JP2014182903A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】残留吸着力によって静電チャックの試料吸着面と、試料が吸着している場合において、試料を適切に取り扱うことのできる荷電粒子線装置を提供する。
【解決手段】静電チャックを備えた荷電粒子線装置であって、静電チャックから試料を離脱させる試料離脱機構と、試料電位の変化に応じて変化するパラメータを評価する制御装置を備え、当該制御装置は、静電チャックによる試料吸着後の第1のパラメータと、当該第1のパラメータ取得後であって、試料離脱機構による試料離脱前の第2のパラメータを比較し、当該パラメータの変化が所定値以上、或いは所定値を超えている場合に、前記試料離脱機構による試料離脱を停止し、当該パラメータの変化が所定値未満、或いは所定値以上である場合には、前記試料離脱機構による試料離脱を実行する荷電粒子線装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、静電吸着によって試料を保持する静電チャック機構を備えた荷電粒子線装置に係り、特に試料と静電チャック間にかかる残留吸着力の評価が可能な荷電粒子線装置に関する。
半導体デバイスの微細化に伴い、さまざまな構造のパターンが開発されておりそれらの計測も高精度となり測定点も増加してきている。そんな中、デバイスパターンの計測を行う走査電子顕微鏡などの荷電粒子線装置では試料の固定手段として、試料を静電吸着する静電チャックが採用されている。
この静電吸着方式は試料と静電チャックの間に発生するクーロン力により吸着を行っており、その間には高電圧がかかっている。また、荷電粒子線装置ではウエハにリターディング電圧がかかっており(0〜−5kV程度)、ウエハ自体は例えば−2kVというような電位に維持されている。特許文献1にはリターディング電圧の印加が可能な静電チャックにおいて、試料と静電チャックとの間に発生する残留吸着力を消失させるために、静電チャック時とは逆の電圧を静電チャックに印加することが説明されている。
特開2011−138878号公報(対応米国特許公開公報US2011/0256087)
通常は試料と静電チャックの間、ウエハとアースの間は十分な絶縁距離が保たれているため絶縁が破壊されて放電などが起こることはない。しかし試料の中には真空室内に配置することによって、ガスを放出するものがある。このガス放出が多い場合にはこの絶縁が保持できなくなり突発的に絶縁が破壊され、瞬間的に放電が起こる場合がある。
この放電が起こると試料の帯電状態が変化し、試料と静電チャック間のクーロン力が増大する場合がある。その結果、試料が静電チャックに吸着しようとする力(残留吸着力)が発生する場合がある。そのため、試料を静電チャックから取り外す際に通常以上の力が必要となり、無理に引き剥がそうとすると、その大きさによっては最悪試料を破壊してしまう可能性がある。
この放電は、例えば静電チャックの印加回路等の信号をモニタすることで検出できる場合もあるが、ガス放出が微量で徐々に放電するようなグロー放電が発生した場合には前述の回路等で放電を検出することは難しく、仮に残留吸着が発生した場合、その大きさを確認することも難しい状態である。
特許文献1に開示されているように逆電圧を印加するような場合であっても、残留電荷を正確に特定できないと、逆電圧の過不足により残留吸着力が残ってしまい、残留吸着力が残っているのにも係わらず、試料を取り外す判断をしてしまう可能性もある。
以下に、残留吸着力によって静電チャックの試料吸着面と、試料が吸着している場合における試料の取り扱いを適正に行うことを目的とする荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に試料を保持するための静電チャックを備えた荷電粒子線装置であって、静電チャックから試料を離脱させる試料離脱機構と、試料電位の変化に応じて変化するパラメータを評価する制御装置を備え、当該制御装置は、静電チャックによる試料吸着後の第1のパラメータと、当該第1のパラメータ取得後であって、試料離脱機構による試料離脱前の第2のパラメータを比較し、当該パラメータの変化が所定値以上、或いは所定値を超えている場合に、前記試料離脱機構による試料離脱を停止し、当該パラメータの変化が所定値未満、或いは所定値以上である場合には、前記試料離脱機構による試料離脱を実行する荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、残留吸着力の有無に応じた適切な試料の取り扱いが可能となる。
走査電子顕微鏡の概要を示す図。 真空試料室の一例示す図。 走査電子顕微鏡の試料室にウエハを導入した後、当該ウエハを試料室外に搬出するまでの工程を示すフローチャート。 測定前後で試料の電位量を評価することによって、装置の停止等の要否を判定する工程を示すフローチャート。 走査電子顕微鏡の概要を示す図。 試料の電位に応じて、ミラー電子の軌道が変化する原理を示す図。
以下に説明する実施例では、まず、この放電現象を試料帯電の大きさからオートフォーカス値を用いて確認し、その大きさから試料を破壊する可能性がある場合には、試料取り外し動作を止める機能を有する荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一形態として、試料を計測するために焦点を合わせるために実行するオートフォーカス機能を用い、放電現象が発生したと思われる際に起こった試料帯電によるオートフォーカス値と、放電現象が発生する前に計測した試料帯電が発生していないオートフォーカス値とのずれを計算してある一定値以上であれば放電発生により残留吸着力増加のため、試料取り外しを止める機能を備えている荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、試料帯電による残留吸着力増加によって試料破壊を回避することが可能となる。
実施例として走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を例にとって説明する。図1はSEMの概要構成図である。電子源101から引出電極102によって引き出され、図示しない加速電極によって加速された電子ビーム103は、集束レンズの一形態であるコンデンサレンズ104によって絞られた後に、走査偏向器105により試料109上を一次元的、あるいは二次元的に走査される。
試料109の周囲は、真空試料室107によって包囲されている。また試料台108は静電吸着方式であり、直流電源120の印加によって、試料109とは電気的な力によって吸着されている。電子ビーム103は試料109に印加された負電圧(リターディング電圧121)により減速されると共に、対物レンズ106のレンズ作用によって集束されて試料109上に照射される。
電子ビーム103が試料109に照射されると、当該照射個所から二次電子および後方散乱電子のような電子110が放出される。放出された電子110は試料に印加される負電圧に基づく加速作用によって電子源方向に加速され、変換電極112に衝突し、二次電子111を生じさせる。変換電極112から放出された二次電子111は、検出器113によって捕捉され、捕捉された二次電子量によって検出器113の出力が変化する。
この出力Iに応じて図示しない表示装置の輝度が変化する。たとえば二次元像を形成する場合には、走査偏向器105への偏向信号と検出器113の出力との同期をとることで走査領域の画像を形成する。制御装置114は、走査電子顕微鏡の各構成を制御すると共に、検出された電子に基づいて画像を形成する機能や、ラインプロファイルと呼ばれる検出電子の強度分布(輝度分布)情報を形成する演算装置を備えている。
図5は、制御装置114のより具体的な構成を示す図である。このシステム内には主に走査電子顕微鏡本体501、当該走査電子顕微鏡本体501を制御する制御装置114、及び測定条件等の必要な情報を入力するための入力装置503が含まれている。なお、本実施例ではSEMを撮像装置として適用した例を説明するが、これに限られることはなく例えば集束イオンビームを試料に走査することによって得られる信号に基づいて、その走査像を形成する集束イオンビーム(Focused Ion Beam)装置を撮像装置とすることもできる。
制御装置114内の演算装置504には、測定に必要な装置条件を設定する装置条件設定部506、オートフォーカス時の画像の鮮鋭度の評価や、パターンのずれを画像処理によって評価する画像処理部507、得られた画像情報や電位計の出力に基づいて試料電位を測定する電位測定部508、及び電位量や画像処理に基づいて得られるパラメータが、所定の条件となったとき、レシピの停止や警報を発生するための信号を発信する警報発生部509が含まれている。制御装置114内のメモリ505には、走査電子顕微鏡を自動的に動作させる動作プログラムであるレシピや、後述する処理を実行するために必要なデータが記憶されている。
以下に説明する実施例では主に、試料を保持するための静電チャックを備えた荷電粒子線装置であって、静電チャックから試料を離脱させる試料離脱機構と、試料電位の変化に応じて変化するパラメータを評価する制御装置を備えた荷電粒子線装置について説明する。制御装置は、静電チャックによる試料吸着後の第1のパラメータと、当該第1のパラメータ取得後であって、前記試料離脱機構による試料離脱前の第2のパラメータを比較し、当該パラメータの変化が所定値以上、或いは所定値を超えている場合に、前記試料離脱機構による試料離脱を停止し、当該パラメータの変化が所定値未満、或いは所定値以上である場合には、前記試料離脱機構による試料離脱を実行する。
SEMで計測を実施する場合、通常、レシピと呼ばれるSEMの動作を制御するプログラムを用いて計測を行う。このレシピ内に計測するパターン点数や計測倍率、計測方法などをインプットして実行する。このレシピを実行している最中に試料109と試料台108との間、ないしは周囲のアース電位の部品との間で放電が発生すると、試料109が電気を帯びてしまう(試料帯電)。試料109が試料帯電してしまうと、電気的に吸着している試料台108との間に更なる吸着力が発生してしまう。その結果、試料台108に印加している電圧を切って試料109との間の電気的な力をなくしても、先ほど発生した吸着力(残留吸着力)により、試料109を取り外したときに試料109を破壊してしまう恐れがある。このような試料破壊を防ぐためには、放電によって残留吸着力が発生したことを検知する必要があるが、静電チャックの給電回路やリターディング電圧の給電回路等でのモニタでは放電を検知できない場合がある。
しかしながら、試料109が試料帯電した場合には、試料を計測するために対物レンズ106を電気的に制御して焦点を合わせていた(オートフォーカス機能)がその焦点位置がずれるため、像ぼけが発生する。つまり、この像ぼけが発生したことをトリガとして放電を検知することができるが、像ぼけが必ずしも放電を意味するとは限らない。すなわち、レシピで設定された計測位置でパターンが欠落していたり大きな異物が載ったような場合である。
そこで、この焦点位置がずれた際に、このレシピを実行したときの1点目の計測位置に移動しオートフォーカス機能により焦点を合わせる。このときの焦点位置と、1点目で計測した際の焦点位置を比較してそのオートフォーカスの値に変化があった場合は放電による試料帯電と判断することができる。その後、レシピを止めて放電が発生したことを図示しない表示装置などに表示して知らせることを行ったりすれば、以降の搬送でウエハを破損させることを未然に防止することができる。1回計測を行った点を再度計測することができない場合は、1点目の焦点位置を記載してあるデータを読み込んで、この焦点位置がずれた状態から1点目の焦点位置に合わせてどのくらいのボケ量かを比較し、その比較量によって放電が起こったかどうかを判定することも可能である。また、レシピの1点目で放電が発生したと考えられる場合には、以前に同じレシピで実行した試料データから同じようにその時の1点目のデータを読み込んで同じように比較することも可能である。
また、このとき焦点を合わせるための制御方法(オートフォーカス機能)は対物レンズ106を制御するのではなく、試料109に印加する負電圧を制御する方法でも良い。
図3は、走査電子顕微鏡の試料室にウエハ(試料109)を導入した後、当該ウエハを試料室外に搬出するまでの工程を示すフローチャートである。図3は、このウエハの処理工程中に、残留吸着力の程度を判断し、装置の稼動の継続、或いは停止を判定する工程を示している。まず、走査電子顕微鏡の真空試料室にウエハを導入し、試料台109(静電チャック)の試料吸着面に静電吸着する(ステップ301、302)。次に、測定レシピに登録された所定の測定位置に試料台109を移動し、測定対象パターンが含まれる領域、或いはそのオフサイト領域に電子ビームを走査することによって得られる画像に基づいてオートフォーカスを実行する(ステップ304)。オートフォーカスは、異なるレンズ条件ごとに、得られた画像の鮮鋭度等を評価して、高い鮮鋭度等が得られた条件となるようにレンズを制御することによって行われる。このときのレンズ条件は、後の装置の稼動の継続、停止を判定するためのパラメータとして記憶される(ステップ305)。記憶されるデータは、静電レンズであればレンズ、或いは試料への印加電圧、電磁レンズであれば励磁電流が考えられる。また、DAC値をレンズ条件(パラメータ)として記憶するようにしても良い。またレンズ条件に換えて、鮮鋭度等の画像評価値をパラメータとして記憶するようにしても良い。これらのパラメータは試料の電位に応じて変化するものである。
なお、図1に例示する走査電子顕微鏡には、図示しない試料の高さを計測するための高さ計測装置(Zセンサ)や、試料表面の電位を計測する電位計が設けられており、これらの計測装置によって得られた情報に基づいて、大よそのフォーカス条件が設定されている。オートフォーカスはある程度、フォーカスが合った状態で行われるため、少ないレンズ条件の振り幅に基づいて、ジャストフォーカス点を見出すことができる。
オートフォーカスによって焦点が合った状態にて、測定対象パターンの測定を実行する(ステップ306)。1枚のウエハ上に複数の測定点が設定されている場合には、ステップ303〜306の処理を繰り返す。
所定の数の測定点の測定が終了した後、記憶されたレンズ条件等のパラメータに基づいて、試料電位が大きく変化したか否かを判定する(ステップ307)。例えば1点目の測定点のフォーカス条件と、最後の測定点のフォーカス条件に大きな乖離があるような場合、その間で放電が起こったことが考えられるため、所定値以上のフォーカス条件の変化がある場合に、再度、1点目の測定点に戻って、フォーカス条件の確認を行う(ステップ308)。ステップ307での評価によって放電の有無を判断するようにしても良いが、ウエハの変形やパターンの形成状況によって、フォーカス条件に大きな乖離が生じてしまう可能性もあるため、本実施例では1点目の測定点に戻ってオートフォーカスを実行し、このときのフォーカス条件等のパラメータを、ステップ304で得られたパラメータと比較することで、放電の有無を判定する。測定点が同じであれば、ステップ304でのフォーカス条件と、ステップ308でのフォーカス条件は実質的に同じとなるため、この2つのフォーカス条件に所定値以上、或いは所定値を超える乖離がある場合に、強い残留吸着力が残っている可能性があるため、装置を停止(レシピの実行を停止)するための信号を発生し、その上で入力装置503に設けられた表示装置等に、その旨の警報を表示する(ステップ310)。より具体的には、リフトピン等による試料離脱を一旦停止し、復旧を促すような警報を発生する。
ステップ307、ステップ309にてフォーカスに大きな変動が見られないときには、図示しないリフトピン等の試料離脱機構を用いて静電チャックよりウエハを離脱させ、試料室よりウエハを搬出する(ステップ312、313)。
なお、図3の例では、走査電子顕微鏡の動作を停止、或いは警報を発生する例について説明したが、例えば測定開始時のフォーカス条件と測定終了時のフォーカス条件の差異と、残留吸着力との間に強い相関があるのであれば、制御装置502内のメモリ505に、フォーカス条件の差異と、静電チャックに印加する逆電圧との関連情報を予め記憶しておき、ステップ309で得られた情報に応じて、適正な逆電圧情報を読み出して、静電チャックに印加するようにしても良い。この場合においても、レシピに沿った試料搬送は一旦停止し、逆電圧印加を行った上で、リフトピンを用いた試料離脱を行うようにする。制御装置502の装置条件設定部506は、上述のような制御信号を静電チャックの電源に供給する。このように適正な逆電圧の印加が可能となれば、装置を停止することなく残留吸着力を失わせることができる。また、逆電圧印加後に再度、オートフォーカスを実行し、適正に残留吸着力が減少したか否かの判定を行うようにしても良い。
本実施例によれば、静電チャックの残留吸着の程度を画像のぼけ(鮮鋭度)として定量化できると共に、画像化できるため、画像処理に基づく判定を行うことが可能となる。
また別の実施形態として、電子ビーム103を利用して試料109の帯電量を計測する方法が考えられる。その一つとして試料109に照射される電子ビーム103は試料109に印加される負電圧によりその速度が調整されているが、ウエハ表面の帯電状態により負電圧を制御してそれぞれの状態にあった電圧にする必要がある。
これを利用して、例えば、試料109を計測する前に電子ビーム103を試料109の表面に届く前に跳ね返してしまうような状態になるように電圧を調整しそれを記録しておく。放電が起こったと考えられるときに、同じように、電子ビームが試料109の表面に届く前に跳ね返す電圧を記録し前者と比較して試料表面の帯電量を計算し残留吸着力が大きいような場合はレシピをストップさせば、前述の実施例と同様にウエハの破損を防止できる。
図4は、走査電子顕微鏡の試料室にウエハ(試料109)を導入した後、当該ウエハを試料室外に搬出するまでの工程を示すフローチャートであり、帯電量、或いは帯電量の変化に応じて変化するパラメータの評価に基づいて、装置の稼動の継続、或いは停止を判定する工程を示している。図4に例示するフローチャートでは、所定個所にてミラー電子を用いた帯電計測が行われる(ステップ403)。ミラー電子とは、電子ビームの加速電圧より、試料に印加する電圧を大きくすることによって、試料に到達することなく反射された電子ビームのことであり、このミラー電子の軌道の変化を評価することで、試料帯電を評価することができる。図6はミラー電子を用いて、帯電量の違いを評価する原理を説明する図である。電子源101から放出される電子の加速電圧(Vacc)と試料に印加されるリターディング電圧601(Vr)との関係を、(Vr>Vacc)としておく。図6に例示するように、試料の電位(放電の有無)に応じて電子ビームの反射面の高さが変化するため、検出器602に到達するミラー電子の軌道が変化する。検出器602に到達したミラー電子に基づく画像は、電子顕微鏡内の構造物の投影像となるため、基準となる試料電位(例えば0V)に対する画像中の構造物の位置的な変位や画像の回転量と、試料電位との関係を予め登録しておくことによって、試料電位の評価が可能となる。
ステップ406では、測定終了後に静電チャックより試料を離脱させる前の試料電位を測定する。ステップ406で得られた電位量と、ステップ403で得られた電位量との差異が所定値以上である場合は、強い残留吸着力が残っている可能性があるため、装置停止や警報発生等のための信号を出力する(ステップ408)。
なお、本例の場合、必ずしも試料電位を求める必要はなく、画像処理によって求められる構造物の位置的な変位量等のパラメータに所定の閾値を設けておき、パターン測定の前後のパラメータの差異が所定値以上となったときに、装置停止等を行うようにしても良い。
その他の例として、表面電位計による帯電量計測の方法が考えられる。図2のように真空試料室203内に表面電位計204が取り付けられた荷電粒子線装置において、レシピ実行前に表面電位計204において試料201表面の帯電量を計測しておく。そして、レシピを実行している途中に放電が発生したと考えられる場合に試料201表面の帯電量を計測、その帯電量によって試料201と試料台202との間の残留吸着力が大きいような場合はレシピをストップさせれば、前述の実施例と同様にウエハを破損させることを防止できる。
101 電子源
102 引出電極
103 電子ビーム
104 コンデンサレンズ
105 走査偏向器
106 対物レンズ
107 真空試料室
108 試料台
109 試料
110 電子
111 二次電子
112 変換電極
113 検出器
114 制御装置

Claims (3)

  1. 試料を保持するための静電チャックを備えた荷電粒子線装置において、
    前記静電チャックから試料を離脱させる試料離脱機構と、試料電位の変化に応じて変化するパラメータを評価する制御装置を備え、当該制御装置は、前記静電チャックによる試料吸着後の第1のパラメータと、当該第1のパラメータ取得後であって、前記試料離脱機構による試料離脱前の第2のパラメータを比較し、当該パラメータの変化が所定値以上、或いは所定値を超えている場合に、前記試料離脱機構による試料離脱を停止し、当該パラメータの変化が所定値未満、或いは所定値以上である場合には、前記試料離脱機構による試料離脱を実行することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記パラメータは、荷電粒子ビームのフォーカス条件、或いは試料電位であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項2において、
    前記試料電位を測定するための電位計を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
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