JP2014109319A - ボールねじ機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工の無駄を省き、ボールねじ機構の信頼性を高め、製造の自由度が向上するボールねじ機構及びその製造方法を提供する。
【解決手段】外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸を包囲するように配置され、内周面に雌ねじ溝とこの雌ねじ溝の両端を連結する循環溝とを形成したナットNと、対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、ナットNの前記雌ねじ溝を、この雌ねじ溝に対応する形状の刃物Tbを回転軸Taの外周に有する工具Tを、例えば遊星歯車機構等を用いて軸線O回りに自転させつつ偏心軸Q回りに公転させて切削加工するようにした。
【選択図】図5
【解決手段】外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸を包囲するように配置され、内周面に雌ねじ溝とこの雌ねじ溝の両端を連結する循環溝とを形成したナットNと、対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、ナットNの前記雌ねじ溝を、この雌ねじ溝に対応する形状の刃物Tbを回転軸Taの外周に有する工具Tを、例えば遊星歯車機構等を用いて軸線O回りに自転させつつ偏心軸Q回りに公転させて切削加工するようにした。
【選択図】図5
Description
本発明は、一般産業用機械に組付けられたり、或いは自動車や船舶に使用されたりするボールねじ機構に関するものである。
近年、車両等の省力化が進み、例えば自動車のトランスミッションやパーキングブレーキなどを手動でなく、電動モータの力により行うシステムが開発されている。そのような用途に用いる電動アクチュエータには、電動モータから伝達される回転運動を高効率で軸線方向運動に変換するために、ボールねじ機構が用いられる場合がある。
しかるに、通常、ボールねじ機構は、ねじ軸と、ナットと、両者間に形成された転走路内を転動するボールとからなるが、いわゆるコマ式のボールねじ機構においては、転走路の一端から他端へとボールを戻すために、コマをナットに取り付けている(特許文献1参照)。又、ナットの雌ねじ溝は、螺旋状に刃物を形成したタップ工具を用いてナットの内周面を切削加工することで形成できる(特許文献2参照)。
しかるに、従来技術の製造方法によれば、
(1)加工されるナット内周面においては、実際にボールが挿入されて使用される部分以外に雌ねじ溝の切削が行われ、不必要な加工が行われている。
(2)加工されるナット内周面においては、実際にボールが挿入されて使用される転走路以外の部分(不使用溝という)についても雌ねじ溝の切削が行われるが、ボールねじ組立の際に、かかる不使用溝に誤ってボールが挿入されると、ボールが詰まって作動不良を起こす恐れがある。
(3)タップ工具の切り歯は、ナットに最初に挿入する側の先端から後方に向かって徐々に切削量を増して行くようなテーパ状になっている為、工具の径方向及び軸方向寸法が増大し、加工機及び加工法に制約が伴うという問題がある。
(1)加工されるナット内周面においては、実際にボールが挿入されて使用される部分以外に雌ねじ溝の切削が行われ、不必要な加工が行われている。
(2)加工されるナット内周面においては、実際にボールが挿入されて使用される転走路以外の部分(不使用溝という)についても雌ねじ溝の切削が行われるが、ボールねじ組立の際に、かかる不使用溝に誤ってボールが挿入されると、ボールが詰まって作動不良を起こす恐れがある。
(3)タップ工具の切り歯は、ナットに最初に挿入する側の先端から後方に向かって徐々に切削量を増して行くようなテーパ状になっている為、工具の径方向及び軸方向寸法が増大し、加工機及び加工法に制約が伴うという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、加工の無駄を省き、ボールねじ機構の信頼性を高め、製造の自由度が向上するボールねじ機構を提供することを目的とする。
第1の本発明のボールねじ機構は、外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、
前記ナットの雌ねじ溝は、前記雌ねじ溝に対応する形状の刃物を有する工具を、自転させつつ公転させて切削加工されたものである。
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、
前記ナットの雌ねじ溝は、前記雌ねじ溝に対応する形状の刃物を有する工具を、自転させつつ公転させて切削加工されたものである。
第2の本発明のボールねじ機構は、外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、
前記ナットの循環溝は、塑性加工により前記ナットの内周面に形成されたものである。
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、
前記ナットの循環溝は、塑性加工により前記ナットの内周面に形成されたものである。
上述のボールねじ機構の焼き入れ処理においては、ナットの循環溝の一部に高周波焼き入れを施して、表面に焼き入れ層を形成し、他の部分については高周波焼き入れを施さず硬化させないことが好ましい。すなわち、雌ねじ溝に対しては高周波焼き入れを施して、表面硬さをHRC58以上62以下とする。また、循環溝のうち転走路との接続部分である両端部に対しては高周波焼き入れを施して、その表面硬さをHRC58以上62以下とする。これら高周波焼き入れを施した部分のHV550以上となる有効硬化層深さは、0.4mm以上であることが好ましい。一方、循環溝のうち前記両端部の間の中間部に対しては高周波焼き入れを施さず、その表面硬さをHV550以下とする。
第1の本発明によれば、前記ナットの雌ねじ溝は、前記雌ねじ溝に対応する形状の刃物を有する工具を、自転させつつ公転させて切削加工するので、一般的なタップ工具を用いる場合と比較し、ボールが転走する雌ねじ溝以外の切削加工を極力抑制できるので、加工時間が短縮され、刃物の損耗を抑制できる。又、一般的なタップ工具では外径がナットの内径より大きいため、加工の自由度が制限されるが、本発明の刃物は、例えば比較的細い回転軸の外周に一つ形成すれば足りるので、これにより加工の自由度を増大させることができる。更に、組み付け時において、従来のタップ工具にて形成される不使用溝のような部位を極力形成することなく加工できるので、ボールが誤って挿入されやすい部位を減らすことにより誤組等の不具合を回避できる。尚、「雌ねじ溝に対応する形状の刃物」とは、刃物の切削面が雌ねじ溝の断面形状に一致するか、それに近似する形状を有することをいう。
前記ナットの循環溝は、塑性加工により前記ナットの内周面に形成されると好ましい。
例えば、コマ式ボールねじ機構では、一般に循環溝が成形されているコマをナットへ組付けることが行われる。しかるに、コマ式ボールねじ機構では、ボールが転走する雌ねじ溝と、コマに成形された循環溝との間に段差が生じることが避けられず、結果として、無視できない異音、作動トルク変動、寿命低下が発生する恐れがある。これに対し本発明によれば、コマを用いることなく、ナットの内周面に循環溝を直接形成するので、循環溝と雌ねじ溝との間に段差が形成されることがなく、滑らかに接続できるので、循環溝と雌ねじ溝との間をボールが通過しても、無視できない異音や作動トルク変動を生じることがなく、また寿命低下等を抑制することができる。
第2の本発明によれば、前記ナットの循環溝は、塑性加工により前記ナットの内周面に形成されるので、容易に形成できると共に、前記雌ねじ溝に対応する形状の刃物を有する工具を、自転させつつ公転させて切削加工を併せて行うことで、前記循環溝と前記雌ねじ溝とを段差なく接続させることができ、異音、作動トルク変動、寿命低下等を抑制することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかるボールねじ機構の軸線方向断面図である。図2は、図1に示すナットをII-II線で切断して矢印方向に見た図である。図1において、不図示の被駆動部材に連結され、回転不能且つ軸線方向にのみ移動可能に支持されたねじ軸1の外周面には、雄ねじ溝1aが形成されている。不図示のハウジングに対して回転のみ可能に支持された円筒状のナット2は、ねじ軸1を包囲するように配置され、内周面に、2列の雌ねじ溝2a(図2参照)と、各雌ねじ溝2aに接続する循環溝2bとを形成している。複数のボール3が、対向する両ねじ溝間に形成された螺旋状の転走路内を転動し、循環溝2bを介して戻るように配置されている。
次に、本実施の形態にかかる製造方法について説明する。まず、ナットの素材であるフランジ付きの中空円筒部材の内周面に、循環溝を形成する。図3は、循環溝を形成する工程を示す図であり、図3(a)は中空円筒部材と金型を示す図、図3(b)は図3(a)の構成を矢印IIIB方向に見た図であり、図3(c)は図3(b)の金型を矢印IIIC方向に見た図である。ここでは、図3に示すような金型Mを用いて鍛造加工を行う。金型Mは、中空円筒部材の内径より小径の外径を有する円筒状であって、その外表面に図3(b)、(c)に示すようなS字状の凸部Maを2つ形成している。凸部Maは、循環溝2bの形状に対応している。
かかる金型Mを中空円筒部材Nの内部に挿入して、その内周面の上部に凸部Maを当接させ、更に金型Mの両端を支持した状態で、中空円筒部材Nを金型Mに向かってプレス(P)し、鍛造加工を行う。すると、図4に示すように、凸部Maが中空円筒部材Nの内周面に転写され、くぼんだ2つの循環溝2bが形成される。
次に、循環溝2bを形成した中空円筒部材Nの内周面に、雌ねじ溝を形成する。図5は、雌ねじ溝を形成する工程を示す図である。ここでは、図5に示すような切削工具Tを用いて切削加工を行う。切削工具Tは、回転軸Taの外周に、刃物Tbを形成している。刃物Tbの切削面(周方向に対向する面)は、雌ねじ溝2aの形状に一致する。回転軸Taは、その軸線O回りに回転(図5(b)のA)するが、それとは独立して偏心軸Q回りに公転(図5(b)のB)する。尚、このように切削工具Tを自転及び公転させる機構としては、例えば遊星歯車機構(不図示)の遊星歯車に回転軸Taを連結した構成が考えられるが、それに限られない。
この切削加工を行う場合、中空円筒部材Nの端面近辺では自転する刃物Tbの公転軌道を、自転する刃物Tbが中空円筒部材Nの内周面に接触しないよう公転軌道中心寄りに逃がすことが必要となる。更に図5に示すように、切削工具Tの回転軸Taを所定の軸線方向位置で半径方向外方にシフトさせ、雌ねじ溝2aのピッチで軸線方向に送り出しながら公転させつつ、より速い速度で自転させることで、360度未満の螺旋状の雌ねじ溝2aを、中空円筒部材Nの内周面に切削形成することができる。このとき、循環溝2bに軸線方向位置及び位相を合わせることで、図6に示すように、各循環溝2bが雌ねじ溝2aの両端に接続するように形成できる。図5に示す切削工具Tでは、2本の雌ねじ溝2aを形成するために、同じ中空円筒部材Nについて2回切削加工することになるが、回転軸Ta上に刃物Tbを2つ形成すれば、一度の切削加工で形成できる。
次に、循環溝2b及び雌ねじ溝2aを形成した中空円筒部材Nの内周面に、焼入処理を行う。図7は、高周波焼き入れの処理工程を示す図である。ここでは、図7に示すように、中空円筒状部材Nの内部に高周波焼き入れ用のコイルCを配置し、雌ねじ溝2aに対しては、雌ねじ溝2a全体に沿うようにコイルCを配する。また、循環溝2bに対しては、両端部のみに沿うようにコイルCを配する。このようにコイルCを配して高周波焼き入れを施せば、雌ねじ溝2a全体と循環溝2bの両端部のみに焼き入れが施され、循環溝2bの中間部には焼き入れが施されない。
その結果、循環溝2bに形成されたHV550超過の有効硬化層の形成状態は、図8に示すようになる。図8は、循環溝2bの長手方向に直行する平面で切断した循環溝2bの断面図である。図8のA,B,B‘,及びCは、図7に示した切断位置の符号に対応している。例えば、図8のAは、図7のA線で切断した循環溝2bの断面図である。
循環溝2bの中間部は、図8のA,B,およびB‘に示すように、循環溝の溝底の表面全体には有効硬化層(図8では斜線部として示してある)は形成されていない。中間部のうちの中央部分であるAについては、前記溝底の両縁部にのみ若干の有効硬化層が形成されているが、ボール3が接触する溝底部分には有効硬化層は形成されていない。中間部のうちの端部であるB及びB’については、ボール3の循環時にボール3の進行方向が変化し突き当たる部分(一方の縁部)にのみ有効硬化層が形成されている。一方、循環溝2bの両端部は、図8のCに示すように、雌ねじ溝2aと同様に、前記溝底の表面全体に有効硬化層が形成されている。この場合、これらHV550以上となる有効硬化層深さは0.4mm以上であることが好ましい。
雌ねじ溝2aは、ボール3を介して負荷を受ける負荷圏であるが、高周波焼き入れにより表面に焼き入れ層が形成されているため、大きな負荷に耐えることができる。また、循環溝2bの両端部は、転走路との接続部分であり、転走路から導入されてきたボール3が突き当たり衝撃を受ける部分であるが、高周波焼き入れにより表面に焼き入れ層が形成されているため、前記衝撃に耐えることができる。また、摩耗も生じにくい。そのため、循環溝2bの耐久性が優れている。
一方、循環溝2bの中間部は、負荷は小さい無負荷圏であるため、焼き入れ層が形成されている必要はない。むしろ、硬化されておらず靭性が優れているため、割れ等の損傷が生じにくい。また、雌ねじ溝2aよりも循環溝2bの溝底の方が深い溝であるため、ナット2のうち循環溝2bが形成されている部分は、その他の部分よりも薄肉となるが、この薄肉部分の靭性が優れているため、ナット2の外径を小さくしても(すなわち、循環溝2bが形成されている部分をより薄肉化しても)割れ等の損傷が生じにくい。
このように、上記のように焼き入れを施せば、ナット2全体の耐久性を向上させつつ、ナット2の小型化を図ることが可能となる。
このように、上記のように焼き入れを施せば、ナット2全体の耐久性を向上させつつ、ナット2の小型化を図ることが可能となる。
図9は、比較例にかかるコマ式ボールねじ機構の軸線直交方向断面図であり、図10は、図9の構成をIX-IX線で切断して矢印方向に見た図であるが、3次元的奥行きは廃止し、模式的に表している。図11は、図1に示す本実施の形態の構成をX-X線で切断して矢印方向に見た図であるが、3次元的奥行きは廃止し、模式的に表している。図9,10に示す比較例は、ナット2の取り付け孔2cに、循環溝4aを有するコマ4を組み付けている点のみが異なる。
ねじ軸1の雄ねじ溝1aとナット2の雌ねじ溝2aにより形成される転送路は、ボール3の外径にほぼ近似した螺旋状の空間となる。よって図10に示すように、循環溝4aをコマ4に形成して、ナット2’に組み付けた場合、循環溝4aの導入部は、ナット2の雌ねじ溝2aよりも径方向で外方に逃げていなくてはならず、それにより雌ねじ溝2aと循環溝4aとの間には段差Δが生じる。コマ4は別部材であるため、段差Δを0にする事は一般的には困難である。これに対し、本実施の形態によれば、循環溝2bはナット2の内周面に直接形成されるため、図11に示すように、雌ねじ溝2aと循環溝2bとの間Dを滑らかに接続し、段差を設けないようにできるので、雌ねじ溝2aと循環溝2bとの間をボール3が通過しても、異音や作動トルク変動(ひっかかり等)を生じることがなく、また寿命低下等を抑制することができる。
更に、比較例の構成では、図9に示すように、ナット2’の内周面には軸線方向にわたって雌ねじ溝2aが形成される。かかる場合、軸線方向における取り付け孔2c、2cの間に形成された雌ねじ溝(不要溝)2a’と、それに対向する雄ねじ溝1aとの間に、点線で示すようにボール3を誤って組み付けると、ボール3が転走できずにねじ軸1とナット2がロックしてしまう恐れがある。これに対し本実施の形態によれば、図1に示すように、軸線方向における循環溝2b、2bの間に雌ねじ溝を形成しないので、ボール3が誤って組み付けられる余地がなく、作動不良を招く恐れがない。
図12は、変形例にかかる循環溝を形成する工程を示す図であり、図12(a)は中空円筒部材と金型を示す図、図12(b)は図12(a)の構成を矢印XIB方向に見た図である。図3に示す工程の場合、金型Mの両端のみを支持しているので、プレス圧Pが強大であると金型Mが撓み、循環溝を精度良く転写形成できない恐れがある。
これに対し本変形例では、中空円筒部材Nの中央に孔Naを形成し、ここを通した支持柱SCで金型Mの中央を更に支持するようにしている。従って、金型Mは両端と中央の三点で支持されるため、例えプレス圧Pが強大であっても金型Mの撓みが顕著に減少し、循環溝を精度良く転写形成できる。尚、本変形例で用いる中空円筒部材Nは、2つの雌ねじ溝2aの間において、これらに連通しないようにして孔Naが形成されるため、ここからボール3が脱落する恐れはない。孔Naは、ボールねじ機構の使用中、不図示の蓋部材で遮蔽されても良い。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
1 ねじ軸
2 ナット
3 ボール
N 中空円筒部材
T 切削工具
G コイル
2 ナット
3 ボール
N 中空円筒部材
T 切削工具
G コイル
Claims (5)
- 外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され、内周面に雌ねじ溝と、前記雌ねじ溝の両端を連結する循環溝とを形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構において、
前記ナットの雌ねじ溝は、前記雌ねじ溝に対応する形状の刃物を有する工具を、自転させつつ公転させて切削加工されたものであることを特徴とするボールねじ機構。 - 前記ナットの循環溝は、塑性加工により前記ナットの内周面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ機構。
- 外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝と、前記雌ねじ溝の両端を連結する循環溝とを形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、を有するボールねじ機構おいて、
前記ナットの循環溝は、塑性加工により前記ナットの内周面に形成されていることを特徴とするボールねじ機構。 - 前記ナットの循環溝の表面硬さがHRC58以上62以下、前記ナットの循環溝のうち前記転走路との接続部分である両端部の表面硬さがHRC58以上62以下、前記ナットの循環溝のうち前記両端部の間の中間部の表面硬さがHV550以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボールねじ機構。
- 請求項4に記載のボールねじ機構を製造するに際して、前記ナットの循環溝のうち前記両端部のみと前記ナットの雌ねじ溝とに高周波焼き入れによる硬化層を有することを特徴とするボールねじ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263988A JP2014109319A (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | ボールねじ機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012263988A JP2014109319A (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | ボールねじ機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019039519A (ja) * | 2017-08-28 | 2019-03-14 | 株式会社ジェイテクト | ボールねじ装置、ボールねじ装置の製造方法及びボールねじ装置を備えたステアリング装置 |
CN110102806A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-08-09 | 浙江亚太机电股份有限公司 | 一种孔型零件铣油槽方法 |
-
2012
- 2012-12-03 JP JP2012263988A patent/JP2014109319A/ja active Pending
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