JP2014146475A - 非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池 Download PDF

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康隆 古結
Tatsuki Hiraoka
樹 平岡
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Sadayuki Okazaki
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Abstract

【課題】サイクル特性の低下が抑制される非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】非水電解質二次電池は、正極と、負極1と、前記正極と負極1との間に介在するセパレータと、非水電解質と、を備え、負極1は、負極集電体12と、負極集電体12上に設けられる負極活物質層11と、を有し、負極活物質層11の表面には、凹部15及び凸部14を有する固体電解質界面被膜13が形成され、凸部14は、平面視において網状をなし、凹部15は、凸部14により複数に区画されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池に関する。
従来、携帯電話などの電子デバイスに、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池が広く使用されている。非水電解質二次電池の負極活物質としては、黒鉛材料が広く使用されている。また、近年では、リチウムイオン二次電池の高容量化などを目的として、ケイ素等のリチウムと合金化する材料を負極活物質として用いることが検討されている。
黒鉛材料は、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能であるが、密度が比較的小さく、体積当たりの容量が低いという欠点を有する。一方、リチウムと合金化する材料は、初回の充電によって吸蔵したリチウムをその後の放電時に放出しにくいため、初回の充放電効率及びサイクル特性が低下するという欠点を有する。
このような問題を解決するためには、初回充電の際に、負極活物質に予めリチウムイオンを補填(供給)することが望ましい。
例えば、特許文献1には、負極活物質層の表面にリチウム金属箔を貼り付け、負極活物質層にリチウムを補填する技術が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、負極活物質層の表面にストライプ状のリチウム金属箔を貼り付け、負極活物質層にリチウムを補填する技術が開示されている。
特開平10−289708号公報 特開平2007−305596号公報
しかし、従来の技術では、非水電解質二次電池のサイクル特性の点で、十分な効果を得るには至っていない。
そこで、本発明の目的は、サイクル特性の低下が抑制される非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池を提供することである。
本発明の非水電解質二次電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、非水電解質と、を備え、負極は、負極集電体と、負極集電体上に設けられる負極活物質層と、を有し、負極活物質層の表面には、凹凸部を有する固体電解質界面被膜が形成され、凸部は、平面視において網状をなし、凹部は、凸部により複数に区画されている。
また、本発明の非水電解質二次電池用負極は、負極集電体と、負極集電体上に設けられる負極活物質層と、を有し、負極活物質層上には、平面視において網状のリチウム金属体と、網状のリチウム金属体により複数に区画された凹部とが設けられている。
本発明によれば、サイクル特性の低下が抑制される非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池を提供することができる。
本実施形態に係る非水系電解質二次電池の構成の一例を示す模式断面図である。 (A)は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池に用いられる負極の構成の一例を示す模式断面図であり、(B)は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池に用いられる負極の構成の一例を示す模式平面図である。 (A)〜(C)は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池に用いられる負極の構成の他の一例を示す模式平面図である。 (A)は、スリット加工(切り込み加工)を施したリチウム金属板の模式平面図であり、(B)は、網状のリチウム金属体の模式平面図である。 (A)は、本実施形態に係る非水電解質二次電池用負極の構成の一例を示す模式断面図であり、(B)は、本実施形態に係る非水電解質二次電池用負極の構成の一例を示す模式平面図である。 電子線マイクロ分析法による元素Fのマッピングの結果を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池の構成の一例を示す模式断面図である。図1に示す非水電解質二次電池30は、負極1と、正極2と、負極1と正極2との間に介在するセパレータ3と、非水電解質(不図示)と、円筒型の電池ケース4と、封口板5と、を備える。非水電解質は電池ケース4内に注入されている。負極1と正極2とは、セパレータ3を介在させた状態で巻回され、セパレータ3と共に捲回型電極群を構成している。この捲回型電極群の長手方向の両端部には、上部絶縁板6及び下部絶縁板7が装着され、電池ケース4内に収容されている。正極2には正極リード8の一端が接続され、封口板5に設けられた正極端子10には正極リード8の他端が接続されている。負極1には負極リード9の一端が接続され、電池ケース4の内底には負極リード9の他端が接続されている。リードと部材との接続は溶接等により行われる。電池ケース4の開口端部は、封口板5にかしめ付けられ、電池ケース4が封口されている。
図2(A)は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池に用いられる負極の構成の一例を示す模式断面図であり、図2(B)は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池に用いられる負極の構成の一例を示す模式平面図である。図2に示す負極1は、非水電解質二次電池30を組み立て後、充放電を少なくとも1回以上行った後の負極である。図2(A)に示すように、負極1は、負極集電体12と、負極集電体12の両面に設けられる負極活物質層11と、負極活物質層11の表面に生成される固体電解質界面被膜13(以下、SEI被膜13と呼ぶ場合がある)を備える。なお、負極活物質層11は負極集電体12の片面に設けられていてもよい。SEI被膜13は、凸部14と凹部15とを有する。凸部14の膜厚は凹部15の膜厚より厚い。そして、図2(B)に示すように、凸部14は、平面視において網状をなしており、凹部15は、網状の凸部14により複数に区画されている。本実施形態では、凸部14により区画された凹部15の全周が凸部14により囲まれている。網状の凸部は負極活物質層11上の全体にわたって設けられていてもよいし、負極活物質層11上の一部に設けられていてもよい。なお、後述するように、凸部14に区画された凹部15の形状は特に制限されるものではないが、本実施形態では、菱形となっている。
SEI被膜13は、非水電解質二次電池30に充放電を少なくとも1回以上行うことにより生成される。SEI被膜13の生成メカニズムの詳細は不明であるが、一般的に、非水電解質二次電池30の充放電の際に、(1)正極2から放出されるリチウムイオンが負極活物質層11と反応すると共に、非水電解質と負極活物質層11とが反応することにより、SEI被膜13が生成されると考えられている。さらに、本実施形態では、負極1の製造段階において、負極活物質層11上に後述する網状のリチウム金属体が設けられているため、非水電解質二次電池30を組み立てた段階及び充放電の際等に、(2)リチウム金属体と負極活物質層11とが反応すると共に、非水電解質とリチウム金属体とが反応することにより、SEI被膜13が生成されると考えられている。すなわち、網状のリチウム金属体が設けられた領域では、上記(1)及び(2)の反応によりSEI被膜13が形成され、網状のリチウム金属体が設けられていない領域では、上記(1)の反応によりSEI被膜13が形成される。したがって、網状のリチウム金属体が設けられた領域では、網状のリチウム金属体が設けられていない領域と比較して、膜厚の厚いSEI被膜13が形成され、網状の凸部14となる。そして、網状のリチウム金属体が設けられていない領域では、網状のリチウム金属体が設けられた領域と比較して、膜厚の薄いSEI被膜13が形成され、凹部15となる。SEI被膜13の成分としては、少なくともLiFを含む。SEI被膜13のその他の成分としては、Li2CO3、Li2O、LiOH等のLi塩、P、F、炭化水素等の分解生成物等で構成される。
SEI被膜13は、イオン伝導性があるが電子伝導性は乏しいため、継続的なSEI被膜13の形成を阻止する安定保護層としての働きがあると考えられている。一方、SEI被膜13はイオン伝導抵抗にもなり得るため、SEI被膜13の厚みに差があると、電位分布が発生し電池反応が不均一となる可能性がある。しかし、凸部14(SEI被膜13)が網状に形成されている負極活物質層11は、SEI被膜がストライプ状に形成されている負極活物質層と比較して、面内の電位分布は平均化されて均一な電池反応が可能となる。
非水電解質は、充放電を繰り返すと、負極活物質層11の膨張と収縮によって負極1と正極2の間から押し出され、電極内で電解液不足が生じる場合がある。本実施形態では、負極活物質層11上に網状の凸部14(SEI被膜13)が分布し、凹部15(SEI被膜13)が該凸部14により区画されているため、凹部15内に非水電解質が保持されやすくなり、電極内における非水電解質不足が抑制されると考えられる。その結果、サイクル特性の低下が抑制される。特に電解液を保持し、サイクル特性の低下を抑制する点から、図2(B)に示すように、凸部14により区画された凹部15の全周が凸部14により囲まれていることが好ましいが、必ずしもこれに制限されるものではなく、凹部15の全周のうちの一部が凸部14に囲まれていない領域を有していてもよい。すなわち、隣り合う凹部15間の境界線(凸部)の一部に凸部未形成領域があり、該凸部未形成領域を通して隣り合う凹部15が連通していてもよい。
本実施形態では、凹部15に存在する元素Fの存在量に対する凸部14に存在する元素Fの存在量の比率は、1.5以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましく、2.5以上であることがさらにより好ましい。上記範囲を満たすことにより、サイクル特性の低下がより抑制される。凹部15に存在する元素Fの存在量に対する凸部14に存在する元素Fの存在量の比率は、おおよそ凹部15の厚みに対する凸部14の厚みの比率に比例する。そして、凸部14の厚みは、主に負極の製造段階において負極活物質層11上に設けられる網状の金属リチウム体の厚みに依存する。したがって、例えば、網状の金属リチウム体の厚みを厚くするほど、凹部15に存在する元素Fの存在量に対する凸部14に存在する元素Fの存在量の比率は高くなる。
SEI被膜13の厚みは、一般的に利用できる元素分析手段によって計測可能であり、例えば、X線光電子分光法、オージェ電子分光法、電子線マイクロ分析法などで計測される。例えば、電子線マイクロ分析法による元素Fのマッピングを行うことにより、凸部14のSEI被膜13の領域と凹部15のSEI被膜13の領域とを容易に識別することが可能である。また、電子線マイクロ分析法による元素F固有の特性X線強度から、SEI被膜13中の元素Fの存在量及び膜厚等が求められる。
図2(B)に示すSEI被膜13では、網状の凸部14により区画された凹部15の形状は平面視において菱形となっている。菱形の凹部15の短径方向のピッチ間隔Lは、特に制限されるものではないが、例えば1.5mm以上70mm以下の範囲であり、菱形の凹部15の長径方向のピッチ間隔Mは、特に制限されるものではないが、例えば、5mm以上100mm以下の範囲であり、凸部14の幅は、特に制限されるものではないが、例えば、1mm以上30mm以下の範囲である。なお、凸部14の幅は、負極の製造段階において、負極活物質層11上に設けられる網状のリチウム金属体の線幅のおおよそ1〜3倍となる。
図3(A)〜(C)は、本実施形態に係る非水系電解質二次電池に用いられる負極の構成の他の一例を示す模式平面図である。網状の凸部14に区画された凹部15の形状は、特に制限されるものではなく、図2(B)に示すように、平面視において菱形であってもよいし、例えば、図3(A)に示すように、正方形、長方形等の矩形であってもよいし(複数の凹部全体の形態としては格子状となっている)、図3(B)に示すように、円形であってもよいし(複数の凹部全体の形態としては水玉模様となっている)、図3(C)に示すように、面積の異なる矩形が複数形成されるものであってもよい(複数の凹部全体の形状としては市松模様となっている)。網状の凸部14に区画された凹部15の形状は、その他にも三角形、六角形等の多角形等が挙げられる。また、凹部15間の境界線となる凸部14の線形は、図2(B)に示すような直線であることに制限されず、曲線や波線等であってもよい。図3に示すような網状の凸部14及び網状の凸部14により区画された凹部15を有するSEI被膜13であっても、凹部15内に非水電解質を保持することが可能となり、サイクル特性の低下を抑制することができる。
負極集電体12は、例えば、リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池に使用される公知の導電性材料により構成され、例えば、無孔の導電性基板等が挙げられる。負極集電体12の形態としては、特に制限されるものではないが、例えば、箔、シート、フィルムなどが挙げられる。負極集電体12の厚みは、例えば、1μm以上500μm以下程度の範囲であることが好ましく、1μm以上50μm以下程度の範囲であることがより好ましく、6μm以上40μm以下程度の範囲であることがさらに好ましく、6μm以上30μm以下程度の範囲であることが特に好ましい。負極集電体12の厚みが上記範囲を満たすことにより、非水電解質二次電池30の充放電容量がより高められる。
負極活物質層11は、負極集電体12の両面に配置されることが好ましいが、負極集電体の片面側にのみ配置されてもよい。負極活物質層11は、負極活物質を含む。負極活物質は、例えば、リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池に使用される公知の負極活物質であり、例えば、カーボン系活物質、合金系活物質、カーボン系活物質と合金系活物質との混合物などが挙げられる。カーボン系活物質としては、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化性炭素などが挙げられる。合金系活物質としては、負極電位下で、充電時にリチウムと合金化することによりリチウムを吸蔵し、かつ放電時にリチウムを放出するものであり、例えば、ケイ素を含むケイ素系活物質等が挙げられる。好ましいケイ素系活物質としては、例えば、ケイ素、ケイ素化合物、これらの部分置換体及び固溶体などが挙げられる。ケイ素化合物としては、例えば、SiOa(0.05<a<1.95)で表される酸化ケイ素などが好ましい。非水電解質二次電池30の充放電容量をより高める観点等から、負極活物質層11は、合金系活物質を含むことが好ましく、ケイ素を含むことがより好ましい。負極活物質層11は、1種類の負極活物質を含むものであってもよいし、複数種類の負極活物質を含むものであってもよい。
負極活物質の平均粒子径は、1μm以上100μm以下程度の範囲であることが好ましい。負極活物質層11は、負極活物質に加え、結着剤や導電剤などをさらに含むことが好ましい。好ましい結着剤の具体例としては、例えば、カルボキシメチルセルロースやスチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。
正極2は、正極集電体と、正極活物質層とを備える。正極活物質層は、正極集電体の両面に配置されることが好ましいが、正極集電体の片面側にのみ配置されていてもよい。正極活物質層は、正極活物質を含む。好ましい正極活物質としては、例えば、リチウム含有複合金属酸化物、オリビン型リン酸リチウムなどが挙げられる。正極集電体の厚みは、特に制限されないが、1μm以上500μm以下程度の範囲にあることが好ましい。正極集電体は、例えば、リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池に使用される公知の導電性材料により構成され、例えば、無孔の導電性基板等が挙げられる。
セパレータ3は、例えば、所定のイオン透過度、機械的強度、絶縁性などを併せ持つ樹脂等のシート等が用いられる。セパレータ3の厚みは、10μm以上300μm以下程度の範囲であることが好ましい。また、セパレータ3の空孔率は、30%以上70%以下程度の範囲であることが好ましい。なお、空孔率とは、セパレータ3の体積に対するセパレータ3が有する細孔の総容積の百分率である。
非水電解質には、リチウム塩を溶解した非水溶媒を用いることが好ましい。リチウム塩には、例えばLiPF6、LiBF4などを用いることができる。非水溶媒には、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)などを用いることができる。これらは複数種を組み合わせて用いることが好ましい。
なお、図1の非水電解質二次電池30は、捲回型電極群を含む円筒形電池であるが、電池形状は、特に限定されるものではなく、例えば、角形電池、扁平電池、コイン電池、ラミネートフィルムパック電池などであってもよい。
以下に、本実施形態の非水電解質二次電池30に組み込まれる前の負極1の製造方法について説明する。ここでは、非水電解質二次電池30に組み込まれる前の負極を非水電解質二次電池用負極(負極前駆体)と称する。非水電解質二次電池用負極の製造方法は、主に第1工程と、第2工程とを備える。
第1工程は、網状のリチウム金属体を準備する工程である。まず、塊状や板状等のリチウム金属を薄板状(箔状)に加工する。リチウム金属を薄板状に加工する方法としては、例えば、押し出し形成法、圧延法等がある。押し出し形成法は、例えば、塊状のリチウム金属を加工したいサイズの穴があいた容器に挿入し、塊状のリチウム金属に荷重をかけて穴の形状に沿って塑性加工し、薄板状にする方法である。圧延法は、例えば、対向するロールを用いて板状のリチウムに荷重をかけて薄板状に加工する方法である。押し出し形成法では、例えば、板厚が0.1mm以上、4mm以下のリチウム金属板(箔)を形成するのに好適であり、圧延法では、例えば、板厚が0.02mm以上0.1mm以下のリチウム金属板(箔)を形成するのに好適である。リチウム金属板の厚みは、製造の歩留まり等を考慮して、例えば、0.02mm以上0.5mm以下の範囲であることが好ましい。
図4(A)は、スリット加工(切り込み加工)を施したリチウム金属板の模式平面図であり、図4(B)は、網状のリチウム金属体の模式平面図である。図4(A)に示すように、リチウム金属板16にスリット刃を用いて、リチウム金属板16の長手方向に対して垂直にスリット17を形成するスリット加工を施す。スリット17は、リチウム金属板16の短手方向に所定の間隔を開けて複数形成され、また、長手方向に対して所定の間隔を開けて段違い(千鳥配置)となるように複数形成される。そして、スリット加工を施したリチウム金属板16を長手方向に引き延ばすことで、図4(B)に示す網状のリチウム金属体18が形成される。スリット刃は、図4(A)に示すスリット長さwの加工が可能な刃であれば特に制限されるものではなく、例えば、片刃、両刃、V字型、曲線刃等が挙げられる。また、スリット刃は、一つでも良いが、リチウム金属板16の短手方向のスリット間隔sを有する複数のスリット刃が配置されたものを用いることが好ましい。また、リチウム金属板16の長手方向のスリット加工において、千鳥配置で加工する場合、例えば、スリット刀を前列の位置からリチウム金属板16の短手方向に(w+s)/2、長手方向にスリット間隔dだけ移動させてスリット加工する。スリット長wは、特に制限されるものではないば、例えば、5mm以上100mm以下の範囲が好ましい。リチウム金属板16の短手方向のスリット間隔sは、特に制限されるものではないが、例えば、1mm以上10mm以下の範囲が好ましい。リチウム金属板16の長手方向のスリット間隔dは、特に制限されるものではないが、例えば、1mm以上10mm以下の範囲が好ましい。なお、スリット加工したリチウム金属板16を引き延ばす長さは、特に制限されるものではないが、例えば、一つのスリット17に対する引き延ばし長さLはスリット長wの0.3倍以上0.7倍以下の範囲が好ましい。リチウム金属板16の厚み、スリット長w、短手方向のスリット間隔s、長手方向のスリット間隔d、引き延ばし長さLは、リチウム面密度に応じて、決定されることが好ましい。リチウム面密度とは、非水電解質二次電池用負極の面積に対する網状のリチウム金属体18の密度のことである。そして、リチウム面密度は、非水電解質二次電池30の初回充放電効率の不足分を補填するリチウム量から算出される。
図4(B)に示すように、網状のリチウム金属体18は、リチウム金属線19が連結されている構造となるため、網状に形成される前のリチウム金属板16と同様に取り扱うことが出来る。したがって、リチウム金属板16から網状のリチウム金属体18を加工する工程において、搬送設備が簡単で安価に、かつ高い生産性で製造することが可能となる。
第2工程では、まず、負極集電体の両面に負極活物質層を形成する。負極集電体の両面に負極活物質層を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、まず、負極活物質、結着剤、及び溶媒等を含む負極合剤スラリーを用意し、その負極合剤スラリーを負極集電体の両面上に(間欠的に)塗布し、乾燥、圧延することにより形成する方法が挙げられる。次に、負極活物質層の表面上に、前述の網状のリチウム金属体18を貼り付ける。網状のリチウム金属体18は、前述の引き延ばし長さLを維持した状態で負極活物質層に貼り付けることが好ましい。
網状のリチウム金属体18を貼り付けた後には、荷重をかけた対向する一対のロールを用いて、網状のリチウム金属体18と負極活物質層とを密着させることが好ましい。対向する一対のロールの直径は、例えば、100mm以上600mm以下の範囲であることが好ましい。ロールにかける荷重は、負極活物質層の幅1cmあたりの荷重が10kgf/cm以上300kgf/cm以下の範囲となるように設定されることが好ましい。荷重が大きいほど、網状のリチウム金属体18が圧縮変形して、厚みが低減し、負極活物質層との接触面積が拡大する。荷重が300kgf/cmを超えると、網上のリチウム金属体18の下の負極活物質層に荷重が集中して、負極集電体から剥離したり、負極活物質層が割れたりする不具合が発生する場合がある。
図5(A)は、本実施形態に係る非水電解質二次電池用負極の構成の一例を示す模式断面図であり、図5(B)は、本実施形態に係る非水電解質二次電池用負極の構成の一例を示す模式平面図である。図5に示す非水電解質二次電池用負極20は、前述の第1工程及び第2工程により作製されたものあり、非水電解質二次電池30に組み込まれる前の状態である。図5(A)及び(B)に示すように、非水電解質二次電池用負極20は、負極集電体12と、負極集電体12の両面に設けられる負極活物質層11と、負極活物質層11上に設けられる平面視において網状のリチウム金属体18と、網状のリチウム金属体18により複数に区画された凹部21と、を備える。なお、凹部21は、網状のリチウム金属体18が設けられていない領域であり、負極活物質層11が露出した領域となる。そして、前述したように、非水電解質二次電池30を組立、充放電を行うと、網状のリチウム金属の領域(及びその近傍)が網状の凸部14(SEI被膜13)となり、網状のリチウム金属が設けられていない領域が凸部14により区画された凹部15(SEI被膜13)となる。
網状のリチウム金属体18は、負極活物質層11上だけでなく、負極活物質層11が形成されていない未塗工部の負極集電体12上にも貼り付けてよい。網状のリチウム金属体18は、リチウム金属を含むものである。網状のリチウム金属体18は、リチウム金属から構成されていることが好ましいが、例えば、炭酸リチウム、水酸化リチウム、窒化リチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、鉄を含んでいてもよい。網状のリチウム金属体18は、負極活物質層の単位面積あたりの不可逆容量を補填する量(非水電解質二次電池30の初回充放電効率の不足分を補填する量)以上のリチウム金属を含むことが好ましい。
以下に、非水電解質二次電池の製造方法について説明する。
まず、負極リード9を負極活物質層11が形成されていない未塗工部である負極集電体12に接続する。正極リード8も同様に正極活物質層が形成されていない未塗工部である正極集電体に接続する。負極リード9及び正極リード8を構成する材料は、導電性を有する材料であれば、特に限定されない。
前述の非水電解質二次電池用負極20と正極2とをセパレータ3を介在させた状態で巻回し、捲回型電極群を作製する。倦回型電極群を作製する前或いは作製した後に、非水電解質二次電池用負極20(又は倦回型電極群)を熱処理して、網状のリチウム金属体18と負極活物質層11とを固相反応させて、網状のリチウム金属体18中の一部のリチウム金属を負極活物質中に補填しても良い。熱処理は、乾燥空気中、または窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で温度を60℃以上100℃以下の条件で加熱することが好ましい。熱処理を施さない場合は、後述するように、電池を形成したときに非水電解質を経由して網状のリチウム金属体18の少なくとも一部のリチウム金属が負極活物質中に補填される。
そして、捲回型電極群の長手方向の両端部に上部絶縁板6及び下部絶縁板7を装着し、円筒型の電池ケース4内に収容する。正極集電体から延出する正極リード8を正極端子10に接続し、負極集電体12から延出する負極リード9を電池ケース4の内底に接続する。非水電解質を電池ケース4内に注入した後、電池ケース4の開口部分と封口板5とかしめ、電池ケース4を封口する。このように作製された非水電解質二次電池30では、網状のリチウム金属体18のリチウム金属の少なくとも一部が負極活物質に吸蔵される。このように、予め負極活物質にリチウムを吸蔵しておくことにより、負極1の初回充放電効率が高まるため、非水電解質二次電池の初回放電容量を高めることが出来る。
そして、非水電解質二次電池に充放電を少なくとも1回行うことにより、前述したように負極活物質層上に凸部14及び凹部15を有するSEI被膜13が形成された負極1となり、本実施形態に係る非水電解質二次電池30が得られる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
NiSO4水溶液に、Ni:Co=8.5:1.5(モル比)となるように硫酸コバルトを加えて、金属イオン濃度が2mol/lの水溶液を調製した。この水溶液に、撹拌下、2mol/lの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に滴下して中和することにより、Ni0.85Co0.15(OH)2で示される組成を有する三元系の沈殿物を共沈法により生成させた。得られた沈殿物をろ過することにより分離した後、水洗し、80℃で乾燥させることにより、複合水酸化物を得た。得られた複合水酸化物を、大気中にて900℃で10時間加熱し、Ni0.85Co0.152で示される組成を有する複合酸化物を得た。次に、この複合酸化物に対して、Ni及びCoの原子数の和とLiの原子数とが等量になるように水酸化リチウム1水和物を加え、大気中にて800℃で10時間加熱することにより、LiNi0.85Co0.152で示される組成を有するリチウムニッケル含有複合金属酸化物を得た。これを正極活物質として用いた。正極活物質の二次粒子の体積平均粒径は、10μmであった。
上記作製した正極活物質の粉末93質量部、アセチレンブラック(導電剤)3質量部、ポリフッ化ビニリデン粉末(結着剤)4質量部及びN−メチル−2−ピロリドン50質量部を混合して、正極合剤スラリーを調製した。この正極合剤スラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔(正極集電体)の両面の上に塗布した。得られた塗膜を乾燥した後に、圧延することにより、片面あたりの厚さが50μmの正極活物質層を形成した。このようして、56mm×205mmの正極を作製した。この正極の両面の正極活物質層の一部(56mm×5mm)を除去し、正極集電体が露出した部分を形成した。正極集電体が露出した部分にアルミニウム製の正極リードを超音波溶接法により接続した。
[非水電解質二次電池用負極の作製]
天然黒鉛の粉末(平均粒径:20μm)75質量部、酸化ケイ素の粉末(平均粒径:20μm)25質量部、濃度が1重量%であるカルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液100質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)2質量部を混合して負極合剤スラリーを調製した。この負極合剤スラリーを厚さ10μmの銅箔(負極集電体)の両面に26cmの長さで塗布した。その後、得られた塗膜を乾燥し、圧延することにより、片面あたりの厚みが60μmである負極活物質層を形成した。
次に、図4(A)に示されるように、カッターを用いて、厚み0.1mmの帯状のリチウム金属箔(本荘ケミカル株式会社製)をスリット加工した。加工サイズは、スリット長wを60mm、リチウム箔の長手方向のスリット間隔dを1mm、短手方向のスリット間隔sを2mmとした。スリット加工したリチウム金属箔を長手方向に引き延ばし、網状のリチウム金属体を得た。引き延ばし長さLを20mmとした。
網状のリチウム体を負極活物質層上に貼り付けた。これを対向する一対のロール間にはさみ、線圧30kgf/cmの荷重をかけた。負極活物質層の面積あたりに貼り付けたリチウム金属体の密度は、0.5mg/cm2であった。これを58mm×260mmに切断し、非水電解質二次電池用負極とした。そして、負極リードを接続するために活物質層を5mm幅剥離して(58mm×5mm)、ニッケル製の負極リードを抵抗溶接法で接続した。
[非水電解質二次電池の作製]
上記で得られた正極と非水電解質二次電池用負極との間に厚さ20μmのポリエチレン微多孔膜(セパレータ、商品名:ハイポア、旭化成株式会社製)を介在させて積層し、得られた積層物を捲回し、捲回型電極群を作製した。正極リードの他端をステンレス鋼製正極端子に溶接し、負極リードの他端を有底円筒形の鉄製電池ケースの底部内面に接続した。捲回型電極群の長手方向の一端部及び他端部に、ポリエチレン製の上部絶縁板及び下部絶縁板を装着し、捲回型電極群を電池ケース内に収容した。次に、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:1の割合で含む混合溶媒に、LiPF6を1.0mol/lの濃度で溶解させた非水電解質を電池ケースに注液した。さらに、電池ケースの開口に、ポリエチレン製のガスケットを介して封口板を装着し、電池ケースの開口端部を内側にかしめて、電池ケースを封口し、円筒型リチウムイオン二次電池である試験セルA1を作製した。
<比較例1>
網状のリチウム金属箔を貼り付けずに非水電解質二次電池用負極を作製したこと以外は、実施例1と同様に試験セルを作製した。これを試験セルA2とした。
<比較例2>
網状のリチウム金属体の代わりに、厚み0.1mmのリチウム金属箔を幅5mmのリチウム金属線として切断し、これを負極活物質層に48mmの間隔でストライプ状に貼り付けたこと以外は、実施例1と同様に試験セルを作製した。これを試験セルA3とした。
[初回充放電効率の評価]
試験セルA1〜A3を、それぞれ20℃の恒温槽に収容し、以下のような定電流方式で充放電した。試験セルA1〜A3を、それぞれ電池電圧が4.2Vになるまで1Itレート(1Itとは1時間で全電池容量を使い切ることができる電流値)の定電流で充電した。その後、40℃の恒温槽に収容して3日間貯蔵した充電後の試験セルを、1Itレートの定電流で、電池電圧が2.5Vになるまで放電した。各試験セルの初回充電容量に対する初回放電容量の割合(百分率値で求めた値)を初回充放電効率として算出した。その結果を表1に示す。
試験セルA1においては、充放電容量を測定した後、分解し、負極活物質層を電子線マイクロ分析法で観察した。その結果、貼り付けた網目状のリチウム金属はすべて消失していた。また、電子線マイクロ分析法による元素Fのマッピングの結果を図6に示す。図6に示すように、元素Fが多く観察される領域は網状に分布していることがわかった。また、元素Fが多く観察された領域(凸部)の元素Fの特性X線ピーク強度は、元素Fが少なく観察された領域(凹部)の元素Fの特性X線ピーク強度の2倍であった。すなわち、凹部に存在する元素Fの存在量に対する凸部に存在する元素Fの存在量の比率は2であった。
[充放電サイクル特性の評価]
試験セルA1〜A3を、それぞれ3個ずつ、20℃の恒温槽に収容し、以下のような定電流定電圧方式で充放電した。各試験セルA1〜A3を、電池電圧が4.2Vになるまで1Itレート(1Itとは1時間で全電池容量を使い切ることができる電流値)の定電流で充電した。電池電圧が4.2Vに達した後は、電流値が0.05Itになるまで、各試験セルを4.2Vの定電圧で充電した。次に、20分間休止した後、充電後の試験セルを、Itレートのハイレートの定電流で、電池電圧が2.5Vになるまで放電した。このような充放電を100サイクル繰り返した。1サイクル目の全放電容量に対する100サイクル目の全放電容量の割合(百分率値で求めた値)の平均値を算出し、容量維持率として表1に示す。容量維持率が低い程、充放電サイクル特性が低下したと言える。
表1に示されるように、網状のリチウム金属箔を負極活物質層に貼り付けた実施例1の初回充放電効率は、リチウム金属箔を貼り付けていない比較例1と比較して極めて高いことがわかった。実施例1では、網状のリチウム金属箔を貼り付けたことで、負極活物質にリチウムが補填されたため、高い放電容量が得られたと考えられる。なお、網状のリチウム箔は、リチウム金属線が連結された構造であるため、ストライプ状にリチウム金属箔を貼り付ける場合より、貼り付け作業が簡便であり、未加工のリチウム箔と同様に取り扱うことが可能であることがわかった。また、実施例1の100サイクル後の容量維持率は、比較例1、及びリチウム金属箔をストライプ状に貼り付けた比較例2より高いことがわかった。これは、実施例1に形成されるSEI被膜には、網状の凸部と、網状の凸部により区画された凹部が複数形成されるため、該凹部内に電解液が保持されやすくなる等して、充放電サイクル特性の低下が抑制されたためであると考えられる。このように、網状のリチウム金属箔を貼り付けた非水電解質二次電池用負極を用いて、網状の凸部により区画された複数の凹部を有するSEI被膜を形成することにより、網状のリチウム金属箔を貼り付けていない非水電解質二次電池用負極と比較して、初回充放電効率の低下が抑制され、さらに、リチウム金属箔をストライプ状に貼り付けた非水電解質二次電池用負極と比較して、サイクル特性の低下が抑制されることがわかった。
(実施例2〜5)
非水電解質二次電池用負極の作製において、天然黒鉛と酸化ケイ素の粉末の重量、および網状のリチウム金属箔の加工寸法を表2の数値とした以外は、実施例1と同様に試験セルを作製した。
実施例2〜5の試験セルも、上記と同様の条件で、初回充放電効率及び充放電サイクル特性の評価を行った。その結果を表3に示す。
表3に示されるように、実施例2〜5ではそれぞれ酸化ケイ素の比率が異なるが、網状のリチウム金属箔を貼り付け、それぞれの試験セルにおいて必要なリチウム量を補填することで、高い初回充放電効率を得られることがわかった。なお、リチウム金属箔の厚みとスリット加工サイズを変えることで、単位面積あたりのリチウム面密度を0.1mg/cm2から2mg/cm2まで変化させることが出来た。さらに、重量が既知の帯状のリチウム金属箔を引き延ばして、一定面積の負極活物質層に貼り付けることから、リチウム面密度を精密に制御することが出来た。初回充放電後の実施例2〜5の試験セルを分解し、負極活物質層を電子線マイクロ分析法で分析した結果、元素Fが多く観察された領域(凸部)の元素Fの特性X線ピーク強度は、元素Fが少なく観察された領域(凹部)の元素Fの特性X線ピーク強度の1.1〜3倍であった。
実施例2〜5の容量維持率はいずれも80%以上を維持しており、いずれも比較例1または比較例2より高い値を示した。特に、凹部に存在する元素Fの存在量に対する凸部に存在する元素Fの存在量の比率が1.5である実施例2の容量維持率は90%近くとなり、凹部に存在する元素Fの存在量に対する凸部に存在する元素Fの存在量の比率が2.0以上である実施例1,4,5の容量維持率は90%以上となった。すなわち、サイクル特性の低下を抑制する観点において、凹部に存在する元素Fの存在量に対する凸部に存在する元素Fの存在量の比率は1.5以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましいことがわかった。
1 負極、2 正極、3 セパレータ、4 電池ケース、5 封口板、6 上部絶縁板、7 下部絶縁板、8 正極リード、9 負極リード、10 正極端子、11 負極活物質層、12 負極集電体、13 固体電解質界面被膜(SEI被膜)、14 凸部、15 凹部、16 リチウム金属板、17 スリット、18 リチウム金属体、19 リチウム金属線、20 非水電解質二次電池用負極、21 凹部、30 非水電解質二次電池。

Claims (6)

  1. 正極と、負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、非水電解質と、を備え、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられる負極活物質層と、を有し、
    前記負極活物質層の表面には、凹凸部を有する固体電解質界面被膜が形成され、
    前記凸部は、平面視において網状をなし、前記凹部は、前記凸部により複数に区画されていることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記区画された凹部の全周は、前記凸部に囲まれていることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記固体電解質界面被膜は、LiFを含み、
    前記凹部に存在する元素Fの存在量に対する前記凸部に存在する元素Fの存在量の比率が1.5以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記固体電解質界面被膜は、LiFを含み、
    前記凹部に存在する元素Fの存在量に対する前記凸部に存在する元素Fの存在量の比率が2.0以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質二次電池。
  5. 負極集電体と、前記負極集電体上に設けられる負極活物質層と、を有し、
    前記負極活物質層上には、平面視において網状のリチウム金属体と、前記網状のリチウム金属体により複数に区画された凹部とが設けられていることを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
  6. 前記区画された凹部の全周は、前記網状のリチウム金属体に囲まれていることを特徴とする請求項5記載の非水電解質二次電池用負極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111902973A (zh) * 2018-04-11 2020-11-06 株式会社Lg化学 用于锂二次电池的负极、制备所述负极的方法和包括所述负极的锂二次电池
CN114600271A (zh) * 2019-08-19 2022-06-07 大洲电子材料株式会社 二次电池及其制造方法
WO2023165070A1 (zh) * 2022-03-02 2023-09-07 蜂巢能源科技股份有限公司 一种负极片及其制备方法和锂电池

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