JP2014033273A - 色域変換装置、デジタルカメラ、色域変換プログラムおよび色域変換方法 - Google Patents

色域変換装置、デジタルカメラ、色域変換プログラムおよび色域変換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な階調を保ったまま色域を変換すること。
【解決手段】色域変換装置100は、入力画像の色域を、当該入力画像を出力する出力色空間の色域へ変換する色域変換装置であって、輝度色差分離空間における変換対象色を含む等色相面において、出力色空間の色域外から当該色域内に向かう補正方向に沿って、変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正を行う第1の補正手段104を備え、第1の補正手段104は、変換対象色の輝度または彩度の少なくとも一方が大きくなるほど、補正において彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくし、等色相面において、白色点および最大彩度点を通る第1の直線上に変換対象色点が位置する場合には、補正方向を第1の直線に沿って白色点に向かう方向とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、色域変換装置、デジタルカメラ、色域変換プログラムおよび色域変換方法に関する。
入力画像の色域より、当該入力画像を出力する出力デバイスの色域が狭い場合、出力デバイスの色域外に位置する色は、出力デバイスの色域の境界にクリップされ、階調変化が消失したり、色相が意図した色相から変化したりするといった問題が生じる。この様な問題を解決する手段として、ガマットマッピングという入力画像の色域から出力デバイスの色域に変換する方法が各種提案されている。例えば、等色相面において、明度を保ったまま彩度のみを圧縮する方法や、グレー軸上の一点に向かって色域外の色を圧縮する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平9−46537号公報
上記従来技術では、赤や青のように高彩度色の輝度が低い場合に高彩度色が圧縮され過ぎてしまい、暗くなりやすく、また階調飛びが生じてしまうという問題があった。
(1)請求項1に記載の発明による色域変換装置は、入力画像の色域を、当該入力画像を出力する出力色空間の色域へ変換する色域変換装置であって、輝度色差分離空間における変換対象色を含む等色相面において、出力色空間の色域外から当該色域内に向かう補正方向に沿って、変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正を行う第1の補正手段を備え、第1の補正手段は、変換対象色の輝度または彩度の少なくとも一方が大きくなるほど、補正において彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくし、等色相面において、白色点および最大彩度点を通る第1の直線上に変換対象色点が位置する場合には、補正方向を第1の直線に沿って白色点に向かう方向とすることを特徴とする。
(2)請求項8に記載の発明によるデジタルカメラは、被写体像を撮像する撮像手段と、請求項1〜7のいずれか一項に記載の色域変換装置と、を備え、色域変換装置は、撮像手段により撮像された画像に対して補正処理を行うことを特徴とする。
(3)請求項9に記載の発明による色域変換プログラムは、コンピュータを、請求項1〜7のいずれか一項に記載の色域変換装置として機能させることを特徴とする。
(4)請求項10に記載の発明による色域変換方法は、入力画像の色域を、当該入力画像を出力する出力色空間の色域へ変換する色域変換方法であって、輝度色差分離空間における変換対象色を含む等色相面において、出力色空間の色域外から当該色域内に向かう補正方向に沿って、変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正を行う補正工程を有し、補正工程では、変換対象色の輝度または彩度の少なくとも一方が大きくなるほど、補正において彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくし、等色相面において、白色点および最大彩度点を通る第1の直線上に変換対象色点が位置する場合には、補正方向を第1の直線に沿って白色点に向かう方向とすることを特徴とする。
本発明によれば、良好な階調を保ったまま色域を変換することができる。
本発明の一実施の形態による色域変換装置(デジタルカメラ)の構成例を説明するブロック図である。 画像処理の流れを説明するフローチャートである。 出力色空間の色域形状を説明する図である。 出力色空間の色域形状を説明する図である。 階調補正軸を説明する図である。 階調カーブを説明する図である。 彩度補正軸を説明する図である。 ガマットマッピングを説明する図である。 圧縮ゲインを説明する図である。 コンピュータを例示する図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による色域変換装置100の構成を例示するブロック図である。本実施形態では、色域変換装置100としてデジタルカメラを用いる例を説明する。デジタルカメラ100は、操作部材101と、撮像レンズ102と、撮像素子103と、制御装置104と、メモリカードスロット105と、モニタ106とを備える。操作部材101は、使用者によって操作される種々の入力部材、例えば電源ボタン、レリーズボタン、ズームボタン、メニューボタンなどを含む。
撮像レンズ102は、被写体像を撮像素子103の撮像面に結像するように配置されている。撮像レンズ102は、図1では代表して1枚のレンズで表しているが、実際は複数の光学レンズから構成される。
撮像素子103は、例えばCMOSイメージセンサなどによって構成される。撮像素子103は、撮像レンズ102で結像される被写体像を撮像し、得られた画像信号を制御装置104へ出力する。撮像素子103には、R(赤)、G(緑)、B(青)がBayer配列されたカラーフィルタが形成されている。このため、デジタルカメラ100で取得される画像の色は、機器依存のRGB表色系で表される。
制御装置104は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路により構成され、デジタルカメラ100が行う撮影動作を制御する。制御装置104を構成するメモリには、SDRAMやフラッシュメモリが含まれる。SDRAMは揮発性のメモリであって、制御装置104がプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリとして使用される。また、SDRAMは、データを一時的に記憶するためのバッファメモリとしても使用される。一方、フラッシュメモリは不揮発性のメモリであって、制御装置104が実行するプログラムや、プログラム実行時に読込まれる種々のパラメータなどを記憶する。
メモリカードスロット105は、記憶媒体としてのメモリカードを挿入するためのスロットである。制御装置104は、撮影処理を行うことによって生成した画像ファイルを、メモリカードスロット105に挿入されているメモリカードへ書込んで記録する。また、制御装置104は、メモリカードスロット105に挿入されているメモリカード内に記録されている画像ファイルを読込む。
モニタ106は、デジタルカメラ100の背面に搭載された液晶モニタ(いわゆる背面モニタ)である。当該モニタ106には、メモリカードに記録されている画像ファイルに基づく再生画像や、デジタルカメラ100を設定するための設定メニューなどが表示される。また、使用者が操作部材101を操作してデジタルカメラ100を、背面液晶を使用する撮影モードに設定すると、制御装置104は、撮像素子103から時系列で取得した画像の表示用画像データをモニタ106に出力する。これにより、モニタ106にスルー画を表示することもできる。
本実施形態は、上記デジタルカメラ100が実行する画像処理に特徴を有するので、以下の説明はこの画像処理を中心に行う。図2は、この画像処理の流れを説明するフローチャートである。なお、この画像処理は、制御装置104のメモリに記憶された画像処理プログラムに従って制御装置104が実行する処理である。
図2のステップS1において、制御装置104は、撮像素子103から読み出されたRGB画像データを取得する。そして制御装置104は、このRGB画像データに対して、補間、ホワイトバランス、ノイズ除去などの処理を施して、ステップS2へ進む。
ステップS2において制御装置104は、ステップS1で処理が施されたRGB画像データを、撮像素子103固有のRGB空間から、階調補正および彩度補正を行うための色空間であるYCC空間に変換して、ステップS3へ進む。この変換は、画像を出力する色空間(出力色空間)として例えばsRGB空間を利用する場合、以下の式(1)〜(3)により行われる。なお、以下の式(1)〜(3)において、(R,G,B)は、式(1)の入力値(上記RGB画像データ)である。(R,G,B)は、式(1)の出力値且つ式(2)の入力値である。(R,G,B)は、式(2)の出力値且つ式(3)の入力値である。(Y,Cb,Cr)は、式(3)の出力値である。また、MRGB2XYZは、撮像素子103固有のRGB空間からXYZ空間(例えばCIE 1964 XYZ)へ変換するための変換マトリックスであり、撮像素子103の分光感度特性や撮影時の照明条件などに基づいて決定される。また、MXYZ2sRGBは、XYZ空間からsRGB空間へ変換するための変換マトリックスである。また、LUT1は、標準のsRGB空間におけるγ変換を行うためのルックアップテーブルである。また、MsRGB2YCCは、sRGB空間からYCC空間へ変換するための変換マトリックスである。
Figure 2014033273
Figure 2014033273
Figure 2014033273
ステップS3において制御装置104は、ステップS2で変換されたYCbCr画像データにおいて、輝度に応じた彩度の見えを補正するため、輝度に応じて彩度を補正し、ステップS4へ進む。
ステップS4において制御装置104は、ステップS3で補正されたYCbCr画像データにおいて、彩度に応じて輝度を補正し、ステップS5へ進む。
ステップS5において制御装置104は、ステップS4で補正されたYCbCr画像データにおいて、1画素ごとに色相を算出して、ステップS6へ進む。なお、色相は、例えばCbとCrとの比や、CrまたはCbと、CrおよびCbの絶対値を用いた彩度近似値との比に基づいて算出される。
ステップS6において制御装置104は、YCbCr画像データの1画素ごとに、ステップS5で算出した色相の等色相面における出力色空間(sRGB空間)の色域形状を算出する。
YCC空間における等色相面において、出力色空間(sRGB空間)の色域を表すと、図3に示すように、黒色点Bpと白色点Wpと最大彩度点Cpとを結んだ三角形で近似して表すことができる。なお、図3において、縦軸が輝度(Y)であり、横軸が彩度(C)である。YCC空間では、Y軸方向が輝度を表し、CbCr面での原点まわりの角度が色相を表す。つまり、Y軸を含んでCb軸あるいはCr軸と一定の角度をなす平面上の色はみな同じ色相となり、これを等色相面と呼んでいる。等色相面ではY軸からの距離が彩度を表している。また、黒色点Bpは、出力色空間で表現しうる最も輝度が低い色を示し、白色点Wpは、出力色空間で表現しうる最も輝度が高い色を示す。最大彩度点Cpは、各色相において出力色空間で表現しうる最も彩度が高い色を示す。
また、出力色空間の等色相面での色域形状は、色相によって異なる。これは、最大彩度点Cpにおける輝度が色相によって異なるためである。例えば、赤や青は黄色より暗く感じられるため、図4に示すように、赤や青の最大彩度点Cpにおける輝度は、黄色の最大彩度点Cpにおける最大輝度より低い。また、有彩色の最大彩度点Cpの輝度は、無彩色の最大輝度(すなわち白色点Wp)よりも低い。
ステップS6では、各画素の色相について、等色相面における、白色点Wpと最大彩度点Cpとを通る第1の直線L1の傾き(以下、第1の傾きと呼ぶ)pdy1と、黒色点Bpと最大彩度点Cpとを通る第2の直線L2の傾き(以下、第2の傾きと呼ぶ)pdy2とを、対象画素の色相における出力色空間の色域形状として算出する。なお、本説明においては、傾きを絶対値で扱うこととし、pdy1およびpdy2もそれぞれ絶対値で算出する。またここでは、黒色点Bpの輝度および彩度を(0,0)とし、白色点Wpの輝度および彩度を(1,0)として、各画素の輝度および彩度が正規化されているとする。
ここで、赤、黄、緑における第1の傾きpdy1は、それぞれ反対色であるシアン、青、マゼンタにおける第2の傾きpdy2と等しい。一方、赤、黄、緑における第2の傾きpdy2は、それぞれ反対色であるシアン、青、マゼンタにおける第1の傾きpdy1と等しい。そこで、制御装置104内のメモリ(不図示)には、少なくとも3色(例えば赤、黄、緑)において、それぞれ第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2が予め記録されている。制御装置104は、このメモリに記録された赤、黄、緑における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2に基づいて、シアン、青、マゼンタにおける第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2についても求めることができる。
ステップS6では、この計6色(赤、黄、緑、シアン、青、マゼンタ)のうち、対象画素の色相に隣接する2色相における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を用いて、対象画素の色相における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を算出する。例えば、対象画素の色相が緑からシアンの間にある場合は、メモリに記録された赤における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を用いて、シアンにおける第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を求める。そして、このシアンにおける第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2と、メモリに記録された緑における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を、対象画素の色相と緑およびシアンとの差分を考慮して重み付けして、対象画素の色相における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を算出する。
このようにして制御装置104は、YCbCr画像データの1画素ごとに、その画素の色相における第1の傾きpdy1および第2の傾きpdy2を算出して、ステップS7へ進む。
ステップS7において制御装置104は、YCbCr画像データに対して階調補正を行う。この階調補正では、輝度(Y)軸に沿って補正するのではなく、図5に示すように、補正を行う画素の色(補正対象色)の等色相面において、補正対象色の輝度および彩度を示す点(補正対象色点)Tpと黒色点Bpとを結ぶ第3の直線L3に沿って輝度および彩度が変化するように補正する。
この階調補正について具体的に説明する。なお、以下の説明において、YCbCr画像データは、Yの最小値(最小輝度)を0とし、Yの最大値(最大輝度)を1として正規化された値を用いている。まず、制御装置104は、補正対象色のCb値およびCr値から、次式(4)により、補正対象色の彩度Cの近似値を算出する。式(4)における除算(/4)はビットシフトを用いて対応してもよい。
C = (|Cb|+|Cr|+|Cb + Cr|+|Cb - Cr|)/4 …(4)
なお、処理負荷を軽くしつつ良好な彩度近似値を算出するため、式(4)を用いたが、処理負荷に余裕がある場合は、次の式(5)を用いたり、式(4)、(5)以外の式で彩度Cを算出したりしてもよい。
C = (Cb2+ Cr2)1/2 …(5)
次に、制御装置104は、第3の直線L3を軸とする座標系(以下、階調補正座標系と呼ぶ)における補正対象色点Tpの座標値を階調補正パラメータyGainInとして算出する。この階調補正座標系は、黒色点Bpの座標値が0であり、第3の直線L3と第1の直線L1との交点P31の座標値が1であり、黒色点Bpから交点P31へ向かう方向に座標値が大きくなる座標系であるとする。具体的には、制御装置104は、補正対象色の輝度Yおよび彩度Cと第1の傾きpdy1とを用いて、次式(6)により、階調補正パラメータyGainInを算出する。
yGainIn = Y + C * pDy1 …(6)
すなわち、補正対象色点Tpが黒色点Bp上にあればyGainIn=0となり、補正対象色点Tpが交点P31上にあればyGainIn=1となる。また、補正対象色点Tpが黒色点Bpと交点P31との間にある場合は、0<yGainIn<1となり、補正対象色点Tpが交点P31に近くなるほどyGainInは1に向かって大きくなり、補正対象色点Tpが黒色点Bpに近くなるほどyGainInは0に向かって小さくなる。また、補正対象色点Tpが交点P31よりも黒色点Bpから遠い場合には、yGainIn>1となる。この場合、補正対象色点Tpは出力色空間の色域外に位置している。
次に、制御装置104は、階調補正ゲインyGainを求める。階調補正ゲインyGainとは、階調補正前の輝度(Input)に対する階調補正後の輝度(Output)の比(Output/Input)である。階調補正ゲインyGainは、例えば、図6に示すようなS字の階調カーブTcを用いて階調補正が行われるように設定されている。なお、図6では、横軸がInputであり、縦軸がOutputである。また、階調補正ゲインyGainは、Inputが0以上1以下である場合にはInputに階調補正ゲインyGainを乗算した値であるOutputが0以上1以下となるように設定されており、色域内の色は色域内に変換される。なお、Inputが1より大きい場合にはInputに階調補正ゲインyGainを乗算した値であるOutputが1より大きくなるように設定されており、色域外の色は色域外に変換される。
制御装置104のメモリには、Inputを入力すると、このように設定された階調補正ゲインyGainを出力するルックアップテーブルLUT2が予め記録されている。制御装置104は、このルックアップテーブルLUT2を用いて、次式(7)により階調補正ゲインyGainを算出する。すなわち、階調補正パラメータyGainInをルックアップテーブルLUT2の入力値として階調補正ゲインyGainを求める。
yGain = LUT2(yGainIn) …(7)
次に、制御装置104は、次式(8)〜(11)により、補正対象色のYCbCrおよび彩度Cに対して、それぞれ階調補正ゲインyGainを乗算することで、階調が補正されたYCbCrおよび彩度Cを算出する。
Y = Y * yGain …(8)
Cb = Cb * yGain …(9)
Cr = Cr * yGain …(10)
C = C * yGain …(11)
以上のように制御装置104は、YCbCr画像データの各画素に対して上記階調補正を行うと、ステップS8へ進む。
ステップS8において制御装置104は、ステップS7の階調補正後の画像データ(YCbCr)に対して、彩度補正を行う。この彩度補正では、彩度(C)軸に沿って補正するのではなく、図7に示すように、補正対象色点Tpを通り且つ第1の直線L1に平行である第4の直線L4に沿って輝度および彩度が変化するように補正する。
この彩度補正について具体的に説明する。まず、制御装置104は、第4の直線L4を軸とする座標系(以下、彩度補正座標系と呼ぶ)における補正対象色点Tpの座標値を彩度補正パラメータcGainInとして算出する。この彩度補正座標系では、第2の直線L2と第4の直線L4との交点P42の座標値が1であり、第4の直線L4と輝度(Y)軸(すなわち黒色点Bpと白色点Wpとを通る直線)との交点P4Yから交点P42へ向かう方向に座標値が大きくなる座標系であるとする。具体的には、制御装置104は、補正対象色の輝度Yおよび彩度Cと第2の傾きpdy2とを用いて、次式(12)により、彩度補正パラメータcGainInを算出する。
cGainIn = 1 -Y + pDy2 * C …(12)
すなわち、補正対象色点Tpが交点P42上にあればcGainIn=1となる。また、補正対象色点Tpが交点P4Yと交点P42との間にある場合は、cGainIn<1となり、補正対象色点Tpが交点P42に近くなるほどcGainInは1に向かって大きくなり、補正対象色点Tpが交点P4Yに近くなるほどcGainInは小さくなる。また、補正対象色点Tpが交点P42よりも交点P4Yから遠い場合には、cGainIn>1となる。この場合、補正対象色点Tpは出力色空間の色域外に位置している。
次に、制御装置104は、彩度補正ゲインcGainを求める。彩度補正ゲインcGainとは、彩度補正前の彩度(Input)に対する彩度補正後の彩度(Output)の比(Output/Input)である。彩度補正ゲインcGainは、例えば、Inputに対して上述した図6と同様のS字状である彩度カーブを用いて彩度補正が行われるように設定されている。また、彩度補正ゲインcGainは、Inputが0以上1以下である場合にはInputに彩度補正ゲインcGainを乗算した値であるOutputが0以上1以下となるように設定されており、色域内の色は色域内に変換される。なお、Inputが1より大きい場合にはInputに彩度補正ゲインcGainを乗算した値であるOutputが1より大きくなるように設定されており、色域外の色は色域外に変換される。
制御装置104のメモリには、Inputを入力すると、このように設定された彩度補正ゲインcGainを出力するルックアップテーブルLUT3が予め記録されている。制御装置104は、このルックアップテーブルLUT3を用いて、次式(13)により彩度補正ゲインcGainを算出する。すなわち、彩度補正パラメータcGainInをルックアップテーブルLUT3の入力値として彩度補正ゲインcGainを求める。
cGain = LUT3(cGainIn) …(13)
次に、制御装置104は、補正対象色のYおよびCと第1の傾きpdy1と彩度補正ゲインcGainとに基づいて、次式(14)により、彩度が補正されたYを算出する。また制御装置104は、次式(15)〜(17)により、補正対象色のCbCrおよび彩度Cに対して、それぞれ彩度補正ゲインcGainを乗算することで、彩度が補正されたCbCrおよび彩度Cを算出する。
Y = Y - C * (cGain-1) * pDy1 …(14)
Cb = Cb * cGain …(15)
Cr = Cr * cGain …(16)
C = C * cGain …(17)
以上のように制御装置104は、YCbCr画像データの各画素に対して上記彩度補正を行うと、ステップS9へ進む。
ステップS9において制御装置104は、ガマットマッピングのレベル(すなわち色域圧縮の強度)を設定する。ここで、本実施形態のガマットマッピングでは、cGainIn>1となる領域にある色と、yGainIn>1となる領域にある色とでガマットマッピングの方法を変えるようになっている。なお、cGainIn>1となる領域とは、第2の直線L2よりも低輝度の領域であり、出力色空間(sRGB)においてRGBのいずれかが負値となる領域である。また、yGainIn>1となる領域とは、第1の直線L1よりも高輝度の領域であり、出力色空間(sRGB)においてRGBのいずれかが最大値以上となる領域である。以下、cGainIn>1となる領域にある色を圧縮するためのガマットマッピングを低輝度ガマットマッピングと呼び、yGainIn>1となる領域にある色を圧縮するためのガマットマッピングを高輝度ガマットマッピングと呼ぶ。低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングについて、詳しくは後述する。ステップS9では、低輝度ガマットマッピングのレベルと高輝度ガマットマッピングのレベルとをそれぞれ設定する。
具体的に制御装置104は、ステップS8の彩度補正後のYCbCrにおいて、上記式(6)および式(12)により階調補正パラメータyGainInおよび彩度補正パラメータcGainInを算出する。制御装置104は、算出した階調補正パラメータyGainInおよび彩度補正パラメータcGainInのヒストグラムを作成し、このヒストグラムからyGainIn>1となる画素数の分布と、cGainIn>1となる画素数の分布とをそれぞれ求める。そして制御装置104は、cGainIn>1となる画素数の分布に応じて低輝度ガマットマッピングのレベルを設定し、yGainIn>1となる画素数の分布に応じて高輝度ガマットマッピングのレベルを設定する。例えば、cGainIn>1またはyGainIn>1となる画素数が多いほど、低輝度ガマットマッピングまたは高輝度ガマットマッピングのレベルを大きく設定し、cGainIn>1またはyGainIn>1となる画素数が少ないほど、低輝度ガマットマッピングまたは高輝度ガマットマッピングのレベルを小さく設定する。
なお、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングのレベルは、ユーザにより設定された色再現モード(彩度強調モード、または、彩度は強調せず階調感を重視する階調感重視モードなど)に応じて調整してもよい。例えば、階調を残すより高彩度において階調が潰れ気味でも全体の彩度感を重視する彩度強調モードの場合には、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングのレベルを最低(すなわちガマットマッピングを行わない)に設定する。一方、階調感重視モードの場合には、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングのレベルを上述したようにヒストグラムに応じて設定する。
このようにして制御装置104は、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングのレベルをそれぞれ設定すると、ステップS10へ進む。
ステップS10において制御装置104は、ステップS8の彩度補正後のYCbCr画像データに対して、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングを行う。以下、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングについて具体的に説明する。まず、低輝度ガマットマッピングについて説明する。低輝度ガマットマッピングでは、図8においてcGainIn>1の領域内に矢印で示すように、色変換を行う画素の色(変換対象色)の等色相面において、出力色空間の色域外から当該色域内に向かう方向に沿って、変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正を行う。
この補正では、輝度および彩度を補正する方向(色補正方向)の傾き(すなわち彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比)を、変換対象色の階調補正パラメータyGainInに応じて変更する。具体的に、変換対象色においてyGainIn=0の場合には、色補正方向の傾きを0とする(すなわち彩度のみを圧縮する)。また、変換対象色においてyGainIn=1の場合には、色補正方向の傾きを第1の傾きpdy1とする(すなわち白点Wpに向かう方向(第1の直線L1)に沿って補正する)。また、変換対象色において0<yGainIn<1の場合には、色補正方向の傾きが0よりも大きく且つpdy1よりも小さいとし、yGainInが大きくなるにつれ、色補正方向の傾きがpdy1に向かって大きくなるようにする。また、変換対象色においてyGainIn>1の場合には、yGainInが大きくなるにつれ、色補正方向の傾きがpdy1からさらに大きくなるようにする。したがって、0<yGainInの場合には、yGainInに応じて、輝度の補正量が単調増加するようになっている。尚、yGainIn>1の場合、低輝度ガマットマッピング後、後述する高輝度ガマットマッピングも行われることになるため、合成圧縮方向を考慮して、色補正方向の傾きはyGainIn=1と同じくpdy1としてもよい。
また、色の圧縮率(圧縮ゲイン)については、低輝度ガマットマッピング用のルックアップテーブルLUT4に、変換対象色の彩度補正パラメータcGainInを入力して求める。ルックアップテーブルLUT4では、入力値(cGainIn)と出力値(圧縮ゲイン)との関係が図9に示す曲線で示されるように、入力値と出力値とが対応付けられている。図9に示す曲線は、入力値が所定の閾値a以下である場合に出力値が1となり(すなわち色圧縮を行わない)、入力値が当該閾値a以上である場合には出力値が1以下となり(すなわち色圧縮を行う)、閾値aにおいて滑らかにつながり且つ以後単調減少するような非線形関数である。なお、閾値a≦1であり、cGainIn>1となる領域、すなわち出力色空間の色域外となる領域に加え、当該色域内も含めて色圧縮を行ってもよい。
またルックアップテーブルLUT4については、制御装置104がステップ9で設定した低輝度ガマットマッピングレベルに応じて選択するようになっている。制御装置104は、例えば、低輝度ガマットマッピングレベルが大きいほど、閾値a(すなわち圧縮を開始する値)が低いルックアップテーブルを選択することで、彩度を圧縮する範囲を広くし、階調感を強調する。一方、制御装置104は、低輝度ガマットマッピングレベルが小さいほど、閾値aが高いルックアップテーブルを選択することで、彩度を圧縮する範囲を狭くし、彩度感を残す。閾値a=1の場合、出力色空間の色域外の色のみ色域境界に圧縮し、色域内の色は圧縮しないため、色域外でも色相変化は小さく、かつ彩度感は保存される。
制御装置104は、このような低輝度ガマットマッピングを、次式(18)〜(21)を用いて行う。式(18)〜(20)において、YCbCrはステップS8の彩度補正後の画像データであり、YCbCrは低輝度ガマットマッピング後の画像データである。
Y= Y+ (1 - LUT4(cGainIn)) * C * pDy1 * yGainIn …(18)
Cb= Cb* {LUT4(cGainIn) - (1 - LUT4(cGainIn))* pDy3 *(1 - yGainIn)} …(19)
Cr= Cr* {LUT4(cGainIn) - (1 - LUT4(cGainIn))* pDy3 *(1 - yGainIn)} …(20)
pDy3 = pDy1 / pDy2 …(21)
なお、式(18)では、yGainIn=1である場合(白点Wpに向かう補正の場合)における輝度の増加量に対してyGainInを乗算した量を、低輝度ガマットマッピング前の輝度Yに加算することで、低輝度ガマットマッピング後の輝度Yを求めている。すなわち、yGainInが大きくなるほど、輝度の増加量をより大きくし、色補正方向の傾きを大きくしている。
また、式(19)および(20)では、yGainIn=1である場合の輝度の増加量と当該増加量にyGainInを乗算した量(すなわち変換対象色における輝度の増加量)との差分を、第2の直線の傾きpdy2によって除算した量を求め、この量を、低輝度ガマットマッピング前の彩度(色差CbCr)に圧縮ゲイン(LUT4(cGainIn))を乗算した値から引算して、低輝度ガマットマッピング後の彩度(色差CbCr)を求めている。すなわち、yGainInが小さくなるほど、上記引算する量を大きくすることで彩度の圧縮量をより増やし、色補正方向の傾きを小さくしている。
次に、高輝度ガマットマッピングについて説明する。高輝度ガマットマッピングでは、図8においてyGainIn>1の領域内に矢印で示すように、変換対象色の等色相面において、色域境界(第1の直線L1)に向かって、輝度を変えずに彩度のみを圧縮する。色の圧縮率(圧縮ゲイン)については、高輝度ガマットマッピング用のルックアップテーブルLUT5に、変換対象色の階調補正パラメータyGainInを入力して求める。ルックアップテーブルLUT5では、ルックアップテーブルLUT4と同様に、入力値(yGainIn)と出力値(圧縮ゲイン)との関係が図9に示す曲線で示される。なお、ルックアップテーブルLUT5においても、閾値a≦1であり、yGainIn>1となる領域、すなわち出力色空間の色域外となる領域に加え、当該色域内も含めて色圧縮を行ってもよい。また、ルックアップテーブルLUT4およびLUT5は同一の関数であっても異なる関数であってもよい。
またルックアップテーブルLUT5については、制御装置104がステップ9で設定した高輝度ガマットマッピングレベルに応じて選択するようになっている。この選択方法については、ルックアップテーブルLUT4の場合と同様である。
制御装置104は、このような高輝度ガマットマッピングを、次式(22)〜(24)を用いて行う。なお、式(22)〜(24)において、YCbCrは低輝度ガマットマッピング後の画像データであり、YCbCrは高輝度ガマットマッピング後の画像データである。
Y= Y …(22)
Cb= Cb* LUT5(yGainIn) …(23)
Cr= Cr* LUT5(yGainIn) …(24)
以上のガマットマッピング処理の結果、cGainIn>1且つyGainIn<1である領域にある色は、低輝度ガマットマッピングによりcGainIn<1である領域内に変換される。また、cGainIn<1且つyGainIn>1である領域にある色は、高輝度ガマットマッピングによりyGainIn<1である領域内に変換される。また、cGainIn>1且つyGainIn>1である領域にある色は、低輝度ガマットマッピングによりcGainIn<1である領域内に変換された後、高輝度ガマットマッピングによりyGainIn<1である領域内に変換される。
このようにして制御装置104は、低輝度ガマットマッピングおよび高輝度ガマットマッピングを行うと、ステップS11へ進む。
ステップS11において制御装置104は、ステップS10のガマットマッピング後のYCbCr画像データを、公知の変換式を用いて出力色空間(ここではsRGB空間)の値へ変換して、ステップS12へ進む。
ステップS12において制御装置104は、ステップS11で出力色空間に変換した画像データを、出力ファイルフォーマットに従ってエンコーディングを行い、メモリカードスロット105に挿入されているメモリカードへ記録して、図2の処理を終了する。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)デジタルカメラ100は、輝度色差分離空間(YCC空間)における変換対象色を含む等色相面において、出力色空間の色域外から当該色域内に向かう補正方向に沿って、変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正(低輝度ガマットマッピング)を行う制御装置104を備え、制御装置104は、変換対象色の輝度または彩度の少なくとも一方が大きくなるほど、補正において彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比(色補正方向の傾き)を大きくし、等色相面において、白色点Wpおよび最大彩度点Cpを通る第1の直線L1上に変換対象色点Tpが位置する場合には、補正方向を第1の直線L1に沿って白色点Wpに向かう方向とするように構成した。これにより、高彩度色の輝度が低い場合にも高彩度色を圧縮し過ぎることなく、高彩度色が暗くなり過ぎず、良好な階調を保ったまま入力画像の色域を出力色空間の色域へ変換することができる。
(2)上記(1)のデジタルカメラ100において、制御装置104は、上記補正によって、黒色点Bpと最大彩度点Cpとを通る第2の直線L2よりも低輝度側にある変換対象色を、第2の直線L2上もしくは第2の直線L2よりも高輝度側に変換するように構成した。これにより、変換対象色が出力色空間の色域外にある場合に、変換対象色を出力色空間の色域内へ補正することができる。
(3)上記(1)または(2)のデジタルカメラ100において、等色相面において、変換対象色に対して輝度を保ったまま彩度のみを圧縮する補正(高輝度ガマットマッピング)を行う制御装置104をさらに備え、制御装置104は、当該補正によって、第1の直線L1よりも高輝度側にある変換対象色を、第1の直線L1上もしくは第1の直線L1よりも低輝度側に変換するように構成した。これにより、変換対象色が高輝度である場合に、明るさを保ちながら彩度のみを圧縮でき、変換対象色を出力色空間の色域内へ補正することができる。
(4)上記(1)〜(3)のデジタルカメラ100において、制御装置104は、等色相面において、変換対象色点Tpが第1の直線L1よりも低輝度側にある場合は、彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比(色補正方向の傾き)を、変換対象色点Tpが第1の直線L1上にある場合(すなわち第1の傾きpdy1)よりも小さくし、且つ変換対象色点Tpが第1の直線L1に近いほど、彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくするように構成した。これにより、良好な階調を保ったまま入力画像の色域を出力色空間の色域へ変換することができる。
(5)上記(1)〜(4)のデジタルカメラ100において、制御装置104は、等色相面において、変換対象色点と黒色点Bpとを通る第3の直線L3と第1の直線L1との交点P31から黒色点Bpまでの距離に対する、変換対象色点Tpから黒色点Bpまでの距離の比(すなわちyGainIn)が大きいほど、彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくするように構成した。これにより、良好な階調を保ったまま入力画像の色域を出力色空間の色域へ変換することができる。
(6)上記(1)〜(5)のデジタルカメラ100において、制御装置104は、彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正(低輝度ガマットマッピング)では、変換対象色点Tpを通り第1の直線L1の傾きと平行な第4の直線L4を軸とする座標系における変換対象色点Tpの座標値(cGainIn)に応じて、彩度の圧縮量を変更するように構成した。すなわち、上述したように、第2の傾きpDy2を用いて彩度補正パラメータcGainInを算出し、ルックアップテーブルLUT4の入力値とするようにしたので、処理負荷の重い除算処理をほぼ行わなくてよく、ガマットマッピングを簡易に行うことができる。なお、式(4)では、4による除算が入るが、これはビットシフトの手法を用いれば非常に小さな負荷で実現できる。
(7)上記(3)のデジタルカメラ100において、制御装置104は、輝度を保ったまま彩度のみを圧縮する補正(高輝度ガマットマッピング)では、黒色点Bpと変換対象色点Tpとを通る第3の直線L3を軸とする座標系における変換対象色点Tpの座標値(yGainIn)に応じて、彩度の圧縮量を変更するように構成した。すなわち、上述したように、第1の傾きpDy1を用いて階調補正パラメータyGainInを算出し、ルックアップテーブルLUT5の入力値とするようにしたので、処理負荷の重い除算処理をほぼ行わなくてよく、ガマットマッピングを簡易に行うことができる。なお、式(4)では、4による除算が入るが、これはビットシフトの手法を用いれば非常に小さな負荷で実現できる。
(変形例1)
上述した実施の形態では、出力色空間としてsRGB空間を用いる例について説明した。しかしながら、出力色空間として、AdobeRGBやその他の多原色色空間を用いるようにしてもよい。
(変形例2)
上述した実施の形態では、色補正を行う色空間としてYCC空間を用いる例について説明した。しかしながら、色補正を行う色空間として、CIELAB空間やHSV空間など、その他の輝度色差(彩度)分離空間を用いるようにしてもよい。
(変形例3)
上述した実施の形態では、デジタルカメラ100に色域変換装置を搭載する例を説明したが、色域変換装置をパーソナルコンピュータによって構成するようにしてもよい。また図10に示すパーソナルコンピュータ200に図2に例示したフローチャートの処理を行うプログラムを実行させることにより、色域変換装置を構成してもよい。プログラムをパーソナルコンピュータ200に取込んで使用する場合には、パーソナルコンピュータ200のデータストレージ装置にプログラムをローディングした上で、当該プログラムを実行させることによって色域変換装置として使用する。
パーソナルコンピュータ200に対するプログラムのローディングは、プログラムを格納したCD−ROMなどの記憶媒体201をパーソナルコンピュータ200にセットして行ってもよいし、ネットワークなどの通信回線202を経由する方法でパーソナルコンピュータ200へローディングしてもよい。通信回線202を経由する場合は、通信回線202に接続されたサーバー(コンピュータ)203のハードディスク装置204などにプログラムを格納しておく。プログラムは、記憶媒体201や通信回線202を介する提供など、種々の形態のコンピュータプログラム製品として供給することができる。
なお、パーソナルコンピュータ200が処理対象として入力する(ステップS1)RGB画像は、いわゆるRAWデータ(すなわち、撮像素子102の受光光量に対して線形階調のRGB画像)である。
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。また、上記実施形態に各変形例の構成を適宜組み合わせてもかまわない。
100…デジタルカメラ、101…操作部材、102…撮像レンズ、103…撮像素子、104…制御装置、105…メモリカードスロット、106…モニタ

Claims (10)

  1. 入力画像の色域を、当該入力画像を出力する出力色空間の色域へ変換する色域変換装置であって、
    輝度色差分離空間における変換対象色を含む等色相面において、前記出力色空間の色域外から当該色域内に向かう補正方向に沿って、前記変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正を行う第1の補正手段を備え、
    前記第1の補正手段は、前記変換対象色の輝度または彩度の少なくとも一方が大きくなるほど、前記補正において彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくし、前記等色相面において、白色点および最大彩度点を通る第1の直線上に前記変換対象色点が位置する場合には、前記補正方向を前記第1の直線に沿って前記白色点に向かう方向とすることを特徴とする色域変換装置。
  2. 請求項1に記載の色域変換装置において、
    前記第1の補正手段は、前記補正によって、黒色点と前記最大彩度点とを通る第2の直線よりも低輝度側にある変換対象色を、前記第2の直線上もしくは前記第2の直線よりも高輝度側に変換することを特徴とする色域変換装置。
  3. 請求項1または2のいずれか一項に記載の色域変換装置において、
    前記等色相面において、前記変換対象色に対して輝度を保ったまま彩度のみを圧縮する補正を行う第2の補正手段をさらに備え、
    前記第2の補正手段は、前記補正によって、前記第1の直線よりも高輝度側にある変換対象色を、前記第1の直線上もしくは前記第1の直線よりも低輝度側に変換することを特徴とする色域変換装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の色域変換装置において、
    前記第1の補正手段は、前記等色相面において、前記変換対象色点が前記第1の直線よりも低輝度側にある場合は、彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を、前記変換対象色点が前記第1の直線上にある場合よりも小さくし、且つ前記変換対象色点が前記第1の直線に近いほど、彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくすることを特徴とする色域変換装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の色域変換装置において、
    前記第1の補正手段は、前記等色相面において、黒色点と前記変換対象色点とを通る第3の直線と前記第1の直線との交点から前記黒色点までの距離に対する、前記変換対象色点から前記黒色点までの距離の比が大きいほど、彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくすることを特徴とする色域変換装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の色域変換装置において、
    前記第1の補正手段は、前記変換対象色点を通り前記第1の直線の傾きと平行な第4の直線を軸とする座標系における前記変換対象色点の座標値に応じて、彩度の圧縮量を変更することを特徴とする色域変換装置。
  7. 請求項3に記載の色域変換装置において、
    前記第2の補正手段は、黒色点と前記変換対象色点とを通る第3の直線を軸とする座標系における前記変換対象色点の座標値に応じて、彩度の圧縮量を変更することを特徴とする色域変換装置。
  8. 被写体像を撮像する撮像手段と、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の色域変換装置と、
    を備え、
    前記色域変換装置は、前記撮像手段により撮像された画像に対して前記補正処理を行うことを特徴とするデジタルカメラ。
  9. コンピュータを、請求項1〜7のいずれか一項に記載の色域変換装置として機能させることを特徴とする色域変換プログラム。
  10. 入力画像の色域を、当該入力画像を出力する出力色空間の色域へ変換する色域変換方法であって、
    輝度色差分離空間における変換対象色を含む等色相面において、前記出力色空間の色域外から当該色域内に向かう補正方向に沿って、前記変換対象色に対して彩度を圧縮すると共に輝度を増加する補正を行う補正工程を有し、
    前記補正工程では、前記変換対象色の輝度または彩度の少なくとも一方が大きくなるほど、前記補正において彩度の圧縮量に対する輝度の増加量の比を大きくし、前記等色相面において、白色点および最大彩度点を通る第1の直線上に前記変換対象色点が位置する場合には、前記補正方向を前記第1の直線に沿って前記白色点に向かう方向とすることを特徴とする色域変換方法。
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