JP2014121827A - 印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法 - Google Patents

印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014121827A
JP2014121827A JP2012278745A JP2012278745A JP2014121827A JP 2014121827 A JP2014121827 A JP 2014121827A JP 2012278745 A JP2012278745 A JP 2012278745A JP 2012278745 A JP2012278745 A JP 2012278745A JP 2014121827 A JP2014121827 A JP 2014121827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liner
printed
printing
corrugated cardboard
cardboard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012278745A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5915513B2 (ja
Inventor
Yuji Sawa
祐治 佐波
Yuichi Ogawa
裕一 小川
Katsuyuki Moritaka
勝之 森高
Kenta Tojima
健太 東嶋
Yukiko Suzuki
由紀子 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2012278745A priority Critical patent/JP5915513B2/ja
Publication of JP2014121827A publication Critical patent/JP2014121827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5915513B2 publication Critical patent/JP5915513B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Making Paper Articles (AREA)
  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

【課題】
原紙の風合いを維持し、印刷におけるインキ発色性、印刷面の仕上がりの優れた印刷ライナーまたは印刷段ボールを提供する。
【解決手段】
ライナーまたは段ボールの表面に印刷が施された印刷ライナーまたは印刷段ボールにおいて、少なくとも一部領域が、硫酸バンドが付着した領域に印刷が施されていることを特徴とする印刷ライナーまたは印刷段ボールである。また、ライナーまたは段ボールの表面の少なくとも一部の領域に、硫酸バンドを付着していることを特徴とする印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボールである。
【選択図】なし

Description

本発明は、印刷ライナーまたは印刷段ボールに関する。また、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボールに関する。更に、印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法に関する。特に、原紙の風合いを維持し、印刷におけるインキ発色性、印刷面の仕上がりに優れた印刷ライナーまたは印刷段ボールに関する技術である。
印刷ライナーまたは印刷段ボールは、最終的に段ボール箱に加工され、包装、輸送用パッケージとして使用されているが、近年、内容製品の差別化のため、美粧印刷が施され、展示機能を持たせるという要求が多くなり、高い印刷品質が求められるようになってきている。しかしながら、ライナーまたは段ボールに印刷する場合は、平滑性の低さにより印刷品質が問題となっている。
また、茶ライナーに白インキを多量に印刷した上に、他色を印刷するなどして美粧印刷が行われる場合もある。このような印刷方法の場合、茶ライナー表面を白くし、赤や藍など他色インキの仕上がりをよくするために、高価なインキを多量に印刷する必要があるが、インキ付着量を減らした場合でも、白インキ印刷部の白色度が高く、他色インキの仕上がりがよいライナーが求められている。
上記のような印刷の優れたライナーを得る方法として、ライナー表面に無機顔料、バインダー、表面サイズ剤の3つを配合してなる塗布剤を塗布する方法が開示されている(特許文献1)。しかしながら、ライナー表面に無機顔料塗工層を設けることは、ライナーが本来有する非塗工の風合いを損ねるといった問題があった。
一方で、ライナー表面に水溶性表面塗布剤を塗布する方法(特許文献2)、ノニオン系水溶性樹脂と解離性多価金属塩としてカルシウム塩を含む水性塗工剤を塗工または印刷する方法(特許文献3)、ライナーまたは段ボールの表面にカチオン性樹脂を含有する水性組成物を塗布する方法(特許文献4)が開示されている。これらの方法では、ライナーが本来有する非塗工の風合いを損ねるといった問題は生じないものの、印刷におけるインキの発色や印刷面の仕上がりに関して、充分満足できるものが得られず、更なる改善が求められていた。
なお特許文献2には、水溶性表面塗布剤として、ポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリルアミドおよびスチレン‐ブタジエン共重合体からなる群から選択されることが好ましいとされており、例示もされている。
特許文献3には、ノニオン系水溶性樹脂としてセルロース誘導体またはアルキルケテンダイマーを、またカルシウム塩としてギ酸カルシウムをそれぞれ用いるとこが好ましいとされており、例示もされている。
特許文献4には、カチオン性樹脂がポリアミン系樹脂であること、また水性組成物がカチオン性樹脂とポリアクリルアミド系樹脂を含有することが好ましいとされており、例示もされている。
特開2005‐89931 特開2005‐200773 特開2008‐31579 特開2007‐321307
本発明は、印刷ライナーまたは印刷段ボールに関し、原紙の風合いを維持し、印刷におけるインキ発色性、印刷面の仕上がりに優れた印刷ライナーまたは印刷段ボールを提供するものである。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意研究をおこなった結果、ライナー表面を処理する材料として、多価金属塩が優れる傾向にあることを見つけ出し、更に研究を重ねた結果、硫酸バンドを用いることにより解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明における表面に印刷が施された印刷ライナーまたは印刷段ボールは、少なくとも一部領域が、硫酸バンドが付着した領域に印刷が施されていることを特徴とする。
前記硫酸バンドの付着量が、0.15g/m以上であることが好ましい。
前記印刷が、フレキソ方式であることが好ましい。
前記硫酸バンドの付着が、フレキソ方式の印刷により行われてなることが好ましい。
前記硫酸バンドの付着が、塗工機により行われてなることが好ましい。
また、本発明における印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボールは、表面の少なくとも一部領域に硫酸バンドを付着していることを特徴とする。
前記一部領域の硫酸バンドの付着量が、0.15g/m以上であることが好ましい。
更に、本発明における印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法は、ライナーまたは段ボールの表面の少なくとも一部領域に硫酸バンドを付着させた後、印刷を施すことを特徴とする。
本発明によって製造された印刷ライナーを用いて、段ボールにしてもよい。
本発明によって、原紙の風合いを維持し、印刷におけるインキ発色性、印刷面に優れた印刷ライナーまたは印刷段ボールを提供することが可能となった。
本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールは、印刷ライナーまたは印刷段ボールの少なくとも一部領域が、硫酸バンドが付着した領域に印刷が施されたものである。以下、詳細に説明する。
(硫酸バンドの処理液)
本発明は、ライナーまたは段ボールに硫酸バンドが付着した領域を形成する必要がある。付着方法については特に限定するものではないが、硫酸バンドを水溶液の状態で処理液とし、塗布するとよい。また、硫酸バンドの処理液には、必要に応じて、酸化澱粉、エステル化澱粉、冷水可溶性澱粉、カチオン性澱粉、酵素変性澱粉等の各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやその変性品等、ポリアクリルアミド系樹脂等、スチレン‐ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート‐ブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン‐酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等、アミン類とエピハロヒドリン類とを反応して得られる樹脂(例えばジメチルアミンエピクロロヒドリン樹脂)、カチオン性ビニルモノマーを単独で重合した樹脂(例えばポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリアリルアミン塩)、ポリビニルアミン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアルキレンポリアミド系樹脂、ポリアミドポリ尿素系樹脂等のカチオン性樹脂を使用することが可能であり、これらの中から1種あるいは2種以上を適宜選択して併用することができる。
また、硫酸バンドの処理液には、必要に応じて、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、染料、耐水化剤、流動変性剤、増粘保水剤、着色顔料、染料、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、撥水剤等の各種助剤を適宜添加することもできる。
他の材料を併用、添加する場合は、特にカチオン性の材料を併用することが好ましい。カチオン性の材料であれば、硫酸バンドとの相溶性がよく、液の混合が容易である。
他の材料を併用、添加する場合の配合量としては、硫酸バンド100質量部に対して、1000質量部以下、より好ましくは500質量部以下であり、250質量部以下が特に好ましい。他の材料の配合量が1000質量部以上の場合、相対的に硫酸バンドの比率が減るため、所望の効果を得られなくなる恐れがあり好ましくない。
処理液の硫酸バンドの固形分濃度は、特に限定されるものではなく、塗布後の乾燥条件、塗布量、およびその他の要素を勘案して適宜設定することができるが、0.1〜40質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることが特に好ましい。なお他の材料を併用、添加した場合においても、前述の固形分濃度とすることが好ましい。
処理液の粘度は、特に限定されるものではなく、硫酸バンドの処理液の塗布方式、その他要素を勘案して適宜設定することができるが、ザーンカップNo.4測定値で、5〜25秒であることが好ましく、8〜20秒であることが特に好ましい。粘度が5〜25秒の範囲であれば、ライナー原紙上に均一に塗布することができる。
なお、粘度の調整方法については、固形分濃度の調整、前述した他の材料を適宜配合することにより、調整できる。
硫酸バンドの付着量(乾燥塗布量)は、特に限定されるものではなく、原紙のサイズ度、およびその他の要素を勘案して適宜設定することができるが、0.15g/m以上であると、優れたインキ発色、印刷面を得ることができるため好ましい。付着量の上限は特に限定するものではないが、過剰の付着は、得られる効果が飽和するばかりか、印刷面の均一性に対して悪影響を及ぼす場合があるので、2.0g/m以下とすることが好ましく、特に好ましくは、0.15〜1.5g/mである。
硫酸バンドの処理液の塗布方法としては、特に限定されるものではないが、例えばロッドコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、ゲートロールコーター、サイズプレス等のロールコーター、ビルブレードコーター、ベルバパコーター、スプレーコーター、カーテンコーター、カレンダー塗工等の通常の塗工機、また、グラビア印刷、フレキソ印刷等の印刷機を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。前記塗布方法としては、フレキソ印刷機を使用することが好ましい。
処理液の塗布方法として塗工機を用いる場合、抄紙機に付属の塗工機であっても、抄紙機から独立した塗工機でおこなってもよいが、生産性の面から抄紙機に付属の塗工機で塗布することが好ましい。
処理液の塗布方法としてフレキソ印刷機を使用する場合は、フレキソ印刷機の仕様として、印刷ユニットの並び方により、スタック型、ライン型、セントラルインプレッション型の3タイプに分けられるが、いずれのタイプも使用することができる。
フレキソ印刷機で硫酸バンドを塗布する際、複数ある印刷ユニットのうち、硫酸バンドを塗布する印刷ユニットは色インキを供給する前、すなわち紙に最初に塗布する場所に設置するのが好ましいが、特定のインキ部分の発色性をより高めるため、色インキ用ユニットの間に設置することも可能である。
硫酸バンドを塗布した後、乾燥工程を通過させることが好ましい。乾燥方法としては、塗布面に冷風または室温の風を当てる方法、熱風ドライヤーを使用して熱風を当てる方法、IRドライヤーを使用して赤外線を照射する方法等が使用できる。
(硫酸バンドの塗布領域)
本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールは、ライナーまたは段ボールの少なくとも一部領域に硫酸バンドを塗布することが重要である。塗布領域は、ライナーまたは段ボールの表面全域に塗布することも、特定の一部領域に限定して塗布することもできる。特に、本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールの作用効果によると、印刷におけるインキ発色性、印刷面に対して作用するものであるから、印刷インキが付着する領域に限定して硫酸バンドを塗布することが、省資源、製造コスト削減の観点から好ましい。
(印刷方法)
本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールは、硫酸バンドが付着した領域に対して印刷が施されるが、印刷の方法としては特に限定されるものではない。例えばオフセット印刷に代表される平版印刷、グラビア印刷に代表される凹版印刷、フレキソ印刷に代表される凸版印刷等のほかにも、スクリーン印刷、インクジェット印刷、トナー印刷等が本発明の効果を損なわない範囲で使用することができるが、特にフレキソ印刷を使用することが好ましい。
なおフレキソ印刷機は、印刷ユニットの並び方により、スタック型、ライン型、セントラルインプレッション型の3タイプに分けられるが、いずれのタイプも使用することができる。
またフレキソインキとしては、アルコール型、コソルベント型、水性型、およびUV硬化型等があげられるが、これらのフレキソインキの中でも水性型が安全性、作業性および経済性の面でも優れており、特に好ましい。
硫酸バンドが付着している領域に、印刷を行うと、インキ発色性、印刷面の仕上がりに優れる理由は定かではないが、表面に存在する硫酸バンドと印刷インクの成分が何らかの結合をし、インク成分の原紙中への浸透を妨げるためでないかと考えられる。
(ライナー原紙の製造方法)
本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールに使用されるライナー原紙は、構成するパルプとしては特に限定されるものではなく、例えば化学パルプ、機械パルプ、古紙パルプ等の1種、または2種以上を適宜混合して使用される。さらに2層以上のパルプ層を抄き合せてなる多層構成の原紙を使用することもできる。また、本発明に使用される段ボールについては、前述のライナー原紙を使用したものが用いられる。その他、ライナー原紙、段ボールには必要に応じて、インキ発色性向上、印刷面仕上がりに関しての効果を阻害しない範囲において、サイズ剤、紙力剤、薬品定着剤、濾水剤、填料、染料等を適宜添加することもできる。
ライナー原紙の抄紙方法については、特に限定されるものではなく、湿式抄紙機としては、例えば、丸網式抄紙機、短網式抄紙機、長網式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機等の商業規模の抄紙機を用いることができ、一般的なライナー原紙製造方法である一般的な各種抄紙方法を適宜選択して用いることができる。
本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールに使用されるライナー原紙または段ボールには、ロッドコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、ゲートロールコーター、サイズプレス等のロールコーター、ビルブレードコーター、ベルバパコーター、スプレーコーター、カーテンコーター、カレンダー塗工等の通常の塗工装置、また、グラビア印刷、フレキソ印刷等の印刷機を用いて、原紙の表面処理を行うこともできる。
原紙の表面処理に用いる表面処理剤を構成する材料としては、カオリン、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、合成シリカ、水酸化アルミニウム、プラスチックピグメント等の無機および有機顔料、ポリスチレン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の合成高分子微粒子、スチレン‐ブタジエン系、酢ビ‐アクリル系等の各種ラテックス、ポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリルアミド等の各種表面紙力剤、スチレン系、オレフィン系等の各種表面サイズ剤、増粘剤、消泡剤、耐水化剤、離型剤、防錆剤等の各種助剤、ライナー紙の製造に使用される公知公用の材料を必要に応じて用いることができる。
ライナー原紙については、抄紙した原紙をそのまま本発明の印刷ライナーまたは印刷段ボールに供しても問題はないが、供する前にマシンキャレンダー、ソフトキャレンダー、スーパーキャレンダー、あるいはヤンキードライヤー等を使用して、予め原紙を平滑化処理することもできる。
(段ボールの製造方法)
本発明の印刷段ボールに使用される段ボールは、特に限定されないが、一般的には、コルゲーターマシンで、ライナー原紙と中芯紙を貼り合わせた後で、適当な大きさに断裁されたものが用いられる。
(印刷段ボールの製造方法)
本発明の印刷ライナーを用いた段ボールは、一般的には、コルゲーターマシンで、印刷ライナーと中芯紙を貼り合せた後で、適当な大きさに断裁され段ボールとなる。したがって、本発明の印刷段ボールとしては、印刷ライナーを用いた段ボール、および段ボールに直接印刷を施したものが含まれる。また、本発明の印刷ライナーを使用した段ボール上に、さらに印刷が施される場合でも、その効果が損なわれることはなく、優れた印刷品質をもった段ボールを提供できる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明はそれらの範囲に限定されるものではない。なお、例中の「部」、「%」は特に断らない限り、質量部、質量%を示す。
実施例1
(処理液の調成)
硫酸バンド(商品名:液体硫酸アルミニウム/王子マテリア社製)を固形分濃度20%に希釈し、処理液を得た。
(印刷ライナーの作製)
得られた処理液を、茶ライナー原紙(密度:0.8g/cm、米坪:160g/m、白色度15%)に対して、付着量(固形分塗布量)が0.40g/mになるようにワイヤーバーで塗布、乾燥し、硫酸バンド塗布紙を得た。その後、固形分濃度を35%とした白インキ(商品名:HW913AQP65F白DM/東洋インキ社製)を前記硫酸バンド塗布紙に対して、塗布量(固形)が6g/mになるようにワイヤーバーで塗布し、印刷ライナーを得た。
実施例2
実施例1において、処理液を、硫酸バンド100部、これに対してカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂(商品名:HG5304/星光PMC社製)を43部配合、希釈し、固形分濃度20%とした以外は、全て実施例1と同じ条件で、印刷ライナーを得た。
実施例3
実施例2で得られた処理液を、茶ライナー原紙に対して、塗布量(固形)が0.20g/mになるようにワイヤーバーで塗布、乾燥した以外は、全て実施例2と同じ条件で、印刷ライナーを得た。
比較例1
実施例1において、処理液を、水溶性変性ポリアミン系樹脂(商品名:DK6852/星光PMC社製)100部、これに対してカチオン性ポリアクリルアミド系樹脂を18部配合、希釈し、固形分濃度20%とした以外は、全て実施例1と同じ条件で、印刷ライナーを得た。
比較例2
実施例2において、硫酸バンド100部に代えてギ酸カルシウムを用いた以外は、実施例3と同じ条件で印刷ライナーを得た。
比較例3
実施例2において、硫酸バンド100部に代えて硫酸亜鉛を用いた以外は、実施例3と同じ条件で印刷ライナーを得た。
比較例4
実施例2において、硫酸バンド100部に代えて硝酸マグネシウムを用いた以外は、実施例3と同じ条件で印刷ライナーを得た。
比較例5
処理液を塗布しなかったこと以外は、全て実施例1と同じ条件で、印刷ライナーを得た。
(フレキソ印刷機による印刷ライナーの作製)
実施例4
セントラルインプレッション型フレキソ印刷機(商品名:プレファイン、Ficher&Krecke社製)の第一番目の印刷ユニットに、実施例2で得られた固形分濃度20%の処理液を355線/インチのメッシュロールに供給し、ドクターでかきとって塗布量を計量したあと、フレキソ用刷版に転写し、茶ライナー原紙(商品名:ABO170/王子マテリア社製)に170m/minの速度で印刷した。続けて、熱風ドライヤーで乾燥させ、その後、白インキ(商品名:HW913AQP65F白DM/東洋インキ社製)を200線/インチのメッシュロールを用いて印刷、熱風ドライヤーで乾燥させ、印刷ライナーを得た。
比較例6
実施例4において、処理液を、比較例1で得られた固形分濃度20%の処理液に変更した以外は、すべて実施例4と同じ条件で印刷ライナーを得た。
比較例7
処理液を塗布しなかったこと以外は、すべて実施例4と同じ条件で印刷ライナーを得た。
得られた処理液、および印刷ライナーについて、下記の評価を行い、得られた結果を表1および表2に示した。
「処理液の粘度」
固形分濃度20%の処理液の粘度を以下の方法(ザーンカップ法)で測定した。
25℃に保った処理液中に、オリフィス径4mmのザーンカップNo.4を沈め、沈めたカップを素早く一定の動作で引き上げ、カップ底面が液面から離れる瞬間から、オリフィスから流出する処理液の流れが途切れるまでの時間を測定する。
「インキ発色性」
印刷ライナーのインキ発色性について、下記の通り目視評価した。
◎:インキ発色性が優れており、印刷仕上がりがよい
○:インキ発色性がやや優れており、印刷仕上がりが若干よい
△:インキ発色性がやや劣り、印刷仕上がりが若干わるい
×:インキ発色性が劣り、印刷仕上がりがわるい
Figure 2014121827
Figure 2014121827
いずれの実施例とも、本発明で規定する硫酸バンドを塗布することにより、印刷におけるインキ発色性が優れ、印刷仕上がりのよい印刷ライナーが得られた。

Claims (8)

  1. ライナーまたは段ボールの表面に印刷が施された印刷ライナーまたは印刷段ボールにおいて、少なくとも一部領域が、硫酸バンドが付着した領域に印刷が施されていることを特徴とする印刷ライナーまたは印刷段ボール。
  2. 硫酸バンドの付着量が、0.15g/m以上である請求項1記載の印刷ライナーまたは印刷段ボール。
  3. 印刷がフレキソ方式である請求項1または2記載の印刷ライナーまたは印刷段ボール。
  4. 硫酸バンドの付着が、フレキソ方式の印刷により行われてなる請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷ライナーまたは印刷段ボール。
  5. 硫酸バンドの付着が、塗工機により行われてなる請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷ライナーまたは印刷段ボール。
  6. ライナーまたは段ボールの表面の少なくとも一部の領域に、硫酸バンドを付着していることを特徴とする印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール。
  7. 硫酸バンドの付着量が、0.15g/m以上である請求項6記載の印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール。
  8. ライナーまたは段ボールの表面の少なくとも一部領域に、硫酸バンドを付着させた後、印刷を施すことを特徴とする印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法。
JP2012278745A 2012-12-20 2012-12-20 印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法 Active JP5915513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012278745A JP5915513B2 (ja) 2012-12-20 2012-12-20 印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012278745A JP5915513B2 (ja) 2012-12-20 2012-12-20 印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014121827A true JP2014121827A (ja) 2014-07-03
JP5915513B2 JP5915513B2 (ja) 2016-05-11

Family

ID=51402749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012278745A Active JP5915513B2 (ja) 2012-12-20 2012-12-20 印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5915513B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017014674A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 レンゴー株式会社 プレプリント用ライナ原紙の製造方法
JP2021012456A (ja) * 2019-07-04 2021-02-04 レンゴー株式会社 情報管理方法
JP2021012455A (ja) * 2019-07-04 2021-02-04 レンゴー株式会社 情報管理方法及び情報管理システム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007100278A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Daio Paper Corp 段ボール外装用ライナ
JP2009119636A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Umetani Seisakusho:Kk 印刷機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007100278A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Daio Paper Corp 段ボール外装用ライナ
JP2009119636A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Umetani Seisakusho:Kk 印刷機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017014674A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 レンゴー株式会社 プレプリント用ライナ原紙の製造方法
JP2021012456A (ja) * 2019-07-04 2021-02-04 レンゴー株式会社 情報管理方法
JP2021012455A (ja) * 2019-07-04 2021-02-04 レンゴー株式会社 情報管理方法及び情報管理システム
JP7267858B2 (ja) 2019-07-04 2023-05-02 レンゴー株式会社 情報管理方法及び情報管理システム
JP7294918B2 (ja) 2019-07-04 2023-06-20 レンゴー株式会社 情報管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5915513B2 (ja) 2016-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103119219B (zh) 印刷用涂料纸和形成印刷图像的方法
JP4625008B2 (ja) 優れた印刷適性を有する天然紙
JP5251364B2 (ja) 塗工白板紙
JP2009138317A (ja) 印刷用塗工紙
JP2010100039A (ja) インクジェット用記録紙
JP5915513B2 (ja) 印刷ライナーまたは印刷段ボール、印刷ライナー用のライナーまたは印刷段ボール用の段ボール、および印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法
JP2016175250A (ja) インクジェット捺染用転写紙
JP6248567B2 (ja) 工程紙基材用キャスト塗工原紙およびキャスト塗工紙
JP4952526B2 (ja) 塗工ライナー及びそれを用いた段ボール
JP2008087854A (ja) 薄葉紙用カートン及び薄葉紙箱体
JP5015359B2 (ja) 印刷用塗工紙の製造方法
JP7217264B2 (ja) 工程紙基材用キャスト塗工紙
JP2014122443A (ja) 印刷ライナーまたは印刷段ボールの製造方法
JP5521673B2 (ja) 圧着シート用塗工紙
JP2006233371A (ja) 印刷用塗工紙及びその製造方法
JP5357606B2 (ja) 多層抄き紙
JP5542589B2 (ja) 黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びその製造方法
JP4952628B2 (ja) 塗工ライナー及びそれを用いた段ボールシート
JP2007046218A (ja) 印刷用塗被紙およびその製造方法
JP2010084241A (ja) 塗工ライナーの製造方法
JP2013148700A (ja) 湿式電子写真印刷用紙
JP3867608B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP4245556B2 (ja) キャスト塗工紙及びその製造方法
JPH04234473A (ja) 粘着シート
JPH08296197A (ja) 印刷用塗被紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5915513

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250