JP6911916B2 - 二次電池の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は二次電池の製造方法および製造装置に関する。特に、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製に特徴を有する二次電池の製造方法および製造装置に関する。
二次電池は、いわゆる“蓄電池”ゆえに充電・放電の繰り返しが可能であり、様々な用途に用いられている。例えば、携帯電話、スマートフォンおよびノートパソコンなどのモバイル機器に二次電池が用いられている。
二次電池は、少なくとも正極、負極およびそれらの間のセパレータから構成されている。正極は正極材層および正極集電体から構成され、負極は負極材層および負極集電体から構成されている。
正極および負極のそれぞれの作製では、電極材層形成原料をダイヘッドから、電極集電体となる金属シート材上に塗工し、電極材層を形成して電極前駆体を得た後、かかる電極前駆体から切り出しを行って複数の電極が得られる。
電極材層形成原料の塗工方法としては、電極の量産化の観点から、以下の方法が知られている:
(1)図18Aに示すように、移動する金属シート材510上に、1つのダイヘッド501から電極材層形成原料520を連続的に塗工する方法;および
(2)図18Bに示すように、移動する金属シート材510上に、1つのダイヘッド501から電極材層形成原料520を間欠的に塗工する方法。
さらなる電極の量産化の観点から、以下に示すように、2つ以上のダイヘッドを用いる方法も知られている:
(3)図18Cに示すように、移動する金属シート材510上に、2つ以上のダイヘッド501a、501bのそれぞれから電極材層形成原料520a、520bを同一の塗工形状にて連続的に塗工する方法(特許文献1);および
(4)図18Dに示すように、移動する金属シート材510上に、2つ以上のダイヘッド501a、501bのそれぞれから電極材層形成原料520a、520bを同一の塗工形状および塗工ピッチにて間欠的に塗工する方法。
図18A〜図18Dはいずれも従来技術における電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
特開2011−41892号公報
本願発明者等は、従前の二次電池の製造方法では克服すべき課題があることに気付き、そのための対策を取る必要性を見出した。具体的には、矩形状とは異なる非矩形状の電極を作製する場合、以下の課題があることを本願発明者等は見出した。
上記いずれの方法においても、電極材層形成原料の塗工形状としては矩形状が連続的または間欠的に得られる。また上記(3)および(4)の方法においては、2つ以上のダイヘッドからの電極材層形成原料の塗工形状は、図18Cおよび図18Dに示すように、各ダイヘッドごとに、スリット560により分離されている。このため、得られた電極前駆体530から、例えば図19A〜図19Dに示すような非矩形状の複数の電極540を切り出すに際しては、切り出した後に廃棄される残余分(特に電極材層材料の残余分)550が比較的多くなった。その結果、これらの方法は、製造効率が高いとは決していえなかった。図19A〜図19Dはそれぞれ、図18A〜図18Dで得られた電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
本発明はかかる課題に鑑みて為されたものである。即ち、本発明の主たる目的は、製造効率がより高い二次電池の製造方法および製造装置を提供することである。
本願発明者は、従来技術の延長線上で対応するのではなく、新たな方向で対処することによって上記課題の解決を試みた。その結果、上記主たる目的が達成された二次電池の製造方法および製造装置の発明に至った。
本発明は、
二次電池を製造するための方法であって、
正極および負極の少なくとも一方の電極の作製が、
電極集電体となる金属シート材に電極材層形成原料をダイヘッドから塗工して電極前駆体を得ること、および
前記電極前駆体からの切り出しを行って複数の電極を形成すること、を含んで成り、
前記電極材層形成原料の塗工として、2つ以上のダイヘッドを用いて、2種以上の間欠塗工を組み合わせて行う、二次電池の製造方法に関する。
本発明はまた、
正極および負極の少なくとも一方の複数の電極を作製するための二次電池の製造装置であって、
電極集電体となる金属シート材に電極材層形成原料を塗工する2つ以上のダイヘッドを含み、
前記2つ以上のダイヘッドとして、2種類以上の間欠塗工を行う少なくとも2つのダイヘッドが含まれる、二次電池の製造装置に関する。
本発明に係る二次電池の製造方法および製造装置では、製造効率をより高くすることができる。より具体的には、電極前駆体からの複数の電極の切り出しに際して“切り出し後の残余分”を減じることができる。
「非矩形状」(「一部切欠き形状」)を説明するための模式図である。 本発明の二次電池の製造方法における電極材層形成原料の塗工工程で得られた電極前駆体の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図2の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 本発明の二次電池の製造方法における電極材層形成原料の塗工工程で得られた電極前駆体の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図4の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図4の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 本発明の二次電池の製造方法における電極材層形成原料の塗工工程で得られた電極前駆体の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図6の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 本発明の二次電池の製造方法における電極材層形成原料の塗工工程で得られた電極前駆体の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図8の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図8の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 本発明の二次電池の製造方法における電極材層形成原料の塗工工程で得られた電極前駆体の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図10電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図10の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図10の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図2の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図2の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図4の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図4の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図4の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図6の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図8の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図10の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図2の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 従来技術における電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 従来技術における電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 従来技術における電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 従来技術における電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図18Aで得られた電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図18Bで得られた電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図18Cで得られた電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。 図18Dで得られた電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
以下では、本発明の一実施形態に係る二次電池の製造方法をより詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図面における各種の要素は、本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比などは実物と異なり得る。
本明細書で直接的または間接的に説明される“厚み”の方向は、二次電池を構成する電極材の積層方向に基づいており、即ち、“厚み”は正極と負極との積層方向における寸法に相当する。
また、本明細書で直接的または間接的に用いる“上下方向”および“左右方向”は、それぞれ図中における上下方向および左右方向に相当する。特記しない限り、同じ符号または記号は、形状が異なること以外、同じ部材または同じ意味内容を示すものとする。
[本発明で製造される二次電池の構成]
本発明の製造方法では二次電池が得られる。本明細書でいう「二次電池」とは、充電・放電の繰り返しが可能な電池のことを指している。従って、本発明の製造方法で得られる二次電池は、その名称に過度に拘泥されるものでなく、例えば“蓄電デバイス”なども対象に含まれ得る。
本発明の製造方法で得られる二次電池は、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を有して成る。正極と負極とはセパレータを介して積み重なって電極構成層を成しており、かかる電極構成層が少なくとも1つ以上積層した電極組立体が電解質と共に外装体に封入されている。
正極は、少なくとも正極材層および正極集電体から構成されている。正極では正極集電体の少なくとも片面に正極材層が設けられており、正極材層には電極活物質として正極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の正極は、それぞれ、正極集電体の両面に正極材層が設けられていてよいし、あるいは、正極集電体の片面にのみ正極材層が設けられていてよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば正極は正極集電体の両面に正極材層が設けられていることが好ましい。
負極は、少なくとも負極材層および負極集電体から構成されている。負極では負極集電体の少なくとも片面に負極材層が設けられており、負極材層には電極活物質として負極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の負極は、それぞれ、負極集電体の両面に負極材層が設けられていてよいし、あるいは、負極集電体の片面にのみ負極材層が設けられていてよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば負極は負極集電体の両面に負極材層が設けられていることが好ましい。
正極および負極に含まれる電極活物質、即ち、正極活物質および負極活物質は、二次電池において電子の受け渡しに直接関与する物質であり、充放電、すなわち電池反応を担う正負極の主物質である。より具体的には、「正極材層に含まれる正極活物質」および「負極材層に含まれる負極活物質」に起因して電解質にイオンがもたらされ、かかるイオンが正極と負極との間で移動して電子の受け渡しが行われて充放電がなされる。正極材層および負極材層は特にリチウムイオンを吸蔵放出可能な層であることが好ましい。つまり、非水電解質を介してリチウムイオンが正極と負極との間で移動して電池の充放電が行われる非水電解質二次電池となっていることが好ましい。充放電にリチウムイオンが関与する場合、本発明の製造方法で得られる二次電池は、いわゆる“リチウムイオン電池”に相当し、正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有している。
正極材層の正極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダーが正極材層に含まれていることが好ましい。更には、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が正極材層に含まれていてもよい。同様にして、負極材層の負極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダーが含まれることが好ましく、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が負極材層に含まれていてもよい。このように、複数の成分が含有されて成る形態ゆえ、正極材層および負極材層はそれぞれ“正極合材層”および“負極合材層”などと称すこともできる。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、正極活物質は例えばリチウム含有複合酸化物であることが好ましい。より具体的には、正極活物質は、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましい。つまり、本発明の製造方法で得られる二次電池の正極材層においては、そのようなリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として好ましくは含まれている。例えば、正極活物質はコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、または、それらの遷移金属の一部を別の金属で置き換えたものであってよい。このような正極活物質は、単独種として含まれてよいものの、二種以上が組み合わされて含まれていてもよい。あくまでも例示にすぎないが、本発明の製造方法で得られる二次電池では、正極材層に含まれる正極活物質がコバルト酸リチウムとなっていてよい。
正極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、ポリフッ化ビリニデン、ビリニデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビリニデンフルオライド−テトラフルオロチレン共重合体およびポリテトラフルオロチレンなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。正極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、正極材層のバインダーはポリフッ化ビニリデンであってよく、また、正極材層の導電助剤はカーボンブラックであってよい。あくまでも例示にすぎないが、正極材層のバインダーおよび導電助剤は、ポリフッ化ビニリデンとカーボンブラックとの組合せとなっていてよい。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、負極活物質は例えば各種の炭素材料、酸化物、または、リチウム合金などであることが好ましい。
負極活物質の各種の炭素材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、ハードカーボン、ソフトカーボン、ダイヤモンド状炭素などを挙げることができる。特に、黒鉛は電子伝導性が高く、負極集電体との接着性が優れる点などで好ましい。負極活物質の酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化リチウムなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。負極活物質のリチウム合金は、リチウムと合金形成され得る金属であればよく、例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元、3元またはそれ以上の合金であってよい。このような酸化物は、その構造形態としてアモルファスとなっていることが好ましい。結晶粒界または欠陥といった不均一性に起因する劣化が引き起こされにくくなるからである。あくまでも例示にすぎないが、本発明の製造方法で得られる二次電池では、負極材層の負極活物質が人造黒鉛となっていてよい。
負極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、負極材層に含まれるバインダーはスチレンブタジエンゴムとなっていてよい。負極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。なお、負極材層には、電池製造時に使用された増粘剤成分(例えばカルボキシルメチルセルロース)に起因する成分が含まれていてもよい。
あくまでも例示にすぎないが、負極材層における負極活物質およびバインダーは人造黒鉛とスチレンブタジエンゴムとの組合せになっていてよい。
正極および負極に用いられる正極集電体および負極集電体は電池反応に起因して活物質で発生した電子を集めたり供給したりするのに資する部材である。このような集電体は、シート状の金属部材であってよく、多孔または穿孔の形態を有していてよい。例えば、集電体は金属箔、パンチングメタル、網またはエキスパンドメタル等であってよい。正極に用いられる正極集電体は、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えばアルミニウム箔であってよい。一方、負極に用いられる負極集電体は、銅、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えば銅箔であってよい。
正極および負極に用いられるセパレータは、正負極の接触による短絡防止および電解質保持などの観点から設けられる部材である。換言すれば、セパレータは、正極と負極と間の電子的接触を防止しつつイオンを通過させる部材であるといえる。好ましくは、セパレータは多孔性または微多孔性の絶縁性部材であり、その小さい厚みに起因して膜形態を有している。あくまでも例示にすぎないが、ポリオレフィン製の微多孔膜がセパレータとして用いられてよい。この点、セパレータとして用いられる微多孔膜は、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン(PE)のみ又はポリプロピレン(PP)のみを含んだものであってよい。更にいえば、セパレータは、“PE製の微多孔膜”と“PP製の微多孔膜”とから構成される積層体であってもよい。セパレータの表面が無機粒子コート層や接着層等により覆われていてもよい。セパレータの表面が接着性を有していてもよい。なお、本発明において、セパレータは、同様の機能を有する絶縁性の無機粒子などであってもよい。
本発明の製造方法で得られる二次電池では、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層から成る電極組立体が電解質と共に外装体に封入されている。正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する場合、電解質は有機電解質・有機溶媒などの“非水系”の電解質であることが好ましい(すなわち、電解質が非水電解質となっていることが好ましい)。電解質では電極(正極・負極)から放出された金属イオンが存在することになり、それゆえ、電解質は電池反応における金属イオンの移動を助力することになる。
非水電解質は、溶媒と溶質とを含む電解質である。具体的な非水電解質の溶媒としては、少なくともカーボネートを含んで成るものが好ましい。かかるカーボネートは、環状カーボネート類および/または鎖状カーボネート類であってもよい。特に制限されるわけではないが、環状カーボネート類としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)から成る群から選択される少なくも1種を挙げることができる。あくまでも例示にすぎないが、非水電解質として環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組合せが用いられてよく、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物が用いられる。また、具体的な非水電解質の溶質としては、例えば、LiPFおよび/またはLiBFなどのLi塩が好ましく用いられる。電解質は、液状電解質であってもよいし、固体電解質、ゲル状電解質などであってもよい。
外装体は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を包み込むものであるが、ハードケースの形態であってよく、あるいは、ソフトケースの形態であってもよい。具体的には、外装体は、いわゆる“金属缶”に相当するハードケース型であってもよく、あるいは、いわゆるラミネートフィルムから成る“パウチ”に相当するソフトケース型であってもよい。
[本発明の製造方法の特徴]
本発明の製造方法は、電極の作製法に特徴を有している。特に、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製時における電極材層形成原料の電極集電体への塗工に特徴を有している。詳しくは、本発明の製造方法は、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製が、電極集電体となる金属シート材10へのダイヘッドからの電極材層形成原料の塗工により、図2、図4、図6、図8および図10に示すように、電極材層20を形成して電極前駆体30を得ること、および、図12A、図12B、図13A、図13B、図13Cおよび図14〜図16に示すように、電極前駆体30から切り出しを行って複数の電極40を形成することを含んで成る。より詳しくは、電極材層形成原料の塗工工程において、2つ以上のダイヘッドを用いて、2種類以上の間欠塗工を組み合わせて行う。電極の切り出し工程においては通常、複数の電極40の各々の切り出し形状を非矩形状とする。図2、図4、図6、図8および図10はそれぞれ、本発明の二次電池の製造方法における電極材層形成原料の塗工工程で得られた電極前駆体の一実施態様を模式的に示した平面図である。図12Aおよび図12Bはそれぞれ、図2の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。図13A、図13Bおよび図13Cはそれぞれ、図4の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。図14は、図6の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。図15は、図8の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。図16は、図10の電極前駆体を用いた電極の切り出し工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
本明細書でいう「非矩形状」とは、平面視における電極形状が正方形および長方形といった矩形状の概念に通常含まれるものでない形状を指しており、特にそのような正方形・長方形から部分的に一部欠いた形状のことを指している。従って、広義には、「非矩形状」は、厚み方向にて上側から見た平面視の電極形状が正方形・長方形でない形状を指しており、狭義には、平面視の電極形状が正方形・長方形をベースにしつつも、それから部分的に一部切欠いた形状(好ましくはベースの正方形・長方形のコーナー部分および/または非コーナー部分(例えば中央部分)が切欠かれた形状)となっていることを指している。あくまでも例示にすぎないが、「非矩形状」は、平面視における電極形状が正方形・長方形をベースとし、かかるベース形状よりも小さい平面視サイズの正方形、長方形、半円形、半楕円形、円形・楕円形の一部またはそれらの組合せ形状を当該ベース形状から切り欠いて得られる形状(特にベース形状のコーナー部分または非コーナー部分(例えば中央部分)から切り欠いて得られる形状)であってよい(図1参照)。平面視とは、対象物(例えば、電極、電極前駆体)を載置してその厚み(高さ)方向の真上から見たときの状態のことであり、平面図と同意である。図1は、“非矩形状”(“一部切欠き形状”)を説明するための模式図である。なお、図1においては、ベース形状のコーナー部分から切り欠いて得られる形状を示しているが、ベース形状の非コーナー部分(例えば中央部分)から切り欠いて得られる形状であってもよい。
本発明においては、このような“非矩形状”の複数の電極が効率よく得られるように、2つ以上のダイヘッドを用いて、2種類以上の間欠塗工を組み合わせて行う。これにより、金属シート材10上において電極材層形成原料により形成可能な塗工全体形状の範囲が広がる。このため、予定されている複数の電極の切り出し形状(非矩形状)に応じて、切り出し後の残余分を減じ得る電極材層形成原料の塗工全体形状を得ることができる。これは、二次電池の製造に最終的に使用されない“無駄部分”を少なくできる(特に、電極活物質の廃棄を少なくできる)ことを意味しており、二次電池の製造効率がより高くなる。また、そのように“無駄部分”を少なくできることは二次電池の低コスト製造にもつながる。
まず、かかる本発明の製造方法の前提となる二次電池の一般的な製法について説明する。二次電池の製法では、正極、負極、電解液およびセパレータをそれぞれに作製・調製した後(必要に応じて市販品から調達してもよい)、それらを一体化して組み合わせることで二次電池を得ることができる。
(正極の作製)
正極の作製では、まず、正極材層形成原料、すなわち電極材層形成原料を調製する。正極材層形成原料は正極材スラリーであってよい。正極材スラリーは、正極活物質およびバインダーを少なくとも含む電極材層形成原料である。かかる正極材スラリーを正極集電体として用いられる金属シート材(例えば、アルミニウム箔)に塗布し(塗工工程)、ロールプレス機で圧延する。これにより、正極前駆体、すなわち、電極前駆体が得られる。特に、金属シート材は、帯状に長い形状を有していることが好ましく、そのような長尺状の金属シートに対して正極材スラリーを塗布する。塗布するエリアは、長尺状の金属シートの全領域ではなく、金属シート材の両幅方向の周縁部分などには塗布されない後述の特定のエリアであることが好ましい。ある1つの好適な態様では、長尺状の金属シート材よりもひとまわり小さくなるように、正極材スラリーを同様の略長尺状の後述の特定のエリアに塗布することが好ましい。得られる正極前駆体(特に帯状に長い正極前駆体)は、次工程に供されるまで、必要に応じてロール状に巻かれるなどして保管されたり、適宜運搬などに付されたりする。そして、次工程では、正極前駆体から複数の正極を得るべく切り出しが行われる(切り出し工程)(ロール状に巻かれていた場合では展開した後で切り出しが行われる)。例えば、正極前駆体を機械的な切断に付すことによって正極前駆体(特に「正極材スラリーが塗布された部分」)から正極の切り出しを行う。あくまでも例示にすぎないが、いわゆる“打ち抜き操作”を行ってよい。プレス工程の後であって、切り出し工程の前においては通常、金属シート材および当該金属シート材上に形成された電極材層を含む電極前駆体における幅方向の両端(未塗工部)を切り落とすスリット工程を行ってもよい。スリット工程においては、所望により、タブとなる未塗工領域またはタブよりも大きい未塗工領域を残してもよい。スリット工程では塗工部同士を切り離す(例えば、図6におけるmに沿って切断する)ことを行ってもよい。スリット工程は塗工工程とプレス工程との間に行われてもよい。以上のような操作を経ることによって、所望の正極を複数得ることができる。
(負極の作製)
負極の作製は、正極の作製と同様である。負極の作製では、まず、負極材層形成原料、すなわち電極材層形成原料を調製する。負極材層形成原料は負極材スラリーであってよい。負極材スラリーは、負極活物質およびバインダーを少なくとも含む電極材層形成原料である。かかる負極材スラリーを負極集電体として用いられる金属シート材(例えば銅箔)に塗布し(塗工工程)、ロールプレス機で圧延する(プレス工程)。これにより、負極前駆体、すなわち、電極前駆体が得られる。特に、金属シート材は、帯状に長い形状を有していることが好ましく、そのような長尺状の金属シート材に対して負極材スラリーを塗布する。塗布するエリアは、長尺状の金属シート材の全領域ではなく、金属シート材の両幅方向の周縁部分などには塗布されない後述の特定のエリアであることが好ましい。ある1つの好適な態様では、長尺状の金属シート材よりもひとまわり小さくなるように、負極材スラリーを同様の略長尺状の後述の特定のエリアに塗布することが好ましい。得られる負極前駆体(特に帯状に長い負極前駆体)は、次工程に供されるまで、必要に応じてロール状に丸められるなどして保管されたり、適宜運搬などに付されたりする。そして、次工程では、負極前駆体から複数の負極を得るべく切り出しが行われる(切り出し工程)(ロール状に巻かれていた場合では展開した後で切り出しが行われる)。例えば、負極前駆体を機械的な切断に付すことによって負極前駆体(特に「負極材スラリーが塗布された部分」)から負極の切り出しを行う。あくまでも例示にすぎないが、いわゆる“打ち抜き操作”を行ってよい。プレス工程の後であって、切り出し工程の前においては通常、金属シート材および当該金属シート材上に形成された電極材層を含む電極前駆体における幅方向の両端(未塗工部)を切り落とすスリット工程を行ってもよい。スリット工程においては、所望により、タブとなる未塗工領域またはタブよりも大きい未塗工領域を残してもよい。スリット工程では塗工部同士を切り離す(例えば、図6におけるmに沿って切断する)ことを行ってもよい。スリット工程は塗工工程とプレス工程との間に行われてもよい。以上のような操作を経ることによって、所望の負極を複数得ることができる。
(電解質の調製)
電池使用時にて正極・負極間のイオン移動を担うことになる電解質を調製する(リチウムイオン電池の場合、特に非水電解質を調製することになる)。よって、そのような電解質となる原料を混合して所望の電解質を調製する(本発明の製造方法において、電解質は常套の二次電池に使用される常套的な電解質であってよく、それゆえ、その原料も二次電池の製造に常套的に使用されるものを用いてよい)。
(セパレータの準備)
本発明の製造方法において、セパレータは常套的なものであってよく、それゆえ、二次電池として常套的に使用されるものを用いてよい。
二次電池は、以上のように作製・調製された正極、負極、電解液およびセパレータを一体的に組み合わせることによって得ることができる。特に、正極と負極とはセパレータを介して複数積み重ねて電極組立体を形成し、かかる電極組立体を電解質と共に外装体に封入することによって二次電池を得ることができる。なお、セパレータは枚葉にカットしたものを積層してよいし、あるいは、九十九状に積層して余剰分をカットしたものでもよい。更には電極をセパレータで個装したものを積層してもよい。
(本発明の特徴)
本発明は、上述の如くの二次電池の製造につき、特に電極の作製に特徴を有している。詳しくは、本発明の二次電池の製造方法は、正極および負極の少なくとも一方の電極の作製について、以下に示す電極材層形成原料の塗工工程および電極の切り出し工程を含む。つまり、本発明の二次電池の製造方法は、正極の作製方法が以下に示す電極材層形成原料の塗工工程および電極の切り出し工程を含み、かつ/または負極の作製方法が以下に示す電極材層形成原料の塗工工程および電極の切り出し工程を含む。
電極材層形成原料の塗工工程
電極材層形成原料の塗工工程では、電極集電体となる単一の金属シート材10に電極材層形成原料をダイヘッドから塗工して電極材層20を形成し、電極前駆体30を得る(図2、図4、図6、図8および図10)。
金属シート材10上における電極材層形成原料の塗工全体形状は、平面視において、予定されている電極の切り出し形状(非矩形状)に応じて、例えば、以下の形状Pとすることができる。
形状P:図2、図4、図6、図8および図10に示すように、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する矩形状Rにおいて、当該長手方向gに対する垂直方向wにおける片方もしくは両方の端部または中央部に幅狭未塗工領域Nを当該長手方向gに沿って断続的に有する形状であって、垂直方向wの全長にわたる幅広未塗工領域Mもまた当該長手方向gに沿って断続的に有していてもよい形状。
形状Pにおいて、幅狭未塗工領域Nの垂直方向wの寸法は、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する略矩形状R(破線領域形状)の垂直方向wの全長よりも小さい。略矩形状Rは、金属シート材10上における電極材層形成原料の塗工全体形状(塗工領域全体)の外縁がもたらす全体形状である。幅狭未塗工領域Nは長手方向gに沿って整列していることが好ましく、より好ましくは一定の間隔をもって周期的に整列していることが好ましい。幅広未塗工領域Mの垂直方向wの寸法は略矩形状R(破線領域形状)の垂直方向wの全長に等しい。形状Pは幅広未塗工領域Mを有していても、または有していなくてもよい。形状Pが幅広未塗工領域Mを有する場合、当該形状Pは当該幅広未塗工領域Mを当該長手方向gに沿って断続的に有していてもよい。幅狭未塗工領域Nおよび幅広未塗工領域Mの形状は、電極材層形成原料が塗工されていない領域の形状であって、造形されているものではないため、直接的に規定することは難しい。従って、幅狭未塗工領域Nおよび幅広未塗工領域Mの形状は、当該幅狭未塗工領域Nおよび幅広未塗工領域Mの周囲の形状および略矩形状Rの外周等によって間接的に規定される形状である。幅狭未塗工領域Nの形状もまた矩形状であってよい。幅広未塗工領域Mの形状もまた矩形状であってよい。
このような形状Pの具体例として、例えば、以下の形状p1〜p5が挙げられる。
形状p1:図2に示すように、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する略矩形状R(破線領域形状)において、当該長手方向gに対する垂直方向wにおける片方の端部に幅狭未塗工領域Nを当該長手方向gに沿って断続的に有する形状。形状p1は幅広未塗工領域Mを有さない。
形状p1の一例として、例えば、図2に示すような櫛歯形状が挙げられる。櫛歯形状は、長手方向gにおいて、“幅狭部分11”と“幅広部分12”とが交互に連続しており、その幅の増減が垂直方向wにおける片方の端部のみによって提供される形状である。この形状は片側櫛歯形状とも称される。幅とは、金属シート材10の長手方向gに対して垂直方向wにおける塗工全体形状の長さのことである。「幅狭部分11」は、平面視において、相対的に幅寸法が減じられた塗工全体形状の局所部分を意味する一方、「幅広部分12」は、平面視において、相対的に幅寸法が増した塗工全体形状の局所部分を意味している。つまり、塗工全体形状としての櫛歯形状は、その幅寸法が一定でなく、局所的に減じられた形態又は局所的に増した形態を有している。ある好適な態様では、そのような複数の“幅狭部分11”が互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“幅広部分12”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっている。換言すれば、当該塗工全体形状は、その幅寸法が周期的に減じられる又は増すようになっていることが好ましいといえる。以下、「塗工全体形状」は、金属シート材10上における電極材層形成原料の塗工形状の全体形状を主として意味する。
形状p2:図4に示すように、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する略矩形状R(破線領域形状)において、当該長手方向gに対する垂直方向wにおける略中央部に幅狭未塗工領域Nを当該長手方向gに沿って断続的に有する形状。形状p2は幅広未塗工領域Mを有さない。
形状p2の一例として、例えば、図4に示すような梯子形状が挙げられる。梯子形状は、長手方向gにおいて、その幅は略一定であるが、“未塗工領域含有部分13”と“未塗工領域不含部分14”とが交互に連続している形状である。幅とは、金属シート材10の長手方向gに対して垂直方向wにおける塗工全体形状の長さのことである。「未塗工領域含有部分13」は、平面視において、幅手方向において幅狭未塗工領域Nが含まれた塗工全体形状の局所部分を意味する一方、「未塗工領域不含部分14」は、平面視において、幅手方向において幅狭未塗工領域Nが含まれない塗工全体形状の局所部分を意味している。つまり、塗工全体形状としての梯子形状は、その幅寸法が一定であるが、局所的に幅狭未塗工領域Nが存在する形態又は幅狭未塗工領域Nが存在しない形態を有している。ある好適な態様では、そのような複数の“未塗工領域含有部分13”が互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“未塗工領域不含部分14”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっている。換言すれば、塗工全体形状は、長手方向gにおいて幅狭未塗工領域Nが周期的に存在する又は存在しないことが好ましいといえる。図4の「未塗工領域含有部分13」において、幅狭未塗工領域Nは幅手方向wにおける略中央部に配置されているが、当該幅手方向wの端部に配置されない限り、その配置は特に限定されるものではない。梯子形状は、長手方向gに平行な幅寸法の中央線mを軸として線対称性を有することが好ましい。
形状p3:図6に示すように、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する略矩形状R(破線領域形状)において、当該長手方向gに対する垂直方向wにおける両方の端部に幅狭未塗工領域Nを当該長手方向gに沿って断続的に有する形状。形状p3は幅広未塗工領域Mを有さない。
形状p3の一例として、例えば、図6に示すようなアンテナ形状が挙げられる。アンテナ形状は、長手方向gにおいて、“幅狭部分15”と“幅広部分16”とが交互に連続しており、その幅の増減が垂直方向wにおける両方の端部によって提供される形状である。この形状は両側櫛歯形状とも称される。幅とは、金属シート材10の長手方向gに対して垂直方向wにおける塗工全体形状の長さのことである。「幅狭部分15」は、平面視において、相対的に幅寸法が減じられた塗工全体形状の局所部分を意味する一方、「幅広部分16」は、平面視において、相対的に幅寸法が増した塗工全体形状の局所部分を意味している。つまり、塗工全体形状としてのアンテナ形状は、その幅寸法が一定でなく、局所的に減じられた形態又は局所的に増した形態を有している。ある好適な態様では、そのような複数の“幅狭部分15”が互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“幅広部分16”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっている。換言すれば、当該塗工全体形状は、その幅寸法が周期的に減じられる又は増すようになっていることが好ましいといえる。アンテナ形状は、長手方向gに平行な幅寸法の中央線mを軸として線対称性を有することが好ましい。
形状p4:図8に示すように、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する略矩形状R(破線領域形状)において、当該長手方向gに対する垂直方向wにおける片方の端部に幅狭未塗工領域Nを当該長手方向gに沿って断続的に有しつつ、幅広未塗工領域Mを当該長手方向gに沿って断続的に有する形状。
形状p4の一例として、例えば、図8に示すような独立L字形状が挙げられる。独立L字形状は、長手方向gにおいて、“幅狭部分11”と“幅広部分12”と“幅広未塗工領域M(17)”とが交互に連続しており、その幅の増減が垂直方向wにおける片方の端部および幅広未塗工領域M(17)によって提供される形状である。幅とは、金属シート材10の長手方向gに対して垂直方向wにおける塗工全体形状の長さのことである。「幅狭部分11」は、平面視において、相対的に幅寸法が減じられた塗工全体形状の局所部分を意味する一方、「幅広部分12」は、平面視において、相対的に幅寸法が増した塗工全体形状の局所部分を意味している。また「幅広未塗工領域M(17)」は、平面視において、幅寸法が消失した塗工全体形状の局所部分を意味している。つまり、塗工全体形状としての独立L字形状は、その幅寸法が一定でなく、局所的に減じられた形態又は局所的に増した形態を有している。ある好適な態様では、そのような複数の“幅狭部分11”が互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“幅広部分12”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“幅広未塗工領域M(17)”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっている。換言すれば、当該塗工全体形状は、その幅寸法が周期的に減じられる又は増すようになっていることが好ましいといえる。以下、「塗工全体形状」は、金属シート材10上における電極材層形成原料の塗工形状の全体形状を主として意味する。
形状p5:図10に示すように、金属シート材10の長手方向gに平行に長手方向を有する略矩形状R(破線領域形状)において、当該長手方向gに対する垂直方向wにおける略中央部に幅狭未塗工領域Nを当該長手方向gに沿って断続的に有しつつ、幅広未塗工領域Mを当該長手方向gに沿って断続的に有する形状。
形状p5の一例として、例えば、図10に示すような独立O字形状が挙げられる。独立O字形状は、長手方向gにおいて、“未塗工領域含有部分13”と“未塗工領域不含部分14”と“幅広未塗工領域M(18)”とが交互に連続しており、その幅の増減が幅広未塗工領域M(18)によって提供される形状である。幅とは、金属シート材10の長手方向gに対して垂直方向wにおける塗工全体形状の長さのことである。「未塗工領域含有部分13」は、平面視において、幅手方向において幅狭未塗工領域Nが含まれた塗工全体形状の局所部分を意味する一方、「未塗工領域不含部分14」は、平面視において、幅手方向において幅狭未塗工領域Nが含まれない塗工全体形状の局所部分を意味している。また「幅広未塗工領域M(18)」は、平面視において、幅寸法が消失した塗工全体形状の局所部分を意味している。つまり、塗工全体形状としての独立O字形状は、その幅寸法が一定でなく、局所的に減じられた形態又は局所的に増した形態を有している。ある好適な態様では、そのような複数の“未塗工領域含有部分13”が互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“未塗工領域不含部分14”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっており、同様にして複数の“幅広未塗工領域M(18)”も互いに略同一形状・略同一サイズとなっている。換言すれば、塗工全体形状は、長手方向gにおいて幅狭未塗工領域Nおよび幅広未塗工領域Mが周期的に存在する又は存在しないことが好ましいといえる。図10の「未塗工領域含有部分13」において、幅狭未塗工領域Nは幅手方向wにおける略中央部に配置されているが、当該幅手方向wの端部に配置されない限り、その配置は特に限定されるものではない。独立O字形状は、長手方向gに平行な幅寸法の中央線mを軸として線対称性を有することが好ましい。
本工程においては、2つ以上のダイヘッドを用いて、2種類以上の間欠塗工を組み合わせて行うものであり、これにより、上記した電極材層形成原料の塗工全体形状を形成することができる。詳しくは、2種類以上の間欠塗工を行う少なくとも2つのダイヘッドを用いて塗工を行う。間欠塗工方式のダイヘッドの数は、1条の場合で、通常2つ以上4つ以下、特に2つ以上3つ以下である。1条とは、幅方向(垂直方向)wに連続する1つのまとまりを1単位として、長手方向gに延びる1つの筋のことである。長手方向gに延びる1つの条(筋)は連続であってもよいし、または不連続であってもよい。例えば、図2、図4および図6はそれぞれ、1条の塗工全体形状を示しており、長手方向gに連続している。また例えば、図8および図10はそれぞれ、1条の塗工全体形状を示しており、長手方向gに不連続である。使用されるダイヘッドの全体数は、1条の塗工全体形状(すなわち、1条の塗工全体形状あたりに必要なダイヘッドの数)および金属シート材の幅寸法(垂直方向w)(すなわち、1つの金属シート材に形成される塗工全体形状の条数)に応じて適宜決定される。例えば、一般的な幅寸法(例えば、700mm)の金属シート材を使用し、かつ当該金属シート材上に、図5Aまたは図11Aのような塗工方法の塗工全体形状を3条で塗工実施した場合、間欠塗工方式で塗工を行うダイヘッドの数は9つである。また例えば、一般的な幅寸法(例えば、700mm)の金属シート材を使用し、かつ当該金属シート材上に、図9Aのような塗工方法の塗工全体形状を3条で塗工実施した場合、間欠塗工方式で塗工を行うダイヘッドの数は6つである。従って、本発明において一般的には、間欠塗工方式で塗工を行うダイヘッドの数は少なくとも2つ、特に2つ以上9つ以下であり、間欠塗工の種類は2種類以上、特に2種類以上9種類以下である。本発明においてはこのような2つ以上のダイヘッドを用いて、2種類以上の間欠塗工を組み合わせて行うため、金属シート材10上において電極材層形成原料により形成可能な塗工全体形状の範囲が広がる。その結果として、電極の切り出し形状(非矩形状)に応じて、切り出し後の残余分を減じ得る電極材層形成原料の塗工全体形状を形成することができるため、切り出し後に廃棄される残余分を減じることができる。以下、固定されたダイヘッドから、移動する金属シート材に電極材層形成原料を吐出して塗工を行う実施態様について説明するが、移動するダイヘッドから、固定された金属シート材に電極材層形成原料を吐出して塗工を行ってもよい。すなわち、電極材層形成原料の塗工は、金属シート材およびダイヘッドの少なくとも一方を金属シート材の長手方向に相対的に移動させながら行われればよい。
間欠塗工とは、塗工を間欠的または断続的に行うことを意味し、例えば、図3に示すように、1つのダイヘッド1aからの塗工−停止作業(すなわち、電極材層形成原料の塗工を行い、その後、停止する作業)を繰り返すことである。図3においては、1つのダイヘッド1bからも間欠塗工を行い、すなわち、電極材層形成原料の塗工を行い、その後、停止する作業を繰り返す。例えば図3に示すように、1つのダイヘッド(1aまたは1b)による間欠塗工において、塗工領域(R1aまたはR1b)の塗工形状および塗工ピッチは、通常、一定である。間欠塗工により金属シート材10上に得られる電極材層形成原料の塗工形状は、当該金属シート材10の長手方向gに間隔をあけて形成されている複数の矩形状R1aまたはR1bである。間欠塗工で得られる1つの矩形状R1aまたはR1bは、金属シート材10上における電極材層形成原料の塗工全体形状(略矩形状R(図2参照))より、金属シート材10の長手方向gの長さ寸法が短い。
2種類以上の間欠塗工とは、塗工形状および/または塗工ピッチが異なる2種類以上の間欠塗工のことである。通常は、1つのダイヘッドにより1種類の間欠塗工を行う。1つのダイヘッドによる1種類の間欠塗工において、塗工領域の塗工形状および塗工ピッチは通常、一定である。本発明においては、2つ以上のダイヘッドにより、塗工形状および/または塗工ピッチが異なる2種類以上の間欠塗工を組み合わせて行う。2種類以上の間欠塗工は塗工位置が異なっていてもよい。塗工位置とは幅方向(垂直方向)gにおける配置のことである。このような2種類以上の間欠塗工の組み合わせにより、各ダイヘッドからの電極材層形成原料の塗工形状が相互に組み合わされて、電極の非矩形状を構成できるようになる。塗工形状が異なるとは、塗工形状の寸法が異なる事象も含まれる。塗工ピッチが異なるとは、塗工領域の繰り返しピッチが異なることをいう。1つのダイヘッドによる間欠塗工により提供される1つの塗工形状は通常、矩形状である。
図2に示す電極材層形成原料の塗工全体形状は、例えば、図3に示すように、間欠塗工を行う2つのダイヘッド1a、1bを用いた塗工により得ることができる。
図4に示す電極材層形成原料の塗工全体形状は、例えば、図5Aに示すように、間欠塗工を行う3つのダイヘッド1a、1b、1cを用いた塗工により得ることができる。このように、3つ以上のダイヘッド1a、1b、1cを用い、かつ当該3つ以上のダイヘッドのうち、相互に隣接しない2つ以上のダイヘッド1a、1cにより同期して塗工する場合においては、当該ダイヘッド1a、1cを、図5Bに示すように、1つのダイヘッド1dとして共通化することができる。相互に隣接しない2つのダイヘッドとは、金属シート材10上において金属シート材の長手方向gまたはその垂直方向wで接する2つの塗工形状(塗工領域)を提供しない2つのダイヘッドという意味である。共通化されたダイヘッド1dは通常、当該ダイヘッド1d内に挿入されたシム(shim)を有する。当該共通化されたダイヘッド1dは、共通化前の個々のダイヘッド1a、1c分の幅だけでなく、それらの間の距離の分の幅も有する。シムは、共通化される個々のダイヘッド1a、1cが電極材層形成原料を誘導するべきところのみへ電極材層形成原料を誘導する部材であり、ダイヘッド1aとダイヘッド1cとの間へは電極材層形成原料を誘導しない。個々のダイヘッド1a、1cが電極材層形成原料を誘導するべきところへの、共通化されたダイヘッド1dによる電極材層形成原料の誘導および塗工は同期する。図5Aおよび図5Bはそれぞれ、図4の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
図6に示す電極材層形成原料の塗工全体形状は、例えば、図7に示すように、間欠塗工を行う2つのダイヘッド1a、1bを用いた塗工により得ることができる。図7は、図6の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
図8に示す電極材層形成原料の塗工全体形状は、例えば、図9Aおよび図9Bに示すように、間欠塗工を行う2つのダイヘッド1a、1bを用いた塗工により得ることができる。図9Aおよび図9Bはそれぞれ、図6の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
図10に示す電極材層形成原料の塗工全体形状は、例えば、図11Aおよび図11Cに示すように、間欠塗工を行う3つのダイヘッド1a、1b、1cを用いた塗工により得ることができる。図11Aのように、3つ以上のダイヘッド1a、1b、1cを用い、かつ当該3つ以上のダイヘッドのうち、相互に隣接しない2つ以上のダイヘッド1a、1cにより同期して塗工する場合においては、当該ダイヘッド1a、1cを、図11Bに示すように、1つのダイヘッド1dとして共通化することができる。相互に隣接しない2つのダイヘッドとは、上記したように、金属シート材10上において金属シート材の長手方向gまたはその垂直方向wで接する2つの塗工形状(塗工領域)を提供しない2つのダイヘッドという意味である。共通化されたダイヘッド1dは通常、当該ダイヘッド1d内に挿入されたシム(shim)を有する。当該共通化されたダイヘッド1dは、共通化前の個々のダイヘッド1a、1c分の幅だけでなく、それらの間の距離の分の幅も有する。シムは、共通化される個々のダイヘッド1a、1cが電極材層形成原料を誘導するべきところのみへ電極材層形成原料を誘導する部材であり、ダイヘッド1aとダイヘッド1cとの間へは電極材層形成原料を誘導しない。個々のダイヘッド1a、1cが電極材層形成原料を誘導するべきところへの、共通化されたダイヘッド1dによる電極材層形成原料の誘導および塗工は同期する。図11A、図11Bおよび図11Cはそれぞれ、図10の電極前駆体を得るための電極材層形成原料の塗工工程の一実施態様を模式的に示した平面図である。
本工程において、使用される全て(2つ以上)のダイヘッドのうち、相互に隣接する2つのダイヘッドそれぞれからの電極材層形成原料は、金属シート材10上において、相互に接している。すなわち、当該2つ以上のダイヘッドのうち、当該隣接する2つのダイヘッドは、各ダイヘッドからの電極材層形成原料が、金属シート材10上、相互に接するように、配置されている。相互に隣接する2つのダイヘッドとは、金属シート材10上において金属シート材の長手方向gまたはその垂直方向wで接する2つの塗工形状(塗工領域)を提供する2つのダイヘッドという意味である。本発明においては、使用される2つ以上のダイヘッドのそれぞれが、他のいずれかのダイヘッドと、このような相互に隣接する2つのダイヘッドの関係を有している。このため、各ダイヘッドからの電極材層形成原料の塗工形状は電極の切り出し形状の一部を構成できるようになるため、金属シート材10上において電極材層形成原料により形成可能な塗工全体形状の範囲が広がる。その結果として、電極の切り出し形状に応じて、切り出し後の残余分を減じ得る電極材層形成原料の塗工全体形状を得ることができるため、切り出し後に廃棄される残余分を減じることができる。接触部分(塗工領域の境界部分)における厚み変化の低減の観点から、金属シート材10上において電極材層形成原料の塗工領域は、図9A、図11Aおよび図11Bに示すように、金属シート材10の長手方向gに対する垂直方向wにおいて相互に接するように、塗工を行うことが好ましい。
例えば、図9Aにおいて、ダイヘッド1a由来の全ての塗工領域R1aと、ダイヘッド1b由来の全ての塗工領域R1bとは、金属シート材10上、垂直方向wにおいて相互に接している。
また例えば、図11Aにおいて、ダイヘッド1b由来の全ての塗工領域R1bと、ダイヘッド1a、1c由来の全ての塗工領域R1a、R1cとは、金属シート材10上、垂直方向wにおいて相互に接している。
また例えば、図11Bにおいて、ダイヘッド1b由来の全ての塗工領域R1bと、ダイヘッド1d由来の全ての塗工領域R1dとは、金属シート材10上、垂直方向wにおいて相互に接している。
他方、図3、図5A、図5B、図7、図9Bおよび図11cにおいて、各ダイヘッド由来の塗工領域は、金属シート材10上、長手方向gにおいて相互に接しているだけで、垂直方向wにおいて相互に接していない。
当該隣接する2つのダイヘッドそれぞれからの電極材層形成原料が、金属シート材10上において、相互に接するためには、図3、図5A、図5B、図7、図9A、図9B、図11A、図11Bおよび図11Cに示すように、当該隣接する2つのダイヘッドによる塗工のうち、一方の塗工を他方の塗工よりも、金属シート材10の長手方向gについて上流側で行うことが好ましい。すなわち、当該隣接する2つのダイヘッドは、一方のダイヘッドが他方のダイヘッドよりも、金属シート材10の長手方向gについて上流側に位置付けられるように、配置されていることがより好ましい。
各ダイヘッドによる塗工領域間の接触部分(境界部分)における厚み変化のさらなる低減の観点から、特に垂直方向wにおいて相互に隣接する2つのダイヘッドによる塗工について、図9A、図11Aおよび図11Bに示すように、一方の塗工を他方の塗工よりも、金属シート材10の長手方向gについて上流側で行うことが好ましい。すなわち、垂直方向wにおいて相互に隣接する2つのダイヘッドは、一方のダイヘッドが他方のダイヘッドよりも、金属シート材10の長手方向gについて上流側に位置付けられるように、配置されていることがより好ましい。垂直方向wにおいて相互に隣接する2つのダイヘッドとは、金属シート材10上において金属シート材の長手方向gに対する垂直方向wで接する2つの塗工形状(塗工領域)を提供する2つのダイヘッドという意味である。当該一方の塗工による塗工領域を基準にして当該他方の塗工を行うダイヘッドの位置を調整することができ、結果として、当該一方の塗工による塗工領域と当該他方の塗工による塗工領域との接触をより十分に精度よく達成でき、これらの境界での厚み変化がさらに低減されるためである。このため、本工程において用いられる当該2つ以上のダイヘッドは、金属シート材10の長手方向gに対する垂直方向wにおいて整列されていない、すなわち1列に並んでいない、ことが好ましい。
上記のように一方の塗工を他方の塗工よりも上流側で行う場合、当該一方の塗工および当該他方の塗工をウェット−ウェット方式で行うことが好ましい。ウェット−ウェット方式とは、当該隣接する2つのダイヘッドによる塗工のうち、当該一方の塗工後に、乾燥を行うことなく、当該他方の塗工を行う方式である。ウェット−ウェット方式により、当該一方の塗工による塗工領域と当該他方の塗工による塗工領域との接触をより十分に精度よく達成でき、これらの境界での厚み変化がより十分に低減される。ウェット−ウェット方式においては、1つの電極内の電極材層について当該一方の塗工による部分と当該他方の塗工による部分とで乾燥履歴が同一である。ウェット−ウェット方式を採用する場合において、全てのダイヘッドから塗工される電極材層形成原料として後述のように同一の1種類の電極材層形成用スラリーを用いることがより好ましい。これにより、1つの電極における電極材層において、全てのダイヘッドによる塗工部分は厚み、組成および乾燥状態が均一となる。
本工程において全てのダイヘッドから塗工される電極材層形成原料は、同一であってもよいし、または一部または全部が互いに異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。例えば、本工程において全てのダイヘッドから塗工される電極材層形成原料として1種類以上の電極材層形成用スラリーを用いてもよく、好ましくは1種類の電極材層形成用スラリーを用いる。
本工程における電極材層形成原料の塗工は、金属シート材10の片面に対して行われてもよいし、または両面に対して行われてもよい。電極材層形成原料の塗工が金属シート材10の両面に対して行われる場合、当該塗工により得られる塗工全体形状(塗工パターン)は通常、両面で同一である。塗工により得られる塗工全体形状が両面で同一であるとは、本工程で得られる電極前駆体30について、金属シート材10を透かして、一方の面から、当該一方の面の塗工全体形状および他方の面の塗工全体形状を見たとき、これらの塗工全体形状は重複しているという意味である。電極材層形成原料の塗工が金属シート材10の両面に対して行われる場合、両面において同時に塗工を行ってもよいし、または一方の面において塗工を行った後、他方の面において塗工を行ってもよい。後者の場合、一方の面での塗工の後、乾燥を経て、他方の面での塗工を行うことが好ましい。電極材層の乾燥状態の均一化の観点からは、電極材層形成原料の塗工は金属シート材10の両面において同時に行うことが好ましい。電極材層形成原料の塗工を金属シート材10の両面で同時に行う場合、上記した電極材層形成原料の塗工工程を両面に対して行ってもよい。このとき、金属シート材10の両側で、当該金属シート材10を挟んで対向するように対称的に配置された片側あたり2つ以上のダイヘッドを用いて上記した電極材層形成原料の塗工工程を行ってもよい。
本工程で電極材層形成原料の塗工を行った後は通常、次の電極の切り出しの前に、乾燥が行われる。乾燥方法は特に限定されず、加熱乾燥方法であってもよいし、または自然乾燥方法であってもよい。
電極の切り出し工程
電極の切り出し工程では、上記した塗工工程で得られた電極前駆体30から複数の電極を切り出す。切り出し方法は、所望形状の電極が得られる限り特に限定されず、例えば、打ち抜き操作法であってよい。複数の電極の各々の切り出し形状は通常、非矩形状とする。すなわち、非矩形状の複数の電極が得られるように切り出しを行う。
「非矩形状」とは、上記したように、正方形および長方形等の矩形状以外の形状を包含するが、具体的には、例えば、L字形状、T字形状、O字形状、C字形状(U字形状を含む)、H字形状(I字形状を含む)、十字形状およびこれらの複合形状が挙げられる。非矩形状としてのこれらの字形状の電極を効率よく切り出すことができれば、これらの字形状の組み合わせにより、二次電池の平面視形状の分野で知られているあらゆる非矩形状の電極も効率よく切り出せるものと考えることができる。
例えば、電極材層形成原料の塗工全体形状が図2に示すような櫛歯形状(片側櫛歯形状)である電極前駆体30からは、平面視において、図12Aおよび図12Bに示すように、L字形状、T字形状を有する電極40を切り出すことができる。
また例えば、電極材層形成原料の塗工全体形状が図4に示すような梯子形状である電極前駆体30からは、平面視において、図13A、図13Bおよび図13Cに示すように、O字形状、C字形状、H字形状を有する電極40を切り出すことができる。
また例えば、電極材層形成原料の塗工全体形状が図6に示すようなアンテナ形状(両側櫛歯形状)である電極前駆体30からは、平面視において、図14に示すように、十字形状を有する電極40を切り出すことができる。
また例えば、電極材層形成原料の塗工全体形状が図8に示すような独立L字形状である電極前駆体30からは、平面視において、図15に示すように、L字形状を有する電極40を切り出すことができる。
また例えば、電極材層形成原料の塗工全体形状が図10に示すような独立O字形状である電極前駆体30からは、平面視において、図16に示すように、O字形状を有する電極40を切り出すことができる。
本工程においては通常、図12A、図12B、図13A、図13B、図13Cおよび図14〜図16に示すように、上記塗工工程における2つ以上のダイヘッドのそれぞれからの電極材層形成原料の金属シート材10上の塗工形状が、平面視において、相互に組み合わされて、電極の切り出し形状を構成するように、当該複数の電極の切り出しを行う。従来では、2つ以上のダイヘッドを用いる場合、当該2つ以上のダイヘッドによる塗工形状は、図19Cおよび図19Dに示すように、各ダイヘッドごとに、スリット560により分離されている。このため、各ダイヘッドによる塗工形状ごとに、切り出し形状の全体が提供され、結果として、切り出し後に廃棄される残余分(特に電極材層材料の残余分)550が比較的多かった。本発明おいては、図12A、図12B、図13A、図13B、図13Cおよび図14〜図16に示すように、各ダイヘッドによる塗工形状が切り出し形状の一部を構成するため、当該2つ以上のダイヘッドそれぞれからの電極材層形成原料の塗工形状は組み合わされて初めて電極の切り出し形状を形作る。このため、切り出し後に廃棄される残余分(特に電極材層材料の残余分)をより十分に減じることができる。図12A、図12B、図13A、図13B、図13Cおよび図14〜図16において、破線は切り出し線を示す。
好ましくは、複数の電極のそれぞれの切り出し形状を互いに同一にする。つまり、同一の“非矩形状”(40)が複数得られるように、電極前駆体からの切り出しを行う。正極の作製の場合では、複数の正極の切り出し形状が互いに同一の非矩形状となるように正極前駆体から切り出しを行う。負極の作製の場合では、複数の負極の切り出し形状が互いに同一の非矩形状となるように負極前駆体から切り出しを行う。このような切り出しによって、複数の電極(正極・負極)を同一の二次電池の製造に好適に用いることができる。なお、正極の形状と負極との間の形状は、必ずしも互いに同一にする必要はないものの、同一の二次電池の製造に用いる場合では、実質的に同一形状または略同一形状にすることが好ましい(典型的には、二次電池の中に組み込まれる正極と負極とでは、僅かに負極サイズの方が大きいことが一般に多いので、その点でいえば、正極の形状と負極との形状は平面視にて互いに相似形となっていることが好ましい)。
ある好適な態様では、複数の電極のそれぞれの切り出しを集電体タブ部が含まれるように行うことが好ましい。具体的には、図17に示すように、電極材層が設けられていない金属シート材10の領域が切り出し形状に含まれるように切り出しを行い、それによって、複数の電極40のそれぞれに集電体タブ部45を設けることが好ましい。かかる場合、特に、複数の電極間においては集電体タブ部の位置を切り出し形状における同一箇所に位置付けることが好ましい。つまり、正極の作製の場合では、複数の正極の間で正極集電体タブ部(いわゆる“正極タブ”)の位置を切り出し形状の同一箇所にすることが好ましい。負極の作製の場合では、複数の負極の間で負極集電体タブ部(いわゆる“負極タブ”)の位置を切り出し形状の同一箇所にすることが好ましい。例えば、図17に示す態様では、複数の電極40間のそれぞれの非矩形状の同一辺に集電体タブ部45が位置付けられるように切り出している。特に、図示する態様では、金属シート材10の両幅方向の周縁部分に「電極材層20が設けられていない金属シート材10の領域」が存在するので、集電体タブ部45が金属シート材10の短手方向(すなわち、電極前駆体30の短手方向)に突出する形態で切り出しを行うことが好ましい。図17において、破線は切り出し線を示す。
このような「電極材層20が設けられていない金属シート材10の領域」を含めた切り出しでは、集電体タブ部まで考慮して効率の良い電極切り出しを行うことができるので、電極作製の効率をより高くできる。
その他の工程
本発明の二次電池の製造方法は、電極材層形成原料の塗工工程と電極の切り出し工程の間に、プレス工程およびスリット工程を含んでもよい。
プレス工程は、電極前駆体における電極材層の厚みを調整する工程であり、例えば、ロールプレス機で圧延を行う。
スリット工程は、電極前駆体における幅方向の両端(未塗工部)を切り落とす工程であり、例えば、切断加工器(スリッター)を用いる。スリット工程においては、前記したように、所望により、タブとなる未塗工領域またはタブよりも大きい未塗工領域を残してもよい。スリット工程では塗工部同士を切り離す(例えば、図6におけるmに沿って切断する)ことを行ってもよい。
プレス工程およびスリット工程の実施順序については通常、プレス工程の後、スリット工程を行うが、この逆の順序であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、あくまでも典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の態様が考えられることを当業者は容易に理解されよう。
本発明の製造方法で得られる二次電池は、蓄電が想定される様々な分野に利用することができる。あくまでも例示にすぎないが、二次電池は、モバイル機器などが使用される電気・情報・通信分野(例えば、携帯電話、スマートウォッチ、スマートフォン、ノートパソコン、デジタルカメラ、活動量計、アームコンピューターおよび電子ペーパーなどのモバイル機器分野)、家庭・小型産業用途(例えば、電動工具、ゴルフカート、家庭用・介護用・産業用ロボットの分野)、大型産業用途(例えば、フォークリフト、エレベーター、湾港クレーンの分野)、交通システム分野(例えば、ハイブリッド車、電気自動車、バス、電車、電動アシスト自転車、電動二輪車などの分野)、電力系統用途(例えば、各種発電、ロードコンディショナー、スマートグリッド、一般家庭設置型蓄電システムなどの分野)、IoT分野、ならびに、宇宙・深海用途(例えば、宇宙探査機、潜水調査船などの分野)などに利用することができる。
1、1a、1b、1c、1d:間欠塗工用ダイヘッド
10:金属シート材
20:電極材層
30:電極前駆体
40:切り出しされる電極(“非矩形状”)
45:集電体タブ部

Claims (18)

  1. 二次電池を製造するための方法であって、
    正極および負極の少なくとも一方の電極の作製が、
    電極集電体となる金属シート材に電極材層形成原料をダイヘッドから塗工して電極前駆体を得ること、および
    前記電極前駆体からの切り出しを行って複数の電極を形成すること、を含んで成り、
    前記電極材層形成原料の塗工として、2つ以上のダイヘッドを用いて、2種類以上の間欠塗工を組み合わせて行い、
    前記複数の電極の各々の切り出し形状を非矩形状とし、
    前記2つ以上のダイヘッドのそれぞれからの前記電極材層形成原料の前記金属シート材上の塗工形状が、相互に組み合わされて、前記複数の電極の各々の切り出し形状を構成する、二次電池の製造方法。
  2. 前記2種類以上の間欠塗工は塗工形状および/または塗工ピッチが異なる2種類以上の間欠塗工である、請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記2つ以上のダイヘッドのうち、相互に隣接する2つのダイヘッドそれぞれからの前記電極材層形成原料が、前記金属シート材上、相互に接している、請求項1または2に記載の二次電池の製造方法。
  4. 前記2つ以上のダイヘッドのそれぞれからの前記電極材層形成原料の前記金属シート材上の塗工形状が、相互に組み合わされて、前記複数の電極の各々の切り出し形状を構成するように、前記切り出しを行う、請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  5. 前記金属シート材および前記2つ以上のダイヘッドを前記金属シート材の長手方向に相対的に移動させながら、前記電極材層形成原料の塗工を行い、
    相互に隣接する2つのダイヘッドによる塗工のうち、一方の塗工を他方の塗工よりも、前記金属シート材の長手方向について上流側で行う、請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  6. 前記一方の塗工および前記他方の塗工をウェット−ウェット方式で行う、請求項5に記載の二次電池の製造方法。
  7. 前記2つ以上のダイヘッドは、1条の塗工全体形状あたり2つ以上4つ以下のダイヘッドである、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  8. 前記複数の電極の各々の切り出し形状が互いに同一である、請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  9. 前記金属シート材における前記電極材層形成原料の塗工全体形状が、平面視において、以下の形状を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の二次電池の製造方法:
    前記金属シート材の長手方向に平行に長手方向を有する矩形状において、該長手方向に対する垂直方向における片方もしくは両方の端部または中央部に幅狭未塗工領域を該長手方向に沿って断続的に有する形状であって、前記垂直方向の全長にわたる幅広未塗工領域もまた前記長手方向に沿って断続的に有していてもよい形状。
  10. 前記電極材層形成原料として1種類の電極材層形成用スラリーを用いる、請求項1〜9のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  11. 前記電極材層形成原料の塗工が前記金属シート材の片面に対して行われる、請求項1〜10のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  12. 前記電極材層形成原料の塗工が前記金属シート材の両面に対して行われ、
    該塗工により得られる塗工パターンが両面で同一である、請求項1〜10のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  13. 前記正極および前記負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の二次電池の製造方法。
  14. 正極および負極の少なくとも一方の複数の電極を切り出して作製するための二次電池の製造装置であって、
    電極集電体となる金属シート材に電極材層形成原料を塗工する2つ以上のダイヘッドを含み、
    前記2つ以上のダイヘッドとして、2種類以上の間欠塗工を行う少なくとも2つのダイヘッドが含まれ、
    前記複数の電極の各々の切り出し形状が非矩形状であり、
    前記2つ以上のダイヘッドのそれぞれからの前記電極材層形成原料の前記金属シート材上の塗工形状が、相互に組み合わされて、前記複数の電極の各々の切り出し形状を構成している、二次電池の製造装置。
  15. 前記2種類以上の間欠塗工は塗工形状および/または塗工ピッチが異なる2種類以上の間欠塗工である、請求項14に記載の二次電池の製造装置。
  16. 前記2つ以上のダイヘッドのうち、相互に隣接する2つのダイヘッドは、各ダイヘッドからの前記電極材層形成原料が、前記金属シート材上、相互に接するように、配置されている、請求項14または15に記載の二次電池の製造装置。
  17. 前記電極材層形成原料の塗工は、前記金属シート材および前記2つ以上のダイヘッドを前記金属シート材の長手方向に相対的に移動させながら行われ、
    相互に隣接する2つのダイヘッドは、一方のダイヘッドが他方のダイヘッドよりも、前記金属シート材の長手方向について上流側に位置付けられるように、配置されている、請求項14〜16のいずれかに記載の二次電池の製造装置。
  18. 前記2つ以上のダイヘッドが3つ以上のダイヘッドであり、
    該3つ以上のダイヘッドのうち、相互に隣接しない2つ以上のダイヘッドが共通化されている、請求項14〜17のいずれかに記載の二次電池の製造装置。
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