JP2014103324A - 電流リード - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性(機械的特性、電気的特性)、現地取付作業性に優れるとともに、小型化を図ることができる電流リードを提供する。
【解決手段】電流リードを、熱電変換素子の低温部側に低温側コア電極が接合され、熱電変換素子の常温部側に常温側コア電極が接合されてなる素子ユニットと、一端側が前記超電導応用機器に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により低温側コア電極に接続される低温側キャップ電極と、一端側が外部機器に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により常温側コア電極に接続される常温側キャップ電極と、低温側コア電極と低温側キャップ電極との間、及び常温側コア電極と常温側キャップ電極との間に介在する多点接触式の接触子と、を備えた構成とし、低温側キャップ電極と常温側キャップ電極とにより、素子ユニットを軸方向に移動可能に狭持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、低温部に設置される超電導応用機器と常温部に設置される外部機器を接続する電流リードに関し、特に熱電変換素子を用いた熱電冷却型の電流リードに関する。
近年、超電導ケーブルや超電導マグネット等、超電導を利用した超電導応用機器の分野では、実用化に向けてさかんに研究、開発が行われている。一般に、超電導応用機器は低温部(低温容器)に設置され、常温部に設置された外部機器(例えば電源)と、電流リードを介して接続される。
超電導応用機器の運転は、極低温環境下で行われるため、低温部の断熱性が極めて重要となる。低温部の断熱性が悪く、低温部への熱侵入が大きいと、超電導応用機器の冷却効率が低下して超電導状態を維持するための冷却コストが増大することとなり、場合によっては超電導応用機器を運転できなくなってしまう。この低温部への熱侵入の経路としては、低温容器を伝熱する経路、又は電流リードを伝熱する経路が考えられる。
電流リードを介した熱侵入を防止するための手法として、熱電変換素子(以下、ペルチェ素子)を利用した熱電冷却型電流リードが提案されている(例えば特許文献1)。ペルチェ素子は、例えばBiTe(ビスマス−テルル)系の化合物半導体で構成され、通電したときに一端側から吸熱し、他端側から放熱する機能を有する。ペルチェ素子がp型半導体で構成される場合は、電流の流入側で吸熱が生じ、流出側で発熱が生じる。逆に、ペルチェ素子がn型半導体で構成される場合は、電流の流入側で発熱が生じ、流出側で吸熱が生じる。したがって、熱電冷却型電流リードにおける通電方向に応じて、p型半導体又はn型半導体で構成されるペルチェ素子を用いることで、通電時に低温部から常温部に向けて熱が移動するので、低温部への熱侵入が低減される。
熱電冷却型の電流リードにおいては、ペルチェ素子の一端側に低温部の超電導応用機器に接続される電極(低温側電極)が接合され、他端側に常温部の外部機器に接続される電極(常温側電極)が接合される。ペルチェ素子と低温側電極及び常温側電極とを電気的に接続する手法としては、作業が容易であり、また良好な電気接続性が得られることから、半田接合が好適であるとされている。以下において、低温側電極と常温側電極を区別しない場合は、単に「電極」と称する。
ここで、半田接続部に意図しない外力(特にせん断方向の外力)が働くと、半田接続部が破損し、電流リードとしての性能に関わる電気抵抗が上昇する虞がある。そのため、半田接続部を含む電流リード本体(例えばペルチェ素子+電極)の周囲には、保護部材が配置される(例えば特許文献2、3)。すなわち、保護部材の内部に電流リード本体が固定された構造となる。このような構造では、電流リード本体が熱収縮することに伴い半田接続部に応力が集中するため、半田接続部が破損しやすくなる。特許文献2、3では、可撓性を有するフレキシブル導体により、電流リード本体で生じる熱歪みが吸収されるようになっている。
一方、近年では、電流リードの大容量化が要求されている。ペルチェ素子及び電極の断面積を大きくすることにより、電流リードの電流容量を大きくすることができる。しかし、断面積を大きくすると、ペルチェ素子と電極の平面度にずれが生じやすく、半田付け不良が発生して半田接続部の電気抵抗が上昇する虞がある。そこで、電流リードの大容量化を図る際には、電流リードを複数用意して、これを並列に装着するという対応が採られる(例えば特許文献4)。
なお、特許文献2〜4は、酸化物超電導体を利用した電流リードであるが、ペルチェ素子を利用した電流リードにおいても同様の構成が採用される。
特開2004−6859号公報 特開平7−283023号公報 特開平7−99111号公報 特開平5−114515号公報
しかしながら、従来の電流リードにおいては、熱歪みを吸収するためのフレキシブル導体が電流流路となっているため、電流リードの電流容量はフレキシブル導体によっても制約を受ける。従来の電流リードは、大きなものでも100A級である。このように、従来の電流リードは単体での電流容量がそもそも小さいため、複数の電流リードを用いて大容量化を図ろうとすると、電流リードを配置するために非常に大きなスペースが必要となり、機器が大型化してしまう。また、それぞれの電流リードの電極にケーブルを接続するため、現地取付作業が煩雑となる。
さらには、ペルチェ素子と電極が半田接続されるため、電流リードが適用されている機器の設計変更があった場合や、電流リード自体に不具合があった場合等に、容易に交換することができない。
本発明の目的は、信頼性(機械的特性、電気的特性)、現地取付作業性に優れるとともに、小型化を図ることができる電流リードを提供することを目的とする。
本発明に係る電流リードは、低温部に設置される超電導応用機器と常温部に設置される外部機器とを接続する電流リードであって、
熱電変換素子の低温部側に低温側コア電極が接合され、前記熱電変換素子の常温部側に常温側コア電極が接合されてなる素子ユニットと、
一端側が前記超電導応用機器に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により前記低温側コア電極に接続される低温側キャップ電極と、
一端側が前記外部機器に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により前記常温側コア電極に接続される常温側キャップ電極と、
前記低温側コア電極と前記低温側キャップ電極との間、及び前記常温側コア電極と前記常温側キャップ電極との間に介在する多点接触式の接触子と、を備え、
前記低温側キャップ電極と前記常温側キャップ電極とにより、前記素子ユニットが軸方向に移動可能に狭持されていることを特徴とする。
本発明によれば、信頼性(機械的特性、電気的特性)、現地取付作業性に優れるとともに、小型化を図ることができる電流リードを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る電流リードを用いた超電導磁石装置の一例を示す図である。 実施の形態に係る電流リードの詳細な構成を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る電流リードを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電流リードを用いた超電導磁石装置を示す図である。
図1に示すように、超電導磁石装置1は、低温部20に設置される超電導コイル21と、常温部30に設置される電源31と、電源31と超電導コイル21を電気的に接続する2つの電流リード10を備えている。2つの電流リード10を区別する場合は、電流リード10A、10Bと称する。
超電導コイル21は、例えば、真空断熱構造を有する低温容器22内に設置され、液体ヘリウムによって冷却される。電源31は、超電導コイル21を励磁するのに必要な電流を、電流リード10を介して供給する。
電流リード10は、熱電変換素子であるペルチェ素子11を有する熱電冷却型の電流リードである。ペルチェ素子11の一方の面には超電導コイル21に接続される低温側電極12が接合され、他方の面には電源31に接続される常温側電極13が接合される。低温側電極12、常温側電極13は、電気抵抗の面からCu含有量が90重量%以上であることが望ましく、例えば純度99.99%以上の無酸素銅で構成される。
ペルチェ素子11は、例えばBiTe系、BiTeSb系、又はBiSb系の化合物半導体で構成される。特に、熱電変換効率の面からTe含有量が5〜50重量%であるBiTe系半導体又はBiTeSb系半導体が好適である。BiTe系半導体又はBiTeSb系半導体を適用した場合、常温から200K付近までの温度範囲で良好な冷却能力が得られる。また、BiSb系半導体を適用した場合、200K付近から液体窒素温度(77K)付近までの温度範囲で良好な冷却能力が得られる。
また、ペルチェ素子11には、室温以下の低温において、性能指数Z(=α2/(κρ)、α:ゼーベック係数、κ:熱伝導率、ρ:比抵抗)の値が最大となるように組成が調整された半導体を使用することが望ましい。
電源31の正極側に接続される電流リード10Aのペルチェ素子11にはn型半導体が適用され、負極側に接続される電流リード10Bのペルチェ素子11にはp型半導体が適用される。例えば、BiTe系半導体の導電型は、SbI3を添加することによりn型に制御され、PbI3を添加することによりp型に制御される。また、構成元素の量を化学量論比からわずかにずらすことによって、BiTe系半導体の導電型を制御することもできる。
何れの電流リード10A、10Bにおいても、ペルチェ素子11の低温側で吸熱が生じ、常温側で発熱が生じる。すなわち、ペルチェ素子11において、通電時に低温側から常温側に向けて熱が移動するので、低温部への熱侵入が低減されるとともに、超電導コイル21を効率よく冷却することができる。
図2は、実施の形態に係る電流リード10の詳細な構成を示す図である。
図2に示すように、本実施の形態では、低温側電極12が、ペルチェ素子11の低温部側の端面に接合される低温側コア電極121と、超電導コイル21(超電導応用機器)に接続される低温側キャップ電極122とで構成される。また、常温側電極13が、ペルチェ素子11の常温部側の端面に接合される常温側コア電極131と、電源31(外部機器)に接続される常温側キャップ電極132とで構成される。
すなわち、電流リード10は、電流リード10のコア部となる素子ユニットDUと、素子ユニットDUを超電導コイル21又は電源31に接続するためのキャップ部となる低温側キャップ電極122、常温側キャップ電極132を備える。本明細書において、電流リード10の構成要素であるペルチェ素子11、低温側電極12、及び常温側電極13が配列される方向(図1において上下方向)を「軸方向」、軸方向に直交する方向を「径方向」と称する。
素子ユニットDUは、ペルチェ素子11の低温部側に低温側コア電極121が接合され、ペルチェ素子11の常温部側に常温側コア電極131が接合された構成を有する。ペルチェ素子11、低温側コア電極121、及び常温側コア電極131は、例えば略円柱形状を有する。
ペルチェ素子11と低温側コア電極121、ペルチェ素子11と常温側コア電極131は、それぞれ半田付けにより接合される。この場合に用いられる半田としては、Sn含有量が90〜99重量%であるSn−Ag−Cu(いわゆる鉛フリー半田)が耐熱性の面から好適である。
低温側電極12において、低温側コア電極121は、ペルチェ素子11と接合される一方の端部に、胴部121aよりも大径のフランジ部121bを有する。また、低温側コア電極121の他方の端部には、付勢部材15を収容するばね収容部121cが形成される。
低温側コア電極121の周面には、多点接触式の接触子14(いわゆるマルチラムバンド)が配置される。接触子14は、径方向において、低温側コア電極121と低温側キャップ電極122との間に介在し、これらを電気的に接続する。多点接触式の接触子14は、接触抵抗が非常に小さく抵抗発熱による温度上昇を抑制することができるので、導通を確保できるとともに、外部からの熱侵入を低減することができる。
ばね収容部121cには圧縮コイルばね等の付勢部材15が配置される。付勢部材15は、軸方向において、低温側コア電極121と低温側キャップ電極122との間に介在し、素子ユニットDUを常温側キャップ電極132に向けて押圧する。付勢部材15を配置することにより、素子ユニットDUを低温側キャップ電極122から容易に挿抜することができる。
なお、付勢部材15は、低温側コア電極121と低温側キャップ電極122との間の電流流路として機能しないものとする。付勢部材15が電流流路として機能すると、抵抗発熱により温度が上昇したり、通電電流が不安定となったりするためである。
付勢部材15と低温側キャップ電極122との間に両者を電気的に絶縁する絶縁部材(図示略)を介在させるようにしてもよい。これにより、大きな押圧力が得られる金属製の付勢部材15を用いることができる。
低温側キャップ電極122は、低温側コア電極121に接続される大径部122aと、超電導コイル21に接続される小径部122bとからなる二段円柱形状を有する。大径部122aには、低温側コア電極121を収容するユニット収容部122cが形成される。ユニット収容部122cの内径は、低温側コア電極121の胴部121aの外径とほぼ同じ(フランジ部121bよりも小さい)とされる。このユニット収容部122cに低温側コア電極121が摺接した状態で挿入される。つまり、低温側コア電極121がプラグとなり、低温側キャップ電極122がソケットとなる。
また、ユニット収容部122cの深さは、低温側コア電極121のフランジ部121bが低温側キャップ電極122に当接した状態において、低温側コア電極121と低温側キャップ電極122の間に軸方向の隙間C1が生じる程度とされる。低温側コア電極121と低温側キャップ電極122とが接触しうる構造となっていると、多点接触式の接触子14を通らない不安定な電流流路が形成される虞があり、電流が不安定となるためである。なお、この隙間C1には、素子ユニットDUの軸方向の移動を妨げない範囲で、弾性部材を配置するようにしてもよい。
常温側電極13において、常温側コア電極131は、ペルチェ素子11と接合される一方の端部に、胴部131aよりも大径のフランジ部131bを有する。
常温側コア電極131の周面には、多点接触式の接触子18(いわゆるマルチラムバンド)が配置される。接触子18は、径方向において、常温側コア電極131と常温側キャップ電極132との間に介在し、これらを電気的に接続する。多点接触式の接触子18は、接触抵抗が非常に小さく抵抗発熱による温度上昇を抑制することができるので、導通を確保できるとともに、外部からの熱侵入を低減することができる。
常温側キャップ電極132は、常温側コア電極131に接続される大径部132aと、電源31に接続される小径部132bとからなる二段円柱形状を有する。大径部132aには、常温側コア電極131を収容するユニット収容部132cが形成される。ユニット収容部132cの内径は、常温側コア電極131の胴部131aの外径とほぼ同じ(フランジ部131bよりも小さい)とされる。このユニット収容部132cに常温側コア電極131が摺接した状態で挿入される。つまり、常温側コア電極131がプラグとなり、常温側キャップ電極132がソケットとなる。
また、ユニット収容部132cの深さは、常温側コア電極131のフランジ部131bが常温側キャップ電極132に当接した状態において、常温側コア電極131と常温側キャップ電極132の間に軸方向の隙間C2が生じる程度とされる。常温側コア電極131と常温側キャップ電極132とが接触しうる構造となっていると、多点接触式の接触子18を通らない不安定な電流流路が形成される虞があり、電流が不安定となるためである。なお、この隙間C2には、素子ユニットDUの軸方向の移動を妨げない範囲で、弾性部材を配置するようにしてもよい。
素子ユニットDUの外周には、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132とを連結する固定部材17が配置される。
具体的には、固定部材17は、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132を電気的に絶縁する保護カバー171と、保護カバー171を低温側キャップ電極122及び常温側キャップ電極132に固定するボルト172で構成される。
保護カバー171は、有底円筒形状を有する。底面部171aの中央部には、低温側キャップ電極122の小径部122bが挿通される貫通孔171cが形成される。また、周面部171bには、ボルト172が挿通される複数の貫通孔(図示略、例えば同一円周上に等間隔で6個)が形成される。
好ましくは、保護カバー171は、電気絶縁性を有する材料で構成される。これにより、保護カバー171及びボルト172を介して低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132とが導通し、素子ユニットDUを通らない電流流路が形成されるのを防止することができる。
さらに好ましくは、保護カバー171は、熱伝導率の小さい材料で構成される。これにより、外部からの熱の侵入を防止することができるので、電流リードとしての性能が確保される。
保護カバー171としては、例えばガラス繊維をプラスチックに混入して強度を向上させたガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastics)製のものが好適である。GFRP製の保護カバー171を用いることにより、外部からの熱の流入を遮断することができるので、保護カバー171で覆われた内部の構造体の温度上昇、及びこれに伴う機器の損傷、劣化を効果的に防止することができる。
また、電流リード10の設置時などに意図しない外力が働いたときは、保護カバー171が外力を直接受ける保護部材として機能するので、素子ユニットDUの半田接続部が外力を受けて損傷するのを防止できる。
電流リード10を作製する場合、まず、保護カバー171の内部に低温側キャップ電極122が配置され、さらに素子ユニットDU、常温側キャップ電極132が順に配置される。保護カバー171の貫通孔(図示略)の一端側(低温側)からボルト172を挿通し、常温側キャップ電極132にボルト締めすることにより、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132とは硬直に固定される。素子ユニットDUは、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132とにより軸方向に移動(摺動)可能に狭持される。
このとき、素子ユニットDUが、付勢部材15によって常温側キャップ電極132に向けて所定の押圧力で押圧される状態となるまで、ボルト172を締め込む。ボルト172の常温側キャップ電極132への締め込み量を調整することで、素子ユニットDUに加わる圧力を適宜に調整することができる。
ここで、所定の押圧力は、好ましくは0.2〜20.0MPa、より好ましくは7.0〜10.0MPaである。素子ユニットDU(ペルチェ素子11)に加わる圧力が20.0MPaより大きいとペルチェ効果が低下し、さらにはペルチェ素子11が損傷してしまう虞があるためである。また、素子ユニットDUに加わる圧力が0.2MPaより小さいと素子ユニットDUを安定した姿勢で保持するのが困難となるためである。
このように、実施の形態に係る電流リード10は、ペルチェ素子11(熱電変換素子)の低温部側に低温側コア電極121が接合され、ペルチェ素子11の常温部側に常温側コア電極131が接合されてなる素子ユニットDUと、一端側が超電導コイル21(超電導応用機器)に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により低温側コア電極121に接続される低温側キャップ電極122と、一端側が電源31(外部機器)に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により常温側コア電極131に接続される常温側キャップ電極132と、低温側コア電極121と低温側キャップ電極122との間、及び常温側コア電極131と常温側キャップ電極132との間に介在する多点接触式の接触子14、18と、を備える。そして、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132とにより、素子ユニットDUが軸方向に移動可能に狭持されている。
電流リード10によれば、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132により、素子ユニットDUが軸方向に移動可能(摺動可能)に狭持されているので、温度変化に伴う素子ユニットDUの軸方向の熱歪みは、素子ユニットDUの移動動作によって吸収される。
また、低温側キャップ電極122と低温側コア電極121、及び常温側キャップ電極132と常温側コア電極131とが、多点接触式の接触子14、18を介して電気的に接続されるので、導通を確保しつつ、外部からの熱侵入を防止することができる。
また、素子ユニットDUは、低温側キャップ電極122及び常温側キャップ電極132に対してプラグ・ソケット構造により装着されるので、取付作業が極めて簡易である。また、素子ユニットDUは、低温側キャップ電極122及び常温側キャップ電極132から容易に脱着することができるので、例えばペルチェ素子11が損傷して電気抵抗が上昇した場合は、素子ユニットDUだけを交換することができる。また例えば、電流リード10が接続される機器側の接続部(電極)の形状や、接続方法などに変更があった場合は、低温側キャップ電極122又は常温側キャップ電極132を交換するだけで対応することができる。既存の設備を有効利用できるので、コスト面でも利点がある。
さらには、従来の電流リードのように、熱歪みを吸収するために電気抵抗の大きいフレキシブル導体を用いる必要はないので、ペルチェ素子11、低温側電極12、及び常温側電極13の断面積を大きくすることにより単体としての電流容量を大きくすることができ、また、フレキシブル導体がない分だけ軸方向の寸法を小さくすることができる。特に、複数の電流リード10を用いて大容量化に対応する場合、必要な電流リード10の数が低減されるので、機器の小型化を図ることができる。
このように、本実施の形態の電流リード10は、信頼性(機械的特性、電気的特性)、現地取付作業性に優れ、機器の小型化を図る場合にも有用である。
[応用例]
図3は、応用例に係る電流リード10を示す図である。図3Aは電流リード10の縦断面図、図3Bは図3AにおけるA−A断面図である。
図3に示す電流リード10は、5個の素子ユニットDU1〜DU5を有し、これらが低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132とにより狭持されている。なお、素子ユニットDU1〜DU5の構成は実施の形態の素子ユニットDUと同様であり、また個々の素子ユニットDU1〜DU5の低温側キャップ電極122及び常温側キャップ電極132への装着態様も実施の形態と同様である。
電流リード10をこのような構成とすることにより、ケーブルを一組のキャップ電極122、132に接続するだけでよいので取付作業が格段に簡易化される。また、個々の素子ユニットDU1〜DU5の電流容量は、従来の電流リードに比較して大きいので、大容量の定格電流(例えば1kA)に対応する場合に必要な電流リード10の数は少なくて済む。したがって、電流リード10の小型化、ひいては機器の小型化を図ることができる。
好ましくは、素子ユニットDU1〜DU5は、同一円周上に均等に配置される。これにより、素子ユニットDU1〜DU5間で通電電流が不均一になるのを防止することができるので、それぞれの素子ユニットDU1〜DU5において安定したペルチェ効果が得られる。
また、素子ユニットDUを作製した後、低温側キャップ電極122と常温側キャップ電極132に素子ユニットDUを装着して電流リード10を組み立てるので、電気抵抗のばらつきの少ない素子ユニットDUを選択して用いることができる。これにより、素子ユニットDU1〜DU5間における偏流現象を防ぐことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、実施の形態では、低温側コア電極121及び常温側コア電極131がプラグを構成し、低温側キャップ電極122及び常温側キャップ電極132がソケットを構成するが、プラグ・ソケット構造は逆であってもよい。
また、電流リード10には、必要に応じてガス冷却機構を配置するようにしてもよい。これにより、外部からの熱侵入を低減することが可能となる。外部からの熱侵入が性能に敏感に影響するような機器に好適である。また、図3に示すように、複数の素子ユニットDUを並設する場合には、中央部に熱が籠もって外部からの熱侵入が増大する虞があるので、ガス冷却機構により積極的にペルチェ素子11等を冷却するのが望ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 超電導磁石装置
10 電流リード
11 ペルチェ素子
12 低温側電極
121 低温側コア電極
122 低温側キャップ電極
13 常温側電極
131 常温側コア電極
132 常温側キャップ電極
14、18 接触子
15 付勢部材
17 固定部材
171 保護カバー
172 ボルト
20 低温部
21 超電導コイル
22 低温容器
30 常温部
31 電源
DU、DU1〜DU5 素子ユニット

Claims (9)

  1. 低温部に設置される超電導応用機器と常温部に設置される外部機器とを接続する電流リードであって、
    熱電変換素子の低温部側に低温側コア電極が接合され、前記熱電変換素子の常温部側に常温側コア電極が接合されてなる素子ユニットと、
    一端側が前記超電導応用機器に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により前記低温側コア電極に接続される低温側キャップ電極と、
    一端側が前記外部機器に接続され、他端側がプラグ・ソケット構造により前記常温側コア電極に接続される常温側キャップ電極と、
    前記低温側コア電極と前記低温側キャップ電極との間、及び前記常温側コア電極と前記常温側キャップ電極との間に介在する多点接触式の接触子と、を備え、
    前記低温側キャップ電極と前記常温側キャップ電極とにより、前記素子ユニットが軸方向に移動可能に狭持されていることを特徴とする電流リード。
  2. 前記低温側キャップ電極と前記常温側キャップ電極とを連結するとともに、前記素子ユニットの外周を覆う固定部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の電流リード。
  3. 前記素子ユニットを前記低温側キャップ電極又は前記常温側キャップ電極に向けて押圧する付勢部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電流リード。
  4. 前記低温側キャップ電極又は前記常温側キャップ電極と前記付勢部材を電気的に絶縁する絶縁部材を備えることを特徴とする請求項3に記載の電流リード。
  5. 前記付勢部材による押圧力が0.2〜20MPaであることを特徴とする請求項3又は4に記載の電流リード。
  6. 前記付勢部材による押圧力が7〜10MPaであることを特徴とする請求項5に記載の電流リード。
  7. 複数の前記素子ユニットを有し、前記複数の素子ユニットが一組の前記低温側キャップ電極と前記常温側キャップ電極とにより狭持されることを特徴とする請求項1から6に記載の電流リード。
  8. 前記複数の素子ユニットが、同一円周上に均等に配置されることを特徴とする請求項7に記載の電流リード。
  9. 前記固定部材が、前記低温側キャップ電極と前記常温側キャップ電極を電気的に絶縁するカバー部材と、前記カバー部材を介して前記低温側キャップ電極と前記常温側キャップ電極とを接続するボルトと、で構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電流リード。
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