量%であり、3−メチル−6−n−プロピルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジエステルの合計含有率は、15.3重量%であった。
<重合触媒(z3)の形成および重合>
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(a3)とした以外は、実施例1と同様にして、重合触媒(z3)の合成および重合を行った。その結果を表1に示した。
Figure 2014201602
表1中、「CMDMS」はシクロヘキシルメチルジメトキシシランを、「DCPDMS」はジシクロペンチルジメトキシシランンを、「DEATES」はジエチルアミノトリエトキシシランを、「DCPEAS」はジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シランを意味する。
表1の結果から、上記一般式(1)で表される化合物を含有する固体触媒成分および重合触媒は、これらを用いてオレフィン類の重合を行った際、従来の触媒を使用した場合に比べ、重合活性が高く、かつ、得られるポリマーの分子量分布が広い。また、重合時の対水素レスポンスが高く、成型加工性が良好であることがわかる。

Claims (7)

  1. チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび下記一般式(1);
    Figure 2014201602

    (式中、RおよびRは、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐状アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。R〜R10は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルケニル基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、炭素数6〜24のハロゲン置換芳香族炭化水素基を示し、同一でも異なっていてもよく、R〜R10の中、少なくとも2つが、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルケニル基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基または炭素数6〜24のハロゲン置換芳香族炭化水素基である。)で表される化合物を含有することを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分。
  2. 上記一般式(1)において、R〜R10の中、2以上、4以下が、ハロゲン原子、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜12の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜12の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜12の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基または分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数3〜12のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜12のハロゲン置換シクロアルケニル基または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分。
  3. 上記一般式(1)において、RとRまたはRとRが、ハロゲン原子、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であることを特徴とする請求項1または2記載のオレフィン類重合用固体触媒成分。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分、
    下記一般式(2);
    11 AlQ3−p (2)
    (式中、R11は炭素数1〜6のヒドロカルビル基を示し、複数個ある場合は、同一でも異なってもよく、Qは水素原子、炭素数1〜6のヒドロカルビルオキシ基、あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物および外部電子供与性化合物から形成されることを特徴とするオレフィン類重合触媒。
  5. 前記外部電子供与性化合物が、下記一般式(3);
    12 Si(OR134−q (3)
    (式中、R12は炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基あるいはシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基あるいは置換基を有する芳香族炭化水素基を示し、同一または異なっていてもよい。R13は炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基あるいは置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、同一または異なっていてもよく、qは0≦q≦3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物および一般式(4);
    (R1415N)SiR16 4−s (4)
    (式中、R14とR15は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基あるいはシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R14とR15は同一でも異なってもよく、また互いに結合して環を形成してもよい。R16は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基あるいはシクロアルキルオキシ基、または炭素数6〜20のアリール基あるいはアリールオキシ基を示し、R16が複数ある場合、複数のR16は同一でも異なってもよい。sは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項4記載のオレフィン類重合用触媒。
  6. 前記外部電子供与性化合物が、下記一般式(5);
    17OCHCR1819CHOR20 (5)
    (式中、R18およびR19は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基あるいはシクロアルケニル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基あるいはハロゲン置換芳香族炭化水素基、置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基、炭素数1〜12のアルキルアミノ基または炭素数2〜12のジアルキルアミノ基を示し、同一または異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。R17およびR20は炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基あるいはハロゲン置換芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、同一または異なっていてもよい。)で表されるジエーテル化合物であることを特徴とする請求項4記載のオレフィン類重合用触媒。
  7. 請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行なうことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
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