JP2014019599A - 高分散性ナノマテリアルの調製方法 - Google Patents

高分散性ナノマテリアルの調製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液相分散性のみならず気相分散性にも優れたナノマテリアルを簡便かつ高収率に得る方法を提供する。
【解決手段】原末を溶媒に混合し懸濁する懸濁工程と、懸濁工程で得られた懸濁液を濾過する濾過工程と、濾過工程で得られた濾液を直ちにかつ急速に凍結固化する凍結工程と、凍結工程で得られた凍結固化物から真空乾燥により溶媒を昇華除去する真空乾燥工程と、を有することを特徴とする、高分散性ナノマテリアルの調製方法である。特に、常温常圧で個体の溶媒を用いること、懸濁工程で溶媒の融点以下の温度でシャーベット状態で混合させること、濾過工程の前に懸濁液を一旦凍結後再融解すること等により、簡便かつ高収率に液相及び気相のいずれにおいても高分散性を有するナノマテリアルを得ることができる。
【選択図】図12

Description

本発明は、高分散性ナノマテリアルの調製方法に関する。詳しくは、液相分散性のみならず気相分散性にも優れたナノマテリアルを簡便かつ高収率に得る方法に関するものである。
ナノマテリアルはナノメートル(nm、1nm=10-9m)領域の材料であり、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)、フラーレン等がある。ナノマテリアルは、導電性や機械的特性、化学的安定性等に優れており、既に触媒や液晶等の基盤材料として利用されているとともに、近年では医療や化粧品等の分野への応用も期待されている。
しかし、ナノマテリアルを構成する原子は全てが表面原子であるか表面原子である割合が高いことから、隣接するナノマテリアルとの間で強いファンデアワールス力やπ−π相互作用が働くので、極めて凝集し易く、水にも有機溶媒にも分散し難いという共通の欠点を有している。
そこで、従来、例えばCNTを液相分散させる方法として、CNT表面をプリスタン、ポリアミノベンゼン、ポリエチレングリコール等で化学修飾して親媒性を与え、ジクロロベンゼンやクロロホルム等に分散させる方法(例えば、非特許文献1参照)、SDSやSDBS等の界面活性剤をCNTの表面に吸着させて親水性を高め水に分散させる方法(例えば、非特許文献2及び3参照)、ピレン誘導体、ピレンポリマー、ポリイミド、DNA等を分散剤として用いて水に分散させる方法(非特許文献4〜8参照)等が提案されてきた。
しかしながら、これらの液相分散方法は、CNT表面に親媒性分子や分散剤を導入するものであるので、CNT本来の物性に何らかの影響を与えてしまうことが懸念されるとともに、製造コストの面でも不利であり、分散剤等を用いずに安価にCNTを液相に高分散させる方法が求められていた。
一方、ナノマテリアルは、工業的利用における便益性が期待されている一方で、生体への影響が懸念されている。特にCNTは安定性が高く、その形状がアスベストと類似しており、実験動物の腹腔内投与により中皮腫発がん性が示されている。ナノマテリアルの有害性は暴露経路により大きく変わることが示されており、人においては、全身暴露による吸入毒性が最も重要である。
しかしながら、上記のとおりナノマテリアルは凝集体を作り易く、液相だけでなく気相においても同様に分散性を確保することが困難であり、気相に分散させて実験動物に吸入させようとしても分散性が低いため、人において問題となる気相で分散したナノマテリアルの独立体(凝集体を形成せずにナノマテリアル単独で存在する粒子)の吸入毒性を模倣することができない。つまり、ナノマテリアルの独立体と凝集体とでは吸入毒性試験における挙動が異なるため、気相分散性の低い検体では凝集体の試験結果への影響を排除できず、ナノマテリアルの独立体の吸入毒性を正しく評価できないという問題があった。
また、上記従来の液相分散技術によっても、CNT表面の親媒性分子や分散剤と溶媒との相互作用によって分散性を確保するものであるため、溶媒が存在しない状態では分散性が確保できず、気相分散性に優れたナノマテリアルを得ることができなかった。
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、液相分散性のみならず気相分散性にも優れたナノマテリアルを得る方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ナノマテリアル本来の物性を変化させることなく、簡便かつ高収率で安価に、分散性に優れたナノマテリアルを得る方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)即ち、本発明は、原末を溶媒に混合し懸濁する懸濁工程と、前記懸濁工程で得られた懸濁液を濾過する濾過工程と、前記濾過工程で得られた濾液を直ちにかつ急速に凍結固化する凍結工程と、前記凍結工程で得られた凍結固化物から真空乾燥により前記溶媒を昇華除去する真空乾燥工程と、を有することを特徴とする、高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(2)本発明はまた、前記溶媒は、常温常圧で個体である、(1)に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(3)本発明はまた、前記溶媒は、ターシャリーブチルアルコール、1,4−ジオキサン、p−キシレン、ジフェニルメタン、シクロヘキサノール、フェノキシエタノール、1,3−ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテル、アセトフェノン、プロピオフェノン、安息香酸ベンジル、p−クロロトルエン又は1,2,4−トリクロロベンゼンである、(2)に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(4)本発明はまた、前記懸濁工程は、前記原末を前記溶媒に添加して撹拌しながら前記溶媒の融点以下の温度まで冷却しシャーベット状態で更に混合させることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(5)本発明はまた、前記懸濁工程と前記濾過工程の間に、前記懸濁工程で得られた懸濁液を凍結した後再融解する凍結再融解工程を更に有する、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(6)本発明はまた、前記濾過工程は、フィルターを振動させながら前記懸濁液を濾過することを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(7)本発明はまた、前記凍結工程及び前記真空乾燥工程に替えて、前記濾過工程で得られた濾液から直ちにかつ急速に臨界点乾燥により前記溶媒を昇華除去する臨界点乾燥工程を更に有する、(1)に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(8)本発明はまた、前記溶媒は二酸化炭素、エタン、プロパン、エチレン又はプロピレンである、(7)に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
(9)本発明はまた、前記ナノマテリアルは、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンブラック、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、銀、鉄、アルミナ、酸化セリウム、白金ナノコロイド、量子ドット又はニッケルである、(1)〜(8)のいずれか1つに記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法である。
本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法によれば、原末を溶媒に混合して懸濁し、得られた懸濁液を濾過することにより、懸濁液中のナノマテリアルの凝集体を除去して独立体のみを取り出すことができ、また、得られた濾液を直ちにかつ急速に凍結固化することにより、ナノマテリアルの再凝集化を防止して、高分散状態を維持したまま凍結固化物とすることができる。更に、得られた凍結固化物から真空乾燥により溶媒を昇華除去することにより、溶媒を固相から液相を介さずに気化して除去するので、表面張力の影響を受けることがなく、ナノマテリアルを高分散状態のまま独立体として取得することができる。
特に、常温常圧で個体の溶媒を用いることにより、凍結及び昇華除去が容易となるので、製造コストを抑えて目的の高分散性ナノマテリアルを得ることができる。
また、懸濁工程において、溶媒の融点以下の温度においてシャーベット状態で混合させることにより、混練効果によって液相で混合するよりも懸濁液の分散性が向上するので、得られる高分散性ナノマテリアルの収率を向上させることができる。
更に、濾過工程の前に、懸濁工程で得られた懸濁液を一旦凍結した後再融解することにより、液体より個体の体積の方が大きい溶媒では、液体の状態でナノマテリアルの凝集体の中に浸透した溶媒が凍結により膨張し、凝集体を分散させるので、高分散性ナノマテリアルの収率を向上させることができる。
また、濾過工程において、フィルターを振動させながら懸濁液を濾過することにより、高分散性ナノマテリアルの収率を更に向上させることができる。
更に、凍結及び真空乾燥工程に替えて、濾過工程で得られた濾液から直ちにかつ急速に臨界点乾燥により前記溶媒を除去することによっても、同様の効果を達成することができる。
本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法によれば、ナノマテリアル本来の物性を変化させることなく、液相及び気相の何れにおいても極めて高い分散性を有する高分散性ナノマテリアルを得ることができる。即ち、本発明により得られる高分散性ナノマテリアルは、適当な溶媒に再懸濁させ、或いは適当な方法で気相に分散させると、いずれも速やかに高分散し、その後も高分散状態を長く保持することができるものである。
実施例1の懸濁工程における試料(MWCNT)の様子を示した写真である。 実施例1の凍結再融解工程における試料の様子を示した写真である。 実施例1の凍結再融解処理の有無による懸濁液の分散性を比較した写真である。 実施例1の濾過工程に供する懸濁液の様子を示した写真である。 実施例1の濾過工程で用いた振動モーターを装着した金属フィルターの写真である。 実施例1の濾過工程の様子を示した写真である。 実施例1の凍結・真空乾燥工程の様子を示した写真である。 実施例1の凍結・真空乾燥工程で得られた目的物(処理体1)の写真である。 MWCNT原末と実施例1で得られた処理体1の外観を比較した写真である。 MWCNT原末と実施例1で得られた処理体1の走査型電子顕微鏡写真である。 MWCNT原末と実施例1で得られた処理体1の再懸濁による液相分散性を比較した写真である。 MWCNT原末と実施例1で得られた処理体1の気相分散性を測定した結果を示したグラフである。 MWCNT原末と実施例1で得られた処理体1の気相分散性を測定した結果を示した表である。 MWCNT原末と実施例1で得られた処理体1の長さの分布を測定した結果を示したグラフである。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法は、原末を溶媒に混合し懸濁する懸濁工程と、前記懸濁工程で得られた懸濁液を濾過する濾過工程と、前記濾過工程で得られた濾液を直ちに凍結固化する凍結工程と、前記凍結工程で得られた凍結固化物から真空乾燥により前記溶媒を昇華除去する真空乾燥工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明の調製方法を利用可能なナノマテリアルとしては、単層又は多層のカーボンナノチューブ(CNT)、C60フラーレン、C70フラーレン等のフラーレン、カーボンブラック、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、銀、鉄、アルミナ、酸化セリウム、白金ナノコロイド、量子ドット、ニッケル等が挙げられ、これらの中では、特にCNTに好適に利用することができる。これらのナノマテリアルは、いずれも構成する原子が表面原子ばかりであること等から極めて凝集し易く、分散性に乏しいという欠点を有するが、本発明の方法によれば、液相及び気相のいずれにおいても分散性に優れたナノマテリアルとすることができる。
本発明で利用される溶媒としては、ナノマテリアル原末を懸濁させて濾過に供することができ、濾液から凍結乾燥により除去可能なものであれば特に限定されるものではないが、凍結のし易さ及び真空乾燥による昇華除去のし易さの観点から、常温・常圧で個体の高融点溶媒、すなわち融点が常温(5〜15℃)以上の溶媒が好ましい。具体的には、ターシャリーブチルアルコール(TBA)、1,4−ジオキサン、p−キシレン、ジフェニルメタン、シクロヘキサノール、フェノキシエタノール、1,3−ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテル、アセトフェノン、プロピオフェノン、安息香酸ベンジル、p−クロロトルエン、1,2,4−トリクロロベンゼン等が挙げられ、これらの中ではTBAが特に好適に利用される。
本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法では、まず、懸濁工程において、上記ナノマテリアルの原末を上記溶媒に混合して懸濁する。原末と溶媒との混合は、溶媒の融点以上の温度において液相で行ってもよいが、好ましくは、溶媒の融点以上の温度下で原末を溶媒に添加して、撹拌しながら溶媒の融点以下の温度まで冷却し、半固相のシャーベット(スラリー)状態で更に混合するのがよい。原末と溶媒を半固相で混合することにより、混練効果によって液相で混合するよりも懸濁液の分散性が向上し、結果として得られる目的物の収率が上がるからである。
また、上記懸濁工程で得られた懸濁液は、そのまま濾過工程に供してもよいが、利用する溶媒によっては、懸濁液を一旦凍結した後再融解してから濾過工程に供することが好ましい。即ち、液体より個体の体積の方が大きい溶媒では、液体の状態でナノマテリアルの凝集体の中に浸透した溶媒が凍結により膨張し、凝集体を分散させるので、結果として得られる目的物の収率が向上するからである。
次に、濾過工程において、上記懸濁工程で得られた懸濁液を濾過する。これにより、懸濁液中のナノマテリアルの凝集体を除去して独立体のみを取り出すことができる。懸濁液の濾過方法は特に限定されるものではなく、自然濾過、減圧濾過、加圧濾過、遠心濾過等を用いることができるが、好ましくは自然濾過であり、更に目詰まりを抑制し濾過効率を向上させる観点から、振動モーター等を取り付けたフィルター等を利用してフィルターを振動させながら懸濁液を濾過することが好ましい。利用するフィルターの種類は特に限定されるものではなく、例えば、金属フィルター、セルロース(濾紙)、ガラス繊維フィルター、メンブレンフィルター等を利用することができるが、強い相互作用により結合している凝集体からナノマテリアルの独立体を強力に乖離させる観点から、好ましくは金属フィルターがよく、ナノマテリアルの凝集体が補足され独立体は通過する程度の目開き(例えばCNTの場合1〜50μm)のものが利用される。
次いで、凍結工程において、上記濾過工程で得られた濾液を直ちにかつ急速に凍結固化する。濾液を直ちに濾過することにより、ナノマテリアルの再凝集化を防止して、高分散状態を維持したまま凍結・乾燥することができるので、結果として得られる目的物の収率を向上させることができる。また、濾液を急速に凍結することにより、溶媒が非晶質の状態で固化するため、真空乾燥により溶媒が昇華し易く乾燥時間を短縮させることができる。濾液の凍結方法は特に限定されるものではなく、例えば、濾液に液体窒素等の冷媒を直接投下する方法、濾液を噴霧して急速冷却する方法等が挙げられる。
そして、最後に、真空乾燥工程において、上記凍結工程で得られた凍結固化物から真空乾燥により溶媒を昇華除去する。これにより、溶媒を固相から液相を介さずに気化して除去するので、表面張力の影響を受けることがなく、ナノマテリアルを高分散状態のまま独立体として取得することができる。真空乾燥の方法は特に限定されるものではなく、例えば溶媒回収型真空ポンプ等を利用して行うことができる。
なお、本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法では、上記凍結工程及び上記真空乾燥工程の替わりに臨界点乾燥工程を設け、上記濾過工程で得られた濾液から直ちにかつ急速に臨界点乾燥により溶媒を除去するようにしてもよい。即ち、溶媒の臨界点以上に温度を上げて超臨界状態で濾液から溶媒を除去するので、上記凍結・乾燥の場合と同様に、表面張力を掛けることがなく、ナノマテリアルの高分散状態を維持したまま目的物を得ることができる。臨界点乾燥を利用する場合の溶媒としては、臨界温度が室温付近で臨界圧力が数十気圧程度のものであれば特に限定されるものではなく、二酸化炭素、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン等が挙げられるが、これらの中では、特に二酸化炭素が好適に利用される。
本発明の方法で得られた高分散性ナノマテリアルは、ナノマテリアル本来の諸物性を維持しつつ、液相及び気相の何れにおいても極めて高い分散性を発揮するものであり、適当な溶媒に再懸濁させ、或いは適当な方法で気相に分散させると、いずれも速やかに高分散し、その後も高分散状態を長く保持することができる。
次に、本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法を、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
高分散性多層カーボンナノチューブ(MWCNT)の調整
本発明の方法により、MWCNT原末からTBAを用いて高分散性MWCNTを調整した。
マントルヒーター(柴田科学社製)でTBA((CH33COH、関東化学株式会社製、特級、分子量74.12、融点25.55℃、密度0.787)500mL(390g)を60℃に加温して溶解した。500mLボトルにMWCNT原末(保土ヶ谷化学社製「MWNT−7」、繊維径40〜90nm、平均一次粒径:直径60nm、長さ10um、製品粒径30〜100nm(SEM)、密度0.005〜0.01g/m3(沈降嵩密度法)、比表面積25〜30m2/g(窒素吸着法)、炭素純度99.5%以上)を0.2g投入し、上記により得られた約200mLのTBAを加えてMWCNTを分散させた後、TBAを撹拌しながら氷冷してシャーベット状にした。更に、スパーテルでTBAを練るように混和し、TBAとMWCNTを肉眼的に均一になるまで混和した(図1参照)。次いで、ボトルを−25℃で凍結して一晩放置した後(図2参照)、約60℃に加温し、TBAを添加して全量を500mLとした。
図3(a)は、得られた懸濁液のボトルを転倒混和により混合し、30分間放置したものであり、図3(b)は、凍結再融解処理を施さなかった以外は上記と同様に処理したものである。これより、懸濁液の凍結再融解により、MWCNTの分散性が向上することが確認された。
次に、ボトルを激しく振盪させてMWCNTを分散させ(図4参照)、ボトルを約60℃に加温した。振動モーター(DCモーター、T.P.C.社製「FM34F」、標準電圧3.0V(使用範囲;2.5〜3.5V)、標準電流100mA以下、標準回転数13,000rpm、振動量17.6m/s2(1.8G))を4個装着したフィルター(金属製シーブ、セイシン企業社製、メッシュサイズ25um)を用いて(図5(b)参照)、MWCNT懸濁液をフィルターを振動させながら濾過した(所要時間5〜10分、図6参照)。
そして、ろ液を回収したボトルに液体窒素を投入して凍結し、溶媒回収型真空ポンプ(バキューブランド社製「MD4C NT+AK+EK」、排出速度57L/min,真空到達度1.5hPa(1.1Torr))で吸引してTBAを昇華除去し(図7参照)、目的の高分散性MWCNT(処理体1)を得た(図8参照)。
外観性の評価(1)
図9(a)はMWCNT原末、図9(b)は本実施例で得られた処理体1(何れも1mg)である。図9から明らかなとおり、本発明の処理体1は原末よりも嵩高い外観を有していた。
外観性の評価(2)
図10(a)はMWCNT原末、図4(b)は本実施例で得られた処理体1の走査型電子顕微鏡写真(KEYENSE社製「VE−9800」、TBAに再懸濁しメンブレンフィルターに展開して観察)である。図10から明らかなとおり、原末ではMWCNTがまゆ状に凝集した凝集体が多数観察されたのに対し、本発明の処理体1では係る凝集体は全く見られず、殆どが単線維として観察された。
液相分散性の評価
MWCNT原末と本実施例で得られた処理体1のそれぞれ1mgをTBA5mLに再懸濁させたところ、原末は分散性が悪く(図11(a)参照)、その後も直ぐに再凝集してしまうのに対し、本発明の処理体1は速やかに高分散し(図11(b))、その後も長く高分散状態が保持されることがわかった。
気相分散性の評価
MWCNT原末と本実施例で得られた処理体1のそれぞれ30mgを吸入曝露実験で使用するダスト発生装置(柴田科学社製「DF−7」)で気相に分散させて、パーティクルカウンター(柴田科学社製「OPC−110GT」、最小検出径0.3μm)で相対濃度(CPM)を測定した(図12及び図13参照)。図12及び図13の結果から明らかなとおり、本発明の処理体1は、MWCNT原末と比較して相対濃度が有意に低く、そのため、相対濃度から質量濃度に換算するK値(質量濃度/相対濃度)は大きな値を示した。従って、本発明の処理体1は、気相において最小検出径以下の微細な粒子の状態で分散していることが分かった。
物性変化の評価
MWCNT原末と本実施例で得られた処理体1の長さの分布を測定した(図14参照)。具体的には、MWCNT原末と本実施例で得られた処理検体を1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液に50μg/mLの濃度で懸濁液を調製し、5μLをメンブレンフィルター(0.025μmVSWP、φ12mm、ミリポア)に展開後、オスミウムコーター(HPC−1SW型、真空デバイス)により5秒間オスミウムコートを行いSEM(KEYENSE社製「VE−9800」)で2000倍、加速電圧2kVの条件で観察した。MWCNTの計測には、ImageJ(http://rsbweb.nih.gov/ij/)を使用し、MWCNTの繊維長を、計測可能な繊維約300本について計測した。
図14の結果から明らかなとおり、本発明の処理体1(図14(b))は、MWCNT原末(図14(a))とほぼ同等の長さ分布を有しており、本発明の方法によってMWCNT本来の物性が変化していないことが確認された。
上述したように、本発明の高分散性ナノマテリアルの調製方法により得られる高分散性ナノマテリアルは、液相のみならず気相においても極めて高い分散性を有するので、全身暴露による吸入毒性試験用の検体として利用した場合極めて有用である。また、粉末材料に均等に分散混和することができるので、機会強度を向上させたり、人工ビロードに類似した線維の向配を容易に実現すること等ができ、各種工業製品に利用した場合も極めて有用である。

Claims (9)

  1. 原末を溶媒に混合し懸濁する懸濁工程と、
    前記懸濁工程で得られた懸濁液を濾過する濾過工程と、
    前記濾過工程で得られた濾液を直ちにかつ急速に凍結固化する凍結工程と、
    前記凍結工程で得られた凍結固化物から真空乾燥により前記溶媒を昇華除去する真空乾燥工程と、
    を有することを特徴とする、高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  2. 前記溶媒は、常温常圧で個体である、請求項1に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  3. 前記溶媒は、ターシャリーブチルアルコール、1,4−ジオキサン、p−キシレン、ジフェニルメタン、シクロヘキサノール、フェノキシエタノール、1,3−ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテル、アセトフェノン、プロピオフェノン、安息香酸ベンジル、p−クロロトルエン又は1,2,4−トリクロロベンゼンである、請求項2に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  4. 前記懸濁工程は、前記原末を前記溶媒に添加して撹拌しながら前記溶媒の融点以下の温度まで冷却しシャーベット状態で更に混合させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  5. 前記懸濁工程と前記濾過工程の間に、前記懸濁工程で得られた懸濁液を凍結した後再融解する凍結再融解工程を更に有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  6. 前記濾過工程は、フィルターを振動させながら前記懸濁液を濾過することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  7. 前記凍結工程及び前記真空乾燥工程に替えて、前記濾過工程で得られた濾液から直ちにかつ急速に臨界点乾燥により前記溶媒を昇華除去する臨界点乾燥工程を更に有する、請求項1に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  8. 前記溶媒は二酸化炭素、エタン、プロパン、エチレン又はプロピレンである、請求項7に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
  9. 前記ナノマテリアルは、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンブラック、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、銀、鉄、アルミナ、酸化セリウム、白金ナノコロイド、量子ドット又はニッケルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の高分散性ナノマテリアルの調製方法。
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