JP2014154527A - リチウムイオン電池セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、無機顔料を少なくとも含有してなる、耐熱性の高いリチウムイオン電池セパレータにおいて、塗工層の剥がれおよびピンホールが少ないリチウムイオン電池セパレータを提供することにある。
【解決手段】不織布基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を有するリチウムイオン電池セパレータにおいて、該塗工層が無機顔料、非水溶性バインダー、水溶性バインダーを含有してなり、該不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有することを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。
【選択図】なし

Description

本発明はリチウムイオン電池セパレータに関する。
電気化学素子のひとつであるリチウムイオン電池は、エネルギー密度が高いという特徴を有する二次電池であり、携帯電話、携帯型音楽プレーヤー、ノート型パーソナルコンピューター等の携帯型電気機器の電源として広く利用されている。また、電気自転車、ハイブリッド自動車、電気自動車等の大型機器にも、リチウムイオン電池を利用する動きが広がっている。そのため、リチウムイオン電池には高容量化、大電流での充放電特性といった性能が求められているが、リチウムイオン電池は非水系電池であるため、水系電池と比較して、発煙、発火、破裂等の危険性が高いことが知られており、安全性の向上も要求されている。
リチウムイオン電池では、外熱による温度上昇、過充電、内部短絡、外部短絡等によって発煙等の危険性が高まる。これらは、外部保護回路によってある程度防ぐことが可能である。また、リチウムイオン電池セパレータとして使用されているポリオレフィン系樹脂の多孔質フィルムが120℃付近で溶融し、孔が閉塞して電流やイオンの流れを遮断することによって、電池の温度上昇が抑制される。これは、シャットダウン機能と呼ばれている。しかし、外熱によって温度が上昇した場合や温度上昇によって電池内部で化学反応が起きた場合には、シャットダウン機能が働いても電池温度はさらに上昇し、電池温度が150℃以上にまで達すると、多孔質フィルムが収縮して内部短絡が起こり、発火等が起きることがあった。
このように、セパレータのシャットダウン機能では電池の発火を抑制することができ難くなっている。また、電池の高容量化に伴って充放電における大電流化も進んでおり、その際に発生するジュール熱を抑制するために、電解液を含浸したセパレータの抵抗値そのものを下げることも必要になっている。そのため、ポリオレフィン系樹脂の多孔質フィルムよりも熱収縮温度を上げることによって、内部短絡を起こり難くして電池の発火を抑制すると共に、抵抗値を下げることを目的として、金属酸化物微粒子を用いたセパレータが開発されている。このセパレータでは、金属酸化物微粒子によって細孔径をコントロールし、内部短絡の抑制、耐熱性の向上、抵抗値の低下が可能となっている。
不織布上及び不織布中に多孔性の無機被覆を有し、該無機被覆がアルミニウム(Al)、ケイ素(Si)及び/またはジルコニウム(Zr)の酸化物粒子を有しているセパレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このセパレータは、基材として不織布を利用しているため、ハンドリングが向上しているものの、ゾルゲル法によって生成するシリカ微粒子によって他の金属酸化物を目止めしているために、衝撃や変形による粉落ちやひび割れが発生し易く、これがピンホールの生成につながって内部短絡の原因となり、有用なセパレータとはいい難かった。
さらに、無機微粒子を基材上に塗工したセパレータが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、該無機微粒子を基材上に塗工したセパレータにおいては、該無機微粒子の分散状態や塗工方式によっては無機微粒子を基材上に塗工したセパレータにピンホールが発生し、セパレータを薄くした場合に正極材料と負極材料の間の絶縁を十分に保つことができずに短絡が発生する場合があった。
特表2005−536658号公報 国際公開第2008/114727号パンフレット
本発明の課題は、無機顔料を少なくとも含有してなる耐熱性の高いリチウムイオン電池セパレータにおいて、塗工層の剥がれおよびピンホールが少ないリチウムイオン電池セパレータを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、不織布基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を有するリチウムイオン電池セパレータにおいて、該塗工層が無機顔料、非水溶性バインダー、水溶性バインダーを含有してなり、該不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有することを特徴とするリチウムイオン電池セパレータを見い出した。
不織布基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を有するリチウムイオン電池セパレータにおいて、該塗工層が無機顔料、非水溶性バインダー、水溶性バインダーを含有してなり、該不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有することによって、塗工層の剥がれおよびピンホールが少ないという効果を達成することができる。
本発明のセパレータは、不織布基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を有するリチウムイオン電池セパレータにおいて、該塗工層が無機顔料、非水溶性バインダー、水溶性バインダーを含有してなり、該不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有するリチウムイオン電池セパレータである。
無機顔料としては、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ等のアルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等が挙げられる。特に安定性の点から、アルミナまたはアルミナ水和物が好ましく用いられ、アルミナ水和物がより好ましく用いられる。アルミナ水和物としては、ギブサイト型、ベーマイト型、擬ベーマイト型、バイヤライト型、ジアスポア型の各種結晶型のものが挙げられるが、本発明においては、電池安定性の点から合成ベーマイトであることが好ましい。
無機顔料の平均粒径は、0.01μm以上10μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以上5μm以下である。なお、無機顔料の平均粒径は、レーザー回折法による粒度分布測定から求められる平均粒子径である。
無機顔料の形状については、特に制限はなく、略球状、ラグビーボール状、キューブ状等の粒状でもよく、鱗片状や針状、板状等でもよい。また、微粒子の一次粒子が凝集し二次粒子となったものでも、単粒子でも用いることができる。
具体的には、ドイツNabaltec社製APYRAL(登録商標) AOH、ACTILOX(登録商標)や河合石灰社製セラシュール(登録商標)BMT、BMB、BMIなどを挙げることができる。
非水溶性バインダーとしては、電気化学的に安定かつ非水電解液に対して安定であれば特に制限はない。具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アクリレート共重合体、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリウレタンなどの樹脂が挙げられ、また、これらの樹脂の一部に、非水電解液への溶解を防止するために架橋構造を導入したものも用いることができる。これらの非水溶性バインダーは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリレート共重合体が特に好ましい。
非水溶性バインダーの添加量としては、無機顔料に対し、1質量%以上25質量%以下が好ましい。塗工層の粉落ちと塗工層中の空隙のバランスの点から、3質量%以上20質量%以下がより好ましい。
水溶性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;カルボキシメチルセルロースの塩、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体;でんぷん、ゼラチンおよびそれらの変性物、カゼイン、アルブミン、アルギン酸およびその塩等の天然高分子を用いることができる。水溶性バインダーは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、不動化の点からポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースの塩が特に好ましい。
水溶性バインダーの添加量としては、無機顔料に対し、0.05質量%以上3.0質量%以下が好ましい。不動化の性能発揮および塗工層の粉落ちの点から0.1質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
水溶性バインダーを不動化させる化合物としては、例えばホウ酸およびその塩;炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、酸塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等のジルコニウム含有化合物;乳酸チタン、チタントリエタノールアミネート等のチタン化合物;カチオン性コロイダルシリカ、擬ベーマイト等のカチオン性微粒子を用いることができる。これらの水溶性バインダーを不動化させる化合物は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、該水溶性バインダーの不動化の点から、ホウ酸、カチオン性コロイダルシリカが好ましい。カチオン性微粒子を用いる場合、塗工層と不織布基材の接着性の点から、カチオン性微粒子の平均粒径は300nm以下が好ましく、より好ましくは150nm以下である。
水溶性バインダーを不動化させる化合物の含有量としては、0.1〜5.0g/mが好ましい。この範囲にすることで、水溶性バインダーの不動化が効率的に起こり好ましい。0.2〜4.0g/mがより好ましい。
不織布基材は従来公知の方法によって製造したものを用いることができる。例えば、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式法、湿式法、エレクトロスピニング法などの方法によって製造したものを使用することができる。
本発明において、不織布基材表面の平坦化や厚みをコントロールする目的で、カレンダー処理や熱カレンダー処理により不織布基材を平滑化してもよい。これらの処理は、該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有させる前でも含有させた後でもよい。
不織布基材の構成材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート及びそれらの誘導体、芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルなどのポリエステル、ポリオレフィン、アクリル、ポリアセタール、ポリカーボネート、脂肪族ポリケトン、芳香族ポリケトン、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリ(パラ−フェニレンベンゾビスチアゾール)、ポリ(パラ−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン及びポリ塩化ビニルなどの樹脂からなる繊維並びにセルロース繊維などが挙げられる。該不織布基材はこれらの構成材料の2種以上を含有していても構わない。
不織布基材の目付は5.0〜30.0g/mであるのが好ましい。目付が30.0g/mを超えると、不織布基材だけでセパレータの大半を占めることとなり、塗工層による効果が得られにくい場合がある。5.0g/m未満であると、不織布基材としての均一性を得ることが難しい場合がある。不織布基材の目付としては、7.0〜20.0g/mがより好ましい。なお、目付はJIS P 8124(紙及び板紙−坪量測定法)に規定された方法に基づく坪量を意味する。
水溶性バインダーを不動化させる化合物を不織布基材に含有させる方法や塗工層を設ける方法に特に制限はなく、例えば、従来公知のエアドクターコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、含浸コーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーター、スプレーコーター、ローターダンプニング等が挙げられる。
塗工層の付着量としては、1.0〜20.0g/mが好ましく、更に4.0〜17.5g/mがより好ましい。塗工層の付着量が1.0g/m未満であると、不織布基材表面を十分被覆することができず、細孔径が大きくなり、ショートが発生するなど良好な電池特性が発現しなくなる場合がある。一方、塗工層の付着量が20.0g/mを超えると、セパレータの薄膜化が困難となる場合がある。
上記の方法において、より均一な塗工層を作製するために、必要に応じて、増粘剤、消泡剤、ぬれ剤等を適宜使用することができる。
本発明において、塗工後に乾燥する方法は、特に限定されず、公知の乾燥方法を用いることができるが、特に熱風を吹きつける方法、赤外線を照射する方法など、加熱により乾燥する方法は、生産性が良く好ましく用いられる。
本発明のリチウムイオン電池セパレータにおいて、セパレータの坪量は10.0〜50.0g/mが好ましく、15.0〜40.0g/mがより好ましい。また、セパレータの厚みは10.0〜50.0μmが好ましく、15.0〜40.0μmがより好ましい。セパレータの密度としては0.4〜1.2g/cmが好ましく、0.6〜1.0g/cmがより好ましい。
本発明において、塗工層を含浸・塗工、乾燥後、塗工層表面の平坦化や厚みをコントロールする目的で、カレンダー処理や熱カレンダー処理によりリチウムイオン電池セパレータを平滑化してもよい。
以下、本発明の実施例を示す。
<不織布基材の作製>
繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化PET系短繊維60質量部と繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)40質量部とを一緒に混合し、パルパーにより水中で離解させ、アジテーターによる撹拌のもと、濃度1質量%の均一な抄造用スラリーを調製した。円網抄紙機を用い、この抄造用スラリーを湿式方式で抄き上げ、120℃のシリンダードライヤーによって、バインダー用PET系短繊維を接着させて不織布強度を発現させ、目付12.2g/mの不織布とした。さらに、この不織布を金属ロール−金属ロールからなる1ニップの熱カレンダーを使用して、ロール温度185℃、線圧740N/cm、搬送速度20m/分で加熱処理を実施し、厚み20μmの不織布基材を作製した。
<塗工層用塗工液1>
アルミナ水和物A(ベーマイト、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標)−AOH100XP)を固形分換算で90質量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度200mPa・s、エーテル化度0.65)を固形分換算で0.2質量部をホモジナイザーにて混合、撹拌し、次いでカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度7000mPa・s、エーテル化度0.7)を固形分換算で0.2質量部を混合、撹拌し、次にスチレン−ブタジエンラテックスを固形分換算で6質量部を混合、撹拌し、更にイオン交換水を加えて、固形分濃度20質量%の塗工層用塗工液1を作製した。
<塗工層用塗工液2>
アルミナ水和物B(ベーマイト、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標)−AOH60)を固形分換算で90質量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度200mPa・s、エーテル化度0.65)を固形分換算で0.2質量部をホモジナイザーにて混合、撹拌し、次いでカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度7000mPa・s、エーテル化度0.7)を固形分換算で0.2質量部を混合、撹拌し、次にスチレン−ブタジエンラテックスを固形分換算で6質量部を混合、撹拌し、更にイオン交換水を加えて、固形分濃度20質量%の塗工層用塗工液2を作製した。
<塗工層用塗工液3>
アルミナ水和物A(ベーマイト、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標)−AOH100XP)を固形分換算で90質量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度200mPa・s、エーテル化度0.65)を固形分換算で0.2質量部をホモジナイザーにて混合、撹拌し、次いで10質量%ポリビニルアルコール(鹸化度88%、重合度2400)を固形分換算で3質量部を混合、撹拌し、次にスチレン−ブタジエンラテックスを固形分換算で6質量部を混合、撹拌し、更にイオン交換水を加えて、固形分濃度20質量%の塗工層用塗工液3を作製した。
<塗工層用塗工液4>
アルミナ水和物A(ベーマイト、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標)−AOH100XP)を固形分換算で90質量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度200mPa・s、エーテル化度0.65)を固形分換算で0.2質量部をホモジナイザーにて混合、撹拌し、次いでカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(1質量%水溶液B粘度7000mPa・s、エーテル化度0.7)を固形分換算で0.2質量部を混合、撹拌し、更にイオン交換水を加えて、固形分濃度20質量%の塗工層用塗工液4を作製した。
<塗工層用塗工液5>
アルミナ水和物A(ベーマイト、ナバルテック社製、商品名:APYRAL(登録商標)−AOH100XP)を固形分換算で90質量部、アロン(登録商標)T−50(東亜合成社製、ポリアクリル酸ナトリウム塩)を固形分換算で0.2質量部をホモジナイザーにて混合、撹拌し、次にスチレン−ブタジエンラテックスを固形分換算で6質量部を混合、撹拌し、更にイオン交換水を加えて、固形分濃度20質量%の塗工層用塗工液5を作製した。
実施例1
カチオン性コロイダルシリカ(日産化学工業社製、商品名:スノーテックス(登録商標)AK)の10質量%水分散液を上記熱カレンダー処理後の不織布基材に、グラビアコーターにて、乾燥固形分3.0g/mとなるように、不織布基材片面に塗工、乾燥した。さらに、塗工層用塗工液1をグラビアコーターにて、乾燥固形分10.5g/mとなるように、塗工、乾燥して、厚み25.0μmのリチウムイオン電池セパレータAを得た。
実施例2
実施例1においてカチオン性コロイダルシリカの含有量を0.1g/mにした以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータBを得た。塗工層の乾燥固形分は10.2g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは24.8μmであった。
実施例3
実施例1においてカチオン性コロイダルシリカの含有量を5.0g/mにした以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータCを得た。塗工層の乾燥固形分は10.8g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは25.3μmであった。
実施例4
実施例1において塗工層用塗工液1の代わりに塗工層用塗工液2を用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータDを得た。塗工層の乾燥固形分は10.1g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは24.8μmであった。
実施例5
実施例1においてカチオン性コロイダルシリカの代わりに擬ベーマイトアルミナ(サソール社製、DISPERAL(登録商標)−HP14)を用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータEを得た。塗工層の乾燥固形分は10.4g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは25.1μmであった。
実施例6
ホウ酸の3質量%水分散液を上記熱カレンダー処理後の不織布基材に、グラビアコーターにて、乾燥固形分0.3g/mとなるように、不織布基材片面に塗工、乾燥した。さらに、塗工層用塗工液3をグラビアコーターにて、乾燥固形分10.5g/mとなるように、塗工、乾燥して、厚み25.0μmのリチウムイオン電池セパレータFを得た。
(比較例1)
実施例1においてカチオン性コロイダルシリカを含有しなかった以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータGを得た。塗工層の乾燥固形分は10.4g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは26.0μmであった。
(比較例2)
実施例1において塗工層用塗工液1の代わりに塗工層用塗工液4を用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータHを得た。塗工層の乾燥固形分は10.7g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは26.2μmであった。
(比較例3)
実施例1において塗工層用塗工液1の代わりに塗工層用塗工液5を用いた以外は、実施例1と同様にして、リチウムイオン電池セパレータIを得た。塗工層の乾燥固形分は10.1g/m、リチウムイオン電池セパレータの厚みは24.2μmであった。
<評価>
実施例及び比較例で作製したリチウムイオン電池セパレータについて、下記の評価を行い、結果を表1に示した。
Figure 2014154527
[ピンホール評価]
作製したセパレータについて、セパレータのピンホールの状態についてA4サイズ1枚を透過光を用いて目視にて確認し、次の度合いで評価した。
◎:目視でのピンホールの発生は見られない。
○:うっすらと透過光が観察される部分が存在する。
×:明らかに透過光が多数観察される。
[脱落の有無]
作製したセパレータについて、折り曲げた時の塗工層の状態を目視で確認し、次の度合いで評価した。
◎:塗工層の表面部分に剥がれは生じていない。
○:ひび割れが塗工層の厚み全体に広がっているが、剥がれは生じていない。
×:剥がれが生じている。
実施例1〜6は、不織布基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を有するリチウムイオン電池セパレータにおいて、該塗工層が無機顔料、非水溶性バインダー、水溶性バインダーを含有してなり、該不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有するため、塗工層の剥がれが少なく、ピンホールが少ないという良好な結果が得られた。
比較例1では、不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有しないため、塗工層の剥がれが悪化する傾向が見られた。
また、比較例2および3では、非水溶性バインダーまたは水溶性バインダーを含有していないため、塗工層の剥がれとピンホールが悪化する傾向が見られた。
本発明のリチウムイオン電池セパレータは、リチウムイオン電池用途以外にも、マンガン乾電池、アルカリマンガン電池、酸化銀電池、リチウム一次電池、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、ニッケル−亜鉛蓄電池、酸化銀−亜鉛蓄電池、リチウムポリマー電池、各種のゲル電解質電池、亜鉛−空気蓄電池、鉄−空気蓄電池、アルミニウム−空気蓄電池、燃料電池、太陽電池、ナトリウム硫黄電池、ポリアセン電池、電解コンデンサー、電気二重層キャパシター、リチウムイオンキャパシター等に利用できる。

Claims (1)

  1. 不織布基材の少なくとも片面に1層以上の塗工層を有するリチウムイオン電池セパレータにおいて、該塗工層が無機顔料、非水溶性バインダー、水溶性バインダーを含有してなり、該不織布基材が該水溶性バインダーを不動化させる化合物を含有することを特徴とするリチウムイオン電池セパレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109082883A (zh) * 2017-06-13 2018-12-25 中兴应用材料科技股份有限公司 防火绝缘复合薄膜及其制造方法

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