JP2014056201A - 画像表示装置 - Google Patents

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【課題】眼鏡等の道具を用いることなく立体的な画像を形成可能であり、かつ立体的な画像を形成しない場合は広い視野角の画像表示を行える画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置は、一方向に指向性を有する光と拡散性を有する光を選択的に出射する面光源装置1と、面光源装置の光出射側に配置される光変調器3と、光変調器の光出射側又は面光源装置と光変調器の間に配置される光透過型の画像形成装置4と、面光源装置、光変調器及び画像形成装置を各々の動作タイミングを調整しながら駆動する駆動装置を含む。そして、光変調器3は、一面側に第1電極を有する第1基板と、一面側に第2電極を有し、第1基板と対向配置される第2基板と、第1基板の一面側に設けられるプリズムアレイと、第1基板と第2基板の間に設けられる液晶層を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、立体的に視認され得る画像を形成可能な画像表示装置に関する。
一般に、立体表示装置は観察者の左右眼に各々の視点からの視差像を与えることにより観察者に立体的な画像を視認させるものであり、大別して、特殊な眼鏡を利用する方式とそのような眼鏡を利用しない方式がある。そして、後者に関する先行例は、例えば特開2012−88647号公報(特許文献1)に開示されている。この先行例の立体表示装置は、2つの導光板と、各導光板の入射面にそれぞれ設けられた2つの光源と、一方の導光板の出射面に設けられた片面三角プリズムシートと、この片面三角プリズムシートの出射面側に設けられた透過型表示パネルと、この透過型表示パネルに2つの光源を同期させて視差像を表示させる同期駆動回路と、各導光板の入射面と対向する面に設けられた光吸収部材を備える。
ところで、一般に立体表示装置は、立体的な画像から通常の二次元画像に表示を切り替えたときに視野角が狭くなるという不都合がある。これに対して、上記した先行例の立体表示装置は、片面三角プリズムシートにより視野角を広げることが可能であるが、視野角を広げるために光が分散されることにより輝度が低下するという点で改良の余地があった。
特開2012−88647号公報
本発明に係る具体的態様は、眼鏡等の道具を用いることなく立体的な画像を形成可能であり、かつ立体的な画像を形成しない場合は広い視野角の画像表示を行える画像表示装置を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の画像表示装置は、(a)一方向に指向性を有する光と拡散性を有する光を選択的に出射する面光源装置と、(b)面光源装置の光出射側に配置される光変調器と、(c)光変調器の光出射側又は面光源装置と光変調器の間に配置される光透過型の画像形成装置と、(d)面光源装置、光変調器及び画像形成装置を各々の動作タイミングを調整しながら駆動する駆動装置を含む。そして、光変調器は、(e)一面側に第1電極を有する第1基板と、(f)一面側に第2電極を有し、第1基板と対向配置される第2基板と、(g)第1基板の一面側に設けられるプリズムアレイと、(h)第1基板と第2基板の間に設けられる液晶層を有する。
上記の画像表示装置では、光変調器の第1電極及び第2電極を介して液晶層へ電圧を印加することにより液晶層の配向状態を変化させ、それにより液晶層とプリズムアレイとの屈折率差を変化させることで光の進行方向を自在に制御することができる。したがって、面光源装置から指向性を有する光を出射させ、この光の進行方向を光変調器によって画像形成装置による右眼用画像と左眼用画像の各表示タイミングに合わせて観察者の右眼と左眼の各方向に順次切り替えることにより、眼鏡等の特別な道具を用いることなく観察者に立体的な画像を視認させることができる。また、面光源装置から拡散性の光を出射させ、かつ光変調器による光の進行方向の切り替えを行わないようにすることで、高輝度で広い視野角の二次元画像を観察者に視認させることができる。
上記の画像表示装置において、例えば面光源装置は、(i)非対称な第1傾斜面と第2傾斜面を有する光反射面、当該光反射面と対向する光放出面、及び対向配置される第1光入射面と第2光入射面を有する導光板と、(j)第1光入射面に対向配置される第1光源及び第2光入射面に対向配置される第2光源と、(k)導光板の光放出面にプリズム面を対向させて配置されるプリズムシートを有し、(l)第1光源から導光板へ導入された光が第1傾斜面で反射されて光放出面から出射してプリズムシートを介して一方向に指向性を有する光を形成し、第2光源から導光板へ導入された光が第2傾斜面で反射されて光放出面から出射してプリズムシートを介して拡散性の光を形成する。
上記構成によれば、導光板が1つで足り、画像表示装置の全体の厚みを減少させることができる。
上記の画像表示装置においては、光変調器の液晶層がネマティック液晶材料を用いて構成されることも好ましい。また、光変調器の液晶層がコレステリックブルー相を示す液晶材料を用いて構成されることも好ましい。
ネマティック液晶材料を用いる場合には、光変調器をより広い温度範囲で安定的に動作させることができる。他方で、コレステリックブルー相を示す液晶材料を用いる場合には、応答速度を格段に速めることができる。
図1は、一実施形態の画像表示装置の概略構成を示す図である。 図2は、面光源装置の詳細な構成を示す分解斜視図である。 図3は、面光源装置の側面図である。 図4は、光変調器の構成を模式的に示す断面図である。 図5は、画像表示装置の全体的な動作について説明するための図である。 図6は、光変調器と画像形成装置の光学的な配置関係を説明するための図である。 図7(A)および図7(B)は、面光源装置のプリズムシートの好適な構造について説明するための模式的な断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の画像表示装置(立体表示装置)の概略構成を示す図である。図1に示す画像表示装置は、種々の電子機器に組み込まれて画像表示を行うために用いられるものであり、面光源装置1、駆動装置2、光変調装置3、画像形成装置4を含んで構成されている。ここでいう電子機器とは、例えば概ね人が手に持って運べる程度の大きさのものを指し、代表例としては小型のゲーム機器やモバイルパソコン、ノートパソコンなどが相当する。なお、面光源装置1、駆動装置2および光変調装置3が「照明装置」を構成する。
面光源装置1は、駆動装置2から供給される電圧(または信号)に応じて、指向性を有する光と拡散性の光のいずれかを選択的に出射する。例えば、面光源装置1は、光出射面の法線方向またはそこから少し傾いた方向へ指向性を有する光を出射するとともに、そのような指向性を有しない拡散性の光も出射する。
駆動装置2は、面光源装置1、光変調器3、画像形成装置4を同期させ、もしくは僅かなタイムラグを取りながら同期させて直流もしくは交流等の駆動電圧をそれぞれに供給する。例えば、面光源装置1には直流電圧もしくはこの直流電圧を印加するタイミングを伝える信号が供給され、光変調器3には数百Hz程度の交流電圧もしくはこの交流電圧を印加するタイミングを伝える信号が供給され、画像形成装置4には画像を形成する駆動電圧、もしくは画像を形成するドライバーへ表示のタイミングを伝える信号が供給される。
光変調器3は、面光源装置1から入射する光の進行方向を切り替える。この光変調器3は、例えば後述するように微小なプリズムアレイとこれに接して配置された液晶層を有して構成された略透明な板状体であり、液晶層への電圧印加によって液晶層の配向状態を変化させることによりこの液晶層とプリズムアレイとの屈折率差を変化させ、それにより光の進行方向を自在に制御するものである。
画像形成装置4は、入射光を用いて画像を形成するものであり、例えば液晶パネルなど光透過型の画像形成装置が用いられる。この画像形成装置4は、高い表示品位を得るためには比較的高速に視差像を切り替えることが必要であり、画像切り替え速度(画像切り替えサイクル)が120Hz以上であることが望ましい。具体的には、画像形成装置4としては、例えば薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型の液晶パネルを用いることができる。このとき、液晶層の動作モードとしては、例えばTN(ツイステッドネマティック)モード、OCB(オプティカルコンペンセイテッドベンド)モード、IPS(インプレーンスイッチング)モード、FFS(フリンジ・フィールド・スィッチング)モード、VA(バーティカルアライメント)モード等を適宜用いることができる。
なお、図示を省略するが面光源装置1の光出射面側と光変調器3の光入射面側との相互間、光変調器3の光出射面と画像形成装置4の光入射面側との相互間のそれぞれに屈折率整合を図るための粘着剤(整合材)を介在させることにより、空気層を排除して光出力の損失を低減することも好ましい。
図2は、面光源装置1の詳細な構成を示す分解斜視図である。また、図3は、この面光源装置1の側面図である。各図に示すように、面光源装置1は、導光板10、第1光源11、第2光源12、光吸収シート19、プリズムシート20を含んで構成されている。
導光板10は、概略形状が方形板状であり、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透光性の材料を用いて形成されている。この導光板10は、表面(上面)側に光放出面15を有し、裏面(下面)側に光反射面16を有し、これらの光放出面15と光反射面16に対する側面側に第1光入射面13および第2光入射面14を有する。第1光入射面13と第2光入射面14とは互いに対向して配置されている。
第1光源11および第2光源12は、それぞれ、例えば複数のLED(Light Emitting Diode)を1列に配列したLEDアレイからなり、上記した駆動装置2によってそれぞれ独立に点灯制御される。第1光源11は、その光出射面が第1光入射面13と向かい合うようにして配置されている。同様に、第2光源12は、その光出射面が第2光入射面14と向かい合うようにして配置されている。なお、第1光源11および第2光源12としては、LEDアレイ以外に冷陰極蛍光管、熱陰極蛍光管等の線状光源を使用することもできる。
第1光入射面13は、第1光源11から出射する光を導光板10の内部へ導入するための面である。また、第2光入射面14は、第2光源12から出射する光を導光板10の内部へ導入するための面である。本実施形態では、これら第1光入射面13と第2光入射面14は、互いに略平行な平坦面である。なお、図2および図3においては、第1光入射面13および第2光入射面14に対して直交する方向をX軸、このX軸と直交する平面上で互いに直交する2軸をY軸およびZ軸とする。
光放出面15は、導光板10の内部に導入された光を外部へ放出する面であり、それぞれがX方向に延在し、かつY方向に沿って配列され複数のプリズム17を有している。各プリズム17は、例えば射出成形などにより導光板10と一体に形成される。各プリズム17は、そのY方向の断面が略二等辺三角形であり、各々の二等辺三角形の底辺長(すなわちプリズムの幅)は例えば50μmであり、頂角は例えば90°〜120°である。なお、各プリズム17の幅や頂角は、要求される指向性に応じて適宜設定される。また、各プリズム17の断面形状は二等辺三角形に限定されず、頂部が平坦な台形型、ドーム型、波形などであってもよいし、各プリズムの相互間に平坦面が存在してもよい。
光反射面16は、Y方向に互いに平行に直線的に延在する複数の凹部18を有する。各凹部18は、その断面形状が扁平な三角形状であり、Z方向へ窪んで形成されている。各凹部18は、射出成形などにより導光板10と一体に形成される。なお、光反射面16の基準平面は、光反射面16の光吸収シート19側の4つの端点により規定される面である。
各凹部18は、第1傾斜面18aと第2傾斜面18bを有する(図3参照)。第1傾斜面18aは、X方向に対して例えば1°〜8°程度と小さい角度をなして傾斜する。第2傾斜面18bは、X方向に対して例えば41°〜47°と比較的に大きな角度をなして傾斜する。第1傾斜面18aと第2傾斜面18bの傾斜方向は互いに逆向きであり、両者は非対称に配置されており1つの辺を共有して繋がっている。第1傾斜面18aと第2傾斜面18bは、それぞれ平坦な面になっており、導光板10の内部に導入された光はこれらの第1傾斜面18aと第2傾斜面18bにより全反射して光放出面15へ向かう。
光吸収シート19は、例えば黒色や灰色等の樹脂シートであり、光反射面16と対向してこれを覆うように配置されている。この光吸収シート19は、光反射面16から外部へ漏れ出る光を吸収することにより、導光板10の外部に存在する部材等(図示せず)によって反射あるいは散乱された迷光が再び導光板10へ入射することを防止する。
プリズムシート20は、導光板10から入射する光の向きを変えるものであり、光出射面21と、これに対向する側に配置された複数のプリズム22を有する。各プリズム22は、それぞれがY方向に延在し、かつX方向に沿って配列されている。このようなプリズムシート20は、一般的に下向きプリズムシートと呼ばれている。各プリズム22は、そのX方向の断面が略二等辺三角形であり、各々の二等辺三角形の底辺長(すなわちプリズムの幅)は例えば50μmであり、頂角は例えば68°である。なお、各プリズム22の幅や頂角は、要求される指向性に応じて適宜設定される。
ここで、面光源装置1の動作について説明する。まず、一方向の指向性を有する光を形成する場合には、第1光源11を点灯し、第2光源12を消灯とする。この場合、図3において右側に概略的に光路を示すように、第1光源11から出射し、第1光入射面13から導入された光はほぼ光反射面16の第1傾斜面18aにおいて反射され、同じような角度で光放出面15に入射する。この光放出面15に入射した光の一部は、光放出面15からプリズムシート20側へ出射し、このプリズムシート20の各プリズム22においてほぼZ方向に進行方向を変え、光出射面21から垂直方向に出射する。すなわち、面光源装置1からは光出射面21の法線方向に指向性を有する光が放出される。
多方向の指向性を有する光を形成する場合には、第1光源11を消灯し、第2光源12を点灯とする。この場合、図3において左側において概略的に光路を示すように、第2光源12から出射し、第2光入射面14から導入された光の一部は光反射面16の第1傾斜面18aにおいて反射され、同じような角度で光放出面15へ入射する。この光放出面15へ入射した光の一部は、光放出面15からプリズムシート20側に放出され、プリズムシート20の各プリズム22によってほぼZ方向に進行方向を変え、光出射面21から垂直方向に出射する。また、第2光入射面14から導入された光の他の一部は、光反射面16の第2傾斜面18bにおいて反射され、ほぼ垂直に光放出面15に入射する。この光放出面15に入射した光は、光放出面15からプリズムシート20側に放出され、プリズムシート20の各プリズム22によってZ方向を基準にして傾斜した2方向に出射する。すなわち、面光源装置1からは光出射面21の法線方向に指向性を有する光とこの法線方向から左右にそれぞれ傾斜した方向に指向性を有する光が放出される。また、輝度は低いがこれら3方向の間にも光が連続的に分布する。このため、人間の視覚認知力を利用することで広角な視認性を確保することができる。すなわち、拡散性の光を形成することができる。
図4は、光変調器3の構成を模式的に示す断面図である。図4に示すように、光変調器3は、第1基板31、第1電極32、プリズムアレイ33、第1配向膜34、第2基板35、第2電極36、第2配向膜37、液晶層38を含んで構成される。
第1基板31および第2基板35は、相互に対向配置されており、それぞれ例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板である。第1基板31と第2基板35との相互間には、例えば多数のスペーサー(粒状体)が分散して配置されており(図示せず)、それらのスペーサーによって第1基板31と第2基板35との相互間隔が保たれる。
第1電極32は、第1基板31の一面側に設けられている。同様に、第2電極36は、第2基板35の一面側に設けられている。第1電極32および第2電極36、それぞれ、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を用いて構成される。例えば本実施形態では、第1電極32、第2電極36ともに、基板一面に形成されている。なお、第1電極32、第2電極36は、適宜パターニングされていてもよい。また、第1電極32はプリズムアレイ33の上側に設けられていてもよい。
プリズムアレイ33は、複数の微少な傾斜状の突起形状(プリズム)を一方向に配列して構成されている。プリズムアレイ33の各プリズムの断面形状は直角三角形(例えば頂角75°、底角が15°と90°)である。また、各プリズムの配置ピッチPは例えば8μm程度、高さtは例えば2μm程度である。このプリズムアレイ33は、例えば耐熱性および密着性に優れた樹脂材料を成形することにより得られる。
第1配向膜34は、第1基板31の一面側に、第1電極32およびプリズムアレイ33を覆うようにして設けられている。また、第2配向膜37は、第2基板35の一面側に、第2電極36を覆うようにして設けられている。本実施形態においては、第1配向膜34および第2配向膜37として、液晶層38の液晶分子の初期状態(電圧無印加時)における配向状態を水平配向状態に規制するもの(水平配向膜)が用いられている。これらの第1配向膜34、第2配向膜37に対しては、所定の表面処理(ラビング処理、光配向処理等)が施されている。
液晶層38は、第1基板31の一面と第2基板35の一面の相互間に設けられている。この液晶層38は、例えば誘電率異方性Δεが正(Δε>0)のネマティック液晶材料を用いて液晶層38が構成されている。液晶層38に図示された太線は、Δεが正のネマティック液晶材料を用いた場合の液晶層38内の配向状態の一例を模式的に示したものである。例えば、電圧無印加時における液晶分子は、第1基板31および第2基板35の各基板面に対して所定のプレティルト角を有してほぼ水平に配向する。なお、後述するようにコレステリックブルー相を示す液晶材料を用いて液晶層38を形成することも好ましい。
ここで、光変調器3の動作について詳述する。光変調器3の第1電極32および第2電極36を介して液晶層38に電圧を印加すると、液晶層38の液晶分子の配列が変化し、それにより液晶層38の屈折率の大きさが変化する。このため、複数の微少な傾斜状の突起形状であるプリズムアレイ33と液晶層38との界面を透過する光の屈折角が変化する(スネルの法則)。屈折角の大きさは、プリズムアレイ33の形状や液晶層38の屈折率異方性の値等により一概にいえないが、諸条件を調整することにより18°程度の屈折角を実現し得ることが確認できている。この屈折角は、光変調器3へ印加される電圧に応じて変化させることができる。
次に、本実施形態の画像表示装置の全体的な動作について図5を参照しながら説明する。上記したように面光源装置1の第1光源10のみを点灯させることによって面光源装置1から一方向の指向性を有する光を出射させる。この光の向き(進行方向)を光変調器3によって観察者の左右方向に対応して高速に切り替える。具体的には、画像形成装置4において提供される右眼用画像と左眼用画像の切り替え周期(例えば120Hz)に同期させて光の向きが切り替えられる。これにより、観察者には右眼用画像と左眼用画像が交互に提供されるので、観察者は眼鏡等を用いることなく立体的な画像を視認することができる。また、このような立体表示を行なわない場合には、面光源装置1の第2光源12のみを点灯させるか、あるいは第1光源11と第2光源12の双方を点灯させることによって面光源装置1から拡散性の光を出射させる。このとき、光変調器3による光の進行方向の切り替えは行わない。これにより。拡散性の光を画像形成装置4に入射させることが可能となり、観察者には高輝度で広い視野角の二次元画像が提供される。
次に、上記した光変調器の実施例について説明する。
(実施例1)
一対のITO(インジウム錫酸化物)膜付きガラス基板を用意する。ガラス基板の板厚は0.7mmであり、ITO膜厚は1500Åである。必要に応じて、各ガラス基板のITO膜を所望形状にパターニングする。この一対の基板を洗浄した後、一方のガラス基板のITO膜上にプリズムアレイを形成する。本実施例では、断面形状のピッチが約4μm、高さ2μm、頂角65°、底角が25°と90°であり、断面形状が片ノコギリ形状のプリズムアレイを形成する。具体的には、ガラス基板のITO膜上に、所定量のアクリル系紫外線硬化型樹脂を滴下し、その上に金型を所定の位置に置き、厚手の石英基板などをガラス基板の裏側に配置して補強した状態でプレスを行う。プレス後1分間以上放置し、紫外線硬化型樹脂を十分広げた後、ガラス基板側(石英基板側)から紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂を硬化させる。ここでは紫外線の照射量を20J/cmとしたが、樹脂が硬化すればよいので照射量はあまり重要ではない。ただし、ITO膜は紫外線を吸収するため、ITO膜の膜厚に応じて適宜に紫外線の照射量を調整する必要がある。プリズムアレイの大きさは主として材料の滴下量で制御することができる。もしくは、プリズムアレイの形状により紫外線硬化型樹脂がそれ以上広がらなくなるような枠を設けてもよいし、紫外線を照射する領域をマスクなどで制御してもよい。
次に、一対のガラス基板を洗浄機により洗浄する。洗浄はアルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄、純水洗浄、エアーブロー、紫外線照射、赤外線乾燥の順に行ったが、洗浄方法はこれに限らない。高圧スプレー洗浄やプラズマ洗浄などを行ってもよい。
次に、一対の基板の表面に配向処理を行う。ここでは、一対のガラス基板の双方に配向膜を形成し、各配向膜にラビング処理を行う。各ガラス基板上にポリイミド配向膜材料をフレキソ印刷法にて800Å成膜し、180℃で1.5時間の条件で焼成を行い、焼成後ラビング処理を行う。ポリイミド配向膜の形成方法はフレキソ印刷法に限らず、インクジェット法、スピンコート法、スリットコート法、これらの複合でも構わない。また、ラビング処理を行う際のラビング方向はプリズムアレイの各プリズムの延在方向(長手方向)に対し45°となり、かつ一対のガラス基板を重ね合わせたときに各基板表面における液晶分子の配向方向がアンチパラレル配向になるようにする。なお、このラビング方向は画像形成装置4が液晶表示装置である場合にはその液晶動作モードに応じて決めることが望ましい。例えば、画像形成装置4の画面の水平方向に対して偏光板の光学軸を45°に設定する液晶動作モード(TN等)では45°にし、偏光板の光学軸を水平方向もしくは垂直方向に設定する液晶動作モード(IPS、VA等)では各プリズムの延在方向に対し0°もしくは90°にすることが望ましい。
なお、プリズムアレイを形成したガラス基板に対する配向処理として光配向処理を用いることも好ましい。この場合には、上記と同様にしてポリイミド配向膜を形成した後のガラス基板に対して、例えば紫外線を偏光させた光を基板法線方向から30°程度傾けた状態で照射する方法を用いることができる。ここでは基板法線方向に対しては照射方向の傾きが30°であるが、プリズムアレイの各プリズムの斜面部分にとっては45°に傾けた方向から照射しているに等しい。また、露光に用いる偏光フィルターの波長は例えば310nmである。ここでの光配向方向は他方のガラス基板におけるラビング方向と平行に液晶分子が並ぶように設定する。
次に、プリズムアレイを形成したガラス基板上にギャップコントロール剤を2〜5wt%含んだメインシール剤をスクリーン印刷もしくはディスペンサーによって形成する。ギャップコントロール剤の径はプリズムアレイのベース層(2〜30μm)と各プリズムの高さ(本実施例では2μm)を含めて液晶層が2〜4μmとなるように、10.5μm径のプラスチックボールを用いる。このプラスチックボールをメインシール剤に4wt%添加する。他方のガラス基板上にはギャップコントロール剤を散布する。ここでは3μmもしくは3.5μmのプラスチックボールを乾式のギャップ散布機を用いて散布する。その後、これらのガラス基板を重ね合わせ、プレス機などで圧力を一定に加えた状態で熱処理してメインシール剤を硬化させる。ここでは150℃で3時間熱処理を行う。こうして5〜25μmの液晶層厚(各プリズムの形状により液晶層厚は場所ごとに異なる)の空セルを形成する。
次に、空セルにネマティック液晶材料を注入する。ここでは比較的に粘度の低い液晶材料を用いる。また、屈折率異方性は光を曲げる角度に関係するため、目的にあった屈折率異方性の値を有する液晶材料を用いる。空セルに液晶材料を真空注入し、注入後、注入口にエンドシール剤を塗布して封止する。以上で実施例1の光変調器3が完成する。なお、この光変調器3の光透過率は90%以上(反射防止フィルム使用時)である。
この実施例1の光変調器3の応答特性を測定したところ、例えば、35V印加時の立ち上がり時間で約1.6〜1.7msec、立ち下がり時間で約2.8〜4.2msec(それぞれ室温にて)であり、120Hz駆動での立体表示に必要な応答速度として必要十分であり、余裕を持って対応可能であることがわかった。また、実質上の立ち上がり時間trは0.9〜0.9msec、実質上の立ち下がり時間tfは1.7〜2.9msecであり、応答速度が非常に速いことがわかった。また、光の進行方向は約8°変化させられることが確認された。
こうして作製される光変調器3を面光源装置1に取り付け、さらにこれらを画像形成装置4に取り付け、それぞれを駆動装置2と接続する(図1、図5参照)。駆動装置2は、画像形成装置4が表示する画像と同期させて電圧値を変えながら光変調器3へ電圧を印加することが可能である。具体的には、光変調器3に電圧を印加することによって液晶層の屈折率とプリズムアレイの構成材料の屈折率をほぼ等しくする。この場合、面光源装置1から出射する光の進行方向はその光路中に光変調器3があっても変更させることなくそのまま通過し、観察者の右眼に光(画像)を入射させるような光路を形成することができる(図5参照)。また、光変調器3に別の電圧を印加し、もしくは電圧を印加しないことによって液晶層の屈折率を変化させ、プリズムアレイの構成材料屈折率とは異なる屈折率を与えることができる。この場合、面光源装置1から出射する光の進行方向は光路中の光変調器3のプリズムアレイと液晶層の境界でスネルの法則により変更されるので、観察者の左眼に光(画像)を入射させるような光路を形成することができる(図5参照)。
このときの面光源装置1の点灯/消灯のタイミング制御について説明する。光変調器3の動作状態の切り替え時、すなわち光の進行方向を変更する動作状態/変更しない動作状態との間の切り替え時においては、面光源装置1の第1光源11および第2光源12を消灯状態に制御し、0.8msec(立ち上がり時)〜2.9ms(立ち下がり時)後に光変調器3の液晶層のスイッチングが完了するタイミングで面光源装置1を点灯状態に制御する。このとき、画像形成装置4による画像表示は光変調器3の液晶層のスイッチングが完了するタイミングに合わせて画像の切り替えが完了するような駆動を行うとよい。なお、画像形成装置4の画像の切り替えタイミングが光変調器3の液晶層のスイッチング完了のタイミングよりも遅い場合は、画像形成装置4の画像の切り替えタイミングに合わせて面光源装置1の第1光源11および第2光源12を点灯状態に制御してもよい。また、画像形成装置4により画像が表示されている間は面光源装置1の第1光源11および第2光源12を点灯状態に制御し、画像の切り替えタイミングに対応して面光源装置1の各光源11、12を消灯状態に制御する。光変調器3は、画像形成装置4の画像の切り替えタイミングに対応して液晶層のスイッチングが開始するような駆動を行うとよい(光変調器3のスイッチング開始にタイムラグがある場合)。
なお、実施例1の光変調器3は、ある偏光方向の光は液晶層への電圧印加によりその進行方向を制御できるが、別の偏光方向の光は液晶層への電圧印加によってもその進行方向が変わらない。このため、図6に示すように、画像形成装置4の光入射側に用いられている偏光板の透過軸方向を光変調器3への電圧印加により進行方向を制御できる偏光方向をほぼ一致させることが望ましい。具体的には、図6に示すように、例えば画像形成装置4の光入射側の偏光板の透過軸方向a1が斜め45°の方向であるとすると、光変調器3は、第1基板31の第1配向膜34へ施された配向処理の方向a2と第2基板35の第2配向膜37へ施された配向処理の方向a4がそれぞれ透過軸方向a1と略平行になるように配置されることが望ましい。なお、図6に示す例における配向処理の方向a2は、プリズムアレイ33の各プリズムの長手方向(延在方向)a3との間で略45°に設定されている。
(実施例2)
上記した実施例1と同様にITO膜付きのガラス基板を一対用意し、一方にはプリズムアレイを形成する。実施例2では一対のガラス基板のいずれに対してもラビング処理等の配向処理を行わずに、ガラス基板同士を貼り合わせて空セルを作製し、この空セルに注入する液晶材料として、ある温度範囲でコレステリックブルー相を示す液晶材料に高分子安定化のための光重合性モノマーと光開始剤を添加したものを用いる。以下、さらに詳述する。
一対のITO(インジウム錫酸化物)膜付きガラス基板を用意する。ガラス基板の板厚は0.7mmであり、ITO膜厚は1500Åである。必要に応じて、各ガラス基板のITO膜を所望形状にパターニングする。この一対の基板を洗浄した後、一方のガラス基板のITO膜上にプリズムアレイを形成する。本実施例では、断面形状のピッチが約20μm、高さ5μm、頂角15°、底角が75°と90°であり、断面形状が片ノコギリ形状のプリズムアレイを形成する。具体的には、ガラス基板のITO膜上に、所定量のアクリル系紫外線硬化型樹脂を滴下し、その上に金型を所定の位置に置き、厚手の石英基板などをガラス基板の裏側に配置して補強した状態でプレスを行う。プレス後1分間以上放置し、紫外線硬化型樹脂を十分広げた後、ガラス基板側(石英基板側)から紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂を硬化させる。ここでは紫外線の照射量を20J/cmとするが樹脂が硬化すればよいので照射量はあまり重要ではない。ただし、ITO膜は紫外線を吸収するため、ITO膜の膜厚に応じて適宜に紫外線の照射量を調整する必要がある。プリズムアレイの大きさは主として材料の滴下量で制御することができる。もしくは、プリズムアレイの形状により紫外線硬化型樹脂がそれ以上広がらなくなるような枠を設けてもよいし、紫外線を照射する領域をマスクなどで制御してもよい。
なお、プリズムアレイ上にITO膜を形成してもよい。その場合には、一対のガラス基板の片方としてITO膜の形成されていないガラス基板を用意し、その上に上記のようにしてプリズムアレイを形成し、その後洗浄する。次に、プリズムアレイ上にITO膜を形成する。このとき、直接的にITO膜を形成してもよいが、ここでは密着性を向上させるために下地膜としてSiO膜をプリズムアレイ上に薄く形成する。SiO膜の形成方法としては、例えばスパッタ法(交流放電)を用いる。具体的には、ガラス基板を80℃に加熱し、SiO膜を500Åの膜厚に形成する。引き続きITO膜膜をスパッタ法(交流放電)にて形成する。具体的には、ガラス基板を100℃に加熱し、SiO膜を約1000Åの膜厚に形成する。このときSUSマスクなどを用いて余分な所にはITO膜が形成されないようにしてもよい。ここでは成膜方法としてスパッタ法を挙げたが、真空蒸着法、イオンビーム法、化学気相堆積法などを用いてもよい。
次に、一対のガラス基板を洗浄機により洗浄する。洗浄はアルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄、純水洗浄、エアーブロー、紫外線照射、赤外線乾燥の順に行ったが、洗浄方法はこれに限らない。高圧スプレー洗浄やプラズマ洗浄などを行ってもよい。
次に、プリズムアレイを形成したガラス基板上にギャップコントロール剤を2〜5wt%含んだメインシール剤をスクリーン印刷もしくはディスペンサーによって形成する。ギャップコントロール剤の径はプリズムアレイのベース層(2〜30μm)と各プリズムの高さ(本実施例では2μm)を含めて液晶層が10〜20μmとなるように、30μm径のプラスチックボールを用いる。このプラスチックボールをメインシール剤に4wt%添加する。他方のガラス基板上にはギャップコントロール剤を散布する。ここでは17μmのプラスチックボールを乾式のギャップ散布機を用いて散布する。その後、これらのガラス基板を重ね合わせ、プレス機などで圧力を一定に加えた状態で熱処理してメインシール剤を硬化させる。ここでは150℃で3時間熱処理を行う。こうして5〜25μmの液晶層厚(各プリズムの形状により液晶層厚は場所ごとに異なる)の空セルを形成する。
次に、空セルに液晶材料を注入する。ここでは、コレステリックブルー相を含む液晶材料(屈折率異方性0.142)と一般的なネマティック液晶材料(屈折率異方性0.184)を1:1の割合で混合し、これにカイラル剤を5.6%添加する。また、光重合性モノマーとして、一官能性の材料と二官能性の材料を混合して添加する。空セルに液晶材料を真空注入し、注入後、注入口にエンドシール剤を塗布して封止する。
こうして作製したセルを加熱するとある温度範囲(60℃付近)でコレステリックブルー相を示す。このコレステリックブルー相を示す温度に保ったまま液晶層へ紫外線を長時間照射し、高分子安定化させる。ここでは30W/cm(365nm)の紫外線を照射するが、初めに短い周期で間欠露光を行い、最後に長時間露光するとよい。例えば、1秒間照射/10秒間非照射のサイクルを10回繰り返した後、最後に3分間連続照射を行う。なお、露光条件はこれに限らず、例えばもっと弱い照度で露光してもよい。ただし、紫外線硬化にかかる時間は長くなる。こうして高分子安定化させた液晶層は広い温度範囲(−5℃〜60℃程度)でコレステリックブルー相を示す。この温度範囲は使用する材料やその混合比、重合条件などにより拡大することができる。以上で実施例2の光変調器3が完成する。なお、この光変調器3の光透過率は90%以上(反射防止フィルム使用時)である。
このような実施例2の光変調器3は、上記した実施例1と同様にして、面光源装置1、駆動装置2および画像形成装置4と組み合わせて用いることができる。具体的には、光変調器3の液晶層は、電圧無印加時において光学的に等方性のコレステリックブルー相を示し、電圧印加によりコレステリックブルー相の螺旋が解けて液晶分子の配向方向が基板面に対して垂直方向に変化してホメオトロピック状態となり、このときの屈折率楕円体は液晶層の層厚方向に立った状態となる。光学的に等方性の状態と屈折率楕円体が層厚方向に立った状態のそれぞれを偏光板を介して観察しても偏光状態としては全く同じなので外観上の状態はまったく変化しない。しかし、液晶層の層厚方向の屈折率は変化し、光学的に等方性の状態よりもセル厚方向に立った状態の屈折率楕円体のほうが屈折率が大きくなる。光変調器3の液晶層がコレステリックブルー相を示す場合においては、基板法線方向から見たときの屈折率は、液晶材料の常光、異常光のそれぞれに対する屈折率no、neの平均的な値((ne+2no)/3)になる。一方、光変調器3の液晶層がホメオトロピック状態の場合にはほぼ全ての液晶分子が垂直方向に立ち上がっているため、基板法線方向から見たときの時の液晶層の屈折率は液晶材料の常光の屈折率noに等しくなる。このような光変調器3を用いると、偏光方向による屈折率依存性は無くなるため、いずれの偏光方向に対しても光学的に等方性の状態における屈折率は((ne+2no)/3)であり、ホメオトロピック状態のときの屈折率はnoとなる。また、液晶層の液晶分子が層厚方向に完全に立ち上がるまでには電圧の大きさに応じて屈折率の値も連続的に変化する。その屈折率の変化量は電界強度の二乗にほぼ比例して変化する。したがって、光変調器3によって全ての光に対してその角度を制御することができるようになる。ただし、光の進行方向を変更できる角度は、上記した実施例1のネマティック液晶を用いた光変調器3よりは小さくなる。
こうして作製される光変調器3を面光源装置1に取り付け、さらにこれらを画像形成装置4に取り付け、それぞれを駆動装置2と接続する(図1、図5参照)。駆動装置2は、画像形成装置4が表示する画像と同期させて電圧値を変えながら光変調器3へ電圧を印加することが可能である。具体的には、画像形成装置4により右眼用の画像が表示されているフレームでは、光変調器3の液晶層には比較的高い電圧(例えば20V)が印加され、液晶層の液晶分子はホメオトロピック配向状態となり、光はそのまま透過する。それにより、右眼では画像をそのまま見ることができるが左眼では画像が見られない状態が実現される(図5参照)。次に左眼用の画像が表示されているフレームでは、光変調器3の液晶層には低い電圧が印加され、あるいは電圧無印加とされ、液晶層の液晶分子はコレステリックブルー相を示す配向状態となり、光学的には等方となるので、光はプリズムアレイと液晶層との境界で進行方向を変更される。それにより、左眼では画像を見ることができるが右眼では画像が見られない状態が実現される(図5参照)。
画像形成装置4による右眼用の画像と左眼用の画像の表示切り替えの周波数は例えば120Hzや240Hzである。120Hzの場合には約8.3msecごとに画像が切り替えられ、240Hzの場合には約4.2msecごとに画像が切り替えられる。このときの光変調器3の応答速度は、立ち上がりで約200μsec、立ち下がりで約20μsec(それぞれ室温)であり、周波数120Hzでの駆動のみならず周波数240Hzでの駆動においてもそれぞれに必要な応答速度に対して十分に速く、余裕を持って対応可能であることがわかる。
ここで、図7(A)および図7(B)を参照しながら面光源装置1のプリズムシート20の好適な構造について詳述する。画像形成装置4の画面中央の位置に立体画像を視認させる場合には、図7(A)に示すように、プリズムシート20の画面中央に対応する部分におけるプリズムの長辺方向の法線方向を基準0°(d0)とすると、画面右端もしくは左端に向かうにつれて各プリズムの導光板10側の頂点を基準に画面中央へ向けて傾けることが好ましい。この傾きは、右端(もしくは左端)に向かうにつれて徐々に可変する。具体的には、傾き角度は、d1>d2>d0(0°)、d4>d3>d0(0°)の関係となる。なお、d1からd2を経てd0へ向かう傾き角度の変化量と、d4からd3を経てd0へ向かう傾き角度の変化量とは同じでなくてもよい。この場合、立体画像の表示位置は画面中央から左右どちらかにしか移動しないことになる。これに対して、図7(B)に示すように、各プリズムの傾き角度をd1’>d2’>d0’>d3’>d4’と設定することにより、このプリズムシート20’を介して出射する立体画像の表示位置を傾けることができる。そして、光変調器3の液晶層へ中間電圧を印加したときに立体画像の表示位置を画面中央へ移動させる。この構成であれば左右対称に立体画像の表示位置を変えられる。例えば、光変調器3により光の進行方向を20°変更可能である場合には、プリズムシート20’からの光の出射角度を−10°にすればよい。
なお、本発明は上述した実施形態等の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、液晶材料の注入方法としてはODF法を用いてもよい。また、上述した説明では光変調器の光出射側に画像形成装置を配置していたが、面光源装置と光変調器の間に画像形成装置を配置してもよい。
1:面光源装置
2:駆動装置
3:光変調器
4:画像形成装置
10:導光板
11:第1光源
12:第2光源
13:第1光入射面
14:第2光入射面
15:光放出面
16:光反射面
17:プリズム
18:凹部
18a:第1傾斜面18a
18b:第2傾斜面
19:光吸収シート
20、20’:プリズムシート
21:光出射面
22:プリズム
31:第1基板
32:第1電極
33:プリズムアレイ
34:第1配向膜
35:第2基板
36:第2電極
37:第2配向膜
38:液晶層

Claims (4)

  1. 一方向に指向性を有する光と拡散性を有する光を選択的に出射する面光源装置と、
    前記面光源装置の光出射側に配置される光変調器と、
    前記光変調器の光出射側又は前記面光源装置と前記光変調器の間に配置される光透過型の画像形成装置と、
    前記面光源装置、前記光変調器及び前記画像形成装置を各々の動作タイミングを調整しながら駆動する駆動装置、
    を含み、
    前記光変調器は、
    一面側に第1電極を有する第1基板と、
    一面側に第2電極を有し、前記第1基板と対向配置される第2基板と、
    前記第1基板の一面側に設けられるプリズムアレイと、
    前記第1基板と前記第2基板の間に設けられる液晶層、
    を有する、
    画像表示装置。
  2. 前記面光源装置は、
    非対称な第1傾斜面と第2傾斜面を有する光反射面、当該光反射面と対向する光放出面、及び対向配置される第1光入射面と第2光入射面を有する導光板と、
    前記第1光入射面に対向配置される第1光源及び前記第2光入射面に対向配置される第2光源と、
    前記導光板の前記光放出面にプリズム面を対向させて配置されるプリズムシート、
    を有し、
    前記第1光源から前記導光板へ導入された光が前記第1傾斜面で反射されて前記光放出面から出射し、前記プリズムシートを介して前記一方向に指向性を有する光を形成し、前記第2光源から前記導光板へ導入された光が前記第2傾斜面で反射されて前記光放出面から出射し、前記プリズムシートを介して前記拡散性の光を形成する、請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記光変調器の前記液晶層がネマティック液晶材料を用いて構成された、請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 前記光変調器の前記液晶層がコレステリックブルー相を示す液晶材料を用いて構成された、請求項1又は2に記載の画像表示装置。
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