JP2014035362A - 易接着性ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】密着性と外観性に優れた易接着性ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートを含有し、前記ブロックイソシアネートの解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上である塗布層を有する易接着性ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、易接着性ポリエステルフィルムに関するものであり、詳しくは、水溶性・親水性樹脂を主成分とする機能層との接着性と外観性に優れた易接着性ポリエステルフィルムに関する。
液晶表示装置には、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光板が配置される。偏光板は、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性材料からなる偏光子の両面にポリビニルアルコール系樹脂などの親水性接着剤を介して偏光子保護フィルムを貼り合わせた構成を有している。偏光子の保護に用いられる保護フィルムとしては、従来から光学特性や透明性の点からトリアセチルセルロースフィルムが用いられてきた。
しかしながら、トリアセチルセルロースは耐久性が十分ではなく、トリアセチルセルロースフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板を高温又は高湿下において使用すると、偏光度や色相等の偏光板の性能が低下する場合がある。また、近年ディプレイの薄型化に対応するため、偏光板の薄膜化が求められているが、水分バリア特性を保持するという観点から、トリアセチルセルロールフィルムの薄膜化には限界があった。そこで、耐久性及び水分バリア性を有する偏光子保護フィルムとして、ポリエステルフィルムを用いることが提案されている(特許文献1〜5参照)。
偏光子保護フィルムとして用いられるトリアセチルセルロースフィルムは、アルカリ処理などが表面に施されており、親水性接着剤との極めて高い親和性を有する。そのため、トリアセチルセルロースフィルムからなる保護フィルムは親水性接着剤が塗布された偏光子と極めて高い接着性を有する。
しかしながら、ポリエステルフィルムは親水性接着剤との接着性が不十分であり、特に延伸処理により配向性を有するポリエステルフィルムの場合はその傾向がより顕著となる。そこで、特許文献1〜3及び5では、偏光子又は偏光子に塗布された親水性接着剤との接着性を向上させるために、ポリエステルフィルムに易接着層を設けることが提案されている。
特開平8−271733号公報 特開平8−271734号公報 特開2009−157361号公報 特開2010−277028号公報 特開2011−8170号公報
ポリエステルフィルムは、水への親和性が低く、ジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸を有するポリエステルフィルムは、特にこの傾向が顕著である。また、延伸により結晶配向性を有するポリエステルフィルムは、更に水との親和性が低い。一方で、偏光子や偏光子上に塗布される接着剤は、ポリビニルアルコール系樹脂が主成分であり、高い親水性を有する。このような性質の違いから、ポリエステルフィルムと偏光子や当該接着剤とは、親和性が低く、両者を強固に接着させることは困難であった。そのため、特許文献1〜3及び5で開示される易接着層を有するポリエステルフィルムであっても、トリアセチルセルロースフィルムと比較して、未だ十分な接着性は得られていない。よって、従来のポリエステルフィルムを保護フィルムとする偏光板をディスプレイ部材として長期間使用した場合、保護フィルム/偏光子間に浮きや剥がれが生じ、偏光子内の水分量の変化により偏光特性が低下し、白抜けなど視認性が悪化することがあった。
また、従来の偏光板に比べ、接着剤層の耐久性などを向上させるため、偏光子と偏光子保護フィルムを接着させる接着剤の厚みが薄くなってきており、偏光子保護フィルム表面の微小な凹凸などが、接着剤層との密着性を悪くする要因となってきている。
このような現状の下、本発明の課題は、外観を向上させ表面の凹凸を少なくするとともに、ポリエステルフィルムと偏光子又は偏光子上に塗布された接着剤等のポリビニルアルコール系樹脂層とを強固に接着させる手段を備えたポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、驚くべきことに、ポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートを含有し、前記ブロックイソシアネートの解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上である塗布層を用いることにより、密着性と外観性が向上することを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、前記の課題は、以下の解決手段により達成することができる。
(1)少なくとも片面に塗布層を有するポリエステルフィルムであって、前記塗布層が、ポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートを含有し、前記ブロックイソシアネートの解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上である、易接着性ポリエステルフィルム。
(2)前記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が、95モル%以下である、前記易接着ポリエステルフィルム。
(3)前記塗布層中のポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートの質量比(ポリビニルアルコール系樹脂/ブロックイソシアネート)が20/1〜1/1である、前記易接着性ポリエステルフィルム。
(4)ポリエステルフィルムのヘイズが2.0%以下である前記易接着性ポリエステルフィルム。
(5)前記易接着性ポリエステルフィルムの前記塗布層とは反対面に、ハードコート層、防眩層(AG)、反射防止層(AR)、低反射層(LR)、低反射防眩層(AG/LR)、反射防止防眩層(AG/AR)及び帯電防止層からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能層を積層した前記易接着性ポリエステルフィルム。
(6)前記易接着性ポリエステルフィルムを用いた偏光板。
(7)前記偏光板を用いた液晶表示装置。
本発明の易接着ポリエステルフィルムは、密着性と外観性に優れ、特に水溶性・親水性樹脂との密着性に優れる。そのため、本発明の易接着製ポリエステルフィルムはディスプレイなどの光学部材のベースフィルムとして好適であり、特に偏光子との接着に優れ、偏光子保護フィルムとして好適である。
(ポリエステルフィルム)
本発明で基材を構成するポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリメチレンテレフタレート、および共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを共重合したポリエステル樹脂などを用いることができる。
本発明のポリエステルフィルムは、例えば上記のポリエステル樹脂をフィルム状に溶融押出、キャスティングドラムで冷却固化させてフィルムを形成させる方法等によって得られる。本発明のポリエステルフィルムとしては、無延伸フィルム、延伸フィルムのいずれも用いることができるが、機械強度や耐薬品性といった耐久性の点からは延伸フィルムであることが好ましい。ポリエステルフィルムが延伸フィルムである場合、その延伸方法は特に限定されず、縦一軸延伸法、横一軸延伸法、縦横逐次二軸延伸法、縦横同時二軸延伸法等を採用することができる。
また、前記の延伸ポリエステルフィルムは、単層であっても複層であってもかまわない。また、本発明の効果を奏する範囲内であれば、これらの各層には、必要に応じて、ポリエステル樹脂中に各種添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐光剤、ゲル化防止剤、有機湿潤剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、界面活性剤などが挙げられる。
偏光子保護フィルムとして使用する場合は、特に紫外線吸収剤の添加が好ましく、易接着性ポリエステルフィルムの波長380nmにおける光線透過率は、20%以下が好ましく、15%以下がさらに好ましく、10%以下がより好ましい。
また、フィルムの滑り性、巻き性、耐ブロッキング性などのハンドリング性や、耐摩耗性、耐スクラッチ性などの摩耗特性を改善するために、ポリエステルフィルム中に不活性粒子を含有させる場合がある。しかしながら、本発明のフィルムは光学用部材の基材フィルムとして用いるため、高度な透明性を維持しながらハンドリング性に優れていることが要求される。具体的には、光学用部材の基材フィルムとして使用する場合、易接着性ポリエステルフィルムの全光線透過率が85%以上であることが好ましく、87%以上がより好ましく、88%以上がさらに好ましく、89%以上がよりさらに好ましく、90%以上が特に好ましい。
また、高い鮮明度のためには、基材フィルム中への不活性粒子の含有量はできるだけ少ない方が好ましい。したがって、フィルムの表層のみに粒子を含有させた多層構成にするか、あるいは、フィルム中に実質的に粒子を含有させず、塗布層にのみ微粒子を含有させることが好ましい実施態様である。
特に、透明性の点から、ポリエステルフィルム中に不活性粒子を事実上含有させない場合は、フィルムのハンドリング性を向上させるために、無機及び/または耐熱性高分子粒子を水系塗布液中に含有させることも好ましい。
なお、「不活性粒子が実質上含有されていない」とは、例えば、無機粒子の場合、蛍光X線分析で粒子に由来する元素を定量分析した際に、50ppm以下、好ましくは10ppm以下、最も好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。これは積極的に粒子を基材フィルム中に添加させなくても、外来異物由来のコンタミ成分や、原料樹脂あるいはフィルムの製造工程におけるラインや装置に付着した汚れが剥離して、フィルム中に混入する場合があるためである。
また、高い透明性とハンドリング性を両立させる点からは、表層にのみ不活性粒子を添加することも好ましい態様である。例えば、3層構成とする場合、最外層(A層/B層/A層の場合はA層)に粒子を含有し、中心層(B層)には実質的に粒子を含まないことが好ましい。
最外層に含まれる粒子の種類及び含有量は、無機粒子であっても、有機粒子であってもよく、特に限定されるものではないが、シリカ、二酸化チタン、タルク、カオリナイト等の金属酸化物、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウムなどのポリエステルに対し不活性な無機粒子が例示される。これらの不活性な無機粒子は、いずれか一種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
前記の粒子は、平均粒子径が0.1〜3.5μmであることが好ましい。平均粒子径が下限未満では十分なハンドリング性が得られない場合がある。上限を越えると透明性が低下する場合がある。最外層の無機粒子の含有量は最外層を構成するポリエステルに対し、0.01〜0.20質量%であることが好ましい。下限未満では十分なハンドリング性が得られない。上限を越えると透明性が低下する。
本発明で用いる基材フィルムの厚さは、特に制限しないが、12〜350μmの範囲で、使用する規格に応じて任意に決めることができる。基材フィルムの厚みの上限は、250μmが好ましく、特に好ましくは125μmである。一方、フィルム厚みの下限は、12μmが好ましく、さらに好ましくは25μmであり、特に好ましくは38μmである。フィルム厚みが下限未満では、剛性や機械的強度が不十分となりやすい。一方、フィルム厚みが上限を超えると、コスト高となる場合がある。
(塗布層)
本発明の易接着性ポリエステルフィルムは、少なくとも片面にポリビニルアルコール系樹脂と、解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上であるブロックイソシアネートを含有する塗布層を有することが重要である。
上記特許文献のように、親水性樹脂との易接着性を付与するためにポリビニルアルコール樹脂は好適に用いられたが、塗布層の密着性を向上させる点から架橋構造を積極的に導入し、強硬な塗布層にすることが望ましいと考えられていた。そこで、特許第4130964号公報のように、架橋剤として、イソシアネートを使用した例が提案されている。しかし、これらの架橋剤は、反応性が高いため水系の塗布液中で水と反応して架橋反応性を喪失したり、ポリビニルアルコール樹脂と反応し、凝集物が生じやすい傾向がある。そのため、いわゆるポットライフが短く、長期間安定的に塗向することは困難であった。そこで、特開平11−301104公報のように、熱付加により解離するブロック剤で官能基をブロックしたイソシアネートが用いられる場合がある。しかし、得られた易接着性フィルムの表面を蛍光灯下で詳細に観察すると塗布表面に微小な凹凸状の欠点が存在することがあった。このような微小な凹凸状の欠点は、得られるフィルムの外観性を損ねるだけでなく、場合によっては接着性にも影響を与える場合がある。
そこで、塗布面の凹凸を鋭意検討すると、驚くべきことに、このような微小塗布面凹凸は上記のようなブロックイソシアネートに起因することがわかった。これは、解離したブロック剤が高温により揮発する際に塗布面に微小な凹凸状のピンホールが形成されるためと考えられた。
そこで、本発明者は鋭意検討した結果、ポリビニルアルコール系樹脂と、解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上であるブロックイソシアネートを含有する塗布層を採用することにより、優れた密着性と外観性とが得られることを見出した。すなわち、解離温度が上記温度を超える場合は、熱付加によるブロック剤の解離が不十分となり十分な架橋構造が得られず密着性が低下すると考えられる。また、ブロック剤の沸点が上記温度を下回る場合は、塗布層に残存じたブロック剤が熱付加により揮発し、塗布外観が低下するものと考えられる。
本発明は、上記態様により、外観の向上させ、水溶性・親水性樹脂、特に偏光子および、偏光子との接着剤との密着性を向上させることができる。さらに、本発明の構成を以下に詳細する。
(ポリビニルアルコール系樹脂)
本発明で用いるポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のけん化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが挙げられる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
本発明で用いるポリビニルアルコール系樹脂として、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ビニルアルコール−ビニルブチラール共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体が例示され、これらの中でもビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は特に問わないが、塗布液粘性の点から重合度が3000以下であることが好ましい。
ビニルアルコールの共重合比率はけん化度で表わされる。ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度は60モル%以上95モル%以下が好ましく、65モル%以上90モル%以下がより好ましく、68モル%以上85モル%以下がさらに好ましく、70モル%以上80モル%未満がよりさらに好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が上記範囲内であるとイソシアネート架橋剤とより好適に架橋構造を形成することができる。またポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が上記上限を超えると、ポリエステルフィルムとの密着性が低下し、上記下限未満であると水溶性・親水性樹脂、偏光子との密着性が低下する場合がある。ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度は酢酸ビニルなどの共重合単位の加水分解に要するアルカリ消費量やNMRによる組成分析により求めることができる。
ポリビニルアルコール系樹脂の含有量としては易接着層中に10質量%以上80質量%以下が好ましく、12質量%以上70%質量%以下がより好ましく、15質量%以上60質量%以下がさらに好ましく、20質量%以上50質量%以下がよりさらに好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の含有量が上記下限以上であると偏光子・水系樹脂との接着性に好適であり、上記上限以下であるとポリエステルフィルム基材との接着性に好適である。
(ブロックイソシアネート)
本発明において、塗布層中に解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上であるブロックイソシアネートを含有させる必要がある。ブロックイソシアネートはポリイソシアネートとブロック剤を反応させることで得られる。なお、解離温度、沸点は示差熱分析により測定することができる。
ブロックイソシアネートの解離温度は130℃以下が好ましく、125℃以下がより好ましく、120℃以下がよりさらに好ましい。ブロック剤は塗布液の塗布後の乾燥工程やインラインコート法の場合はフィルム製膜工程における熱付加により官能基と解離し、再生イソシアネート基が生成される。そのため、ポリビニルアルコール系樹脂などとの架橋反応が進行し、常温、高温高湿下での接着性が向上する。ブロックイソシアネートの解離温度が上記温度以下である場合は、ブロック剤の解離が十分進行するため、接着性、特に耐湿熱性が良好となる。解離温度の下限は、塗布液の安定化のため室温以上であれば特に限定しないが、50℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、100℃以上がさらに好ましい。
ブロック剤は活性水素を分子内に1個有する化合物が好適に用いられる。この場合、解離温度を上記のように比較的低くするためには、高い電子密度が得られるブロック剤を採用することが好ましい。例えば、分子内に複素環やそれに類似した構造を有するブロック剤などが好適に用いられる。
ブロック剤の沸点は180℃以上が好ましく、190℃以上がより好ましく、200℃以上がさらに好ましく、210℃以上がよりさらに好ましい。ブロック剤の沸点が高い程、塗布液の塗布後の乾燥工程やインラインコート法の場合はフィルム製膜工程における熱付加によってもブロック剤の揮発が抑制され、微小な塗布面凹凸による塗布面外観欠点が少なくなり、塗布外観や透明性が向上する。ブロック剤の沸点の上限は特に限定しないが、生産性の点から300℃程度が上限であると思われる。沸点は分子量と関係するため、ブロック剤の沸点を高くするためには、分子量の大きなブロック剤を用いることが好ましく、ブロック剤の分子量は50以上が好ましく、60以上がより好ましく、80以上がさらに好ましい。
本発明のブロックイソシアネートに用いる解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上であるブロック剤としては、
ピラゾール系化合物:3,5−ジメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ブロモー3,5−ジメチルピラゾール、4−ニトロー3,5−ジメチルピラゾール等、
活性メチレン系:マロン酸ジエステル(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジ2−エチルヘキシル)等、
トリアゾール系化合物:1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
なかでも、耐湿熱性、黄変の点から、ピラゾール系化合物が好ましい。また、重亜硫酸ソーダなどの重亜硫酸塩化合物もこの範囲に含まれるが、塩が塗布層に残ると耐水性等の点で劣る場合がある。
本発明のブロックイソシアネートの前駆体であるポリイソシアネートは、ジイソシアネートを導入して得られる。例えば、ジイソシアネートのウレタント変性体、アロファネート変性体、ウレア変性体、ビウレット変性体、ウレトジオン変性体、ウレトイミン変性体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。
ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート及び4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類が挙げられる。透明性、接着性、耐湿熱性の点から、脂肪族、脂環式イソシアネートやこれらの変性体が好ましい。芳香族イソシアネートを使用した場合、黄変の問題があり、高い透明性が要求される光学用としては、好ましくない場合がある。また、脂肪族系と比較して、強硬な塗膜になるため、各種樹脂等の収縮、膨潤による応力を緩和できなくなり、密着性が低下する場合がある。
本発明のブロックイソシアネートは、水溶性、または、水分散性を付与するために前駆体であるポリイソシアネートに親水基を導入することができる。親水基としては、(1)ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩やジアルキルアミノアルキルアミンの四級アンモニウム塩など、(2)スルホン酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩など、(3)アルコキシ基で片末端封鎖されたポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。親水性部位を導入した場合は(1)カチオン性、(2)アニオン性、(3)ノニオン性となる。なかでも、他の水溶性樹脂はアニオン性のものが多いため、容易に相溶できるアニオン性やノニオン性が好ましい。また、アニオン性は他の樹脂との相溶性に優れ、ノニオン性はイオン性の親水基をもたないため、耐湿熱性を向上させるためにも好ましい。また、アニオン性やカチオン性のものは他の樹脂と凝集、もしくは自己凝集し、透明性や外観性に影響する場合があるため、上記のなかでもノニオン性のものがより好ましい。
アニオン性の親水基としては、ポリイソシアネートに導入するための水酸基、親水性を付与するためのカルボン酸基を有するものが好ましい。例えば、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、オキシ酪酸、オキシ吉草酸、ヒドロキシピバリン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、カルボン酸基を有するポリカプロラクトンが挙げられる。カルボン酸基を中和するには、有機アミン化合物が好ましい。例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、エチレンジアミンなどの炭素数1から20の直鎖状、分岐状の1,2または3級アミン、モルホリン、N−アルキルモルホリン、ピリジンなどの環状アミン、モノイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルイソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの水酸基含有アミンなどが挙げられる。
ノニオン性の親水基としては、アルコキシ基で片末端封鎖されたポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの繰り返し単位が3〜50が好ましく、より好ましくは、5〜30である。繰り返し単位が小さい場合は、樹脂との相溶性が悪くなり、ヘイズが上昇し、大きい場合は、高温高湿下の接着性が低下する場合がある。
本発明のブロックイソシアネートは水分散性向上のために、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、両性界面活性剤を添加することができる。例えばポリエチレングリコール、多価アルコール脂肪酸エステル等のノニオン系、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩等のアニオン系、アルキルアミン塩、アルキルベタイン等のカチオン系、カルボン酸アミン塩、スルホン酸アミン塩、硫酸エステル塩等の界面活性剤などが挙げられる。
また、水以外にも水溶性の有機溶剤を含有することができる。例えば、反応に使用した有機溶剤やそれを除去し、別の有機溶剤を添加することもできる。
ブロックイソシアネートの含有量としては、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、5質量%以上100質量%以下が好ましい。より好ましくは、15質量%以上70質量%以下である。少ない場合には、塗布層の架橋が不足し、水溶性樹脂、親水性樹脂又は偏光子との密着性が低下し、多い場合には、ポリビニルアルコール系樹脂の水酸基量が減少し、常温での水溶性樹脂、親水性樹脂又は偏光子との接着性が低下する。ブロックイソシアネートは2種類以上を組み合わせても良いし、2種類以上のブロック剤を組合せも良い。その際は、少なくとも1種のブロックイソシアネートは本発明の規定を満足する必要がある。
本発明において、塗膜強度を向上させるために、2種類の架橋剤を混合させても良い。混合させる架橋剤としては、メラミン系、エポキシ系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等が挙げられる。塗液の経時安定性、密着性向上効果からカルボジイミド系、オキサゾリン系が好ましい。また、架橋反応を促進させるため、触媒等を必要に応じて適宜使用される。
本発明の易接着層には、ポリビニルアルコール系樹脂以外の樹脂を、ポリエステルフィルムとの密着性を向上させるために含有させても良い。例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。特に、ポリエステルフィルムとの密着性を得る観点からポリエステル樹脂を添加することが好ましい。
(ポリエステル樹脂)
前記でポリビニルアルコール系樹脂以外に含有するポリエステル樹脂としては、特に限定されず、従来既知のものを使用することができるが、下記にポリエステル樹脂について説明する。 本発明の易接着層に用いるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分とが重縮合してなる共重合体であり、ジカルボン酸成分およびジオール成分としては公知の材料を用いることができる。ポリエステルフィルム基材との接着性を向上させる観点から、ポリエステルフィルム中のジカルボン酸成分と同一又は類似する構造・性質を有するジカルボン酸成分をポリエステル樹脂のジカルボン酸成分として用いることが好ましい。よって、例えば、ポリエステルフィルムのジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸が採用される場合は、ポリエステル樹脂のジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸を使用することが好ましい。そのような芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸およびイソフタル酸が最も好ましい。全ジカルボン酸成分に対し、10モル%以下の範囲で、他の芳香族ジカルボン酸を加えて共重合させてもよい。
また、ポリエステル樹脂のグリコール成分としては、エチレングリコールと分岐したグリコールを構成成分とすることが好ましい。分岐構造を有することで易接着層での応力緩和に寄与し、好適に密着性を奏することが可能と考えられる。前記の分岐したグリコール成分とは、例えば、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、及び2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
前記の分岐したグリコール成分のモル比は、全グリコール成分に対し、下限が10モル%であることが好ましく、特に好ましくは20モル%である。一方、上限は80モル%であることが好ましく、さらに好ましくは70モル%、特に好ましくは60モル%である。また、必要に応じて、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを併用してもよい。
本発明で用いるポリエステル樹脂は、ポリビニルアルコール系樹脂との相溶性の点から水溶性もしくは水分散性樹脂を使用することが好ましい。ポリエステル樹脂の水溶性化あるいは水分散化のためには、スルホン酸塩基、カルボン酸塩基などの親水性基を含む化合物を共重合させることが好ましい。なかでも、ポリエステル樹脂の酸価を低く保持して架橋剤との反応性を制御しながら親水性を付与するという観点からスルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が好適である。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分としては、例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレンイソフタル酸−2,7−ジカルボン酸および5−(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸またはそのアルカリ金属塩を挙げることができ、中でも5−スルホイソフタル酸が好ましい。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分はポリエステル樹脂のジカルボン酸成分中1〜15モル%が好ましく、1.5〜12モル%がより好ましく、2〜10モル%がさらに好ましい。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が上記下限以上の場合はポリエステル樹脂の水溶性化あるいは水分散化に好適である。また、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が上記上限以下の場合はポリエステルフィルム基材との接着性に好適である。
ポリエステル樹脂はブロックイソシアネートとの反応基であるカルボン酸基が少ない方が好ましい。ブロックイソシアネートとの反応性があるカルボキシル基を少なくすることにより、ブロックイソシアネートとの反応性が低下するため、ブロックイソシアネートとポリビニルアルコール系樹脂が効果的に架橋反応することができる。このような観点から、ポリエステル樹脂の酸価は20KOHmg/g以下であり、好ましくは15KOHmg/g以下より好ましくは10KOHmg/g以下、更に好ましくは8KOHmg/g以下、より更に好ましくは5KOHmg/g以下である。ポリエステル樹脂の酸価は後述の滴定法又はNMRなどによる成分分析の結果から理論的に求めることができる。
ポリエステル樹脂の酸価を上記範囲に制御するためには、水溶性化あるいは水分散化のためのカルボン酸塩基の導入量を少なくしたり、カルボン酸塩基以外の親水性基を採用したり、ポリエステル樹脂のカルボン酸末端濃度を低くすることが好ましい。ポリエステル樹脂のカルボン酸末端濃度を低くする方法としては、カルボン酸末端基を末端修飾したポリエステル樹脂を採用したり、ポリエステル樹脂の数平均分子量を大きなポリエステル樹脂を採用することが好ましい。このためポリエステル樹脂の数平均分子量は5000以上であることが好ましく、6000以上であることがより好ましく、10000以上がさらに好ましい。また、ポリエステル樹脂を構成成分としてカルボキシル基を3つ以上有する酸成分の含有量を低くすることが好ましい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は特に限定されないが、20〜90度であることが好ましく、30〜80度であることがより好ましい。ガラス転移温度が上記下限以上であると耐ブロッキング性に対して好適であり、ガラス転移温度が上記上限以下であるとポリエステルフィルム基材との接着性に対して好適である。
易接着層中におけるポリエステル樹脂の含有量は10質量%以上90質量%以下が好ましく、45質量%以上85%質量%以下がより好ましく、50質量%以上80質量%以下がさらに好ましい。ポリエステル樹脂の含有量が上記下限以上であるとポリエステルフィルム基材との接着性に好適であり、上記上限以下であると偏光子・水系樹脂との接着性に好適である。
ポリエステル樹脂(PEs)とポリビニルアルコール系樹脂(PVA)の配合比(PEs)/(PVA)は質量比で0.8〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、2〜4であることさらに好ましく、2.5〜3.5であることが特に好ましい。(PEs)/(PVA)が上記下限以上であるとポリエステルフィルム基材との接着性に好適であり、上記上限以下であると偏光子・水系樹脂との接着性に好適である。
(添加剤)
本発明において、塗布層中に粒子を含有させることもできる。粒子は(1)シリカ、カオリナイト、タルク、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、等の無機粒子、(2)アクリルあるいはメタアクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ナイロン、スチレン/アクリル系、スチレン/ブタジエン系、ポリスチレン/アクリル系、ポリスチレン/イソプレン系、ポリスチレン/イソプレン系、メチルメタアクリレート/ブチルメタアクリレート系、メラミン系、ポリカーボネート系、尿素系、エポキシ系、ウレタン系、フェノール系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系等の有機粒子が挙げられる。
前記粒子の平均粒径は特に限定されないが、1〜500nmが好ましく、フィルム透明性を維持する点から1〜100nmがさらに好ましい。
前記粒子は、平均粒径の異なる粒子を2種類以上含有させても良い。
なお、上記の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、倍率12万倍で積層フィルムの断面を撮影し、塗布層の断面に存在する10ヶ以上の粒子の最大径を測定し、それらの平均値として求めることができる。
粒子の含有量としては、塗布層中で0.5質量%以上20質量%以下が好ましい。少ない場合は、十分な耐ブロッキング性を得ることができない。また、対スクラッチ性が悪化してしまう。多い場合は、塗布層の透明性が悪くなるだけでなく、塗膜強度が低下する。
塗布層には、コート時のレベリング性の向上、コート液の脱泡を目的に界面活性剤を含有させることもできる。界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などいずれのものでも構わないが、シリコン系、アセチレングリコール系又はフッ素系界面活性剤が好ましい。これらの界面活性剤は、光学機能層との密着性を損なわない程度の範囲、例えば、塗布液中に0.005〜0.5質量%の範囲で含有させることも好ましい。
本発明の易接着性ポリエステルフィルムは、ヘイズ値が2.0%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5%以下であり、さらに好ましくは1.2%以下である。
塗布層に他の機能性を付与するために、偏光子・水系樹脂との接着性を損なわない程度の範囲で、各種の添加剤を含有させても構わない。前記添加剤としては、例えば、蛍光染料、蛍光増白剤、可塑剤、触媒、紫外線吸収剤、顔料分散剤、抑泡剤、消泡剤、防腐剤、帯電防止剤等が挙げられる。
また、本発明の易接着性ポリエステルフィルムには、前記塗布層とは反対側の面に、写り込み防止やギラツキ抑制、キズ抑制などを目的として、種々の機能層を設けることが出来る。そのような機能層としては、特に制限されないが、ハードコート層、防眩層(AG)、反射防止層(AR)、低反射層(LR)、低反射防眩層(AG/LR)、反射防止防眩層(AG/AR)、帯電防止層を挙げることができる。これらの層は、1種のみがポリエステルフィルム上に設けられていてもよく、必要に応じて2種以上を組み合わせて積層してもよい。これら機能層は、当該技術分野において公知の各種のものを使用することができ、その種類は特に制限されない。
本発明のポリエステルフィルムには、前記機能層との密着性を向上させるため、前記機能層と、ポリエステルフィルムの間に、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカーコート層をもつことが好ましい。アンカーコート層としては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などの樹脂を1種類以上塗工して形成することができる。塗工する方法は特に限定されない。例えば、特許3200929、特許3632044、特許4770971、特公平6−81714、特開2009−143226に記載のコート層もアンカーコート層として好適である。
本発明において、ポリエステルフィルム上に塗布層を設ける方法としては、溶媒、粒子、樹脂を含有する塗布液をポリエステルフィルムに塗布、乾燥する方法が挙げられる。溶媒として、トルエン等の有機溶剤、水、あるいは水と水溶性の有機溶剤の混合系が挙げられるが、好ましくは、環境問題の点から水単独あるいは水に水溶性の有機溶剤を混合したものが好ましい。
(易接着性ポリエステルフィルムの製造)
本発明の易接着性ポリエステルフィルムの製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する)フィルムを例にして説明するが、当然これに限定されるものではない。
塗布層は、製膜したフィルムもしくはフィルム製造工程の任意の段階で、PETフィルムの少なくとも片面に、塗布液を塗布し、形成する。特に、ブロック剤の解離のために高い熱付加が可能なフィルム製造工程での塗布(インラインコート法)が好ましい。塗布層はPETフィルムの両面に形成させても良い。塗布液中の樹脂組成物の固形分濃度は、2〜35重量%であることが好ましく、特に好ましくは4〜15重量%である。
塗布液をPETフィルムに塗布する方法は、公知の任意の方法を用いることができる。例えば、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ダイコーター法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸コート法、カーテンコート法、などが挙げられる。これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて塗工する。
インラインコート法による場合、塗布層は未延伸あるいは一軸延伸後のPETフィルムに前記塗布液を塗布、乾燥した後、少なくとも一軸方向に延伸し、次いで熱処理を行って形成させる。
本発明において、最終的に得られる塗布層の厚みは20〜350nm、乾燥後の塗布量は、0.02〜0.5g/mであることが好ましい。塗布層の塗布量が0.02g/m未満であると、接着性に対する効果がほとんどなくなる。一方、塗布量が0.5g/mを越えると、ヘイズが増加してしまう。
基材となるフィルムは、PETフィルムを例にすると、以下のようにして得ることができる。PET樹脂を十分に真空乾燥した後、押出し機に供給し、Tダイから約280℃の溶融PET樹脂を回転冷却ロールにシート状に溶融押出しし、静電印加法により冷却固化せしめて未延伸PETシートを得る。前記未延伸PETシートは、単層構成でもよいし、共押出し法による複層構成であってもよい。また、PET樹脂中に不活性粒子を実質的に含有させないことが好ましい。
得られた未延伸PETシートを、80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍に延伸して、一軸延伸PETフィルムを得る。さらに、フィルムの端部をクリップで把持して、70〜140℃に加熱されたテンター内の熱風ゾーンに導き、幅方向に2.5〜5.0倍に延伸し、テンター内の熱処理ゾーンに導き、熱処理を行う。本発明のブロックイソシアネートが熱付加により好適にブロック剤が解離するために、熱処理の際のテンター内の最高温度および熱処理時間は160℃以上、1秒以上が好ましく、180℃以上、5秒以上がより好ましい。また、ブロック剤の揮発を好適に抑制するために、熱処理の際のテンター内の最高温度および熱処理時間は250℃以下、60秒以下が好ましく、240℃以下、50秒以下がより好ましい。なお、上記熱処理時間は延伸後におけるテンター内の熱処理ゾーンから冷却ゾーンまでの滞在時間をいう。
本発明の易接着性ポリエステルフィルムを巻き取ってなる易接着性ポリエステルフィルムロールも本発明の好適な態様である。本発明の塗布層は、架橋剤の添加により耐ブロッキング性が良好なため、生産性向上のためにロール体とした場合であっても好適に用いることができる。
本発明の易接着性ポリエステルフィルムの厚さは特に限定されないが、12〜350μmの範囲で、使用する用途の規格に応じて任意に決めることができる。易接着性ポリエステルフィルムの厚みの上限は、250μmが好ましく、特に好ましくは125μmである。一方、フィルム厚みの下限は、25μmが好ましく、特に好ましくは38μmである。フィルム厚みが12μm未満では、機械的強度が不十分となりやすい。一方、フィルム厚みが350μmを超えるとロール状に巻き取ることが困難になりやすい。
本発明の易接着性ポリエステルフィルムをロールとする場合には、その巻き長及び幅は、当該フィルムロールの用途により適宜決定される。フィルムロールの巻き長は1500m以上が好ましく、より好ましくは1800m以上である。また、巻き長の上限としては5000mが好ましい。また、フィルムロールの幅は500mm以上であることが好ましく、より好ましくは800mmである。なお、フィルムロールの幅の上限としては2500mmが好ましい。
(偏光板)
本発明の偏光板は、偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有してなる偏光板であって、少なくとも一方の面の偏光子保護フィルムが前記偏光子保護用易接着性ポリエステルフィルムであることが好ましい。他方の偏光子保護フィルムは、本発明の偏光子保護用易接着性ポリエステルフィルムであっても良いし、トリアセチルセルロースフィルムやアクリルフィルム、ノルボルネン系フィルムに代表されるような複屈折が無いフィルムを用いることも好ましい
偏光子としては、例えばポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性材料を含むものが挙げられる。偏光子保護フィルムは偏光子と直接または接着剤層を介して張り合わされるが、接着性向上の点からは接着剤を介して張り合わすことが好ましい。その際、本発明の易接着層は偏光子面もしくは接着剤層面に配することが好ましい。本発明のポリエステルフィルムを接着させるのに好ましい偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素や二色性材料を染色・吸着させ、ホウ酸水溶液中で一軸延伸し、延伸状態を保ったまま洗浄・乾燥を行うことにより得られる偏光子が挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。ポリビニルアルコール系フィルムとしてはポリビニルアルコールが好適であり、「クラレビニロン」[(株)クラレ製]、「トーセロビニロン」[東セロ(株)製]、「日合ビニロン」[日本合成化学(株)製]などの市販品を利用することができる。二色性材料としてはヨウ素、ジスアゾ化合物、ポリメチン染料などが挙げられる。
偏光子に塗布する接着剤は、接着剤層を薄くする観点から、水系のもの、すなわち、接着剤成分を水に溶解したものまたは水に分散させたものが好ましい。たとえば、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂などを用い、接着性を向上させるために、必要に応じてイソシアネート系化合物、エポキシ化合物などを配合した組成物を用いることができる。接着剤層の厚みは5μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.5μm以下がさらに好ましい。
接着剤の主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニルアルコール系樹脂を用いてもよい。接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、1〜10質量%が好ましく、2〜7質量%がより好ましい。
次に、実施例、比較例、及び参考例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は当然以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)固有粘度
JIS K 7367−5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2−テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
(2)解離温度、沸点
ブロックイソシアネートの解離温度は示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DSC6200)によりDSC分析にて測定し、ブロック剤の沸点は熱重量・示差熱分析(TG/DTA)により測定した。なお、沸点の測定は1気圧下で行なった。
(3)ガラス転移温度
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
(4)数平均分子量
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
(5)樹脂組成
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
(6)酸価
1g(固形分)の試料を30mlのクロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して、試料1g当たりのカルボキシル基を中和するのに必要なKOHの量(mg)を求めた。
(7)けん化度
JIS−K6726に準じて水酸化ナトリウムを用いて、ポリビニルアルコール樹脂の残存酢酸基(モル%)を定量し、その値をけん化度(モル%)とした。同サンプルについて3度測定し、その平均値をけん化度(モル%)とした。
(8)易接着性ポリエステルフィルムの全光線透過率
易接着性ポリエステルフィルムの全光線透過率はJIS K 7105に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
(9)易接着性ポリエステルフィルムのヘイズ
易接着性ポリエステルフィルムのヘイズはJIS K 7136に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
(10)PVA接着性
易接着性ポリエステルフィルムの易接着層表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥した。ポリビニルアルコール水溶液には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標)CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がす作業を5回実施した。ポリビニルアルコール樹脂層が剥がれていない升目の個数を数え、PVA接着性とした。即ち、PVA層が全く剥がれていない場合を、PVA接着率100とし、PVA層が全て剥がれた場合は、PVA接着率0とした。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含めた。
密着性(%)=(1−剥がれたマス目の数/100)×100
◎:100%、または、PVA117層の材破
○:99〜90%
△:89〜60%
×:59〜0%
(9)外観性
作成した易接着性ポリエステルフィルムの易接着面を上にして、黒マット上で3波長蛍光灯下でフィルム面に対して、10°から45°の範囲で目視観察を実施し、次の3段階で評価した。
○:塗布面微小突起に起因する塗布層面の欠点がない。
△:塗布面微小突起に起因する塗布層面の欠点が少しある。
×: 塗布面微小突起に起因する塗布層面の欠点が散見される。
(ポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチルー5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラーnーブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(A−1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
同様の方法で、別の組成の共重合ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−4)を得た。これらの共重合ポリエステル樹脂に対し、1H−NMRで測定した組成(モル%比)及びその他特性を表1に示す。
(ポリエステル水分散体の調整)
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(A−1)30質量部、エチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Aw−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(A−1)の代わりにポリエステル樹脂(A−2)〜(A−4)を使用して、水分散体を作製し、それぞれポリエステル水分散体(Aw−2)〜(Aw−4)とした。
(ポリビニルアルコール水溶液の調整)
攪拌機と温度計を備えた容器に、水90質量部を入れ、攪拌しながら重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)(B−1)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(Bw−1)を作成した。同様に、ポリビニルアルコール樹脂(B−1)の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−2)〜(B−7)を使用し水溶液を作成し、それぞれ(Bw−2)〜(Bw−7)とした。ポリビニルアルコール樹脂(B−1)〜(B−7)のけん化度を表2に示す。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤C−1の重合)
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)52.21質量部にポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量 1000)20.72質量部を滴下し、素雰囲気下、70℃で5時間保持した。その後、3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)27.08質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、ジプロピレングリコールジメチルエーテル25質量部、水125質量部を加え、30℃で高速攪拌し、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)を得た。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤C−2の重合)
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたビウレット構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネート24A−100)52.54質量部にポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量 1000)19.78質量部素雰囲気下、70℃で5時間保持した。その後、3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)27.67質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、ジプロピレングリコールジメチルエーテル25質量部、水125質量部を加え、30℃で高速攪拌し、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−2)を得た。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤C−3の重合)
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)66.04質量部、N−メチルピロリドン17.50質量部に3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)25.19質量部を滴下し、素雰囲気下、70℃で1時間保持した。その後、ジメチロールプロパン酸5.27質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認後、N,N−ジメチルエタノールアミン5.59質量部、水132.5質量部を加え、固形分40質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−3)を得た。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤C−4の重合)
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)の3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)をマロン酸ジエチル(解離温度:120℃、沸点199℃)に変更した以外は、同様の方法で固形分40%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−4)を得た。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤C−5の重合)
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)の3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)をメチルエチルケトオキシム(解離温度:140℃、沸点:152℃)に変更した以外は、同様の方法で固形分40%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−5)を得た。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤C−6の重合)
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−3)の3,5−ジメチルピラゾール(解離温度:120℃、沸点:218℃)をメチルエチルケトオキシム(解離温度:140℃、沸点:152℃)に変更した以外は、同様の方法で固形分40%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−6)を得た。
実施例1
(1)塗布液の調整
下記の組成の塗布液を調整した。
水 28.60質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
(2)易接着性ポリエステルフィルムの製造
フィルム原料ポリマーとして、固有粘度(溶媒:フェノール/テトラクロロエタン=60/40)が0.62dl/gで、かつ粒子を実質上含有していないPET樹脂ペレットを、133Paの減圧下、135℃で6時間乾燥した。その後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った回転冷却金属ロール上で急冷密着固化させ、未延伸PETシートを得た。
この未延伸PETシートを加熱されたロール群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向に3.5倍延伸して、一軸延伸PETフィルムを得た。
次いで、前記塗布液をロールコート法でPETフィルムの片面に塗布した後、80℃で15秒間乾燥した。なお、最終(二軸延伸後)の乾燥後の塗布量が0.12g/mになるように調整した。引続いてテンターで、150℃で幅方向に4.0倍に延伸し、フィルムの幅方向の長さを固定した状態で、230℃で0.5秒間加熱し、さらに230℃で10秒間3%の幅方向の弛緩処理を行ない、厚さ38μmの偏光子保護ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表3に示す。
実施例2
塗布液のポリエステル水分散体をAw−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例3
塗布液のポリエステル水分散体をAw−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例4
塗布液のポリエステル水分散体をAw−4に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例5
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 28.60質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリウレタン樹脂 12.00質量%
(HUX350、ADEKA製、固形分30%)
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例6
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例7
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例8
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−1に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例9
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 33.35質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 14.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 18.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 2.25質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例10
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 38.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 16.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 12.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 1.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例11
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 23.85質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 10.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 30.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.75質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例12
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 27.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 4.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例13
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 30.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 1.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例14
塗布液のブロックポリイソシアネート水分散液をC−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例15
塗布液のブロックポリイソシアネート水分散液をC−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例16
塗布液のブロックポリイソシアネート水分散液をC−4に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例17
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−5に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例18
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−6に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例19
塗布液作成後、24時間経過後に塗布した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例20
塗布液を下記、組成に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着ポリエステルフィルムを得た。
水 19.10質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 8.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 36.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 4.50質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
比較例1
塗布液を下記の組成した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 44.60質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 20.00質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(C−1) 3.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
比較例2
塗布液を下記の組成した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 31.90質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 12.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 24.00質量%
粒子 1.50質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.60質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
比較例3
ブロックポリイソシアネート水分散液をブロックポリイソシアネート水分散液(C−5)に変更した以外は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムおよび光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
比較例4
ブロックポリイソシアネート水分散液をブロックポリイソシアネート水分散液(C−6)に変更した以外は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムおよび光学用積層ポリエステルフィルムを得た。
比較例5
ブロックポリイソシアネート水分散液をヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート水分散液(旭化成ケミカルズ製WT30−100)に変更し、塗布液を作成して24時間後に塗布した以外は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
比較例6
塗布液のポリビニルアルコール水溶液をBw−7、ブロックイソシアネート水分散液を(C−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
本発明の易接着ポリエステルフィルムは、密着性と外観性に優れ、特に水溶性・親水性樹脂との密着性に優れる。そのため、本発明の易接着製ポリエステルフィルムはディスプレイなどの光学部材のベースフィルムとして好適であり、特に偏光子との接着に優れ、偏光子保護フィルムとして好適である。

Claims (7)

  1. 少なくとも片面に塗布層を有するポリエステルフィルムであって、
    前記塗布層が、ポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートを含有し、
    前記ブロックイソシアネートの解離温度が130℃以下、かつ、ブロック剤の沸点が180℃以上である、易接着性ポリエステルフィルム。
  2. 前記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が、95モル%以下である、請求項1に記載の易接着性ポリエステルフィルム。
  3. 前記塗布層中のポリビニルアルコール系樹脂とブロックイソシアネートの質量比(ポリビニルアルコール系樹脂/ブロックイソシアネート)が20/1〜1/1である、請求項1又は2に記載の易接着性ポリエステルフィルム。
  4. ポリエステルフィルムのヘイズが2.0%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルム。
  5. 前記易接着性ポリエステルフィルムの前記塗布層とは反対面に、ハードコート層、防眩層(AG)、反射防止層(AR)、低反射層(LR)、低反射防眩層(AG/LR)、反射防止防眩層(AG/AR)及び帯電防止層からなる群より選ばれる少なくとも1つの機能層を積層した請求項1〜4のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載する易接着性ポリエステルフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板。
  7. 請求項6に記載の偏光板を少なくとも1つ用いた液晶表示装置。
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