JP2014074909A - 音響装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気回路や機械的振動部材などの部品、一切の電源をも必要とせず、音源から出力された音響をそのまま大きく増幅する音響装置を提供する。
【解決手段】音響箱連接体120は音響箱筐体と音響入口と音響出口を備えた音響箱小体110(1)〜110(9)を多段に配設し、音響箱小体の並びにおいて、当段の音響箱小体の音響入口は前段の音響箱小体の音響出口に接続され、当段の音響箱小体の音響出口は後段の音響箱小体の音響入口に接続されるように連接されている。音響箱連接体120の初段の音響箱小体110(1)の音響入口に外部音源開口130が設けられ、音響箱連接体120の最終段の音響箱小体110(9)の音響出口にスピーカー開口140を備え、音響箱小体の大きさおよび連結部分の断面積が徐々に大きくなる構造とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気系回路や機械振動系を用いず、筐体を組み合わせた音響空間を介して音源から発せられた音を響かせる音響装置に関する。
物理的に言えば、音は空気や水などの媒体中を伝播する波(疎密波)であり、聴者の聴覚を刺激して知覚される。
従来のスピーカー装置は、電気系回路を経て電気信号を振動板に伝え、電磁振動子を介して振動板に対して機械的振動を起こし、空気の疎密波として空気中を伝搬させる。このように、従来のスピーカー装置は、稼働するためには電気エネルギーを必要とし、電気信号処理と電磁振動子や振動板という電子部品が必要である。
一般に、スピーカー部分は、コーン形状等の振動板の背面側にコイルや永久磁石等からなる駆動部を取り付け、コイルに電気信号を供給して駆動部に往復運動を生じさせ、その往復運動によって振動板を振動させて音を発する仕組みになっている。
上記従来のスピーカーは、駆動部において発生させた往復運動によって振動板を振動させるものとなっているので、コイルや永久磁石によって発生させる往復運動の方向、振動板の振動方向及び音を発しようとする方向を合わせ、駆動部と振動板を近接させて運動エネルギーの確実な伝達を確保するように考えられている。このため、一般には、駆動部を振動板の背面に密着させて取り付けて一体構造としたものであった。
スピーカーに関する研究開発は従来から様々なことがなされているが、いずれもこの仕組みを採用することを基本としている。
このような従来型スピーカーの構成を変えて、いわゆるスピーカー振動板の周りの電子部品や機構部品の部品点数を減らし、紙のような非電気的部材により形成したスピーカー装置が知られている(特許文献1)。
図19は、従来技術における特許文献1に開示されたスピーカー装置を示す図である。図19に示すように、従来の特許文献1に開示されたスピーカー装置は、振動板と、発生させる音に応じた力を発生する駆動部と、振動板を内部応力のある状態に支持すると共に、駆動部で発生された力により生じる波動を振動板へ伝達する支持伝達手段とを有するものである。
特開2000−350285号公報
近年、携帯型音楽プレーヤー装置が普及しており、さらに、スマートフォンと呼ばれる電話機能付きの携帯型の通信端末も普及しており、いずれも音楽を楽しむことができる。これら従来の携帯型音楽プレーヤー装置であっても携帯型の通信端末であっても音楽を楽しむことができるが、概ねイヤホンを介して聴くスタイルとなっている。なお、これら従来の携帯型音楽プレーヤー装置や携帯型の通信端末も外部スピーカーがついており、外部に音楽を出力することもできる。
しかし、従来の携帯型音楽プレーヤー装置や携帯型の通信端末には外部スピーカーが付いているものの、携帯性を優先するために小さくなっており、音響の大音量の出力が難しいものである。
そこで、従来の携帯型音楽プレーヤー装置や携帯型の通信端末には音楽を音楽データとして電気的に出力するジャック端子が設けられており、このジャック端子からケーブルを介してスピーカー装置の信号入力端子に接続して音楽データの電気信号を入力し、いわゆる従来型のスピーカー装置により大きな音響として出力していた。従来のスピーカーは、上記したように電気信号を機械的な振動に変換し、それを更にスピーカーの機械的な運動に変換する構造となっているため、電源が必要であり、また、様々な部品が組み合わされて音響が発生される。
しかし、これは、従来の携帯型音楽プレーヤー装置や携帯型の通信端末には外部スピーカーから発せられた音響を音響的にそのまま増幅して大きい音響として出力するものではなく、従来の携帯型音楽プレーヤー装置や携帯型の通信端末から音響として一度も発せされることなく、単なる電気信号の音楽データとして出力されただけである。
また、このように、従来型のスピーカー装置を用いて音響を出力する場合、ジャック端子からケーブルを介してスピーカー装置の信号入力端子に対して接続する作業が必要となってしまう。
また、電源設備とともに、従来型のスピーカー装置を用意せねばならず、また、従来型のスピーカー装置は各部がケーブルなどで接続されており、簡単に移動することができず、固定的に設置する場所も必要である。
本発明は、上記した従来型スピーカーの構成に起因する様々な問題点に鑑みてなされたものであり、電気回路や機械的振動部材などの部品、さらには一切の電源をも必要とせず、従来の携帯型音楽プレーヤー装置や携帯型の通信端末の外部スピーカーから出力された音響を受け取り、内部でさらに共鳴や振動を起こさせ、楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得ることができる音響装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の音響装置は、音響箱筐体とその壁面の一部に設けられた音響入口と音響出口を持つ音響箱小体を多段に配設し、当段の前記音響箱小体の音響入口は前段の前記音響箱小体の音響出口に接続され、当段の前記音響箱小体の音響出口は後段の前記音響箱小体の音響入口に接続されるように連接した音響箱連接体と、前記音響箱連接体の初段の前記音響箱小体の音響入口に対して外部音源を設置する外部音源開口と、前記音響箱連接体の最終段の前記音響箱小体の音響出口から音響を受けて外部に出力するスピーカー開口を備え、前記音響箱連接体において前記音響箱小体の大きさが徐々に大きくなるように配置し、前記外部音源開口に設置された前記外部音源の音響を、前記音響箱連接体により増幅し、前記スピーカー開口から出力する音響装置である。
本発明の音響装置は、外部音源から得た音響に対して、仕切り板や開口を備えた音響箱小体を連接させて、意図的にその仕切り板の形状、大きさ、開口などを工夫して音響箱連接体の内部で共鳴や振動を起こさせ、あたかも楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得ることができる音響装置となる。
ここで、外部音源開口の形状を、スピーカー付き携帯通信端末が挿入できる形状とし、スピーカー付き携帯通信端末を挿入するとそのスピーカーが音響箱連接体の初段の音響箱小体の音響入口に対向する位置となる構造としおけば、スピーカー付き携帯通信端末の外部スピーカーで音響を流しつつ外部音源開口に差し込むだけで良い。
また、上記構成の音響箱連接体の音響箱小体の連通において、前段の前記音響出口と後段の前記音響入口の連結部分の断面積が徐々に大きくなる構造とし、前記音響が伝搬の過程において増幅されるよう調整せしめる。
また、上記構成の音響箱連接体において、前記音響箱小体同士を直線方向ではなく、折り曲げた方向に接続することにより、前記音響箱連接体の体積を低減せしめつつ、前記音響箱連接体の初段から最終段まで連通する前記音響箱連接体内の距離を長く確保せしめることが好ましい。
音響箱連接体内の距離を長く確保せしめることにより低音についても奥行きと伸びが生まれ、音質が改善され、素晴らしい音響効果を得ることができる。
なお、音響箱連接体内の距離が長くなりすぎると、音響が拡散しすぎて音響の減衰の効果が大きくなってしまうため、音源の音量に対応した音響箱連接体内の距離を設計する必要がある。
次に、上記の音響箱連接体の内部において、前記音響が次段に伝搬しやすいように前記音響箱小体の音響箱筐体の壁面の位置と角度を調整した反射面とし、前記音響を反射させて前記スピーカー開口に導くことが好ましい。
ここで、音響箱連接体の音響箱小体の連接において、音響箱小体同士が一部の壁面と内部空間とを共有しているものであっても良い。
また、上記の音響箱連接体の内部において、前記音響箱小体が3つ以上連接され、前記音響を反射させる前記反射面を複数個所設けることにより、各々の前記反射面で反射した反射音響を複数重畳させて前記スピーカー開口に導くことが好ましい。
このように、音響箱筐体の壁面の位置と角度が多様に折り返されることにより、低音から高音まで奥行きと伸びが生まれ、素晴らしい音響効果を得ることができる。
さらに、構成部材として、音響箱連接体の設置角度を調整する筐体角度調整体を備えることも可能である。筐体角度調整体は例えば傾斜角度を持ったくさび型の板材である。この筐体角度調整体を音響箱連接体の下方に挟み込むことにより音響箱連接体全体の傾斜角度を調整し、音響装置に対して携帯通信端末をやや寝かせた安定した状態にて音響装置に対して立て掛けることができる。この筐体角度調整体自体も筐体とすると、この内部空間の振動も音質を変化させる空間として利用することができる。
なお、置き方に関しては、上記の筐体角度調整体による据え置き角度の調整も可能であるし、筐体全体を机などの平面上に縦置きに据え置いたり、横置きに据え置いたり、天地を逆に据え置いたり、いわゆる仰向けに据え置いたり、その姿勢を自在にすることができることは言うまでもない。また、フックのようなもので壁に掛けることも可能である。
次に、さらに、音質に変化を持たせる工夫を説明する。
例えば、音響箱筐体の一部の壁面に孔を設ける工夫がある。音響箱筐体の前面は、内部の音響箱連接体の格段の音響箱小体の前面を塞ぐ壁面ともなっている部分があるが、例えば、この音響箱筐体の前面などに孔を設けることにより、音響箱連接体を伝導してゆく音響の他に、この孔より漏れる音響を外部に出す構造となる。このように外部に音響を出力する箇所が通常のスピーカー開口だけでなく、複数個所となり、利用者が感じる音質が変化することがある。
また、例えば、音響箱連接体の音響箱小体同士を区切る仕切り板の一部において抜け孔を設け、前記音響箱小体同士の連通部分の音響入口および音響出口を伝播していく音響の他に、抜け孔から伝播してゆく音響を生じせしめる構造とする構成も可能である。音響に重奏性が生じることとなり、利用者が感じる音質が変化することがある。
次に、本発明の音響装置の素材について述べる。音響装置の素材としては音響効果を高めるものであれば特に限定されない。
例えば、音響箱連接体の音響箱筐体の壁面を木材で形成したものや、音響箱連接体の音響箱筐体の壁面をガラスで形成したものなど多様なものがある。
さらに、金属板、陶器、磁器、和紙、不織布、アクリル板など、多様な素材を用いて製作することも可能である。それぞれの素材に応じて音響の響きなどにバリエーションがあり、それぞれに趣きがある。いずれにせよ、本発明の音響装置の基本的構造を備えたものとして製作すれば、豊かで素晴らしい音響効果が得られることが期待できる。
次に、入力される音楽に対する工夫について述べる。
本発明の音響装置は、入力される音響の状態にかかわらず、もとの音響よりも響きが大きく豊かな音響を奏でることができるが、音響連接体の内部空間の設計などにより本発明の音響装置の"音響特性"がある。この本発明の音響装置の"音響特性"を活かしやすいようにサウンドエフェクトを調整した音楽を外部音源とすれば、本発明の音響装置の音響効果が向上しやすい。そこで、例えば、サウンドエフェクトを調整するアプリケーションにより事前に外部音源の音響を処理しておくことが好ましい。
その構成として、前記携帯通信端末内において、または、前記携帯通信端末がアクセス可能なネットワーク上に、出力される音響の音響特性データを保持する音響特性データ保持部と、音響特性データ保持部にアクセスして音響特性データに合わせて携帯通信端末から出力される音響のサウンドのエフェクトを調節するデジタルイコライザーアプリケーションとを用意しておき、利用者が所望の音楽を携帯電話から出力させる前に、デジタルイコライザーアプリケーションを利用してサウンドのエフェクト調整済みの音響を準備し、そのサウンドエフェクト調整済みの音響を外部音源として利用する構成とすればよい。
以上に示した音響装置であれば、一切の電気的処理を介さず、初段の音響箱小体に入力された音響を音響的に響かせて大きくして音響箱連接体から出力するものであり、本発明の音響装置自体が一種の楽器のように音響装置内部の音響空間を鳴り響かせて空気振動を伝えるため、音色が豊かで伸びがあり、大きく響く素晴らしい音響的効果を得ることができる。
なお、事前に外部音源の音響について、本発明の音響装置が持つ音響特性データに合わせてサウンドエフェクトを調整しておけば、より一層、素晴らしい音響的効果を得ることができる。
本発明の音響装置は、外部音源から得た音響に対して、意図的に音響箱連接体の仕切り板の形状、大きさ、開口などを工夫して音響箱連接体の内部で共鳴や振動を起こさせ、あたかも楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得ることができる。
本発明の音響装置によれば、一切の電気的処理を介さず、初段の音響箱小体に入力された音響を音響的に響かせて大きくして音響箱連接体から出力するものであり、本発明の音響装置自体が一種の楽器のように音響装置内部の音響空間を鳴り響かせて空気振動を伝えるため、音色が豊かで伸びがあり、大きく響く素晴らしい音響的効果を得ることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の音響装置の実施例を説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な用途、形状、個数などには限定されないことは言うまでもない。
本実施例1に示す音響装置100の構成例を説明する。ここでは、本実施例1に示す音響装置100の構成例は、タイプ1の構成と呼ぶ。
実施例1として、構成例を挙げるが、それは一例であり、意図的に音響箱連接体の内部で共鳴や振動を起こさせ、あたかも楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得る構成であれば、他の構成でも良い。
図1は、本実施例1に示す音響装置100の外観を示す斜視図であり、図2は、音響装置100の内部構造を側面から見た断面図となっている。また、図3は、音響箱小体の連接を分かりやすく示すために図2の一部を拡大した図となっている。
音響装置100は、音響箱小体110、音響箱小体を多段に連接した音響箱連接体120、外部音源開口130、スピーカー開口140を備えた構成となっている。図1に示すように、タイプ1の音響装置100は、全体が縦型の筐体であり、音響箱連接体120が縦型に設けられ、下方に外部音源開口130が位置しており、上方前面にスピーカー開口140が設けられており、さらに、音響箱小体110の前面を覆い、かつ、前面にスマートフォンなどを設置する外部音源ホルダーとなる前板体150を備えた構成となっている。また、図2に示すように、音響箱連接体120の内部には複数個の音響箱小体110が連接されている。
以下、本実施例1に示す音響装置100の各部の構成について説明する。
まず、外部音源開口130は、音響箱連接体120の初段の音響箱小体110の音響入口112に対して外部音源200を設置する開口である。外部音源200が収まりやすい形状となっており、外部音源200のスピーカー210から発せられる音を受け入れやすいような大きさ、方向に配置されていることが好ましい。
スピーカー開口140は、音響箱連接体120の最終段の音響箱小体110の音響出口113から音響を受けて外部に出力するための開口である。利用者に対して音響が行き渡りやすいように、前面に位置するように配置されていることが好ましい。
前板体150は、音響連接体120の各段の音響箱小体110の前面を塞いで各段の音響箱小体を箱体とするための板体である。前板体150の前面は、スマートフォンなどの外部スピーカーを備えた携帯通信端末を収める部分ともなり多様なデザインがあり得る。
次に、音響箱小体110は、音響を響かせる単位となる1つの小さな箱体であり、音響箱筐体111と、音響入口112、音響出口113を備えている。図2に示した例では、音響箱小体110(1)から音響箱小体110(9)の9個の音響箱小体110が連接された構成となっている。
図3は音響箱小体110の連接を分かりやすく示すために図2の一部を拡大した図となっており、図3に示すように、各々の音響箱小体110は、音響箱筐体111と音響入口112と音響出口113を備えている。なお、音響入口112と音響出口113の存在とその位置が分かりやすいように、太線でそのエリアを示している。実際にはこの太線の位置は空間で音響が伝搬する通り道となっている。
音響箱筐体111は、密閉された壁面から形成されており、木材やガラスなど音響が響きやすい素材で形成されている。音響箱筐体111の壁面の一部には音響入口112と音響出口113が設けられている。なお、後述するように、音響箱小体110の音響箱筐体111は、音響連接体120の内部の仕切り板121を兼ねるものとなっている。
なお、金属板、陶器、磁器、和紙、不織布、アクリル板など、多様な素材を用いて製作することも可能である。それぞれの素材に応じて音響の響きなどにバリエーションがあり、それぞれに趣きがある。いずれにせよ、本発明の音響装置の基本的構造を備えたものとして製作すれば、豊かで素晴らしい音響効果が得られることが期待できる。
音響入口112は、前段の音響箱小体110から音響が入ってくる開口であり、前段の音響箱小体110の音響出口113とつながっている。この音響入口112が設けられている位置は、音響箱小体110の音響の通り道である内部空間において外部音源開口130に近い側(スピーカー開口140から遠い側)に設けられている。
音響出口113は、後段の音響箱小体110へ音響を出す開口であり、後段の音響箱小体110の音響入口112とつながっている。この音響出口113が設けられている位置は、図1に示すように、音響箱小体110の音響の通り道である内部空間においてスピーカー開口140に近い方(外部音源開口130から遠い側)に設けられている。
音響箱連接体120は、このように、複数個の音響箱小体110を多段に連接したような連接体となっている。
音響箱連接体120の各々の音響箱小体110は独立した筐体をつなぎ合わせて接続しても良いし、図2に示すように、大きな空間の内部を壁面で仕切ることにより構成したものであっても良い。これら壁面で仕切られた各々の内部空間が音響箱小体110となる。
このように音響箱連接体120は内部空間が連通しており、音響が音響箱連接体120の内部空間を通過するとその響きが大きくなり、美しい音響として増幅される効果を発揮する。上記したように、音響箱連接体120の内部には複雑な壁面の仕切り121があり、音響箱小体110の連接の仕方において工夫がなされている。
図3は、音響箱連接体120の音響箱小体110の並びにおいてその大きさが徐々に大きくなるように配設している様子を分かりやすいように図2に示した構成の一部を拡大して示した図である。音響連接体120における音響箱小体110の連接の様子が分かりやすいように音響箱小体110ごとに枠で囲んで示した図である。
図3に示した4つの音響箱小体110(1),音響箱小体110(2),音響箱小体110(3)、音響箱小体110(4)のつながりにおいて、音響箱小体110(2)に注目すると、その音響入口112(2)は、前段の音響箱小体110(1)の音響出口113(1)とつながっており、音響箱小体110(2)の音響出口113(2)は、後段の音響箱小体110(3)の音響入口112(3)とつながっている。なお、音響箱小体110(2)において、音響入口112(2)の断面積に比べて、音響出口113(2)の断面積が大きくなっている。
これを一般化すると、前段の音響出口113(n−1)と当段の音響入口112(n)の接する面積Snから、当段の音響出口113(n)と後段の音響入口112(n+1)の接する面積S(n+1)が徐々に大きくなるように配設されている。音響箱連接体120の音響箱小体110の並びにおいて音響箱小体110は直線状には並んでおらず折り曲げられるように配設されているものの、前段の音響箱小体110(n−1)と当段の音響箱小体110(n)と次段の音響箱小体110(n+1)の各々のつなぎ目の面積Sが順々に大きくなっている。
なお、音響箱連接体120の音響箱小体110の連接において、音響箱小体110同士が一部の壁面と内部空間とを共有しているものであっても良い。図2の例では、音響箱小体110(4)と音響箱小体110(5)が、見方によっては壁面と内部空間とを共有しているとも言える。音響箱小体110の形状、配置、連接の仕方などは様々なパターンがあり、前段の音響箱小体と次段の音響箱小体との空間の区切りが明確でない場合もあり得るからである。全体として、音響箱小体の連接において、各々のつなぎ目の面積Sが順々に大きくなっていく傾向が保たれれば、音響が豊かに拡がって音質が変わる効果は得られる。
ここで、音響が響いて音質が改善される原理について説明を試みる。
図4(a)は、本発明の音響モデルを簡単に示す図である。いわゆるメガホンの原理と同じであり、また、コーン型スピーカーの形状と共通している。図4(b)は比較上、音源から音響が単に球状に四方八方へ拡散して行く状態を示している。
まず、図4(b)に示すように、外部音源200から放出された音響は媒体である空気中を3次元的に無指向に拡散しながら伝搬する。つまり、音響エネルギーは球面状に拡がりつつ伝搬する。球面の面積Srは距離をrとすると[数1]で表される。
[数1]
Sr=4πr2
つまり、4πr2に反比例して減少する。このように、一般な音響は図4(b)のように拡散して行く。
一方、図4(a)は、メガホンやコーン型スピーカーの原理のように音響がある方向に向けてのみ音響が拡散してゆく場合であるが、外部音源200から放出された音響は媒体である空気中を強制的に前方に向けてのみ所定比率にて3次元的に拡散しながら伝搬する。つまり、音響エネルギーは錐体の底面(この例では球面の一部を所定の開口角で切った曲面)に拡がりつつ伝搬する。面積Scは、距離をr、開口角をθとすると[数2]で表される。
[数2]
Sr≒πr2(1−cos(θ/2))
つまり、πr2(1−cos(θ/2))に反比例して減少する。このように、本発明の音響モデルの音響は図4(a)のように拡散して行く。
開口角θの大きさにもよるが、図4(b)のように無指向性で放散してゆく音響が、図4(a)のように特定方向のみに集中して放出される。それゆえ、当該特定方向に利用者が立つと、図4(b)の一般の音響に比べて大きく響く音響として聴くことが可能となる。
ここで、開口角θについて検討する。上記に見たように、開口角θを小さく絞った方が伝搬する音響が集中しやすいとも言えるが、逆に面積が徐々に狭まるような音響モデルとなると以下の問題が生じる。
第1には、音響の放射方向を絞りすぎると、その音響が伝搬する方向が狭くなり、部屋の中など利用者がある程度の活動範囲を持った状態では、かえって聴きづらい範囲が増えてしまう不具合が生じるおそれがある。
第2には、音響の放射方向を絞りすぎると、利用者に対して部屋の周囲から届く反響音が小さくなってそのバランスも悪くなってしまう不具合が生じるおそれがある。音響はスピーカー開口140から利用者に直接届く音響と、部屋の壁面や天井や床面から届く反響音があり、反響音が豊かに鳴り響く方が、音響が大きく美しく聴こえることが多い。スピーカー開口140から部屋の中などの広い空間に放射されると周辺方向にも徐々に音響が拡散してゆくが、もし、スピーカー開口140から出力される音響の放射方向を絞ると、スピーカー開口140から周辺方向に拡散する音響は少なくなり、部屋の壁面や天井や床面から届く反響音が小さく、利用者に直接届く音響のみは強いが反響音が得られず、利用者にとって音響は小さく聴こえることが多い。
そこで、本発明の音響装置100は、音響箱小体110と音響箱小体110とのつなぎ目の面積が順々に大きくなるように配設しておき、外部音源開口130に設置された外部音源200の音響を入力し、音響箱連接体120を通して増幅し、スピーカー開口140から大きく豊かな響きをもった音響として出力する構造となっている。
図5は、図1に示した本発明の音響装置100の音響箱小体110の配列を直線方向に並べ変えて示した図である。図5に示すように、図1に示した本発明の音響装置100の音響箱小体110の配列は、音響箱小体110と音響箱小体110とのつなぎ目の面積が順々に大きくなるように配設されており、図4に示すような関係にあることが分かる。
なお、音響箱連接体内の距離が長くなりすぎると、音響が拡散しすぎて音響の減衰の効果が大きくなってしまうため、音源の音量に対応した音響箱連接体内の距離を設計する必要がある。
以上に示したように、本発明の音響装置100は、一切の電気的処理を介さず、初段の音響箱小体に入力された音響を音響的に響かせて大きくして音響箱連接体から出力するものであり、本発明の音響装置自体が一種の楽器のように音響装置内部の音響空間を鳴り響かせて空気振動を伝えるため、音色が豊かで伸びがあり、音質が改善され、響き渡る素晴らしい音響的効果を得ることができる。
次に、音響装置100の他の構成例を示す。
図6は、タイプ1に属する音響装置100の他の構成例を示す図である。
図1に示した音響装置100の構成例は音響箱小体110が9個連接されたものであるが、図6に示した音響装置100aの構成例は音響箱小体110aが音響箱小体110a(1)から音響箱小体110a(10)まで10個連接されたものとなっている。音響箱小体110aの連接が増えた分、全体として少し大きくなり、音響箱小体110a同士のつなぎ目の面積も徐々に大きくなっており、図4に示したように音響を増幅するようメガホン効果が得られるようになっている。
図7は、音響連接体120aにおける音響箱小体110a(1)から音響箱小体110a(11)の連接の様子が分かりやすいように音響箱小体110aごとに枠で囲んで示した図である。図7に示すように、音響箱小体110a(1)から音響箱小体110a(11)まで徐々に大きくなるように配設されている様子が良くわかる。
このように、音響連接体120における音響箱小体110の連接の数や配置などは多様な構成が可能である。
このように、外部音源から得た音響に対して、意図的に音響箱連接体の仕切り板の形状、大きさ、開口などを工夫して音響箱連接体の内部で共鳴や振動を起こさせることにより、あたかも楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得ることができる。
本発明の音響装置100の基本的構造は実施例1に示した通りであるが、本発明の音響装置100の音響箱連接体120は、その内部構造として、音響箱小体110同士を直線方向ではなく折り曲げた方向に接続することにより、音響箱連接体120の体積を低減せしめるとともに、音響箱連接体120の初段から最終段まで連通する音響箱連接体120内の内部空間の距離を長く確保せしめるための内部構造には多様なパターンが有り得る。実施例2として、具体的な構成例をいくつか挙げて説明する。
便宜上、実施例1に示したものをタイプ1とし、本実施例2では、他のタイプとして、タイプ2、タイプ3のものを示す。
各々の構成例において、音響箱連接体120の内部における音響箱小体110の音響箱筐体111の壁面の一部は、音響箱連接体120内部の仕切り板121となっており、音響が次段に伝搬しやすいようにその位置と角度を調整したものとなっている。また、いずれも、音響箱小体110が3つ以上連接されており、仕切り板121が音響を反射させる反射面となっており、各々の反射面で反射した反射音響が複数重畳され、豊かで大きな音響として出力されるものとなっている。
図8は、タイプ2に属する音響装置100bの構成例を示す図である。タイプ2は、音響連接体120bは縦型であるが、略四角錐台形となっており、外部音源開口130bが上面に設けられ、スピーカー開口140bが下方前面に設けられた構成となっている。
図8に示した音響装置100bの構成例は音響箱小体110bが音響箱小体110b(1)から音響箱小体110b(5)まで5個連接されたものとなっている。音響箱小体110b同士のつなぎ目の面積も徐々に大きくなっており、図4に示したように音響を増幅するようメガホン効果が得られるようになっている。
図9は、音響連接体120bにおける音響箱小体110b(1)から音響箱小体110b(5)の連接の様子が分かりやすいように音響箱小体110bごとに枠で囲んで示した図である。図9に示すように、音響箱小体110b(1)から音響箱小体110b(5)まで徐々に大きくなるように配設されている様子が良くわかる。
図10は、タイプ3に属する音響装置100cの構成例を示す図である。タイプ3の音響連接体120cは横型であり、いわゆる横置き構造となっている。外部音源開口130cが前面に設けられ、スピーカー開口140cは後方付近で前面側に向けて設けられた構成となっている。図10に示した音響装置100cの構成例は音響箱小体110cが音響箱小体110c(1)から音響箱小体110c(6)まで6個連接されたものとなっている。音響箱小体110c同士のつなぎ目の面積も徐々に大きくなっており、図4に示したように音響を増幅するようメガホン効果が得られるようになっている。
図11は、音響連接体120cにおける音響箱小体110c(1)から音響箱小体110c(6)の連接の様子が分かりやすいように音響箱小体110cごとに枠で囲んで示した図である。図11に示すように、音響箱小体110c(1)から音響箱小体110c(6)まで徐々に大きくなるように配設されている様子が良くわかる。
上記に示したように、本発明の音響装置100の音響箱連接体120は、その内部構造として、音響箱小体110同士の接続には多様なパターンが可能であることが分かる。上記のパターン以外にも他のパターンが可能であり、いずれのパターンにおいても、音響箱連接体120の初段から最終段まで連通する音響箱連接体120の音響箱小体110が徐々に大きくなり、音響箱小体110a同士のつなぎ目の面積も徐々に大きくなるものであれば良い。
このように、外部音源から得た音響に対して、意図的に音響箱連接体の仕切り板の形状、大きさ、開口などを工夫して音響箱連接体の内部で共鳴や振動を起こさせることにより、あたかも楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得ることができる。
実施例3は、音響装置100dの構成として、音響箱連接体120dの設置角度を調整するための筐体角度調整体160dを備えた構成例を説明する。
音響装置100dの全体的な形状としては縦置きタイプか横置きタイプがあるが、特に縦置きタイプにおいてやや斜めに傾かせて設置するものである。
筐体角度調整体160dを用いる理由は、スマートフォンなどの携帯通信端末を外部音源開口130dに立て掛けた際の姿勢制御である。本発明の音響装置100dの使用方法として、音楽等を出力できるスマートフォンなどの携帯通信端末を外部音源開口130dに立て掛けて使用することが想定されるが、スマートフォンなどの携帯通信端末200ではディスプレイ操作面が機器の前面に設けられていることが多く、音楽等の再生操作に関してもこのディスプレイ操作面を通じて行うことが多い。そのため、ディスプレイ操作面をタッチ可能なように立てつつ、携帯通信端末200のスピーカー部分が外部音源開口130d内に収まるように立設する必要がある。このように、外部音源開口130d内に収まる携帯通信端末200の部分がごく一部であるため、そのまま垂直に立設させると安定した状態にあるとは言えない場合がある。そこで、音響装置100d全体を斜めに傾かせて携帯通信端末200をやや寝かせた状態で立設することにより安定した状態にて音響装置100dに対して立て掛けるものである。
図12は、くさびの形状の筐体角度調整体160dを適用した音響装置100dの構成例を示す図である。音響装置100dに対して、くさびの形状の筐体角度調整体160dを底面において、音響装置100d全体を斜めに傾かせて携帯通信端末200を載せ置いている。この構成例では、筐体角度調整体160dは独立した板体となっており、音響装置100dの下に挟み込む形で音響装置100全体の角度を傾かせるものとなっている。
また、図13は、筐体角度調整体160が音響連接体120dの筐体と一体化されている音響装置100dの構成例を示す図である。この構成例では、筐体角度調整体160dは音響箱連接体120dの筐体と一体となっており、音響箱連接体120dの筐体自体が斜めに自立するようになっている。音響装置100dを立てると自然に音響装置100d全体の角度が傾いた状態となるものである。
このように、筐体角度調整体160dを用いることにより、スマートフォンなどの携帯通信端末200を外部音源開口130dに立て掛けた際の姿勢制御を行い、安定した状態で携帯通信端末200を音響装置100dに対して載せ置くことができる。
なお、この筐体角度調整体160dは外形を板体で組んで内部を空洞にすることもできる。
図14は、図13に示した筐体角度調整体160dが音響連接体120dの筐体と一体化されているタイプにおいて、内部を空洞にしたものを分かりやすいように断面で示した図である。いわゆる"スカート"のように、底面全体には板体が設けられておらず、側面の板体のみ、または、側面の板体と正面の板体で構成され、この側面の板体の底面や正面の板体の底面で全体を支持する構造となっている。図14に図示したものは側面の板体のみで構成された構成例であり、160dにはハッチングが示されておらず、左側面の内側が見えている図なっている。
なお、正面の板体を設けた構成例においては、筐体角度調整体160d内部の空洞からの音響が前面に出るように、適宜に孔を開けておく工夫も好ましい。
このように、筐体角度調整体160dの内部を空洞にすることにより、上部に構成されている音響装置100dでの響きが板面などを介して筐体角度調整体160dの内部の空洞にも伝わり、その振動により新たな音響が発生して前面に向けて発せられるため、上部にある本来のスピーカー開口140dとは別に下部の筐体角度調整体160dからも音響が響き、重奏感が増し、音質が向上する。
実施例4として、音響箱筐体の一部の壁面の一部に151e孔を開け、音響箱連接体110eの一部の音響をその孔151eから前方に抜け出させる工夫をした構成例について述べる。
図15は、音響箱筐体の一部の壁面である前板体150eの一部に151e孔を設けた音響装置100eの構成例を示す図である。なお、図15では、前板体150eの形状が分かりやすいように、前板体150eのみにハッチングを施している。
図15の例では、前板体150eの両端に複数個所の孔151eが設けられている。なお、図15は斜視図となっているため、右側端の孔151eは見えていない。もっとも孔151eは前板体150eの片端のみとする構成も可能である。
前板体150eは、内部にある音響箱連接体120eの各段の音響箱小体110eの前面を塞ぐように壁面を形成しているが、このように前板体150eの一部に孔151eを設けておくと、一部の音響がその孔151eから前面から外部に発せられる。つまり、図15の音響装置100eの構成では、音響箱連接体120eにおいて、音響箱小体110eの中を通常に伝導してゆき本来のスピーカー開口140eから発せられる音響に加えて、前板体150eの孔151eから前方に発せられる音響が加わることとなり、複数個所から音響が響き、重奏感が増し、音質が向上する。
実施例5として、音響装置100fの音響箱筐体111fの一部にケーブル類が通過しやすい切り欠き114fを設け、スマートフォンなどの携帯通信端末200の充電用などのケーブル210を接続しやすいように工夫をした構成例について述べる。
図16は、音響箱筐体111fの一部にケーブル類が通過しやすい切り欠き114fを設けた音響装置100fの構成例を示す図である。スマートフォンなどの携帯通信端末200の端子が左側面にある場合の構成例となっている。
切り欠き114fは、スマートフォンなどの携帯通信端末200を外部音源ホルダーとなっている部分に立て掛け、外部音源開口130fに携帯通信端末200を差し入れた状態において、携帯通信端末200の左側面の端子類に対向する位置に設けられている。携帯通信端末200の充電用端子にケーブル210を装着したままそのケーブル210が切り欠き114fを介して音響箱筐体111fの外部に引き出せるようになっている。
このような切り欠き114fを設けることにより、充電用ケーブル210などを端子に差し込んで充電をしながら、本発明の音響装置100fを用いつつスマートフォンなどの携帯通信端末200を利用できるというメリットが得られる。一般に、スマートフォンなどの携帯通信端末200は充電池の消耗の関係からしばしば充電を行う必要に迫られ、その充電時間も1時間程度は掛かることが多い。スマートフォンなどの携帯通信端末200の性能によっては充電中も携帯通信端末200の利用が可能であるが、充電ケーブル210は端子に差し込んだままとする必要がある。この充電ケーブル210が邪魔となり、携帯通信端末200を音響装置100fの外部音源ホルダーに差し込めないとすると、本発明の音響装置100fを用いることができない。そこで、この切り欠き114fを設けておくことにより、充電用ケーブル210などを端子に差し込んで充電をしながら、本発明の音響装置100fを用いつつスマートフォンなどの携帯通信端末200を利用できるようになる。
実施例6として、音響箱連接体120gを構成する音響箱小体110gの一部の仕切り板に抜き孔122gを設け、音響箱連接体120gの中を伝導する音響に変化を持たせ、音質を変える工夫をした構成例について述べる。
図17は、音響箱連接体120gの音響箱小体110gを区切る仕切り板の一部に抜き孔122gを設けた音響装置100gの構成例を示す図である。この構成例では、音響箱小体110g(3)と音響箱小体110g(4)の間の仕切り板の一部に抜け孔122gを設けた例となっている。
音響箱連接体120gは、実施例1で説明したように、隣接する音響箱小体110gを音響が伝導しながらその音質などが変化して行くが、音響箱連接体120gの音響箱小体110g同士は、壁面である仕切り板で区切られるともに音響入口と音響出口が接続されている。ここで、仕切り板に抜け孔122gを設けておけば、音響入口と音響出口の接続を介して内部空間を伝播してゆく音響の他に、抜け孔122gから伝播してゆく音響が伝わるため、やはり、音響の伝導に変化が生じることとなる。この音響の伝導の仕方の変化は音質の変化につながる。
どのような音質の変化が得られるかは、音響箱連接体120g全体の形状や大きさ、各段の音響箱小体110gの形状や大きさ、隣接する音響箱小体110gとの接し方、仕切り板の材質など多様な要素が絡み合うため、一概には言えないが、試行錯誤的に、どの音響箱小体110gと音響箱小体110gとの仕切り板のどの位置にどの大きさの抜け孔122gを設けるかを試して、音質の変化を調整する。音質をどのように変化させるかは利用者の趣向に依存する部分も大きく、この調整も一種のノウハウとなる。
しかし、隣接する音響箱小体110g同士が直接に接する面以外にも抜け孔121を設けることにより音響の伝導の仕方が変化して音質が変わり得ることは理解されよう。
実施例7として、本発明の音響装置の音響効果を高めるために入力される音楽に対するサウンドエフェクト処理を行う構成例について述べる。
実施例1から6に示したように、本発明の音響装置100は、入力される音響の状態にかかわらず、もとの音響よりも響きが大きく豊かな音響を奏でることができるが、音響連接体120の内部空間の設計などにより本発明の音響装置の"音響特性"がある。
この本発明の音響装置の"音響特性"を活かしやすいようにサウンドエフェクトを調整した音楽を外部音源とすれば、本発明の音響装置の音響効果が向上しやすい。そこで、例えば、サウンドエフェクトを調整するアプリケーションにより事前に外部音源の音響を処理しておくことが好ましい。
図18は、実施例7にかかるサウンドイコライザーアプリケーションを利用したサウンドエフェクト処理を伴う構成例を示す図である。
携帯通信端末200の内部、または、携帯通信端末200によりアクセスできるネットワーク300上に、音響特性データ保持部310と、デジタルイコライザーアプリケーションを搭載したサービスシステム320が存在している。図17に示した構成例では、ネットワーク300上に存在している構成例となっている。
音響特性データ保持部310は、出力される音響の音響特性データを保持する部分である。
デジタルイコライザーアプリケーション320は、音響特性データ保持部310にアクセスして保存されている音響特性データに合わせて携帯通信端末200から出力される音響のサウンドのエフェクトを調節するデジタルイコライザー機能を備えたアプリケーションである。
利用者は、あらかじめ携帯電話200を操作し、音楽デジタルデータを、デジタルイコライザーアプリケーションを介してサウンドエフェクトを調整させ、サウンドエフェクト調整済みの音響を準備する。そのサウンドエフェクト調整済みの音響を外部音源として外部音源開口130において出力する。
サウンドエフェクト調整済み音響は、音響連接体120の内部空間を通過する際に、音響特性に沿った音響変化が加えられるが、その音響変化が最適となるように事前にサウンドエフェクトが調整されているため、スピーカー開口140から出力される音響は、一段と素晴らしい音響効果を奏することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、このように、外部音源から得た音響に対して、意図的に音響箱連接体の仕切り板の形状、大きさ、開口などを工夫して音響箱連接体の内部で共鳴や振動を起こさせることにより、あたかも楽器のように箱全体から豊かな音に音質を変化させるという音響効果を得ることができる。
本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。従って本発明の技術的範囲は添付された特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
本実施例1に示す音響装置100の外観を示す斜視図である 音響装置100の内部構造を側面から見た断面図である。 音響箱小体の連接を分かりやすく示すためにその一部の構成を拡大した図である。 本発明の音響モデルを簡単に示す図である。 図1に示した本発明の音響装置100の音響箱小体110の配列を直線方向に並べ変えて示した図である。 タイプ1に属する音響装置100aの他の構成例を示す図である。 音響連接体120aにおける音響箱小体110aの連接の様子が分かりやすいように音響箱小体110aごとに枠で囲んで示した図である。 タイプ2に属する音響装置100bの構成例を示す図である。 音響装置100bの内部構造を側面から見た断面図および音響箱小体110bの連接の様子が分かりやすいように枠を補助的に示した図である。 タイプ3に属する音響装置100cの構成例を示す図である。 音響装置100cの内部構造を側面から見た断面図および音響箱小体110cの連接の様子が分かりやすいように枠を補助的に示した図である。 筐体角度調整体160を適用した音響装置100dの構成例を示す図である。 筐体角度調整体160が音響連接体120dの筐体と一体化されている音響装置100dの構成例を示す図である。 筐体角度調整体160dが音響連接体120dの筐体と一体化されているタイプにおいて内部を空洞にしたものを分かりやすいように断面で示した図である。 前板体150eの一部に151e孔を設けた音響装置100eの構成例を示す図である。 図16は、音響箱筐体111fの一部にケーブル類が通過しやすい切り欠き114fを設けた音響装置100fの構成例を示す図である。 音響箱連接体120gを構成する音響箱小体110gの一部の仕切り板に抜き孔122gを設けた音響装置100gの構成例を示す図である。 実施例7にかかるサウンドイコライザーアプリケーションを利用したサウンドエフェクト処理を伴う構成例を示す図である。 従来技術における特許文献1に開示されたスピーカー装置の構成を示す図である。
100 音響装置
110 音響箱小体
111 音響箱筐体
112 音響入口
113 音響出口
114 切り欠き
115 孔
120 音響箱連接体
121 仕切り板
122 抜け孔
130 外部音源開口
140 スピーカー開口
150 前板体
160 筐体角度調整体
200 携帯端末
300 ネットワーク
310 音響特性データ保持部
320 デジタルイコライザーアプリケーション

Claims (14)

  1. 音響箱筐体とその壁面の一部に設けられた音響入口と音響出口を持つ音響箱小体を多段に配設し、当段の前記音響箱小体の音響入口は前段の前記音響箱小体の音響出口に接続され、当段の前記音響箱小体の音響出口は後段の前記音響箱小体の音響入口に接続されるように連接した音響箱連接体と、
    前記音響箱連接体の初段の前記音響箱小体の音響入口に対して外部音源を設置する外部音源開口と、
    前記音響箱連接体の最終段の前記音響箱小体の音響出口から音響を受けて外部に出力するスピーカー開口を備え、
    前記音響箱連接体において前記音響箱小体の大きさが徐々に大きくなるように配置し、前記外部音源開口に設置された前記外部音源の音響を、前記音響箱連接体により伝導し、前記スピーカー開口から出力する音響装置。
  2. 前記音響箱連接体の前記音響箱小体の連通において、前段の前記音響出口と後段の前記音響入口の連通部分の断面積が徐々に大きくなる構造とし、前記音響が伝搬するよう調整せしめた請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記音響箱連接体において、前記音響箱小体同士を直線方向ではなく、折り曲げた方向に接続することにより、前記音響箱連接体の体積を低減せしめつつ、前記音響箱連接体の初段から最終段まで連通する前記音響箱連接体内の距離を長く確保せしめることを特徴とする請求項1または2に記載の音響装置。
  4. 前記音響箱連接体の内部において、前記音響が次段に伝搬しやすいように前記音響箱小体の音響箱筐体の壁面の位置と角度を調整した反射面とし、前記音響を反射させて前記スピーカー開口に導くことを特徴とする請求項3に記載の音響装置。
  5. 前記音響箱連接体において、前記音響箱小体同士が一部の壁面と内部空間とを共有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の音響装置。
  6. 前記音響箱連接体の内部において、前記音響箱小体が3つ以上連接され、前記音響を反射させる前記反射面を複数個所設けることにより、各々の前記反射面で反射した反射音響を複数重畳させて前記スピーカー開口に導くことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の音響装置。
  7. 前記音響箱連接体の設置角度を調整する筐体角度調整体を備え、前記スピーカー開口から出力される音響の角度や方向を調整することができる請求項1乃至6のいずれか1項に記載の音響装置。
  8. 前記筐体角度調整体が、前記音響箱筐体の底面部分に設けられたくさびの形状を備えた箱体であり、前記くさびの形状が持つ斜面により前記音響箱筐体全体の角度や方向を変えるものである請求項7に記載の音響装置。
  9. 前記音響箱筐体の一部の壁面に孔を設けることにより、前記音響箱連接体を伝導してゆく音響の他に、前記音響箱筐体の前記孔より漏れる音響を外部に出す構造とした請求項1乃至8のいずれか1項に記載の音響装置。
  10. 前記音響箱連接体の前記音響箱小体同士を区切る仕切り板の一部において抜け孔を設け、前記前記音響箱小体同士の連通部分の前記音響入口および前記音響出口を伝播していく音響の他に、前記抜け孔から伝播してゆく音響を生じせしめる構造とした請求項1乃至9のいずれか1項に記載の音響装置。
  11. 前記音響箱連接体の前記音響箱筐体の壁面を木材で形成したものである請求項1乃至10のいずれか1項に記載の音響装置。
  12. 前記音響箱連接体の前記音響箱筐体の壁面をガラスで形成したものである請求項1乃至10のいずれか1項に記載の音響装置。
  13. 前記外部音源開口の形状を、スピーカー付き携帯通信端末が挿入できる形状とし、前記外部音源として前記携帯通信端末を挿入するとそのスピーカーが前記音響箱連接体の初段の前記音響箱小体の前記音響入口に対向する位置となる構造とした請求項1乃至12のいずれか1項に記載の音響装置。
  14. 前記携帯通信端末内、または、前記携帯通信端末がアクセス可能なネットワーク上に、出力される音響の音響特性データを保持する音響特性データ保持部と、音響特性データ保持部にアクセスして音響特性データに合わせて携帯通信端末から出力される音響のサウンドのエフェクトを調節するデジタルイコライザーアプリケーションを備え、利用者が所望の音楽を携帯電話から出力させる前に、デジタルイコライザーアプリケーションを利用してサウンドのエフェクト調整済みの音響を準備し、そのサウンドエフェクト調整済みの音響を外部音源として利用して音響を出力させることができる請求項13に記載の音響装置。

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