JP2014028914A - ホットメルト接着剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリオレフィンおよび不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)を構成単位とし、50〜250mgKOH/gの酸価を有する共重合体を含有してなるホットメルト接着剤。さらに、共重合体の構成単位に脂肪族不飽和炭化水素を加えてなるホットメルト接着剤とすることが好ましい。また、さらに粘着付与樹脂を含有させてなるホットメルト接着剤としてもよい。
【選択図】 なし
Description
従来、ポリオレフィン樹脂用のホットメルト接着剤としては、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(SBS)等に粘着付与樹脂成分およびプロセスオイルなどの液状可塑剤を添加してなるもの等が知られている(例えば特許文献1,2参照)。
本発明の目的は、ポリオレフィン樹脂の成形品等と極性の高い被着体に対して優れた接着性を有するホットメルト接着剤を提供することにある。
(1)適度な流動性を有するため、塗工性に優れる。
(2)ポリオレフィン樹脂の成形品と極性の高い被着体との接着性に優れる。
本発明におけるポリオレフィン(A)には、オレフィンの1種または2種以上の(共)重合体、並びにオレフィンの1種または2種以上と他の単量体の1種または2種以上との共重合体が含まれる。
上記オレフィンには、炭素数(以下、Cと略記)2〜30のアルケン、例えばエチレン、プロピレン、1−および2−ブテン、およびイソブテン、並びにC5〜30のα−オレフィン(1−ヘキセン、1−デセン、1−ドデセン等);他の単量体には、オレフィンとの共重合性を有するC4〜30の不飽和単量体、例えば、酢酸ビニルが含まれる。
これらのうち、後述する不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)および脂肪族不飽和炭化水素(C)との共重合性の観点から好ましいのはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、プロピレン/C4〜30の不飽和単量体共重合体、さらに好ましいのはエチレン/プロピレン共重合体、プロピレン/C4〜30の不飽和単量体共重合体である。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフ
[「Alliance GPC V2000」、Waters(株)製]
検出装置 :屈折率検出器
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED−B 2本直列
[ポリマーラボラトリーズ(株)製]
カラム温度 :135℃
(A)の炭素1,000個(炭素数1,000個ともいう)当たりの該分子末端および/または分子鎖中の二重結合数は、(A)と、(B)、もしくは(B)および(C)との共重合性および共重合体(X)の生産性の観点から好ましくは0.1〜20個、さらに好ましくは0.3〜18個、とくに好ましくは0.5〜15個である。
ここにおいて該二重結合数は、(A)の1H−NMR(核磁気共鳴)分光法のスペクト
ルから求めることができる。すなわち、該スペクトル中のピークを帰属し、(A)の4.5〜6ppmにおける二重結合由来の積分値および(A)由来の積分値から、(A)の二重結合数と(A)の炭素数の相対値を求め、(A)の炭素1,000個当たりの該分子末端および/または分子鎖中の二重結合数を算出する。後述の実施例における二重結合数は該方法に従った。
これらのうち得られる(A)と、(B)、もしくは(B)および(C)との共重合性の観点から好ましいのは、分子末端および/または分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすい(1)の方法である。
本発明における不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)は、重合性不飽和基を1個有するC3〜30の(ポリ)カルボン酸(無水物)である。なお、本発明において不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)は、不飽和モノカルボン酸、不飽和ポリカルボン酸および/または不飽和ポリカルボン酸無水物を意味する。
該(B)のうち、不飽和モノカルボン酸としては、脂肪族(C3〜24、例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸)、脂環含有(C6〜24、例えばシクロヘキセンカルボン酸);不飽和ポリ(2〜3またはそれ以上)カルボン酸(無水物)としては、不飽和ジカルボン酸(無水物)[脂肪族ジカルボン酸(無水物)(C4〜24、例えばマレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、およびこれらの無水物)、脂環含有ジカルボン酸(無水物)(C8〜24、例えばシクロへキセンジカルボン酸、シクロヘプテンジカルボン酸、ビシクロヘプテンジカルボン酸、メチルテトラヒドロフタル酸、およびこれらの無水物)等]、不飽和トリカルボン酸(無水物)[脂肪族トリカルボン酸(無水物)(C5〜24、例えばアコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸、およびこれらの無水物)、脂環含有トリカルボン酸(無水物)(C9〜24、例えば4−シクロヘキセン−1,2,3−トリカルボン酸、4−シクロヘプテン−1,2,3−トリカルボン酸およびこれらの無水物)等]等が挙げられる。(B)は1種単独でも、2種以上併用してもいずれでもよい。
上記(B)のうち後述する脂肪族不飽和炭化水素(C)との、共重合性の観点から好ましいのは不飽和ジカルボン酸(無水物)、さらに好ましいのは脂肪族不飽和ジカルボン酸(無水物)、とくに好ましいのは脂肪族不飽和カルボン酸無水物、最も好ましいのは無水マレイン酸である。
本発明における脂肪族不飽和炭化水素(C)には、前記(A)を構成するC2〜30のアルケン、C6〜36(さらに好ましくはC8〜30)の、直鎖α−オレフィンおよび分岐鎖を有するα−オレフィンの他、オレフィンとの共重合性を有するC4〜30のその他の不飽和単量体(ブタジエン等)が含まれる。
上記直鎖α−オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
また、分岐鎖を有するα−オレフィンとしては、プロピレン三量体、プロピレン四量体およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
上記(C)のうち、(A)、(B)との共重合性および得られるホットメルト接着剤の接着性の観点から好ましいのは、C6〜36(さらに好ましくはC8〜30)の、直鎖α−オレフィンおよび分岐鎖を有するα−オレフィンである。
本発明における共重合体(X)は、前記(A)、(B)、もしくは、(A)、(B)、(C)を、ラジカル発生源[ラジカル開始剤(D)、熱、光等]の存在下または非存在下で共重合させることにより得られる。
ラジカル開始剤(D)としては、例えばアゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等]、過酸化物〔単官能(分子内にパーオキシド基を1個有するもの)(ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド等)および多官能(分子内にパーオキシド基を2個以上有するもの)[2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジアリルパーオキシジカーボネート等]〕等が挙げられる。
これらのうち(A)、(B)、もしくは、(A)、(B)、(C)のグラフト共重合性の観点、すなわち後述する、(A)を幹、(B)もしくは(B)と(C)の(共)重合体を枝とするグラフト共重合体の形成性の観点から好ましいのは、過酸化物、さらに好ましいのは単官能過酸化物、とくに好ましいのはジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシドである。
本発明における共重合体(X)は、前記ポリオレフィン(A)および不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)を構成単位としてなる。
また、(X)は、(B)の共重合率を高めてホットメルト接着剤の接着性をより向上させる観点から、さらに上記構成単位に脂肪族不飽和炭化水素(C)を加え、(A)、(B)および(C)を構成単位とする共重合体としてもよい。
なお、(X)の製造に際しては、共重合の構成単位としてスチレンもしくはスチレン誘導体(C9〜C15のもの、例えばメチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、m−ブチルスチレン等)を含有しないことが後述する成形品(以下単に成形品ということがある)の接着性の観点から好ましい。
[1](A)、(B)、もしくは(A)、(B)、(C)を適当な有機溶媒[C3〜18、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(ジ−、トリ−、およびテトラクロロエタン、ジクロロブタン等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジ−t−ブチルケトン等)、エーテル(エチル−n−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、ジオキサン等)]に懸濁あるいは溶解させ、これに必要により、(D)[もしくは(D)を適当な有機溶媒(上記に同じ)に溶解させた溶液]、後述の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌する方法(溶液法);
[2](A)、(B)、もしくは(A)、(B)、(C)、および必要により(D)、(t)、(f)を予め混合し、押出機、バンバリーミキサー、ニーダ等を用いて溶融混練する方法(溶融法)。
(t)の使用量は、(A)、(B)の合計重量、もしくは、(A)、(B)、(C)の合計重量に基づいて通常30%以下、(A)、(B)、もしくは(A)、(B)、(C)の共重合性および(X)の生産性の観点から好ましくは0.1〜20%である。
(f)の使用量は、(A)、(B)の合計重量、もしくは、(A)、(B)、(C)の合計重量に基づいて通常5%以下、生産性、(A)、(B)、(C)の安定性および(A)、(B)、(C)の反応性の観点から好ましくは0.01〜0.5%である。
ここにおける酸価は、JIS K0070に準じて以下の(i)〜(iii)の手順で測定して得られる値である。
(i)100℃に温度調整したキシレン100gに(X)1gを溶解させる。
(ii)同温度でフェノールフタレインを指示薬として、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液[商品名「0.1mol/Lエタノール性水酸化カリウム溶液」、和光純薬(株)製]で滴定を行う。
(iii)滴定に要した水酸化カリウム量をmgに換算して酸価(単位:mgKOH/g)を算出する。
なお、上記測定では1個の酸無水物基は1個のカルボキシル基と等価になる結果が得られる。後述の実施例における酸価は該方法に従った。
(1)適当な有機溶媒に懸濁もしくは溶解させ、加熱撹拌の条件下で、(A)と(B)の構成単位を共重合させる方法。
(2)(A)と(B)に、さらに(C)を構成単位に加えて、(1)と同様にして共重合させる方法。
上記(1)は、具体的には、(A)および(B)を適当な有機溶媒[C3〜18、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(ジ−、トリ−およびテトラクロロエタン、ジクロロブタン等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジ−t−ブチルケトン等)、エーテル(エチル−n−プロピルエーテル、ジ−i−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、ジオキサン等)等]に懸濁もしくは溶解させ、これに必要により、(D)[もしくは(D)を適当な有機溶媒(上記に同じ)に溶解させた溶液]、前記の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌して行うことができる。
上記(1)、(2)のうち(2)は、(C)を構成単位に加えることにより(B)の共重合率を容易にコントロールして(X)の酸価を上記範囲にできることから好ましい方法である。
[1](A)を幹、(B)もしくは(B)と(C)の(共)重合体を枝とするグラフト共重合体。
[2](A)および(B)、もしくは(A)、(B)および(C)のランダムおよび/またはブロック共重合体。
上記[1]の形態は、好ましくは(D)(さらに好ましくは過酸化物)の存在下、(A)および(B)もしくは(A)、(B)および(C)を加熱溶融、もしくは適当な有機溶媒に懸濁もしくは溶解させ、さらに必要により前記の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌することにより形成させることができる。
上記[2]の形態は、好ましくは(D)(さらに好ましくはアゾ化合物)の存在下、(A)および(B)、もしくは(A)、(B)および(C)を加熱溶融、もしくは適当な有機溶媒に懸濁もしくは溶解させ、さらに必要により後述の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌することにより形成させることができる。
[1]、[2]の形態のうち[1]の形態が、後述するホットメルト接着剤の接着性の観点から好ましい。
本発明のホットメルト接着剤(H)は、前記ポリオレフィン(A)および不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)を構成単位とし、50〜250mgKOH/gの酸価を有する共重合体(X)を含有してなる。
(E)としては、ロジン/ロジン誘導体樹脂(Mn200〜1,000、例えば重合ロジン、ロジンエステル、これらのフェノール変性物および不飽和酸変性物)、テルペン樹脂[Mn300〜1200、例えばα−ピネン、β−ピネン、リモネン等の(共)重合体およびこれらのフェノール変性物]、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂[Mn300〜1,200、例えばC5留分、C9留分、C5/C9留分およびジシクロペンタジエン等の(共)重合体]、スチレン樹脂[Mn500〜5,000、例えばスチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエン等の(共)重合体でガラス転移点(以下Tgと略記)が40℃以上のもの]、キシレン樹脂(Mn300〜3,000、例えばキシレンホルムアルデヒド樹脂)、フェノール樹脂(Mn300〜3,000、例えばフェノールホルムアルデヒド樹脂、フェノールキシレンホルムアルデヒド樹脂)、ケトン樹脂(Mn300〜3,000、メチルシクロヘキサノン−ホルムアルデヒド縮合物)およびこれらの樹脂の水素化体から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられる。これらのうち好ましいのは、接着性の観点からテルペン樹脂の水素化体および石油樹脂の水素化体、さらに好ましいのはC9留分およびC5/C9留分の(共)重合石油樹脂の水素化体である。
該接着剤の全重量に基づく各添加剤(F)の使用量は、(F1)は通常10%以下、好ましくは1〜5%;(F2)は通常15%以下、好ましくは3〜10%;(F3)は通常20%以下、好ましくは1〜10%;(F4)は通常10%以下、好ましくは1〜5%;(F5)は通常20%以下、好ましくは0〜15%、特に好ましくは0〜10%;(F6)は通常15%以下、好ましくは3〜10%;(F7)は通常1〜20%以下、好ましくは5〜15%;(F8)は通常3%以下、好ましくは0.01〜1%;(F9)は通常3%以下、好ましくは0.01〜1%;(F10)は通常20%以下、好ましくは5〜15%である。
(F1)〜(F10)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれの添加剤が該当する添加効果を奏する量を他の添加剤としての効果に関わりなく使用するのではなく、他の添加剤としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
また、該適用対象の極性の高い被着体としては、例えば、10.0〜13.0の溶解度パラメータ(以下、SP値と略記)を有するものが挙げられる。
ここにおいてSP値とは、凝集エネルギー密度をΔE(単位はcal/モル)、分子容をV(単位はcm3/モル)とするとき、下記の式で定義される量を意味するものとする
。
SP値=(ΔE/V)1/2 [単位は(cal/cm3)1/2]
具体的なSP値の求め方は例えばFedorsの方法が知られており、該方法は、該方法で得られたSP値とともに、「A Method for Estimating
both the Solubility Parameters and
Molar Volumes of Liquids,
POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,
FEBRUARY,1974,vol.14,Issue2、p.147−154」に記載されており、本発明ではこれらを用いることができる。
製造例1
反応容器に、プロピレン98モル%およびエチレン2モル%を構成単位とするポリオレフィン(A0−1)[商品名「サンアロマーPZA20A」、サンアロマー(株)製、Mn100,000、炭素1,000個当たりの分子末端および/または分子鎖中の二重結合数0個、以下同じ。]100部を窒素雰囲気下に仕込み、気相部分に窒素を通気しながらマントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら360℃で70分間熱減成を行い、ポリオレフィン(A−1)を得た。(A−1)は、炭素1,000個当たりの分子末端および/または分子鎖中の二重結合数は7.2個、Mnは3,000であった。
製造例1において、表1に従って熱減成を行った以外は、製造例1と同様に行い、ポリオレフィン(A−2)〜(A−6)を得た。結果を表1に示す。
製造例7
反応容器に(A−1)100部、無水マレイン酸(B−1)24部、1−デセン(C−1)18.5部、およびキシレン100部を仕込み、窒素置換後、窒素通気下に130℃まで加熱昇温して均一に溶解させた。ここにジクミルパーオキシド[商品名「パークミルD」、日油(株)製](D−1)0.5部をキシレン10部に溶解させた溶液を10分間で滴下した後、キシレン還流下3時間撹拌を続けた。その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)でキシレンおよび未反応の無水マレイン酸を留去して、共重合体(X−1)を得た。(X−1)は、酸価は95、Mnは5,000であった。
製造例7において、表2、3に従って、各使用原料を用いた以外は、製造例7と同様に行い、共重合体(X−2)〜(X−21)、(RX−1)〜(RX−8)を得た。結果を表2、3に示す。
実施例1
前記得られた共重合体(X−1)80部および粘着付与樹脂[部分水添石油樹脂[C9留分共重合体主成分、「アルコンM−115」、荒川化学(株)製。以下同じ](E−1)20部を配合し、ジャケットの熱媒温度を160℃に設定した、直径Dが1インチ、スクリュー軸の長さLが10インチ(L/D比=10)の連続混合可能な加熱溶融混練機[「KRC S1」、栗本鉄工(株)製]を用いて溶融混練することにより、(X−1)を
含有してなるホットメルト接着剤(H−1)を得た。得られたホットメルト接着剤(H−1)について、下記試験方法により流動性およびT型剥離接着強度を評価した。結果を表4に示す。
実施例1において、表4、5に従って各使用原料を用いた以外は、実施例1と同様に行い、ホットメルト接着剤(H−2)〜(H−22)、(RH−1)〜(RH−8)を得た。得られ各ホットメルト接着剤について、実施例1と同様に流動性およびT型剥離接着強度を評価した。結果を表4、5に示す。
ホットメルト接着剤を超音波カッターにてタテ10mm×ヨコ10mm×厚さ5mmにカットしたものを試験片とした。傾斜角45°のポリプロピレン板に両面テープにて貼り付け、温度120℃の雰囲気中で5分間静置し、試験片が当初位置から流動した距離を測定した(単位:mm)。
ホットメルト接着剤を長さ150mm×幅25mm×厚さ0.5mmのポリプロピレン不織布(以下、PPNWと略記)の片面に25mm幅で塗布(接着剤の温度150℃、塗布量0.04g/m2)し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETと略記
)を重ねて120℃で500g/m2の荷重をかけて貼り合わせた。その後25℃雰囲気
下で24時間静置した後、JIS K6854−3に準拠して、オートグラフを用いて300mm/分の引張速度で剥離強度を測定し、剥離強度の最大値をT型剥離接着強度とした(単位:g/25mm)。
Claims (9)
- ポリオレフィン(A)および不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)を構成単位とし、50〜250mgKOH/gの酸価を有する共重合体(X)を含有してなるホットメルト接着剤(H)。
- (B)が、不飽和ジカルボン酸(無水物)である請求項1記載の接着剤。
- さらに、共重合体(X)の構成単位に脂肪族不飽和炭化水素(C)を加えてなる請求項1または2記載の接着剤。
- (X)が、(A)を幹、(B)もしくは(B)と(C)の(共)重合体を枝とするグラフト共重合体である請求項1〜3のいずれか記載の接着剤。
- (A)が、炭素数1,000個当たり0.1〜20個の二重結合を有する請求項1〜4のいずれか記載の接着剤。
- (A)が、数平均分子量30,000〜400,000のポリオレフィン(A0)の、熱減成物である請求項1〜5のいずれか記載の接着剤。
- (A)と(B)の重量比が、30/70〜92/8である請求項1〜6のいずれか記載の接着剤。
- (A)、(B)および(C)の合計重量に基づく含有量が、(A)が20〜85%、(B)が8〜45%、(C)が5〜65%である請求項3〜7のいずれか記載の接着剤。
- さらに、粘着付与樹脂(E)を含有させてなる請求項1〜8のいずれか記載の接着剤。
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