JP2014070981A - 電気試験装置及び電気試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】地球温暖化係数が高いSF6ガスを用いることなく電気試験を行うことができるとともに、試験時間を大幅に短縮することができる電気試験装置及び電気試験方法を提供する。
【解決手段】電気試験装置を、上部に試料取付用の開口を有する密閉構造の圧力容器と、前記開口に試験対象部位を挿入して固定された試料に電圧を印加する電圧印加部と、前記圧力容器内に絶縁ガスを充填する絶縁ガス供給部と、前記試料を上方から所定の圧力で押圧し、当該試料の一端部を前記電圧印加部に電気的に接続する試料押圧部と、を備えた構成とし、前記電圧印加部により前記試料に高電圧を印加して電気試験を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、高電圧電気機器の電気特性を試験するために使用される電気試験装置及び電気試験方法に関する。
一般に、ケーブル終端接続部等の高電圧電気機器に用いられる電気部品(エポキシブッシング(エポキシ套管)等)については、使用前に安全性を確認するために、商用周波耐電圧試験、商用周波部分放電試験、雷インパルス耐電圧試験等の各種電気試験が行われる。このような電気試験を空気中で行うと、課電部や試料の突起、角部又は付着異物から気中放電や表面閃絡が発生するため、一般には、絶縁耐力の高い絶縁ガス雰囲気中に試料を配置した状態で試験が行われる(例えば特許文献1)。
特許文献1に記載されているように、従来の電気試験装置では、絶縁ガスとして主に六フッ化硫黄(SF6)ガスが用いられる。SF6ガスは、水分を含まない乾燥空気(酸素(O2):約20%、窒素(N2):約80%)やN2ガス等の自然ガスより優れた絶縁耐力を有しており、電気試験用の絶縁ガスとして好適なためである。
また、SF6ガスは空気よりも比重が大きいため、大きな試験容器の下部に試料を配置してSF6ガスを容器高さの中間位置まで封入するようにすれば、試験容器の上部が開放されていてもSF6ガスが漏れ出すことはなく、SF6ガス雰囲気中で電気試験を行うことができる。つまり、試料の交換時にSF6ガスを回収する必要はあるが、試験容器の蓋部を開閉して試料を配置する作業は容易である。
しかし、SF6は、地球温暖化係数が二酸化炭素(CO2)の23900倍であり、京都議定書における排出量削減対象の温室効果ガスとして指定されている。そこで、電気試験の分野でも使用削減が求められており、SF6ガスの代替ガスが模索されている。
現状では、環境適応性(地球温暖化係数が低いこと)や毒性の有無の観点から、乾燥空気やN2ガス等が代替ガスとして期待されている。また、試験容器に絶縁ガスを効率的に充填する手法として、特許文献2には、液状の絶縁媒体に絶縁ガスを吹き込むことにより形成された泡を容器内に充填させた後、泡を形成していた液状の絶縁媒体を排出することが開示されている。
特開平7−140197号公報 特開平3−243105号公報 特開2010−197159号公報
ところで、上述した代替ガスはSF6ガスに比較して絶縁耐力が低いため、試験容器内を密閉状態とし、例えば0.1〜0.2MPaまでガス圧力を増大させる必要がある。通常、ガス圧力が増大するに伴い絶縁耐力は上昇する。
試験容器内を密閉状態とするには、例えば試験容器の収容部に試料を配置した後、試験容器の蓋部を、シール部材を介して収容部にボルト締めして気密に固定することが考えられる。例えば特許文献3では、密閉構造の絶縁圧力容器内に試料(真空バルブ)を配置し、試料に載置した電圧印加用電極や伸縮金具の重量を利用して、試料を固定することが開示されている。
また、試料がケーブル接続部に用いられるブッシングである場合は、試料取付用の開口が形成された、密閉構造の試験容器を用いて、Oリング等のシール部材を介してブッシングのヘッド部分(電気機器内に配置される部分)を開口から挿入し、フランジ部を試験容器にボルト締めして気密に固定することが考えられる。
しかしながら、試験容器内のガス圧力を0.1〜0.2MPaに保持したときに、試験容器の蓋部又は試料が外れないように、複数個(例えば4個以上)のボルトを用いて蓋部又は試料を強固に固定する必要があるため、ボルトの取付け・取外し作業に時間がかかり、作業性が悪い。
本発明の目的は、地球温暖化係数が高いSF6ガスを用いることなく電気試験を行うことができるとともに、試験時間を大幅に短縮することができる電気試験装置及び電気試験方法を提供することである。
本発明に係る電気試験装置は、上部に試料取付用の開口を有する密閉構造の圧力容器と、
前記開口に試験対象部位を挿入して固定された試料に電圧を印加する電圧印加部と、
前記圧力容器内に絶縁ガスを充填する絶縁ガス供給部と、
前記試料を上方から所定の圧力で押圧し、当該試料の一端部を前記電圧印加部に電気的に接続する試料押圧部と、を備え、
前記電圧印加部により前記試料に高電圧を印加して電気試験を行うことを特徴とする。
本発明に係る電気試験方法は、密閉構造の圧力容器の上部に形成された試料取付用の開口に試料の試験対象部位を挿入する第1の工程と、
前記試料の上方から所定の圧力で押圧し、当該試料を前記圧力容器に気密に固定する第2の工程と、
前記圧力容器内に絶縁ガスを充填する第3の工程と、
前記試料に電圧を印加して電気特性を測定する第4の工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る電気試験装置及び電気試験方法よれば、圧力容器を密閉状態としてガス圧力を上昇させることにより、絶縁ガスの絶縁耐力を高めることができるので、地球温暖化係数が高いSF6ガスを用いることなく、比較的高い電圧でも閃絡せずに電気試験を行うことができる。
また、試料押圧部で押圧することにより試料を圧力容器に気密に固定するので、圧力容器内を密閉状態とするために、ボルト締め等の煩雑な作業を行う必要はなくなる。したがって、試料の取付け・取外し作業が容易化されるので、試験時間を大幅に短縮することができる。
実施の形態に係る電気試験装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る電気試験装置の概略構成を示す図である。図1に示す電気試験装置1は、例えばエポキシブッシング(エポキシ套管)等の電気部品を試料として、商用周波部分放電試験を行うための設備である。
ここでは、中心導体101(高圧電極)と、中心導体101の周囲に一体的に形成されケーブル端末の受容部を有するエポキシ樹脂等からなる硬質の絶縁体102と、を有する既知のブッシング100を試料として用いている。また、ブッシング100において、絶縁体102の受容部側の表面には、導電塗料の塗布等により遮へい層103が形成される。ブッシング100は比較的高い強度を有するため、電気試験装置1で用いる試料として好適である。
図1に示すように、電気試験装置1は、試験容器10、電圧印加部20、絶縁ガス供給部30、試料押圧部40、湿度計51、ガス圧ゲージ52、及び測定装置60等を備える。
試験容器10は、密閉構造を有し、電気試験時のガス圧力(例えば0.1〜0.2MPa)に耐えうる、例えば金属製の圧力容器である。試験容器10は、ブッシング100の試験対象部位(ヘッド部分)を収容する収容部11と、収容部11の開口を閉塞する蓋部12を有する。蓋部12はゴムパッキン等のシール部材(図示略)を介して収容部11にボルト締めされ、気密に固定される。本実施の形態では、絶縁ガスIGとしてSF6以外のガスを用いるため、試験容器10を密閉構造とし、ガス圧力を高める必要がある。
試験容器10を金属製の圧力容器で構成した場合、試験容器10を接地することが好ましい。これにより、試験容器10が遮へいとなり、部分放電試験を行う際に測定装置60によるノイズ検出を防止することができるので、適切な部分放電試験を行うことができる。
蓋部12(試験容器10の上部)の略中央には、試料取付用の開口10aが形成される。開口10aは、取り付けられる試料の外形に応じた大きさ、形状で形成される。例えば、ブッシング100を試料とする場合、ブッシング100の受容部側に形成されているフランジ部よりも小径で、テーパー状のヘッド部分(電気機器内に配置される部分)を挿入できる大きさの開口10aが形成される。この開口10aにブッシング100の試験対象部位が挿入され、フランジ部が開口10aの周縁部によって支持される。試験容器10にブッシング100を気密に固定するため、開口10aの周縁部には、Oリング等のシール部材13を介装するための溝10bが設けられ、当該溝10bにシール部材13が介装される。
試験容器10は、架台Tに載置され、下方から電圧印加部20を接続できるようになっている。試験容器10には、試験容器10内に絶縁ガスIGを充填するためのガス導入管33が吸気バルブ34を介して接続される。また、試験容器10には、試験容器10内のガスを排出するためのガス排出管71が排気バルブ72を介して接続される。
また、排気バルブ72よりも排出側にはガス排出管71を通して湿度計51が配置されており、排出されるガスの湿度を測定できるようになっている。ガス排出管71は試験容器10に連通しているので、湿度計51により検出された湿度が試験容器10内の湿度であると考えてよい。
試験容器10に絶縁ガスIGが充填されるに伴い、試験容器10内の湿度は低下するので、排出されるガスの湿度により、試験容器10内が絶縁ガスIGで充填されたか否かを判断することができる。排出されるガスの湿度が高いと、試験容器10内の湿度も高い(すなわち絶縁ガスIGの充填が十分でない)と考えられ、試験時に気中放電や表面閃絡が発生しやすくなる。
また、SF6ガス以外の絶縁ガスを用いる場合、所望の絶縁耐力を得るために試験容器10内を所定のガス圧力以上に保持する必要がある。そこで、蓋部12の上部には試験容器10内への貫通穴を通してガス圧ゲージ52が設けられ、このガス圧ゲージ52により、試験容器10内が所定のガス圧力になっているか否かを判断できるようになっている。
湿度計51による検出値が所定の湿度以下となったことを確認し、かつ、ガス圧ゲージ52による検出値が所定のガス圧力になったことを確認した上で電圧を印加することにより、試験容器10内が絶縁ガスIGで満たされた、絶縁耐力の高い安定した環境下で電気試験を行うことができる。
絶縁ガス供給部30は、例えばバブリング部31とバブリングガス供給部32で構成され、バブリングにより生成された混合ガスを絶縁ガスIGとして試験容器10内に充填する。
バブリングガス供給部32は、バブリング部31にバブリング用ガスを供給するガスボンベである。バブリング用ガスとしては、例えばN2ガス、乾燥空気(N2:約80%、O2:約20%)、O2ガス、CO2ガス、アルゴン(Ar)ガス、又はヘリウム(He)ガス等の水分(H2O)を含まない絶縁性のガスを適用できる。特に、N2ガスは低コストで入手できるので、電気試験用に大量に使用されるバブリング用ガスとして好適である。
バブリングガス供給部32は、ガス供給管35を介して、バブリング用ガスを所定の流量でバブリング部31(バブリング板312)に供給する。ガス供給管35及びその先端部(ノズル)は、絶縁溶液313として用いられるフッ素系液体で膨潤しない材料で形成される。
バブリング部31は、バブリング容器311、及びバブリング板312を有する。バブリング容器311には、高い絶縁性を有する絶縁溶液313が収容される。絶縁溶液313としては、例えばフッ素系の液体(例えばフロリナート(商品名)又はハイドロフルオロエーテル)やシリコーンオイルや合成油等が好適である。特にフロリナートは、フッ素系で化学反応が起き難い不活性液体であり、絶縁耐力が高いため、絶縁溶液313としてより好ましい。
バブリング板312は、例えばステンレス製の板状部材(例えば円板状部材)であり、多孔質構造を有する。バブリング板312は、全面に微細な孔(多孔質構造)を有し、バブリング用ガスが送り込まれたときに微細な気泡Bを発生する。発生した気泡Bが絶縁溶液313の液面で破裂することにより、バブリング用ガスと絶縁溶液313に溶存する絶縁成分とからなる混合ガスが生成され、絶縁ガスIGとして試験容器10内に充填される。
試料押圧部40は、例えば油圧シリンダー又はエアシリンダー等の可変式シリンダーで構成され、試験容器10の蓋部12に固定される。昇降するピストンロッド42の先端は、ブッシング100を全体的に均一に押圧するように、平面状に形成される。
試料押圧部40では、作動媒体(例えば作動油又はエア)がシリンダー41に送り込まれることに伴い、下方に配置されるブッシング100に向けてピストンロッド42が下降する。試料取付用の開口10aに挿入されたブッシング100は、ピストンロッド42によって試験容器10の蓋部12に対して押圧され、試験容器10に気密に固定される。
試料押圧部40によりブッシング100に与えられる負荷は、例えばポンプから送出される作動媒体の流量により調整される。試料押圧部40は手動で動作するように構成してもよいが、自動的に圧力を制御する機能を備えることが好ましい。これにより、ブッシング100を確実に所定の圧力で押圧することができるとともに、簡単にブッシング100を取り付けることができる。
従来は、試験容器10を密閉状態とするために、ボルト締め等の煩雑な作業を要していた。これに対して、本実施の形態では、油圧シリンダー等の試料押圧部40を用いてブッシング100を固定するので、ボルト締め等の煩雑な作業を行う必要はなくなる。したがって、ブッシング100の取付け・取外し作業が容易化され、試験サイクル時間の短縮化を図ることができるので、試験効率が格段に向上する。試験サイクル時間とは、1つ又は複数の試料について必要な電気試験を行うために電気試験の準備〜後片付けまでにかかる時間であって、課電時間や試料交換等の作業時間を含む時間である。
電圧印加部20は、試験容器10に対して下方から接続される。電圧印加部20は、例えば課電用ケーブル21と、課電用ケーブル21の端末部が装着されるケーブル接続部22(L型ブッシング)と、を有する。ケーブル接続部22(L型ブッシング)は、外側表面が遮へいされた密閉形端末で形成されている。課電用ケーブル21は、印加電圧を調整可能な試験用トランス(図示略)に接続される。ケーブル接続部22は、シール部材(図示略)を介して試験容器10の下部に気密に固定される。
ケーブル接続部22の一端側に形成された受容部には、ストレスコーンや圧縮装置(いずれも図示略)等の接続部品を取り付けられた課電用ケーブル21の端末部が装着される。ケーブル接続部22の他端側の高圧電極には接続導体23が配置される。
接続導体23は、例えば金属製の弾性部材(例えば圧縮スプリング、図示略)を介してブッシング100の一端部、すなわち中心導体101の一端部と接続される。従って、ブッシング100が試料押圧部40によって下方に向けて押圧された際、金属製の弾性部材を介してブッシング100の中心導体101と接続導体23とが確実に電気的に接続される。
電圧印加部20は、蓋部12に形成された開口10aに試験対象部位を挿入して固定されたブッシング100(試料)に電圧を印加する。課電用ケーブル21を用いて課電することにより、試験用トランスから離れた場所で電気試験を行うことができるとともに、密閉形端末のケーブル接続部22により、高電圧部が露出しない状態で電気試験を行うことができるため、試料を課電している周辺の安全性を確保することができる。また、試料としてのブッシング100も試験容器10の外側に位置する部分は遮へい層103で覆われているため、電気試験装置1として、高電圧部が露出しない状態で電気試験を行うことができ、試料を課電している周辺の安全性を確保することができる。
測定装置60は、ブッシング100の受容部側に形成されている遮へい層103に接続され、電圧印加部20により課電したときの部分放電電圧を測定する。
電気試験装置1を用いて商用周波部分放電試験を行う場合、まず、試験容器10の蓋部12に形成された試料取付用の開口10aにブッシング100の試験対象部位を挿入する(第1の工程)。このとき、試験容器10内は空気で充填されている。
次に、試料押圧部40によりブッシング100の上方から所定の圧力で押圧し、ブッシング100を試験容器10に気密に固定する(第2の工程)。ブッシング100の中心導体101は、電圧印加部20(接続導体23)に電気的に接続される。また、ブッシング100の受容部側に形成されている遮へい層103に測定装置60を接続する。
次に、吸気バルブ34、排気バルブ72を開いた状態で、バブリング部31を作動させて、試験容器10内に絶縁ガスIGを充填する(第3の工程)。具体的には、バブリングガス供給部32からバブリング部31にバブリング用ガス(例えばN2ガス)を供給する。バブリング用ガスがバブリング板312を介して絶縁溶液313内に導入されることにより、絶縁溶液313内に無数の気泡Bが生じる。この気泡Bが絶縁溶液313中を上昇していくときに、絶縁溶液313に溶存する絶縁成分(例えばフッ素)が気化して気泡Bに取り込まれる。そして、絶縁溶液313の液面で気泡Bが破裂し、バブリング用ガス(例えばN2ガス)と気化した絶縁成分(例えばフッ素)からなる混合ガスが絶縁ガスIGとして試験容器10内に充填される。
このとき、バブリング用ガスの流量及び温度は適宜に調整される。特に、バブリング用ガスの温度は、バブリング用ガスを絶縁溶液313内に導入した際に、絶縁溶液313を気化させるのに必要な温度で管理するのが好ましい。この温度は、バブリングガス供給部32であるガスボンベ内のバブリング用ガスの充填量、バブリングガス供給部32(ガスボンベ)からバブリング部31(バブリング板312)に供給されるバブリング用ガスの流量、及び大気中の気温によって適宜調整される。
試験容器10内に絶縁ガスIGが充填されるに従って、試験容器10内に当初存在していた空気はガス排出管71から排気され、絶縁ガスIGと置換される。絶縁ガスIGは水分を含まないので、絶縁ガスIGの充填率に応じて試験容器10内の湿度は低下することとなる。排気バルブ72よりも排出側に設けられた湿度計51(湿度検出部)の検出結果が所定の湿度以下(例えば3%以下)となった場合に、試験容器10内は絶縁ガスIGに置換されたと判断し、排気バルブ72を閉状態とする。
さらに、絶縁ガスIGの充填を継続し、ガス圧ゲージ52の検出結果が所定のガス圧力(例えば0.1〜0.2MPa)に到達後、絶縁ガスIGの充填を停止する。
そして、電圧印加部20によりブッシング100に電圧を印加して、電気特性(一例としてここでは商用周波部分放電電圧)を測定する(第4の工程)。試験容器10内は、絶縁耐力の高い絶縁ガスIGによって充填されているので、気中放電や表面閃絡が発生することなく、電気試験を安定して行うことができる。
このように、電気試験装置1は、上部に試料取付用の開口10aを有する密閉構造の試験容器10(圧力容器)と、開口10aに試験対象部位を挿入して固定されたブッシング100(試料)に電圧を印加する電圧印加部20と、試験容器10内に絶縁ガスIGを充填する絶縁ガス供給部30と、ブッシング100を上方から所定の圧力で押圧し、ブッシング100の一端部を電圧印加部20(接続導体23)に電気的に接続する試料押圧部40と、を備える。
また、電気試験装置1を用いた電気試験方法は、密閉構造の試験容器10(圧力容器)の上部に形成された試料取付用の開口10aにブッシング100(試料)の試験対象部位を挿入する第1の工程と、ブッシング100の上方から所定の圧力で押圧し、ブッシング100を試験容器10に気密に固定する第2の工程と、試験容器10内に絶縁ガスIGを充填する第3の工程と、ブッシング100に電圧を印加して電気特性を測定する第4の工程と、を備える。
電気試験装置1及びこれを用いた電気試験方法によれば、試験容器10内のガス圧力を上昇させることにより、絶縁ガスIGの絶縁耐力を高めることができるので、地球温暖化係数が高いSF6ガスを用いることなく比較的高い電圧でも閃絡せずに電気試験を行うことができる。
また、ブッシング100を試料押圧部40で押圧することにより試験容器10に気密に固定するので、試験容器10を密閉状態とするために、ボルト締め等の煩雑な作業を行う必要はなくなる。したがって、ブッシング100の取付け・取外し作業が容易化されるので、試験時間を大幅に短縮することができる。
また、試験容器10内にはブッシング100の試験対象部位だけが配置されるので、試験容器10の小型化を図ることができ、絶縁ガスIGの消費量を低減することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、バブリング板312は絶縁溶液313中に浸漬されていればよいので、バブリング容器311内にバブリング板312を複数枚平行に立設させてもよい。また、バブリング部31を複数設置するようにしてもよい。これにより、効率良く絶縁ガスIGを試験容器10内に供給することができ、ひいては絶縁ガスIGの充填時間を短縮することができる。
また、絶縁ガス供給部30は、バブリング方式以外の構成でもよく、例えば乾燥空気やN2ガスをそのまま試験容器10に供給する構成を適用できる。
また、試験容器10の上部に開口10aを複数形成し、複数の試料について同時に電気試験を行うことができるようにしてもよい。
本発明は、実施の形態で示した商用周波部分放電試験の他、商用周波耐電圧試験、雷インパルス耐電圧試験等の各種電気特性を測定するための電気試験に適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電気試験装置
10 試験容器
10a 開口
10b 溝
11 収容部
12 蓋部
13 シール部材
20 電圧印加部
21 課電用ケーブル
22 ケーブル接続部
23 接続導体
30 絶縁ガス供給部
31 バブリング部
311 バブリング容器
312 バブリング板
313 絶縁溶液
32 バブリングガス供給部
33 ガス導入管
34 吸気バルブ
35 ガス供給管
40 試料押圧部
41 シリンダー
42 ピストンロッド
51 湿度計
52 ガス圧ゲージ
60 測定装置
71 ガス排出管
72 排気バルブ
100 ブッシング
101 中心導体
102 絶縁体
103 遮へい層
T 架台
IG 絶縁ガス

Claims (15)

  1. 上部に試料取付用の開口を有する密閉構造の圧力容器と、
    前記開口に試験対象部位を挿入して固定された試料に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記圧力容器内に絶縁ガスを充填する絶縁ガス供給部と、
    前記試料を上方から所定の圧力で押圧し、当該試料の一端部を前記電圧印加部に電気的に接続する試料押圧部と、を備え、
    前記電圧印加部により前記試料に高電圧を印加して電気試験を行うことを特徴とする電気試験装置。
  2. 前記試料が、中心導体と、
    前記中心導体の周囲に一体的に形成されケーブル端末の受容部を有する硬質の絶縁体と、
    前記絶縁体の前記受容部側の表面に形成された遮へい層と、を有するブッシングであることを特徴とする請求項1に記載の電気試験装置。
  3. 前記電圧印加部が、課電用ケーブルと、
    前記圧力容器に気密に固定され、一端側に前記課電用ケーブルの端末部が装着されるケーブル接続部と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気試験装置。
  4. 前記ケーブル接続部が、密閉形端末により形成されることを特徴とする請求項3に記載の電気試験装置。
  5. 前記電圧印加部の前記ケーブル接続部の先端には接続導体が配置され、
    前記接続導体と前記試料の一端部との間には金属製の弾性部材が設けられることを特徴とする請求項3又は4に記載の電気試験装置。
  6. 前記圧力容器が金属製であり、接地されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気試験装置。
  7. 前記圧力容器内から排出されるガスの湿度を検出する湿度検出部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気試験装置。
  8. 前記絶縁ガス供給部が、絶縁溶液内にバブリング用ガスを導入して気泡を発生させ、前記絶縁溶液に溶存する絶縁成分を前記気泡中に気化させて、前記バブリング用ガスと前記気化した絶縁成分とからなる混合ガスを生成し、当該混合ガスを前記絶縁ガスとして前記圧力容器内に充填することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電気試験装置。
  9. 前記絶縁溶液がフッ素系の液体であり、
    前記バブリング用ガスが絶縁性のガスであることを特徴とする請求項8に記載の電気試験装置。
  10. 密閉構造の圧力容器の上部に形成された試料取付用の開口に試料の試験対象部位を挿入する第1の工程と、
    前記試料の上方から所定の圧力で押圧し、当該試料を前記圧力容器に気密に固定する第2の工程と、
    前記圧力容器内に絶縁ガスを充填する第3の工程と、
    前記試料に電圧を印加して電気特性を測定する第4の工程と、を備えることを特徴とする電気試験方法。
  11. 前記試料が、中心導体と、
    前記中心導体の周囲に一体的に形成されケーブル端末の受容部を有する硬質の絶縁体と、
    前記絶縁体の前記受容部側の表面に形成された遮へい層と、を有するブッシングであることを特徴とする請求項10に記載の電気試験方法。
  12. 前記第4の工程では、前記圧力容器に気密に固定されたケーブル接続部の一端側に装着された課電用ケーブルを介して、前記試料に電圧を印加することを特徴とする請求項10又は11に記載の電気試験方法。
  13. 前記圧力容器を接地することを特徴とする請求項10から12のいずれか一項に記載の電気試験方法。
  14. 前記第3の工程では、絶縁溶液内にバブリング用ガスを導入して気泡を発生させ、前記絶縁溶液に溶存する絶縁成分を前記気泡中に気化させて、前記バブリング用ガスと前記気化した絶縁成分とからなる混合ガスを生成し、当該混合ガスを前記絶縁ガスとして前記圧力容器内に充填することを特徴とする請求項10から13の何れか一項に記載の電気試験方法。
  15. 前記絶縁溶液がフッ素系の液体であり、
    前記バブリング用ガスが絶縁性のガスであることを特徴とする請求項14に記載の電気試験方法。
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