JP2010173583A - ハイブリッド車両用駆動装置の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両用駆動装置の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駐車状態におけるエンジン始動または停止に際して発生する歯打ち音を十分に抑制することができるハイブリッド車両用駆動装置の制御装置を提供する。
【解決手段】駐車状態であるか否かを判定する駐車中判定手段60と、エンジン26の始動要求または停止要求が出力されたか否かを判定するエンジン始動停止要求判定手段56と、駐車状態であると判定され且つエンジン26の始動要求または停止要求が出力されていると判定された場合においてエンジン26の始動または停止動作中は出力軸16をロック状態とする出力軸ロック制御手段62とを含むことから、駆動源12の脈動トルクによりパーキングギヤ22または上記遊星歯車装置の噛合歯に振動荷重が加わっても出力軸16がロック状態とされることで上記噛合歯の歯面同士の打ち合いが抑制されるので、歯打ち音を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンを有する駆動源の出力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路と、電動機の出力を遊星歯車式の自動変速機を介して駆動輪へ伝達する動力伝達経路とを並列に備えたハイブリッド車両用駆動装置の制御装置に係り、特に、上記エンジン始動時または停止時において発生する歯打ち音を抑制する技術に関するものである。
少なくともエンジンを有する駆動源と、複数の係合装置を選択的に作動させることによって複数段のギヤ段を成立させる遊星歯車式の自動変速機と、その自動変速機を介して駆動輪に連結された電動機と、その自動変速機の出力軸に固定され、駐車指令が出力された場合にパーキングロックポールと噛み合うパーキングギヤとを備えたハイブリッド車両用駆動装置の制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたものがそれである。
特開2005−297948号公報
ところで、上記従来のハイブリッド車両用駆動装置では、パーキングギヤとパーキングロックポールとが連結された駐車状態においてエンジンが始動または停止される際に、駆動源から出力されるトルクの脈動によりパーキングギヤまたは自動変速機の遊星歯車装置の噛合歯に激しい振動荷重が加わり、それら噛合歯が相互に振動することでそれらの歯面同士が互いに打ち合うことによる歯打ち音が発生することがある。そのため、従来のハイブリッド車両用駆動装置の制御装置では、自動変速機において所定の変速段例えば最低速変速段を成立させた状態で電動機から所定のトルクを出力し、上記パーキングギヤおよびパーキングロックポールの噛合歯同士または上記遊星歯車装置の噛合歯同士を所定のトルクで押し付けることにより、それら噛合歯の振動を抑制して上記歯打ち音を抑制する制御が行われる。
しかしながら、上記制御が行われても、ある特定の条件下においては十分に上記歯打ち音を抑制することができないという問題があった。すなわち、例えば、車両が例えば登坂路面などで駐車状態とされた場合にその車両の自重に起因して駆動輪から伝達部材に伝達されるトルクが前記電動機から出力される所定のトルクを打ち消すように作用すること等により、前記パーキングギヤおよびパーキングロックポールの噛合歯同士の押し付けが解除される或いは弱くなることがあり、そのために、十分に歯打ち音を抑制することができないという問題があった。
それに対して、例えば登坂路面などで駐車状態とされた場合であっても上記噛合歯同士の押し付けが解除されないほどの大きなトルクを電動機から出力させることも考えられるが、これにより、平坦路面においてはパーキングギヤのロックを解除する際にショックやガタ打ち音が発生するという問題が生じる。また、上記電動機の出力トルクの増大によりインバータ素子の加熱や電動機での損失増加といった弊害も発生する。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、駐車状態におけるエンジン始動または停止に際して発生する歯打ち音を十分に抑制することができるハイブリッド車両用駆動装置の制御装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(1)少なくともエンジンを有する駆動源と、複数の係合装置を選択的に作動させることによって複数段のギヤ段を成立させる遊星歯車式の自動変速機と、その自動変速機を介して駆動輪に連結された電動機と、その自動変速機の出力軸に固定され、駐車指令が出力された場合にパーキングロックポールと噛み合うパーキングギヤとを備えたハイブリッド車両用駆動装置の制御装置であって、(2)前記パーキングギヤと前記パーキングロックポールとが噛み合う駐車状態であるか否かを判定する駐車中判定手段と、(3)前記エンジンの始動要求または停止要求が出力されたか否かを判定するエンジン始動停止要求判定手段と、(4)前記駐車中判定手段により駐車状態であると判定され且つ前記エンジン始動停止要求判定手段により前記エンジンの始動要求または停止要求が出力されたと判定された場合に、その始動要求または該停止要求に伴うエンジンの始動動作中または停止動作中は前記複数の係合装置を用いて前記自動変速機の出力軸をロック状態とする出力軸ロック制御手段と を含むことにある。
請求項1にかかる発明のハイブリッド車両用駆動装置の制御装置によれば、パーキングギヤとパーキングロックポールとが連結される駐車状態であるか否かを判定する駐車中判定手段と、エンジンの始動要求または停止要求が出力されたか否かを判定するエンジン始動停止要求判定手段と、前記駐車中判定手段により駐車状態であると判定され且つ前記エンジン始動停止要求判定手段によりエンジンの始動要求または停止要求が出力されていると判定された場合に、その始動要求または停止要求に伴うエンジンの始動動作中または停止動作中は前記複数の係合装置を用いて前記自動変速機の出力軸をロック状態とする出力軸ロック制御手段とを含むことから、駆動源から出力される脈動トルクによりパーキングギヤとパーキングロックポールとの噛合歯および自動変速機の遊星歯車装置の噛合歯に激しい振動荷重が加わっても、出力軸がロック状態とされることでそれら噛合歯の歯面同士が互いに打ち合うことが抑制されるので、その打ち合いにより発生する歯打ち音を抑制することができる。
ここで、好ましくは、前記出力軸ロック制御手段は、自動変速機において所定の変速段を成立させた状態で電動機から所定のトルクを出力してパーキングギヤとパーキングロックポールとの噛合歯同士および自動変速機の遊星歯車装置の噛合歯同士を密着させた後に、自動変速機の出力軸をロック状態とするものである。このようにすれば、出力軸、パーキングギヤ、パーキングロックポール、および自動変速機の遊星歯車装置の各回転要素が1つの剛体とされ、パーキングギヤとパーキングロックポールとの噛合歯および自動変速機の遊星歯車装置の噛合歯に激しい振動荷重が加わってもそれら噛合歯の歯面同士が互いに打ち合うことが抑制されるので、歯打ち音を十分に抑制することができる。
また、好ましくは、前記駆動源は、エンジンと、差動用電動機と、そのエンジンの出力を差動用電動機および伝達部材へ分配する差動歯車装置とを有し、差動用電動機の運転状態が制御されることによりエンジンと伝達部材との変速比を連続的に変化させる電気式無段変速機として機能するものである。このようにすれば、例えば、エンジンの始動時において、そのエンジンが自立運転できるまで駆動力を供給する始動用電動機としても機能する差動用電動機が回転駆動する際に、差動歯車装置からパーキングギヤおよび自動変速機に伝達される脈動トルクによりそれらの噛合歯に激しい振動加重が加わっても、出力軸がロック状態とされることでそれら噛合歯の歯面同士が互いに打ち合うことが抑制されるので、歯打ち音を抑制することができる。
また、好ましくは、前記自動変速機は、少なくとも1つの遊星歯車装置を備える。そして、遊星歯車装置が1つである場合には、その遊星歯車装置の回転要素のうちいずれか1を非回転部材に連結して変速段を成立させるブレーキと、その遊星歯車装置の回転要素のうちいずれか2つを相互に連結するクラッチが備えられる。このようにすれば、それらクラッチおよびブレーキを係合することで出力軸がロック状態とされる。また、遊星歯車装置が複数である場合には、前記係合装置に相当し、上記複数の遊星歯車装置の回転要素のうちいずれか1を非回転部材に連結する複数のブレーキ(係合装置)が備えられる。このようにすれば、上記複数のブレーキを全て係合することで出力軸がロック状態とされる。
本発明が適用されたハイブリッド車両の駆動装置の構成を説明する骨子図である。 図1のパーキングギヤを含むパーキングロック装置の主要構成を示す図であって、図1のII−II矢視部を示す断面図である。 図1の駆動装置の制御装置として機能する電子制御装置の制御作動の要部すなわち駐車状態におけるエンジン始動に際して出力軸をロック状態とするための制御作動を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両用駆動装置(以下、駆動装置と記載する)10の構成を説明する骨子図である。図1において、駆動装置10は、ハイブリッド車両の第1駆動源として機能する駆動源12と、後述の第1ブレーキB1および第2ブレーキB2(複数の係合装置)を選択的に作動させることによって2段のギヤ段を成立させる遊星歯車式の自動変速機18と、その自動変速機18を介して駆動輪14に連結され、ハイブリッド車両の第2駆動源として機能する第2電動機(電動機)MG2と、自動変速機18の出力軸16に固定され、例えば運転者により操作されるシフト装置50が駐車指令位置に操作されて駐車指令が出力された場合にパーキングロック装置19が作動することでパーキングロックポール24と噛み合わされて非回転部材としてのトランスミッションケース20に連結されるパーキングギヤ22とを備えている。この駆動装置10には、駆動源12から伝達部材17および出力軸16等を介して駆動輪14へ至る動力伝達経路と、第2電動機MG2から自動変速機18および出力軸16等を介して駆動輪14へ至る動力伝達経路とが並列に設けられている。そして、駆動装置10では、駆動源12および第2電動機MG2から出力されたトルクが出力軸16を介して例えば良く知られた所謂傘歯車式の差動機構を有する差動歯車装置21に伝達され、この差動歯車装置21から左右一対の駆動輪14にそれぞれ伝達されるようになっている。
図2は、上記パーキングロック装置19の主要構成を示す図であって、図1のII−II矢視部を示す断面図である。図1および図2において、パーキングロック装置19は、パーキングギヤ22と、基端部がトランスミッションケース20に固定されたピン23によりそのピン23まわりの回動可能に支持され、パーキングギヤ22の外周歯と係合するパーキングロック位置と係合しない非パーキングロック位置とに回動させられるようになっており、そのパーキングギヤ22の外周歯と係合するための係合歯25が設けられたパーキングロックポール24と、シフト装置50が駐車指令を出力するための駐車指令位置に操作された場合には、そのシフト装置50に連動する図示しないアクチュエータに軸心方向に駆動されることによりパーキングロックポール24の先端部に摺接しつつそのパーキングロックポール24を上記パーキングロック位置に回動させ、また、シフト装置50が上記駐車指令位置以外に操作された場合には、上記図示しないアクチュエータに軸心方向に駆動されることによりパーキングロックポール24を上記非パーキングロック位置に回動させるパーキングロックカム26とを備えている。
図1に戻って、上記駆動源12は、エンジン28と、第1電動機(差動用電動機)MG1と、それらエンジン28と第1電動機MG1との間に設けられ、エンジン28の動力を第1電動機MG1および伝達部材17(出力軸16)へ分配する動力分配装置としての遊星歯車装置30とを備えて構成されている。
上記エンジン28は、燃料を燃焼させて動力を出力するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の内燃機関であって、マイクロコンピュータを主体として構成される電子制御装置32によって、スロットル弁開度や吸入空気量、燃料供給量、および点火時期などの運転状態が電気的に制御されるように構成されている。上記電子制御装置32には、例えば、スロットル弁開度を検出するスロットル弁開度センサ、吸入空気量を検出する吸入空気量センサ、燃料供給量を検出する燃料供給量センサ、エンジン28のエンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサ33、車速に対応する出力軸16の回転速度を検出する出力軸回転速度センサ34、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ35、およびブレーキペダル操作の有無を検出するためのブレーキセンサ等からそれらの検出信号が供給されるようになっている。
前記第1電動機MG1および第2電動機MG2は、例えば同期電動機であって、動力を発生させる発動機としての機能と電力を発生させる発電機としての機能とが選択的に得られるように構成されたモータジェネレータであり、インバータ36および38をそれぞれ介してバッテリーおよびコンデンサなどの蓄電装置40に接続されている。そして、電子制御装置32によってインバータ36および38がそれぞれ制御されることにより、それら第1電動機MG1および第2電動機MG2の駆動トルクあるいは発電トルク(回生トルク)がそれぞれ調整されるようになっている。上記電子制御装置32には、前述の信号の他に、例えば、第1電動機MG1の回転速度を検出するMG1回転速度センサ41、および第2電動機MG2の回転速度を検出するMG2回転速度センサ42等からそれらの検出信号が供給されるようになっている。
前記遊星歯車装置30は、サンギヤS0と、そのサンギヤS0に対して同心上に配置されたリングギヤR0と、これらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合うピニオンギヤP0を自転かつ公転自在に支持するキャリヤC0とを三つの回転要素として備えるシングルピニオン型の遊星歯車装置である。本実施例では、キャリヤC0にはエンジン28のクランク軸44がダンパー46を介して連結され、サンギヤS0にはMG1が連結され、また、リングギヤR0には出力軸16が連結されている。キャリヤC0は入力要素として機能し、サンギヤS0は反力要素として機能し、また、リングギヤR0は出力要素として機能する。この遊星歯車装置26は、第1電動機MG1、第2電動機MG2、および自動変速機18とともに、エンジン28のクランク軸44、伝達部材17、および出力軸16に対して同心に設けられている。なお、これら第1電動機MG1、遊星歯車装置30、第2電動機MG2、および自動変速機18は軸心に対して対称的に構成されているため、図1ではそれらの下半分が省略されている。
このように構成される駆動源12では、第1電動機MG1の運転状態が制御されるすなわち第1電動機MG1の駆動トルクあるいは発電トルクが調整されることによって、遊星歯車装置26の入力要素(キャリヤC0)と出力要素(リングギヤR0)との差動状態が制御されるようになっている。具体的には、例えば、出力軸16の回転速度が一定である場合には、第1電動機MG1の回転速度が増減されることによりエンジン28の回転速度が連続的に(無段階に)変化するようになっている。すなわち、本実施例の駆動源12では、エンジン28の回転速度を例えば燃費が最もよい高効率運転状態の回転速度に設定する制御を、第1電動機MG1を制御することによって実行することができるようになっている。
また、駆動源12では、サンギヤS0とリングギヤR0とが相互に相対回転可能な差動状態においてエンジン28の出力が第1電動機MG1と出力軸16とに分配され、その分配されたエンジン28の出力の一部により第1電動機MG1から発生された電気エネルギーがインバータ36を通して蓄電装置40や第2電動機MG2へ供給されるようになっている。したがって、エンジン28の動力の主要部は機械的に出力軸16へ伝達されるが、エンジン28の動力の一部は第1電動機MG1の発電のために消費されてそこで電気エネルギーに変換され、その電気エネルギーがインバータ36を通して例えば第2電動機MG2へ供給され、そして、その第2電動機MG2の出力すなわち駆動トルクが出力軸16へ伝達されるようになっている。この第1電動機MG1の発電による電気エネルギーの発生からその電気エネルギーが第2電動機MG2で消費されるまでに関連する機器により、エンジン28の動力の一部を電気エネルギーに変換するとともにその電気エネルギーを機械的エネルギーに変換するまでの電気パスが構成されている。したがって、駆動源12は、第1電動機MG1の運転状態を制御することでエンジン28と伝達部材17(出力軸16)との回転速度比を連続的に変化させる電気的無段変速機として機能するものである。
図1に戻って、前記自動変速機18は、一組のラビニョ型遊星歯車装置によって構成されている。すなわち、自動変速機18は、出力軸16と同心に設けられたサンギヤS1およびサンギヤS2と、小径部および大径部を有してその大径部がサンギヤS1にそれぞれ噛み合わされた複数のステップドピニオンギヤP1と、それら複数のステップドピニオンギヤP1の小径部およびサンギヤS2にそれぞれ噛み合わされた複数のピニオンギヤP2と、それら複数のピニオンギヤP2にそれぞれ噛み合わされるとともにサンギヤS1およびS2と同心に配置されたリングギヤR1(R2)とを備えて構成されている。上記ステップドピニオンギヤP1およびピニオンギヤP2は、共通のキャリヤC1(C2)によって自転かつ公転自在にそれぞれ保持されている。サンギヤS1およびリングギヤR1は、各ピニオンギヤP1およびP2と共にタプルピニオン型遊星歯車装置を構成し、また、サンギヤS2およびリングギヤR1は、ピニオンギヤP2と共にシングルピニオン型遊星歯車装置を構成している。前記第2電動機MG2は、前述のように電子制御装置32によってインバータ38が制御されることにより、電動機または発電機として機能させられ、自動変速機18へ出力する駆動トルクあるいは発電トルク(回生トルク)がそれぞれ調整される。本実施例では、サンギヤS2にはその第2電動機MG2が連結され、上記キャリヤC1には出力軸16が連結されている。そして、サンギヤS2が入力要素として機能するとともに、キャリヤC1が出力要素として機能する。
そして、自動変速機18は、サンギヤS1を選択的に非回転部材に固定するためにその第1サンギヤS1とトランスミッションケース20との間に設けられた第1ブレーキB1と、リングギヤR1を選択的に非回転部材に固定するためにそのリングギヤR1とトランスミッションケース20の間に設けられた第2ブレーキB2とが設けられている。これらブレーキB1およびB2は、いずれも摩擦力によって制動力を生じる所謂摩擦係合装置であって、多板形式あるいはバンド形式の係合装置によって構成されている。そして、これらブレーキB1およびB2は、それぞれ油圧制御回路48から油圧が供給される例えば油圧シリンダ等の油圧アクチュエータを備え、その油圧アクチュエータの油圧に応じてトルク容量が連続的に変化するように構成されている。上記油圧制御回路48は、油圧源と上記各油圧アクチュエータとの間に例えばリニアソレノイドバルブ等の図示しない電磁弁をそれぞれ備え、電子制御装置32によってそれら電磁弁がそれぞれ制御されることにより第1ブレーキB1および第2ブレーキB2の係合圧がそれぞれ調整されるようになっている。上記電子制御装置32には、前述の検出信号の他に、例えば、上記油圧制御回路48の作動油の温度を検出するための油温センサ、第1ブレーキB1に供給される油圧を検出するための油圧スイッチ51、第2ブレーキB2に供給される油圧を検出するための油圧スイッチ52、および自動変速機18のシフトポジションを操作するためのシフト装置50の操作位置を検出するレバーポジションセンサ53等から、それらの検出信号が供給されるようになっている。
このように構成された自動変速機18では、第1ブレーキB1が係合させられると「1」より大きい変速比の高速段が成立させられ、第2電動機MG2から出力されるアシストトルクが変速比に応じて増幅されて出力軸16に付加される。また、第1ブレーキB1に替えて第2ブレーキB2が係合させられるとその高速段より大きい変速比の低速段が成立させられ、第2電動機MG2から出力されるアシストトルクがその変速比に応じて増幅されて出力軸16に付加されるようになっている。すなわち、自動変速機18は、2段の変速段を有する変速機である。これら2段の変速段間の変速は、車速やアクセル開度(もしくは要求駆動力等)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域が例えば車速およびアクセル開度に基づいて予めマップ(変速線図)として定められており、先ず、検出された運転状態すなわち実際の車速およびアクセル開度に基づいて上記マップから変速すべき変速段が判断され、次いで、その判断された変速段が成立するように油圧制御回路48によって第1ブレーキB1および第2ブレーキB2の係合状態が切り換えられる。
なお、自動変速機18から出力軸16に付加されるトルクは、上記2段の変速段が定常的に設定されている状態においては、第2電動機MG2の出力トルクが各変速比に応じて増大されたトルクとなるが、自動変速機18の変速過渡状態においては、各ブレーキB1およびB2でのトルク容量や回転速度変化に伴う慣性トルクなどの影響を受けたトルクとなる。また、自動変速機18から出力軸16に付加されるトルクは、第2電動機MG2の駆動状態においては正トルクとなり、被駆動状態においては負トルクとなる。第2電動機MG2の被駆動状態とは、出力軸16のトルクが自動変速機18を介して第2電動機MG2に伝達されることによりその第2電動機MG2が回転駆動される状態であり、車両の駆動、被駆動と必ずしも一致するわけではない。
また、前記2段の変速段間の変速は、例えば運転者により操作されるシフト装置50の操作位置が前進走行指令位置に操作されて自動変速機18のシフトポジションが前進走行位置とされている場合に行われるようになっている。なお、シフト装置50の操作位置が駐車指令位置に操作されている場合には、駐車指令が出力され、後に詳述する特定の場合すなわち駐車状態においてエンジン始動または停止が行われる場合を除いて第1ブレーキB1および第2ブレーキB2が解放されて自動変速機18が中立状態(ニュートラル)とされるとともに、パーキングロック装置19が作動することでパーキングギヤ22がトランスミッションケース20に連結されるようになっている。
本実施例において、電子制御装置32は、駆動装置10の制御装置として機能するものであって、本発明におけるハイブリッド車両用駆動装置の制御装置に相当するものである。図1は、その電子制御装置32の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図でもある。図1において、ハイブリッド駆動制御手段54は、例えば、キーがキースロットに挿入された後、ブレーキペダルが操作された状態でパワースイッチが操作されることにより制御が起動されると、アクセル開度に基づいて運転者の要求出力を算出し、低燃費で排ガス量の少ない運転となるようにエンジン28および第2電動機MG2から、またはエンジン28および第2電動機MG2のいずれか一方から要求出力を発生させる。例えば、エンジン28を停止し専らMG2を駆動源とするモータ走行モード、エンジン28の動力でMG1により発電を行いながらMG2を駆動源として走行する充電走行モード、エンジン28の動力を機械的に駆動輪18に伝えて走行するエンジン走行モード等を、走行状態に応じて切り換える。
上記ハイブリッド駆動制御手段54は、エンジン28が最適燃費曲線上で作動するように第1電動機MG1によってエンジン回転速度を制御する。また、第2電動機MG2を駆動してトルクアシストする場合、車速が遅い状態では自動変速機18を低速段に設定して出力軸16に付加するトルクを大きくし、車速が増大した状態では自動変速機18を高速段に設定して第2電動機MG2回転速度を相対的に低下させて損失を低減し、効率の良いトルクアシストを実行させる。さらに、コースト走行時には車両の有する慣性エネルギーで第1電動機MG1或いは第2電動機MG2を回転駆動することにより電力として回生し、蓄電装置40にその電力を蓄える。
また、後進走行は、例えば自動変速機18を低速段とした状態で、第2電動機MG2を逆方向へ回転駆動することによって達成される。この時、駆動源12の第1電動機MG1は無負荷或いは最小トルクとされ、エンジン28の作動状態に関係なく出力軸16が逆回転することを許容する。
前記エンジン走行モードにおける制御を一例としてより具体的に説明すると、ハイブリッド駆動制御手段54は、動力性能や燃費向上などのために、エンジン28を効率のよい作動域で作動させる一方で、エンジン28と第2電動機MG2との駆動力の配分や第1電動機MG1の発電による反力を最適になるよう制御する。
例えば、ハイブリッド駆動制御手段54は、予め記憶された駆動力マップから運転者の出力要求量としてのアクセル開度や車速などに基づいて目標駆動力関連値例えば要求出力軸トルクを決定し、その要求出力軸トルクから充電要求値等を考慮して要求出力軸パワーを算出し、その要求出力軸パワーが得られるように伝達損失、補機負荷、第2電動機MG2のアシストトルク、および自動変速機18の変速段等を考慮して目標エンジンパワーを算出し、例えばエンジン回転速度とエンジントルクとで構成される二次元座標内において運転性と燃費性とを両立するように予め実験的に求められて記憶されたエンジンの最適燃費率曲線(燃費マップ、関係)に沿ってエンジン28を作動させつつ上記目標エンジンパワーが得られるエンジン回転速度とエンジントルクとなるように、エンジン28を制御すると共に第1電動機MG1の発電量を制御する。
ハイブリッド駆動制御手段54は、第1電動機MG1により発電された電気エネルギーをインバータ36および38を通して蓄電装置40や第2電動機MG2へ供給するので、エンジン28の動力の主要部は機械的に出力軸16へ伝達されるが、エンジン28の動力の一部は第1電動機MG1の発電のために消費されてそこで電気エネルギーに変換され、インバータ36および38を通してその電気エネルギーが第2電動機MG2へ供給され、その第2電動機MG2が駆動されて第2電動機MG2から出力軸16へ伝達される。この電気エネルギーの発生から第2電動機MG2で消費されるまでに関連する機器により、エンジン28の動力の一部を電気エネルギーに変換し、その電気エネルギーを機械的エネルギーに変換するまでの電気パスが構成される。なお、ハイブリッド駆動制御手段54は、電気パスによる電気エネルギー以外に、蓄電装置40からインバータ38を介して直接的に電気エネルギーを第2電動機MG2へ供給してその第2電動機MG2を駆動することが可能である。
また、ハイブリッド駆動制御手段54は、車両の停止中又は走行中に拘わらず、遊星歯車装置26の差動作用によって第1電動機MG1を制御してエンジン回転速度を略一定に維持したり任意の回転速度に回転制御する。言い換えれば、ハイブリッド駆動制御手段54は、エンジン回転速度を略一定に維持したり任意の回転速度に制御しつつ第1電動機MG1を任意の回転速度に回転制御することができる。
また、ハイブリッド駆動制御手段54は、スロットル制御のためにスロットルアクチュエータにより電子スロットル弁を開閉制御させる他、燃料噴射制御のために燃料噴射装置による燃料噴射量や噴射時期を制御させ、点火時期制御のためにイグナイタ等の点火装置による点火時期を制御させるエンジン出力指令信号を単独で或いは組み合わせて図示しないエンジン出力制御装置に出力して、必要なエンジン出力を発生するようにエンジン28の出力制御を実行するエンジン出力制御手段を機能的に備えている。
エンジン始動停止要求判定手段56は、上記ハイブリッド駆動制御手段54によりエンジン28の始動要求が出力されたか否か、またはエンジン28の停止要求が出力されたか否かを判定する。具体的には、例えば、ハイブリッド駆動制御手段54において、前記モータ走行モードから前記充電走行モードまたは前記エンジン走行モードへ切り換えられること、または前記エンジン出力指令信号の出力が開始されること等に基づいてエンジン28の始動要求が出力されたことが判定され、また、前記充電走行モードまたは前記エンジン走行モードから前記モータ走行モードへ切り換えられること、または前記エンジン出力指令信号の出力が停止されること等に基づいてエンジン28の停止要求が出力されたことが判定される。
エンジン停止中判定手段58は、エンジン28が停止状態であるか否かを判定する。具体的には、例えば、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握されるエンジン28のエンジン回転速度が例えば0[rpm]またはその付近に予め設定された所定値以下であることに基づいて、エンジン28が停止状態であると判定される。
エンジン作働中判定手段59は、エンジン28が作動状態であるか否かを判定する。具体的には、例えば、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握されるエンジン28のエンジン回転速度が例えば600[rpm]程度に予め設定された所定値以上であることに基づいて、エンジン28が作動状態であると判定される。
駐車中判定手段60は、パーキングギヤ22とトランスミッションケース20とが連結される駐車状態であるか否かを判定する。具体的には、例えば、レバーポジションセンサ53から電子制御装置32へ供給される信号から把握されるシフト装置50の操作位置が駐車指令を出力するための駐車指令位置であることに基づいて、駐車状態であると判定される。
出力軸ロック制御手段62は、駐車中判定手段60により駐車状態であると判定され且つエンジン始動停止要求判定手段56によりエンジン28の始動要求または停止要求が出力されたと判定された場合に、その始動要求または停止要求に伴うエンジン28の始動動作または停止動作が完了したか否かを判定し、その判定が肯定された場合には、第2電動機MG2、第1ブレーキB1、および第2ブレーキB2を用いて自動変速機18の遊星歯車装置の各回転要素および出力軸16をロック状態とする。上記自動変速機18の遊星歯車装置および出力軸16をロック状態とするには、例えば、先ず、第2電動機MG2から所定のトルクが出力されてパーキングギヤ22とパーキングロックポール24との噛合歯同士および自動変速機18の遊星歯車装置の噛合歯同士が密着され、次いで、第1ブレーキB1および第2ブレーキB2が共に係合される。
本実施例では、上記エンジン28の始動要求に伴う始動動作が完了したか否かは、例えば、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握される上記始動要求後のエンジン28のエンジン回転速度が例えば600[rpm]程度に予め設定された所定値に達したか否かに基づいて判定される。また、本実施例では、上記エンジン28の停止要求に伴う停止動作が完了したか否かは、例えば、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握される上記停止要求後のエンジン28のエンジン回転速度が例えば0[rpm]またはその付近に予め設定された所定値以下であるか否かに基づいて判定される。
また、出力軸ロック制御手段62は、上記出力軸16をロック状態とする作動が完了したか否かを判定する。具体的には、例えば、前記各油圧スイッチ51および52により把握される第1ブレーキB1および第2ブレーキB2の各油圧値が共に予め設定された所定値以上となったか否かに基づいて、ロック状態とする作動が完了したか否かが判定される。上記所定値は、第1ブレーキB1および第2ブレーキB2がロック状態とされた場合の油圧に基づいて予め実験的に求められて設定される値である。
また、出力軸ロック制御手段62は、上記出力軸16のロック状態を解除する作動が完了したか否かを判定する。具体的には、例えば、前記各油圧スイッチ51および52により把握される第1ブレーキB1および第2ブレーキB2の各油圧値が共に例えば0[Pa]またはその付近に予め設定された所定値以下となったか否かに基づいて、ロック状態を解除する作動が完了したか否かが判定される。
図3は、駆動装置10の制御装置として機能する電子制御装置32の制御作動の要部すなわち駐車状態におけるエンジン始動に際して出力軸16をロック状態とするための制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
図3において、駐車中判定手段60に対応するステップS1(以下、ステップを省略する)では、レバーポジションセンサ53から電子制御装置32へ供給される信号から把握されるシフト装置50の操作位置が駐車指令位置であるか否かに基づいて、パーキングギヤ22とトランスミッションケース20とが連結される駐車状態であるか否かが判定される。
S1の判定が肯定される場合には、エンジン停止中判定手段58に対応するS2において、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握されるエンジン28のエンジン回転速度が例えば0[rpm]またはその付近に予め設定された所定値以下であるか否かに基づいて、エンジン28が停止状態であるか否かが判定される。
S2の判定が肯定される場合には、エンジン始動停止要求判定手段56に対応するS3においては、例えば、ハイブリッド駆動制御手段54において前記モータ走行モードから前記充電走行モードまたは前記エンジン走行モードへ切り換えられることに基づいてエンジン28の始動要求が出力されたか否かが判定される。
S3の判定が否定される場合には、本ルーチンが終了させられるが、肯定される場合には、出力軸ロック制御手段62に対応するS4において、先ず、自動変速機18において所定の変速段例えば低速段が成立させられ、次いで、第2電動機MG2から所定のトルクが出力されてパーキングギヤ22とパーキングロックポール24との噛合歯同士および自動変速機18の遊星歯車装置の噛合歯同士が密着され、そして、油圧制御回路48により第1ブレーキB1および第2ブレーキB2が共に係合されることにより、自動変速機18の遊星歯車装置および出力軸16がロック状態とされる。
次いで、出力軸ロック制御手段62に対応するS5において、例えば、前記各油圧スイッチ51および52により把握される第1ブレーキB1および第2ブレーキB2の各油圧値が共に予め設定された所定値以上となったか否かに基づいて、自動変速機18の遊星歯車装置をロック状態とする作動が完了したか否かが判定される。
S5の判定が否定される場合には、S4以下が繰り返し実施されるが、肯定される場合には、ハイブリッド駆動制御手段54に対応するS6において、エンジン26の始動処理が実行される。
次いで、出力軸ロック制御手段62に対応するS7において、例えば、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握される上記始動要求後のエンジン28のエンジン回転速度が例えば600[rpm]程度に予め設定された所定値に達したか否かに基づいて、エンジン28の始動要求に伴う始動動作が完了したか否かが判定される。
S7の判定が否定される場合には、S6以下が繰り返し実施されるが、S7の判定が肯定される場合とS1、S2および後述のS9の判定が肯定される場合とには、出力軸ロック制御手段62に対応するS8において、第1ブレーキB1および第2ブレーキB2を共に解除する指令が油圧制御回路48に出力されることにより、自動変速機18の遊星歯車装置および出力軸16のロック状態を解除する作動が実施される。
次いで、出力軸ロック制御手段62に対応するS9において、例えば、前記各油圧スイッチ51および52により把握される第1ブレーキB1および第2ブレーキB2の各油圧値が共に例えば0[rpm]またはその付近に予め設定された所定値以下となったか否かに基づいて、自動変速機18の遊星歯車装置のロック状態を解除する作動が完了したか否かが判定される。
S9の判定が否定される場合には、本ルーチンが終了させられる。
ここで、駐車状態におけるエンジン停止に際して自動変速機18をロック状態とするための制御作動を説明するフローチャートに関しては、特に図示しないが、一部が図3のフローチャートと共通である。以下において、共通しない部分のみを説明する。
すなわち、エンジン作動中判定手段59に対応し、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握されるエンジン28のエンジン回転速度が例えば0[rpm]またはその付近に予め設定された所定値以上であるか否かに基づいて、エンジン28が作動状態であるか否かが判定されるステップが、図3のS2に代えて行われる。
また、エンジン始動停止要求判定手段56に対応し、例えば、ハイブリッド駆動制御手段54において前記充電走行モードまたは前記エンジン走行モードから前記モータ走行モードへ切り換えられること等に基づいてエンジン28の停止要求が出力されたか否かが判定されるステップが、図3のS3に代えて行われる。
また、ハイブリッド駆動制御手段54に対応し、エンジン26の停止処理が実行されるステップが、図3のS6に代えて行われる。
また、出力軸ロック制御手段62に対応し、例えば、エンジン回転速度センサ33から電子制御装置32へ供給される信号から把握される上記始動要求後のエンジン28のエンジン回転速度が例えば0[rpm]またはその付近に予め設定された所定値以下であるか否かに基づいて、エンジン28の停止要求に伴う停止動作が完了したか否かが判定されるステップが、図3のS7に代えて行われる。
上述のように、本実施例によれば、パーキングギヤ22とパーキングロックポール24とが連結される駐車状態であるか否かを判定する駐車中判定手段60と、エンジン28の始動要求または停止要求が出力されたか否かを判定するエンジン始動停止要求判定手段56と、駐車中判定手段60により駐車状態であると判定され且つエンジン始動停止要求判定手段56によりエンジン28の始動要求または停止要求が出力されていると判定された場合に、その始動要求または停止要求に伴うエンジン28の始動動作中または停止動作中は第1ブレーキB1および第2ブレーキB2(複数の係合装置)を用いて自動変速機18の出力軸16をロック状態とする出力軸ロック制御手段62とを含むことから、駆動源12から出力される脈動トルクによりパーキングギヤ22とパーキングロックポール24との噛合歯および自動変速機18の遊星歯車装置の噛合歯に激しい振動荷重が加わっても、自動変速機18および出力軸16がロック状態とされることでそれら噛合歯の歯面同士が互いに打ち合うことが抑制されるので、その打ち合いにより発生する歯打ち音を抑制することができる。
また、本実施例によれば、出力軸ロック制御手段62は、自動変速機18において所定の変速段を成立させた状態で第2電動機MG2から所定のトルクを出力してパーキングギヤ22とパーキングロックポール24との噛合歯同士および自動変速機18の遊星歯車装置の噛合歯同士を密着させた後に、上記遊星歯車装置および出力軸16をロック状態とするものである。このことから、出力軸16、パーキングギヤ22、パーキングロックポール24、および自動変速機18の遊星歯車装置の各回転要素が1つの剛体とされ、パーキングギヤ22とパーキングロックポール24との噛合歯および自動変速機18の遊星歯車装置の噛合歯に激しい振動荷重が加わってもそれら噛合歯の歯面同士が互いに打ち合うことが抑制されるので、歯打ち音を十分に抑制することができる。
また、本実施例によれば、駆動源12は、エンジン26と、第1電動機(差動用電動機)MG1と、そのエンジン26の出力を第1電動機MG1および出力軸(伝達部材)16へ分配する遊星歯車装置(差動歯車装置)30とを有し、第1電動機MG1の運転状態が制御されることによりエンジン26と出力軸16との回転速度比を連続的に変化させる電気式無段変速機として機能するものである。このことから、例えば、エンジン26の始動時において、そのエンジン26が自立運転できるまで駆動力を供給する始動用電動機としても機能する第1電動機MG1が回転駆動する際に、遊星歯車装置30からパーキングギヤ22および自動変速機18に伝達される脈動トルクによりそれらの噛合歯に激しい振動加重が加わっても、自動変速機18および出力軸16がロック状態とされることでそれら噛合歯の歯面同士が互いに打ち合うことが抑制されるので、その打ち合いにより発生する歯打ち音を抑制することができる。
また、本実施例によれば、自動変速機18は、シングルピニオン型遊星歯車装置およびタプルピニオン型遊星歯車装置から成る一組のラビニョ型遊星歯車装置と、自動変速機18において成立させる2段の変速段を切り換えるために選択的に係合され、上記シングルピニオン型遊星歯車装置およびタプルピニオン型遊星歯車装置の各回転要素の1つ、すなわち上記シングルピニオン型遊星歯車装置のサンギヤS1および上記ダブルピニオン型遊星歯車装置のリングギヤR1をトランスミッションケース20に連結する第1ブレーキ(係合装置)B1および第2ブレーキ(係合装置)B2とを備えて構成されていることから、第1ブレーキ(係合装置)B1および第2ブレーキ(係合装置)B2を共に係合することで自動変速機18のラビニョ型遊星歯車装置がロック状態すなわち一体回転状態とされる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
例えば、前述の実施例において、自動変速機18は、第2電動機MG2の出力したトルクが増大させられて出力軸16に付加されるように第2電動機MG2と出力軸16との間に備えられた2段のギヤ段を有する自動変速機(減速機)であったが、この自動変速機18に限らず他の変速機であっても本発明は適用され得る。例えば、1段または3段以上のギヤ段を有していても良く、また、変速比が1以下のギヤ段を有していてもよい。要するに、第2電動機MG2の出力したトルクが出力軸16に伝達されるようにその第2電動機MG2と出力軸16との間に備えられた歯車伝達機構を有する自動変速機であればよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ハイブリッド車両用駆動装置(駆動装置)
12:駆動源
14:駆動輪
16:出力軸(伝達部材)
18:遊星歯車式自動変速機(自動変速機)
20:トランスミッションケース(非回転部材)
22:パーキングギヤ
32:電子制御装置
56:エンジン始動停止要求判定手段
60:駐車中判定手段
62:出力軸ロック制御手段
MG2:第2電動機(電動機)

Claims (1)

  1. 少なくともエンジンを有する駆動源と、複数の係合装置を選択的に作動させることによって複数段のギヤ段を成立させる遊星歯車式の自動変速機と、該自動変速機を介して駆動輪に連結された電動機と、該自動変速機の出力軸に固定され、駐車指令が出力された場合にパーキングロックポールと噛み合うパーキングギヤとを備えたハイブリッド車両用駆動装置の制御装置であって、
    前記パーキングギヤと前記パーキングロックポールとが噛み合う駐車状態であるか否かを判定する駐車中判定手段と、
    前記エンジンの始動要求または停止要求が出力されたか否かを判定するエンジン始動停止要求判定手段と、
    前記駐車中判定手段により駐車状態であると判定され且つ前記エンジン始動停止要求判定手段により前記エンジンの始動要求または停止要求が出力されたと判定された場合に、該始動要求または該停止要求に伴う該エンジンの始動動作中または停止動作中は前記複数の係合装置を用いて前記自動変速機の出力軸をロック状態とする出力軸ロック制御手段と
    を、含むことを特徴とするハイブリッド車両用駆動装置の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014031123A (ja) * 2012-08-03 2014-02-20 Honda Motor Co Ltd ハイブリッド車両
JP2017178191A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 スズキ株式会社 ハイブリッド車両の変速制御装置

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