JP2014129000A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

サイドエアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014129000A
JP2014129000A JP2012286966A JP2012286966A JP2014129000A JP 2014129000 A JP2014129000 A JP 2014129000A JP 2012286966 A JP2012286966 A JP 2012286966A JP 2012286966 A JP2012286966 A JP 2012286966A JP 2014129000 A JP2014129000 A JP 2014129000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
base fabric
fabric panel
air chamber
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012286966A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Uchida
康洋 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Plast Co Ltd filed Critical Nihon Plast Co Ltd
Priority to JP2012286966A priority Critical patent/JP2014129000A/ja
Publication of JP2014129000A publication Critical patent/JP2014129000A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】サイドエアバッグの膨張展開方向の座席上にある載置物に対して、影響の少ないサイドエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】横向きに寝かせたダミー人形5の頭部5a側に面したサイドエアバッグ2の膨張面に複数の折り襞13aを形成しておき、サイドエアバッグ2の膨張展開時には、複数の折り襞13aが凹陥状に変形することにより、ダミー人形5の頭部5aを凹陥状になった複数の折り襞13aで受容することができる。サイドエアバッグ2の膨張展開時に、サイドエアバッグ2の膨張面に正常に着座させたダミー人形5の側部が当接するときには、複数の折り襞13aが凹陥状に変形せず、一つの膨張面としてダミー人形5の側部を拘束することができる。
【選択図】 図1

Description

車両の座席側方に膨張展開するサイドエアバッグ装置に関する。
近年においては、車両の側面衝突やそれに続いて起こる横転(ロールオーバ)事故などにおいて、乗員の体側部を保護するために車室の座席側方に向かって膨張展開するサイドエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置が、種々の車両に搭載されていたり、搭載されようとしている。
車両に対する追突事故やロールオーバ等の事故の発生が検知されると、あるいはこれらの事故の発生が予測されると、車両側壁または座席内に格納されたサイドエアバッグ装置のインフレータから膨張ガスが発生する。発生した膨張ガスは、サイドエアバッグに供給され、サイドエアバッグを座席と車両側壁との間で膨張展開させる。そして、膨張展開したサイドエアバッグによって、乗員の保護を図ることができる。
このように、サイドエアバッグ装置では、着席した乗員の体側部側においてサイドエアバッグが膨張展開し、側方に移動しようとする乗員を拘束して保護することができる。そして、サイドエアバッグとしては、乗員の側部、即ち、乗員の腕や肩の部分である体側部とドアの内面との間の狭い空間に対して迅速に膨張展開を行い、乗員の体側部を側方から拘束することができる。
このような構成を備えているサイドエアバッグ装置について、色々な場面を想定した評価、検討がなされてサイドエアバッグ装置の開発が行われている。評価方法の一例として、ダミー人形を横向きに倒してシートの座部の上で寝かせるように置き、ダミー人形の頭頂部をドア側に近接させて、ダミー人形の後頭部をシートの背部に沿わせた状態で実験を行うことがある。
このようなダミー人形のセット位置による実験で、ダミー人形の首の動きを少なくできるサイドエアバッグ装置としては、帯状の案内布をサイドエアバッグのエアバッグ本体部における先端側に設け、サイドエアバッグの挙動を制御する構成を備えたサイドエアバッグ装置(特許文献1参照)や、乗員の姿勢状態を検出する検出手段を座席に設けた乗員検知装置(特許文献2参照)などが提案されている。
特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置では、サイドエアバッグに当接する被拘束物に対して、膨張展開過程のサイドエアバッグから加わる力を制御することができる。このための構成として、サイドエアバッグは、エアバッグ本体部と帯状の案内布とを備えた構成になっている。案内布は、その基端部を、エアバッグ本体部の前後方向における中間位置であって上下方向の中間位置に取り付けられている。
案内布をエアバッグ本体部に取り付けるにあたって、エアバッグ本体部の前側における端部を内ロール状に巻回した第1の折畳部に対して、案内布が巻き込まれないように配置している。ダミー人形の頭部をドア側に近接させ、座席の座部の上に横向きに寝かせた状態で実験を行うと、膨張展開を開始したサイドエアバッグは、展開初期の段階において案内布がダミー人形に当接して、その頭部を前方に向けて押圧させることができる。このとき、案内布の作用によって、頭部は前方にうなだれるような形で自然に傾かせることができる。そして、サイドエアバッグとしては、ダミー人形への影響を抑制しつつ頭部とドアの側壁部との間に円滑に空間を形成することができる。
特許文献2に記載された乗員検知装置では、助手席シートのシートバックの中央部に6個の第1アンテナ電極を埋設し、各第1アンテナ電極に高周波発振回路を接続した構成になっている。そして、第1アンテナ電極に人体が接近したときに流れる出力電流を検出することができる。
例えば、座高の低い子供の着座を、第1アンテナ電極からの検出信号によって判定することができる。また、シートバックの側部には、1個の第2アンテナ電極が埋設されており、乗員がドア側に凭れた姿勢にあることを、第2アンテナ電極からの検出信号で判定することができる。乗員が子供であり且つドア側に凭れた姿勢にあることを、第1アンテナ電極からの検出信号及び第2アンテナ電極からの検出信号によって判断したときには、シートバックの側部に収納したサイドエアバッグ装置の作動を禁止し、サイドエアバッグが乗員の頭部と干渉するのを回避することができる。
特開2012−136155号公報 特開平11−334451号公報
特許文献1に記載された発明では、サイドエアバッグが膨張展開する初期の段階において、遊端になっている案内布の先端側は、エアバッグ本体部とは独立して移動することが可能に構成されている。しかも、エアバッグ本体部の折り畳み形状に係らず、折り畳まれたエアバッグ本体部に極めて近接して位置している被拘束物に対して、最初に案内布が当接するように構成されている。
このように構成されているので、案内布が被拘束物に対して最初に当接することによって、被拘束物に対してサイドエアバッグの展開方向側である車両の正面側に向かう力を加えながら、被拘束物に加わる過剰な力を制御することができる。そして、サイドエアバッグを円滑に膨張展開させることができ、被拘束物を効果的に保護することができる効果を奏している。
しかし、特許文献1に記載された発明では、最初に案内布を被拘束物に当接させることになるので、エアバッグ本体部に取り付ける案内布の大きさや取り付けには注意を要することになる。また、エアバッグ本体部の前側における端部を内ロール状に巻回した第1の折畳部に対して、案内布が巻き込まれないように配しておかなければならず、組み立て時において、案内布の取り扱いには注意を要することになる。
特許文献2に記載された発明では、高価なアンテナ電極を用いることが必要になり、全車種に対して乗員姿勢検出用のセンサーを採用することが難しくなっている。また、アンテナ電極をシート内に組み込む構成を採用しているので、シートデザインに制限が加わってしまう。しかも、シート内にアンテナ電極を組み込む構造から、シート用のヒータをアンテナ電極とともにシート内に同時に設定することができないという問題が生じている。
本願発明は、これらの問題を解決するとともに、新しい発想に基づいて発明されたものであり、乗員の着座姿勢が正常でない着座姿勢の場合であっても、また、例えば、座席のドア側における側部にタブレット端末等の精密機器を収納したセカンドバッグを置いておいた場合などにおいても、サイドエアバッグの膨張展開時に上述したような被拘束物に対する影響を極力及ぼさないように構成したサイドエアバッグ装置の提供を課題にしている
本願発明に係る課題は、請求項1〜3に記載したサイドエアバッグ装置を採用することにより達成することができる。
即ち、本願発明に係わるサイドエアバッグ装置は、平時は、車両側壁または座席内に格納され、起動時には、座席正面に向かって着座する乗員の体側部と同体側部に対向する車両側壁との間に膨張展開するサイドエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置であって、
前記サイドエアバッグのエアバッグ本体部における膨張面の構成として、前記エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した前記乗員の体側部に対応した部位における膨張面が、前記膨張面に対して前記座席上の物体からの押圧力が狭い範囲で作用したときには、前記狭い範囲の面積を受容する凹陥状に変形可能に構成され、前記押圧力が広い範囲で作用したときには、前記広い範囲の面積を保持する面形状を維持する構成であることを最も主要な特徴としている。
また、本願発明では、前記エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した前記乗員の体側部に対応する前記膨張面が、複数の折り襞を有した形状に構成されていることを主要な特徴としている。
更に、本願発明では、前記エアバッグ本体部が、環状の気室部と、前記環状の気室部で囲われた領域を覆い、膨張展開した前記環状の気室部によって面張力が付与される膜面と、を有し、
前記膜面が、前記エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した前記乗員の体側部に対応した部位に配されていることを主要な特徴としている。
本願発明では、エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した乗員の体側部側に対応した部位におけるエアバッグ本体部の膨張面が、この膨張面に対して座席上の物体からの押圧力が狭い範囲で作用したときには、狭い範囲の面積を受容する凹陥状に変形することが可能に構成されている。また、押圧力が広い範囲で作用したときには、広い範囲の面積を保持する面形状を維持する構成になっている。
このように、サイドエアバッグに対して物体から狭い範囲で押圧力が作用するときには、物体に面した膨張面が、この物体を包み込むように凹陥状に変形することができる。これによって、物体に対して作用するサイドエアバッグが膨張展開する方向への付勢力を低減させることができる。
また、サイドエアバッグに対して物体から広い範囲で押圧力が作用するときには、物体に面した膨張面が、この物体を面状態で保持することができる。これによって、サイドエアバッグの膨張展開によって、物体の配置姿勢に係らず物体を確実に拘束して保護することができる。
本願発明では、座席正面を向いて着座した乗員の体側部に対応した部位におけるエアバッグ本体部の膨張面の構成として、複数の折り襞を有した形状に構成しておくことができる。
このように構成しておくことにより、サイドエアバッグに対して物体から狭い範囲で押圧力が作用するときには、物体に面した膨張面における折り襞によって構成された面が、折り襞を広げるように変形して凹陥状に変形することができる。そして、襞が広がることによって形成された凹陥状の部位内に、膨張面に当接した物体を包み込むことができる。
これによって、物体に対してサイドエアバッグが膨張展開する方向への付勢力を低減させることができる。
また、サイドエアバッグに対して物体から広い範囲で押圧力が作用するときには、物体に面した膨張面に形成された複数の折り襞に対して、物体が複数の折り襞に跨った状態で作用することができる。そして、折り襞が広がるように変形することを規制でき、折り襞が形成されている膨張面は、あたかも一つの面として機能することになる。これによって、サイドエアバッグの膨張面で物体を確実に保護することができる。
本願発明では、サイドエアバッグの膨張展開時に、座席正面を向いて着座した乗員の体側部に対応した部位となるエアバッグ本体部の膨張面における構成として、環状の気室部と、環状の気室部で囲われた領域を覆い、膨張展開した環状の気室部によって面張力が付与される膜面と、を有した構成にしておくことができる。
このように構成するとともに、エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した乗員の体側部に対応した部位に膜面が配されるように構成しておくことができる。
このように構成することにより、サイドエアバッグに対して物体から狭い範囲で押圧力が作用するときには、物体を膜面で拘束することができる。そして、このとき、物体を拘束した膜面は、環状の気室部で囲われた領域内に窪んで、凹陥状に変形することができる。これによって、物体を凹陥状に変形した膜面の部位内において包み込むように保持することができる。そして、物体を凹陥状に変形した膜面の部位内で保持することができるので、サイドエアバッグが膨張展開する方向への付勢力が物体に対して作用するのを低減させることができる。
また、サイドエアバッグに対して物体から広い範囲で押圧力が作用するときには、物体を環状の気室部においても支持しておくことができる。そして、環状の気室部と膜面とによって構成される面が、あたかも一つの面として機能することになり、物体を確実に拘束して保護することができる。
サイドエアバッグの展開前と展開後の状態を示す断面図である。(実施例1) サイドエアバッグ構造の組み立て前の状態を示す斜視図である。(実施例1) サイドエアバッグの正面図及びこの正面図におけるA-A断面図、並びに側面図である。(実施例1) 他のサイドエアバッグの組み立て工程を示す斜視図である。(実施例1) サイドエアバッグに対して狭い範囲で押圧力を作用させたときの測定状態を示す図である。(実験例1) 図5での実験結果を示すグラフである。(実験例1) サイドエアバッグに対して広い範囲で押圧力を作用させたときの測定状態を示す図である。(実験例2) 図7での実験結果を示すグラフである。(実験例2) 他のサイドエアバッグの展開前と展開後の状態を示す断面図である。(実施例2) 他のサイドエアバッグの正面図及び側面図である。(実施例2) 他のサイドエアバッグの展開状態を示す断面図である。(実施例2) 物体がサイドエアバッグに作用したときの状態を説明する説明図である。(説明図) 従来例におけるサイドエアバッグの展開前と展開後の状態を示す断面図である。(従来例)
本願発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明に係わるサイドエアバッグ装置におけるサイドエアバッグの構成としては、以下で説明する形状、構成以外にも本願発明の課題を解決することができる形状、構成であれば、それらの形状、構成を採用することができる。このため、本願発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。
車両に対する追突事故やロールオーバ等の事故の発生が検知されると、あるいはこれらの事故の発生が予測されると、図1(a)及び図13(a)(図1(a)と同じ図を用いているが、部材符号は異ならせている。)に示すように、サイドエアバッグ装置1、71内のインフレータ3、73で発生した膨張ガスが、サイドエアバッグ2、72内に供給されることになる。このときの状態について、図1(a)、図13(a)の状態に配したダミー人形5、75を用いて実験を行ったところ、サイドエアバッグ2、72がそれぞれ図1(b)、図13(b)に示すように膨張展開することが認められた。
図1(a)及び図13(a)におけるダミー人形5、75の配置としては、ダミー人形5、75を横向きに倒して座席7、77の図示せぬ座部の上で寝かせた姿勢をとらせ、しかも、ダミー人形5、75の頭部5a、75aをドアトリム4、74に近接させた状態にして、ダミー人形5、75の後頭部側が座席7、77の背部7a、77aに沿わせた特殊な姿勢にした状態に配している。
ダミー人形5、75の頭部5a、75aは、頸椎部6、76を介してダミー人形5、75の身体部で支持されており、頭部5a、75aとダミー人形5、75の身体部との間は、首部5b、75bとして構成されている。
サイドエアバッグ装置1、71内には、折り畳まれて収納されたサイドエアバッグ2、72と、サイドエアバッグ2、72のエアバッグ本体部2a、72aに膨張ガスを供給するインフレータ3、73と、が設けられている。そして、サイドエアバッグ装置1、71は、座席7、77内に収納されている。
図13(b)に示すように、従来型のサイドエアバッグ72がダミー人形75の頭部75aとドアの内面(図では、ドアトリム74で代表させている。)との間で膨張展開を行うと、エアバッグ本体部72aは、図13(b)の図面における上方側に向かって展開しながら、ドアトリム74とダミー人形75の頭部75aとの間を広げる方向に膨張する。
このエアバッグ本体部72aの膨張展開によって、頭部75aはうなだれる方向に傾けられることになる。
また、図13(c)に示すように、日常車両を使用する場合を想定すると、ダミー人形75の頭部75aが置かれていた場所に、セカンドバッグ80をタブレット端末や電子翻訳辞書、携帯音楽プレーヤー、携帯電話などの精密機器81を入れたまま置いたり、ノートパソコンを置くことがある。
このような精密機器81などが座席77に置かれているところに、サイドエアバッグ72が展開すると、精密機器81などに衝撃が加わり、あるいは座席から床面に落ちてしまう惧れがある。
そこで、本願発明では、図1(b)に示すように、ダミー人形5側におけるエアバッグ本体部2aの膨張面における形状を工夫することで、上記課題を解決している。そして、サ
イドエアバッグ2が膨張展開した状態を、ダミー人形5を用いて実験を行っても、首部5bの曲げ角度変化が非常に少なくなり、座部の精密機器81等に対する影響を極小にすることができるサイドエアバッグ2を提供できることが確認できた。
そこで、図2〜図4を用いて、本願発明に係るサイドエアバッグ2の構成について説明する。
図2には、サイドエアバッグ2の組み立て前の状態を示す斜視図を示している。サイドエアバッグ2は、第1基布パネル16から第5基布パネル20の五枚の基布パネルを縫着することにより、袋状に構成されている。第1基布パネル16は、エアバッグ本体部2aの裏面側を構成しており、第2基布パネル17と第3基布パネル18とによって、エアバッグ本体部2aの表面側を構成している。
第4基布パネル19は、エアバッグ本体部2aの側面を形成しており、第5基布パネル20は、インフレータ3を収納した第1気室11と座席7に着座した乗員の側部を保護する第2気室12とを画成する隔壁を構成するために用いられている。
エアバッグ本体部2aの構成としては、第3基布パネル18の側縁部側を延設させた部位として構成しておくことも、第5基布パネル20を用いない構成にして、第1気室11と第2気室12とを画成していない構成にすることもできる。第5基布パネル20には、第1気室11内に配したインフレータ3で発生した膨張ガスを第2気室12内に導入するための通気孔21が形成されており、図示例では、第5基布パネル20における2カ所の部位に通気孔21が形成されている。
第2基布パネル17は、第1基布パネル16や第3基布パネル18における高さ寸法よりも長い長さ寸法を有する基布パネルから構成され、長い長さ寸法を有する基布パネルを、所望の間隔毎に折り曲げて複数の折り襞13aを形成している。形成された複数の折り襞13aは、第2基布パネル17の周囲を第3基布パネル18及び第4基布パネル19に縫着することで、折り襞を形成した状態が維持されている。第4基布パネル19には、第2気室12に充填された膨張ガスを排出する排気孔14が形成されている。
そして、座席7に着座した乗員の体側部が膨張した第2気室12に当接したときには、排気孔14から第2気室12内に導入された膨張ガスの一部を排出することができ、第2気室12内の内圧を調整することができる。
第1基布パネル16における上辺と一方の側辺と底辺の3辺は、第4基布パネル19の一方側の側縁に縫着されることになり、残りの側辺は、第3基布パネル18における第2基布パネル17を縫着した側辺とは反対側の側辺に縫着されることになる。第4基布パネル19における第2基布パネル17と第3基布パネル18とに対向する他方側の側縁は、第2基布パネル17と第3基布パネル18とを縫着した基布パネルの側縁に縫着されることになる。
また、第5基布パネル20の周囲は、第1基布パネル16の基布面、第4基布パネル19の側面及び第2基布パネル17と第3基布パネル18との縫着部に縫着されることになる。図2では、縫着部を符号15で示している。
このようにして、第1基布パネル16から第5基布パネル20の各基布パネルを相互に縫着することにより、第1基布パネル16と第3基布パネル18とを縫着した側部が閉じて、側面部を構成する第4基布パネル19側が膨らむことのできる袋状に、サイドエアバッグ2を構成することができる。
尚、第4基布パネル19の構成として、更に長さ方向に延長させた構成にして、延長させた部位の両側縁を第1基布パネル16と第3基布パネル18との側縁に縫着した構成にするこ
とで、エアバッグ本体部2aを直方体のような形状に構成しておくこともできる。エアバッグ本体部2aを直方体のような形状に構成しておいても、膨張ガスがエアバッグ本体部2a内に充填されたときには、直方体のような形状における各面は膨れて、外方に突出した凸曲面形状に変形することになる。
このようにして構成されたサイドエアバッグ2の構成について、図3(a)〜図3(c)を用いて更に説明を加える。図3(a)には、サイドエアバッグ2のエアバッグ本体部2aの正面図を示しており、図3(b)にはエアバッグ本体部2aの側面図を示している。また、図3(c)には、図3(a)のA−A断面図を示している。
尚、折り襞13aの形成個数が、図3で示したサイドエアバッグ2と、図2で示したサイドエアバッグ2とでは、異なった形成個数になっている。また、第3基布パネルの平面形状として、図2における第3基布パネル18の平面形状と、図3における第3基布パネル18の平面形状とは異なった平面形状になっている。折り襞13aの形成個数や、第3基布パネルの平面形状としては、サイドエアバッグを配設する用途に応じて適宜採用することができるものである。
そのため、サイドエアバッグの形状としては、本願発明としての機能を奏することができる構成であれば、実施例で示した構成に限定されるものではなく、適宜の構成を採用することができる。また、基布パネルの構成も、上述した構成に限定されるものではなく、乗員の体側部を拘束する膨張面に複数の折り襞13aを配することができる構成であれば、適宜の枚数の基布パネルを用いてサイドエアバッグ2を構成することができる。
複数の折り襞13aの折り方向として、図1に示すようにサイドエアバッグ2が展開する方向(図1(b)における上方向)に対して、直交する方向に複数の折り襞13aの折り方向が形成されている構成を図示しているが、複数の折り襞13aの折り方向としては、サイドエアバッグ2が展開する方向に対して直交する方向に形成することに限定されるものではない。そして、複数の折り襞13aの折り方向としては、サイドエアバッグ2が展開する方向に対して交差する方向に形成することもできる。また、図2〜図4に示すように、複数の折り襞13aの折り方向を、サイドエアバッグ2が展開する方向と略平行する方向に形成することもできる。
図3(a)には、サイドエアバッグ2の正面図を示しており、サイドエアバッグ2は、インフレータ3を収納した第1気室11と座席7に着座した乗員の側部を保護する第2気室12とを備えた構成になっている。第1気室11と第2気室12との間には、第1気室11と第2気室12とを区分けする隔壁を設けた構成にしておくことも、隔壁を設けずに第1気室11と第2気室12とを一つの気室として、構成しておくこともできる。
隔壁を設けた構成のときには、第1気室11内でインフレータ3から発生した膨張ガスを第2気室12内に導入するための連通孔を隔壁に設けておくことが必要になる。連通孔としては、形成した連通孔の大きさにもよるが、第2気室12への膨張ガスの充てんを迅速に行うため少なくとも2個形成しておくことが望ましい構成になる。大きな径の連通孔を形成した場合には、形成孔を1個だけ形成しておくこともできる。
図3(a)〜図3(c)に示すように、サイドエアバッグ2のエアバッグ本体部2aは、第1気室11の裏面側を構成する第1基布パネル16と、第1気室11の表面側を構成する第3基布パネル18と、本願発明における特徴的構成である折り襞部13を構成する第2基布パネル17と、エアバッグ本体部2aの側面側を構成する第4基布パネル19と、第1気室11と第2気室12とを画成する図示せぬ隔壁を構成する第5基布パネル(図2における、第5基布パネル20のように構成された基布パネル)と、から構成されている。
そして、図2について説明したように、各基布パネル16〜19と第5基布パネルとを相互に縫着することにより袋状のエアバッグ本体部2aを構成することができる。
図3(a)〜図3(c)に示すように、第2基布パネル17には、複数の折り襞13aが形成されているが、折り襞13aの両端部が縫着された構成になっている。そのため、第2基布パネル17によって構成されている膨張面としては、第2気室12が通常の状態で膨張展開した際には、あたかも複数の折り襞13aが形成されていない状態での一つの膨張面として膨張展開することができる。即ち、膨張面に対して広い範囲で押圧力が作用した際には、膨張面は一つの膨張面として広い範囲に作用した押圧力に対応することができる。
第2気室12が膨張展開した際に、第2基布パネル17によって構成される膨張面に対して狭い範囲で押圧力が作用したときには、各折り襞13aが変形して、押圧力が作用している狭い範囲の面積を受容する凹陥状に変形することができる。
各折り襞13aの折り幅としては、膨張面に対して広い範囲で押圧力が作用した際には、膨張面は一つの膨張面として広い範囲に作用した押圧力に対応することができ、しかも、膨張面に対して狭い範囲で押圧力が作用したときには、各折り襞13aが変形して、押圧力が作用している狭い範囲の面積を受容する凹陥状に変形することができる折り幅に形成しておくことが望ましい構成になる。
ここで、図12(a)〜図12(d)を用いて、膨張面に複数の折り襞13aを形成した作用について、膨張面に折り襞を形成しなかった場合と比較してその説明を行う。
即ち、図12(a)、(b)には、サイドエアバッグを構成する基布パネルにおける膨張面51(乗員等に当接して、乗員を拘束する面)に、襞が形成されていない場合を示しており、図12(c)、(d)には、膨張面53に複数の折り襞13aが形成されている場合を示している。膨張面51、53は、縫着部52によって他の基布パネルにそれぞれ縫着されている。
図12(a)に示すように、膨張面51に球形状の負荷子50が衝突すると、縫着部52によって両端が支持されている膨張面51は、図12(b)に示すように、トランポリンの面のように負荷子50の衝撃を吸収するように下方に向かった湾曲面状に変形する。このとき、膨張面51には、下方に向かった湾曲面状に変形することによって、膨張面51を構成している基布が伸ばされることになる、
そして、矢印で示したような張力が、負荷子50の当接した部位から左右に向かって生じることになる。このときに生じた張力によって、負荷子50に対しては、矢印で示すように上方への反力が作用することになる。
そして、膨張面51としては、基布面全体が負荷子50によって押し込まれるため、膨張面51に生じた反力を全て負荷子50が受け止めることになり、負荷子50に対する反力は大きなものになる。
これに対して、図12(c)に示すように、複数の折り襞13aが形成された膨張面53に負荷子50が衝突した場合についてみると、図12(d)に示すように折り襞13aは、その折り襞の状態が解けることで負荷子50を受容する凹陥状に変形することができる。そして、折り襞13aが解けたところで生じる張力は、図12(d)に矢印で示したように、図12(b)における張力よりも小さな張力になる。また、縫着部52の近傍においては、張力が発生せず、負荷子50に対する反力は、図12(b)における反力よりも格段に小さくなる。
このように、負荷子50が膨張面53に衝突しても、負荷子50が衝突した領域内の折り襞13aが折り襞状態を解くように変形することで、負荷子50に対する反力を大幅に低減させることができる。
次に、図5〜図8を用いて、複数の折り襞13aを形成した第2基布パネル17によって構成されている膨張面に対して、狭い範囲の面積で押圧力が作用した場合と、広い範囲の面積で押圧力が作用した場合に関して、それぞれ膨張面からどのような反力が生じるのかについて更に説明する。複数の折り襞13aによって、折り襞部13が構成されている。
図5は、狭い範囲の面積で作用する押圧力として、半球26を実験台29上に載置したエアバッグ27の膨張面に当接させ、半球26に負荷子25を作用させて行った実験の様子を示している。図6は、図5で示す実験を行った結果を示している。
そして、図6では、エアバッグ27に対して半球26を押圧したときの半球26の沈み込み量を横軸とし、半球26に作用させた負荷子25の重量を縦軸にとっている。図6(a)は、エアバッグ27の上下方向、即ち、サイドエアバッグが膨張展開するときの展開方向に対して直交する方向である鉛直方向における上端部側に半球26を作用させたときの状態を示している。
図6(b)には、半球26をエアバッグ27の上下方向における中央部に作用させたときの状態を示している。また、図6(c)には、半球26をエアバッグ27の上下方向における下端部側に作用させたときの状態を示している。
また、図6(a)〜(c)において、実線は、本願発明に係る複数の折り襞を形成した膨張面に半球26を作用させたときの状態を示し、点線は、折り襞を形成していない膨張面に半球26を作用させたときの状態を示している。
図7は、広い範囲の面積で作用する押圧力としては、平板28を実験台29の上に載置したエアバッグ27の膨張面に当接させ、平板28に図5の実験で用いたものと同じ重量を有する負荷子25を作用させて行った実験の様子を示している。図8は、図7で示す実験を行った結果を示している。図8において、実線は、本願発明に係る複数の折り襞を形成した膨張面に乗せた平板28に対して負荷子25を作用させたときの状態を示し、点線は、折り襞が形成されていない膨張面に乗せた平板28に対して負荷子25を作用させたときの状態を示している。
また、図8では、エアバッグ27上に載置した平板28を押圧したときの平板28の沈み込み量を横軸とし、平板28に作用させた負荷子25の重量を縦軸にとっている。
図6(a)〜図6(c)に示すように、同じ沈み込み量だけ半球26を沈ませるのに要する負荷子25の重量としては、実線で示した膨張面に折り襞を形成した場合の方が、点線で示した膨張面に折り襞を形成していない場合よりも軽い重量で行うことが分かる。
逆に、同じ負荷重量が半球26に作用したときには、実線で示した膨張面に折り襞を形成した場合の方が、点線で示した膨張面に折り襞を形成していない場合よりも大きく沈み込むことが分かる。
このことは、半球26が一定量沈み込んだときにエアバッグ27から半球26が受ける反力の大きさいとしては、膨張面に折り襞を形成しておいた場合の方が、折り襞を形成していない場合よりも、小さな反力が作用していることが分かる。エアバッグから受ける反力が小さくなるということは、エアバッグから半球26が受ける衝撃が小さいことを意味する。
また、図8に示すように、膨張面に折り襞を形成していても、折り襞を形成しておかなくても、膨張面に対して広い範囲の面積で負荷が作用したときには、略同じ沈み込み量を呈することが分かる。このことから、膨張面に対して広い範囲の面積で負荷が作用したときには、折り襞の有無に係らず略同じ反力がエアバッグから平板28に対して作用すること
が分かる。
即ち、本願発明のように折り襞を形成していても、正常な状態で着座している乗員の体側部に対して、従来のサイドエアバッグと同様の作用を奏することができる。
このことから分かるように、図1(b)に示すように特殊な配置状態に置いたダミー人形5の頭部5aを包み込むように各折り襞13aが第2気室12の内側に変形して、ダミー人形5の頭部5aを受容する凹陥部を形成することができる。そして、凹陥部が形成されることによって、ダミー人形5の頸椎部6に対して過度の荷重が発生するのを防止できる。
また、複数の折り襞13aが第2気室12の内側に変形することによって、複数の折り襞13aを有した膨張面は、ドアトリム4とダミー人形5の頭部5aとの間を広げる方向に膨張する展開量が抑えられることになる。
複数の折り襞13aがこのように凹陥部状に変形することができるので、サイドエアバッグ2がダミー人形5の頭部5aとドアトリム4との間で張展開を行っても、ダミー人形5の頭部5aをお辞儀させる方向に強く押圧させてしまうことが防止できる。そして、ダミー人形5の頸椎部6に対して過度の荷重を発生させることを防止できる。
尚、図1(b)は、折り襞13aの作用を解り易く説明するために示した図であり、第1気室と第2気室とを画成している隔壁等の図示を省略したりして簡潔に図示している。
また、図13(c)で示したような精密機器81等が座席の端に置かれている場合であっても、複数の折り襞13aが精密機器81等を包み込むように変形することができるので、これらに対するサイドエアバッグ2の影響を抑えることができる。
図2、図3では、第4基布パネル19を用いたエアバッグ本体部2aの構成について説明を行ったが、図4に示すように、エアバッグ本体部2aを構成することもできる。図4(a)、(b)には、第1気室11及び第2気室12の裏面側及びエアバッグ本体部2aの側面を形成する第1基布パネル22と、複数の折り襞13aを形成する第2基布パネル23と、第1基布パネル22の一部との間で第2気室12を形成するとともに、第1気室11と第2気室12との隔壁を形成する第3基布パネル24と、を縫製することによってサイドエアバッグ2を構成する縫製工程を示している。
第1基布パネル22には、一端側に折り返し部22aが形成されている。折り返し部22aは、図4(b)のように縫製されてサイドエアバッグ2が組み立てられたときに、エアバッグ本体部2aの側面を形成することになる。折り返し部22aには、排気孔14が形成されており、排気孔14は、エアバッグ本体部2aが膨張展開したときに、第2気室12内の内圧を調整する孔として形成されている。
第2基布パネル23は、第1基布パネル22や第3基布パネル24の高さ寸法よりも長い高さ寸法を有する基布パネルから構成されており、高さ寸法を長くした基布パネルを、所望の間隔毎に折り曲げて複数の折り襞13aを形成している。そして、複数の折り襞13aを形成した第2基布パネル23は、第1基布パネル22や第3基布パネル24の高さ寸法と略同じ高さ寸法となるように構成されている。
第3基布パネル24には、一端側に折り返し部24aが形成されている。折り返し部24aは、図4(b)のように縫製されてサイドエアバッグ2が組み立てられたときには、サイドエアバッグ2における第1気室11と第2気室12とを画成する隔壁として構成されることになる。折り返し部24aには、第1気室11内に配したインフレータ(不図示)で発生した膨張ガスを第2気室12内に導入するための通気孔(不図示)が形成されている。
折り返し部22aの側縁と第2基布パネル23の側縁とを縫着するとともに、第2基布パネル23における折り返し部22aと縫着する側縁とは反対側の側線を、第3基布パネル24における折り返し部24aとの接続縁に縫着する。折り返し部24aの端縁は、第1基布パネル22の中央側の部位に縫着する。
そして、第3基布パネル24の端縁と第1基布パネル22の端縁とを縫着するとともに、第1気室11内に図示せぬインフレータを収納した状態で、第1基布パネル22から第3基布パネル24の上下端側を縫着する。このように縫着することによって、図4(b)に示すように袋状のサイドエアバッグ2を構成することができる。
折り返し部24aを形成した端縁とは反対側における第3基布パネル24の端縁を延設させた構成にして、図4(c)に示すように、延設させた部位を折り返し部24bとして形成し、この折り返し部24bの端縁を第1基布パネル22の端縁と縫着させて、略四角柱体の形状に構成したサイドエアバッグ2を得ることもできる。
サイドエアバッグの構成として、各種の構成を説明したが、本願発明に係るサイドエアバッグとしては、上述したサイドエアバッグの構成に限定されるものではなく、被拘束物に当接する膨張面に複数の折り襞13aを形成することができる構成であれば、適宜の構成をサイドエアバッグとして採用することができる。
実施例1では、膨張面に複数の折り襞13aを形成した構成について説明を行ったが、実施例2では、膨張面における構成として折り襞13aが形成されていない実施例1とは異なる構成について説明する。実施例2の構成について、図9〜図11を用いて説明をする。図10、図11に示すように、実施例2では、サイドエアバッグ32として、環状の気室部33a〜33dを有した構成になっており、環状の気室部33a〜33dで囲まれた領域38を膜面パネル37で覆った構成になっている。
尚、各気室部33a〜33d間は、連通して環状に構成されている。また、膨張展開時に各気室部33a〜33dによって略四角形状の環状が形成される構成について、図示を行っているが、膨張展開時に各気室部33a〜33dが、円形のドーナツ形状等に形成されるように構成しておくこともできる。
実施例2における他の構成は、実施例1における構成と同様の構成になっている。そのため、実施例1における構成と同様の構成については、実施例1で用いた部材符号を用いることで、その部材についての説明を省略している。
図10(a)には、サイドエアバッグ32のエアバッグ本体部32aの正面図を示し、図10(b)には、図10(a)におけるB−B断面図を示し、図10(c)には、図10(a)におけるC−C断面図を示している。また、図11(a)には、図10(a)におけるB−B断面図においてエアバッグ本体部32aを膨張展開させた状態を示し、図11(b)には、図10(a)におけるD−D断面図においてエアバッグ本体部32aを膨張展開させた状態を示している。
図10(a)、(b)に示すように、エアバッグ本体部32aは、第1基布パネル34と第2基布パネル35とを縫着部41によって、膨張展開を行わない領域38を形成するように領域38の周囲を縫着する。図10(a)に示すように、膨張展開したときに気室部33dが形成される部位にインフレータ3を収納するとともに、第1基布パネル34の外周縁側と第2基布パネル35の外周縁側との間に折り曲げた状態の第3基布パネル36を介在させる。
そして、第1基布パネル34の外周縁側と第3基布パネル36との間、及び第2基布パネル
35の外周縁側と第3基布パネル36との間をそれぞれ縫着部39によって縫着する。この状態において、インフレータ3は、第3基布パネル36と第1基布パネル34及び第2基布パネル35とによって囲まれた空間内に収納でき、この空間が膨張展開したときには気室部33dが形成される。
第1基布パネル34は、第3基布パネル36との縫着部39よりも更に外方に延設されており、この延設されている部位の外周縁側と膜面パネル37の外周縁側とは、縫着部40によって縫着されている。膜面パネル37は、図10(a)に示すように、平面視で十字状の形状に構成されており、エアバッグ本体部32aが膨張展開した際には、膜面パネル37における十字状の交差部が膨張展開を行わない領域38を全て覆うことができる面積を有する形状に構成されている。
そして、膜面パネル37における十字状の各先端部側が、縫着部40によって第1基布パネル34の外方に延設された部位の外周縁側に縫着されている。膜面パネル37を平面視で十字状に形成することにより、膜面パネル37の四隅部を切り欠いておくことができ、環状の気室部33a〜33dが膨張展開したときに、膜面パネル37は緊張状態になって面張力が付与されることになる。
そして、図11(a)、(b)に示すように、面張力が付与された膜面パネル37によって、環状の気室部33a〜33dで覆われた領域38を覆うことができる。
このように構成された膜面パネル37側を、サイドエアバッグ32における被拘束物を拘束する膨張面として構成することができる。
図9(b)に示すように、サイドエアバッグ32が膨張展開したときに、被拘束物が膜面パネル37に対して狭い領域で当接した際には、膜面パネル37は容易に環状の気室部33a〜33dで覆われた領域38内に没入して凹陥状に変形することができる。そして、凹陥状に変形した部位によって、被拘束物が当接した狭い領域の面積を受容するように、膜面パネル37は変形することができる。
これによって、膜面パネル37の狭い領域で被拘束物が当接したときには、被拘束物に対して大きな反力を与えることが防止できる。
尚、図9(a)は、図1(a)と同様にサイドエアバッグ32が座席7内に収納されている状態を示している。
サイドエアバッグ32が膨張展開したときに、被拘束物が膜面パネル37に対して広い領域で当接した際には、被拘束物は環状の気室部33a〜33dにも当接することになり、被拘束物を主として環状の気室部33a〜33dで受け止めることができる。そして、被拘束物が当接した広い領域の面積をサイドエアバッグ32によって拘束することができる。
これによって、被拘束物が膜面パネル37に対して広い領域で当接した際には、従来のサイドエアバッグと同様に、被拘束物を確実に拘束することができる。
上述した各実施例では、サイドエアバッグ2、32を座席内に配設した構成を用いて説明を行ったが、サイドエアバッグ2、32を車両側壁内に配設した構成であっても、上述した効果を奏することができる。
本願発明は、サイドエアバッグにおける膨張面の構成として好適に適用することができる。
1・・・サイドエアバッグ装置、2・・・サイドエアバッグ、2a・・・エアバッグ本
体部、5・・・ダミー人形、7・・・座席、11・・・第1気室、12・・・第2気室、13・・・折り襞部、13a・・・折り襞、16・・・第1基布パネル、17・・・第2基布パネル、18・・・第3基布パネル、19・・・第4基布パネル、20・・・第5基布パネル、22・・・第1基布パネル、23・・・第2基布パネル、24・・・第3基布パネル、26・・・半球、27・・・エアバッグ、28・・・平板、32・・・サイドエアバッグ、32a・・・エアバッグ本体部、33a〜33d・・・環状の気室部、34・・・第1基布パネル、35・・・第2基布パネル、36・・・第3基布パネル、37・・・膜面パネル、38・・・環状の気室部で囲われた領域、40・・・縫着部、50・・・負荷子、51・・・基布パネルの膨張面、53・・・基布パネルの膨張面、71・・・サイドエアバッグ装置、72・・・サイドエアバッグ、72a・・・エアバッグ本体部、75・・・ダミー人形、77・・・座席、80・・・セカンドバッグ、81・・・精密機器。

Claims (3)

  1. 平時は、車両側壁または座席内に格納され、起動時には、座席正面に向かって着座する乗員の体側部と同体側部に対向する車両側壁との間に膨張展開するサイドエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置であって、
    前記サイドエアバッグのエアバッグ本体部における膨張面の構成として、前記エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した前記乗員の体側部に対応した部位における膨張面が、前記膨張面に対して前記座席上の物体からの押圧力が狭い範囲で作用したときには、前記狭い範囲の面積を受容する凹陥状に変形可能に構成され、前記押圧力が広い範囲で作用したときには、前記広い範囲の面積を保持する面形状を維持する構成であることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した前記乗員の体側部に対応する前記膨張面が、複数の折り襞を有した形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグ本体部が、環状の気室部と、前記環状の気室部で囲われた領域を覆い、膨張展開した前記環状の気室部によって面張力が付与される膜面と、を有し、
    前記膜面が、前記エアバッグ本体部の膨張展開時において、座席正面を向いて着座した前記乗員の体側部に対応した部位に配されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
JP2012286966A 2012-12-28 2012-12-28 サイドエアバッグ装置 Pending JP2014129000A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012286966A JP2014129000A (ja) 2012-12-28 2012-12-28 サイドエアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012286966A JP2014129000A (ja) 2012-12-28 2012-12-28 サイドエアバッグ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014129000A true JP2014129000A (ja) 2014-07-10

Family

ID=51407830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012286966A Pending JP2014129000A (ja) 2012-12-28 2012-12-28 サイドエアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014129000A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018179844A1 (ja) * 2017-03-27 2019-11-07 オートリブ ディベロップメント エービー サイドエアバッグ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018179844A1 (ja) * 2017-03-27 2019-11-07 オートリブ ディベロップメント エービー サイドエアバッグ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6237727B2 (ja) 車両用乗員保護装置
JP6399004B2 (ja) 乗員保護装置
JP5203417B2 (ja) サイドエアバッグ装置
US9067558B2 (en) Vehicle side airbag device
JP4552840B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP6374361B2 (ja) 乗員保護装置
JP6426553B2 (ja) 乗員保護装置
JP2017030373A (ja) 乗員保護装置
JP6719285B2 (ja) エアバッグ装置
JP6825516B2 (ja) 車両用シート付エアバッグ装置
US11440499B2 (en) Side airbag device
JP4803663B2 (ja) エアバッグのテザー構造
KR20200003413A (ko) 사이드 에어백 장치
JP5772605B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP2017081314A (ja) 乗員保護装置
JP2014129000A (ja) サイドエアバッグ装置
JP2007099085A (ja) エアバッグ
JP2017030374A (ja) 乗員保護装置
WO2020036048A1 (ja) サイドエアバッグ装置
JP6017270B2 (ja) エアバッグ装置
JP6001863B2 (ja) サイドエアバッグ付きシート
JP2007137150A (ja) 車両用ニーエアバッグ装置
JP2020055370A (ja) 乗員保護装置
WO2023282023A1 (ja) エアバッグ装置
CN110871765B (zh) 气囊装置