JP2014062851A - アンテナ内蔵式電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナ素子40とダイヤルリング83との間隙G1を一定にさせて、アンテナの良好な受信性能を確保するできるアンテナ内蔵式電子時計を提供する。
【解決手段】外装ケース80内に収納された地板38と、外装ケース80内に収納された環状のアンテナ素子40と、アンテナ素子40の上方に配置された環状のダイヤルリング83と、アンテナ素子40を地板38に対し、平面方向及び回転方向に位置決めするアンテナ突出部112部と、ダイヤルリング83を地板38に対し、平面方向及び回転方向に位置決めするダイヤルリング突出部115とを備える。アンテナ突出部112とダイヤルリング突出部115とは地板38上に形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、アンテナを内蔵したアンテナ内蔵式電子時計に関する。
近年、GPS(Global Positioning System)衛星等の位置情報衛星からの電波を受信して正確な時刻表示を行う電子時計が開発されている。このような電子時計は、位置情報衛星からの電波を受信するためのリング状のアンテナを備える(特許文献1参照)。
このようなリング状のアンテナを備える電子時計では、リング状のアンテナが電子時計の時刻表示部分(例えばダイヤル板)の周囲に配置されるとともに、デザイン上の観点より、アンテナを上部からダイヤルリングで覆うようにしている。このダイヤルリングは、通常、アンテナの良好な受信性能を考慮して、非導電性材料であるプラスチック等で形成されている。
特開2011−21929号公報
しかしながら、ダイヤルリングの素材であるプラスチック材料についても、微少ではあるものの誘電率を有しているため、このダイヤルリングの近傍に配置されているアンテナの共振周波数が変動され、アンテナの電波受信性能に影響を与えることとなる。そのため、アンテナを内蔵する電子時計において、アンテナの電波受信性能を良好に保つためには、アンテナとダイヤルリングとの距離を一定に保ち、ダイヤルリングの影響度を一定にすることが重要である。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、アンテナを備えるアンテナ内蔵式電子時計において、アンテナとダイヤルリングとの位置関係を一定にしてアンテナの良好な受信性能を確保することを解決課題とする。
以上の課題を解決するため、本発明に係るアンテナ内蔵式電子時計は、筒状の外装ケースと、前記外装ケースに収納された地板と、前記外装ケースに収納された環状のアンテナ素子と、前記アンテナ素子の上方に配置された環状の上位部材と、前記アンテナ素子を、前記地板に対して位置決めするアンテナ係合部と、前記上位部材を、前記地板に対して位置決めする上位部材係合部とを備え、前記アンテナ係合部と上位部材係合部とは、前記地板に形成されることを特徴とする。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計によれば、アンテナ係合部と上位部材係合部とは、同一部材である地板上において形成される。そして、このアンテナ係合部及び上位部材係合部に、アンテナ素子及び上位部材がそれぞれ係合される。したがって、本発明によれば、アンテナ素子及び上位部材は、同一部材である字板上に配置されたアンテナ係合部と上位部材係合部によって係合されることで、アンテナ素子及び上位部材との位置関係を一定に保つことができ、アンテナ素子に対する上位部材の影響を一定にして、アンテナの良好な受信性能を確保することができる。なお、本発明において、「上位部材」としては、アンテナ素子の上位(ガラス面側)に配置される種々の部材が含まれ、例えば、アンテナ素子の形状に対応して環状をなすダイヤルリングの他、文字板等の部品も含まれる。
より具体的には、前記アンテナ係合部は、前記アンテナ素子を前記地板に対して平面方向及び回転方向に動かないように位置決めし、前記上位部材係合部は、前記上位部材を前記地板に対して平面方向及び回転方向に動かないように位置決めすることが好ましい。さらに、本発明において、「水平方向」とは、時刻表示部の表示面に平行な平面内、或いは筒状の外装ケースの径方向に平行な平面内における二次元方向をいい、「垂直方向」とは、時刻表示部の表示面に垂直な法線方向(表示方向)、或いは筒状の外装ケースの径方向と直交する方向に平行な平面内における二次元方向をいう。
前記アンテナ係合部は、前記地板から垂直方向に突出して形成された前記アンテナ突出部を備え、前記アンテナ素子には、前記アンテナ突出部と係合するアンテナ凹部が形成されるようにしてもよい。また、前記上位部材係合部は、前記地板から垂直方向に突出して形成された前記上位部材側突出部を備え、前記上位部材には、前記上位部材側突出部と係合する上位部材側凹部が形成されるようにしてもよい。このようにすれば、アンテナ素子及び上位部材について、地板に対する平面方向及び回転方向の位置決めを容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計100(電子時計100)を含むGPSシステムの全体図である。 電子時計100の平面図である。 電子時計100の一部断面図である。 電子時計100の一部の分解斜視図である。 電子時計100の回路構成を示すブロック図である。 電子時計100のアンテナ素子及びダイヤルリングと、地板に形成された突出部との係合状態を示す一部破断断面図である。 電子時計100におけるアンテナ素子の垂直方向の位置決め部を示す一部破断断面図である。 電子時計100におけるアンテナ素子の垂直方向の位置決め部を示す一部破断断面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態を、添付図面等を参照しながら詳細に説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
<A:アンテナ内蔵式電子時計の機構的な構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計100(以下「電子時計100」という)を含むGPSシステムの全体を示す概略図である。電子時計100は、複数のGPS衛星20の少なくとも1つから電波(無線信号)を受信して内部時刻を修正する腕時計であり、腕に接触する面(以下、「裏面」という)の反対側の面(以下「表面」という)に時刻を表示する。
GPS衛星20は、地球上空における所定の軌道上を周回する位置情報衛星であり、1.57542GHzの電波(L1波)に航法メッセージを重畳させて地上に送信している。以降の説明では、航法メッセージが重畳された1.57542GHzの電波を「衛星信号」という。衛星信号は、右旋偏波の円偏波である。
以下では、GPSシステムを衛星測位システムの例として説明するが、GPSシステムは衛星測位システムの一例である。本発明は、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、北斗(中国)等の全地球的航法衛星システム(GNSS)、SBAS等の静止衛星、又は、準天頂衛星等、時刻情報を含む衛星信号を発信する位置情報衛星を備える、その他の衛星測位システムを使用することができる。すなわち、電子時計100は、GPS衛星20以外の衛星を含む位置情報衛星からの電波(無線信号)を受信して内部時刻を修正する腕時計であってもよい。
現在、約31個のGPS衛星20(図1においては、約31個のうち4個のみを図示)が存在している。各GPS衛星20は、衛星信号がどのGPS衛星20から送信されたかを識別するために、C/Aコード(Coarse/Acquisition Code)と呼ばれる1023chip(1ms周期)の固有のパターンを衛星信号に重畳する。C/Aコードは、各chipが+1又は−1のいずれかでありランダムパターンのように見える。したがって、実際に受信される衛星信号と、既知の各C/Aコードのパターンの相関をとることにより、衛星信号に重畳されているC/Aコードを検出することができる。
GPS衛星20は原子時計を搭載しており、衛星信号には原子時計で計時された極めて正確な時刻情報(以下、「GPS時刻情報」という)が含まれている。また、地上のコントロールセグメントにより各GPS衛星20に搭載されている原子時計のわずかな時刻誤差が測定されており、衛星信号にはその時刻誤差を補正するための時刻補正パラメータも含まれている。電子時計100は、1つのGPS衛星20から送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と時刻補正パラメータを使用して内部時刻を正確な時刻に修正する。
衛星信号にはGPS衛星20の軌道上の位置を示す軌道情報も含まれている。電子時計100は、GPS時刻情報と軌道情報を使用して測位計算を行うことができる。測位計算は、電子時計100の内部時刻にはある程度の誤差が含まれていることを前提として行われる。すなわち、電子時計100の3次元の位置を特定するための3つのパラメータに加えて時刻誤差も未知数になる。そのため、電子時計100は、一般的には4つ以上のGPS衛星からそれぞれ送信された衛星信号を受信し、その中に含まれるGPS時刻情報と軌道情報を使用して測位計算を行う。
図2は、電子時計100の平面図である。図2に示すように、電子時計100は、外装ケース80を備えている。外装ケース80は、金属又はその他の導電性材料で形成された円筒状のケース胴81と、セラミック又はその他の非導電性材料で形成されたガラス縁82とを有し、ガラス縁82はケース胴81に嵌め合わせられている。
ガラス縁82の内側には、プラスチック又はその他の非導電性材料で形成された環状のダイヤルリング83が配置され、ダイヤルリング83の内側には、円盤状のダイヤル板11が配置されている。このダイヤルリング83は、アンテナ素子40の上方に配置され、アンテナ素子40を覆う上位部材であり、ダイヤルリング83には、例えば時刻を示す1〜12の数字が30度おきに設けられ、ダイヤル板11には、例えばバータイプのインデックスが30度おきに設けられている。ダイヤルリング83に示される情報及びダイヤル板11に示される情報は互いに異なっていればよく、図示の情報には限定されない。
ダイヤル板11上には、指針軸12を中心に周回して現在時刻を指し示す指針13(13a〜13c)が配置されている。以下では、ダイヤル板11を時刻表示部分と呼ぶ場合がある。
詳細は後述するが、外装ケース80は、表面側及び裏面側の2つの開口を有している。そして、外装ケース80の表面側の開口は、ガラス縁82を介してカバーガラス84で塞がれており、カバーガラス84を介して、ダイヤル板11及び指針13(13a〜13c)が視認可能となっている。
また、電子時計100は、図1及び図2に示すように竜頭16と、操作ボタン17及び18とを備えている。これらの竜頭16、操作ボタン17及び18を手動操作することにより、電子時計100を、少なくとも1つのGPS衛星20からの衛星信号を受信して内部時刻情報の修正を行うモード(時刻情報取得モード)と、複数のGPS衛星20からの衛星信号を受信して測位計算を行い内部時刻情報の時差を修正するモード(位置情報取得モード)とに設定できる。また、電子時計100は、時刻情報取得モードや位置情報取得モードを定期的に(自動的に)実行することもできる。
図3は電子時計100の内部構造を示す一部断面図であり、図4は電子時計100の一部の分解斜視図である。図3に示すように、外装ケース80は、金属又はその他の導電性材料で形成された円筒状のケース胴81と、セラミック又はその他の非導電性材料で形成されたガラス縁82とを有し、ガラス縁82はケース胴81に嵌め合わせられている。外装ケース80は、表面側の開口K1及び裏面側の開口K2を有する。外装ケース80の表面側の開口K1は、円盤状のカバーガラス84で塞がれており、裏面側の開口K2は、SUS(ステンレス鋼)又はTi(チタン)等の金属で形成された裏蓋85で塞がれている。裏蓋85とケース胴81とは、例えばスクリュー溝で固定されている。
カバーガラス84の下側(裏面側)には、ガラス縁82の内周に沿って、プラスチックなどの非導電性材料で形成された環状のダイヤルリング83が設けられている。また、ダイヤルリング83の下側には、ケース胴81の内周よりも内側に、プラスチックなどの非導電性材料で形成された地板38が設けられている。
これらの地板38及びダイヤルリング83と、外装ケース80の内周とによって、ドーナツ状の収納空間が区画されている。具体的に、ダイヤルリング83は、外周側が、ガラス縁82の内周面に接触する水平なリング状部分となっているととともに、内周側が内方へ傾斜したすり鉢状部分となっている。そして、このダイヤルリング83のリング状部分及びすり鉢状部分と、外装ケース80の内周とによりドーナツ状の収納空間が画成されている。この収納空間内には、リング状のアンテナ素子40が収納されている。
したがって、アンテナ素子40は、ガラス縁82の内周よりも内側に収容され、その上方をダイヤルリング83で覆われている。また、この収納空間には、アンテナ素子40及び地板38の間に、金属により形成された環状のグランド板90が収容されている。このグランド板90は、導通ばね24を介して、裏蓋85と電気的に接続されており、裏蓋85がケース胴81に固定されているので、ケース胴81にも電気的に接続されている。
アンテナ素子40は、環状の誘電体を基材として、これに金属又はその他の誘電性材料からなるアンテナパターンをメッキや銀ペースト印刷などにより形成したものである。このアンテナ素子40は、本実施形態では、ダイヤル板11の周囲に配置されており、ガラス縁82の内周面側に収容され、その上方をダイヤルリング83及びカバーガラス84で覆っている。ここで、アンテナ素子40は、ダイヤルリング83のすり鉢状部分と同じ角度で傾斜する傾斜面TP1が設けられている。
また、アンテナ素子40の誘電体基材としては、酸化チタンなどの高周波で使える誘電材料を樹脂に混ぜることで、比誘電率εrが5〜20程度となるように形成されている。これにより誘電体の波長短縮と相俟ってアンテナをより小型化できる。
例えば、GPS衛星20からの電波の周波数は約1.575GHzであり、一波長は19cmとなり、通常のアンテナを腕時計のガラス縁に埋め込むにはそのままでは収まらず、波長短縮が必要となる。本実施形態では、誘電体による波長短縮が(εr)1/2となることから、本実施形態では、誘電体としては、εr=5〜20程度を用いている。これにより、GPS受信用のアンテナであっても、腕時計に1波長ループアンテナを収めることができ、アンテナの小型化を図ることができる。
また、アンテナ素子40は、ダイヤルリング83の傾斜面と同角度で傾斜するように傾斜面TPを備えている。具体的に、この傾斜面TPは、上面に連なりダイヤル板11に対して傾斜し、内側に向かうほどダイヤル板11に対する高さが小さくなるよう形成されている。
また、アンテナ素子40は、給電点を通じて給電され、この給電点には、アンテナ下面に配置された給電ピン44が接続されている。給電ピン44は金属で形成されたピン状のコネクタであり、回路基板25上に突設されて、地板38に開口された挿通孔を貫通されて収納空間内へ挿通され、回路基板25と、収納空間内部のアンテナ素子40とを接続する。
アンテナ素子40の位置は、カバーガラス84の下面に設定されているため、良好な受信を確保することが可能となっている。しかも、アンテナ素子40の上部は、ダイヤルリング83により覆われているため、アンテナ素子40が露出することがなく、且つ、ダイヤルリング83上にデザインを施すことが可能なため、デザインの自由度を低下させることがない。そして、アンテナ素子40の位置は、ダイヤル板11よりも外側に設定されているため、ダイヤル板11のデザインの自由度を低下させることがない。
また、図3に示すように、アンテナ素子40の内周よりも内側には、光透過性のダイヤル板11、光発電を行うソーラーパネル87、ダイヤル板11、ソーラーパネル87、及び地板38を貫通する指針軸12、ならびに指針軸12を中心に周回して現在時刻を指し示す複数の指針13(秒針13a、分針13b、及び時針13c)が設けられている。
ソーラーパネル87は、光エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換する複数のソーラーセル(光発電素子)を直列接続した円形の平板である。ソーラーパネル87は、アンテナ素子40の内周よりも内側で、地板38とダイヤル板11との間に配置されている。ソーラーパネル87の中央部には、指針軸12が貫通する穴が形成されている。
指針軸12は、外装ケース80の中心軸線に沿って表裏方向に延在している。ダイヤル板11は、円形の板材であり、プラスチックなどの光透過性の非導電性材料で形成されている。図3に示すように、ダイヤル板11は、カバーガラス84及び地板38の間に配置されている。ダイヤル板11の中央部には、指針軸12が貫通する穴が形成されている。指針13は、アンテナ素子40の内周よりも内側で、且つ、カバーガラス84及びダイヤル板11の間に配置されている。
地板38の下側(裏面側)には、指針軸12を回転させて複数の指針13を駆動する駆動機構(駆動部)30が取り付けられている。駆動機構30は、ステップモーターMと歯車等の輪列とを有し、当該ステップモーターMが当該輪列を介して指針軸12を回転させることにより、複数の指針13を駆動する。具体的には、駆動機構30は、時針13cが指針軸12の周りを12時間で1周し、分針13bが60分で一周し、秒針13aが60秒で一周するように、指針軸12を回転させる。
また電子時計100は、外装ケース80の内側に、基板25を備える。基板25は、樹脂又はその他の誘電体を含む素材で形成され、駆動機構30の下側(つまり、駆動機構30及び裏蓋85の間)に配置されている。
基板25の下面(裏側の面)には、GPS受信部(無線受信部)26及び制御部70を含む回路ブロックが実装されている。GPS受信部26は、例えば、1チップのICモジュールで構成され、そこにはアナログ回路とデジタル回路とが含まれている。制御部70は、制御信号をGPS受信部26に送り、GPS受信部26の受信動作を制御するとともに、駆動機構30の動作を制御する。
基板25の上側には、金属又はその他の導電性材料から形成された給電ピン44が設けられている。給電ピン44は、スプリングを内蔵し、グランド板90を貫通してアンテナ素子40に接触し、地板38を貫通して基板25と接触する。したがって、アンテナ素子40の給電手段は、給電ピン44を介して基板25(厳密には、基板25上に設けられた配線)に電気的に接続され、基板25から所定の電位がアンテナ素子40に供給されている。
GPS受信部26及び制御部70を含む回路ブロックは、導電性材料により形成されたシールド96により覆われている。シールド96は、回路押え39、裏蓋85、及びケース胴81を介して、グランド板90と電気的に接続されている。また、シールド96には、回路ブロックのグランド電位が供給されている。すなわち、シールド96、裏蓋85、ケース胴81、及びグランド板90の電位は、回路ブロックのグランド電位に保たれており、グランドプレーンとして機能している。
駆動機構30と地板38との間には、耐磁板S1及びS2が設けられ、駆動機構30と基板25との間には、耐磁板S3が設けられている。以下では、耐磁板S1及びS2を第1耐磁板と総称し、耐磁板S3を第2耐磁板と総称する場合がある。これら耐磁板S1〜S3は、純鉄等の高い透磁率を有する導電性材料から形成される。
電子時計100の外部に、スピーカー等の強い磁界を発生させる物体が存在する場合、当該磁界の影響により、ステップモーターMが誤作動する可能性がある。また、電子時計100を構成する各種構成要素のうち、ケース胴81、裏蓋85等の金属は、磁化された場合に磁界を発生させる。さらには、基板25に設けられた回路ブロックも、磁界を発生させることがある。
本実施形態では、高い透磁率を有する材料から形成される耐磁板S1〜S3により、ステップモーターMを覆うことにより、駆動機構30を磁気的にシールドし、上述した各種磁界に起因してステップモーターMが誤作動することを防止している。
また電子時計100は、外装ケース80の内側に、リチウムイオン電池などの円柱形状の二次電池27、及び当該二次電池27を収納するための電池収納部28を備える。
二次電池27は、ソーラーパネル87が発電した電力で充電される。この二次電池27を収納するための電池収納部28は、基板25の下側(つまり、基板25及び裏蓋85の間)に配置されている。
外装ケース80の外側には、竜頭16と、操作ボタン17及び18とが設けられる(図2参照)。電子時計100の利用者が、竜頭16を操作することで生じる竜頭16の動きは、外装ケース80を貫通する巻真16aを介して、駆動機構30に伝達される。また、電子時計100の利用者が、操作ボタン17(又は18)を押下することで生じる操作ボタン17(又は18)の動きは、外装ケース80を貫通するボタン軸を介して、図示省略されたスイッチに伝達される。そして、当該スイッチは、操作ボタン17(又は18)からの圧力を電気的な信号に変換して、制御部70に伝達する。
次に、このアンテナ素子40、及びダイヤルリング83の取り付け方について説明する。本実施形態では、図4に示すように、地板38には、内周側壁38aと、外周側壁38bに囲まれたアンテナ素子の収容部38cが形成されている。この収容部38cに、金属で形成された付勢部材としてのリング状のグランド板90を取り付け、グランド板90とアンテナ素子40とを係合させることによってアンテナ素子40を地板38に固定している。
地板38には、4か所に、垂直方向に延びたアンテナ係合部としてのアンテナ突出部112が形成されており、グランド板90には、このアンテナ突出部112が挿通される複数の挿通孔93が形成されている。これらの挿通孔93にアンテナ突出部112が挿通されることにより、グランド板90は、地板38の平面方向及び回転方向の位置が決められることになる。
また、図4に示すように、グランド板90には、外周部の4か所に導通部91が形成されており、これらの導通部91は、外装ケース80の内側に接触するように構成される。
次に、グランド板90に形成された複数の挿通孔92を介して、地板38の5か所に形成されたネジ孔110に、5個のネジ111を係合させ、グランド板90を地板38にしっかりと固定させる。このように、本実施形態においては、グランド板90を全面にわたって収容部38cに密着させて取り付けるのではなく、複数のネジ111によって、部分的にグランド板90を地板38に密着させるように取り付けている。
アンテナ素子40の下部には、上述したアンテナ突出部112と係合するアンテナ凹部が形成されており、この地板38のアンテナ突出部112がアンテナ素子40のアンテナ凹部に嵌め合わされることによって、アンテナ素子40は、地板38の平面方向及び回転方向の位置が決められることになる。
また、地板38には、アンテナ突出部112よりも内周側において、地板38の表面に対して垂直方向に延びたダイヤルリング係合部としてのダイヤルリング突出部115が地板38上に数か所に形成されている。また、アンテナ素子40の下部には、上述したダイヤルリング突出部115と係合する上位部材側凹部としてのダイヤルリング凹部が形成されており、本実施形態では、これらダイヤルリング突出部115とダイヤルリング凹部とにより、上位部材係止部が構成される。そして、地板38のダイヤルリング突出部115がアンテナ素子40のダイヤルリング凹部に嵌め合わされることによって、ダイヤルリング83は、地板38の平面方向及び回転方向の位置が決められることになる。なお、地板に凹部を形成し、アンテナ素子及びダイヤルリングに突出部を形成してもよい。
さらに、グランド板90には、フック94が4か所に形成されており、アンテナ素子40には、このフック94と係合する係合部としての庇状の突出部41が形成されている。また、地板38には、複数個所に、アンテナ素子40の垂直方向の位置を決めるための基準面としての台座部113が形成されている。
したがって、グランド板90を地板38に取り付けた後、地板38のアンテナ突出部112とアンテナ素子40の凹部とが係合するようにアンテナ素子40を取り付けると、アンテナ素子40は複数個所で台座部113に接触する。さらに、アンテナ素子40に形成された庇状の突出部41に、グランド板90のフック94を係合させると、アンテナ素子40は、グランド板90の弾性力によって、地板38の方向に付勢され、台座部113に押し付けられる。このようにして、アンテナ素子40は、地板38の面に垂直な方向に確実に位置決めされることになる。
図4に示すように、フック94と突出部41とが係合する位置と、グランド板90がネジ111によって地板38に取り付けられる位置とは、地板38の回転方向において、所定の間隙を有するように設定されている。このように設定することにより、グランド板90に弾性力を持たせることができ、アンテナ素子40が振動等により変位した場合でも、グランド板90の弾性力によって元の位置に戻すことができる。詳しくは後述する。
<B:アンテナ内蔵式電子時計の回路構成>
図5は、電子時計100の回路構成を示すブロック図である。図5に示すように、電子時計100は、GPS受信部26及び制御表示部36を含んで構成されている。GPS受信部26は、衛星信号の受信、GPS衛星20の捕捉、位置情報の生成、時刻修正情報の生成等の処理を行う。制御表示部36は、内部時刻情報の保持及び内部時刻情報の修正等の処理を行う。
ソーラーパネル87は、充電制御回路29を通じて二次電池27を充電する。電子時計100はレギュレータ34及び35を備え、二次電池27は、レギュレータ34を介して制御表示部36に、レギュレータ35を介してGPS受信部26に駆動電力を供給する。また電子時計100は、二次電池27の電圧を検出する電圧検出回路37を備える。なお、レギュレータ35に代えて、例えば、RF部50(詳細は後述)に駆動電力を供給するレギュレータ35−1と、ベースバンド部60(詳細は後述)に駆動電力を供給するレギュレータ35−2(ともに図示せず)とに分けて設けてもよい。レギュレータ35−1は、RF部50の内部に設けてもよい。
また電子時計100は、アンテナ素子40、バラン10、及びSAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルタ32を含む。アンテナ素子40は、図1で説明したように、複数のGPS衛星20からの衛星信号を受信する。ただし、アンテナ素子40は衛星信号以外の不要な電波も若干受信してしまうため、SAWフィルタ32は、アンテナ素子40が受信した信号から衛星信号を抽出する処理を行う。すなわち、SAWフィルタ32は、1.5GHz帯の信号を通過させるバンドパスフィルタとして構成される。
また、GPS受信部26は、RF(Radio Frequency:無線周波数)部50とベースバンド部60を含んで構成されている。以下に説明するように、GPS受信部26は、SAWフィルタ32が抽出した1.5GHz帯の衛星信号から航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻情報等の衛星情報を取得する処理を行う。
RF部50は、LNA(Low Noise Amplifier)51、ミキサ52、VCO(Voltage Controlled Oscillator)53、PLL(Phase Locked Loop)回路54、IFアンプ55、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)フィルタ56、ADC(A/D変換器)57等を含んで構成されている。
SAWフィルタ32が抽出した衛星信号は、LNA51で増幅される。LNA51で増幅された衛星信号は、ミキサ52でVCO53が出力するクロック信号とミキシングされて中間周波数帯の信号にダウンコンバートされる。PLL回路54は、VCO53の出力クロック信号を分周したクロック信号と基準クロック信号を位相比較してVCO53の出力クロック信号を基準クロック信号に同期させる。その結果、VCO53は基準クロック信号の周波数精度の安定したクロック信号を出力することができる。なお、中間周波数として、例えば、数MHzを選択することができる。
ミキサ52でミキシングされた信号は、IFアンプ55で増幅される。ここで、ミキサ52でのミキシングにより、中間周波数帯の信号とともに数GHzの高周波信号も生成される。そのため、IFアンプ55は、中間周波数帯の信号とともに数GHzの高周波信号も増幅する。IFフィルタ56は、中間周波数帯の信号を通過させるとともに、この数GHzの高周波信号を除去する(正確には、所定のレベル以下に減衰させる)。IFフィルタ56を通過した中間周波数帯の信号はADC(A/D変換器)57でデジタル信号に変換される。
ベースバンド部60は、DSP(Digital Signal Processor)61、CPU(Central Processing Unit)62、SRAM(Static Random Access Memory)63、RTC(リアルタイムクロック)64を含んで構成されている。また、ベースバンド部60には、温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)65やフラッシュメモリ66等が接続されている。
温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO)65は、温度に関係なくほぼ一定の周波数の基準クロック信号を生成する。フラッシュメモリ66には、例えば時差情報が記憶されている。時差情報は、時差データ(座標値(例えば、緯度及び経度)に関連づけられたUTCに対する補正量等)が定義された情報である。
ベースバンド部60は、時刻情報取得モード又は位置情報取得モードに設定されると、RF部50のADC57が変換したデジタル信号(中間周波数帯の信号)からベースバンド信号を復調する処理を行う。
また、ベースバンド部60は、時刻情報取得モード又は位置情報取得モードに設定されると、後述する衛星検索工程において、各C/Aコードと同一のパターンのローカルコードを発生し、ベースバンド信号に含まれる各C/Aコードとローカルコードの相関をとる処理を行う。そして、ベースバンド部60は、各ローカルコードに対する相関値がピークになるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が閾値以上となる場合にはそのローカルコードのGPS衛星20に同期(すなわち、GPS衛星20を捕捉)したものと判断する。ここで、GPSシステムでは、すべてのGPS衛星20が異なるC/Aコードを用いて同一周波数の衛星信号を送信するCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用している。したがって、受信した衛星信号に含まれるC/Aコードを判別することで、捕捉可能なGPS衛星20を検索することができる。
また、ベースバンド部60は、時刻情報取得モード又は位置情報取得モードにおいて、捕捉したGPS衛星20の衛星情報を取得するために、当該GPS衛星20のC/Aコードと同一のパターンのローカルコードとベースバンド信号をミキシングする処理を行う。ミキシングされた信号には、捕捉したGPS衛星20の衛星情報を含む航法メッセージが復調される。そして、ベースバンド部60は、航法メッセージの各サブフレームのTLMワード(プリアンブルデータ)を検出し、各サブフレームに含まれる軌道情報やGPS時刻情報等の衛星情報を取得する(例えばSRAM63に記憶する)処理を行う。ここで、GPS時刻情報は、週番号データ(WN)及びZカウントデータであるが、以前に週番号データが取得されている場合にはZカウントデータのみであってもよい。
そして、ベースバンド部60は、衛星情報に基づいて、内部時刻情報を修正するために必要な時刻修正情報を生成する。時刻情報取得モードの場合、より具体的には、ベースバンド部60は、GPS時刻情報に基づいて測時計算を行い、時刻修正情報を生成する。時刻情報取得モードにおける時刻修正情報は、例えば、GPS時刻情報そのものであってもよいし、GPS時刻情報と内部時刻情報との時間差の情報であってもよい。
一方、位置情報取得モードの場合、より具体的には、ベースバンド部60は、GPS時刻情報や軌道情報に基づいて測位計算を行い、位置情報(より具体的には、受信時に電子時計100が位置する場所の緯度及び経度)を取得する。さらに、ベースバンド部60は、フラッシュメモリ66に記憶されている時差情報を参照し、位置情報により特定される電子時計100の座標値(例えば、緯度及び経度)に関連づけられた時差データを取得する。このようにして、ベースバンド部60は、時刻修正情報として衛星時刻データ(GPS時刻情報)及び時差データを生成する。位置情報取得モードにおける時刻修正情報は、上記の通り、GPS時刻情報と時差データそのものであってもよいが、例えば、GPS時刻情報の代わりに内部時刻情報とGPS時刻情報の時間差のデータであってもよい。なお、ベースバンド部60は、1つのGPS衛星20の衛星情報から時刻修正情報を生成してもよいし、複数のGPS衛星20の衛星情報から時刻修正情報を生成してもよい。
また、ベースバンド部60の動作は、温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO)65が出力する基準クロック信号に同期する。RTC64は、衛星信号を処理するためのタイミングを生成するものである。このRTC64は、TCXO65から出力される基準クロック信号でカウントアップされる。
制御表示部36は、制御部70、駆動回路74及び水晶振動子73を含んで構成されている。制御部70は、記憶部71、RTC(Real Time Clock)72を備え、各種制御を行う。制御部70は、例えばCPUで構成することが可能である。
制御部70は、制御信号をGPS受信部26に送り、GPS受信部26の受信動作を制御する。また制御部70は、電圧検出回路37の検出結果に基づいて、レギュレータ34及びレギュレータ35の動作を制御する。また制御部70は、駆動回路74を介してすべての指針の駆動を制御する。
記憶部71には、受信データが記憶されている。制御部70はその受信データに基づいて内部時刻情報を修正する。内部時刻情報は、電子時計100の内部で計時される時刻の情報であり、常時駆動されているRTC72でカウントされており、水晶振動子73によって生成される基準クロック信号によって更新される。したがって、GPS受信部26への電力供給が停止されていても、内部時刻情報を更新して指針の運針を継続することができるようになっている。
制御部70は、時刻情報取得モードに設定されると、GPS受信部26の動作を制御し、GPS時刻情報に基づいて内部時刻情報を修正して記憶部71に記憶する。より具体的には、内部時刻情報は、取得したGPS時刻情報にUTCオフセットを加算することで求められるUTC(協定世界時)に修正される。また、制御部70は、位置情報取得モードに設定されると、GPS受信部26の動作を制御し、衛星時刻データ(GPS時刻情報)及び時差データに基づいて、内部時刻情報を修正して記憶部71に記憶する。
<C:アンテナ内蔵式電子時計のアンテナ素子の位置決め構造>
次に、本実施形態に係る電子時計100におけるアンテナ素子40の位置決め構造について詳しく説明する。
本実施形態の電子時計100は、図4に示すように、地板38と、金属で形成されたリング状のグランド板90と、アンテナ素子40と、ダイヤルリング83とを備えている。グランド板90には、外周部の4か所に、グランド板90の下方に延びた導通部91が形成されている。
地板38には、内周側壁38aと、外周側壁38bに囲まれたアンテナ素子の収容部38cが形成されている。グランド板90を地板38に取り付ける際には、まず、グランド板90の挿通孔93に、地板38に形成されたアンテナ突出部112を挿通させ、グランド板90を収容部38cに載置する。挿通孔93にアンテナ突出部112が挿通されることにより、グランド板90は、地板38の平面方向及び回転方向の位置が決められることになる。導通部91は、外装ケース80の内側に接触し、金属製の外装ケース80との導通が図られることになる。
地板38には、5か所にネジ孔110が形成されており、グランド板90には、これらのネジ孔110に対応する位置に挿通孔92が形成されている。グランド板90を地板38に仮止めする際には、グランド板90の挿通孔92と、地板38のネジ孔110の位置が一致するように、仮止めを行う。そして、複数のネジ111をネジ孔110に係合させ、グランド板90を地板38にしっかりと固定させる。このようにグランド板90を地板38に取り付けた状態では、図6に示すように、アンテナ突出部112が挿通孔93を介して地板38の表面に垂直な方向に突出している。
アンテナ素子40の下部には、図6に示すように、アンテナ突出部112と係合するアンテナ凹部42が形成されている。アンテナ素子40を取り付ける際には、地板38に形成されたアンテナ突出部112とアンテナ素子40のアンテナ凹部42が係合するように取り付ける。
アンテナ突出部112は、図4に示すように、円柱形状に形成されており、これに対応するアンテナ素子40のアンテナ凹部42も、円筒形状に形成されている。したがって、地板38のアンテナ突出部112が、アンテナ素子40のアンテナ凹部42に嵌め合わされることによって、アンテナ素子40は、地板38の平面方向における位置が決められることになり、地板38の中心と、アンテナ素子40の仮想的な中心とが一致することになる。
また、アンテナ素子40は、アンテナ凹部42とアンテナ突出部112が嵌め合わされることにより、地板38の回転方向の位置も決められることになる。このように、アンテナ素子40は、地板38に対して平面方向及び回転方向に位置決めされる。
グランド板90には、グランド板90の上方向に延びたフック94が4か所に形成されている。フック94には、図7(B)に示すように、貫通孔95が形成されている。また、アンテナ素子40には、このフック94に対応する位置に、図7(A)に示すように、庇状の突出部41が形成されている。
また、地板38には、図4に示すように、地板38に対するアンテナ素子40の垂直方向の位置の基準面となる台座部113が複数個所に形成されている。台座部113は、略円柱形状で、その上面は地板38の表面に対して平行に形成されている。また、各台座部113の高さは、地板38の表面に対して同じ高さになるように形成されている。
したがって、グランド板90を地板38に取り付けた後、地板38のアンテナ突出部112とアンテナ素子40のアンテナ凹部42とが係合するようにアンテナ素子40を取り付けると、図7(A)に示すように、アンテナ素子40の下面は、複数個所で台座部113の上面に接触する。
図7(A)は、アンテナ素子40、グランド板90のフック94、及び地板38の断面を示しており、図7(B)は図7(A)に示す矢印A方向から見た図である。図7(A)及び図7(B)に示すように、アンテナ素子40を台座部113に載置した状態では、フック94の貫通孔95と、アンテナ素子40の庇状の突出部41は係合していない。
この状態から、図8(A)に示すように、フック94を上方向、つまり、図8(A)に示す矢印B方向に引き上げ、フック94の貫通孔95の上部と、アンテナ素子40の庇状の突出部41とを係合させる。その結果、図8(B)に示すように、庇状の突出部41は、フック94の貫通孔95から突出した状態となる。
グランド板90は、上述したようにネジ111によって地板38に固定されており、弾性力を有する金属で形成されているため、フック94を図8(A)に示す矢印B方向に引き上げることにより、このフック94と係合したアンテナ素子40は、地板38の方向、つまり、図8(A)に矢印C方向に付勢され、台座部113に押し付けられる。このようにして、アンテナ素子40は、地板38に垂直な方向に確実に位置決めされる。
そして、図6に示すように、アンテナ素子40の垂直方向の上方にダイヤルリング83が配置される。具体的に、ダイヤルリング83の下部には、図6に示すように、ダイヤルリング突出部115と係合する上位部材側凹部としてのダイヤルリング凹部83aが形成されている。ダイヤルリング83を取り付ける際には、地板38に形成されたダイヤルリング突出部115にダイヤルリング凹部83aが係合されるように取り付ける。
ダイヤルリング突出部115は、地板38から垂直方向に突出して形成された上位部材側突出部であり、図4に示すように、円柱形状に形成されており、これに対応するダイヤルリング凹部83aも、円筒形状に形成されている。したがって、ダイヤルリング突出部115が、ダイヤルリング凹部83aに嵌め合わされることによって、ダイヤルリング83は、地板38の平面方向における位置が決められることになり、地板38の中心と、ダイヤルリング83の仮想的な中心とが一致することになる。なお、ダイヤルリング83は、ダイヤルリング凹部83aとダイヤルリング突出部115が嵌め合わされることにより、地板38の回転方向の位置も決められることになる。このように、ダイヤルリング83は、地板38に対して平面方向及び回転方向に位置決めされる。
ここで、ダイヤルリング突出部115とアンテナ突出部112とは、図6に示すように、ダイヤルリング突出部115の中心からアンテナ突出部112の中心までの長さが径方向において所定距離G2となるように配置されている。この距離G2は、図6に示すように、アンテナ素子40及びダイヤルリング83が、それぞれ地板38に係合された場合にアンテナ素子40とダイヤルリング83との間隙43が所定距離G1となるように設定された距離となっている。
このように、本実施形態におけるアンテナ素子40の位置決め構造によって、アンテナ素子40は、ダイヤルリング83とガラス縁82に囲まれた収納空間に配置されるとともにダイヤルリング83との距離G1が一定になる。
<D:本実施形態の利点>
本実施形態において、アンテナ素子40及びダイヤルリング83とは、アンテナ突出部112及びダイヤルリング突出部115によって係合されて地板38に対して位置決めされる。そして、このアンテナ突出部112及びダイヤルリング突出部115は、同一部材である地板38から一体形成されるとともに、アンテナ素子40とダイヤルリング83との間隙G1が一定となるように、径方向において所定距離G2離れて配置されている。これにより、アンテナ素子40とダイヤルリング83との位置のばらつきを抑えることができる。その結果、アンテナ素子40に対するダイヤルリング83の影響を一定にすることができ、アンテナの良好な受信性能を確保することができる。
また、アンテナ素子40は、ダイヤルリング83とガラス縁82に囲まれた収納空間に配置されおり、時計に衝撃が与えられたり、時計が振動したような場合には、アンテナ素子40は、この収納空間内でその位置が変化することがある。
しかしながら、本実施形態においては、グランド板90のフック94と、アンテナ素子40の突出部41が係合する係合位置から、グランド板90をネジ111によって地板38に取り付ける位置までは、地板38の周方向において所定の間隔となるように設定されている。
したがって、グランド板90に弾性力を持たせることができ、アンテナ素子40が衝撃等により、垂直方向に変位した場合でも、グランド板90の弾性力により、アンテナ素子40を付勢し、アンテナ素子40を元の位置に戻す。
さらに、アンテナ素子40と、ダイヤルリング83との間隙G1は、グランド板90の弾性力を有する範囲に設定されている。つまり、アンテナ素子40が定常状態から変位した場合には、アンテナ素子40の上面が、ダイヤルリング83の下面に当接する。
そして、アンテナ素子40とダイヤルリング83との間隙G1は、このようにアンテナ素子40の上面がダイヤルリング83の下面に当接した時でもグランド板90の弾性力を有するように設定されているので、グランド板90は塑性変形することなく、弾性力によって、アンテナ素子40を定常状態の位置に戻すことができる。したがって、アンテナ素子40への衝撃が緩和され、アンテナ素子40の破損を確実に防ぐことができる。
以上のように、本実施形態によれば、アンテナ素子40の垂直方向の上部にプラスチック等のダイヤルリングを近傍に配置させた場合であっても、アンテナ素子40に対するダイヤルリング83の影響を一定にして、アンテナの良好な受信性能を確保することができる。また、時計に衝撃が与えられたり、振動が加えられたりした場合でも、収納空間内におけるアンテナ素子40の破損を確実に防ぐことができ、アンテナ素子40の破損を確実に防止することができる。
なお、本実施形態におけるネジ孔110、アンテナ突出部112、台座部113、アンテナ垂直面部121の個数は一例であり、上述した個数に限定されることなく、適宜増減させて構わない。また、グランド板90は、弾性力を有する部材であればよく、金属に限定されるものではない。
さらに、上述した実施形態においては、グランド板をリング状に形成した例について説明したが、グランド板は適宜分割して、地板に取り付けるようにしてもよい。また、上述の実施形態においては、貫通孔を形成したフックを用いた例について説明したが、フックは必ずしもこのような形状でなくてもよく、アンテナ素子の突出部41と係合可能なものであればよい。
100…アンテナ内蔵式電子時計、11…文字板、12…指針軸、13(13a,13b,13c)…指針、26…GPS受信部、30…駆動機構、38…地板、38a…ダイヤルリング凹部、40…アンテナ素子、41…突出部、42…アンテナ凹部、アンテナ素子、80…外装ケース、81…ケース、82…ガラス縁、83…ダイヤルリング、84…カバーガラス、85…裏蓋、87…ソーラーパネル、90…グランド板、94…フック、95…貫通孔、110…ネジ孔、111…ネジ、112…アンテナ突出部、113…台座部、115…ダイヤルリング突出部115、121…アンテナ垂直面部。

Claims (5)

  1. 筒状の外装ケースと、
    前記外装ケースに収納された地板と、
    前記外装ケースに収納された環状のアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子の上方に配置され、前記アンテナ素子を覆う上位部材と、
    前記アンテナ素子を、前記地板に対して位置決めするアンテナ係合部と、
    前記上位部材を、前記地板に対して位置決めする上位部材係合部とを備え、
    前記アンテナ係合部と上位部材係合部とは前記地板に形成される
    ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  2. 前記アンテナ係合部は、前記アンテナ素子を前記地板に対して平面方向及び回転方向に動かないように位置決めし、
    前記上位部材係合部は、前記上位部材を前記地板に対して平面方向及び回転方向に動かないように位置決めする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  3. 前記アンテナ係合部は、前記地板から垂直方向に突出して形成された前記アンテナ突出部を備え、
    前記アンテナ素子には、前記アンテナ突出部と係合するアンテナ凹部が形成される
    ことを特徴する請求項1又は2に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  4. 前記上位部材係合部は、前記地板から垂直方向に突出して形成された前記上位部材側突出部を備え、
    前記上位部材には、前記上位部材側突出部と係合する上位部材側凹部が形成される
    ことを特徴する請求項1又は2に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
  5. 前記上位部材は、前記アンテナ素子の形状に対応して環状をなすダイヤルリングであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のアンテナ内蔵式電子時計。
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