JP2014192226A - 電子デバイス用エピタキシャル基板 - Google Patents

電子デバイス用エピタキシャル基板 Download PDF

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Abstract

【課題】熱膨張係数の違いによる反りを抑制でき、尚且つ高耐圧化が可能である。
【解決手段】FZ法で形成された第1Si基板上に、CZ法で形成された第2Si基板を貼り合せて形成された基板(11)であって、上記基板(11)における上記第2Si基板の表面が、窒化物半導体がエピタキシャル成長されて電子デバイスが形成される電子デバイス形成面である。こうして、本電子デバイス用エピタキシャル基板(11)上に上記電子デバイスが形成された際に、熱膨張係数の違いに起因する上記第2Si基板による下方に凸形状の反りが、剛性が低いことに起因する上記第1Si基板による上方に凸形状の反りで相殺され、ウェハの反りを抑制することができる。さらに、高電界にも耐え得る低抵抗の上記第2Si基板の表面に上記電子デバイスが形成される。したがって、本電子デバイス用エピタキシャル基板(11)の高耐圧化を得ることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、窒化物半導体を用いた電子デバイス用の電子デバイス用エピタキシャル基板に関する。
窒化物半導体を用いた電子デバイスとしては、一般的にAlGaNとGaNとからなるヘテロ接合を用いた構造が用いられている。
具体的な構造としては、図4に示すように、サファイアやシリコン(Si)等の基板1の上に形成された窒化物半導体からなるバッファ層2、一般的にGaNからなるチャネル層3、GaNチャネル層3の上に形成されたAlGaNからなる障壁層4、AlGaN障壁層4とGaNチャネル層3との界面に形成された2次元電子ガスの層とオーミック接触を形成するソース電極5およびドレイン電極6、ソース電極5とドレイン電極6との間に形成されたゲート電極7から構成されている。
窒化物半導体をSi基板上に成長した場合、窒化物半導体とSiとの熱膨張係数の違いによって、一般的に、上記Si基板上に窒化物半導体が成長されて成るウェハが下に凸の形状に反ることが知られている。
このような上記窒化物半導体とSiとの熱膨張係数の違いによる上記ウェハの反りを緩和する方法として、WO2011/016219(特許文献1)に開示された電子デバイス用エピタキシャル基板がある。この電子デバイス用エピタキシャル基板においては、低抵抗Si単結晶基板上に高抵抗Si単結晶基板を貼り合せた貼り合せ基板を用いることによって、反り形状を適正に制御することが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の電子デバイス用エピタキシャル基板においては、以下のような問題がある。すなわち、低抵抗Si単結晶基板上に高抵抗Si単結晶基板を貼り合せる貼り合せ構造では、反り形状の制御は可能であるが、高耐圧素子構造としては適していないという問題がある。
WO2011/016219
そこで、この発明の課題は、窒化物半導体を用いた電子デバイス用の電子デバイス用エピタキシャル基板であって、熱膨張係数の違いによる反りを抑制することが可能であり、尚且つ高耐圧化が可能な電子デバイス用エピタキシャル基板を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の電子デバイス用エピタキシャル基板は、
フローティングゾーン法(以下、FZ法と略称する)によって形成された第1Si基板上に、チョクラルスキー法(以下、CZ法と略称する)によって形成された第2Si基板を貼り合せて形成された基板であって、
上記基板における上記第2Si基板の表面が、窒化物半導体がエピタキシャル成長されて電子デバイスが形成される電子デバイス形成面である
ことを特徴としている。
また、一実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板では、
上記第1シリコン基板の厚さと上記第2シリコン基板の厚さとの比の値が、1:9から9:1までの間にある。
また、一実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板では、
上記第1シリコン基板の厚さと上記第2シリコン基板の厚さとの比の値が、1:1である。
また、一実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板では、
上記第1シリコン基板の厚さと上記第2シリコン基板の厚さの比の値が、上記窒化物半導体がエピタキシャル成長されて形成された上記電子デバイスの総膜厚の増加に伴って、上記第1シリコン基板の割合が増加するように設定されている。
以上より明らかなように、この発明の電子デバイス用エピタキシャル基板は、FZ法によって形成された第1Si基板上に、CZ法によって形成された第2Si基板が貼り合せて形成されている。したがって、上記第2Si基板上に、窒化物半導体がエピタキシャル成長されて上記電子デバイスが形成された際に、この電子デバイスを構成する窒化物半導体との熱膨張係数の違いに起因する上記第2Si基板による下方に凸形状の反りが、剛性が低いことに起因する上記第1Si基板による上方に凸形状の反りによって相殺される。したがって、本電子デバイス用エピタキシャル基板上に上記電子デバイスが形成されて成るウェハの反りを抑制することができるのである。
さらに、本電子デバイス用エピタキシャル基板は、上記FZ法によって形成された高抵抗の上記第1Si基板上に、上記CZ法によって形成された低抵抗の上記第2Si基板が貼り合せて形成されている。そして、高電界にも耐え得る低抵抗の上記第2Si基板の表面に、上記電子デバイスが形成される。したがって、上記電子デバイスの耐圧を高めて、高耐圧を得ることができるのである。
この発明の電子デバイス用エピタキシャル基板を用いたトランジスタにおける模式的な断面図である。 低抵抗基板と高抵抗基板とを用いた場合の電界分布を示す図である。 図1とは異なるトランジスタにおける模式的な断面図である。 従来の窒化物半導体を用いた電子デバイスの模式的な断面図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板を用いたトランジスタにおける模式的な断面図である。このトランジスタは、窒化物半導体を用いた電子デバイスの一例である。
上記トランジスタは、CZ法(チョクラルスキー法:引上げ法)によって形成されたSi基板であるCZSi基板と、FZ法(フローティングゾーン法)によって形成されたSi基板であるFZSi基板とを、厚さの比率を1:1で貼り合せて成る厚さ625μmの貼り合せSi基板11の上に、AlNから成る厚さ100nmの初期成長層12、厚さ200nmのAl0.7Ga0.3N13、厚さが400nmのAl0.4Ga0.6N14と厚さが400nmのAl0.1Ga0.9N15とから成る組成傾斜バッファ層、GaNからなる厚さ1μmのチャネル層16、AlGaNからなる障壁層17が、順次積層されて形成されている。
各層の成長方法としては、一例であるが以下のような方法である。
基板11としては、上述したように、上記CZSi基板と上記FZSi基板との貼り合せ6インチSi基板を用いる。初期成長層12の成長に先立って、フッ酸系のエッチャントで貼り合せSi基板11表面の酸化膜を除去した後、有機金属気相成長(MOCVD)装置にSi基板11をセットする。そして、Si基板11の温度を1100℃に設定し、チャンバー圧力13.3kPaで基板表面のクリーニングを行なう。
次に、基板温度およびチャンバー圧力を一定とし、アンモニアNH3(12.5slm)を流すことでSi基板11表面の窒化を行なう。引き続き、AlNを、100nm(TMA流量=117μmol/min,NH3流量=12.5slm)成長して初期成長層12を形成する。次に、基板温度1150℃で、Al0.7Ga0.3N13を、200nm(TMG流量=57μmol/min,TMA流量=97μmol/min,NH3流量=12.5slm)成長する。次に、Al0.4Ga0.6N14を、400nm(TMG流量=99μmol/min,TMA流量=55μmol/min,NH3流量=12.5slm)成長する。次に、Al0.1Ga0.9N15を、400nm(TMG流量=137μmol/min,TMA流量=18μmol/min,NH3流量=12.5slm)成長する。こうして、AlGaN14とAlGaN15とで成る組成傾斜バッファ層を形成する。その後、1μmの厚さでGaNチャネル層16(TMG流量=50μmol,NH3流量=12.5slm)を成長する。引き続いて、Al0.2Ga0.8N障壁層17(20nm)を成長する。
以下、詳細な説明は省略するが、上記Al0.2Ga0.8N障壁層17とGaNチャネル層16との界面に形成される2次元電子ガスの層とオーミック接触を形成するソース電極(図示せず)およびドレイン電極(図示せず)が形成され、上記ソース電極と上記ドレイン電極との間にゲート電極(図示せず)が形成される。
表1は、本実施の形態における上記トランジスタ構造を、上記CZSi基板の上、上記FZSi基板の上、上記CZSi基板とFZSi基板との貼り合せ基板の上に成長した際に、各基板上に上記トランジスタ構造が成長されて成る各ウェハの反りを示す。ここで、反り量は、6インチの上記ウェハにおける最大反り位置における反り量(μm)で表している。また、マイナスは上に凸の反りを表し、プラスは下に凸の反りを表す。
表1
Figure 2014192226
上記トランジスタ構造を上記CZSi基板上に成長させた場合、上記CZSi基板とその上に成長された窒化物半導体との熱膨張係数の違いに起因した、本来あるべき反り形状である下方に向かって凸形状に反っている。これに対し、上記トランジスタ構造を上記FZSi基板上に成長させた場合には、上記FZSi基板の剛性が低いことに起因して、上方に向かって凸形状に反っている。
一方、この両者の性質を組み合わせた本実施の形態におけるCZSi基板とFZSi基板との貼り合せ基板の場合には、CZSi基板とFZSi基板との2つの基板の反りを相殺することによって、反り量が5.2μmに抑えられている。
次に、上記CZSi基板と上記FZSi基板との貼り合せ基板を形成する際に、上記CZSi基板を上記FZSi基板の上に貼り合せるのであるが、その場合の効果について述べる。
図2は、基板として低抵抗基板を用いた場合(図2(a))と、高抵抗基板を用いた場合(図2(b))との、基板部分における電界分布を示す。この電界分布は、市販の電界シミュレータによって求めたものである。尚、図2中における縦軸および横軸は、基板の深さ方向および電極の配列方向への相対距離(10μm/400)を表す。
図2(b)から分かるように、上記高抵抗基板の場合には、電界の分布がゲート電極(図示せず)の下に集まる傾向が有り、ゲート電極近傍での破壊が生じ易い傾向を示している。これに対して、図2(a)から分かるように、上記低抵抗基板の場合には、基板におけるフィールドプレート効果によって電界が均一に分散され、高電界にも耐えることが可能になる。
すなわち、低抵抗Si基板上の高抵抗Si基板の上に窒化物半導体を形成した場合と、高抵抗Si基板上の低抵抗Si基板の上に窒化物半導体を形成した場合とでは、電子デバイスとしての耐圧が大きく異なり、後者の方が高耐圧を得ることが可能になることが分かる。したがって、上記特許文献1の場合ように、低抵抗Si単結晶基板上の高抵抗Si単結晶基板の上に窒化物半導体を形成した場合には、十分な耐圧を得ることが困難なのである。実際のデバイスにおいても、引上げ法であるCZ法によって形成された低抵抗Si基板(CZSi基板)が、FZ法によって形成された高抵抗Si基板(FZSi基板)の上に位置する場合と、FZSi基板がCZSi基板の上に位置する場合とでは、デバイス耐圧に約1.4倍の違いが確認された。
以上のことより、窒化物半導体が形成された場合の反りを抑制し、尚且つ十分な耐圧を有するエピタキシャル基板を得るためには、上記FZ法によって形成されたFZSi基板上に上記CZ法によって形成されたCZSi基板を貼り合せて、電子デバイス用エピタキシャル基板を形成する。そして、この電子デバイス用エピタキシャル基板を用いて、上記CZSi基板の表面に窒化物半導体を成長することが必須となる。すなわち、上記CZSi基板の上記表面を、上記電子デバイス形成面とするのである。
・第2実施の形態
本実施の形態は、上記窒化物半導体を用いた電子デバイス用の電子デバイス用エピタキシャル基板における上記FZSi基板と上記CZSi基板との厚さの比率に関する。本実施の形態における電子デバイス用エピタキシャル基板および電子デバイスの構造は、上記第1実施の形態の場合と同じトランジスタ構造である。
本実施の形態においては、上記貼り合せ6インチSi基板11における上記CZSi基板と上記FZSi基板との厚さの比率を変化させ、上記ウェハの反りがどのように変化したかを調べた。その結果を表2に示す。尚、貼り合せSi基板11の厚さは、上記第1実施の形態の場合と同じ625μmである。表2において、表1の場合と同様に、反り量は6インチの上記ウェハにおける最大反り位置における反り量(μm)で表し、マイナスは上に凸の反りを表し、プラスは下に凸の反りを表す。
表2
Figure 2014192226
表1および表2から分かるように、単独で用いられた場合に上方に凸形状に反る性質を有する上記FZSi基板が、単独で用いられた場合に下方に凸形状に反る性質を有する上記CZSi基板よりも厚い場合には、上記FZSi基板の厚みに応じて上方への反り量が大きくなる。逆に、上記CZSi基板が上記FZSi基板よりも厚い場合には、上記CZSi基板の厚みに応じて下方への反り量が大きくなる。そして、上記CZSi基板と上記FZSi基板との厚さの比率が5:5(1:1)の場合に、反り量が小さい値である5.2μmとなる。
また、耐圧に関しても、上記第1実施の形態の場合と同様の傾向を示している。すなわち、貼り合せSi基板11における上側に位置すると共に、低抵抗基板である上記CZSi基板の割合が1割の場合には、上記CZSi基板のみの場合に比して1割程度の耐圧低下が見られた。
・第3実施の形態
本実施の形態は、上記電子デバイスであるトランジスタの上記窒化物半導体としてのバッファ層を複数のAlN層と同数のAlGaN層とを交互に積層して成る多層構造とした場合における層数に関する。本実施の形態で用いる電子デバイス用エピタキシャル基板の構造は、上記第1実施の形態の場合と同じである。
図3は、本実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板上に形成された窒化物半導体を用いたトランジスタにおける模式的な断面図である。
以下、各層の成長方法について説明する。
基板21として、上記CZSi基板と上記FZSi基板とを、厚さの比率が1:1で貼り合せて成る厚さ625μmの貼り合せ6インチSi基板を用いる。この貼り合せ基板21の上に、AlNからなる厚さ100nmの初期成長層22、厚さ20nmのAl0.2Ga0.8N23を成長する。その後、AlN(5nm)/Al0.1Ga0.9N(20nm)からなる多層バッファ24を成長する。多層バッファ24における各層の流量条件は、AlN成長時には、TMA流量=102μmol/min,NH3流量=12.5slmである。また、Al0.1Ga0.9N成長時には、TMG流量=720μmol/min,TMA流量=80μmol/min,NH3流量=12.5slmである。
引き続き、基板温度1100℃に下げた後、成長圧力13.3kPaで成長したGaN耐圧層25(1.0μm)と、成長圧力90kPaで成長したGaNチャネル層26(0.5μm)とを成長する。尚、GaN耐圧層25およびGaNチャネル層26の流量条件は、共にTMG流量=224μmol/min,NH3流量=12.5slmである。
最後に、成長圧力13.3kPaで、基板21側から、特性改善層であるAlN中間層27(1nm)/Al0.2Ga0.8N障壁層28(20nm)/GaNキャップ層29(1nm)からなる電子供給層を成長する。その場合のAlN中間層27の流量条件は、TMA流量=51μmol/min,NH3流量=12.5slmである。また、AlGaN障壁層28の流量条件は、TMG流量=46μmol/min,TMA流量=7μmol/min,NH3流量=12.5slmである。また、GaNキャップ層29の流量条件は、TMG流量=58μmol/min,NH3流量=12.5slmである。
以下、詳細な説明は省略するが、上記AlN中間層27(電子供給層)とGaNチャネル層26の界面に形成される2次元電子ガスの層とオーミック接触を形成するソース電極(図示せず)およびドレイン電極(図示せず)が形成され、上記ソース電極と上記ドレイン電極との間にゲート電極(図示せず)が形成される。
ところで、上記第1実施の形態および上記第2実施の形態において述べたごとく、上記FZSi基板上に上記CZSi基板を、厚さの比率が1:1で貼り合せて貼り合せSi基板11を形成した場合に、反り量を小さくすることができる。ところが、上記貼り合せSi基板11上に形成される窒化物半導体の電子デバイスの厚さが変化しても、電子デバイスの反り量が変化してしまう。
表3は、上記多層バッファ層24における「AlN/AlGaN」層の層数(つまり、積層する際の周期数)を変えて本トランジスタの総膜厚を変化させた場合において、貼り合せSi基板21上に本トランジスタが形成されて成るウェハの反りを示したものである。尚、貼り合せSi基板21の厚さは、上記第1,第2実施の形態の場合と同じ625μmである。表3において、表1,表2の場合と同様に、反り量は6インチの上記ウェハにおける最大反り位置における反り量(μm)で表し、マイナスは上に凸の反りを表し、プラスは下に凸の反りを表す。
表3
Figure 2014192226
表3から分かるように、本トランジスタの総膜厚が小さい場合には、単独で用いられた場合に上方に凸形状に反る性質を有する上記FZSi基板の効果によって、上記ウェハは上方に凸形状に反る。そして、上記総膜厚の増加と共に、上記ウェハの反りは、下方に凸形状の反りへと変化してさらに増加する。ところが、Si基板21における上記CZSi基板と上記FZSi基板との貼り合せ効果によって、上記総膜厚が4.6μm程度であっても、上記ウェハの反り量を20μm程度に抑えることが可能になる。
ところで、本実施の形態においては、上記多層バッファ層24の「AlN/AlGaN」層の層数(周期数)を変えることにより本トランジスタの総膜厚を変化させているが、この発明は多層バッファ層24に限定されるものではなく、他の窒化物半導体層の厚さを変えることにより本トランジスタの総膜厚を変化させる場合も同様である。
・第4実施の形態
本実施の形態は、上記第3実施の形態における上記窒化物半導体としての多層バッファ24の層数(周期数)を固定した場合の上記貼り合せSi基板21における上記FZSi基板と上記CZSi基板との厚さの比率に関する。本実施の形態で用いる電子デバイス用エピタキシャル基板の構造は、上記第1実施の形態の場合と同じである。また、窒化物半導体用いた電子デバイスの構造は、上記第3実施の形態の場合と同じトランジスタ構造である。但し、多層バッファ24の層数(周期数)は120である。
本実施の形態においては、上記多層バッファ24の層数(周期数)を120に固定して、上記貼り合せ6インチSi基板21における上記CZSi基板と上記FZSi基板との厚さの比率を変化させて、上記ウェハの反りを計測している。その結果を表4に示す。尚、貼り合せSi基板21の厚さは、上記第3実施の形態の場合と同じ625μmである。表4において、表1の場合と同様に、反り量は6インチの上記ウェハにおける最大反り位置における反り量(μm)で表し、マイナスは上に凸の反りを表し、プラスは下に凸の反りを表す。
表4
Figure 2014192226
上記第3実施の形態においては、トランジスタの総膜厚の増加と共に、上記ウェハの下方に凸形状の反り量が増加している。そして、表4から分かるように、多層バッファ24の層数(周期数)を120に固定した場合には、貼り合せSi基板21における上記FZSi基板の厚さの比率を上記CZSi基板よりも増加させることによって、上記ウェハの反り量を、上に凸側に低減することができる。
尚、表4においては、上記多層バッファ24の層数(周期数)を120に固定した場合における計測結果であるが、上記第3実施の形態における表3に示すように、多層バッファ24の層数(周期数)を、上記ウェハの反り量がより小さい値「7.7μm」となる「50」に固定すれば、貼り合せSi基板21における上記FZSi基板の厚さの比率を上記CZSi基板よりも増加させることによって、さらに小さい反り量を得ることができることは言うまでも無い。
このように、上記CZSi基板と上記FZSi基板との貼り合せSi基板上に窒化物半導体を用いて電子デバイスを形成する際に、ある窒化物半導体の厚さが大きくなるのに起因して上記電子デバイスの総膜厚が増加し、その結果、上記ウェハの反り量が下に凸側に大きくなる場合がある。その場合には、貼り合せSi基板における上記FZSi基板の厚みの比を上記CZSi基板よりも多くすることによって、上記ウェハの反り量の低減を図ることができるのである。
以上のごとく、この発明の電子デバイス用エピタキシャル基板は、
FZ法によって形成された第1Si基板上に、CZ法によって形成された第2Si基板を貼り合せて形成された基板11,21であって、
上記基板11,21における上記第2Si基板の表面が、窒化物半導体がエピタキシャル成長されて電子デバイスが形成される電子デバイス形成面である
ことを特徴としている。
上記構成によれば、本電子デバイス用エピタキシャル基板11,21は、FZ法によって形成された第1Si基板上に、CZ法によって形成された第2Si基板が貼り合せて形成されている。そのため、本電子デバイス用エピタキシャル基板11,21上に上記電子デバイスが形成された際に、この電子デバイスを構成する窒化物半導体との熱膨張係数の違いに起因する上記第2Si基板による下方に凸形状の反りが、剛性が低いことに起因する上記第1Si基板による上方に凸形状の反りによって相殺される。したがって、本電子デバイス用エピタキシャル基板11,21上に上記電子デバイスが形成されて成るウェハの反りを抑制することができる。
さらに、本電子デバイス用エピタキシャル基板11,21は、上記FZ法によって形成された高抵抗の上記第1Si基板上に、上記CZ法によって形成された低抵抗の上記第2Si基板が貼り合せて形成されており、高電界にも耐え得る低抵抗の上記第2Si基板の表面に上記電子デバイスが形成される。したがって、上記電子デバイスの耐圧を高めて高耐圧を得ることができる。
また、一実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板では、
上記第1Si基板の厚さと上記第2Si基板の厚さとの比の値が、1:9から9:1までの間にある。
上記第1Si基板,上記第2Si基板および上記電子デバイスを構成する上記各窒化物半導体の組成の変化によって、上記ウェハの反り特性が変動する場合がある。この実施の形態によれば、そのような場合でも、下方に凸形状の反り特性を有する上記第2Si基板と上方に凸形状の反り特性を有する上記第1Si基板との厚さの比を、1:9から9:1までの間で制御することによって、上記ウェハの反り特性の変動に対処して、的確に反りを抑制することが可能になる。
また、一実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板では、
上記第1Si基板の厚さと上記第2Si基板の厚さとの比の値が1:1である。
この実施の形態によれば、上記各窒化物半導体の組成が、特に上記ウェハの反り特性に変動を及ぼすような組成でない場合には、上記ウェハの反りを大きく抑制することができる。
また、一実施の形態の電子デバイス用エピタキシャル基板では、
上記第1Si基板の厚さと上記第2Si基板の厚さとの比の値が、上記窒化物半導体がエピタキシャル成長されて形成された上記電子デバイスの総膜厚の増加に伴って、上記第1Si基板の割合が増加するように設定されている。
上記電子デバイスの総膜厚の増加は、上記ウェハにおける下方に凸形状の反り量を増加させる。この実施の形態によれば、そのような場合でも、上記第1Si基板の厚さと上記第2Si基板の厚さの比の値が、上方に凸形状の反り特性を有する上記第1Si基板の割合が増加するように設定されて、上記ウェハの反りを抑制することができる。
11,21…基板、
12,22…AlN初期成長層、
13…Al0.7Ga0.3N、
14…Al0.4Ga0.6N、
15…Al0.1Ga0.9N、
16,26…GaNチャネル層、
17,28…AlGaN障壁層、
23…AlGaN、
24…AlN/Al0.1Ga0.9N多層バッファ、
25…GaN耐圧層、
27…AlN中間層、
29…GaNキャップ層。

Claims (4)

  1. フローティングゾーン法によって形成された第1シリコン基板上に、チョクラルスキー法によって形成された第2シリコン基板を貼り合せて形成された基板であって、
    上記基板における上記第2シリコン基板の表面が、窒化物半導体がエピタキシャル成長されて電子デバイスが形成される電子デバイス形成面である
    ことを特徴とする電子デバイス用エピタキシャル基板。
  2. 請求項1に記載の電子デバイス用エピタキシャル基板において、
    上記第1シリコン基板の厚さと上記第2シリコン基板の厚さとの比の値が、1:9から9:1までの間にある
    ことを特徴とする電子デバイス用エピタキシャル基板。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の電子デバイス用エピタキシャル基板において、
    上記第1シリコン基板の厚さと上記第2シリコン基板の厚さとの比の値が1:1である
    ことを特徴とする電子デバイス用エピタキシャル基板。
  4. 請求項1あるいは請求項2に記載の電子デバイス用エピタキシャル基板において、
    上記第1シリコン基板の厚さと上記第2シリコン基板の厚さの比の値が、上記窒化物半導体がエピタキシャル成長されて形成された上記電子デバイスの総膜厚の増加に伴って、上記第1シリコン基板の割合が増加するように設定されている
    ことを特徴とする電子デバイス用エピタキシャル基板。
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