JP2014098445A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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【課題】特定周波数の振動入力に対する防振性能の向上や、より広い周波数域の振動入力に対する有効な防振効果の発揮を実現し得る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供すること。
【解決手段】受圧室82と平衡室84を連通する第1のオリフィス通路90と第2のオリフィス通路96を形成すると共に、第2のオリフィス通路96に可動膜98を配設する一方、受圧室82の壁部の一部を弾性可動板66で構成すると共に、弾性可動板66を挟んだ反対側に作用空気室102を形成する。空気圧式アクチュエータ14と作用空気室102に同時に大気圧を及ぼすことで、第2のオリフィス通路96を遮断すると共に、弾性可動板66の弾性変形を許容する一方、切替弁104を切り替えて空気圧式アクチュエータ14と作用空気室102に同時に負圧を及ぼすことで、第2のオリフィス通路96を連通させると共に、弾性可動板66の弾性変形を負圧吸引力によって制限した。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車のエンジンマウント等に用いられる流体封入式防振装置に係り、特に防振特性の切替えを可能とされた切替型の流体封入式防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、それら部材を相互に防振連結する防振支持体乃至は防振連結体の一種として、流体封入式防振装置が知られており、自動車のエンジンマウント等に適用されている。流体封入式防振装置は、例えば、振動が入力される本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、可撓性膜で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室とを、オリフィス通路で相互に連通した構造を有している。
ところで、特開2005−113978号公報(特許文献1)には、互いに異なる周波数域の複数種類の入力振動に対して有効な防振効果を得るために、オリフィス通路としてシェイクオリフィスとシェイクオリフィスよりも高周波数にチューニングされたアイドルオリフィスとを設けると共に、アイドルオリフィスの連通と遮断を切り替える空気圧式アクチュエータを設けた構造も、提案されている。更に、特許文献1では、受圧室の壁部の一部がメンブランで構成されていると共に、メンブランを挟んで受圧室と反対側に気体室が形成されており、気体室に大気圧と負圧を選択的に及ぼすことで、メンブランの液圧吸収作用を利用した防振効果も発揮されるようになっている。
ところが、特許文献1の構造では、空気圧式アクチュエータに負圧が及ぼされた状態において、アイドルオリフィスを通じて流動する流体の共振作用等に基づいた防振効果が特定周波数の振動入力に対してのみ発揮されるのであって、周波数の異なる複数種類の振動が複合的に入力される自動車の停車状態等では、充分な防振性能を得ることが難しかった。また、特定周波数の振動入力に対する防振効果のみを目的としていても、より高度な防振性能を要求される場合もあった。
特開2005−113978号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、特定周波数の振動入力に対する防振性能の向上や、より広い周波数域の振動入力に対する有効な防振効果の発揮を実現し得る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
すなわち、本発明の第1の態様は、流体封入式防振装置において、振動が入力される本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、変形容易な可撓性膜で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室と、前記受圧室と前記平衡室とを相互に連通する第1のオリフィス通路と、前記受圧室と前記平衡室とを相互に連通する第2のオリフィス通路と、該第2のオリフィス通路を遮断すると共に、外部から負圧が及ぼされることによって該第2のオリフィス通路を連通するように作動される空気圧式アクチュエータと、前記第2のオリフィス通路の流路上に配設されて、該第2のオリフィス通路の連通状態で前記受圧室の液圧と前記平衡室の液圧が各一方の面に及ぼされる可動膜と、前記受圧室の壁部の一部を構成するように配設されて、該受圧室の液圧が一方の面に及ぼされる弾性可動板と、該弾性可動板を挟んで前記受圧室と反対側に設けられて、外部から負圧が及ぼされることで該弾性可動板における該受圧室と反対側の面に負圧吸引力を及ぼす作用空気室と、前記空気圧式アクチュエータと前記作用空気室にそれぞれ接続されて、該空気圧式アクチュエータと該作用空気室に対して同時に負圧と大気圧の何れか一方を選択的に及ぼし得る切替弁とを、有することを特徴とする。
このような第1の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、空気圧式アクチュエータと作用空気室に大気圧が及ぼされた状態において、第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振作用等に基づいた防振効果と、弾性可動板の弾性変形による液圧吸収作用に基づいた防振効果とが、発揮される。特に、第2のオリフィス通路が空気圧式アクチュエータで遮断されていることから、第1のオリフィス通路を通じて流動する流体量が効率的に確保されて、第1のオリフィス通路による防振効果を有利に得ることができる。
一方、空気圧式アクチュエータと作用空気室に負圧が及ぼされた状態では、第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振作用等に基づいた防振効果と、第2のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振作用等に基づいた防振効果とが、発揮される。そこにおいて、作用空気室に負圧が及ぼされると、弾性可動板に負圧吸引力が及ぼされて、弾性可動板の弾性変形が制限されることから、受圧室の壁ばね剛性が高くなって、第1のオリフィス通路のチューニング周波数が高周波数側に移行する。このように、第1のオリフィス通路のチューニング周波数が、作用空気室への大気圧と負圧の切替えによって変更設定されることから、より高周波数の振動が入力される状態では、作用空気室に負圧が及ぼされることで、***振による第1のオリフィス通路の実質的な遮断が回避されて、流体の共振作用等に基づいた防振効果が発揮される。
従って、空気圧式アクチュエータと作用空気室に負圧が及ぼされた状態では、第1のオリフィス通路と第2のオリフィス通路のチューニング周波数を異ならせれば、より広い周波数域の振動入力に対して有効な防振効果が発揮される。また、第1のオリフィス通路と第2のオリフィス通路のチューニング周波数を同じに設定すれば、特定周波数の振動入力に対してより優れた防振効果を得ることが可能となる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載された流体封入式防振装置において、前記第1のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングされて前記受圧室と前記平衡室を相互に連通する調節流路が形成されており、該調節流路が前記空気圧式アクチュエータで遮断されると共に、該空気圧式アクチュエータに外部から負圧が及ぼされることで該調節流路が連通されるようにしたものである。
第2の態様によれば、空気圧式アクチュエータと作用空気室に負圧が及ぼされた状態において、第1のオリフィス通路および調節流路を通じて流動する流体の共振周波数が、第1のオリフィス通路単体での共振周波数よりも高周波数に設定される。それ故、空気圧式アクチュエータおよび作用空気室への大気圧と負圧の切替えによる防振特性の調節幅を大きく確保することができて、より広い周波数の入力振動に対応することが可能となる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載された流体封入式防振装置において、前記第1のオリフィス通路を通路長の中間において前記平衡室に連通させる短絡流路が形成されており、前記調節流路が該短絡流路と該第1のオリフィス通路の前記受圧室側の端部とを利用して構成されているものである。
第3の態様によれば、調節流路をスペース効率よく形成することができて、優れた特性切替性能を備えた流体封入式防振装置を、軽量コンパクトに実現することができる。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記空気圧式アクチュエータを、前記平衡室を画成する前記可撓性膜の外方に配設して、該可撓性膜を該空気圧式アクチュエータで押圧して前記第2のオリフィス通路の該平衡室への開口部に押し付けることで該第2のオリフィス通路を遮断する一方、外部から及ぼされる負圧で該空気圧式アクチュエータの押圧力を解除して該第2のオリフィス通路を連通状態とするようにしたものである。
第4の態様によれば、非圧縮性流体を封入される受圧室および平衡室を備えた防振装置本体部分と、空気圧式アクチュエータとを別々に準備して、それら防振装置本体部分と空気圧式アクチュエータとを互いに組み付けることで流体封入式防振装置を得ることが可能となる。それ故、本発明に係る特性切替型の流体封入式防振装置を容易に製造することができる。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、防振連結すべき一方の部材に取り付けられる第1の取付部材と他方の部材に取り付けられる第2の取付部材とを前記本体ゴム弾性体で弾性連結すると共に、該第2の取付部材によって支持された仕切部材を挟んだ両側に前記受圧室と前記平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を該仕切部材を利用して形成された前記第1のオリフィス通路と前記第2のオリフィス通路によって相互に連通し、更に該仕切部材に対して前記弾性可動板を組み付けて、該仕切部材によって該弾性可動板の背後に前記作用空気室を形成したものである。
第5の態様によれば、仕切部材に対して弾性可動板が組み付けられると共に、作用空気室が仕切部材を利用して形成されることから、弾性可動板の共振を利用した液圧吸収機構を、部品点数の少ない簡単な構造で且つスペース効率良く設けることができる。しかも、非圧縮性流体の封入領域内に配設される仕切部材に対して弾性可動板が取り付けられることから、弾性可動板の取付部分において非圧縮性流体が外部に漏れるおそれがなく、シール構造の簡略化も実現される。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記空気圧式アクチュエータによる前記第2のオリフィス通路の遮断状態において、前記第1のオリフィス通路のチューニング周波数が低周波数域に設定されていると共に、前記弾性可動板の固有振動数が高周波数域に設定されている一方、該空気圧式アクチュエータおよび前記作用空気室に外部から負圧が及ぼされた該第2のオリフィス通路の連通状態において、該第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が中周波数域に設定されていると共に、該第2のオリフィス通路のチューニング周波数が中周波数域における該第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数とは異なる周波数に設定されているものである。
第6の態様によれば、空気圧式アクチュエータと作用空気室に大気圧を及ぼすことで、例えば自動車の走行状態で問題となり易いエンジンシェイク等の低周波数域の振動と、走行こもり音等の高周波数域の振動に対して、それぞれ有効な防振効果を得ることができる。一方、空気圧式アクチュエータと作用空気室に負圧を及ぼすことで、例えば自動車の停車状態で問題となり易いアイドル定格振動やステアリング振動等の中周波数域の振動に対して、より広い周波数域で有効な防振効果を得ることができる。
本発明によれば、空気圧式アクチュエータによって連通と遮断を切り替えられる第2のオリフィス通路の流体流路上に可動膜が配設されていると共に、空気圧式アクチュエータと作用空気室に対して同時に大気圧と負圧の何れかが選択的に及ぼされるようになっている。それ故、空気圧式アクチュエータと作用空気室に大気圧が及ぼされた状態では、第1のオリフィス通路における流体の流動作用に基づく防振効果と、弾性可動板の共振による液圧吸収作用が発揮される。一方、空気圧式アクチュエータと作用空気室に負圧が及ぼされた状態では、壁ばね剛性の変化によってチューニング周波数が高周波数に移行した第1のオリフィス通路において流体の流動作用に基づく防振効果が発揮されると共に、第2のオリフィス通路における流体の流動作用に基づく防振効果が発揮される。従って、負圧作用時と大気圧作用時の第1のオリフィス通路の各チューニング周波数を調節することで、広い周波数の振動入力に対して有効な防振性能や、特定周波数の振動入力に対する優れた防振性能を、実現することができる。
本発明の1実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図であって、図2のI−I断面に相当する図。 図1に示されたエンジンマウントを構成する仕切部材の平面図。 図2に示された仕切部材の底面図。 図1に示されたエンジンマウントの縦断面図であって、空気圧式アクチュエータの第1の作用空気室と第2の作用空気室に負圧が及ぼされた第2のオリフィス通路の連通状態を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の1実施形態として、自動車用のエンジンマウント10が示されている。エンジンマウント10は、マウント本体12に空気圧式アクチュエータ14を取り付けた構造を有しており、マウント本体12が第1の取付部材16と第2の取付部材18が本体ゴム弾性体20によって弾性連結された構造を有している。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、マウント中心軸方向であり、主たる振動入力方向である、図1中の上下方向を言う。
より詳細には、第1の取付部材16は、小径の略円柱状とされた本体部分の軸方向中間において円環板形状のフランジ部22が外周側に突出する構造を有している。更に、第1の取付部材16には、中心軸上を上下に延びて、上面に開口するねじ穴24が形成されており、ねじ穴24に螺着される図示しないボルトによって第1の取付部材16が図示しないパワーユニットに取り付けられるようになっている。
第2の取付部材18は、薄肉大径の略円筒形状とされており、段差部26を挟んで上側が大径筒部28とされていると共に、下側が小径筒部30とされている。更に、第2の取付部材18の下端部には、径方向内方に突出する爪部32が全周に亘って一体形成されている。
そして、第1の取付部材16が第2の取付部材18に対して上方に離隔配置されて、それら第1の取付部材16と第2の取付部材18が本体ゴム弾性体20によって弾性連結されている。本体ゴム弾性体20は、厚肉大径の略円錐台形状とされており、小径側の端部が第1の取付部材16に加硫接着されていると共に、大径側の端部の外周面が第2の取付部材18に加硫接着されている。なお、本実施形態の本体ゴム弾性体20は、第1の取付部材16と第2の取付部材18を備えた一体加硫成形品として形成されている。
さらに、本体ゴム弾性体20には、大径凹所34が形成されている。大径凹所34は、開口側に向かって徐々に拡径する逆向きの略すり鉢形状を呈する凹所であって、本体ゴム弾性体20の大径側の端面(下面)に開口している。更にまた、本体ゴム弾性体20の外周端部には、下方に向かって延び出すシールゴム層36が一体形成されている。シールゴム層36は、薄肉大径のゴム弾性体であって、小径筒部30で構成された第2の取付部材18の下端部の内周面に固着されている。
また、第2の取付部材18には、仕切部材38が取り付けられている。仕切部材38は、図1〜図3に示されているように、厚肉大径の略円板形状とされており、仕切部材本体40の上下に蓋部材42と底部材44が取り付けられた構造を有している。
仕切部材本体40は、金属や硬質の合成樹脂等で形成された略円板形状の部材であって、図1,図3に示されているように、下面中央に開口する円形凹所46が形成されている。また、仕切部材本体40には、外周面に開口して全周に亘って連続的に延びる上係止溝48と下係止溝50が、上下に所定の距離を隔てて形成されている。
さらに、仕切部材本体40には、上面に開口する凹溝52が形成されている。凹溝52は、図1,図2に示されているように、略一定の断面形状で仕切部材本体40の外周部分を周方向に延びており、中間で折り返すことで、後述する凹所54を避けつつ、溝長さが大きく確保されている。
さらに、仕切部材本体40には、凹所54が形成されている。凹所54は、図1,図2に示されているように、周方向に延びる略円弧状の凹所であって、凹溝52の端部と折返し部との周方向間に設けられて、仕切部材本体40の上面に開口している。
更にまた、凹所54の底面には、空気圧供給路56が連通されている。空気圧供給路56は、仕切部材本体40に貫通形成された穴であって、他方の端部が仕切部材本体40の外周面に設けられた第1のポート58の先端に開口している。
蓋部材42は、薄肉大径の略円板形状を呈する硬質の部材であって、仕切部材本体40の上面に重ね合わされている。更に、蓋部材42における凹所54と対応する部分には、窓部60が貫通形成されており、窓部60の周縁部において厚さ方向両側に突出する調節リブ62が設けられていると共に、凹所54の周方向略中央に対応する部分には径方向に延びる桟部64が形成されて、窓部60が桟部64によって周方向に二分されている。
また、仕切部材本体40と蓋部材42の間には、弾性可動板66が配設されている。弾性可動板66は、周方向に延びる平面形状を備えた板状のゴム弾性体であって、凹所54の開口部および窓部60の下側開口部を覆うように配設されている。そして、弾性可動板66は、周縁部に形成された厚肉の保持部68が仕切部材本体40と蓋部材42の間に挟持されることで、仕切部材38に組み付けられている。
底部材44は、略円板形状であって、本実施形態では、仕切部材本体40の円形凹所46の径方向内法よりも外径が小さくされており、円形凹所46の径方向中央部分において仕切部材本体40の下面に接着等の手段で固定されている。
このような構造とされた仕切部材38は、上端部が第2の取付部材18の小径筒部30に挿入されて嵌着されると共に、第2の取付部材18の爪部32が上係止溝48に挿入係止されることで、第2の取付部材18によって固定的に支持されている。なお、例えば、仕切部材38の上端部を第2の取付部材18の下端部に挿入した状態で、第2の取付部材18に八方絞り等の縮径加工を施すことにより、仕切部材38を第2の取付部材18に対して容易に固定することができる。
また、仕切部材38には、可撓性膜70が取り付けられている。可撓性膜70は、薄肉大径のゴム膜であって、中央部分が外周部分よりも僅かに厚肉で略円板形状の中央弁部72とされていると共に、外周部分が縦断面において上下に蛇行して充分な弛みを備えた薄肉の変形許容部74とされている。更に、可撓性膜70の外周端部には、環状の固定部材76が固着されており、固定部材76の上端部には内周側に突出する係止部78が一体形成されている。そして、固定部材76が仕切部材38の下端部に外挿されて縮径によって嵌着されると共に、固定部材76の係止部78が仕切部材38の下係止溝50に挿入係止されることで、固定部材76が仕切部材38に固定されて、可撓性膜70が仕切部材38に対して下方を覆うように取り付けられている。
このように、仕切部材38に対して本体ゴム弾性体20の一体加硫成形品と可撓性膜70が取り付けられることによって、本体ゴム弾性体20と可撓性膜70の対向面間には、外部から流体密に隔てられた流体室80が形成されている。この流体室80は、仕切部材38によって上下に二分されており、仕切部材38を挟んだ上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体20で構成されて、振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室82が形成されていると共に、仕切部材38を挟んだ下側には、壁部の一部が可撓性膜70で構成されて、可撓性膜70の変形によって容積変化が容易に許容される平衡室84が形成されている。
さらに、受圧室82と平衡室84には、非圧縮性流体が封入されている。封入される非圧縮性流体は、特に限定されるものではないが、例えば、水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油、或いはそれらの混合液等が何れも好適に採用され得る。なお、後述する流体の流動作用に基づいた防振効果を有効に得るためには、0.1Pa・s以下の低粘性流体が望ましい。
また、仕切部材38の凹溝52は、上側の開口部が蓋部材42で覆蓋されてトンネル状の流路となっており、その一方の端部が蓋部材42に形成された上連通孔86(図2参照)を通じて受圧室82に連通されていると共に、他方の端部が仕切部材本体40に形成された下連通孔88(図3参照)を通じて平衡室84に連通されている。これにより、受圧室82と平衡室84を相互に連通する第1のオリフィス通路90が、凹溝52を利用して形成されている。
さらに、第1のオリフィス通路90の中間には、短絡流路92が形成されており、第1のオリフィス通路90の中間と平衡室84が短絡流路92によってより短い通路長で相互に連通されている。これにより、受圧室82と平衡室84を相互に連通する調節流路94が、第1のオリフィス通路90の受圧室82側の端部と短絡流路92を利用して形成されている。この調節流路94は第1のオリフィス通路90よりも高周波数にチューニングされている。なお、第1のオリフィス通路90と調節流路94の各チューニング周波数は、通路断面積(A)と通路長(L)との比に応じて調節される。
また、仕切部材38の径方向中央部分には、上下に貫通する円形孔が形成されている。かかる円形孔によって、受圧室82と平衡室84を相互に連通する第2のオリフィス通路96が構成されている。なお、第2のオリフィス通路96のチューニング周波数は、第1のオリフィス通路90や調節流路94と同様にして設定可能であり、本実施形態では第1のオリフィス通路90よりも高周波数に設定されている。
さらに、第2のオリフィス通路96の流体流路上には、可動膜98が配設されている。可動膜98は、略円板形状のゴム弾性体であって、外周端部が全周に亘って厚肉の挟持部100とされている。この可動膜98は、仕切部材本体40と底部材44の間に配設されており、挟持部100が全周に亘って仕切部材本体40と底部材44の間で挟持されることにより、仕切部材38に取り付けられている。これにより、可動膜98は、第2のオリフィス通路96の通路長方向に対して略直交して広がっており、上面に対して受圧室82の液圧が及ぼされていると共に、下面に対して平衡室84の液圧が及ぼされている。そして、可動膜98の厚さ方向での弾性変形によって、第2のオリフィス通路96において流体の流動が生じて、第2のオリフィス通路96が実質的に連通されるようになっている。
また、仕切部材38に取り付けられた弾性可動板66は、受圧室82の壁部の一部を構成しており、その上面には、受圧室82の液圧が及ぼされている。なお、弾性可動板66は、外周端部が仕切部材38に対して流体密に挟持されており、弾性可動板66を挟んだ上側に非圧縮性流体が封入されている一方で、弾性可動板66の背後である下側には、作用空気室としての第1の作用空気室102が、凹所54を利用して形成されている。この第1の作用空気室102には空気圧供給路56が連通されており、空気圧供給路56に接続される切替弁104が、制御装置105で制御されて、切替え作動されることにより、第1の作用空気室102が大気中と負圧源106の何れか一方に選択的に接続される。そして、第1の作用空気室102が大気中に接続されて大気圧が及ぼされた状態では、弾性可動板66の弾性変形が許容される一方、第1の作用空気室102が負圧源106に接続されて負圧が及ぼされた状態では、弾性可動板66の下面に負圧吸引力が及ぼされて、弾性可動板66の弾性変形が制限されるようになっている。
かくの如き構造とされたマウント本体12には、空気圧式アクチュエータ14が取り付けられている。空気圧式アクチュエータ14は、ハウジング108に出力部110を取り付けた構造とされている。なお、本実施形態に係るエンジンマウント10では、液中での組立て等によって実現される非圧縮性流体の封入が、マウント本体12の組立時に完了しており、空気圧式アクチュエータ14のマウント本体12への組付けを大気中で容易に行うことができる。
ハウジング108は、全体として有底円筒形状とされており、略円筒形状の連結筒壁部112と、連結筒壁部112の下側開口部を閉塞する底壁プレート114とを備えている。なお、底壁プレート114の径方向中央部分には、第2のポート116が設けられており、第2のポート116の中央孔が底壁プレート114を貫通している。
出力部110は、逆向きの略有底円筒形状を有するゴム弾性体で形成されており、その上底壁部には補強部材118が埋設状態で固着されている。補強部材118は、浅底の略有底円筒形状を有していると共に、その開口端部(上端部)が外周側に屈曲されることで当接フランジ120が一体形成されている。
このような構造とされた出力部110は、ハウジング108の底壁プレート114に対して上方に所定の距離を隔てて対向配置されており、連結ゴム弾性体122によってハウジング108と弾性連結されている。連結ゴム弾性体122は、略円板形状のゴム弾性体であって、出力部110の下端部から外周側に突出するように一体形成されている。また、連結ゴム弾性体122の外周端部には固定リング124が固着されており、固定リング124がハウジング108の連結筒壁部112に挿入されて、連結筒壁部112が縮径されることで、連結ゴム弾性体122の外周端部がハウジング108の下端部に固定されている。これにより、出力部110とハウジング108が連結ゴム弾性体122で相互に弾性連結されている。
また、出力部110のハウジング108への組付けによって、出力部110とハウジング108の底壁プレート114との間には、外部から密閉された第2の作用空気室126が形成されている。この第2の作用空気室126は、底壁プレート114の第2のポート116に接続された切替弁104を介して大気中と負圧源106に接続されており、制御装置105によって切替弁104が制御されることで、大気圧と負圧の何れかが選択的に及ぼされるようになっている。
第2の作用空気室126には、切替弁104によって、第1の作用空気室102と同時に大気圧と負圧の何れかが選択的に及ぼされるようになっている。即ち、図1にも示されているように、第1のポート58に接続される管路と第2のポート116に接続される管路とが、共通の切替弁104に接続されており、切替弁104の切替作動によって選択された大気圧と負圧の何れかが一方が、第1の作用空気室102と第2の作用空気室126とに同時に及ぼされる。なお、好適には、負圧源106として、自動車のインテークマニホールドに生じる負圧等が利用され得る。
さらに、補強部材118が固着された出力部110の上底壁部と底壁プレート114との軸方向対向面間には、コイルスプリング128が圧縮状態で介装されており、出力部110が、コイルスプリング128の弾性によって、上向きに付勢されている。
このような空気圧式アクチュエータ14は、図1に示されているように、マウント本体12の下方に配置されており、連結筒壁部112の上端部が第2の取付部材18の小径筒部30に外嵌されることで、ハウジング108が第2の取付部材18に固定されて支持されている。
また、空気圧式アクチュエータ14の出力部110が、可撓性膜70を挟んで平衡室84と反対側(下側)に配設されており、可撓性膜70の中央弁部72に下方から当接されている。これにより、出力部110は、仕切部材38の径方向中央部分に形成された第2のオリフィス通路96および調節流路94の平衡室84側の各開口部に対して、可撓性膜70を介して下方に対向配置されている。
そして、第2の作用空気室126に大気圧が及ぼされた状態において、出力部110がコイルスプリング128の弾性によって上向きに付勢されて、仕切部材38の下面に可撓性膜70を介して当接されている。これにより、図1に示されているように、第2のオリフィス通路96と調節流路94の平衡室84側の各開口部が、可撓性膜70の中央弁部72を介して空気圧式アクチュエータ14の出力部110で覆われて、それら第2のオリフィス通路96と調節流路94が遮断されている。
一方、第2の作用空気室126に負圧が及ぼされると、図4に示されているように、出力部110の下面に負圧吸引力が及ぼされることにより、出力部110がコイルスプリング128の弾性に抗して下方に変位して、可撓性膜70の仕切部材38下面への当接が解除される。これにより、第2のオリフィス通路96と調節流路94の平衡室84側の各開口部が開放されて、第2のオリフィス通路96および調節流路94が何れも連通状態に切り替えられるようになっている。
このような構造とされたエンジンマウント10は、第1の取付部材16が図示しないパワーユニットに取り付けられると共に、第2の取付部材18が図示しない車両ボデーに取り付けられることで、自動車に装着されて、パワーユニットを車両ボデーに対して防振連結するようになっている。
かくの如きエンジンマウント10の車両への装着状態において、自動車の走行時には、図1に示されているように、第1の作用空気室102と第2の作用空気室126に対して、同時に負圧が及ぼされている。これにより、第2のオリフィス通路96と調節流路94が何れも遮断されていると共に、弾性可動板66の弾性変形が第1の作用空気室102の容積変化によって許容されている。
そして、走行状態において問題となるエンジンシェイクに相当する低周波大振幅振動の入力に対しては、第1のオリフィス通路90を通じて流動する流体の流動作用に基づいて、有効な防振効果(高減衰作用)が発揮される。更に、走行こもり音に相当する高周波小振幅振動の入力に対しては、弾性可動板66の共振による積極的な弾性変形によって、有効な防振効果(低動ばね作用)が発揮される。このことからも明らかなように、第1, 第2の作用空気室102,126に大気圧が及ぼされた状態では、第1のオリフィス通路90のチューニング周波数が、エンジンシェイクに相当する10Hz程度の低周波数に設定されていると共に、弾性可動板66の固有振動数が走行こもり音に相当する高周波数に設定されている。なお、窓部60の周縁部に調節リブ62が形成されることにより、走行こもり音に相当する周波数の振動入力時に窓部60を通じた流体流動が効率的に生じるようにされている。
空気圧式アクチュエータ14に大気圧が及ぼされた走行状態では、第2のオリフィス通路96が遮断されていることから、第1のオリフィス通路90を通じて流動する流体の量が効率的に確保される。それ故、流体の流動作用に基づく防振効果を有利に発揮させることができて、優れた防振性能を得ることができる。
なお、大振幅振動が入力される走行状態において、第2のオリフィス通路96が空気圧式アクチュエータ14で遮断されており、可動膜98の弾性変形が制限されている。これにより、可動膜98の過大な変形が回避されることから、薄肉且つ柔軟な可動膜98を採用することが可能であって、可動膜98において目的とするばね特性と充分な小径化が両立して実現される。
一方、自動車の停車時には、図4に示されているように、第1の作用空気室102と第2の作用空気室126に対して、同時に大気圧が及ぼされている。これにより、第2のオリフィス通路96と調節流路94が何れも連通されていると共に、弾性可動板66が負圧吸引力によって拘束されて、弾性変形が制限されている。
そして、停車状態において問題となるアイドリング定格振動に相当する中周波域の振動入力に対して、第1のオリフィス通路90および調節流路94を通じて流体が流動することにより、流体の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようになっている。そこにおいて、第1の作用空気室102に負圧が及ぼされて弾性可動板66の弾性変形が制限されると、受圧室82の壁ばね剛性が高くなることから、第1のオリフィス通路90のチューニング周波数が第1の作用空気室102に大気圧が及ぼされた状態に比して高周波数に変化する。更に、第1のオリフィス通路90よりも高周波数にチューニングされた調節流路94が形成されていることによって、第1のオリフィス通路90と調節流路94を通じて流動する流体の共振周波数が、エンジンシェイクよりも高周波数のアイドリング定格振動に相当する周波数に設定されている。
さらに、アイドリング定格振動よりも高周波数のステアリング振動等に相当する中周波数域の振動入力時には、可動膜98の微小変形による第2のオリフィス通路96を通じた流体流動が生ぜしめられて、流体の流動作用に基づく防振効果が発揮される。本実施形態では、第2のオリフィス通路96のチューニング周波数が、ステアリング振動等に相当する中周波数に設定されていると共に、可動膜98の固有振動数が同じ周波数に設定されている。
そこにおいて、第2のオリフィス通路96の流体流路上に可動膜98が配設されており、流動流体を流体マスとするマス−バネ共振系が、第1のオリフィス通路90および調節流路94のマス−バネ共振系に対して、実質的に独立して構成される。それ故、第2のオリフィス通路96のチューニング周波数を、第1のオリフィス通路90および調節流路94を通じて流動する流体の共振周波数とは異なる周波数に設定することができて、異なる周波数域の振動入力に対して有効な防振効果を発揮させることが可能となっている。なお、第1のオリフィス通路90および調節流路94を通じて流動する流体の共振周波数と、第2のオリフィス通路96のチューニング周波数との差を大きく設定して、周波数の異なる2つの振動入力に対してそれぞれの防振効果が独立して発揮されるようにしても良いし、チューニング周波数の差を小さく設定して、広い周波数域に亘って連続的に防振効果が発揮されるようにしても良い。尤も、第1のオリフィス通路90および調節流路94を通じて流動する流体の共振周波数と、第2のオリフィス通路96のチューニング周波数とを同じ周波数に設定して、特定周波数の振動入力に対するより優れた防振効果を得ることも可能である。
このように、本実施形態に従う構造とされたエンジンマウント10によれば、自動車の走行時と停車時の何れにおいても、広い周波数域の振動入力乃至は複数の異なる周波数域の振動入力に対して、有効な防振効果を得ることができる。
特に、第1, 第2の作用空気室102,126に負圧が及ぼされる停車状態では、弾性可動板66の拘束によって壁ばね剛性を変化させて、第1のオリフィス通路90のチューニング周波数を高周波数に移行させることに加えて、第1のオリフィス通路90よりも高周波数にチューニングされた調節流路94を連通させることで、走行時に対する防振特性の充分な変化が得られるようになっている。それ故、走行状態と停車状態の何れにおいても、目的とする防振効果を効率的に得ることができて、優れた防振性能が実現される。
しかも、本実施形態では、調節流路94が、第1のオリフィス通路90の中間部分を短絡流路92で平衡室84に連通することで、第1のオリフィス通路90の受圧室82側の端部を利用して形成されている。それ故、調節流路94をスペース効率よく形成することができて、調節流路94の形成による仕切部材38の大径化が回避される。
また、エンジンマウント10では、第1, 第2のオリフィス通路90,96および調節流路94が、何れも仕切部材38に形成されていると共に、弾性可動板66が仕切部材38に取り付けられて、第1の作用空気室102が仕切部材38の凹所54を利用して形成されている。これにより、第1の作用空気室102を形成するために第2の取付部材18の軸方向寸法を大きく確保する等の必要がなく、各流路90,94,96や弾性可動板66および第1の作用空気室102を仕切部材38に対してスペース効率良く設けることで、コンパクト化が図られる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、調節流路94は必須ではなく、弾性可動板66のばね剛性を負圧吸引力で高めることによって、第1のオリフィス通路90のチューニング周波数を充分に変化させることができれば、調節流路94は省略され得る。
さらに、調節流路94は、空気圧式アクチュエータ14によって連通と遮断が切り替えられるようになっていれば、第1のオリフィス通路90とは独立して形成されていても良い。
また、前記実施形態における各オリフィス通路90,96および調節流路94のチューニング周波数は、本発明に係る流体封入式防振装置を自動車用のエンジンマウント10として採用した場合の一例を示すものであって、要求される防振特性に応じて適宜に変更され得る。
また、弾性可動板66は、受圧室82の壁部の一部を構成していれば良く必ずしも仕切部材38に取り付けられていなくても良い。具体的には、例えば、特許3551637号等に示されているように、第2の取付部材18に取り付けられていても良い。
また、第1, 第2のオリフィス通路90,96や凹所54および窓部60等の具体的な形状は、要求される防振特性を満たし得るように適宜に設定されるものであって、特に限定されない。
前記実施形態では、第1の作用空気室102と第2の作用空気室126が、1つの切替弁104を介して同じ負圧源106に接続されるようになっていたが、それら第1, 第2の作用空気室102,126は、大気圧と負圧の何れかが同時に及ぼされるようになっていれば、互いに異なる負圧源に接続されていても良い。更に、第1, 第2の作用空気室102,126に接続される切替弁も、必ずしも1つである必要はなく、各作用空気室102,126がそれぞれ異なる切替弁に接続されて、それら切替弁が同時に切替作動されるように制御されていても良い。
また、本発明に係る流体封入式防振装置は、エンジンマウントとしてのみ用いられるものではなく、例えば、ボデーマウントやサブフレームマウント、デフマウント等にも適用可能である。更に、本発明の適用範囲は、自動車に用いられる流体封入式防振装置に限定されず、例えば、自動二輪車や鉄道用車両、産業用車両等に用いられる流体封入式防振装置にも、本発明が好適に適用され得る。
10:エンジンマウント(流体封入式防振装置)、14:空気圧式アクチュエータ、16:第1の取付部材、18:第2の取付部材、20:本体ゴム弾性体、38:仕切部材、66:弾性可動板、70:可撓性膜、82:受圧室、84:平衡室、90:第1のオリフィス通路、92:短絡流路、94:調節流路、96:第2のオリフィス通路、98:可動膜、102:第1の作用空気室(作用空気室)、104:切替弁

Claims (6)

  1. 振動が入力される本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、
    変形容易な可撓性膜で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室と、
    前記受圧室と前記平衡室とを相互に連通する第1のオリフィス通路と、
    前記受圧室と前記平衡室とを相互に連通する第2のオリフィス通路と、
    該第2のオリフィス通路の流路上に配設されて、該第2のオリフィス通路の連通状態で前記受圧室の液圧と前記平衡室の液圧が各一方の面に及ぼされる可動膜と、
    前記第2のオリフィス通路を遮断すると共に、外部から負圧が及ぼされることによって該第2のオリフィス通路を連通するように作動される空気圧式アクチュエータと、
    前記受圧室の壁部の一部を構成するように配設されて、該受圧室の液圧が一方の面に及ぼされる弾性可動板と、
    該弾性可動板を挟んで前記受圧室と反対側に設けられて、外部から負圧が及ぼされることで該弾性可動板における該受圧室と反対側の面に負圧吸引力を及ぼす作用空気室と、
    前記空気圧式アクチュエータと前記作用空気室にそれぞれ接続されて、該空気圧式アクチュエータと該作用空気室に対して同時に負圧と大気圧の何れか一方を選択的に及ぼし得る切替弁とを、
    有することを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記第1のオリフィス通路よりも高周波数にチューニングされて前記受圧室と前記平衡室を相互に連通する調節流路が形成されており、該調節流路が前記空気圧式アクチュエータで遮断されると共に、該空気圧式アクチュエータに外部から負圧が及ぼされることで該調節流路が連通されるようにした請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記第1のオリフィス通路を通路長の中間において前記平衡室に連通させる短絡流路が形成されており、前記調節流路が該短絡流路と該第1のオリフィス通路の前記受圧室側の端部とを利用して構成されている請求項2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記空気圧式アクチュエータを前記平衡室を画成する前記可撓性膜の外方に配設して、該可撓性膜を該空気圧式アクチュエータで押圧して前記第2のオリフィス通路の該平衡室への開口部に押し付けることで該第2のオリフィス通路を遮断する一方、外部から及ぼされる負圧で該空気圧式アクチュエータの押圧力を解除して該第2のオリフィス通路を連通状態とするようにした請求項1〜3の何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  5. 防振連結すべき一方の部材に取り付けられる第1の取付部材と他方の部材に取り付けられる第2の取付部材とを前記本体ゴム弾性体で弾性連結すると共に、該第2の取付部材によって支持された仕切部材を挟んだ両側に前記受圧室と前記平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室を該仕切部材を利用して形成された前記第1のオリフィス通路と前記第2のオリフィス通路によって相互に連通し、更に該仕切部材に対して前記弾性可動板を組み付けて、該仕切部材によって該弾性可動板の背後に前記作用空気室を形成した請求項1〜4の何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
  6. 前記空気圧式アクチュエータによる前記第2のオリフィス通路の遮断状態において、前記第1のオリフィス通路のチューニング周波数が低周波数域に設定されていると共に、前記弾性可動板の固有振動数が高周波数域に設定されている一方、
    該空気圧式アクチュエータおよび前記作用空気室に外部から負圧が及ぼされた該第2のオリフィス通路の連通状態において、該第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数が中周波数域に設定されていると共に、該第2のオリフィス通路のチューニング周波数が中周波数域における該第1のオリフィス通路を通じて流動する流体の共振周波数とは異なる周波数に設定されている請求項1〜5の何れか1項に記載の流体封入式防振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109109646A (zh) * 2018-08-28 2019-01-01 浙江吉利汽车研究院有限公司 液压悬置刚度调节***、刚度调节方法及汽车
WO2022075067A1 (ja) * 2020-10-08 2022-04-14 株式会社ブリヂストン 防振装置

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