JP2014068867A - 歩行支援装置、及び歩行支援プログラム - Google Patents

歩行支援装置、及び歩行支援プログラム Download PDF

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顕 小田部
Atsushi Sato
敦 佐藤
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Abstract

【課題】装着者の足の動きの変化に迅速に追随して歩行を支援する。
【解決手段】靴状の足装着部24の内部には、足の甲側と裏側に圧力センサである足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44が配置されている。装着者が足50を上側、又は下側に動かすと、その変化は、まず、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44で検出される。また、上下の圧力変化から足50が上下の何れの方向に動いているのかわかる。そこで、装着型ロボット1は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44で足50の動きが検出された時点で足首関節アシストアクチュエータ19を駆動し、足50の運動を支援する。このように、装着型ロボット1は、足の上下の圧力変化が検出された時点で直ちに支援するため、装着者の動きに遅れなく追随することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、歩行支援装置、及び歩行支援プログラム関し、例えば、歩行をアシストするものに関する。
近年、歩行者に装着させ、歩行者の歩行動作をアクチュエータなどで支援(アシスト)する装着型の歩行支援装置(ウェアラブルモビリティ)が盛んに研究され、例えば、特許文献1の歩行支援装置が提案されている。
これら人体の動きをアシストするウェアラブルモビリティでは、関節角度、床反力、人体パラメータを用いて利用者の歩行動作に必要な関節モーメントを推定する。そして、推定した関節モーメントの一部をアクチュエータから出力することで、利用者の歩行を補助するようにしている。
しかし、関節モーメントは各関節角度の変化に応じて変わるのに対して、装着者の動作開始直後の微少な姿勢の変化によっては、歩行支援装置の関節角度の変化として検出することができなかった。これは、装着部位の材質等に基づく伸び(例えば、靴の伸び)、人体の弾力性、遊びなどの影響が存在するためである。
このため、装着者が実際に歩行動作を開始しても、その動きを直ちに関節角度の変化として検出できないために、歩行動作のアシストに遅れが発生する場合があった。この場合、装着者は、アシストの遅れを感じるという問題があった。
なお、靴の内側で足の甲の位置と、足底側に荷重センサを配置した靴について記載した特許文献2の床反力計測装置がある。
この、特許文献2の床反力計測装置は、靴の締め付けによって発生する下面センサの体重誤差を補正するための技術であり、荷重センサの検出値から足の動きや向きを検出するものではない。
また、後に詳細に説明する歩行支援装置に関連する技術として、歩行者の股間部において体重を支える機構を有する特許文献3がある。
特開2012−143449号公報 特開2012−125326号公報 特開2007−616号公報
本発明は、装着者の足の動きの変化に迅速に追随して歩行を支援することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、歩行支援対象者の足の甲側の所定部分による甲側圧力を取得する甲側圧力取得手段と、前記足の裏側の所定部分による裏側圧力を取得する裏側圧力取得手段と、前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて前記足の動作方向を決定する動作方向決定手段と、前記決定した足の動作方向へのアシスト力を出力することで前記足の動作を支援する支援手段と、を具備したことを特徴とする歩行支援装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、動作方向決定手段は、前記取得した甲側圧力の変化と前記取得した裏側圧力の変化に基づいて前記足の動作方向を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記甲側圧力取得手段と裏側圧力取得手段は、前記足の足首関節よりも足指側位置の圧力を取得する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歩行支援装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記支援手段は、前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて、支援するアシスト力を決定することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の歩行支援装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記足の足首関節の関節モーメントを取得する関節モーメント取得手段と、前記取得した関節モーメントを前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて補正する補正手段と、を具備し、前記支援手段は、前記補正した関節モーメントに基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の歩行支援装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、歩行支援対象者の足の甲側の所定部分に対向して配設された甲側部材に及ぼす甲側圧力を取得する甲側圧力取得機能と、前記足の裏側の所定部分に対向して配設された裏側部材に及ぼす裏側圧力を取得する裏側圧力取得機能と、前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて前記足の動作方向を決定する動作方向決定機能と、前記決定した足の動作方向へのアシスト力を出力することで前記足の動作を支援する支援機能と、をコンピュータで実現する歩行支援プログラムを提供する。
本発明によれば、足の動作を直ちに検出して、その動作方向を決定するため、装着者の足の動きの変化に迅速に追随して歩行を支援することができる。
第1実施形態における装着型ロボットの装着状態を示した図である。 足装着部内での足の動作を説明するための図である。 装着型ロボットのシステム構成を示した図である。 足首関節モーメントの補正方法を説明するためのグラフである。 歩行支援動作の手順を説明するためのフローチャートである。 足装着部の変形例を説明するための図である。 装着型ロボットの第2実施形態を説明するための図である。
(1)実施形態の概要
図1(a)に示したように、第1実施形態における装着型ロボット1は、足50が挿入される靴状の足装着部24(足装着装置として機能)を有しており、これを足首関節アシストアクチュエータ19で駆動して装着者の足の動作(運動)を支援する。
図1(b)に示すように、足装着部24の内部には、足50の表側(甲がある側)と裏側に圧力センサで構成された足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44が配置されている。
装着者が足50を上側又は下側に動かすと、その足50の動き(変化)は、まず、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44による圧力の変化として検出され、次いで、足首関節センサ16による足首関節の角度変化として検出される。
そこで、従来の足首関節センサ16による角度変化の検出よりも先に、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44による圧力の変化を検出することで、装着者による足の動作開始とその方向(上下方向)を検出する。すなわち、一方側の圧力が増加し、他方側の圧力が減少していて、その圧力が両閾値s1、s2を越えている場合には、圧力が増加する側に足が動作していることを検出する。
そして、装着型ロボット1は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44による足50の動作開始とその方向を検出した時点で、直ちに足首関節アシストアクチュエータ19を駆動し、足50の運動を支援する。
従来は、足首関節センサ16による角度の変化を検知して足首関節アシストアクチュエータ19を駆動していたが、装着型ロボット1は、足の上下の圧力変化が検出された時点で直ちに支援するため、装着者の足の動きに迅速に追随することができる。
(2)実施形態の詳細
以下本発明の歩行支援装置として機能する装着型ロボット1を例に説明する。
図1(a)は、第1実施形態に係る、装着型ロボット1の装着状態を示した図である。
装着型ロボット1は、装着者の腰部及び下肢に装着し、装着者の歩行を支援(アシスト)するものである。
装着型ロボット1は、腰部装着部21、上腿装着部22、下腿装着部23、足装着装置として機能する足装着部24、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足連結部材28、制御装置2、つま先反力センサ10、踵反力センサ11、腰姿勢センサ13、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19などを備えている。
なお、腰部装着部21、制御装置2、腰姿勢センサ13以外は、左右の両足に設けられており、それぞれの検出値が出力されるようになっている。また、以下では、足首よりも先端側の部分を足と呼び、足首の関節を足首関節と呼ぶことにする。
腰部装着部21は、装着者の腰部の周囲に取り付けられ装着型ロボット1を固定する。
腰姿勢センサ13は、腰部装着部21に取り付けられ、ジャイロなどによって腰部の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。また、これらの角度を微分することにより、腰部の角速度や角加速度を求めることもできる。
制御装置2は、腰部装着部21に取り付けられ、装着型ロボット1の動作を制御する。
本実施の形態における制御装置2は、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16の検出値(対応する各関節の角度)を用いて各関節の関節モーメントを推定し、当該推定値を基に各関節に対するアシスト力を決定し、決定したアシスト力を出力するように股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19を駆動する。
更に、制御装置2は、後に詳細に説明するように、足装着部24に設けた各センサによって、足の動きを各関節センサよりも先に検出して早期に足の動作とその方向を推定し、これを足首関節アシストアクチュエータ19の出力に反映させる。
股関節アシストアクチュエータ17は、装着者の股関節と同じ高さに設けられており、腰部装着部21に対して上腿連結部材26を前後方向に駆動することで、装着者の大腿部の上げ下げの動作をアシストする。
なお、股関節アシストアクチュエータ17を3軸アクチュエータとして横方向にも駆動するように構成することもできる。
股関節センサ14は、装着者の股関節の前後方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、股関節アシストアクチュエータ17の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
股関節センサ14は、装着者の股関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、股関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
上腿連結部材26は、装着者の上腿部の外側に設けられた剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、上腿装着部22によって装着者の上腿(大腿)部に固定される。そして、上腿連結部材26は、股関節アシストアクチュエータ17によって駆動し、上腿部の運動を支援する。
上腿装着部22は、外側が上腿連結部材26の内側に固定されており、内側が装着者の上腿に固定される。
膝関節アシストアクチュエータ18は、装着者の膝関節と同じ高さに設けられており、上腿連結部材26に対して下腿連結部材27を前後方向に駆動することで、装着者の下腿部の運動(前後方向の動き)を支援する。
膝関節センサ15は、装着者の膝関節の前後方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、膝関節アシストアクチュエータ18の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
膝関節センサ15は、装着者の膝関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、膝関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
下腿連結部材27は、装着者の下腿部の外側に設けられた剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、下腿装着部23によって装着者の下腿部に固定される。そして、下腿連結部材27は、膝関節アシストアクチュエータ18によって駆動し、下腿部の運動を支援する。
下腿装着部23は、外側が下腿連結部材27の内側に固定されており、内側が装着者の下腿に固定される。
足首関節アシストアクチュエータ19は、装着者の足首関節と同じ高さに設けられており、下腿連結部材27に対して足装着部24のつま先を上下する方向に駆動することで、装着者の足首の動作を支援する。
足首関節センサ16は、装着者の足首関節の上下方向の回転角度(屈曲角度)を検出する検出器であって、例えば、足首関節アシストアクチュエータ19の回転軸と同軸に設置されたロータリーエンコーダによって構成されている。
足首関節センサ16は、装着者の足首関節の角度を検出するほか、制御装置2が当該角度を時間で微分することにより、足首関節の角速度、及び角加速度を検出するのに用いることもできる。
足連結部材28は、装着者の足の外側に設けられた剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、装着者の足を収納する足装着部24を、その外側から固定している。
そして、足連結部材28は、足首関節アシストアクチュエータ19によって駆動し、足装着部24(即ち、足装着部24に収納された足)の運動を支援する。
足装着部24は、装着者の足を出し入れする開口部と足を収納する空洞が形成された靴状の部材である。
足装着部24は、一般の靴と同様に、外皮は、例えば、獣皮、合成皮革、布などの柔軟性を有する各種部材によって形成され、底部は、合成ゴムなどのある程度の剛性を有し、路面に対して対摩耗性を有する各種素材によって形成されている。そして、足装着部24は、足指の付け根の指関節の屈曲に従って屈曲するようになっている。
また、足装着部24は、足に十分に固定されるように、靴ひもや面ファスナーなどの装着機構を備えてもよい。
つま先反力センサ10は、足装着部24の底面の前方に設置され、つま先の接地を検出すると共に、歩行面(床面)からの反力を検出する。
踵反力センサ11は、足装着部24の底面の後方に設置され、踵の接地を検出すると共に、歩行面からの反力を検出する。
但し、つま先反力センサ10、踵反力センサ11については、反力の検出が不要である実施例の場合には、両センサに変えてつま先接地センサ、踵接地センサを備えるようにしてもよい。
つま先反力センサ10と踵反力センサ11(又はつま先接地センサと踵接地センサ)により、つま先と踵の何れか一方の接地が検出された場合に足装着部24が歩行面に接地し、当該検出側の脚が立脚となったと判断される。一方、つま先と踵の両方の接地が検出されなくなった場合に、足装着部24が歩行面から離れたことを検出し、当該検出側の足が浮上して遊脚となったと判断される。
図1(b)は、足装着装置として機能する足装着部24を詳細に説明するための図である。足装着部24の輪郭は破線で示してある。
足装着部24の空洞内において、装着者の足50の表側(甲側)には、足50の表側からの圧力を受け止める表側部材30が設けられている。
表側部材30は、獣皮、合成皮革、布、ゴム、樹脂などにより形成され、足50の形状や足指の屈曲に対応して変形する程度の柔軟性を有している。
表側部材30の、足50に対向する面には、足50が表側部材30に及ぼす圧力を検出する圧力センサである足表センサ31〜33が設置されている。
足表センサ31は、足50の指に対応して設置されている。より詳細には、指の中央、指の付け根、指先の何れでもよい。
また、当該指はどの指でもよいが、本実施の形態では、親指とする。これは、親指が他の指よりも大きく、また、力も強いため、足指の圧力(圧力変化)の検出に適しているためである。このように、足表センサ31は、足の指が表側部材30に及ぼす押圧を検出する。
足表センサ33は、足装着部24の開口部側に設置されており、足表センサ32は、足表センサ31と足表センサ33の略中間に設置されている。
足表センサ33は、足50の甲の足首関節側の部分が表側部材30に及ぼす押圧を検出し、足表センサ32は、足50の甲の中央部分が表側部材30に及ぼす押圧を検出する。
一方、足装着部24の空洞内において、装着者の足50の裏側には、足50の裏側からの圧力を受け止める裏側部材40が設けられている。
裏側部材40は、獣皮、合成皮革、布、ゴム、樹脂などにより形成され、足50の形状や足指の屈曲に対応して変形する程度の柔軟性を有している。
裏側部材40の、足50の裏側(底側)に対向する面には、足50が裏側部材40に及ぼす圧力を検出する圧力センサである足裏センサ41〜44が設置されている。
足裏センサ41は、足50の指に対応して設置されている。より詳細には、指の中央、指の付け根、指先の何れでもよい。このように、足裏センサ41は、足の指が裏側部材40に及ぼす押圧を検出する。
また、足裏センサ41は、足表センサ31と同様の理由により、親指の裏側に設置されている。
そして、例えば、足表センサ31が親指の指先位置に設置されているならば、足裏センサ41も親指の指先位置に設置されているなど、足裏センサ41は、足装着部24の内部で足表センサ31と対向(対応)する位置に設置されている。これは、足表センサ31と足裏センサ41の測定対象を同一とすることにより解析や制御を容易にするためである。
足裏センサ44は、足50の踵に対応して設置されている。
足裏センサ41と足裏センサ44との間には、つま先側に足裏センサ42が配設され、踵側に足裏センサ43が配置されている。より具体的には、母子球付近に足裏センサ42が、土踏まず付近に足裏センサ43が設置されている。
足裏センサ42〜44は、それぞれ、これらの足裏部分が裏側部材40に及ぼす押圧を検出する。
以上に説明した足表センサ31〜33と足裏センサ41〜44は、何れも足50に接して押圧を検出するが、足表センサ31〜33と足裏センサ41〜44を足50に粘着(あるいは吸着)させ、押圧(正圧)のみならず負圧も検出できるように構成することもできる。
また、例えば、足表センサ31を親指に配置して足裏センサ41を中指に配置したり、足表センサ31を親指の指先に配置して足裏センサ41を親指の付け根に配置するなど、足表センサ31と足裏センサ41を対向しない位置に配置することも可能である。
また、図1(b)に示した足装着部24は3つの足表センサ31〜33であるのに対して、4つの足裏センサ41〜44を配置したが、それぞれ2つ、3つ、4つと同数のセンサを配置するようにしてもよい。例えば、それぞれ3つのセンサを配置する場合、踵部分に配置した足裏センサ44を無くし、足裏センサ41〜43を配置する。
また、足表センサと足裏センサの配置位置については、装着者が直立した状態において、足首関節を通る鉛直線よりもつま先側に配置されることが、より好ましい位置である。
これは、足の動作の中止は、足首関節を中心する回転動作となるためである。
以上のように構成された装着型ロボット1は、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19を駆動することにより、装着者の歩行を支援する。
なお、本実施の形態では、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16によって各関節の角度を検出したが、姿勢センサを用いて計算によって検出することも可能である。
より詳細には、上腿装着部22に上腿姿勢センサを設置し、下腿装着部23に下腿姿勢センサを設置し、足装着部24につま先姿勢センサ及び踵姿勢センサを設置する。各姿勢センサは、各部位の姿勢(ロール角、ヨー角、ピッチ角)を検出する。これらの検出値と腰姿勢センサ13の検出値から、制御装置2は、各関節の角度、角速度、角加速度を計算することができる。
図2の各図は、足装着部24内での足50の動作を説明するための図である。
図2(a)は、装着者が足首関節を動作させて足50を背屈方向(図の矢線A方向、上方向、甲側の方向、表側の方向)に移動開始した直後を示している。
このように装着者が足50を背屈方向に移動開始すると、次のような変化が時系列的に起きる。
まず、装着者はつま先を背屈方向に上げる。すると、足装着部24(靴)が厚み方向に伸びる。これと共に、足表センサ31〜33で検出される圧力が増加し、足裏センサ41〜44で検出される圧力が減少する。その後に足首関節センサ16が足首関節の回転を検知する。
このように、装着者が足50を背屈方向に動かすと、まず、足表センサ31〜33と足裏センサ41〜44が検出圧力の変化として検知し、その後、足首関節センサ16が角度の変化として検知する。
そこで、制御装置2は、足表センサ31〜33で検出した増加圧力が所定の閾値s1以上であり、且つ、足裏センサ41〜44で検出した減少圧力が所定の閾値s2以上である場合、足首関節に背屈方向のモーメント(背屈方向の動作)が発生したと判断し、足首関節アシストアクチュエータ19による背屈方向のアシストを開始する。
すなわち、制御装置2は、足表センサ31〜33で検出した増加圧力に応じた背屈方向のアシスト力(トルク)を足首関節アシストアクチュエータ19に出力させる。但し、足表センサ31〜33で検出した圧力増加量に、足裏センサ41〜44で検出した減少圧力の絶対値を加えた値を採用するようにしてもよい。
このように、制御装置2は、足首関節センサ16での検知に先んじて直ちに足首関節アシストアクチュエータ19を背屈方向に動作させることができる。
図2(b)は、装着者が足首関節を動作させて足50を底屈方向(図の矢印B方向、下方向)に移動開始した直後を示している。
このように装着者が足50を底屈方向に移動開始すると、次のような変化が時系列的に起きる。
まず、装着者はつま先を底屈方向(図の矢線方向、下方向、底側の方向、表側の方向)に下げる。すると、足装着部24(靴)が厚み方向に伸びる。これと共に、足裏センサ41〜44で検出される圧力が増加し、足表センサ31〜33で検出される圧力が減少する。その後に足首関節センサ16が足首関節の回転を検知する。
このように、装着者が足50を底屈方向に動かすと、まず、足表センサ31〜33と足裏センサ41〜44が動きによる検出圧力の変化を検知し、その後、足首関節センサ16が角度の変化を検知する。
そこで、制御装置2は、足裏センサ41〜44で検出した増加圧力が所定の閾値s4以上であり、且つ、足表センサ31〜33で検出した減少圧力が所定の閾値s3以上である場合、足首関節に底屈方向のモーメント(底屈方向の動作)が発生したと判断し、足首関節アシストアクチュエータ19による背屈方向のアシストを開始する。
すなわち、制御装置2は、足裏センサ41〜44で検出した増加圧力に応じた底屈方向のアシスト力(トルク)を足首関節アシストアクチュエータ19に出力させる。但し、足裏センサ41〜44で検出した圧力増加量に、足表センサ31〜33で検出した減少圧力の絶対値を加えた値を採用するようにしてもよい。
このように、制御装置2は、足首関節センサ16での検知に先んじて直ちに足首関節アシストアクチュエータ19を底屈方向に動作させることができる。
ここで、図2の説明における、増加圧力、減少圧力としては、センサが複数有るので、その平均値、合計値、又は最大値の何れかが使用される。
そして、以下の説明では、足表センサ31〜33、又は足裏センサ41〜44で検出した、足の動作方向側の増加圧力、又は、増加圧力と減少圧力の絶対値の合計値を「統合圧力」という。
以上のように、従来は足首関節センサ16の検出値を用いて制御していたためアシストに遅れが生じていたが、装着型ロボット1は、足50の動作を圧力の変化によって検知して直ちに制御するため、より迅速かつ適切なタイミングでアシスト力を発揮することができる。
また、後述するように、装着型ロボット1は、圧力の変化量を用いて関節モーメントを補正し、これに基づいてアシスト力を発揮するため、より適切なアシスト力を足50に作用させることができる。
図3は、装着型ロボット1のシステム構成を示した図である。
制御装置2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶部、各種インターフェースなどを備えた電子制御ユニットであり、装着型ロボット1の各部を電子制御する。
制御装置2は、また、CPUで記憶部に記憶された歩行支援プログラム等の各種プログラムを実行することにより構成される、センサ情報取得部3、各種パラメータ算出部4、補正値算出部5、人体パラメータ記憶部6、歩行アシスト力決定部7を備えている。
人体パラメータ記憶部6は、装着者の身長、体重などの身体的特徴を表すデータや、装着型ロボット1の各パーツの重量、長さなど、関節モーメントなどを計算するのに必要な各種パラメータを人体パラメータとして記憶している。
センサ情報取得部3は、踵姿勢センサ13〜足裏センサ44の各センサから検出値を取得する。
各種パラメータ算出部4は、センサ情報取得部3で取得した検出値から、股関節、膝関節、足首関節の角度や床反力などを計算したり、これらと人体パラメータ記憶部6に記憶した人体パラメータなどに基づいて各関節の関節モーメントを計算したりする。
各種パラメータ算出部4は、従来と同様に足首関節センサ16の値に基づいて、補正前の足首関節モーメントの算出を行う。
補正値算出部5は、動作方向決定手段として機能し、センサ情報取得部3から足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の検出値を取得して、その増加圧力と減少圧力から、足50の動作とその方向を検出する。
また補正値算出部5は、センサ情報取得部3から取得した足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44に基づく統合圧力(増加圧力、又は増加圧力、減少圧力の絶対値の合計値)を決定し、統合圧力に基づいて、各種パラメータ算出部4で計算した足首関節モーメントに対する補正値を計算すると共に、当該補正値に基づいて各種パラメータ算出部4が算出した足首関節モーメントを補正する。
なお、増加圧力、減少圧力は、上述したように各センサ検出値の平均値、合計値、又は最大値のいずれかである。
歩行アシスト力決定部7は、各関節の関節モーメント(足首関節モーメントについては補正後の関節モーメント)にアシスト率を乗じるなどして、各アクチュエータ17〜19によるアシスト力を決定し、これに従って各アクチュエータ17〜19を駆動する。
図4の各図は、制御装置2が行う足首関節モーメントの補正方法を説明するためのグラフである。
なお、各グラフは、タイミングのずれがわかるように時間軸が一致するように配置してある。
図4(a)のグラフは、足首関節センサ16が検出した足首関節の角度を表している。時刻t2まで0でその後時間に比例して大きくなっている。
図4(b)は、各種パラメータ算出部4が図4(a)で表したデータや床反力などを用いて計算した補正前の足首関節モーメントを表している。時刻t2まで0でその後時間に比例して大きくなっている。
図4(c)のグラフは、補正値算出部5が、検出した足の動作方向に対して、統合圧力に基づいて算出した足首関節モーメントの補正値を表している。
補正値算出部5は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の各検出値から決定した統合圧力に、所定の補正係数を乗じて補正値とする。
また、補正係数は実験などにより定める。また、補正係数は定数のほか、何らかのパラメータ(例えば、足のサイズ)に依存する関数であってもよい。
図4(c)に示した例では、補正値、即ち、統合圧力は、足首関節センサが角度の変化を検出する時刻t2よりもΔTだけ早い時刻t1から検出され、足の動きに応じて変動する。
以上のように、装着型ロボット1は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の検出した圧力から、足の動きによる成分(圧力変化)を抽出し、これによって、足の動きを判断する。
なお、本実施の形態では、閾値を用いて圧力変化を検出したが、この他に、例えば、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44で検出した圧力を時間で微分するなど、他の方法で圧力変化を検出してもよい。
図4(d)のグラフは、補正値算出部5が算出した補正後の足首関節モーメントを表している。
補正値算出部5は、補正前の足首関節モーメントに補正値を加算して補正後の関節モーメントを算出する。式で表すと次のようになる。
(補正後の足首関節モーメント)=(補正前の足首関節モーメント)+(補正係数×統合圧力)。
グラフでは、実線で補正後の足首関節モーメントを表し、破線で補正前の足首関節モーメントを表している。
グラフで示したように、補正後の足首関節モーメントは、足装着部24内の甲側、底側に配置したセンサの圧力変化と共に算出されるため、補正前の足首関節モーメントよりもΔTだけ早い時刻t1(即ち、圧力の変化が検知された時点)から得られる。
図5は、制御装置2が行う歩行支援動作の手順を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、制御装置2が備えるCPUが歩行支援プログラムに従って行うものである。
制御装置2は、人体パラメータ記憶部6から人体パラメータを読み出してRAMに格納する(ステップ5)。
次に、制御装置2は、センサ情報取得部3によって、つま先反力センサ10〜足首関節センサ16の各センサから検出値を取得してRAMに格納する(ステップ10)。
次に、制御装置2は、各種パラメータ算出部4によって、RAMに格納した人体パラメータと各センサの検出値を所定の計算式に入力して各関節の関節モーメントを算出し、RAMに格納する(ステップ15)。なお、各種パラメータ算出部4は、足首関節に関しては補正前の関節モーメントを算出する。
次に、制御装置2は、センサ情報取得部3によって、足表センサ31〜足裏センサ44の各センサから圧力データを取得してRAMに格納する(ステップ20)。
次に、制御装置2は、補正値算出部5によって、RAMに格納してある足表センサ31〜足裏センサ44から補正値を計算し、RAMに格納する(ステップ25)。
次に、制御装置2は、補正値算出部5によって、RAMに格納してある補正前の足首関節モーメントと補正値から補正後の足首関節モーメントを計算し、RAMに格納する(ステップ30)。
次に、制御装置2は、歩行アシスト力決定部7によって、RAMに記憶した各関節モーメント(足首関節モーメントに関しては、補正後の足首関節モーメント)に基づいて各関節に対するアシスト力を決定し、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19に出力させる(ステップ35)。
次に、制御装置2は、歩行支援動作を継続するか否か判断し(ステップ40)、継続する場合は(ステップ40;Y)、ステップ10に戻り、継続しない場合は(ステップ40;N)処理を終了する。
例えば、装着型ロボット1は、歩行支援の動作開始、及び終了を装着者がスイッチを押すなどして選択できるようになっており、制御装置2は、当該スイッチがオンの場合に歩行支援動作を継続すると判断し、当該スイッチがオフの場合に歩行支援動作を終了すると判断する。
以上のようにして装着型ロボット1は、足首関節センサ16による角度の変化を検知する前に、足装着部24の内部の各センサにて足50の動きとその方向を直ちに検知し、これによって、迅速かつ適切なアシスト力で足の運動を支援することができる。
なお、本実施の形態では、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44での検出値を用いて足首関節アシストアクチュエータ19を制御したが、これらセンサの出力値を、更に、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18の制御に用いてもよい。
例えば、これら各センサによって足50の背屈方向の変化を検知した場合、装着者が足を上げると予測されるため、股関節センサ14、膝関節センサ15での変化の検出を待たずに、これらセンサの値に基づいて股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18の駆動を開始するようにしてもよい。
図6の各図は、足装着部24の変形例を説明するための図である。
図6(a)は、本変形例に係る足装着部24aの構成を示した図である。
足装着部24aは、足装着部24において、足表センサ31と足裏センサ41を備え、図1(b)で示した足表センサ32、33、足裏センサ42〜44を除いたものである。
これは、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44のうち、重要度が最も高い足表センサ31と足裏センサ41を残し、他を省略することで構造を簡単化し、コスト削減を図ったものである。
足表センサ31と足裏センサ41の重要度が高いのは、足首関節を中心として上下動する足50では、足首関節から遠い所ほど変化が大きくなるためである。
足表センサ31と足裏センサ41は、対向して配置された一対の圧力センサを構成している。
足表センサ31と足裏センサ41の対は、足50の指の位置に配置されている。当該指はどの指でもよいが、本変形例では、足装着部24と同様の理由により親指とする。
親指の中央部分、付け根、指先の何れでもよいが、
装着者が足を動かす場合、足首関節を中心とする足の甲部分の動きよりも先に、親指の付け根の関節を中心として親指を動かす場合が有ることから、より早く足の動きを検出するために、足表センサ31と足裏センサ41を親指の中央部分に配置することが好ましく、指先に配置するとより好ましい。
図6(b)は、本変形例において、装着者が足首関節を動作させて足50を矢印Aで示す背屈方向に移動開始した直後を示しており、実施の形態の図2(a)に対応するものである。
このように装着者が足50を背屈方向に移動開始すると、足表センサ31の検出する圧力が増加し、足裏センサ41の検出する圧力が減少する。そこで、制御装置2は、足表センサ31の増加圧力が所定の閾値s1a以上であり、且つ、足裏センサ41の減少圧力が所定の閾値s2a以上である場合、足首関節に背屈方向のモーメント(背屈方向の動作)が発生したと判断し、足首関節アシストアクチュエータ19による背屈方向のアシストを開始する。
すなわち、制御装置2は、統合圧力(足表センサ31で検出した増加圧力)に応じた背屈方向のアシスト力(トルク)を足首関節アシストアクチュエータ19に出力させる。但し、統合圧力として、足表センサ31で検出した圧力増加量に、足裏センサ41で検出した減少圧力の絶対値を加えた値を採用するようにしてもよい。
このように、制御装置2は、足首関節センサ16での角度変化の検出よりも先に、足表センサ31、足裏センサ41による検出値に基づいて、より迅速、かつ適切なアシスト力で装着者の足首関節の背屈方向の動作を支援することができる。
図6(c)は、本変形例において、装着者が足首関節を動作させて足50を矢印Bで示す底屈方向に移動開始した直後を示しており、実施の形態の図2(b)に対応するものである。
このように装着者が足50を底屈方向に移動開始すると、足表センサ31の検出する圧力が減少し、足裏センサ41の検出する圧力が増加する。そこで、制御装置2は、足裏センサ41の増加圧力が所定の閾値s4a以上であり、且つ、足表センサ31の減少圧力が所定の閾値s3a以上である場合、足首関節に底屈方向のモーメント(底屈方向の動作)が発生したと判断し、足首関節アシストアクチュエータ19による背屈方向のアシストを開始する。
すなわち、制御装置2は、統合圧力(足裏センサ41で検出した増加圧力)に応じた底屈方向のアシスト力(トルク)を足首関節アシストアクチュエータ19に出力させる。但し、統合圧力として、足裏センサ41で検出した圧力増加量に、足表センサ31で検出した減少圧力の絶対値を加えた値を採用するようにしてもよい。
このように、制御装置2は、足首関節センサ16での角度変化の検出よりも先に、足表センサ31、足裏センサ41での検出値に基づいて、より迅速、かつ適切なアシスト力で装着者の足首関節の底屈方向の動作を支援することができる。
次に、歩行支援装置の第2実施形態として、装着型ロボット1aについて図7を参照して説明する。
図7(a)は、本変形例に係る装着型ロボット1aの構成を側面(進行方向に対して横方向)から見たところを示した図である。実施の形態に係る装着型ロボット1と同じ構成部材には、同じ符号を付してある。
図7(b)は、図7(a)で示した状態の装着型ロボット1aを正面(進行方向)から見た状態を表している。この図に示したように、装着型ロボット1aは、装着者100が跨って乗ることにより、装着者100の体重の一部を支持(負担)し、装着者100の負荷を軽減するものである。体重の一部の負担は、後述する各アクチュエータを駆動することで、着座部61に上方の力を発生させることで行われている。
また、装着型ロボット1aでは、装着者100は、腰部、上腿部、下腿部を固定する必要がないので、着脱も容易になる。
なお、図7(a)(b)に示すように、点線で示した装着者100が足を伸ばした状態(直立状態)において、装着型ロボット1aが膝関節部分で屈曲している。これにより、直立状態においても、着座部61に上方の力を発生させて、体重の一部を負担することができるようになっている。
図7(a)に戻り、装着型ロボット1aは、着座部61、連結部材63、プレート62、ガイドレール64、65、荷重センサ67、股関節センサ14、膝関節センサ15、足首関節センサ16、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足連結部材28、足装着部24などから構成されている。
また、図示しないが、本実施形態では、制御装置2やバッテリが着座部61内、又は着座部61の下側に等に配設されるが、他の位置例えば、上腿連結部26等に配設するようにしてもよい。
なお、図7(a)は、図面に向かって右側(足装着部24のつま先側)が前方である。
着座部61は、装着者が跨いで腰掛ける部材である。
着座部61の上面には荷重センサ67が配設されており、荷重センサ67の検出値が常に一定値となるように、各アクチュエータ17〜19が制御される。これにより、装着者100は、着座部61から常に上方の力を受けることで体重の一部が負担されることになる。
なお、本実施形態では、荷重センサの検出値が常に一定になるように制御するが、装着者の膝の屈伸状態に応じて体重の負担分を変化させるようにしてもよい。
例えば、直立状態に比べると、膝を曲げた状態の方が装着者の各関節における負荷が大きくなるため、膝関節センサ15で検出される角度が大きいほど、すなわち、膝の曲がりが大きいほど荷重センサ67の検出値が大きくなるように、各アクチュエータ17〜19を制御する。
このようにして着座部61は、装着者の体重の少なくとも一部を下方から支える。着座部61は、下方から装着者の股間部に押圧されるため、これにより、装着型ロボット1aの上部が装着者の腰部に対して固定される。
連結部材63は、着座部61の後方に延設されており、この延設部分には左右用2枚のプレート62が固定されている。連結部材63は、プレート62に対する着座部61の位置を固定している。
2枚のプレート62は、連結部材63の軸心を中心に回転自在に配設されることで、連結部材63が2枚のプレート62に対する開閉軸として機能している。これにより、装着者100の脚の開閉に伴い、2枚のプレート62も連結部材63の軸心を中心に開閉することになる。
プレート62は、着座部61の後端側から着座部61の前端側の下部まで形成され、下肢側に凸となった扇形の部材である。プレート62は、下肢の運動に対して着座部61を保持する部材であり、それに耐えうる剛性を有している。
プレート62の表面にはガイドレール64、65が同心円状に形成されている。
ガイドレール64、65は、上腿連結部材26が装着者の歩行運動に伴って前後方向に移動する軌道を規定している。
股関節アシストアクチュエータ17は、自身の発揮する駆動力により、ガイドレール64、65による軌道上をスライドし、ガイドレール64、65に沿って移動する。
上腿連結部材26の上端は股関節アシストアクチュエータ17に固定されている。このため、上腿連結部材26は、ガイドレール65の接線と常に同一角度を保ちながら移動することで、水平面に対する角度が変化する。
そして、上腿連結部材26の端部に位置する膝関節アクチュエータ18は、股関節アシストアクチュエータ17の移動にともなって、股関節ピッチ軸中心点Kを中心とする波線で示した円弧に沿って円運動を行う。
他の構成部材は、装着型ロボット1と同じであるため説明を省略する。また、装着型ロボット1aは、他方の足の側も同様に構成されている。更に、足装着部24は、図6で説明した足装着部24aを用いてもよい。
装着型ロボット1aの装着手順は、次の通りである。
まず、装着型ロボット1aの電源を切っておくと共に上腿連結部材26と下腿連結部材27をたたんでおく。
そして、装着者は、座った姿勢で左右の足に足装着部24を装着する。
次に、装着者は立ち上がり、上腿連結部材26、下腿連結部材27を伸ばして着座部61を股間に当てる。
次に、電源をオンすると、装着型ロボット1は、荷重センサ67の検出値が一定となるように、股関節アシストアクチュエータ17、膝関節アシストアクチュエータ18、足首関節アシストアクチュエータ19を駆動し、着座部61により装着者の体重を支持する。装着型ロボット1aを脱ぐ場合は、逆の手順を行う。
このように、装着型ロボット1aは、着脱が容易である。
以降、装着者が歩行を開始すると、装着型ロボット1aは、これらアクチュエータを駆動して歩行を支援する。
この第2実施形態における装着型ロボット1aは、歩行の支援として、着座部61による上方の付勢力により装着者の体重の一部を負担するだけでなく、歩行時における上腿、下腿、足の動きに必要な関節モーメントの一部をそれぞれ対応するアクチュエータ17〜19で負担することによる支援も行うようになっている。
各関節モーメントについては、第1実施形態で説明したと同様に、人体パラメータ及び各関節センサ14で検出した角度に基づいて算出される。
そして装着型ロボット1aは、この関節モーメントのアシストを行う際において、第1実施形態と同様に、足装着部24に設けられた図示しない足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の検出値により、足首関節センサ16による角度変化の検出よりも先に足の動きと方向を検出し、統合圧力に基づいて足首関節モーメントを補正しながら足首関節アシストアクチュエータ19を駆動する。
なお、以上説明した各実施形態及び変形例では、足表センサ31〜33(又は31)と足裏センサ41〜44(又は41)で検出した増加圧力と減少圧力から、足の動きと方向を検出し、統合圧力(増加圧力、又は増加圧力、減少圧力の絶対値の合計値)に基づいて足首関節モーメントに対する補正値を計算する場合について説明したが、足の動きと方向の検出及び補正値を次のようにして求めてもよい。
すなわち、足表センサ31〜33(又は31)から求めた足表圧力と、足裏センサ41〜44(又は41)から求めた足裏圧力の、一方から他方を引いた値が正であれば一方側の方向に、負であれば他方側の方向に足が動作していると検出するようにしてもよい。
なお、この場合の圧力、立脚側では、装着者が直立静止状態における各センサの検出圧力を基準値にオフセットした状態からの圧力(変化量)、遊脚側ではオフセットなしで検出した圧力である。この場合も、足表側、足裏側のセンサが複数配置される場合には、共に平均値又は最大値が使用され、足表側と足裏側のセンサ数が同数の場合には合計値を使用するようにしてもよい。
また、足の甲側方向に加わる圧力を正、底側に加わる圧力を負とすることで、甲側と底側の圧力合計値が正であれば背屈方向の動き、負であれば底屈方向の動きと判断するようにしてもよい。
この場合の検出圧力は上述したように立脚側でオフセットした圧力である。
以上に説明した実施の形態、及び変形例により次の効果を得ることができる。
(1)装着型ロボット1、1aでは、足装着部24(靴)の内部において、足の表側(甲側)と足の裏側(底側)に圧力センサを配置し、親指の表裏の圧力変化を含め、足の表裏の圧力変化を測定することができる。
(2)装着型ロボット1、1aは、足装着部24の内部で測定した圧力変化から足首関節の関節モーメントの補正値(あるいは、足首関節のアシスト量)を算出することができる。
(3)装着型ロボット1、1aは、補正した足首関節の関節モーメントに基づいて足首関節アシストアクチュエータ19を制御することにより、足首関節センサ16で角度変化が起こるよりも先に足首関節アシストアクチュエータ19を駆動して足首関節の運動を支援することができる。
(4)足装着部24、足装着部24aは、足装着部24の内部に圧力センサが配置されているため、足装着部24の内部での足50による上下の圧力変化を測定することができる。
(5)足装着部24aでは、親指の表裏の対向する位置に圧力センサの対を配置することにより、足の甲部分などに圧力センサを配置するよりも、足50の先端側にあることで、より早く、正確に圧力の変化を検出しやすくなる。
また、本実施の形態、及び変形例により、次の構成を得ることができる。
(1) 表側部材30は、足50の甲側の指などの所定部分に対向して配設されているため、歩行支援対象者の足の甲側の所定部分に対向して配設された甲側部材として機能している。
足表センサ31〜33は、足50の甲側が表側部材30に対して及ぼす押圧を検出するため、前記甲側の所定部分が前記甲側部材に及ぼす甲側圧力を取得する甲側圧力取得手段として機能している。
裏側部材40は、足50の裏側の所定部分に対向して配設されているため、前記足の裏側の所定部分に対向して配設された裏側部材として機能している。
足裏センサ41〜44は、足50の裏側が裏側部材40に対して及ぼす押圧を検出するため、前記裏側の所定部分が前記裏側部材に及ぼす裏側圧力を取得する裏側圧力取得手段として機能している。
制御装置2は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の圧力変化に基づいて足50の動作方向を検出するため、前記取得した甲側圧力の変化と前記取得した裏側圧力の変化に基づいて前記足の動作方向を取得する動作方向取得手段として機能している。
更に、制御装置2と足首関節アシストアクチュエータ19は、検出した動作方向にアシスト力を発揮するため、前記取得した動作方向にアシスト力を発揮して前記足の動作を支援する支援手段として機能している。
(2)制御装置2は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の圧力変化に基づいて補正値を算出し、アシスト力を補正するため、前記支援手段は、前記取得した甲側圧力の変化と前記取得した裏側圧力の変化に基づいてアシスト力を決定している。
(3)各種パラメータ算出部4は、足首関節センサ16の検出値に基づいて補正前の足首関節モーメントを算出するため、前記足に連接する足首関節の関節モーメントを取得する関節モーメント取得手段として機能している。
補正値算出部5は、足表センサ31〜33、足裏センサ41〜44の圧力変化に基づいて算出した補正値を用いて補正前の足首関節モーメントを補正するため、前記取得した関節モーメントを前記取得した甲側圧力の変化と前記取得した裏側圧力の変化に基づいて補正する補正手段として機能している。
そして、制御装置2(歩行アシスト力決定部7)は、補正した足首関節モーメントに基づいてアシスト力を決定するため、前記支援手段は、前記補正した関節モーメントに基づいて前記アシスト力を決定している。
(4)表側部材30は、足50の甲側の指などの所定部分に対向して配設されているため、歩行支援対象者の足指の甲側に対向して配設された甲側部材として機能している。
足表センサ31〜33は、足50の甲側が表側部材30に対して及ぼす押圧を検出するため、前記足指が前記甲側部材に及ぼす甲側圧力を取得する甲側圧力取得手段として機能している。
裏側部材40は、足50の裏側の所定部分に対向して配設されているため、前記足指の裏側に対向して配設された裏側部材として機能している。
足裏センサ41〜44は、足50の裏側が裏側部材40に対して及ぼす押圧を検出するため、前記足指が前記裏側部材に及ぼす裏側圧力を取得する裏側圧力取得手段として機能している。
そして、足装着部24は、このような足装着装置として機能している。
(5)足表センサ31、足裏センサ41は、足親指の位置に形成されているため、前記甲側圧力取得手段と、前記裏側圧力取得手段は、前記歩行支援対象者の足親指の位置に形成されている。
1、1a 装着型ロボット
2 制御装置
3 センサ情報取得部
4 各種パラメータ算出部
5 補正値算出部
6 人体パラメータ記憶部
7 歩行アシスト力決定部
10 つま先反力センサ
11 踵反力センサ
13 腰姿勢センサ
14 股関節センサ
15 膝関節センサ
16 足首関節センサ
17 股関節アシストアクチュエータ
18 膝関節アシストアクチュエータ
19 足首関節アシストアクチュエータ
21 腰部装着部
22 上腿装着部
23 下腿装着部
24、24a 足装着部
26 上腿連結部材
27 下腿連結部材
28 足連結部材
30 表側部材
31〜33 足表センサ
40 裏側部材
41〜44 足裏センサ
50 足
61 着座部
62 プレート
63 連結部材
64 ガイドレール
65 ガイドレール
67 荷重センサ
100 装着者

Claims (6)

  1. 歩行支援対象者の足の甲側の所定部分による甲側圧力を取得する甲側圧力取得手段と、
    前記足の裏側の所定部分による裏側圧力を取得する裏側圧力取得手段と、
    前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて前記足の動作方向を決定する動作方向決定手段と、
    前記決定した足の動作方向へのアシスト力を出力することで前記足の動作を支援する支援手段と、
    を具備したことを特徴とする歩行支援装置。
  2. 動作方向決定手段は、前記取得した甲側圧力の変化と前記取得した裏側圧力の変化に基づいて前記足の動作方向を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置。
  3. 前記甲側圧力取得手段と裏側圧力取得手段は、前記足の足首関節よりも足指側位置の圧力を取得する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の歩行支援装置。
  4. 前記支援手段は、前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて、支援するアシスト力を決定することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の歩行支援装置。
  5. 前記足の足首関節の関節モーメントを取得する関節モーメント取得手段と、
    前記取得した関節モーメントを前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて補正する補正手段と、
    を具備し、
    前記支援手段は、前記補正した関節モーメントに基づいて前記アシスト力を決定することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の歩行支援装置。
  6. 歩行支援対象者の足の甲側の所定部分に対向して配設された甲側部材に及ぼす甲側圧力を取得する甲側圧力取得機能と、
    前記足の裏側の所定部分に対向して配設された裏側部材に及ぼす裏側圧力を取得する裏側圧力取得機能と、
    前記取得した甲側圧力と前記取得した裏側圧力に基づいて前記足の動作方向を決定する動作方向決定機能と、
    前記決定した足の動作方向へのアシスト力を出力することで前記足の動作を支援する支援機能と、
    をコンピュータで実現する歩行支援プログラム。
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