JP2014031123A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな衝撃力を発生することなくパーキングレンジへのシフトを行うことができるハイブリッド車両を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両は、モータMGのロータMGbに連結されエンジンENGの動力が入力される第1入力軸34と、エンジンENGの動力が入力される第2入力軸35と、出力軸33aと、第1入力軸34及び出力軸33aを連結状態と非連結状態とに切り替える第1噛合機構R1、SM1、SM2と、第2入力軸35及び出力軸33aを連結状態と非連結状態とに切り替える第2噛合機構SM3、SM4と、出力軸33aを不動部位に固定するパーキングロック機構と、制御部21bとを備える。制御部21bは、パーキングロック機構を作動させるとき、出力軸33aの回転速度が設定値以上でかつ第1入力軸34及び出力軸33aが連結状態であれば、第1入力軸34及び出力軸33aを非連結状態に設定した後でパーキングロック機構を作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、デュアルクラッチ式の変速機を有するハイブリッド車両に関する。
従来、内燃機関の動力が第1クラッチを介して入力されるとともに電動機のロータに連結された第1入力軸と、内燃機関の動力が第2クラッチを介して入力される第2入力軸と、第1入力軸又は第2入力軸の動力が変速して伝達される出力軸とを備えたデュアルクラッチ式変速機を有するハイブリッド車両が知られている。デュアルクラッチ式変速機では、第1クラッチ及び第2クラッチを交互に繋ぎ変えながら、第1入力軸又は第2入力軸の動力が、変速して出力軸に伝達される。
このようなハイブリッド車両では、変速機のシフトバイワイヤ化が進展しつつある。シフトバイワイヤ方式の変速機では、シフトスイッチの操作により生成される電気信号で変速用のアクチュエータを駆動制御することによって変速制御が行われる。パーキングレンジへのシフトも、パーキングボタンの押下等により行われる(例えば、特許文献1参照)。
シフトバイワイヤ化されたハイブリッド車両では、走行中にパーキングボタンが押されても、シフトバイワイヤの保護機能により、パーキングレンジへのシフトは行われない。ただし、停車間際の車速が所定速度以下となったときにパーキングボタンが押された場合には、パーキングレンジへのシフトが行われ、出力軸がロックされる。
なお、内燃機関や電動機によるハイブリッド車両の走行中にパーキングボタンが押された場合、パーキングレンジへのシフトが試行されるが、停車寸前までパーキングギアへのパーキングボール等の噛み込みが行われず、実質的に停車寸前までパーキングレンジへのシフトが行われない場合もある。
また、特許文献1の変速機においては、パーキングレンジ以外のシフトレンジが選択されたまま車両の走行が停止され、蓄電装置からパーキングロック機構等のアクチュエータへの電力が低下し又は遮断された場合には、作動しているエンジンの動力によりオルタネータから供給される電力でアクチュエータを駆動し、シフトレンジをパーキングレンジに強制的に切り替えるようにしている。
これによれば、蓄電装置に異常が生じているときに、パーキングレンジが選択され、運転者が車両を停車させ、エンジンを停止させてから車両から離れた場合には、エンジン停止前のオルタネータからの電力によりパーキングレンジに切り替えるようにしているので、車両が不用意に動くのを防止することができる。
特許第3664084号公報
しかしながら、上述のデュアルクラッチ式変速機を有するハイブリッド車両において、停車間際の車速がある程度存在する状況下でパーキングボタンが押された場合にパーキングレンジへのシフトが行われると、大きな衝撃力が発生する。
すなわち、停車間際では第1入力軸と出力軸とが変速ギアを介して連結しているので、パーキングレンジへのシフトにより出力軸がロックされると、電動機のロータによる大きな慣性トルクが第1入力軸に瞬間的に入力され、大きなピーク荷重を有する衝撃力が、第1入力軸以降の駆動系に付加される。
また、上述のように、走行中にパーキングボタンが押されたとき、停車寸前までパーキングギアへのパーキングボール等の噛み込みが行われない場合でも、噛み込みが行われたときには、大きな衝撃が生じる。
一方、上記特許文献1の技術によれば、蓄電装置に異常が生じているときにパーキングボタンが押されて停車した場合、エンジン停止前のオルタネータからの電力によりシフトレンジをパーキングレンジに切り替えるようにしている。このため、オルタネータを有していないハイブリッド車両における蓄電装置の異常時に特許文献1の技術を適用することはできない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、大きな衝撃力を発生することなく確実にパーキングレンジへのシフトを行うことができるハイブリッド車両を提供することにある。
本発明のハイブリッド車両は、電動機のロータに連結され、内燃機関の動力が第1クラッチを介して入力される第1入力軸と、前記内燃機関の動力が第2クラッチを介して入力される第2入力軸と、前記第1入力軸又は第2入力軸の動力が変速して伝達される出力軸と、前記第1入力軸と前記出力軸との間に設けられた第1変速ギア列と、前記第1入力軸及び出力軸を、前記第1変速ギア列を介して相互に連結した連結状態と連結しない非連結状態とに切り替える第1噛合機構と、前記第2入力軸と前記出力軸との間に設けられた第2変速ギア列と、前記第2入力軸及び出力軸を、前記第2変速ギア列を介して相互に連結した連結状態と連結しない非連結状態とに切り替える第2噛合機構と、前記出力軸を不動部位に固定するパーキングロック機構と、前記第1噛合機構、第2噛合機構及びパーキングロック機構を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記パーキングロック機構を作動させるとき、前記出力軸の回転速度が設定値以上でかつ前記第1入力軸及び出力軸が連結状態であれば、該第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定した後で該パーキングロック機構を作動させることを特徴とする。
本発明によれば、パーキングロック機構を作動させるとき、出力軸の回転速度が設定値以上であれば、電動機のロータに連結された第1入力軸と出力軸とが連結していない非連結状態が確保されてからパーキングロック機構が作動する。このため、パーキングロック機構の作動により出力軸が不動部位に固定されたとき、電動機のロータの慣性モーメントによる大きな衝撃力が第1入力軸等に付与されることはない。したがって、大きな衝撃力を発生することなくパーキングレンジへのシフトを行うことができる。
本発明において、前記第1噛合機構、第2噛合機構及びパーキングロック機構が、前記電動機からの回生電力を蓄積する蓄電装置からの電力によって作動するように構成されている場合、前記制御部は、前記蓄電装置、又は前記電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常があるとき、該蓄電装置の残量が第1閾値未満又は測定不能であれば、前記出力軸の回転速度に拘わらず、前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定して該パーキングロック機構を作動させるようにする。
ここで、蓄電装置に異常がある場合や、電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常があるために、蓄電装置の残量が第1閾値以下又は測定不能であれば、ハイブリッド車両が停車したとき、パーキングロック機構を作動させることができず、パーキングレンジへのシフトが不能となる可能性が高い。この点、本発明のように、ハイブリッド車両の出力軸の回転速度に拘わらず、パーキングロック機構等を作動させるようにすれば、ハイブリッド車両が停車する前の電動機からの回生電力によりパーキングロック機構等の作動が可能な間に、パーキングレンジへのシフトが行われる。
したがって、ハイブリッド車両が停車したときに、蓄電装置からの電力を供給できないためにパーキングロック機構を作動できず、パーキングレンジへのシフトがなされないままの状態が生じるのを未然に防止することができる。
本発明において、前記制御部は、前記蓄電装置、又は前記電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常がある場合、該蓄電装置の残量が前記第1閾値より大きい第2閾値以上であれば、前記第2変速ギア列による変速段を確立するとともに前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定し、前記出力軸の回転速度が所定値以下になったとき、前記パーキングロック機構を作動させてもよい。
これによれば、第2変速ギア列の変速段による走行を確保しながら、ハイブリッド車両の速度が停車直前の状態となった場合には、パーキングロック機構が作動する。このとき、第1入力軸及び出力軸は非連結状態となっているので、電動機のロータの慣性モーメントによる衝撃力を受けることはない。したがって、蓄電装置等が正常であるときと同様の走行状態を極力確保しながら、ハイブリッド車両が停車したときにパーキングレンジへのシフトが不能となる事態を未然に防止することができる。
また、本発明において、前記制御部は、前記蓄電装置、又は前記電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常がある場合、前記蓄電装置の残量が前記第1閾値以上でかつ前記第2閾値未満であり、かつ前記第1変速ギア列による変速段が確立されていれば、該変速段を維持するとともに、前記出力軸の回転速度が所定値以下になったとき、前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定した後で前記パーキングロック機構を作動させてもよい。
これによれば、第2変速ギア列による変速段への変速を行うことによる蓄電装置の残量の低下を生じさせることなく、また、電動機のロータの慣性モーメントによる衝撃力を生じさせることなく、ハイブリッド車両が停車する直前の状態でパーキングロック機構が作動する。したがって、蓄電装置の残量を極力維持しながら、停車後にパーキングレンジへのシフトが不能となる事態を未然に防止することができる。
本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 図1のハイブリッド車両の制御部によるパーキングロック機構の制御処理を示すフローチャートである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示す。図1に示すように、ハイブリッド車両は、内燃機関としてのエンジンENGと、電動機としてのモータMGと、モータMGと電力を授受する二次電池からなる蓄電池1と、当該車両の車載機器等に対して電力を供給する12Vのバッテリ2と、蓄電池1からバッテリ2へ電圧を変換して電力を供給するDC/DCコンバータ3と、自動変速機31と、エンジンENG、モータMG、自動変速機31、DC/DCコンバータ3等を制御する電子制御装置ECU(Electronic Control Unit)21とを備える。
バッテリ2は、本発明における蓄電装置に該当する。ECU21は、各種演算処理を実行するCPU21aと、CPU21aで実行される各種演算プログラム、各種テーブル、演算結果などを記憶するROM及びRAMからなる記憶装置(メモリ)21cとを備え、各種電気信号を入力すると共に、演算結果などに基づいて駆動信号を外部に出力する。
ECU21は、アクセル開度、バッテリ2における充電率(SOC)等の車両情報や、ドライバがシフトセレクタで選択したシフト位置に基づき、自動変速機31を制御する。シフト位置としては、ニュートラル、ドライブ、リバース、パーキング等が該当する。ECU21のCPU21aが、本発明における制御部21bとして機能する。
自動変速機31は、エンジンENGの駆動力(出力トルク)が伝達されるエンジン出力軸32と、図外のディファレンシャルギアを介して駆動輪としての左右の前輪に動力を出力する出力ギアからなる出力部材33と、変速比の異なる複数のギア列G2〜G7とを備える。
また、自動変速機31は、変速比順位で奇数番目の各変速段を確立するギア列G3、G5、G7の駆動ギアG3a、G5a、G7aを回転自在に軸支する第1入力軸34と、変速比順位で偶数番目の変速段を確立するギア列G2、G4、G6の駆動ギアG2a、G4a、G6aを回転自在に軸支する第2入力軸35と、リバースギアGRを回転自在に軸支するリバース軸36を備える。
なお、ギア列G3、G5、G7は、本発明における第1変速ギア列を構成する。ギア列G2、G4、G6は、本発明における第2変速ギア列を構成する。また、第1入力軸34はエンジン出力軸32と同一軸線上に配置され、第2入力軸35及びリバース軸36は第1入力軸34と平行に配置される。
また、自動変速機31は、第1入力軸34に回転自在に軸支されたアイドル駆動ギアGiaと、アイドル軸37に固定され、アイドル駆動ギアGiaに噛合する第1アイドル従動ギアGibと、第2入力軸35に固定され、第1アイドル従動ギアGibに噛合する第2アイドル従動ギアGicと、リバース軸36に固定され、第1アイドル従動ギアGibに噛合する第3アイドル従動ギアGidとで構成されるアイドルギア列Giを備える。なお、アイドル軸37は第1入力軸34と平行に配置される。
自動変速機31は、油圧作動型の乾式摩擦クラッチ又は湿式摩擦クラッチからなる第1クラッチC1及び第2クラッチC2を備える。第1クラッチC1は、エンジン出力軸32に伝達されたエンジンENGの駆動力を第1入力軸34に伝達度合いを変化させて伝達させることができる伝達状態と、この伝達を断つ開放状態とに切替え自在に構成される。第2クラッチC2は、エンジン出力軸32に伝達されたエンジンENGの駆動力を第2入力軸35に伝達度合いを変化させて伝達させることができる伝達状態と、この伝達を断つ開放状態とに切替え自在に構成される。第2クラッチC2を締結させて伝達状態に設定すると、エンジン出力軸32は、第1アイドル従動ギアGib及び第2アイドル従動ギアGicを介して第2入力軸35に連結される。
両クラッチC1、C2は、素早く状態が切り替えられるように電気式アクチュエータにより作動されるものであることが好ましい。なお、両クラッチC1、C2は、油圧式アクチュエータにより作動されるものであってもよい。
また、自動変速機31には、エンジン出力軸32と同軸上に位置させて、差動回転機構である遊星歯車機構PGが配置されている。遊星歯車機構PGは、サンギアSaと、リングギアRaと、サンギアSa及びリングギアRaに噛合するピニオンPaを自転及び公転自在に軸支するキャリアCaとからなるシングルピニオン型で構成される。
遊星歯車機構PGのサンギアSa、キャリアCa、リングギアRaからなる3つの回転要素を、速度線図(各回転要素の相対的な回転速度を直線で表すことができる図)におけるギア比に対応する間隔での並び順にサンギアSa側からそれぞれ第1回転要素、第2回転要素、第3回転要素とすると、第1回転要素はサンギアSa、第2回転要素はキャリアCa、第3回転要素はリングギアRaとなる。
そして、遊星歯車機構PGのギア比(リングギアRaの歯数/サンギアSaの歯数)をgとして、第1回転要素たるサンギアSaと第2回転要素たるキャリアCaの間の間隔と、第2回転要素たるキャリアCaと第3回転要素たるリングギアRaの間の間隔との比が、g:1となる。
第1回転要素たるサンギアSaは、第1入力軸34に固定される。第2回転要素たるキャリアCaは、3速ギア列G3の3速駆動ギアG3aに連結される。第3回転要素たるリングギアRaは、ロック機構R1により変速機ケース等の不動部位に解除自在に固定される。
ロック機構R1は、リングギアRaが不動部位に固定される固定状態、又はリングギアRaが回転自在な開放状態の何れかの状態に切替え自在なシンクロメッシュ機構で構成される。
なお、ロック機構R1は、シンクロメッシュ機構に限らず、スリーブ等による摩擦係合解除機構の他、湿式多板ブレーキ、ハブブレーキ、バンドブレーキ等のブレーキや、ワンウェイクラッチ、2ウェイクラッチなどで構成してもよい。また、遊星歯車機構PGは、サンギアと、リングギアと、互いに噛合し一方がサンギア、他方がリングギアに噛合する一対のピニオンPa、Pa’を自転及び公転自在に軸支するキャリアとからなるダブルピニオン型で構成してもよい。
この場合、例えば、サンギア(第1回転要素)を第1入力軸34に固定し、リングギア(第2回転要素)を3速ギア列G3の3速駆動ギアG3aに連結し、キャリア(第3回転要素)をロック機構R1で不動部位に解除自在に固定するように構成すればよい。
モータMGは、ステータMGaとロータMGbとを備える。また、モータMGは、ECU21の指示信号に基づき、パワードライブユニット4を介して制御される。ECU21は、パワードライブユニット4を、蓄電池1の電力を消費してモータMGを駆動させる駆動状態と、ロータMGbの回転力を抑制させて発電し、発電した電力を、パワードライブユニット4を介して蓄電池1に充電する回生状態とに適宜切り替える。
バッテリ2は、当該車両の車載機器等に対して電力を供給し、12Vの電圧を出力する。また、ECU21の制御信号によって、蓄電池1の電力がDC/DCコンバータ3を介してバッテリ2に充電が可能である。
出力部材33を軸支する出力軸33aには、2速駆動ギアG2a及び3速駆動ギアG3aに噛合する第1従動ギアGo1、4速駆動ギアG4a及び5速駆動ギアG5aに噛合する第2従動ギアGo2、並びに6速駆動ギアG6a及び7速駆動ギアG7aに噛合する第3従動ギアGo3が固定される。
このように、2速ギア列G2と3速ギア列G3の従動ギア、4速ギア列G4と5速ギア列G5の従動ギア、及び6速ギア列G6と7速ギア列G7の従動ギアをそれぞれ1つのギアGo1、Go2、Go3で構成することにより、自動変速機の軸長を短くすることができ、FF(前輪駆動)方式の車両への搭載性を向上させることができる。
また、第1入力軸34には、リバースギアGRに噛合するリバース従動ギアGRaが固定されている。
第1入力軸34には、シンクロメッシュ機構で構成され、3速駆動ギアG3aと第1入力軸34とを連結した3速側連結状態、7速駆動ギアG7aと第1入力軸34とを連結した7速側連結状態、3速駆動ギアG3a及び7速駆動ギアG7aと第1入力軸34との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切替え選択自在な噛合機構SM1が設けられる。
また、第1入力軸34には、5速駆動ギアG5aと第1入力軸34とを連結した5速側連結状態、出力軸33aが変速機ケース等の不動部位に固定されたパーキングロック状態、5速側連結状態とパーキングロック状態を解除したニュートラル状態の何れかの状態に切替え自在な噛合機構SM2が設けられる。
上述のリングギアRaを変速機ケース等に解除自在に固定するロック機構R1と、噛合機構SM1及び噛合機構SM2は、本発明における第1噛合機構を構成する。第1噛合機構は、第1入力軸34及び出力軸33aを、第1変速ギア列(ギア列G3、G5、G7)を介して相互に連結した連結状態と連結しない非連結状態とに切り替える。
噛合機構SM2は、出力軸33aに固定されたパーキングギアGoPとともにパーキングロック機構を構成する。パーキングロック機構は、噛合機構SM2が、上述のパーキングロック状態に切り替えられたとき、噛合機構SM2によりパーキングボールをパーキングギアGoPに噛み込ませ、出力軸33aを変速機ケース等に固定する。
第2入力軸35には、シンクロメッシュ機構で構成され、2速駆動ギアG2aと第2入力軸35とを連結した2速側連結状態、6速駆動ギアG6aと第2入力軸35とを連結した6速側連結状態、2速駆動ギアG2a及び6速駆動ギアG6aと第2入力軸35との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切替え選択自在な噛合機構SM3が設けられる。
また、第2入力軸35には、シンクロメッシュ機構で構成され、4速駆動ギアG4aと第2入力軸35とを連結した4速側連結状態、及び4速駆動ギアG4aと第2入力軸35との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切替え選択自在な噛合機構SM4が設けられる。
噛合機構SM3、噛合機構SM4は、本発明における第2噛合機構を構成する。第2噛合機構は、第2入力軸35及び出力軸33aを、第2変速ギア列(ギア列G2、G4、G6)を介して相互に連結した連結状態と連結しない非連結状態とに切り替える。
リバース軸36には、シンクロメッシュ機構で構成され、リバースギアGRとリバース軸36とを連結した連結状態と、この連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切替え選択自在な噛合機構SM5が設けられる。
次に、上記のように構成された自動変速機31の作動について説明する。自動変速機31では、第1クラッチC1を係合させることにより、モータMGの駆動力を用いてエンジンENGを始動させることができる。
エンジンENGの駆動力を用いて1速段を確立する場合には、ロック機構R1により遊星歯車機構PGのリングギアRaを固定状態に設定し、第1クラッチC1を締結させて伝達状態に設定する。エンジンENGの駆動力のみによる走行をENG走行という。
エンジンENGの駆動力は、エンジン出力軸32、第1クラッチC1、第1入力軸34を介して、遊星歯車機構PGのサンギアSaに入力され、エンジン出力軸32に入力されたエンジンENGの回転数が1/(g+1)に減速されて、キャリアCaを介し3速駆動ギアG3aに伝達される。
3速駆動ギアG3aに伝達された駆動力は、3速駆動ギアG3a及び第1従動ギアGo1で構成される3速ギア列G3のギア比(3速駆動ギアG3aの歯数/第1従動ギアGo1の歯数)をiとして、1/i(g+1)に変速されて第1従動ギアGo1及び出力軸33aを介し出力部材33から出力され、1速段が確立される。
このように、自動変速機31では、遊星歯車機構PG及び3速ギア列で1速段を確立できるため、1速段専用の噛合機構が必要なく、これにより、自動変速機の軸長の短縮化を図ることができる。
なお、1速段において、車両が減速状態にある場合には、蓄電池1の蓄電量SOCに応じて、ECU21は、モータMGでブレーキをかけることにより発電を行う減速回生運転を行う。また、蓄電池1の蓄電量SOCに応じて、モータMGを駆動させて、エンジンENGの駆動力を補助するHEV(Hybrid Electric Vehicle)走行、又はモータMGの駆動力のみで走行するEV(Electric Vehicle)走行を行うことができる。
また、EV走行中であって車両の減速が許容された状態であり、かつ車両速度が一定速度以上の場合には、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、モータMGの駆動力を用いることなく、車両の運動エネルギーを用いてエンジンENGを始動させることができる。
また、1速段で走行中に2速段にアップシフトされることをECU21が車両速度やアクセル開度等の車両情報から予測した場合には、噛合機構SM3を2速駆動ギアG2aと第2入力軸35とを連結させる2速側連結状態又はこの状態に近付けるプレシフト状態とする。
エンジンENGの駆動力を用いて2速段を確立する場合には、噛合機構SM3を2速駆動ギアG2aと第2入力軸35とを連結させた2速側連結状態に設定し、第2クラッチC2を締結して伝達状態に設定する。2速段が確立されると、エンジンENGの駆動力が、第2クラッチC2、アイドルギア列Gi、第2入力軸35、2速ギア列G2及び出力軸33aを介して、出力部材33から出力される。
なお、2速段において、ECU21がアップシフトを予測している場合には、噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1入力軸34とを連結した3速側連結状態又はこの状態に近付けるプレシフト状態に設定する。逆に、ECU21がダウンシフトを予測している場合には、噛合機構SM1を、第3駆動ギアG3a及び第7駆動ギアG7aと第1入力軸34との連結を断つニュートラル状態に設定する。
これにより、アップシフト又はダウンシフトを、第1クラッチC1を伝達状態に設定し、第2クラッチC2を開放状態に設定するだけで行うことができ、変速段の切り替えを駆動力が途切れることなくスムーズに行うことができる。
また、2速段においても、車両が減速状態にある場合、蓄電池1の蓄電量SOCに応じて、ECU21は、減速回生運転を行う。2速段において減速回生運転を行う場合には、噛合機構SM1が3速側連結状態であるか、ニュートラル状態であるかで異なる。
噛合機構SM1が3速側連結状態である場合には、第2駆動ギアG2aで回転される第1従動ギアGo1によって回転する第3駆動ギアG3aが第1入力軸34を介してモータMGのロータMGbを回転させるため、このロータMGbの回転を抑制しブレーキをかけることにより発電して回生を行う。
噛合機構SM1がニュートラル状態である場合には、ロック機構R1を固定状態に設定することによりリングギアRaの回転数を「0」に設定し、第1従動ギアGo1に噛合する3速駆動ギアG3aと共に回転するキャリアCaの回転数を、サンギアSaに連結させたモータMGにより発電させることによりブレーキをかけて、回生を行う。
また、2速段においてHEV走行する場合には、例えば、噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1入力軸34とを連結させた3速側連結状態に設定して、ロック機構R1を開放状態に設定することにより遊星歯車機構PGを各回転要素が相対回転不能な状態に設定し、モータMGの駆動力を、3速ギア列G3を介して出力部材33に伝達することにより行うことができる。
又は、噛合機構SM1をニュートラル状態、ロック機構R1を固定状態に設定してリングギアRaの回転数を「0」に設定し、モータMGの駆動力を1速段の経路で第1従動ギアGo1に伝達することによっても、2速段によるHEV走行を行うことができる。
エンジンENGの駆動力を用いて3速段を確立する場合には、噛合機構SM1を3速駆動ギアG3aと第1入力軸34とを連結させた3速側連結状態に設定して、第1クラッチC1を締結させて伝達状態に設定する。3速段が確立されると、エンジンENGの駆動力は、エンジン出力軸32、第1クラッチC1、第1入力軸34、噛合機構SM1、3速ギア列G3を介して、出力軸33aに伝達され、1/iの回転数で出力される。
3速段においては、噛合機構SM1が3速駆動ギアG3aと第1入力軸34とを連結させた3速側連結状態となっているため、遊星歯車機構PGのサンギアSaとキャリアCaとが同一回転となる。
したがって、遊星歯車機構PGの各回転要素が相対回転不能な状態となり、モータMGでサンギアSaにブレーキをかければ減速回生となり、モータMGでサンギアSaに駆動力を伝達させれば、HEV走行を行うことができる。また、第1クラッチC1を開放して、モータMGの駆動力のみで走行するEV走行も可能である。
3速段において、ECU21は、車両速度やアクセルペダルの開度等の車両情報に基づきダウンシフトが予測される場合には、噛合機構SM3を2速駆動ギアG2aと第2入力軸35とを連結する2速側連結状態、又はこの状態に近付けるプレシフト状態に設定し、アップシフトが予測される場合には、噛合機構SM4を4速駆動ギアG4aと第2入力軸35とを連結する4速側連結状態、又はこの状態に近付けるプレシフト状態に設定する。
これにより、第2クラッチC2を締結させて伝達状態に設定し、第1クラッチC1を開放させて開放状態に設定するだけで、変速段の切替えを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
同様に、エンジンENGの駆動力を用いて4〜7速段を確立する場合には、噛合機構SM4、噛合機構SM2、噛合機構SM3、噛合機構SM1を、4速駆動ギアG4aと第2入力軸35とを連結させた4速側連結状態、5速駆動ギアG5aと第1入力軸34とを連結させた5速側連結状態、6速駆動ギアG6aと第2入力軸35とを連結させた6速側連結状態、7速駆動ギアG7aと第1入力軸34とを連結させた7速側連結状態に設定する。
そして、4速段又は6速段を確立する場合にあっては、第2クラッチC2を締結させて伝達状態に設定する。5速段又は7速段を確立する場合にあっては、第1クラッチC1を締結させて伝達状態に設定する。
4速段又は6速段が確立された場合には、エンジンENGの駆動力が、第2クラッチC2、アイドルギア列Gi、第2入力軸35、4速ギア列G4又は6速ギア列G6、及び出力軸33aを介して、出力部材33から出力される。5速段又は7速段が確立された場合には、エンジンENGの駆動力が、第1クラッチC1、第1入力軸34、5速ギア列G5又は7速ギア列G7、及び出力軸33aを介して、出力部材33から出力される。
4〜7速段で走行中は、ECU21が車両情報からダウンシフトを予測している場合には、それぞれ3〜6速側連結状態、又は各状態に近付けるプレシフト状態に設定する。4〜6速段で走行中に、ECU21が車両情報からアップシフトを予測している場合には、それぞれ5〜7速側連結状態、又は、この状態に近付けるプレシフト状態に設定する。
これにより、4又は6速段からは、第1クラッチC1を締結させて伝達状態に設定し、第2クラッチC2を開放させて開放状態に設定するだけで、ダウンシフト又はアップシフトを、駆動力を途切れさせることなく行うことができる。また、5又は7速段からは、第1クラッチC1を開放させて開放状態に設定し、第2クラッチC2を締結させて伝達状態に設定するだけで、ダウンシフト又はアップシフトを、駆動力を途切れさせることなく行うことができる。
2速段で走行中の場合と同様に、4又は6速段で走行中に減速回生又はHEV走行を行う場合には、動力伝達装置ECU21がダウンシフトを予測しているときには、噛合機構SM1を3速側連結状態に設定し、又は噛合機構SM2を5速側連結状態に設定し、モータMGでブレーキをかければ減速回生、駆動力を伝達すればHEV走行を行うことができる。
ECU21がアップシフトを予測しているときには、噛合機構SM2を5速側連結状態に設定し、又は噛合機構SM1を7速側連結状態に設定し、モータMGによりブレーキをかければ減速回生、モータMGから駆動力を伝達させればHEV走行を行うことができる。
3速段の場合と同様に、5又は7速段においては、第1クラッチC1が伝達状態とされることによりエンジンENGとモータMGとが直結された状態となるため、モータMGから駆動力を出力すればHEV走行を行うことができ、モータMGでブレーキをかけ発電すれば減速回生を行うことができる。EV走行を行う場合には、第1クラッチC1を開放状態に設定すればよい。また、EV走行中に、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、エンジンENGの始動を行うこともできる。
エンジンENGの駆動力を用いて後進段を確立する場合には、ロック機構R1を固定状態に設定し、噛合機構SM5をリバースギアGRとリバース軸36とを連結した連結状態に設定して、第2クラッチC2を締結させて伝達状態に設定する。これにより、エンジン出力軸32の駆動力が、第2クラッチC2、アイドルギア列Gi、リバースギアGR、リバース従動ギアGRa、サンギアSa、キャリアCa、3速ギア列G3及び出力軸33aを介して後進方向の回転に設定して、出力部材33から出力され、後進段が確立される。
図2は、制御部21bによるパーキングロック機構の制御処理を示すフローチャートである。この制御処理は、パーキングロック機構を作動させるまでの間、繰り返し実行される。
パーキングロック機構の制御処理を開始すると、制御部21bは、まず、12Vのバッテリ2等に異常が生じたか否かを判定する(ステップS1)。バッテリ2等の異常としては、バッテリ2の端子外れ等により、バッテリ2への回生電力の充電(蓄電)が正常に行われなくなったような場合や、モータMGに係る発電機能や蓄電経路上に生じた異常が該当する。このような異常は、例えば蓄電経路上に設けられた電流センサにより検出することができる。
バッテリ2等に異常が生じていない場合には、シフトスイッチのパーキングボタンが押され、かつ出力軸33aの回転速度(車速)が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS2、S3)。所定値としては、車速にして例えば5km/hが該当する。
パーキングボタンが押されてはおらず、又は出力軸33aの回転速度が所定値以下ではないと判定した場合は、パーキングロック機構の制御処理を終了する。パーキングボタンが押され、かつ出力軸33aの回転速度が所定値以下であると判定した場合には、さらに、出力軸33aの回転速度(車速)が設定値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
この設定値は、ステップS3における所定値より小さい値であり、例えば、その設定値以下の回転速度で出力軸33aとモータMGのロータMGbとが連結した状態でパーキングロック機構が作動した場合に、ロータMGbの慣性トルクにより第1入力軸34等に付与される衝撃力が、機構的にもまた運転者が感じる感覚としても許容範囲内となるように定められる。
ステップS4において出力軸33aの回転速度が設定値未満であると判定した場合には、ロータMGbが連結された第1入力軸34と出力軸33aとが連結していない非連結状態に設定し、パーキングロック機構を作動させる(ステップS5)。
この非連結状態は、1速段が確立されている場合にはロック機構R1を開放状態に設定することにより達成される。また、この非連結状態は、3速段、5速段若しくは7速段が確立されている場合、あるいは3速側連結状態、5速側連結状態又は7速側連結状態若しくはこれらの連結状態に近付いたプレシフト状態にある場合には、噛合機構SM1及び噛合機構SM2をニュートラル状態に設定することにより達成される。
なお、1速段、3速段、5速段若しくは7速段が確立されておらず、かつ3速側連結状態、5速側連結状態又は7速側連結状態若しくはこれらの連結状態に近付いたプレシフト状態にない場合には、第1入力軸34と出力軸33aとは連結していないので、直ちにパーキングロック機構を作動させる。
ステップS5の処理が完了すると、パーキングロック機構の制御処理が終了し、出力軸33aが変速機ケース等に固定されたパーキングロック状態となる。この場合、パーキングロック機構の作動直前に、設定値以下の出力軸33aの回転速度に対応する多少の車速があったとしても、パーキングロックによる衝撃は少なく、例えば上述の許容範囲内のものとなる。
ステップS4において、出力軸33aの回転速度が設定値以上であると判定した場合には、第1入力軸34と出力軸33aとを非連結状態に設定し、非連結状態への移行が完全に完了した後、パーキングロック機構を作動させる(ステップS6)。
非連結状態への移行完了のタイミングは、移行に要する時間に基づいて知ることができる。ロック機構R1や噛合機構SM1等の噛合機構が有するストロークセンサにより、噛合機構が開放状態やニュートラル状態へ移行したことを確認することによって知ることもできる。
パーキングロック機構を作動させると、パーキングロック機構の制御処理が終了し、出力軸33aが変速機ケース等に固定されたパーキングロック状態となる。この場合、ロータMGbと出力軸33aとが連結していない状態でパーキングロック状態となるので、パーキングロック状態となるときに、ある程度の車速があったとしても、ロータMGbの慣性トルクによる衝撃力が第1入力軸34等に付与されることはない。
一方、ステップS1においてバッテリ2に異常が生じたと判定した場合には、バッテリ2の残量に応じて異なる方法で、パーキングロック機構の作動へ至る処理が行われる。すなわち、まず、バッテリ2の残量Xが、第1閾値未満若しくは測定不能であるか、第1閾値以上でかつ第2閾値未満であるか、又は第2閾値以上であるかを判定する(ステップS7)。バッテリ2の残量は、例えば、バッテリ2の充電量(SOC)として知ることができる。
バッテリ2の残量が第1閾値未満若しくは測定不能であると判定した場合には、車速には関係なく、直ちに第1入力軸34及び出力軸33aを相互に連結していない非連結状態に設定し、パーキングロック機構を作動させる(ステップS5)。
すなわち、バッテリ2の残量Xが第1閾値未満若しくは測定不能である場合には、ハイブリッド車両が停止してしまうとパーキングロック機構等を作動させることができなくなるおそれがある。これを回避するために、ハイブリッド車両の走行中に回生電力等によって直ちにパーキングロック機構等を作動させる。
ただし、車速が所定値、例えば5km/h以下となるまで、ハード的にパーキングギアGoPへのパーキングボール等の噛み込みが行われないようになっている。したがって、パーキングロック機構は、車速が所定値以下となってから実質的に作動する。
これにより、パーキングロック機構の制御処理が終了し、出力軸33aが変速機ケース等に固定されたパーキングロック状態となる。この場合、ロータMGbと出力軸33aとが連結した状態でパーキングロック状態となり、少なからぬ衝撃が生じる場合もあり得るが、ハイブリッド車両が停止した後でパーキングロックが不能な状態となるといった事態が未然に回避される。
ステップS7においてバッテリ2の残量Xが第1閾値以上でかつ第2閾値未満であると判定した場合には、第1変速ギア列による変速段が確立されているか否かを判定する(ステップS8)。該変速段が確立されていると判定した場合には、該変速段を維持したまま、車速が所定値以下となるのを待つ(ステップS9)。この間、第2変速ギア列による変速段へシフトする必要がないので、プリシフトなども行われない。
なお、ステップS8において第1変速ギヤ列による変速段が確立されてないと判定した場合には、後述するステップS12へ進む。
車速が所定値以下となったとき、ステップS6の場合と同様に、第1入力軸34と出力軸33aとを非連結状態に設定し、非連結状態への移行が完了してからパーキングロック機構を作動させ(ステップS10)、パーキングロック機構の制御処理を終了する。この場合、第2変速ギア列による変速段へシフトすることによるバッテリ2の残量の低下を生じさせることはない。
また、ステップS6の場合と同様に、モータMGのロータMGbの慣性モーメントによる衝撃力を生じさせることなく、ハイブリッド車両が停車する直前の状態でパーキングロック機構が作動する。したがって、バッテリ2の残量を極力維持しながら、停車後にパーキングレンジへのシフトが不能となる事態が未然に防止される。
ステップS7においてバッテリ2の残量Xが第2閾値以上であると判定した場合には、第2変速ギア列による変速段を確立する(ステップS11)。また、第1入力軸34及び出力軸33aを、相互に連結していない非連結状態に切り替える(ステップS12)。
なお、ステップS11及びS12において、第2変速ギア列による変速段が確立されている場合には、第1入力軸34及び出力軸33aを、相互に連結していない非連結状態に切り替えるだけで足りる。
そして、車速が所定値以下となるのを待ってから(ステップS13)、パーキングロック機構を作動させ(ステップS14),パーキングロック機構の制御処理を終了する。この場合、第2変速ギア列の変速段による走行を確保しながら、ハイブリッド車両が停車直前の速度となった場合に、パーキングロック機構が作動する。
このとき、第1入力軸34及び出力軸33aは、非連結状態となっているので、モータMGのロータMGbの慣性モーメントによる衝撃力を受けることはない。したがって、バッテリ2が正常であるときと同様の走行状態を極力確保しながら、ハイブリッド車両の停車後にパーキングレンジへのシフトがなされないまま放置されるといった事態が未然に防止される。
2…バッテリ(蓄電装置)、21b…制御部、33a…出力軸、34…第1入力軸、35…第2入力軸、C1…第1クラッチ、C2…第2クラッチ、ENG…エンジン(内燃機関)、G2,G4,G6…ギア列(第2変速ギア列)、G3,G5,G7…ギア列(第1変速ギア列)、MG…モータ(電動機)、MGb…ロータ、R1…ロック機構(第1噛合機構)、SM1,SM2…噛合機構(第1噛合機構)、SM3,SM4…噛合機構(第2噛合機構)。

Claims (4)

  1. 電動機のロータに連結され、内燃機関の動力が第1クラッチを介して入力される第1入力軸と、
    前記内燃機関の動力が第2クラッチを介して入力される第2入力軸と、
    前記第1入力軸又は第2入力軸の動力が変速して伝達される出力軸と、
    前記第1入力軸と前記出力軸との間に設けられた第1変速ギア列と、
    前記第1入力軸及び出力軸を、前記第1変速ギア列を介して相互に連結した連結状態と連結しない非連結状態とに切り替える第1噛合機構と、
    前記第2入力軸と前記出力軸との間に設けられた第2変速ギア列と、
    前記第2入力軸及び出力軸を、前記第2変速ギア列を介して相互に連結した連結状態と連結しない非連結状態とに切り替える第2噛合機構と、
    前記出力軸を不動部位に固定するパーキングロック機構と、
    前記第1噛合機構、第2噛合機構及びパーキングロック機構を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記パーキングロック機構を作動させるとき、前記出力軸の回転速度が設定値以上でかつ前記第1入力軸及び出力軸が連結状態であれば、前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定した後で該パーキングロック機構を作動させることを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記第1噛合機構、第2噛合機構及びパーキングロック機構は、前記電動機からの回生電力を蓄積する蓄電装置からの電力によって作動し、
    前記制御部は、前記蓄電装置、又は前記電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常がある場合、該蓄電装置の残量が第1閾値未満又は測定不能であれば、前記出力軸の回転速度に拘わらず、前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定して該パーキングロック機構を作動させることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記制御部は、前記蓄電装置、又は前記電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常がある場合、該蓄電装置の残量が前記第1閾値より大きい第2閾値以上であれば、前記第2変速ギア列による変速段を確立するとともに前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定し、前記出力軸の回転速度が所定値以下になったとき、前記パーキングロック機構を作動させることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両。
  4. 前記制御部は、前記蓄電装置、又は前記電動機に係る発電若しくは蓄電経路上に異常がある場合、前記蓄電装置の残量が前記第1閾値以上でかつ前記第2閾値未満であり、かつ前記第1変速ギア列による変速段が確立されていれば、該変速段を維持するとともに、前記出力軸の回転速度が所定値以下になったとき、前記第1入力軸及び出力軸を非連結状態に設定した後で前記パーキングロック機構を作動させることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両。
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