JP2014137510A - 現像ローラ、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ - Google Patents

現像ローラ、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】コアシェル構造の母体とシリコーンオイル処理された外添材を有するトナーを用いた一成分現像方式において、フィルミングを抑制できる現像ローラの提供。
【解決手段】基材と表層を有し、コアシェル構造の母体とシリコーンオイル処理された外添材からなるトナーを用いた一成分現像方式で使用される現像ローラであって、前記表層に一次粒子径が30nm以下の微粒子を1.5〜7.5重量%含有し、表層表面に凹部の幅が1.7〜3.5μmの微小凹凸を有することを特徴とする現像ローラ。
【選択図】なし

Description

本発明は、一成分現像方式の画像形成に用いる現像ローラ、該現像ローラを用いた画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジに関する。
一成分現像方式は小型で安価な現像方式として知られているが、荷電搬送の安定化のために規制ブレードによる高線圧をトナーに加える必要がある。その影響でトナーが現像ローラ表面にフィルミングし、現像ローラ寿命が短くなるという課題があった。この課題に対し、トナーの粒子径に応じて現像ローラの表面粗さ(Ra/Rz/Rsm等)を適正化することによりトナーフィルミングを抑制する技術が知られている。
しかし、今までの現像ローラの表面粗さはミクロンオーダーであって、トナー粒子そのもののフィルミングは抑制できるものの、外添材の凝集体やコアシェル構造トナーの遊離シェル材などのトナー粒径よりも小さい付着物が多いトナーの場合には、フィルミングを十分に抑制できず、現像ローラの寿命が短くなってしまうという問題があった。
特許文献1には、現像ローラ表層に小径微粒子を添加し、トナー粒子との接触面積が大きくならないように凹凸を形成し、トナーフィルミングを抑制することが開示されている。しかし、外添材凝集体やコアシェル構造トナーの遊離シェル材などの小径付着物のフィルミングを抑制するという問題は解消できていない。
本発明は、コアシェル構造の母体とシリコーンオイル処理された外添材を有するトナーを用いた一成分現像方式において、フィルミングを抑制できる現像ローラの提供を目的とする。
上記課題は、次の1)の発明によって解決される。
1) 基材と表層を有し、コアシェル構造の母体とシリコーンオイル処理された外添材からなるトナーを用いた一成分現像方式で使用される現像ローラであって、前記表層に、一次粒子径が30nm以下の微粒子を1.5〜7.5重量%含有し、表層表面に凹部の幅が1.7〜3.5μmの微小凹凸を有することを特徴とする現像ローラ。
本発明によれば、コアシェル構造の母体とシリコーンオイル処理された外添材を有するトナーを用いた一成分現像方式において、フィルミングを抑制できる現像ローラを提供することができる。
本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略断面図である。 感光体を配設する作像形成部の構成を示す概略断面図である。 現像装置の構成を示す概略断面図である。 プロセスカートリッジの構成を示す概略断面図である。
以下、上記本発明1)について詳しく説明するが、本発明1)の実施の形態には、以下の2)〜8)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
2) 前記微粒子がシリカ又はアルミナからなることを特徴とする1)に記載の現像ローラ。
3) 前記微粒子の添加量が2.0〜6.0重量%であることを特徴とする1)又は2)に記載の現像ローラ。
4) 前記微粒子の一次粒子径が10〜20nmであることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載の現像ローラ。
5) 凹部の幅が2.0〜3.0μmであることを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の現像ローラ。
6) 潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、潜像を可視像化するトナーと、潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像装置と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置であって、前記現像装置において1)〜5)のいずれかに記載の現像ローラを用いたことを特徴とする画像形成装置。
7) 潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、帯電した潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像し、可視像化する現像工程と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上の可視像を定着させる定着工程とを有し、前記現像工程において、1)〜5)のいずれかに記載の現像ローラを用いることを特徴とする画像形成方法。
8) 潜像担持体と、少なくとも潜像担持体上の潜像を現像剤で現像する現像装置とを一体化して画像形成装置に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置中の現像ローラが、1)〜5)のいずれかに記載の現像ローラであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明で抑制しようとするフィルミングは、トナー母体のフィルミングではなく、シリコーンオイルにより結着した外添材の凝集体、遊離シェル材、遊離ワックスなどを主成分とする大きさが1μm前後の微粒子(以下、フィルミング成分という)のフィルミングである。このフィルミング成分が基材と表層からなる現像ローラの表層表面に付着し、現像ローラの劣化を引き起こす。
現像ローラの表層表面の微小凹凸の凹部の幅が1μm前後の場合、表層表面とフィルミング成分との接触面積が最大となり付着力も最大となる。そこで検討した結果、表層に一次粒子径が30nm以下の微粒子を添加して表層表面の微小凹凸の凹部の幅を拡大し、フィルミング成分の大きさよりも大きくして前記接触面積を小さくすれば、表層表面とフィルミング成分との付着力が小さくなり、前記フィルミングが抑制できることを見出した。なお、製造上の理由で入手可能な微粒子の一次粒子径の下限は7〜8nmである。
本発明で用いる前記微粒子の大きさは、通常のトナー母体のフィルミング抑制に用いる微粒子の1/100程度である。また、前記凹部の幅を1μmよりも大幅に小さくすると表層表面に外添材の一次粒子が付着しやすくなるため、前記凹部の幅は1.7〜3.5μmとするが、2.0〜3.0μmが好ましい。
表層の材料として添加する微粒子の一次粒子径は、30nm以下とするが、好ましくは10〜20nmである。一次粒子径があまり小さいと、微小凹凸の凹部の幅が小さくなり過ぎ、主要なフィルミング成分は付着しにくくなるものの、一次粒子に近い外添材又はその凝集体が付着しやすくなってしまうと考えられるが、上記入手可能な範囲では、このような問題は生じない。一方、一次粒子径が30nmを超えると、凹部の幅が十分に拡がらないため所期の効果が得られない。また、微粒子自身が突出しているため、微粒子を起点とするフィルミングが発生しやすくなる。
微粒子の添加量は、表層材料全体の1.5〜7.5重量%とするが、好ましくは2.0〜6.0重量%である。1.5重量%未満では、微小凹凸の凹部の幅があまり変化せず、十分な効果が得られない。一方、7.5重量%を超えると、凹部の幅を拡げる効果は得られるものの、表層を作製する塗料中での微粒子の分散安定性が著しく低下してしまう。
微粒子の種類は特に限定されないが、表層用塗料中での微粒子の分散安定性を考慮すると、シリカ、アルミナなどの比重が小さいものが望ましい。
本発明において、表層に微粒子を添加することにより、表層表面の微小凹凸の形状が変化する理由は不明であるが、以下のように推測される。
基本的には表層のコーティング操作により表層表面はレベリングされ平滑化されるが、ある程度の量の微粒子を添加すると、表層に微粒子が多数存在することになり、微粒子径が支配的な表面形状となる。このときの最表面に存在する粒子により表面凹凸が決まる。微粒子径が小さいとレベリング効果は大きく、最表面に露出する微粒子も少なくなり、その結果、凹凸における凹部の幅も広くなる。逆に微粒子径が大きいとレベリング効果が小さくなり、かつ表面に露出する微粒子が多くなるので、元々の形状に添った形での凹凸を持つようになる。
現像ローラの基材の材料としては、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム等や、これらの混合物であるいわゆるゴム或いはエラストマーを使用することができるが、クリープ性や耐磨耗性などの観点からウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴムが好ましい。
また、これらのゴム材料にアンモニウム塩、金属塩などのイオン導電剤、又はカーボンブラック、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの電子導電剤を分散させることにより、体積抵抗として1E5〜1E8Ω・cm程度の導電化を行うことが好ましい。
現像ローラの表層の材料としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、素樹脂等及びこれらの混合物が使用可能である。特にクリープ性、耐摩耗性の観点からウレタン樹脂が好ましい。
現像ローラの表層厚みは、基材を完全にコーティングし、表層材の機能を発現させるために3〜15μm程度が望ましい。ただし、基材にブリード、低荷電などの問題が無ければ、薄膜又は表層レスでも構わない。
表層のコート方法はスプレーコート、ロールコート、ディッピング、ダイコート、含浸など種々存在するが、均一かつ膜厚の安定性の点からスプレーコートが望ましい。塗料はコーティング方法に応じて固形分濃度、有機溶剤種などで粘度を調整する必要がある。
本発明の現像ローラは、コアシェル構造のトナー母体とシリコーンオイル処理された外添材からなるトナーを用いた一成分現像方式で有効に使用されるものである。
上記トナーは、結着樹脂と、着色剤を必須成分とする着色粒子を含有する。着色粒子は、必要に応じて離型剤、帯電制御剤、可塑剤を含有してもよい。
着色粒子表面に分散体の構成樹脂からなる突起部を形成してコアシェル構造のトナーとする。これにより低温定着性を保ったままクリーニング性、耐熱保管性を向上させることができ、また突起部の大きさを均一にすることにより、均一かつ安定した帯電性、固着耐性を有し、高品質な画像形成を実現できる。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂などが挙げられる。また、異なる樹脂が化学的に結合したハイブリッド樹脂を使用してもよい。更に、樹脂の末端もしくは側鎖に反応性官能基を導入し、トナーの製造過程において結合させることにより伸長させてもよい。
<着色粒子を構成する樹脂>
着色粒子を構成する樹脂としては、有機溶媒に少なくとも一部は溶解するようなものを用いるが、その酸価は2〜24mgKOH/gが好ましい。酸価が24mgKOH/gを超えると、水相への移行が起こりやすくなり、製造の過程で物質収支にロスが発生したり、油滴の分散安定性が悪化するなどの問題が発生しやすくなる。またトナーの水分吸着性が高まり、帯電能力の低下だけでなく、高温高湿環境での保管性が悪化する。一方、酸価が2mgKOH/g未満では、樹脂の極性が低くなるため、ある程度極性を有する着色剤を油滴内で均一に分散することが難しくなる。
樹脂の種類としては特に限定はないが、電子写真における静電潜像現像用トナーとして用いる場合には、ポリエステル骨格を有する樹脂を用いると良好な定着性が得られるので好ましい。その例としては、ポリエステル樹脂や、ポリエステルと他の骨格を有する樹脂とのブロックポリマーがあるが、ポリエステル樹脂を用いた方が得られる着色樹脂粒子の均一性が高く好ましい。ポリエステル樹脂としては、ラクトン類の開環重合物、ヒドロキシカルボン酸の縮重合物、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合物などが挙げられ、設計の自由度の観点からポリオールとポリカルボン酸との重縮合物が好ましい。
ポリエステル樹脂のピーク分子量は、通常1000〜30000、好ましくは1500〜10000、更に好ましくは2000〜8000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、30000を超えると静電潜像現像用トナーとしては低温定着性が悪化する。また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度は45〜70℃、好ましくは50〜65℃の範囲が良い。芯粒子を突起部で被覆する場合、高温高湿環境下で保管したときに大気中の水分により突起部の樹脂が可塑化され、ガラス転移温度の低下を引き起こしかねない。トナー、又はトナーカートリッジの輸送中は40℃90%の高温高湿環境が想定され、得られた着色樹脂粒子が一定圧力下に置かれたときに変形したり、着色樹脂粒子同士がくっついてしまい、本来の粒子としての振る舞いができなくなる可能性があるため45℃未満は好ましくない。また70℃を超えると、着色樹脂粒子を静電潜像現像用トナーとして用いるとき、低温定着性が悪化するため好ましくない。
<ポリオール>
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)と3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、又は(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。
ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、等の4,4′−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
<ポリカルボン酸>
ポリカルボン酸(2)としては、ジカルボン酸(2−1)と3価以上のポリカルボン酸(2−2)が挙げられ、(2−1)単独、又は(2−1)と少量の(2−2)の混合物が好ましい。
ジカルボン酸(2−1)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ビフェニルジカルボン酸、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ビフェニルジカルボン酸、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′−ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]で、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/1.5、更に好ましくは1.3/1〜1/1.3である。
<変性樹脂>
また、得られる着色樹脂粒子の力学的強度を高めたり、静電潜像現像用トナーとして用いる場合には、先の力学的強度に加えて定着時の高温オフセットを防止するため、油相中に末端にイソシアネート基を有する変性樹脂を溶解して着色樹脂粒子を得ても良い。
変性樹脂を得る方法としては、イソシアネート基を有するモノマーとともに共重合させてイソシアネート基を有する樹脂を得る方法、末端に活性水素を有する樹脂を重合して得た後、ポリイソシアネートと反応させてポリマー末端にイソシアネート基を導入する方法などが挙げられるが、末端にイソシアネート基を導入するという制御性から後者の方法が好ましい。活性水素としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいのはアルコール性水酸基である。
変性樹脂の骨格としては、粒子の均一性を考慮すると有機溶媒に溶解する樹脂と同じものを用いるのが好ましく、ポリエステル骨格を有するものが良い。
アルコール性水酸基をポリエステルの末端に有する樹脂を得る方法としては、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合において、ポリオールの官能基数をポリカルボン酸の官能基数よりも多めにして重縮合反応を行えばよい。
<アミン化合物>
変性樹脂のイソシアネート基は、水相中で油相を分散させ粒子を得る過程で加水分解をして一部はアミノ基となり、生成したアミノ基は未反応のイソシアネート基と反応して、伸長反応が進行していく。
上記の反応以外にも確実に伸長反応させたり、架橋点を導入したりする目的で、アミン化合物を併用することができる。
アミン化合物(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及びB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、テトラフルオロ−p−キシリレンジアミン、テトラフルオロ−p−フェニレンジアミンなど);脂環式ジアミン(4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカフルオロヘキシレンジアミン、テトラコサフルオロドデシレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としてはアミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらのアミン類(B)のうち好ましいのは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の数がイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]の数の4倍以下、好ましくは2倍以下、より好ましくは1.5倍以下、更に好ましくは1.2倍以下とする。4倍を超えると、過剰のアミノ基がイソシアネートをブロックしてしまい変性樹脂の伸長反応が起きないため、ポリエステルの分子量が低くなり耐ホットオフセット性が悪化する。
<有機溶剤>
有機溶剤は、沸点が100℃未満の揮発性のものが後の溶剤除去が容易ので好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは一種を単独で用いても、2種以上組合せて用いてもよい。
有機溶媒中に溶解又は分散させる樹脂がポリエステル骨格を有する場合、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系の溶媒、又はメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系の溶媒を用いた方が溶解性が高いので好ましく、この中では溶媒除去性の高い酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトンが特に好ましい。
<水系媒体>
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
<界面活性剤>
水系媒体中に油相を分散させて液滴を作成するために界面活性剤を用いる。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。
好ましいフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸、及び、その金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級又は2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
<無機分散剤>
上記水系媒体中に、トナー組成物の溶解物又は分散物を、無機分散剤又は樹脂微粒子の存在する中分散させてもよい。無機分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイトなどが用いられる。分散剤を用いた方が、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
<保護コロイド>
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、又は水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他に酵素による分解などの操作によっても除去できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長及び/又は架橋反応後、洗浄除去する方がトナーの帯電面から好ましい。
(着色剤)
着色剤には公知の染料及び顔料が使用できる。その例としては、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
<着色剤のマスターバッチ化>
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造又はマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先に挙げた変性、未変性ポリエステル樹脂の他に、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
<マスターバッチ作成方法>
マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練して得ることができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる、水を含んだ着色剤の水性ペーストを樹脂や有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ乾燥する必要がないので好ましい。
混合混練は3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
外添材には公知の無機微粒子及び高分子系微粒子をシリコーンオイルで表面処理したものを用いる。外添材の一次粒子径は、5nm〜2μmが好ましく、特に5〜500nmが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gが好ましい。
外添材の使用割合は、トナー全体の0.01〜5重量%が好ましく、特に0.01〜2.0重量%が好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
高分子系微粒子としては、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン(登録商標)などの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
(離型剤)
着色樹脂粒子を静電潜像現像用トナーとして用いる際に、定着離型性を高める目的で離型剤を有機溶媒中に分散させておいても良い。
離型剤としては、ワックスやシリコーンオイルなどの、定着プロセスで加熱されたときに十分に粘度が低く、かつ、着色樹脂粒子中の他の物質と相溶したり膨潤したりしにくい物質が使用され、着色樹脂粒子そのものの保存安定性を考えると、通常保管時に着色樹脂粒子中で固体として存在するワックスを用いるのか好ましい。
ワックスとしては、長鎖炭化水素、カルボニル基含有ワックスなどがあり、長鎖炭化水素としては、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);石油系ワックス(パラフィンワックス、サゾールワックス、マイクロクリスタリンワックスなど);のほか、フィッシャートロプシュワックスも挙げられる。
カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);及びジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらの中でも、特に離型性がよい長鎖炭化水素が好ましい。
更に、長鎖炭化水素を離型剤として用いる場合、カルボニル基含有ワックスを併用してもよい。
離型剤は着色樹脂粒子中に2〜25重量%、好ましくは3〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%含まれているのが良い。2重量%未満では、定着離型性向上効果が発揮できず、また25重量%を超えると着色樹脂粒子の機械強度が低下する。
(帯電制御剤)
更に、必要に応じて帯電制御剤を有機溶媒中に溶解又は分散させても良い。帯電制御剤としては公知のものを使用できる。その例としては、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
帯電制御剤は性能を発現し定着性などへの阻害がない範囲の量で用いられればよく、トナー中に0.5〜5重量%、好ましくは0.8〜3重量%含まれるのが良い。
(トナーの製造方法について)
トナーの製造方法は特に限定されないが、溶解懸濁法、懸濁重合法、乳化凝集法等の公知の湿式造粒法、粉砕法などが挙げられる。粒径制御や形状制御のしやすさから、溶解懸濁法、乳化凝集法(乳化重合法)が好ましい。
乳化法、懸濁重合法により核となる着色粒子を得る場合、それぞれの公知の方法により核となる着色粒子を得た後の工程で樹脂微粒子を系中に添加し、核となる着色粒子表面に樹脂微粒子を付着・融着させる。付着・融着を促進させるために加熱しも良い。また金属塩を添加することも付着・融着を促す上で有効である。
(樹脂微粒子)
樹脂微粒子は、水系媒体中に分散されたものを用いることができる。
樹脂微粒子を構成する樹脂としてはビニル系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中で水系媒体に分散した樹脂微粒子を簡便に得られることからビニル系樹脂が好ましい。
ビニル系樹脂微粒子の水系分散体を得る方法としては、乳化凝集法、懸濁重合法、分散重合法などの公知の重合法もよれば良い。この中で、所望の粒径の粒子を得やすい乳化重合法が特に好ましい。
(ビニル系樹脂微粒子)
ビニル系樹脂微粒子は、少なくともビニル重合性官能基を有する芳香族モノマーを含むモノマー混合物を重合させて得られるビニル系樹脂を有する。
着色樹脂粒子を静電潜像現像用トナーなどの帯電することにより機能する粒子として用いるためには、着色樹脂粒子表面は帯電しやすい構造を有しているのがよく、そのためには芳香環構造のように電子を安定に存在できるような電子軌道を持つスチレン系モノマーがモノマー混合物のうち50〜100重量%、好ましくは80〜100重量%、より好ましくは95〜100重量%含まれるのが良い。スチレン系モノマーが50重量%未満では、得られた着色樹脂粒子の帯電性が乏しくなり、着色樹脂粒子のアプリケーションが限定される。
前記ビニル重合性官能基を有する芳香族モノマーにおける重合可能な官能基としては、ビニル基、イソプロペニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。その具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−エトキシスチレン、4−カルボキシスチレン又はその金属塩、4−スチレンスルホン酸もしくはその金属塩、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、アリルベンゼン、フェノキシアルキレングリコールアクリレート、フェノキシアルキレングリコールメタクリレート、フェノキシポリアルキレングリコールアクリレート、フェノキシポリアルキレングリコールメタクリレート等が挙げられる。これらの中では、入手が容易で反応性に優れ帯電性の高いスチレンを主に用いるのが好ましい。
また、本発明で用いられるビニル系樹脂は、モノマー混合物中の酸モノマーを0〜7重量%、好ましくは0〜4重量%とするのがよく、より好ましくは酸モノマーを使用しないのが良い。酸モノマーが7重量%を超えると、得られるビニル系樹脂微粒子はそれ自身の分散安定性が高いため、油滴が水相中に分散された分散液中にこのようなビニル系樹脂微粒子を添加しても、常温では付着しにくいか、付着をしても脱離しやすい状態にあり、溶媒除去、洗浄、乾燥、外添処理を行う過程で容易に剥がれてしまう。更に、酸モノマーの使用量を4重量%以下にすると、得られる着色樹脂粒子が使用される環境によって帯電性の変化を少なくすることができる。
ここで酸モノマーとは、ビニル重合性官能基と酸基を有する化合物のことをいい、酸基としては、カルボキシル酸、スルホニル酸、ホスフォニル酸などが挙げられる。酸モノマーの例としては、カルボキシル基含有ビニル系モノマー及びその塩、〔(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキル、フマル酸、フマル酸モノアルキル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキル、桂皮酸等〕、スルホン酸基含有ビニル系モノマー、ビニル系硫酸モノエステル及びこれらの塩、リン酸基含有ビニル系モノマー及びその塩などがある。これらの中では、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキル、フマル酸、フマル酸モノアルキルが好ましい。
一方、着色粒子との相溶性の制御のため、フェノキシアルキレングリコールアクリレート、フェノキシアルキレングリコールメタクリレート、フェノキシポリアルキレングリコールアクリレート、フェノキシポリアルキレングリコールメタクリレート等のエチレンオキサイド(EO)鎖を有するモノマーの使用量は、モノマー全体の10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下が良い。10重量%を超えると、トナー表面の極性基の増加により帯電の環境安定性が著しく低下するため好ましくない。また着色粒子との相溶性が高くなりすぎて突起部の埋没率が低下しやすいため好ましくない。
また、着色粒子との相溶性を制御のため2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸などのエステル結合を有するモノマーを同時に用いてもよい。その際の使用量は、モノマー全体の10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下が良い。10重量%を超えると、トナー表面の極性基の増加により帯電の環境安定性が著しく低下するため好ましくない。また、着色粒子との相溶性が高くなりすぎて突起部の埋没率が低下しやすいため好ましくない。
ビニル系樹脂微粒子を得る方法としては特に限定されないが、以下の(a)〜(f)が挙げられる。
(a)モノマー混合物を懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法又は分散重合法等の重合反応により反応させ、ビニル系樹脂微粒子の分散液を製造する。
(b)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を製造する。
(c)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を製造する。
(d)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、又はあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂微粒子を製造する。
(e)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱又は減圧等によって溶剤を除去する。
(f)あらかじめモノマー混合物を重合し、得られた樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する。
これらの中で、製造が容易であり、樹脂微粒子を分散液として得られることから次工程への適用をスムーズに行うことができる(a)の方法が好ましい。
(a)の方法で重合反応を行う際には、水系媒体中に分散安定剤を添加するか、又は、重合反応を行うモノマー中に、重合で生成する樹脂微粒子の分散安定性を付与できるようなモノマー(いわゆる反応性乳化剤)を添加するか、あるいはこれらの2つの手段を併用し、出来上がったビニル系樹脂微粒子に分散安定性を付与するのがよい。
分散安定剤や反応性乳化剤を使用しないと、粒子の分散状態を維持できないためビニル系樹脂を微粒子として得ることができなかったり、得られた樹脂微粒子の分散安定性が低いために保存安定性に乏しく保管中に凝集してしまったり、あるいは後述する樹脂微粒子付着工程での粒子の分散安定性が低下するために、芯粒子同士が凝集・合一しやすくなり最終的に得られる着色樹脂粒子の粒径や形状・表面などの均一性が悪くなるため好ましくない。
分散安定剤としては、界面活性剤、無機分散剤などが挙げられる。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
無機分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイトなどが挙げられる。
ビニル系樹脂の重量平均分子量は3,000〜300,000、好ましく4,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000の範囲が良い。3,000未満では、ビニル系樹脂の力学的強度が弱く脆弱であるため、最終的に得られる着色樹脂粒子のアプリケーションによっては着色樹脂粒子表面が容易に変化してしまい、例えば帯電性の著しい変化や周辺部剤への付着などの汚染、それに伴う品質問題の発生を引き起こすため好ましくない。また、300,000を超えると、分子末端が少なくなるため芯粒子との分子鎖の絡み合いが少なくなり、芯粒子への付着性が低下するため好ましくない。
また、ビニル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、45〜100℃、好ましくは55〜90℃、より好ましくは65〜80℃が良い。高温高湿環境下で保管されたとき、大気中の水分により突起部の樹脂が可塑化され、ガラス転移温度の低下を引き起こしかねない。トナー又はトナーカートリッジの輸送中は40℃90%の高温高湿環境が想定され、得られた着色樹脂粒子が一定圧力下に置かれたときに変形したり、着色樹脂粒子同士がくっついてしまい本来の粒子としての振る舞いができなくなる可能性があるため45℃未満は好ましくない。また、一成分現像に用いる場合、摩擦に対する耐久性が低下するため45℃未満は好ましくない。一方、100℃を超えると定着性の悪化を招くため好ましくない。
(油相作成工程)
有機溶媒中に樹脂、着色剤などを溶解又は分散させた油相を作製する方法としては、有機溶媒中に攪拌しながら樹脂、着色剤などを徐々に添加していけばよい。ただし、着色剤が顔料の場合や、離型剤や帯電制御剤などの中で有機溶媒に溶解しにくいものを添加する場合は、有機溶媒への添加に先立って粒子を小さくしておくことが好ましい。
前述のように着色剤のマスターバッチ化も手段の一つであり、同様の方法を離型剤や帯電制御剤に展開することもできる。また別の手段として、有機溶媒中で、必要に応じて分散助剤を添加し、着色剤、離型剤、帯電制御剤を湿式で分散を行い、ウエットマスターを得ることも可能である。更に別の手段として、有機溶媒の沸点未満で溶融するようなものを分散するのであれば、有機溶媒中で、必要に応じて分散助剤を添加し、分散質とともに攪拌しながら加熱を行い、一旦溶解させた後、攪拌又はせん断しながら冷却することによって晶析を行い、分散質の微結晶を生成させる方法を採用しても良い。
以上の手段を用いて分散された着色剤、離型剤、帯電制御剤は、有機溶媒中に樹脂とともに溶解又は分散した後、更に分散を行っても良い。分散に際しては公知のビーズミルやディスクミルなどの分散機を用いることができる。
(着色粒子作製工程)
少なくとも界面活性剤を有する水系媒体中に前述の工程で得られた油相を分散させ、油相からなる着色粒子が分散した分散液を作製する方法は特に限定されないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。
分散体の粒径を2〜20μmにするためには高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定されないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定されないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。5分を超えると、望ましくない小径の粒子が残存したり、分散が過分散状態になって系が不安定になり凝集体や粗大粒子が発生したりすることがあるので好ましくない。分散時の温度は、通常、0〜40℃、好ましくは10〜30℃である。40℃を超えると分子運動が活発になり分散安定性が低下し凝集体や粗大粒子が発生しやすくなるため好ましくない。また、0℃未満では分散体の粘度が高くなり、分散に必要なせん断エネルギーが増大するため製造効率が低下する。
界面活性剤は、前述の樹脂微粒子の製造法の場合と同じものが使用できるが、溶媒を含む油滴を効率よく分散するためには、HLBが高めのジスルホン酸塩のものが好ましい。界面活性剤の水系媒体中での濃度は、1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、より好ましくは3〜7重量%の範囲が良い。10重量%を超えると、油滴が小さくなりすぎたり、逆ミセル構造を形成して逆に分散安定性が低下し、油滴が粗大化したりするため好ましくない。また1重量%未満では油滴の分散を安定に行うことができず、油滴が粗大化してしまうため好ましくない。
(突起部の形成方法)
突起部とは、トナー母体表面が持つ***した部分であり、その先端は表面張力により球形に近い形状になる傾向がある。突起部の融着の仕方は限定されず、例えば球体でその一部が埋没している形状、半球状で表面に融着している形状が挙げられる。突起部の形成方法としては、少なくとも結着樹脂と着色剤を有する核となる着色粒子に別途少なくとも樹脂からなる樹脂微粒子を付着・融着させる方法が挙げられる。核となる着色粒子と樹脂微粒子との付着・融着を効率よく行わせるためには、水系媒体中にこれらの粒子を分散させ、分散安定剤を制御しながら行うのが良い。ここで、突起部の形状及び均一性を決定するのは、水系媒体中の界面活性剤の存在割合、樹脂微粒子の組成、融着工程のタイミングである。溶解懸濁法を用いる場合、上記方法によっても良いが、有機溶媒中に核となる着色粒子の構成材料を溶解もしくは分散した油相を水系媒体中に分散させた状態において、樹脂微粒子を添加して油相液滴の表面に樹脂微粒子を付着・融着させた方が核となる着色粒子と樹脂微粒子が強固に付着・融着できるため好ましい。トナー芯粒子作製工程中に樹脂微粒子を添加すると、突起部が粗大、不均一になるため好ましくない。
得られた着色粒子分散液は、攪拌している間は安定に芯粒子の液滴を存在させておくことができる。その状態で前記樹脂微粒子分散液を投入して着色粒子上に付着させる。この投入は、30秒以上かけて行うのが良い。30秒未満で投入すると、分散系が急激に変化するため凝集粒子が発生したり、ビニル系樹脂微粒子の付着が不均一になったりするため好ましくない。一方、あまり長い時間かけて、例えば60分を超えて添加するのは生産効率の面から好ましくない。
ビニル系樹脂微粒子分散液は、芯粒子分散液に投入する前に、適宜濃度調整のために希釈又は濃縮しても良い。ビニル系樹脂微粒子分散液の濃度は、5〜30重量%が好ましく、8〜20重量%がより好ましい。5%未満では、分散液の投入に伴う有機溶媒濃度の変化が大きく、樹脂微粒子の付着が不十分になるため好ましくない。また30重量%を超えると、樹脂微粒子が芯粒子分散液中に偏在しやすくなり、その結果、樹脂微粒子の付着が不均一になるため避けたほうが良い。
また、油相液滴を作製する場合の界面活性剤の重量は、水相全体の重量に対して7%以下、好ましくは6%以下、より好ましくは5%以下がよい。界面活性剤の重量が水相全体の重量に対して7%以上になると、突起部の長辺長さの均一性が著しく低下するため好ましくない。
上記の方法により、芯粒子に対してビニル系樹脂微粒子が十分な強度で付着するのは、ビニル系樹脂微粒子が芯粒子の液滴に付着したときに、芯粒子が自由に変形できるため、ビニル系樹脂微粒子界面と接触面を十分に形成すること、及び、有機溶媒によってビニル系樹脂微粒子が膨潤又は溶解し、ビニル系樹脂微粒子と芯粒子内の樹脂とが接着しやすい状況になることによると思われる。したがって、この状態において有機溶媒は系内に十分に存在する必要がある。具体的には、芯粒子分散液の状態において、固形分(樹脂、着色剤、及び必要に応じて離型剤、帯電制御剤など)に対して50〜150重量%、好ましくは70〜125重量%の範囲にあるのがよい。150重量%を超えると、一度の製造工程で得られる着色樹脂粒子が少なくなり生産効率が低くなること、また有機溶媒が多いと分散安定性が低下して安定した製造が難しくなることなどから好ましくない。
芯粒子にビニル系樹脂微粒子を付着するときの温度は、10〜60℃、好ましくは20〜45℃である。60℃を超えると、製造に必要なエネルギーが増大するため製造環境負荷が大きくなることに加え、低酸価のビニル系樹脂微粒子が液滴表面に存在することもあって分散が不安定になり粗大粒子が発生する可能性もあるため好ましくない。一方、10℃未満では分散体の粘度が高くなり樹脂微粒子の付着が不十分になるため好ましくない。
トナーの全重量のうち樹脂微粒子を構成する樹脂の重量が占める割合は1〜20%、好ましくは3〜15%、より好ましくは5〜10%である。1%未満ではその効果が不十分であり、20%を超えると、過剰となった樹脂微粒子がトナー芯粒子に弱く付着しフィルミング等の原因となる。
この他に、トナー粒子母体と樹脂微粒子を混合攪拌し、機械的に付着、被覆させる方法もある。
<脱溶工程>
得られた着色樹脂分散体から有機溶剤を除去するには、系全体を攪拌しながら徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。また、得られた着色樹脂分散体を攪拌しながら乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の有機溶剤を完全に除去することも可能である。また、着色樹脂分散体を攪拌しながら減圧し、有機溶媒を蒸発除去しても良い。後の2つの手段は、最初の手段と併用することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
<熟成工程>
末端にイソシアネート基を有する変性樹脂を添加している場合は、イソシアネート基による伸長・架橋反応を促進するために熟成工程を行っても良い。熟成時間は通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜65℃、好ましくは35〜50℃である。
<洗浄工程>
上記の方法で得られた着色樹脂粒子の分散液には、着色樹脂粒子の他に、界面活性剤などの副材料が含まれているため、着色樹脂粒子のみを取り出すために洗浄を行う。
洗浄方法としては遠心分離法、減圧濾過法、フィルタープレス法などがあるが、特に限定されるものではない。いずれの方法によっても着色樹脂粒子のケーキ体が得られるが、一度の操作で十分に洗浄できない場合は、得られたケーキを再度水系溶媒に分散させてスラリーにし、上記のいずれかの方法で着色樹脂粒子を取り出す工程を繰り返しても良い。また、減圧濾過法やフィルタープレス法によって洗浄する場合には、水系溶媒をケーキに貫通させて着色樹脂粒子が抱き込んだ副材料を洗い流す方法を採っても良い。
洗浄に用いる水系溶媒は、水、又は水にメタノール、エタノールなどのアルコールを混合した混合溶媒を用いるが、コストや排水処理などによる環境負荷を考えると、水を用いるのが好ましい。
<乾燥工程>
洗浄された着色樹脂粒子は水系媒体を多く抱き込んでいるため、乾燥して水系媒体を除去する。乾燥方法としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動槽乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などの乾燥機を使用することができる。乾燥された着色樹脂粒子は最終的に水分が1重量%未満になるまで乾燥するのが好ましい。また、乾燥後の着色樹脂粒子は軟凝集をしており、使用に際して不都合が生じる場合には、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、コーヒーミル、オースターブレンダー、フードプロセッサーなどの装置を利用して解砕を行い、軟凝集をほぐしても良い。
<プロセスカートリッジ>
本発明のプロセスカートリッジは、図1に一例を示すように、静電潜像担持体と該静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有する。即ち、静電潜像担持体(3K)、静電潜像担持体帯電手段(7K)、静電潜像担持体から次工程へ転写後に、静電潜像担持体面上に残存するトナーを再度帯電させるための帯電付与部材(10K)、現像手段(40K)、を備えている。そして上記現像手段に用いる現像ローラとして、本発明の現像ローラを用いる。このプロセスカ−トリッジは、複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
動作を説明すると、静電潜像担持体(3K)が所定の周速度で回転駆動される。静電潜像担持体(3K)は、回転過程において、帯電手段(7K)によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光(L)を受け、静電潜像担持体(3K)表面に静電潜像が順次形成される。該静電潜像は、次いで現像手段(40K)によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から静電潜像担持体(3K)と転写手段(66K)との間に静電潜像担持体(3K)の回転と同期されて給送された転写材(61)に、転写手段(66K)により順次転写されていく。像転写を受けた転写材(61)は静電潜像担持体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)又は印刷物(プリント)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の静電潜像担持体(3K)の表面は、静電潜像担持体から次工程へ転写後に、静電潜像保持体面上に残存するトナーを再度帯電させるための弾性部(8K)及び導電性材料からなる導電性シート(9K)で構成された帯電付与部材(10K)によって転写残りトナーが再帯電され、静電潜像担持体帯電部を通過し、現像工程で回収され、繰り返し画像形成に使用される。
現像手段(40K)は、ケーシング(41K)に設けられた開口から周面の一部を露出させる現像ローラ(42K)を有している。現像剤担持体たる現像ローラ(42K)は、その長手方向の両端からそれぞれ突出している軸が、軸受けによってそれぞれ回転自在に支持されている。ケーシング(41K)には、Kトナーが内包されており、回転駆動されるアジテータ(43K)によって図中右側から左側へと搬送される。アジテータ(43K)の図中左側方には、駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動されるトナー供給ローラ(44K)が配設されている。このトナー供給ローラ(44K)のローラ部はスポンジ等の弾性発泡体からなり、アジテータ(43K)から送られてくるKトナーを良好に捕捉する。このようにして捕捉されたKトナーは、トナー供給ローラ(44K)と現像ローラ(42K)との当接部で現像ローラ(42K)に供給される。そして、現像剤担持体である現像ローラ(42K)内の表面に担持されたKトナーは、現像ローラ(42K)の図中反時計回り方向の回転駆動に伴って規制ブレード(45K)との接触位置を通過する際にその層厚が規制されたり、摩擦帯電が促されたりした後、静電潜像担持体(感光体)(3K)と対向する現像領域に搬送される。
静電潜像担持体から、次工程へ転写後に静電潜像保持体面上に残存するトナーを再度帯電させるための帯電付与部材は、トナー付着性を考慮した場合、絶縁性のものであるとチャージアップによる付着が生じるため、導電性のものであることが好ましい。帯電付与部材はナイロン、PTFE、PVDF、ウレタンから選ばれたシートであることが望ましく、トナー帯電性の観点から、PTFE、PVDFがより好ましい。表面抵抗は、10〜10Ω/sq、体積抵抗は、10〜10Ω/sqであることが好ましい。また、形状はローラ、ブラシ、シート等が挙げられ、更に好ましくは付着したトナーのリセット性を考慮し、シート構成が好ましい。帯電付与部材に印加される電圧がトナーの帯電付与の観点から−1.4〜0kVであることが好ましい。帯電付与部材が導電シートの場合、静電潜像担持体との接触圧力の観点から厚みが0.05〜0.5mmであることが好ましい。また、トナーの帯電付与する際の接触時間の観点から潜像担持体と接触しているニップ幅は1〜10mmであることが好ましい。
<画像形成装置・画像形成方法>
本発明の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し可視像化する現像手段と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段と、を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有する。そして、上記現像手段に用いる現像ローラとして、本発明の現像ローラを用いる。
本発明の画像形成方法は、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、帯電した潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、現像剤担持体上に現像剤層規制部材により所定層厚の現像剤層を形成し、現像剤層を介して潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像し、可視像化する現像工程と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上の可視像を定着させる定着工程と、を有し、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。そして、上記現像工程において、本発明の現像ローラを用いる。
前記静電潜像の形成は、例えば前記潜像担持体の表面を帯電手段により一様に帯電させた後、露光手段により像様に露光することにより行なうことができる。
前記現像による可視像の形成は、現像剤担持体としての現像ローラ上にトナー層を形成し、現像ローラ上のトナー層を潜像担持体である感光体ドラムと接触させるように搬送することにより、感光体ドラム上の静電潜像を現像することでなされる。
トナーは、撹拌手段により攪拌され、機械的に現像剤供給部材へ供給される。現像剤供給部材から供給され、現像剤担持体に堆積したトナーは、現像剤担持体の表面に当接するよう設けられた現像剤層規制部材を通過することで均一な薄層に形成されるとともに、更に帯電される。潜像担持体上に形成された静電潜像は、現像領域において、前記現像手段により帯電したトナーを付着させることにより現像され、トナー像となる。
前記可視像の転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記潜像担持体(感光体)を帯電することにより行なうことができ、前記転写手段により行なうことができる。
転写された可視像の定着は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いてなされ、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行なってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行なってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。
前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
次に本発明の画像形成装置(プリンタ)の基本的な構成について図面を参照して更に説明する。図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。ここでは、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。画像形成装置は、イエロー(以下「Y」と記す)、シアン(以下「C」と記す)マゼンタ(以下「M」と記す)ブラック(以下「K」と記す)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。
まず、複数の潜像担持体を備え、該複数の潜像担持体を表面移動部材の移動方向に並列させる画像形成装置(タンデム型画像形成装置)の基本的な構成について説明する。
この画像形成装置は、潜像担持体として4つの感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)を備えている。なお、ここではドラム状の感光体を例に挙げているが、ベルト状の感光体を採用することもできる。
各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)は、それぞれ表面移動部材である中間転写ベルト(10)に接触しながら、図中矢印の方向に回転駆動する。各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)は、比較的薄い円筒状の導電性基体上に感光層を形成し、更にその感光層の上に保護層を形成したものであり、また、感光層と保護層との間に中間層を設けてもよい。
図3は、感光体を配設する作像形成部(2)の構成を示す概略図である。なお、各作像形成部(2Y)(2C)(2M)(2K)における各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)周りの構成はすべて同じであるため、1つの作像形成部(2)についてのみ図示し、色分け用の符号(Y)(C)(M)(K)については省略してある。
感光体(1)の周りには、その表面移動方向に沿って、帯電手段としての帯電装置(3)、現像手段としての現像装置(5)、感光体(1)上のトナー像を記録媒体又は中間転写ベルト(10)に転写する転写手段としての転写装置(6)、感光体(1)上の未転写トナーを除去するクリーニング装置(7)の順に配置されている。帯電装置(3)と現像装置(5)との間には、帯電した感光体(1)の表面の画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段としての露光装置(4)から発せられる光が感光体(1)まで通過できるようにスペースが確保されている。
帯電装置(3)は、感光体(1)の表面を負極性に帯電する。本実施形態における帯電装置(3)は、いわゆる接触・近接帯電方式で帯電処理を行なう帯電部材としての帯電ローラを備えている。即ち、この帯電装置(3)は、帯電ローラを感光体(1)の表面に接触又は近接させ、その帯電ローラに負極性バイアスを印加することで、感光体(1)の表面を帯電する。感光体(1)の表面電位が−500Vとなるような直流の帯電バイアスを帯電ローラに印加している。なお、帯電バイアスとして、直流バイアスに交流バイアスを重畳させたものを利用することもできる。また、帯電装置(3)には、帯電ローラの表面をクリーニングするクリーニングブラシを設けてもよい。
なお、帯電装置(3)として、帯電ローラの周面上の軸方向両端部分に薄いフィルムを巻き付け、これを感光体(1)の表面に当接するように設置してもよい。この構成においては、帯電ローラの表面と感光体(1)の表面との間は、フィルムの厚さ分だけ離間したきわめて近接した状態となる。したがって、帯電ローラに印加される帯電バイアスによって、帯電ローラの表面と感光体(1)の表面との間に放電が発生し、その放電によって感光体(1)の表面が帯電される。
このようにして帯電した感光体(1)の表面には、露光装置(4)によって露光されて各色に対応した静電潜像が形成される。この露光装置(4)は、各色に対応した画像情報に基づき、感光体(1)に対して各色に対応した静電潜像を書き込む。なお、本実施形態の露光装置(4)は、レーザ方式であるが、LEDアレイと結像手段とからなる他の方式を採用することもできる。
トナーボトル(31Y)(31C)(31M)(31K)から現像装置(5)内に補給されたトナーは、現像剤供給ローラ(5b)によって搬送され、現像ローラ(5a)上に担持されることになる。この現像ローラ(5a)は、感光体(1)と対向する領域(以下現像領域」と記す。)に搬送される。現像ローラ(5a)は、現像領域において感光体(1)の表面よりも速い線速で同方向に表面移動する。そして、現像ローラ(5a)上のトナーが、感光体(1)の表面を摺擦しながら、トナーを感光体(1)の表面に供給する。このとき、現像ローラ(5a)には、電源から−300Vの現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体(1)上の静電潜像と現像ローラ(5a)との間では、現像ローラ(5a)上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、現像ローラ(5a)上のトナーは、感光体(1)上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体(1)上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像に現像される。
転写装置(6)における中間転写ベルト(10)は、3つの支持ローラ(11)(12)(13)に張架されており、図中矢印の方向に無端移動する構成となっている。この中間転写ベルト(10)上には、各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)上のトナー像が、静電転写方式により互いに重なり合うように転写される。
静電転写方式には、転写チャージャを用いた構成もあるが、ここでは転写チリの発生が少ない一次転写ローラ(14)を用いた構成を採用している。具体的には、各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)と接触する中間転写ベルト(10)の部分の裏面に、それぞれ転写装置(6)としての一次転写ローラ(14Y)(14C)(14M)(14K)を配置している。ここでは、各一次転写ローラ(14Y)(14C)(14M)(14K)により押圧された中間転写ベルト(10)の部分と各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)とによって、一次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)上のトナー像を中間転写ベルト(10)上に転写する際には、各一次転写ローラ(14)に正極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ニップ部には転写電界が形成され、各感光体(1Y)(1C)(1M)(1K)上のトナー像は、中間転写ベルト(10)上に静電的に付着し、転写される。
中間転写ベルト(10)の周りには、その表面に残留したトナーを除去するためのベルトクリーニング装置(15)が設けられている。このベルトクリーニング装置(15)は、中間転写ベルト(10)の表面に付着した不要なトナーをファーブラシ及びクリーニングブレードで回収する構成となっている。なお、回収した不要トナーは、ベルトクリーニング装置(15)内から搬送手段により廃トナータンクまで搬送される。また、支持ローラ(13)に張架された中間転写ベルト(10)の部分には、二次転写ローラ(16)が接触して配置されている。この中間転写ベルト(10)と二次転写ローラ(16)との間には二次転写ニップ部が形成され、この部分に、所定のタイミングで記録部材としての転写紙が送り込まれるようになっている。この転写紙は、露光装置(4)の図中下側にある給紙カセット(20)内に収容されており、給紙ローラ(21)、レジストローラ対(22)等によって、二次転写ニップ部まで搬送される。そして、中間転写ベルト(10)上に重ね合わされたトナー像は、二次転写ニップ部において、転写紙上に一括して転写される。この二次転写時には、二次転写ローラ(16)に正極性のバイアスが印加され、これにより形成される転写電界によって中間転写ベルト(10)上のトナー像が転写紙上に転写される。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には、定着手段としての加熱定着装置(23)が配置されている。この加熱定着装置(23)は、ヒータを内蔵した加熱ローラ(23a)と、圧力を加えるための加圧ローラ(23b)とを備えている。二次転写ニップ部を通過した転写紙は、これらのローラ間に挟み込まれ、熱と圧力を受けることになる。これにより、転写紙上に載っていたトナーが溶融し、トナー像が転写紙に定着される。そして、定着後の転写紙は、排紙ローラ(24)によって、装置上面の排紙トレイ上に排出される。
現像装置(5)は、そのケーシングの開口から現像剤担持体としての現像ローラ(5a)が部分的に露出している。また、ここでは、キャリアを含まない一成分現像剤を使用している。現像装置(5)は、図2に示したトナーボトル(31Y)(31C)(31M)(31K)から、対応する色のトナーの補給を受けてこれを内部に収容している。このトナーボトル(31Y)(31C)(31M)(31K)は、それぞれが単体で交換できるように、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。このような構成とすることで、トナーエンド時にはトナーボトル(31Y)(31C)(31M)(31K)だけを交換すればよい。したがって、トナーエンド時にまだ寿命になっていない他の構成部材はそのまま利用でき、ユーザーの出費を抑えることができる。
図4は、図5における現像装置(5)の構成を示す概略図である。
現像剤収納器中の現像剤(トナー)は、現像剤供給部材としての現像剤供給ローラ(5b)で攪拌されながら、感光体(1)に供給する前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ(5a)のニップ部分に運ばれる。このとき現像剤供給ローラ(5b)と現像ローラ(5a)は、ニップ部で逆方向(カウンタ回転)に回転している。更に、現像ローラ(5a)に当接するように設けられた現像剤層規制部材としての規制ブレード(5c)で現像ローラ(5a)上のトナー量が規制され、現像ローラ(5a)上にトナー薄層が形成される。また、トナーは、現像剤供給ローラ(5b)と現像ローラ(5a)のニップ部と規制ブレード(5c)と現像ローラ(5a)の間で摺擦され、適正な帯電量に制御される。
図5はプロセスカートリッジの構成を示す概略図である。
現像剤は、例えば図5に示すようなプロセスカートリッジを備えた画像形成装置において使用することができる。本発明では、静電潜像担持体、静電潜像帯電手段、現像手段、電潜像担持体等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
図5に示したプロセスカートリッジは、静電潜像担持体、静電潜像帯電手段、図4で説明した現像手段を備えている。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「%」は、特に断りのない場合及び評価の説明中のものを除き、「重量部」及び「重量%」である。
〔コアシェル構造を有するトナー母体1の製造〕
<樹脂分散体1の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ドデシル硫酸ナトリウム0.7部、イオン交換水498部を入れ、攪拌しながら80℃に加熱して溶解させた後、過硫酸カリウム2.6部をイオン交換水104部に溶解させたものを加え、15分後に、スチレンモノマー200部、n−オクタンチオール4.2部の単量体混合液を90分かけて滴下し、更に60分間80℃に保って重合反応させた。その後、冷却して体積平均粒径135nmの白色の[樹脂分散体1]を得た。この[樹脂分散体1]を2mLシャーレに取り、分散媒を蒸発させて得られた乾固物を測定したところ、数平均分子量8300、重量平均分子量16900、Tg83℃であった。
<ポリエステル1の合成>
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下230℃で8時間反応させた。更に10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させた後、反応槽中に無水トリメリット酸44部を添加し、常圧下180℃で2時間反応させて、[ポリエステル1]を得た。この[ポリエステル1]は、数平均分子量2,500、重量平均分子量6,700、ガラス転移温度43℃、酸価25mgKOH/gであった。
<ポリエステル2の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物264部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物523部、テレフタル酸123部、アジピン酸173部及びジブチルチンオキサイド1部を入れ、常圧、230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下で8時聞反応させた。その後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させて、[ポリエステル2]を得た。[ポリエステル2]は、数平均分子量4000、重量平均分子量47000、Tg65℃、酸価12であった。
<イソシアネート変性ポリエステル1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルスズオキシド2部を仕込み、常圧下、230℃で8時間反応させた。更に、10〜15mmHgの減圧下で、5時間反応させて、[中間体ポリエステル1]を得た。この[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2,200、重量平均分子量9,700、ガラス転移温度54℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価52mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れて100℃で5時間反応させて、[イソシアネート変性ポリエステル1]を得た。
<マスターバッチ1の作製>
カーボンブラック(キャボット社製リーガル400R)40部、結着樹脂(ポリエステル樹脂:三洋化成RS−801、酸価10、Mw20,000、Tg64℃)60部、水30部をヘンシェルミキサーで混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロール表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練し、パルベライザーで1mmの大きさに粉砕して、[マスターバッチ1]を得た。
<油相1の作製>
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、[ポリエステル1]545部、[パラフィンワックス(融点74℃)]181部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。次いで、[原料溶解液1]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、顔料、WAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル2]の66%酢酸エチル溶液655部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。次いで、[顔料・WAX分散液1]976部をTKホモミキサー(特殊機化製)により5,000rpmで1分間混合した後、[イソシアネート変性ポリエステル1]88部を加え、TKホモミキサー(特殊機化製)により5,000rpmで1分間混合して[油相1]を得た。得られた[油相1]の固形分を測定したところ、52.0%であり、固形分に対する酢酸エチルの量は92%であった。
<水相1の作製>
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液95部、酢酸エチル98部を混合撹拌したところpH6.2となった。これに、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpH9.5に調整し、[水相1]を得た。
<芯粒子スラリー1の作製>
得られた[油相1]に[水相1]1200部を加え、ミキサーのせん断熱による温度上昇を抑えるために水浴で冷却して、液中温度を20℃〜23℃の範囲に調整しながら、TKホモミキサーにより回転数8,000〜15,000rpmで2分間混合した。次いでアンカー翼を取り付けたスリーワンモーターにより回転数130〜350rpmで10分間攪拌し、芯粒子となる油相の液滴が水相に分散された[芯粒子スラリー1]を得た。
<複合粒子スラリー1の作製(突起部の形成)>
[芯粒子スラリー1]をアンカー翼を取り付けたスリーワンモーターにより回転数130〜350rpmで攪拌しながら、液温が22℃の状態で、[樹脂分散体1]106部とイオン交換水71部を混合したもの(固形分濃度15%)を3分間かけて滴下した。滴下後、回転数を200〜450rpmにして30分間攪拌を続け、[複合粒子スラリー1]を得た。この[複合粒子スラリー1]を1mL取って10mLに希釈し、遠心分離したところ、上澄み液は透明であった。
<脱溶工程>
撹拌機及び温度計をセットした容器に、[複合粒子スラリー1]を投入し、攪拌しながら30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。この[分散スラリー1]を少量スライドグラス上に置き、カバーガラスを挟んで光学顕微鏡により200倍の倍率で様子を観察したところ、均一な着色粒子が観察された。また[分散スラリー1]を1mL取って10mLに希釈し、遠心分離を行ったところ、上澄み液は透明であった。
<洗浄・乾燥工程>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。(3):(2)のリスラリー液のpHが4となるように10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで30分撹拌した後、濾過した。(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。[濾過ケーキ1]を循風乾燥機により45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]を得た。得られた[トナー母体1]を走査電子顕微鏡で観察したところ、芯粒子の表面にビニル樹脂が均一に付着していた。
〔コアシェル構造を有しないトナー母体2の製造〕
前記トナー母体1の製造における<油相の作製><水相の作製><芯粒子の作製>の各工程を省略した点以外は、トナー母体1の製造と同様にして、コアシェル構造を有しないトナー母体2を得た。
〔トナー1の作製〕
前記トナー母体1に対し、クラリアント社製H20TM(外添材1)を1.2部、日本アエロジル社製RY50−N4(外添材2:シリコーンオイル処理シリカ)を3.5部加え、ヘンシェルミキサーに投入して、周速33m/sで10分間撹拌しトナー1を得た。
〔トナー2の作製〕
外添材2を日本アエロジル社製RX50に変更した点以外は〔トナー1の作製〕と同様にしてトナー2を得た。
〔トナー3の作製〕
トナー母体1をトナー母体2に変更した点以外は〔トナー2の作製〕と同様にしてトナー3を得た。
実施例1
日本ゼオン社製エピクロロヒドリンゴムHydrin T3106を、SUS製6φの金属シャフト上に、ゴム厚が3mmになるように押出成型し、次いで、150℃の環境で90分間保管して加硫した後、ローラ表面を水口製作所社製研磨機LEO600−F4L−BMEで粗研磨し、水口製作所社製SZCで仕上げ研磨して、現像ローラ用ゴム基材を得た。
次に、酢酸エチル20部に三井化学ポリウレタン社製ポリオールA2789を0.276部、三井化学ポリウレタン社製イシシアネートD170Nを1.0部、富士色素社製カーボンブラックACL−4を1.18部(CB平均分散径1.0μm)、日本アエロジル社製シリカR974を0.052部加えた表層材を、ロールミルで60分間撹拌した後、アトマックス社製スプレーコーティング装置を用いて、前記現像ローラ用ゴム基材表面に噴霧し、150℃で1時間保管して実施例1の現像ローラを得た。表層の膜厚は3μmであった。
実施例2
R974の添加量を0.078部に変更した点以外は、実施例1と同様にして実施例2の現像ローラを得た。
実施例3
R974の添加量を0.13部に変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例3の現像ローラを得た。
実施例4
R974を日本アエロジル社製アルミナAluC805に変更した点以外は、実施例2と同様にして実施例4の現像ローラを得た。
実施例5
R974を日本アエロジル社製シリカNY50に変更し、添加量を0.195部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例5の現像ローラを得た。
実施例6
R974をクラリアント社製シリカH30TMに変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例6の現像ローラを得た。
実施例7
R974の添加量を0.039部に変更した点以外は、実施例1と同様にして実施例7の現像ローラを得た。
実施例8
R974の添加量を0.156部に変更した点以外は、実施例1と同様にして実施例8の現像ローラを得た。
実施例9
R974をクラリアント社製シリカH13TMに変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例9の現像ローラを得た。
実施例10
R974をクラリアント社製シリカH30TMに変更し、添加量を0.078部に変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例10の現像ローラを得た。
実施例11
R974をクラリアント社製シリカH13TMに変更し、添加量を0.156部に変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例9の現像ローラを得た。
比較例1
R974の添加量を0.026部に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較例1の現像ローラを得た。
比較例2
R974の添加量を0.26部に変更した点以外は、実施例1と同様にして比較例2の現像ローラを得た。
比較例3
R974を日本アエロジル社製シリカRX50に変更した以外は、実施例2と同様にして比較例3の現像ローラを得た。
比較例4
R974をチタン工業社製ST−550PAに変更した点以外は、実施例2と同様にして比較例4の現像ローラを得た。
比較例5
R974を添加しなかった点以外は、実施例1と同様にして比較例5の現像ローラを得た。
上記実施例1〜11及び比較例1〜5の各現像ローラについて、次のようにして凹部の幅を測定した。結果を纏めて表1に示す。
<凹部の幅>
キーエンス社製レーザー顕微鏡により、50倍のレンズを用いて、ピッチ0.1μm刻みで撮影を行い、表層表面の微小凹凸形状の山と山の間の距離を100箇所測定し、その平均値を凹部の幅とした。
上記実施例1〜11及び比較例1〜5の各現像ローラに対し前記トナー1を用いて、以下のようにして評価を行った。また、実施例1の現像ローラに対し、前記トナー2を用いた場合を比較例6、トナー3を用いた場合を比較例7として同様の評価を行った。
結果を纏めて表1に示す。
<荷電低下>
リコー社製IPSIO C310に各現像ローラを搭載し、1%イールド1P/JによりQ/M(トナーの帯電量)を測定した。そして、初期のQ/Mに対する、5000枚画像形成後のQ/Mの低下率に基づいて、次の基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:Q/M低下率が15%未満
○:Q/M低下率が15%以上、25%未満
△:Q/M低下率が25%以上、50%未満
×:Q/M低下率が50%以上
<フィルミング>
リコー社製IPSIO C310に各現像ローラを搭載し、27℃80%環境で、1%イールド1P/Jにより5万枚ランニングした後のシリカ付着量を、FTIR(フーリエ変換赤外分光光度計)で測定し、次の基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:0.03未満
○:0.03以上、0.10未満
△:0.10以上、0.30未満
×:0.30以上
<表層用塗料の分散安定性>
表層用塗料を作製した後、該塗料を、塗料容器中において60分スターラーで攪拌し、塗料容器の上部と下部の微粒子量を蛍光X線分析装置で定量し、上部と下部の定量値の差に基づいて、次の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:定量値の差が10%以内の場合
×:定量値の差が10%を超える場合
<固着試験>
リコー社製IPSIO C310に各現像ローラを搭載し、高温高湿環境下で、1%イールド連続5000枚ランニングを行った後、消費トナー量分を追加補給して幅50mmの縦帯で連続ランニング2000枚目での白スジの発生について、次の基準で評価した。
〔評価基準〕
○:白スジが発生しなかった。
×:白スジが発生した。
Figure 2014137510
1 感光体
1Y 感光体
1C 感光体
1M 感光体
1K 感光体
2 作像形成部
2Y 作像形成部
2C 作像形成部
2M 作像形成部
2K 作像形成部
3 帯電装置
3K 静電潜像担持体(感光体)
4 露光装置
5 現像装置
5a 現像ローラ
5b 現像剤供給ローラ
6 転写装置
7 クリーニング装置
7K 帯電手段
8K 弾性部
9K 導電性シート
10 中間転写ベルト
10K 帯電付与部材
11 支持ローラ
12 支持ローラ
13 支持ローラ
14 一次転写ローラ
14Y 一次転写ローラ
14C 一次転写ローラ
14M 一次転写ローラ
14K 一次転写ローラ
15 ベルトクリーニング装置
16 二次転写ローラ
20 給紙カセット
21 給紙ローラ
22 レジストローラ対
23 加熱定着装置
23a 加熱ローラ
23b 加圧ローラ
24 排紙ローラ
31Y トナーボトル
31C トナーボトル
31M トナーボトル
31K トナーボトル
40K 現像手段
41K ケーシング
42K 現像ローラ
43K アジテータ
44K トナー供給ローラ
45K 規制ブレード
61 転写材
66K 転写手段
L 画像露光光
特許第3832057号公報

Claims (8)

  1. 基材と表層を有し、コアシェル構造の母体とシリコーンオイル処理された外添材からなるトナーを用いた一成分現像方式で使用される現像ローラであって、前記表層に一次粒子径が30nm以下の微粒子を1.5〜7.5重量%含有し、表層表面に凹部の幅が1.7〜3.5μmの微小凹凸を有することを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記微粒子がシリカ又はアルミナからなることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記微粒子の添加量が2.0〜6.0重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像ローラ。
  4. 前記微粒子の一次粒子径が10〜20nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像ローラ。
  5. 凹部の幅が2.0〜3.0μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の現像ローラ。
  6. 潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段と、潜像を可視像化するトナーと、潜像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し現像する現像装置と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置であって、前記現像装置において請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 潜像担持体表面に均一に帯電を施す帯電工程と、帯電した潜像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光工程と、潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像し、可視像化する現像工程と、潜像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写工程と、被転写体上の可視像を定着させる定着工程とを有し、前記現像工程において、請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラを用いることを特徴とする画像形成方法。
  8. 潜像担持体と、少なくとも潜像担持体上の潜像を現像剤で現像する現像装置とを一体化して画像形成装置に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置中の現像ローラが、請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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